JPH0769818A - パルプ用防かび剤及び防かび方法 - Google Patents

パルプ用防かび剤及び防かび方法

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JPH0769818A
JPH0769818A JP21637393A JP21637393A JPH0769818A JP H0769818 A JPH0769818 A JP H0769818A JP 21637393 A JP21637393 A JP 21637393A JP 21637393 A JP21637393 A JP 21637393A JP H0769818 A JPH0769818 A JP H0769818A
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JP
Japan
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pulp
antifungal agent
test
mold
disulfide
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JP21637393A
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English (en)
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Shigekazu Mizuguchi
滋計 水口
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Katayama Chemical Inc
Original Assignee
Katayama Chemical Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ビス(ジエチルチオカルバモイル)ジスルフ
ィドと2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル
とを有効成分として含有するパルプ用防かび剤。 【効果】 還元性環境下でも低濃度でパルプに発生する
かび類に有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はパルプ用防かび剤に関
する。詳しくはビス(ジエチルチオカルバモイル)ジス
ルフィドと2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニト
リルとを含有するパルプ用防かび剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】紙・パ
ルプ工場或いはパルプ製造工程において製造されるパル
プは、紙を製造するために使用されるが、ある一定期間
ストックされる場合がある。その場合、パルプの表面に
黴が発生しその品質を低下させる。この障害を防止する
ため、工業用防腐防かび剤をパルプ全体に内添したり、
パルプ表面に外添することが一般に行われている。
【0003】これら、いわゆるパルプ用防かび剤として
は、 長期間(通常は2〜3カ月)かびの発生を抑制するこ
と 環境衛生上安全な薬剤であること 排水処理のための活性汚泥菌に対する影響がないこと 等の性能が要求される。特に、に関しては、古紙パル
プや未晒クラフトパルプ等を原料として製造される場合
は、還元性物質の存在により、防かび剤が分解され、防
かび効果が著しく減少するため還元性環境で有効な防か
び剤が求められている。に関しては、近年、パルプ工
場の排水に対しては、これを処理する活性汚泥処理装置
を用いるのが一般的であるが、この活性汚泥に影響する
薬剤は使用できなくなっている。
【0004】これに対し、従来より多数の工業用防腐防
かび剤が用いられてきたが、上記の要件を満たすた
め、最近では、比較的低毒性の有機窒素硫黄系化合物、
有機ブロム化合物及び有機硫黄系化合物が汎用されてい
る。しかし、これら防腐防かび剤は、細菌に対する防腐
効果は有するものの、パルプに発生する多種類のかびに
対しての効果が十分ではないという欠点を有する。ま
た、2種以上の工業用防腐防かび剤を併用することによ
り、いわゆる相乗効果が発揮され、防腐防かび対象菌の
スペクトルが広がったり、防腐防かび剤の添加量が低減
される場合があることも知られている。
【0005】この発明の一方成分である2,4,5,6−
テトラクロロイソフタロニトリルは、商品名「ダコニー
ル」として公知の農業用殺菌剤であり、また、工業用の
防腐・防かび剤としてもよく知られた化合物である。例
えば、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル
(以後、TPNと略称)は、2−ベンゾイミダゾールカ
ルバミン酸アルキルエステル、N−フェニル−N−ジク
ロロフルオロメチルチオスルファミン酸ジメチルアミド
又はビス(ジメチルチオカルバモイル)ジスルフィド
(以後、TMTDと略称)等との併用が知られている
(特公昭58−39124号、特開昭49−7429号
及び特開昭57−144206号各公報参照)。
【0006】しかし、上記TPNとの併用薬剤は、還元
性環境下においてその防かび効果が著しく低下するとい
う欠点を有するとともに、比較的低濃度で活性汚泥菌に
影響するという欠点があった。この発明の出願時におい
ては、どの防腐防かび剤を併用すれば、相乗効果が得ら
れるかという理論は知られておらず、また、防腐防かび
対象系や対象菌の相違により、相乗効果が発揮される場
合や発揮されない場合があり、相乗効果を予測すること
自体も困難な状況であった。
【0007】例えば、上記、特開昭49−7429号公
報においては、パルプに発生する代表的な黴であるアス
ペルギルス種、ペニシリウム種やケトミウム種に対する
TPNとTMTDとの併用効果は、相加効果を示すのみ
で相乗効果は全く認められないことが実験結果とともに
記載されている(特開昭49−7429号公報、第2頁
下欄第2表中右欄の試験結果及び第3頁右上欄第6〜1
0行参照)。
【0008】一方、この発明の他方成分であるビス(ジ
エチルチオカルバモイル)ジスルフィド(以後、TET
Dと略称)は、上記TMTDと類似の構造を有するが、
その殺菌効果はTMTDに比較して低下することが知ら
れているにすぎず(「防菌防黴の科学」第226〜22
7頁参照)、パルプの防かび剤としての使用及び他の殺
菌剤との併用により相乗効果が発揮される事実はしられ
ていない。
【0009】このような状況の下、この発明の発明者ら
は、上記TETDとTPNとの混合物について研究した
結果、公知のTMTDとTPNの場合に比べて低濃度で
顕著な防かび効果を有し、かつその効果が還元性物質存
在下においても減退せず、さらに活性汚泥に対する呼吸
阻害作用が小さく、パルプ用防かび剤として有用である
ことを見出し、この発明を完成させるに至った。
【0010】
【課題を解決するための手段】かくして、この発明によ
れば、ビス(ジエチルチオカルバモイル)ジスルフィド
(TETD)と2,4,5,6−テトラクロロイソフタロ
ニトリルと(TPN)を有効成分として、配合比率(重
合)が9:1〜3:7で含有してなるパルプ用防かび剤
が提供される。
【0011】この発明で用いられる「対象系」とは、パ
ルプ工程において原料およびできた製品を含む工程水、
この工程に用いられる機械、器具などを意味する。この
発明で用いられる「還元性の対象系」とは、パルプ工業
における故紙を原料とする中質紙の工程水のように、例
えば亜硫酸イオンのような還元性物質が、10mg/l(亜
硫酸イオン換算)以上存在するパルプ用対象系を意味す
る。これらの薬剤を単独で使用した場合には、いずれも
抗菌スペクトルが狭く完全にかびの発育を阻止すること
ができなかった。
【0012】この発明における有効成分であるTETD
とTPNとの組合せにおいて相乗効果が発揮される比率
(重量比)としては、9:1〜3:7とするのが、適し
ており、7:3〜4:6とするのが好ましい。
【0013】またこの発明の組成物を前記利用分野で使
用するに際して、そのままで用いてもよいが、製剤化し
て使用することができる。一般的には、液剤で用いられ
ることが多い。液剤とする場合、通常一液製剤化して用
いるのが好ましい。
【0014】1)一液製剤とする場合には、通常の界面
活性剤及び水を用いてフロアブル製剤とすることができ
る。さらに増粘剤を加えて安定化してもよい。有効成分
の濃度は、50〜40%、好ましくは10〜30%であ
る。この場合、界面活性剤は2〜10%を用い、増粘剤
を加える時は、0.1〜0.5%程度を用いる。界面活
性剤としては、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面
活性剤のいずれも適当であるが、製剤としての安定性の
点でアニオン性界面活性剤が好ましい。例えば、ポリオ
キシアルキレンスチリル フェニルエーテルリン酸エス
テル、ポリオキシエチレン アルキルフェニルエーテル
硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテルリン酸エステル塩等が用いられる。また増粘剤
としては、例えばキサンタンガム、カルボキシメチルセ
ルロース等が用いられる。
【0015】2)また、有機溶剤(例えばキシレン、ト
ルエン等の芳香族炭化水素系溶媒)に上記有効成分を溶
解し、液剤とすることもできる。その場合の有効成分の
濃度は、5〜10%が好ましい。また、この発明組成物
は、凍結防止剤、香料、消泡剤、他の防かび剤を添加し
て使用することもできる。他の防かび剤としては、3−
ヨード−2−プロピニルブチルカーバメイト、ジヨード
メチル−p−トリルスルホン、4−クロロフェニル−3
−ヨードプロパギルホルマール、2,3,5,6−テト
ラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2−メ
トキシカルボニルアミノベンツイミダゾール、ビス(2
−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0016】この発明の組成物の添加量は、対象物によ
り異なる。還元性物質の存在しないウェットパルプでは
パルプ絶乾重量に対し有効成分として、5〜500ppm
、また、還元性物質存在下においては、有効成分の濃
度として10〜3000ppm で目的を達成することがで
きる。この発明の方法において、上記の有効成分を同時
に添加する場合には、前述のしたように同一製剤として
用いるのが、簡便であるが、製剤の長期貯蔵安定性等の
点でそれぞれ別に添加される場合もある。
【0017】この観点より、対象系中に、TETDとT
PNとを重量比9:1〜3:7、好ましくは7:3〜
4:6の割合で、かつ合計濃度として5〜3000ppm
となるように同時に又は別々に添加して防かびを行うこ
とを特徴とするパルプ用防かび方法が提供される。この
場合においても通常、それぞれ液剤とするのが簡便であ
る。例えば、このような製剤は、前述の方法で製造する
ことができる。この発明を以下の製剤例及び試験例によ
り例示する。
【0018】
【実施例】この発明の実施例及び比較例の製剤例を表1
に示す。表1中、単位は全て重量%である。
【0019】
【表1】
【0020】試験例1(かびに対する相乗効果確認試
験) 下記組成のツアペック液体培地をシリコン栓付試験管に
各10ml分注し、オートクレーブにて滅菌後、発かびパ
ルプシートより分離した下記供試菌の混合胞子懸濁液を
0.1mlずつ加える。次に供試薬剤をジメチルスルホキ
シドに溶解させ、各種濃度になるよう添加し、27℃に
て14日間培養し、最小発かび抑制濃度(MIC)を求
めた。
【0021】ツアペック培地組成: サッカロース 30g 硝酸ナトリウム 3g リン酸一水素カリウム 1g 硫酸マグネシウム 0.5g 塩化カリウム 0.5g 硫酸第一鉄 0.01g 純水 1000ml 供試菌 Aspergillus sp(アスペルギルス種) Penicillium sp(ペニシリウム種) Chaetomium sp(ケトミウム種) Cladosporium sp (クラドスポリウム種) その結果を表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】考察 表2より明らかなようにTETDとTPNは9:1〜
2:8(重量比)において相乗効果を示した。類似の構
造であるTMTDとTPNに比べて、より顕著な相乗効
果が認められた。特にTETD:TPN=70:30の
時に、比較例のTMTD:TPN=70:30に比較し
て、約4倍の効果があり、同比30:70の際は約2倍
の効果を示した。
【0024】試験例2 ウェットパルプの防かび試験
(還元性物質が存在する場合) M製紙会社の未晒クラフトパルプ(UKP)を用いて、
大阪市水にて2.5%のパルプスラリーを調製する。こ
れを200ml採取(絶乾量5g)し、ミキサーにて製剤
例より得られた供試薬剤と混合し、撹拌した後、スラリ
ーを40メッシュワイヤーを張ったロートを用いて吸引
炉過する。さらに、プレス処理(3.5kg/cm2)によ
り、パルプ濃度約50%のウェットパルプ試料を得る。
これを5×5cmに切り取り試験片とし、無機塩培地上に
置き、27℃で培養する。経日的に発かびを観察し、薬
剤の効果を評価する。なお使用した未晒クラフトパルプ
の還元性物質量を亜硫酸イオンとして定量した所、35
0ppm であった。その結果を表3に示す。なお薬剤無添
加の発かび菌種はアスペルギルス種、ペニシリウム種、
アルタナリア種、オウレオバシディウム種であった。
【0025】
【表3】
【0026】表中の記号は、以下に示す通りである。 −:試験片上にかびの発生が認められない。 +:試験片上の全面積の1/3以下にかびの発生が認め
られる。 ++:試験片上の全面積の1/3以上2/3以下にかびの
発生が認められる。 +++:試験片上の全面積の2/3以上にかびの発生が認
められる。
【0027】試験例3 ウェットパルプの防かび試験
(還元性物質が存在しない場合) H製紙会社の漂白クラフトパルプ(BKPパルプ)を用
いて、大阪市水にて2.5%パルプスラリーを調製す
る。以下、試験方法は試験例2と同様である。なお使用
した漂白クラフトパルプの還元性物質量を亜硫酸イオン
として定量した所、不検出(0ppm)であった。その結
果を表4に示す。なお、薬剤無添加の発かび菌種はアル
タナリア種、ペニシリウム種、フザリウム種であった。
【0028】
【表4】
【0029】表中の記号は、以下に示す通りである。 −:試験片上にかびの発生が認められない。 +:試験片上の全面積の1/3以下にかびの発生が認め
られる。 ++:試験片上の全面積の1/3以上2/3以下にかびの
発生が認められる。 +++:試験片上の全面積の2/3以上にかびの発生が認
められる。
【0030】考察 表3は還元性物質存在下、表4は還元性物質が存在しな
い場合の結果であり、いずれも発かび抑制効果が表われ
た。しかし、表3の還元性物質存在下ではそれが存在し
ない表4に比べ、約3倍弱の薬剤濃度が必要であった。
【0031】次に、有効成分の配合比が同じもの、即ち
実施例2(TETD+TPN)と比較例4(TMTD+
TPN)(いずれも1:1)を比較すると、表3及び表
4共に実施例2の方が発かび抑制日数が長く、比較例4
の発かび抑制日数を実施例2のそれと同じ日数にするに
薬剤濃度を4倍にしなければならなかった。その結果
は、表3及び表4の比較例4’で示される。すなわち、
発かび抑制日数に対する効果もこの発明の実施例の方が
4倍強力であると言える。
【0032】従って、この発明の防かび剤はパルプ製造
におけるパルプシートの発かび抑制にきわめて有効な薬
剤であることがわかる。 試験例4 薬剤の活性汚泥呼吸阻害試験
【0033】試験方法 ETAD(Ecological and Toxicological Association
of the Dyestaffs Manufacturing Industories)による
方法に基づく。
【0034】試験条件 期間/接触時間:3時間、その間曝気を行う。 容器 :ビーカー 水 :飲料水 空気の供給 :清浄で、油を含まない空気、空気流量
は0.5〜1リットル/分 測定装置 :酸素電極を取り付けたBODフラスコ
のような平底フラスコ 酸素計 :ポーラログラフィー式酸素電極 栄養液 :合成下水栄養液 供試物質 :試験液は試験開始時に新たに調製す
る。 対照区 :供試物質を含まない接種液 温度 :20±2℃
【0035】試験操作手順 −容器(1リットルビーカー)を用いる。 −開始時に16mlの合成下水栄養を水で300mlにす
る。これに200mlの微生物接種源(S市下水処理場の
活性汚泥)を加え、その総混合液(500ml)を1番目
の容器に入れる(第一対照区C1)。パルツールピペッ
トを曝気用具として用い、0.5から1lit/分の流速で
曝気を開始する。 −15分経過時、上記の操作をくり返す。但し供試物質
保存溶液100mlを16mlの合成下水に加えた後、水で
300mlにし、微生物接種源を加えて500mlとする。
次にこの混合液を2番目の容器に入れ、上述のように曝
気する。この操作は15分間隔でくり返し、異なる濃度
の供試物質を含む容器の系列ができるように、供試物質
保存液を異なった量ずつ加えていく。最後に、再度対照
区を調製し、第二対照区(C2)とする。 −3時間後、1番目の容器の内容物を測定装置へ入れ、
呼吸率を10分間測定する。測定は直接容器中で行うこ
ともできる。 −この測定は各容器の内容物について15分おきにくり
返す。そのようにすると各容器の接触時間は3時間とな
る。結果を表5に示す。
【0036】
【表5】 Rs 試験した供試物質濃度での酸素消費率mgO2
/リットル・h RC1 対照区1の酸素消費率 RC2 対照区2の酸素消費率
【0037】考察 この発明の実施例2は供試濃度80ppm で呼吸阻害率5
0%であるのに対し(一般に、呼吸阻害率が50%を超
えると活性汚泥への影響があると言われる。)、比較例
4は30ppm の低濃度でも影響が認められ、ビス(ジエ
チルチオカルバモイル)ジスルフィド(TETD)と
2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル(TP
N)との組み合わせの方が、ビス(ジメチルチオカルバ
モイル)ジスルフィド(TMTD)との組み合わせより
も、活性汚泥に対する影響が少なく、工場排水を処理す
る活性汚泥への影響性の点で非常に有利であることがわ
かった。
【0038】試験例5 未晒クラフトパルプ(UKP)を製造するM製紙会社の
UKPパルプスラリーに対して、5日間実施例2の供試
薬剤を対絶乾パルプ200ppm に添加した。その薬剤添
加パルプスラリーをウェットパルプ抄造機カミールマシ
ンにて、含水率約50%のパルプシートを製造した。工
場野積みヤードしてパルプシートを3ヶ月間保存した
が、全く発かびが認められなかった。これに対し、薬剤
無添加パルプシートは10日目で発かびが認められた。
また、この発明実施例2の薬剤を添加中、パルプ工場排
水を処理する活性汚泥への異状は全く認められなかっ
た。
【0039】
【発明の効果】ウェットパルプへの発かびによる製品劣
化において、TETD(ビス(ジエチルチオカルバモイ
ル)ジスルフィド)とTPN(2,4,5,6−テトラク
ロロイソフタロニトリル)とを併用することにより、優
れた相乗的防かび効果が得られ、工業上極めて有用であ
ることがわかった。また、TMTD(ビス(ジメチルチ
オカルバモイル)ジスルフィド)との組み合わせとを比
較するとこの発明の組合せの方が効力的にも低濃度で防
かび効果に優れ、また薬剤の活性汚泥呼吸阻害への影響
性の点で有利である。パルプ工場では工場排水を処理す
る活性汚泥処理装置が一般的であり、活性汚泥に影響す
る薬剤は使用できない。この発明は低濃度で防かび効果
に優れ、活性汚泥影響性試験等で低毒性であり、工業
上、パルプ用防かび剤として極めて有用であることがわ
かった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A01N 37:34)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビス(ジエチルチオカルバモイル)ジス
    ルフィドと2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニト
    リルとを有効成分として配合比率(重量)9:1〜3:
    7で含有してなるパルプ用防かび剤。
  2. 【請求項2】 上記有効成分の配合比率が7:3〜4:
    6(重量比)である請求項1記載のパルプ用防かび剤。
  3. 【請求項3】 対象系中にビス(ジエチルチオカルバモ
    イル)ジスルフィドと2,4,5,6−テトラクロロイソ
    フタロニトリルとを配合比率(重量)が9:1〜3:7
    で、かつ、合計濃度として5〜3000ppm となるよう
    に同時に又は別々に添加して防かびを行うことを特徴と
    するパルプ用防かび方法。
  4. 【請求項4】 対象系が亜硫酸イオン換算として10〜
    1000ppm を含有する還元性の対象系である請求項3
    記載のパルプ用防かび方法。
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