JPH076991A - 被洗浄基板の洗浄方法およびその装置 - Google Patents

被洗浄基板の洗浄方法およびその装置

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JPH076991A
JPH076991A JP14340993A JP14340993A JPH076991A JP H076991 A JPH076991 A JP H076991A JP 14340993 A JP14340993 A JP 14340993A JP 14340993 A JP14340993 A JP 14340993A JP H076991 A JPH076991 A JP H076991A
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直明 桜井
Sadaaki Kurokawa
禎明 黒川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は被洗浄基板に対する洗浄効果を高め
ることができるようにした洗浄方法および装置を提供す
ることにある。 【構成】 被洗浄基板5に付着した微粒子を洗浄液で洗
浄する洗浄方法において、上記被洗浄基板に超音波振動
が付与された洗浄液L1 を噴射する第1の洗浄工程と、
超音波洗浄された被洗浄基板に超音波洗浄時の洗浄液よ
りも圧力の高い洗浄液L2 を噴射する第2の洗浄工程と
を具備したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は被洗浄基板に付着した
微粒子を洗浄液によって洗浄する洗浄方法およびその装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば液晶表示装置や半導体装置の製
造工程においては、被洗浄基板としての液晶用ガラス基
板や半導体ウエハを高い清浄度で洗浄することが要求さ
れる工程がある。このような被洗浄基板を洗浄する方式
としては、洗浄液中に複数枚の被洗浄基板を浸漬するデ
イップ方式や被洗浄基板に向けて洗浄液を噴射して一枚
づつ洗浄する枚葉方式があり、最近では高い清浄度が得
られるとともに、コスト的に有利な枚葉方式が採用され
ることが多くなってきている。
【0003】枚葉方式の1つとして被洗浄基板に噴射さ
れる洗浄液に振動を付与し、その振動作用によって上記
被洗浄基板から微粒子を効率よく除去するようにした洗
浄方式が実用化されている。
【0004】洗浄液に振動を付与する洗浄方式におい
て、従来は20〜50kHz程度の超音波が用いられていた
が、最近では600 〜1.5 MHz程度の極超音波帯域の音
波を用いる超音波洗浄が開発されている。
【0005】振動が付与された洗浄液を被洗浄基板に噴
射すると、その振動の作用によって被洗浄基板に付着し
た微粒子の結合力が低下するため、振動を付与しない場
合に比べて洗浄効果を向上させることができる。
【0006】しかしながら、超音波振動が付与された洗
浄液によって微粒子の結合力を低下させることができて
も、その微粒子を被洗浄基板上から確実に流出させるこ
とができず、残留してしまうことがあるため、洗浄効果
を十分に向上させることができないということがあっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、洗浄液に
超音波振動を付与して被洗浄基板を洗浄する、いわゆる
超音波洗浄においては、振動作用によって微粒子の結合
力を低下させることができても、その微粒子が被洗浄基
板上に残留し、確実に除去できないということがあっ
た。
【0008】この発明は上記事情に基づきなされたもの
で、その目的とするところは、超音波振動によって被洗
浄基板との結合力が低下した微粒子を確実に除去できる
ようにした被洗浄基板の洗浄方法およびその装置を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明の第1の手段は、被洗浄基板に付着した微粒
子を洗浄液で洗浄する洗浄方法において、上記被洗浄基
板に超音波振動が付与された洗浄液を噴射する第1の洗
浄工程と、超音波洗浄された被洗浄基板に超音波洗浄時
の洗浄液よりも圧力の高い洗浄液を噴射する第2の洗浄
工程とを具備したことを特徴とする被洗浄基板の洗浄方
法にある。
【0010】この発明の第2の手段は、被洗浄基板に付
着した微粒子を洗浄液で洗浄する洗浄装置において、上
記被洗浄基板を洗浄する洗浄液に超音波振動を付与する
振動子を有しこの振動子によって超音波振動が付与され
た洗浄液を被洗浄基板に噴射する第1のノズル体と、超
音波洗浄された被洗浄基板に超音波振動時よりも圧力の
高い洗浄液を噴射する第2のノズル体とを具備したこと
を特徴とする被洗浄基板の洗浄装置にある。
【0011】
【作用】上記第1、第2の手段によれば、超音波振動が
付与された洗浄液によって被洗浄基板との結合力が低下
した微粒子は、ついで被洗浄基板に噴射される圧力の高
い洗浄液によって除去される。
【0012】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面を参照して
説明する。図1に示す洗浄装置は洗浄室1を備えてい
る。この洗浄室1の内部は仕切板2によって第1の洗浄
部3と第2の洗浄部4に区画されている。
【0013】上記洗浄室1の第1の洗浄部3側の端面に
は搬入口1aが形成され、仕切板2には導通口2a、上
記洗浄室1の第2の洗浄部4側の端面には導出口4aが
形成されている。
【0014】上記洗浄装置によって洗浄される液晶ガラ
ス基板や半導体ウエハなどの被洗浄基板5は、搬送機構
6によって上記搬入口1aから洗浄室1の内部に搬入さ
れて第1の洗浄部3と第2の洗浄部4とで洗浄されたの
ち、導出口4aから導出される。
【0015】上記搬送機構6は、上記被洗浄基板5の下
面の、幅方向両端部に接触する一対のロ−ラ7が設けら
れたロ−ラ軸7aからなる。各ロ−ラ軸7aは回転自在
に支持され、図示しない駆動源によって回転駆動される
ようになっている。それによって上記被洗浄基板5は図
1に矢印で示す方向に搬送されるようになっている。な
お、上記ロ−ラ軸7aは上記洗浄室1に対応する部分お
よびその前後方向に設けられ、上記洗浄室1の部分にお
いては両端部が上記洗浄室1の側壁に回転自在に支持さ
れている。
【0016】上記第1の洗浄部3には、上記搬送機構6
の上方に第1のノズル体10が配設されている。この第
1のノズル体10は、図3に示すように中空状に形成さ
れていて、その内部空間11には金属製の振動板12が
設けられ、この振動板12によって上記内部空間11が
上部11aと下部11bとに隔別されている。
【0017】上記振動板12の上面には圧電素子からな
る振動子13が接合固定されている。この振動子13は
図示しない電源に接続されていて、電力が供給されるこ
とで、上記振動板12を600 〜1.5 MHz程度の超音波
帯域での周波数で振動せるようになっている。
【0018】上記ノズル体10の内部空間11の下部1
1bには図示しない供給源から第1の洗浄液L1 を供給
する第1の供給管14が接続されている。上記内部空間
11の下部11bに供給された第1の洗浄液L1 は、超
音波振動する振動板12によって超音波振動が付与され
る。そして、上記ノズル体11の下部11bに連通して
形成されたスリット状のノズル口15から上記搬送機構
6によって搬送されてくる被洗浄基板5に向けて上記第
1の洗浄液L1 が噴射されるようになっている。
【0019】上記ノズル口15はノズル体10の幅方向
ほぼ全長にわたって形成されている。それによって、ノ
ズル口15から噴射される第1の洗浄液L1 は被洗浄基
板5の幅方向全長にわたって噴射される。
【0020】上記第2の洗浄部4には、搬送されてくる
被洗浄基板5に対して噴射角度が所定の角度θ、この実
施例では60度の角度で傾斜して第2のノズル体16が
配設されている。上記第2のノズル体16には、たとえ
ば図4に示すようにスリット状のノズル口17が幅方向
全長にわたって形成されている。このノズル口17は一
端をノズル体16に形成された内部空間18に連通さ
せ、他端を上記ノズル体16の下端面に開口させてい
る。つまり、第2のノズル体16には、いわゆる急速フ
ラットノズルが用いられている。
【0021】上記第2のノズル体16の上部には、図示
しない供給源から第2の洗浄液L2を供給する第2の供
給管19が接続されている。第2の供給管19から内部
空間18に供給された第2の洗浄液L2 は上記ノズル口
17から第2の洗浄部4に搬送されてきた被洗浄基板5
の幅方向全長にわたって噴射されるようになっている。
【0022】上記ノズル口17から噴出される第2の洗
浄液L2 の吐出圧力は、その圧力が第1のノズル体10
のノズル口15から噴出される第1の洗浄液L1 の吐出
圧力よりも高くなるよう、各ノズル体11、16への洗
浄液の供給圧力やノズル15、17の断面積などを変え
ることで設定されている。たとえば、各ノズル体10、
16のノズル口15、17の断面積を変えれば、同じ圧
力の洗浄液を各ノズル体10、16へ供給しても、吐出
圧力を変えることができる。
【0023】なお、第2のノズル体16´としては、図
6に示すような、いわゆるシャワ−ノズルを用いるよう
にしてもよい。つまり、シャワ−ノズルは第2の供給管
19によって第2の洗浄液L2 が供給される、たとえば
コ字状に曲成されたノズル用パイプ21に多数のノズル
22が均等な間隔で取付けられてなるもので、この場合
も各ノズル22から噴出される第1の洗浄液L1 の吐出
圧力は第1のノズル体10のノズル口15から噴出され
る第1の洗浄液L1 の吐出圧力よりも高くなるよう設定
されている。
【0024】つぎに、上記構成の洗浄装置によって被洗
浄基板5を洗浄する作用について説明する。搬送機構6
によって被洗浄基板5が洗浄室1の搬入口1aから第1
の洗浄部3に搬入されてくると、この被洗浄基板5はそ
の上面が第1のノズル体10から噴射される第1の洗浄
液L1 によって洗浄される。第1のノズル体10から噴
射される第1の洗浄液L1 は超音波振動が付与されてい
る。
【0025】そのため、振動が付与された第1の洗浄液
L1 によって被洗浄基板5に対する微粒子pの結合力が
低下し、図5に示すように被洗浄基板5の上面の第1の
洗浄液L1 中に上記微粒子pが浮遊した状態となる。
【0026】このような状態で上記被洗浄基板5が第2
の洗浄部4へ搬入されてくると、その上面が第2のノズ
ル体16から噴射される洗浄液L2 によって洗浄され
る。第2のノズル体16からの第2の洗浄液L2 は、第
1のノズル体10から噴射される第1の洗浄液L1 より
も吐出圧力が高く設定されている。そのため、被洗浄基
板5の上面において、結合力が低下した微粒子pは、第
2の洗浄液L2 によってその上面に溜まった第1の洗浄
液L1 とともに排除されることになるから、洗浄効果を
十分に高めることができる。
【0027】被洗浄基板5を、つぎの3通りの方法で洗
浄し、その洗浄結果、つまり洗浄基板5の上面に残留す
る微粒子pを計数した。すなわち、第1の方法は第1の
ノズル体10による超音波洗浄だけの場合で、第1の洗
浄液L1 の吐出圧力を0.1 Kg/cm2 程度に設定し、流量
を30リットル/分、第1のノズル体10の幅方向に沿う
ノズル口15の長さを400mm 、被洗浄基板5の大きさは
300 × 400mmであり、その上面に残留する1μm以上の
微粒子pを計数した。その結果、洗浄後の微粒子pの残
留数は550 個であった。
【0028】第2の方法は第1の方法のあとで、急速フ
ラットノズルからなる第2のノズル体16によって被洗
浄基板5を洗浄するようにしたもので、第2のノズル体
16の被洗浄基板5に対する傾斜角度θを60度に設定
し、その幅方向に沿うノズル口17長さを400mm 、第2
の洗浄液L2 の流量を10〜15リットル/分、吐出圧力を
0.5 〜0.7 Kg/cm2 に設定した。その結果、微粒子pの
残留数は550 個から430 個に減少した。
【0029】第3の方法は第1の方法のあとに、図6に
示すシャワ−ノズルからなる第2のノズル体16´によ
って洗浄するようにした。この第2のノズル体16´と
しては口径が0.5mm ×2mm のノズル22が30〜40個用い
られ、噴出される第2の洗浄液L2 の合計の流量は15〜
20リットル/分、吐出圧力は1 〜1.5 Kg/cm2 に設定し
た。その結果、550 個の微粒子pは380 個に減少した。
【0030】このように、超音波が付与された第1の洗
浄液L1 による超音波洗浄のあとに、その第1の洗浄液
L1 よりも圧力の高い第2の洗浄液L2 によってさらに
洗浄することで、被洗浄基板5の洗浄効果が十分に向上
することが確認された。しかも、第2の方法と第3の方
法とを比較して分かるように、第2の洗浄液L2 の吐出
圧が第1の洗浄液L1 の吐出圧力に比べて高ければ高い
程、洗浄効果が向上する。
【0031】なお、上記一実施例では洗浄室を仕切板に
よって区画したが、洗浄室を仕切板によって仕切らず
に、第1のノズル体の直後に第2のノズル体を配設して
もよく、要は第1のノズル体と第2のノズル体とが、互
いの洗浄作用が干渉し合わない程度に離間していればよ
い。
【0032】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明は、被洗浄基
板に超音波振動が付与された洗浄液を噴射して超音波洗
浄したのち、超音波洗浄時の洗浄液よりも圧力の高い洗
浄液で上記被洗浄基板を洗浄するようにした。
【0033】そのため、超音波洗浄によって被洗浄基板
との結合力が低下した状態で上記被洗浄基板の上面に滞
留する微粒子を、超音波洗浄時よりも圧力の高い洗浄液
によって洗浄することで、その上面から良好に除去する
ことができるから、超音波洗浄だけによる洗浄時に比べ
て洗浄効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の全体構成を示す縦断面
図。
【図2】同じく図1のI−I線に沿う横断面図。
【図3】同じく第1のノズル体の断面図。
【図4】同じく第2のノズル体の断面図。
【図5】同じく超音波洗浄により、被洗浄基板に対する
微粒子の結合力が低下する状態の説明図。
【図6】第2のノズル体の変形例を示す斜視図。
【符号の説明】
1…洗浄室、3…第1の洗浄部、4…第2の洗浄部、5
…被洗浄基板、10…第1のノズル体、12…振動子、
16、16´…第2のノズル体。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被洗浄基板に付着した微粒子を洗浄液で
    洗浄する洗浄方法において、上記被洗浄基板に超音波振
    動が付与された洗浄液を噴射する第1の洗浄工程と、超
    音波洗浄された被洗浄基板に超音波洗浄時の洗浄液より
    も圧力の高い洗浄液を噴射する第2の洗浄工程とを具備
    したことを特徴とする被洗浄基板の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 被洗浄基板に付着した微粒子を洗浄液で
    洗浄する洗浄装置において、上記被洗浄基板を洗浄する
    洗浄液に超音波振動を付与する振動子を有しこの振動子
    によって超音波振動が付与された洗浄液を被洗浄基板に
    噴射する第1のノズル体と、超音波洗浄された被洗浄基
    板に超音波振動時よりも圧力の高い洗浄液を噴射する第
    2のノズル体とを具備したことを特徴とする被洗浄基板
    の洗浄装置。
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