JPH076970A - シリコン積層体の製造方法 - Google Patents

シリコン積層体の製造方法

Info

Publication number
JPH076970A
JPH076970A JP5265992A JP26599293A JPH076970A JP H076970 A JPH076970 A JP H076970A JP 5265992 A JP5265992 A JP 5265992A JP 26599293 A JP26599293 A JP 26599293A JP H076970 A JPH076970 A JP H076970A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicon powder
silicon
container
tip
high temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5265992A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumitaka Tamura
文孝 田村
Masanori Kitano
昌則 北野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tonen Corp filed Critical Tonen Corp
Priority to JP5265992A priority Critical patent/JPH076970A/ja
Publication of JPH076970A publication Critical patent/JPH076970A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Landscapes

  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 膜厚一定の多結晶シリコン膜が形成されたシ
リコン積層体を安定してかつ簡便に製造できる方法を提
供すること。 【構成】 密閉された容器20内に収容されたシリコン
粉末6を搬送管30を介し製造装置10の高温プラズマ
中へ導入してこのシリコン粉末を溶融させ、この溶融物
をカーボンファイバー織布40上に製膜させて多結晶シ
リコン膜を形成するシリコン積層体の製造方法であっ
て、搬送管の容器側先端構造を二重管構造とし、この先
端部を上記シリコン粉末層内に挿入すると共に、二重管
構造の隙間部にキャリアガスを注入しその風圧によりシ
リコン粉末を吹き上げて高温プラズマ中へ導入する一
方、容器内のシリコン粉末の消費量に追随させてこの容
器を上方側へ変位させる(バネ材22の作用による)こ
とによりシリコン粉末層表面からの搬送管先端部の挿入
距離が略一定に保持され、この結果、上記高温プラズマ
へのシリコン粉末の供給量を一定に保つことが可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭素系基材等の耐熱性
基材とこの基材上に製膜された多結晶シリコン膜とでそ
の主要部が構成され、例えば、太陽電池等に適用可能な
シリコン積層体に係り、特に、上記耐熱性基材上に膜厚
一定の多結晶シリコン膜を安定してかつ簡便に形成可能
なシリコン積層体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のシリコン積層体の製造方法とし
ては、例えば、特開昭55−73450号公報に記載さ
れたものが知られている。
【0003】すなわち、この製造方法は、融解槽に収容
された融体シリコン内に一連の穴を備えた網状構造のカ
ーボンファイバー織布等を浸漬し、上記穴内並びに表面
に融体シリコンを充填並びに被覆すると共にこの融体を
結晶化させてシリコン積層体を求める方法である。
【0004】ところで、この方法によりシリコン積層体
を製造する場合、上記融体シリコンを保持しかつ結晶化
させる一連の穴を備えた網状構造のカーボンファイバー
織布等を適用することが前提となるため、この製造方法
においてはその表面並びに内部構造が密状態にあるシー
ト状基材を適用することが困難な欠点があった。
【0005】このため、従来においては、通常、熱CV
D法やプラズマCVD法等の製膜手段により基材上に多
結晶シリコン膜を直接製膜させてシリコン積層体を製造
し、このシリコン積層体を上記太陽電池等に組込む方法
が採られている。
【0006】しかし、これ等の製造方法においても以下
のような欠点があった。
【0007】まず、熱CVD法においては適用可能なシ
リコン原料が分解され易いSiH4、Si26 等のシラ
ン化合物や、SiH2Cl2 、SiHCl3 等のハロゲ
ン化珪素に限られ、SiF4 、SiCl4 、Si
26 、及び、SiH22 等の分解され難いハロゲン化
珪素や精製処理が不十分な金属級シリコン粒子(MG・
Si)等の適用が困難な欠点があった。また、SiH4
等のシラン化合物はその発火性が極めて高いためその取
扱いに細心の注意を払わねばならず、かつ、上記SiH
4 等のシラン化合物を適用するにしてもその分解率があ
まり高くないため、基材への材料供給速度が遅くなる
分、多結晶シリコンの製膜にかなりの時間を要する欠点
があった。
【0008】他方、プラズマCVD法においても適用で
きる材料の選択範囲が狭く、かつ、シリコン原料の分解
率が低いため上記熱CVD法と同様に多結晶シリコンの
製膜に時間を要する欠点があった。また、プラズマCV
D法は低温条件下においてなされるため基材に耐熱性が
要求されない利点を有しているが、その反面、製膜処理
が低温でなされることから結晶粒径の大きい多結晶シリ
コン膜が求め難い欠点があった。
【0009】このような技術的背景の下、本発明者はプ
ラズマ溶射法によるシリコン積層体の製造方法を既に創
案している。
【0010】すなわち、この製造方法はシリコン原子が
含まれるシリコン原料を高温プラズマ中に導入してこの
原料を溶融又は分解し、この溶融又は分解物を耐熱性基
材上に製膜させて多結晶シリコン膜を形成するものであ
る。
【0011】そして、この製造方法によれば、シリコン
原子が含まれるシリコン原料を高温プラズマ中に導入し
てこれを溶融又は分解しているため従来法では適用が困
難であった分解温度の高いシリコン原料や不純物の含ま
れる金属級シリコン粉末の適用が可能になると共に、シ
リコン原料の溶融又は分解速度が速まって上記基材上へ
の溶融又は分解物の供給速度も速まるため多結晶シリコ
ン膜の製膜速度の向上が図れ、かつ、プロセス全体が従
来より高温条件下でなされるため結晶粒径の大きい多結
晶シリコン膜を求めることが可能となる利点を有する方
法であった。
【0012】ところで、このプラズマ溶射法に適用され
るシリコン原料の一種であるシリコン粉末は、通常、粉
砕法にて製造されるため鋭角な角部を有する粒径不揃い
な粒子構造になっている。このため、このような構造の
シリコン粉末を製造装置の高温プラズマ中へ供給するた
めには工夫を必要とし、本発明者等は以下のような手段
を講じてその目的の達成を図っている。
【0013】すなわち、この供給方法は図2に示すよう
に密閉された容器a内にシリコン粉末bを収容し、か
つ、その先端構造が内側筒部c1とこの外側を囲む外側
筒部c2の二重管構造(図3参照)になっている搬送管
cの先端部を上記シリコン粉末b層内に挿入すると共
に、上記内側筒部c1と外側筒部c2との間にキャリア
ガスを注入しその風圧によりシリコン粉末bを吹き上げ
かつ搬送管c内を搬送させて製造装置eの高温プラズマ
f中へ供給する方法であった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この供給方
法により上記シリコン粉末b原料を高温プラズマ中へ導
入する場合、上記キャリアガスを作用させてもシリコン
粉末b層表面からの搬送管c先端部の挿入距離dが深過
ぎるとシリコン粉末bの自重に起因してシリコン粉末b
を吹き上げることが困難となり、反対に上記挿入距離d
が浅過ぎるとシリコン粉末b層表面から多量のキャリア
ガスが抜けてしまうためキャリアガスの風圧を効率良く
シリコン粉末b原料に作用させ難い欠点があった。
【0015】このため、上記高温プラズマf中へ定量の
シリコン粉末bを安定してかつ効率良く供給するには、
上記シリコン粉末b層表面からの搬送管c先端部の挿入
距離dを適正な値に設定し、かつ、この挿入距離dの値
をシリコン積層体の製造中一定に保つことが必要であっ
た。
【0016】しかし、シリコン粉末bの消費量に比例し
て上記シリコン粉末c層表面が変位することからシリコ
ン積層体の製造中上記挿入距離dの値を一定に保つこと
は実際上困難なため、経時的にシリコン粉末bの供給量
が変化し膜厚一定の多結晶シリコン膜を安定して形成で
きない問題点があった。
【0017】本発明はこのような問題点に着目してなさ
れたもので、その課題とするところは、膜厚一定の多結
晶シリコン膜を耐熱性基材上に安定してかつ簡便に形成
可能なシリコン積層体の製造方法を提供することにあ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係
る発明は、密閉された容器内に収容されたシリコン粉末
を搬送管を介し製造装置の高温プラズマ中へ導入してこ
のシリコン粉末を溶融させ、この溶融物を基材上に製膜
させて多結晶シリコン膜を形成するシリコン積層体の製
造方法を前提とし、上記搬送管の容器側先端構造を内側
筒部とこの外側を囲む外側筒部より成る二重管構造と
し、かつ、この先端部を上記容器内に収容されたシリコ
ン粉末層内に挿入すると共に、上記内側筒部と外側筒部
との間にキャリアガスを注入しその風圧によりシリコン
粉末を吹き上げて上記高温プラズマ中へ導入する一方、
シリコン粉末の消費量に追随させて上記搬送管の容器側
先端部又は容器の少なくとも一方を変位させシリコン粉
末層表面からの搬送管先端部の挿入距離を略一定に保つ
ことを特徴とするものであり、また、請求項2に係る発
明は請求項1に係るシリコン積層体の製造方法を前提と
し、上記容器の底部にこの容器を上方側へ付勢する付勢
手段を取付けると共に、この付勢手段により上記容器を
上方側へ変位させてシリコン粉末層表面からの搬送管先
端部の挿入距離を略一定に保つことを特徴とするもので
ある。
【0019】このような技術的手段において上記シリコ
ン粉末層表面からの搬送管先端部の挿入距離について
は、適用されたシリコン粉末の粒径並びに比重等の値と
上記内側筒部と外側筒部との間に注入されるキャリアガ
スの注入量等を考慮して定量のシリコン粉末が上記高温
プラズマ中へ供給可能となるように適宜設定する。
【0020】また、この技術的手段においてはシリコン
粉末の消費量に追随させて搬送管の容器側先端部又は容
器の少なくとも一方を変位させて上記挿入距離の値を略
一定に保つことを特徴としているが、この挿入距離の値
を略一定に保つためにはその前提としてシリコン積層体
の製造中、上記容器内に収容されたシリコン粉末層表面
が略平坦状態に保持されることが望ましい。このため、
シリコン積層体の製造中、シリコン粉末層に挿入された
上記搬送管の中心軸を回転中心にして上記容器を回転さ
せたり容器に振動を与える等してこの容器内に収容され
たシリコン粉末層表面を略平坦状態に保持することが望
ましい。
【0021】次に、請求項2に係る発明において適用さ
れる付勢手段としては、適当なバネ定数をもつバネ材が
例示される。すなわち、このようなバネ材を上記容器の
底部に取付けることにより、容器内におけるシリコン粉
末の消費量に比例してこの容器を上方側へ変位させるこ
とが可能となり、この結果、センサー等の複雑な制御系
を用いることなく簡便な機構によりシリコン粉末層表面
からの搬送管先端部の挿入距離を略一定に保つことが可
能となる。
【0022】尚、上記付勢手段については当然のことな
がらバネ材に限定されるものではなく、例えば、滑車に
懸架されたワイヤーの一端側に上記容器を取付けその他
端側に重りを取付ける構造にして上記付勢手段を構成し
てもよい。
【0023】ここで、請求項1〜2に係る発明に適用さ
れる上記基材としては、この基材が高温プラズマに晒さ
れる関係上耐熱性を具備していることを要し、例えばア
ルミナのようなセラミックス基材や耐熱ステンレス鋼の
ような金属基材、及び炭素系基材等が挙げられる。尚、
炭素系基材の具体例としては、表面並びに内部構造が密
状態にあるグラファイト板や炭素−炭素複合材料(例え
ば、カーボンファイバーと炭化された樹脂成分とでその
主要部が構成されたもの等)、及び密に編まれて表面並
びに内部構造が密状態にあるカーボンファイバー織布等
が挙げられ、更に、疎に編まれた網状構造のカーボンフ
ァイバー織布の適用も可能である。
【0024】一方、上記高温プラズマ中に導入されるシ
リコン粉末としては、精製処理が不十分で、かつ、その
粒径が約200μm以下の金属級シリコン粉末(MG・
Si,例えばSi純度が99%のもの)、及び、精製処
理された太陽電池級シリコン粉末(SOG,例えばSi
純度が99.9999%のもの)等が適用できる。この
場合、上記シリコン粉末内に含まれるB(ボロン)やC
(炭素)等の軽元素を除去するため、酸素(O2)ガス
や水蒸気(H2O)等を上記高温プラズマ中に供給して
もよいし、上記粉末内に含まれるTi(チタン)やFe
(鉄)等の重金属を除去するため弗化カルシウム(Ca
2 )等の弗化物を上記高温プラズマ中に供給してもよ
い。
【0025】また、上記高温プラズマ発生部内における
圧力条件は、この高温プラズマ発生部内へのシリコン原
料の供給のし易さや製造装置の構成の簡略化等を考慮し
て、通常、大気圧又は大気圧近傍(数百Torr)の条
件に設定されるが、これより低い条件、例えば数十To
rrに設定しても当然のことながらよい。そして、高温
プラズマ発生部内の圧力条件をこのように低く設定した
場合、プラズマフレーム(プラズマ空間)が広がるため
シリコン原料の溶融物を上記基材の広い領域へ供給する
ことが可能となり、基材上に大面積でかつ膜質均一な多
結晶シリコン膜を形成できる利点を有している。但し、
プラズマ空間が広がることに伴いその単位体積当りのエ
ネルギー供給量が低下するため、プラズマ発生のための
投入電力を増大させることを要する。
【0026】
【作用】請求項1に係る発明によれば、搬送管の容器側
先端構造を内側筒部とこの外側を囲む外側筒部より成る
二重管構造とし、かつ、この先端部を上記容器内に収容
されたシリコン粉末層内に挿入すると共に、上記内側筒
部と外側筒部との間にキャリアガスを注入しその風圧に
よりシリコン粉末を吹き上げて上記高温プラズマ中へ導
入しているため、鋭角な角部を有しその粒径が不揃いな
シリコン粉末を原料に適用しても高温プラズマ中へ安定
してシリコン原料を供給することができ、かつ、シリコ
ン粉末の消費量に追随させて上記搬送管の容器側先端部
又は容器の少なくとも一方を変位させることによりシリ
コン粉末層表面からの搬送管先端部の挿入距離を略一定
に保っているため、定量のシリコン粉末を安定してかつ
効率的に上記高温プラズマ中へ供給することが可能とな
る。
【0027】また、請求項2に係る発明によれば、上記
容器の底部にこの容器を上方側へ付勢する付勢手段を取
付けると共に、この付勢手段により上記容器を上方側へ
変位させてシリコン粉末層表面からの搬送管先端部の挿
入距離を略一定に保っているため、センサー等の複雑な
制御系を用いることなく簡便な機構により定量のシリコ
ン粉末を安定してかつ効率的に高温プラズマ中へ供給す
ることが可能となる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。
【0029】[実施例1]まず、この製造方法に適用さ
れる装置は、図1に示すようにアークプラズマ並びに誘
導プラズマを形成できる高温プラズマ発生部1とこの高
温プラズマ発生部1に隣接して設けられ内部に基材ホル
ダー7を有する反応室2とを備える製造装置10と、こ
の製造装置10の高温プラズマ発生部1へ供給されるシ
リコン粉末6を収容するステンレス製の容器20と、そ
の一端が上記容器20に取付けられ他端側が上記製造装
置10のシリコン原料導入口に取付けられた搬送管30
とでその主要部が構成されている。
【0030】また、上記搬送管30の容器側先端は内側
筒部31と外側筒部32より成るステンレス製の二重管
構造部30aになっており、かつ、この先端部が上記容
器20内に収容されたシリコン粉末6層内に挿入されて
いると共に、上記内側筒部31と外側筒部32との間に
アルゴン等のキャリアガスが注入されるように構成され
ている。また、上記製造装置10側の搬送管30はフッ
素系樹脂製の樹脂管30cで構成されており、かつ、こ
の樹脂管30cと上記二重管構造部30aとは連結管3
0bを介して連結されている。
【0031】尚、上記シリコン粉末6層表面からの搬送
管30先端部の挿入距離については、上記高温プラズマ
発生部1内へ効率よくシリコン粉末6が導入されるよう
に適正な値に設定されている。
【0032】また、上記容器20はその周囲を枠体21
に囲まれて密閉されており、かつ、その底部には適当な
バネ定数を有するバネ材22が取付けられて上方側へ付
勢されていると共に、図示外の回転機構により上記搬送
管30の中心軸を回転中心にして常時回転するように構
成されている。
【0033】そして、上記製造装置10内に、カーボン
ファイバー織布40を配置し、かつ、反応室2内を〜1
-3Torrまで真空引きを行って反応室2内の空気等を排
気した後、プラズマ点火後の急加熱や局所的過熱を防ぐ
ため点火に先がけ上記基材ホルダー7に設けられカーボ
ンファイバー織布40を水平方向へ移動操作する移動機
構(図示せず)を作動させた。
【0034】次に、プラズマ発生部1内へアルゴンガス
と水素ガスを導入すると共にプラズマ点火を行った。電
源は最初に直流を投入しその後に高周波を投入した。
尚、高温プラズマフレームの形状はアルゴンガス、水素
ガスの流量でかなり変化するが安定した状態を比較的容
易に得ることができた。また、この製造装置10にはア
ルゴンガスと水素ガス等のガス導入口、及び、シリコン
原料導入口に圧力制御弁が取付けられ、かつ、反応室2
の下流側には排気系4が設けられておりこれ等機構によ
り反応室2内の圧力は〜550Torrに保持されている。
【0035】そして、上記カーボンファイバー織布40
を高温プラズマと基材ホルダー7内に設けられた加熱手
段8により加熱してその表面温度が十分上昇しているこ
とを放射温度計を用いてモニターし、その表面温度がシ
リコンの融点直下温度(1400℃)になった時点で、
シリコン原料の導入口から定量のシリコン粒子6を導入
してこのシリコン粒子6を高温プラズマ中にて溶融さ
せ、かつ、この溶融物を上記カーボンファイバー織布4
0上へ製膜させた。
【0036】そして、この製膜処理を2〜3分間行い、
かつ、シリコン粒子6の供給停止後も高周波を投入して
アルゴンの高温プラズマを継続させ、5〜10分程度の
冷却制御を行い膜厚1mm程度の多結晶シリコン膜を形成
してシリコン積層体を製造した。
【0037】尚、シリコン粉末の消費量に比例して上記
容器20内のシリコン粉末6層表面の位置は下方側へ変
位するが、上記シリコン粉末の消費量に比例して容器2
0の重量は軽くなるため上記バネ材22の作用により容
器20は上方側へ変位し、この結果、上記シリコン粉末
6層表面からの搬送管30先端部の挿入距離は初期の設
定値のまま保持される。従って、シリコン積層体の製造
中、シリコン粉末の供給量を1g/minに維持できる
利点を有していた。
【0038】( 製 膜 条 件 ) 反応室内の圧力 〜550Torr DCプラズマ投入電力 5KW RFプラズマ投入電力 30KW アルゴンガス流量 60〜80リット
ル/min 水素ガス流量 2〜4リットル/
min シリコン粉末の粒径 75〜150μm シリコン粉末の供給量 1g/min 高温プラズマ発生部と織布間距離 10〜20cm この様にして求められた多結晶シリコン膜についてTE
M観察を行ったところ、膜厚1mm程度でその結晶粒径は
100μm程度に達していることが確認でき、かつ、そ
の膜特性も均一になっていることが確認された。
【0039】[実施例2]反応室内の圧力を略60To
rrに設定し、かつ、DCプラズマ投入電力を10K
W、RFプラズマ投入電力を50KWに設定した点を除
き実施例1と略同一の条件でシリコン積層体を製造し
た。
【0040】そして、このシリコン積層体の多結晶シリ
コン膜についてTEM観察を行ったところ、実施例1に
係る多結晶シリコン膜と略同一の特性を有していること
が確認された。
【0041】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、搬送管の
容器側先端構造を内側筒部とこの外側を囲む外側筒部よ
り成る二重管構造とし、かつ、この先端部を上記容器内
に収容されたシリコン粉末層内に挿入すると共に、上記
内側筒部と外側筒部との間にキャリアガスを注入しその
風圧によりシリコン粉末を吹き上げて上記高温プラズマ
中へ導入しているため、鋭角な角部を有しその粒径が不
揃いなシリコン粉末を原料に適用しても高温プラズマ中
へ安定してシリコン原料を供給することができ、また、
シリコン粉末の消費量に追随させて上記搬送管の容器側
先端部又は容器の少なくとも一方を変位させることによ
りシリコン粉末層表面からの搬送管先端部の挿入距離を
略一定に保っているため、定量のシリコン粉末を安定し
てかつ効率的に上記高温プラズマ中へ供給することが可
能となる。
【0042】また、請求項2に係る発明によれば、上記
容器の底部にこの容器を上方側へ付勢する付勢手段を取
付けると共に、この付勢手段により上記容器を上方側へ
変位させてシリコン粉末層表面からの搬送管先端部の挿
入距離を略一定に保っているため、センサー等の複雑な
制御系を用いることなく簡便な機構により定量のシリコ
ン粉末を安定してかつ効率的に高温プラズマ中へ供給す
ることが可能となる。
【0043】従って、膜厚一定の多結晶シリコン膜が形
成されたシリコン積層体を安定してかつ簡便に製造でき
る効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の製造方法に適用された装置の構成概念
図。
【図2】従来例の製造方法に適用される装置の構成概念
図。
【図3】図2の部分拡大図。
【符号の説明】
1 高温プラズマ発生部 2 反応室 6 シリコン粉末 7 基材ホルダー 8 加熱手段 10 製造装置 20 容器 22 バネ材 30 搬送管 40 カーボンファイバー織布

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密閉された容器内に収容されたシリコン粉
    末を搬送管を介し製造装置の高温プラズマ中へ導入して
    このシリコン粉末を溶融させ、この溶融物を基材上に製
    膜させて多結晶シリコン膜を形成するシリコン積層体の
    製造方法において、 上記搬送管の容器側先端構造を内側筒部とこの外側を囲
    む外側筒部より成る二重管構造とし、かつ、この先端部
    を上記容器内に収容されたシリコン粉末層内に挿入する
    と共に、上記内側筒部と外側筒部との間にキャリアガス
    を注入しその風圧によりシリコン粉末を吹き上げて上記
    高温プラズマ中へ導入する一方、シリコン粉末の消費量
    に追随させて上記搬送管の容器側先端部又は容器の少な
    くとも一方を変位させシリコン粉末層表面からの搬送管
    先端部の挿入距離を略一定に保つことを特徴とするシリ
    コン積層体の製造方法。
  2. 【請求項2】上記容器の底部にこの容器を上方側へ付勢
    する付勢手段を取付けると共に、この付勢手段により上
    記容器を上方側へ変位させてシリコン粉末層表面からの
    搬送管先端部の挿入距離を略一定に保つことを特徴とす
    る請求項1記載のシリコン積層体の製造方法。
JP5265992A 1992-10-27 1993-10-25 シリコン積層体の製造方法 Pending JPH076970A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5265992A JPH076970A (ja) 1992-10-27 1993-10-25 シリコン積層体の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28836892 1992-10-27
JP4-288368 1992-10-27
JP5265992A JPH076970A (ja) 1992-10-27 1993-10-25 シリコン積層体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH076970A true JPH076970A (ja) 1995-01-10

Family

ID=26547251

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5265992A Pending JPH076970A (ja) 1992-10-27 1993-10-25 シリコン積層体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH076970A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024029329A1 (ja) * 2022-08-01 2024-02-08 東京エレクトロン株式会社 高純度シリコンの積層造形方法、半導体製造装置用部品の積層造形方法、半導体製造装置用部品及び半導体製造装置用部品の形成方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024029329A1 (ja) * 2022-08-01 2024-02-08 東京エレクトロン株式会社 高純度シリコンの積層造形方法、半導体製造装置用部品の積層造形方法、半導体製造装置用部品及び半導体製造装置用部品の形成方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3713561B2 (ja) 有機液体による高配向整列カーボンナノチューブの合成方法及びその合成装置
JP5307216B2 (ja) 多結晶シリコン棒の製造方法
JP2002508294A (ja) 多結晶シリコン棒製造用化学的蒸気析着方式
US3751539A (en) Use of vapor deposition to form a hollow tubular body closed on one end
JP5886831B2 (ja) 単結晶半導体材料の生成
JP4157281B2 (ja) シリコン生成用反応装置
TW201037107A (en) Apparatus and method of manufacturing polysilicon
US20100047148A1 (en) Skull reactor
JPH06279015A (ja) シリコン超微粒子の製造方法
JP2010269992A (ja) 金属シリコンの精製方法及びその精製装置{Methodandapparatusforrefiningsilicon}
TW201536968A (zh) 製備顆粒狀多晶矽的反應器和方法
JPH076970A (ja) シリコン積層体の製造方法
JP5712001B2 (ja) ポリシリコン製造装置及びポリシリコンの製造方法
US3950479A (en) Method of producing hollow semiconductor bodies
JPH06224140A (ja) シリコン積層体の製造方法
JPH06208961A (ja) シリコン積層体の製造方法
JP4804354B2 (ja) クロロシラン類の反応装置
JPH07223899A (ja) シリコン積層体の製造方法
JPH07187641A (ja) シリコン積層体の製造方法
JPH07118006A (ja) シリコン積層体の製造方法
JPH07196307A (ja) シリコン積層体の製造方法
JPH06208962A (ja) シリコン積層体の製造方法
JPH06208960A (ja) シリコン積層体の製造方法
JPH06196426A (ja) シリコン積層体の製造方法
JP5502650B2 (ja) ポリシリコンの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080222

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090222

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees