JPH0769608B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂組成物

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JPH0769608B2
JPH0769608B2 JP61236130A JP23613086A JPH0769608B2 JP H0769608 B2 JPH0769608 B2 JP H0769608B2 JP 61236130 A JP61236130 A JP 61236130A JP 23613086 A JP23613086 A JP 23613086A JP H0769608 B2 JPH0769608 B2 JP H0769608B2
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/075Silicon-containing compounds
    • G03F7/0757Macromolecular compounds containing Si-O, Si-C or Si-N bonds

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、サブミクロンレベルの微細パターンの形成を
可能にする感光性樹脂組成物に関するものであり、超LS
I,高速トランジスタ,磁気バブルメモリ等の製造プロセ
スに利用される。
〔従来の技術〕
近年、半導体素子等の集積度の著しい向上に伴ない、線
幅や間隔が極めて小さいパターンを高精度で形成する方
法が望まれている。
集積度の向上に伴なって、半導体素子等においては多層
配線構造がますます必要となり、パターニングを施すべ
き半導体基板表面には、フォトリングラフィ工程におい
て無視できない凹凸が現われるようになってきた。この
ような凹凸が、フォトレジストを通過した露光光を乱反
射し、本来露光すべきでない部分が照射される現象が生
じる。また、下地基板からの反射光と入射光の干渉に基
づく安定波が発生する。
これらの効果はいずれも解像度の低下をもたらす要因と
なるため、単層のレジストを用いる従来法では、実素子
上において高解像度の微細加工を行なうことが困難とな
ってきた。
以上のような問題点を解決する目的で、種々の多層レジ
スト法が提案され、最近になって基板上に在来のフォト
レジストを用いて第1レジスト層を形成して下地の凹凸
を平坦化し、この上に有機ケイ素ポリマーからなる光お
よび放射線感応性高分子で第2レジスト層を形成する二
層レジスト法が活発に研究されている。(たとえば、A.
Tanaka et al.,ACS Polymer Preprints,Vol.25,No.1,P.
301,St.Louise,April 1984) このような二層レジスト法を用いたリソグラフィープロ
セスの概略を第1図に示す。まず第1図(a)のように
半導体基板1上に第1レジスト層2、第2レジスト層3
を設け、第2レジスト層3の所定の部分に光または放射
線を照射した後、現象により第1図(b)のようにパタ
ーンを形成し、ついで酸素プラズマにより処理すると、
第2レジスト層3の残っている部分は表面がSiO2化して
エッチングが進行せず、一方第1レジスト層2が露出し
た部分では、第1レジツト層が酸化的にエッチング除去
されて、第1図(c)の状態となる。
このようにすれば、下地基板の凹凸は平坦化され、第2
レジスト層は、薄く、均一となるため、理想的な露光条
件となり、高解像度のパターン転写が期待されるわけで
ある。
以上のような二層レジスト法を用いて、高解像度を達成
するためには、以下の条件が必須である。
(1) 第1レジスト層が、第2レジスト層の露光に用
いる光を充分に吸収し、下地からの反射および定在波の
影響が第2レジスト層に及ばないこと。
(2) 第1レジスト層と第2レジスト層の酸素プラズ
マによるエッチングレート比が充分に大きいこと。
(3) 第1レジスト層が、第2レジスト層の塗布溶
剤,現像溶剤,リンス溶剤によって浸されないこと。
(4) 第1レジスト層は基板のドライエッチングに耐
えること。
上記のような二層レジスト法を実現することを目的とし
て、現在までに第2レジスト層用材料として様々なレジ
スト材料が提案されている。(たとえばE.Reichmanis,
G.Smolinsky,C.W.Wilkins,Jr.,Solid State Technology
(日本版)10pp52-67(1985))これらの材料は、いず
れも有機ケイ素ポリマーを含有し、材料中のSi原子が酸
素プラズマ処理時にSiO2化してレジスト表面に酸素プラ
ズマ耐性膜を形成する。この性質を利用して、図のよう
に第1レジスト層を加工する。さて、このような有機ケ
イ素系レジストは、今までのところ大部分がネガ形レジ
ストであり、感光域もDeep UV、X線、電子線に限られ
るため、用途が限定されている。またネガ型レジストの
場合には、一般に照射部分が高度に架橋するため、プロ
セス終了後の剥離が難しいというプロセス上の問題もか
かえている。一方、ポジ形レジストも数種知られている
が、やはり多くは感光域がDeep UV、X線、電子線に限
られている。また、第1図(b)から(c)に至るO2RI
E(O2リアクティブイオンエッチング、すなわち酸素プ
ラズマによる反応性イオンエッチング)のプロセスにお
いて、第2レジスト層から第1レジスト層へのパターン
変換差をできるだけ小さく抑えるためには、第2レジス
ト層に対して極めて高い酸素プラズマ耐性が要求される
が、既存のポジ形レジストでこの要求を満たすものは認
められない。
以上のように、実用性の観点からは既知の有機ケイ素系
レジストは、二層レジスト法の上層レジスト(第1図の
第2レジスト層)としてはまだ充分とは言えず、大幅な
改良を必要としている。
現行の半導体プロセスのリソグラフィー工程において
は、原理的に解像度、耐ドライエッチ性に優れたアルカ
リ現像性ポジ形レジストが主流となっており、今後とも
この傾向が持続するものと考えられる。したがって、実
用性の点も考慮に入れれば、二層レジスト法に用いる上
層レジストとしては、解像度・感度・酸素プラズマ耐性
にすぐれ、なおかつアルカリ現像性であるポジ形レジス
トが最も有望である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記したように、回路パターンの微細化、および配線の
多層化に対する要求に応えるための製造技術として、ア
ルカリ現像性のポジ形レジストを用いる二層レジスト法
が実用上最も有望であるが、従来の有機ケイ素レジスト
を用いる二層レジスト法では、解像度,感度,感光波長
域ならびに上層から下層へのパターン転写精度のすべて
の条件を満足するものは得られていない。
本発明の目的は、サブミクロンレベルの微細加工を目的
とした実用的な二層レジスト法に用い得る、解像度・感
度および酸素プラズマ耐性にすぐれたアルカリ現像性ポ
ジ型有機ケイ素系レジストを提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、発明者らは種々の材料を検
討した結果、アルカリ可溶性有機ケイ素ポリマー、アル
カリ可溶性有機ポリマーおよび感光性溶解阻害剤を主成
分とする感光性樹脂組成物が有力であることを見い出
し、本発明を成すに至った。
まず本発明の概念について述べる。感光性と酸素プラズ
マ耐性の両方を兼ね備えた材料としては、分子中に金属
原子を含む有機金属ポリマーが使える。というのは、一
般に有機金属ポリマー被膜は、酸素プラズマ処理によっ
てポリマー中の金属元素に由来する金属酸化物膜を表面
に形成し、この酸化物膜が酸素プラズマに対して著しい
耐性を持つからである。しかし、有機金属ポリマーその
ものに感光性を付与することは、困難であった。そこ
で、種々の可能性を検討の結果、酸素プラズマ耐性と感
光性をそれぞれ別々の物質に受け持たせ、両者を混合し
て得られる組成物が有効であることを見い出した。すな
わち、アルカリ可溶性有機金属ポリマーと感光性溶解阻
害剤の混合物からなる塗膜では、光照射部分のみがアル
カリ現像液に選択的に可溶化し、ポジ形のレジストパタ
ーンが得られることを見い出した。ついでこのようなポ
ジ形レジストパターンを上記と同様にして、適当な有機
高分子材料被膜の上に形成し、O2RIE処理を施したとこ
ろ、第1図(b)から(c)のように、下層の有機高分
子材料被膜がエッチングされ、上層から下層へ精度よく
パターン転写されることを確認した。
さらに第3の成分として、適当なアルカリ可溶性有機ポ
リマを混合すると、レジスト塗膜光照射部の溶解速度が
増大し、感度の向上が認められた。また、もう一つのメ
リットとして、O2RIE後の剥離性の向上が挙げられる。
有機ケイ素系レジストは、O2RIE処理により、レジスト
被膜表面に変質膜を形成し、これがレジスト剥離液に溶
けにくいため、剥離が困難という欠点をかかえている。
この問題が、アルカリ可溶性有機ポリマーの混合により
解決し得る。
つぎに、本発明の感光性樹脂組成物の個々の成分につい
て述べる。
まず、本発明の感光性樹脂組成物の主成分の一つである
アルカリ可溶性有機金属ポリマーについて説明する。ア
ルカリ可溶性有機金属ポリマーは、その役割から考え
て、酸素プラズマとの接触によって効率よく、密な金属
酸化物へと変換されることが望ましく、そのために金属
元素は、ポリマー側鎖に存在するよりはポリマー主鎖に
含まれていた方が有利である。また、金属元素として
は、Si,Ge,Sn,Ti等が考えられるが、原料の入手,合成
の容易さ,安全性等を考慮すると、Siが最も有力であ
る。有機金属ポリマーにアルカリ可溶性を付与するため
には、ポリマー側鎖にフェノール性水酸基、カルボキシ
ル基等の酸性基を導入すればよい。
以上のような観点から、アルカリ可溶性有機金属ポリマ
ーとして、種々の有機ケイ素ポリマーを検討した結果、
下記の一般式(1)で表わされる単位がポリマー骨格の
少なくとも40%以上を占めているアルカリ可溶性ポリオ
ルガノシルセスキオキサン系重合体があらゆる特性にお
いてすぐれていることが明らかとなった。
〔R1-SiO3/2〕……(1) ここで一般式(1)中、R1はフェノール性水酸基を有す
る有機基であり、たとえば、フェノール基やカテコール
基を有するC1〜C6のアルキル基である。これらアルカリ
可溶性ポリオルガノシルセスキオキサン系重合体は、ア
ルカリ水溶液、たとえば、水酸化テトラメチルアンモニ
ウム水溶液や水酸化ナトリウム水溶液等に可溶であり、
また一般有機溶剤、たとえば、アルコール類,エーテル
類,ケトン類,エステル類,セロソルブ類,アミド類等
にも容易に溶解する。
さらに、これらのアルカリ可溶性ポリオルガノシルセス
キオキサン系重合体は、酸素プラズマ中でほとんど膜減
りしない。
つぎに、本発明の感光性樹脂組成物のもう一つの主成分
である感光性溶解阻害剤について述べる。アルカリ現像
性樹脂組成物における感光性溶解阻害剤の役割は、未露
光部においてはアルカリ可溶性有機ケイ素ポリマーのア
ルカリ溶解性を阻害する作用をし、一方露光部において
は、光分解によりアルカリ可溶性の化合物に変化するか
あるいはアルカリ溶解阻害効果を失い、露光部をアルカ
リ可溶性にすることである。本発明に関する感光性溶解
阻害剤としては、0−ニトロベンジルエステル,ジアゾ
メルドラム酸,0−キノンジアジド類等が使用できるが、
特に300nm以上のUV光に感光するものとしては、1,2−ナ
フトキノンジアジド類が有効である。1,2−ナフトキノ
ンジアジド類としては、たとえば以下に示す(I)〜
(XXIV)の化合物が挙げられる。
最後に、本発明の感光性樹脂組成物の3番目の主成分で
あるアルカリ可溶性有機ポリマーについて述べる。アル
カリ可溶性有機ポリマーに必要とされる物性としては、 (1) 他の二つの成分との相溶性にすぐれ、感光性樹
脂組成物とした場合に、均一塗膜を与えること。
(2) アルカリ水溶液からなる現像液に対し、適度な
溶解性を有し、感光性樹脂組成物とした場合に、その塗
膜の露光・現像特性に悪影響を与えないこと。
(3) レジストのO2RIE耐性を低下させないこと。等
が挙げられる。
以上の観点から、種々のアルカリ可溶性有機ポリマーを
検討した結果、フェノール性水酸基を持つ数種の有機ポ
リマーがこれらの条件を満足するものであることを見い
出した。このようなポリマーの具体例としては、フェノ
ールノボラック樹脂,クレゾールノボラック樹脂,ポリ
ビニルフェノール等が挙げられ、表1に示す市販の樹脂
が有効であった。ここで、ノボラック−A,B,C,Dはフェ
ノールノボラック樹脂であり、XPS-4005Bは、クレゾー
ルノボラック樹脂であり、マルゼンレジンMおよびマル
ゼンレジンMBはポリビニルフェノール樹脂である。
つぎに本発明の感光性樹脂組成物を用いて微細レジスト
パターンを形成する方法について説明する。
まず上記アルカリ可溶性有機ケイ素ポリマーとアルカリ
可溶性有機ポリマーの一定重量比率(99:1〜70:30)の
混合物95〜70重量%と上記感光性溶解阻害剤5〜30重量
%(この範囲を越える量の感光性溶解阻害剤を用いた場
合には、感度,O2RIE耐性の点で好ましくない。なお、
感光性溶解阻害剤は、単一物質でもまた複数の物質から
なる混合物でも差し支えない。)とからなる感光性樹脂
組成物を、エチルセロソルブアセテート等の汎用有機溶
剤に溶解させたものを、レジスト溶液とする。ついで、
本レジスト液を、微細加工を施す基板表面にスピン塗布
し、85〜90℃でプリベークする。これに対し、所望のパ
ターン露光をした後、アルカリ水溶液で現像する。現像
液としては、水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,炭酸
ナトリウム等のような無機アルカリの水溶液や、 水酸化テトラメチルアンモニウムのような有機アルカリ
の水溶液が使え、また市販ポジ形レジスト用の現像液も
有効である。
〔作用〕
まず本発明に関する感光性樹脂組成物において第一の成
分であるアルカリ可溶性有機ケイ素ポリマーは、酸素プ
ラズマ中でその表面にケイ素酸化物被膜を形成するた
め、O2RIE耐性膜として機能する。ついで第二の成分で
ある感光性溶解阻害剤は、未露光部においては上記アル
カリ可溶性有機ケイ素ポリマーおよびアルカリ可溶性有
機ポリマーのアルカリ可溶化を阻害し、露光部において
は光分解によって阻害剤自体がアルカリ可溶性となり、
露光部全体をアルカリ現像液に溶解させる働きをする。
第三の成分であるアルカリ可溶性有機ポリマーは、レジ
スト塗膜光照射部のアルカリ現像液に対する溶解速度を
増大し、その結果として感度を向上させる。またO2RIE
時にレジスト膜表面に形成される変質膜(これが、O2RI
E耐性膜となる)中の分子間架橋密度を低下させること
により、O2RIE後のレジスト剥離を容易にする効果を有
する。
したがって、以上三つの成分からなる感光性樹脂組成物
は、高感度で、高解像度のフォトレジストになるととも
に、高いO2RIE耐性を備えているので、図に示したよう
な二層レジスト法における上層レジスト(第2レジスト
層)として使用することにより、サブミクロンレベルの
高アスペクト比パターンを形成できる。また、本発明の
有機ケイ素レジストにより、困難な、O2RIE後の上層レ
ジストの剥離の問題を解決できる。
〔実施例〕
以下に、本発明を実施例によって具体的に説明する。
まず、本発明の感光性樹脂組成物に用いるアルカリ可溶
性有機ケイ素ポリマーの合成例について述べる。
合成例1.ポリ(p−ヒドロキシベンジルシルセスキオキ
サン)およびポリ(p−メトキシベンジルシルセスキオ
キサン−co−p−ヒドロキシベンジルシルセスキオキサ
ン)の合成。
1.1 p−メトキシベンジルトリクロロシランの合成 撹拌機,還流管,滴下ロートおよび温度計を備えた2l三
ッ口フラスコに、マグネシウム粉末30g(1.2gatom),
四塩化ケイ素170g(1.00mol)およびジエチルエーテル5
00mlを入れる。フラスコを10℃以下に冷却した後、滴下
ロートより、塩化p−メトキシベンジル100g(0.639mo
l)とジエチルエーテル200mlの混合物を4時間かけて滴
下する。室温でさらに1時間熟成した後、過剰のマグネ
シウムおよび塩化マグネシウムを吸引濾過により除く。
濾液を蒸留することにより目的物を44.0g(0.172mol)
得た。収率26.9%;沸点117.5〜119.5℃/3.0mmHg;NMRス
ペクトル(60MHz,CCl4,CH2Cl2,δ5.33),δ2.91(2
H,S),3.90(3H,S),6.91(2H,d,J=8Hz),7.20(2H,d,
J=8Hz) 1.2 ポリ(p−メトキシベンジルシルセスキオキサ
ン)の合成 磁石棒,滴下ロートおよび還流管を備えた、100ml三ッ
口フラスコに、炭酸水素ナトリウム11g(0.13mmol)と
水40mlを入れる。滴下ロートより、p−メトキシベンジ
ルトリクロロシラン10.23g(40.0mmol)とジエチルエー
テル10mlの混合物を30分で滴下し、さらに30分間熟成す
る。反応終了後、反応混合物をエーテル抽出し、硫酸ナ
トリウムで乾燥する。ジエチルエーテルを減圧下留去し
て加水分解生成物5.10gを得た。NMRスペクトル(60MHz,
CDCl3,CH2Cl2,δ5.33),δ2.03(2H,br.S),3.80(3
H,br.S),6.80(4H,br.S):IRスペクトル(νcm-1)340
0,2950,2850,1610,1510,1460,1300,1250,1180,1090,103
5,890,835,790,760;重量平均分子量2,000. 上で得られた加水分解生成物4.80gと水酸化カリウムの1
0重量%メタノール溶液49mgを25mlナス形フラスコに入
れ、200℃で2時間加熱する。反応終了後、反応混合物
をベンゼンに溶かし、メタノール中に滴下することによ
り固体を析出させる。濾過後減圧乾燥して4.00gの目的
物を得た。NMRスペクトル(60MHz,CDCl3,CH2Cl2,δ5.
33),δ1.91(2H,br.S),3.78(3H,br.S),6.73(4H,b
r.S);IRスペクトル(νcm-1)2950,2850,1615,1515,14
65,1305,1250,1195,1120,1040,840,800,770;重量平均分
子量3,300. 1.3 ポリ(p−メトキシベンジルシルセスキオキサン
−co−P−ヒドロキシベンジルシルセスキオキサン)の
合成 還流管を備えた100mlナス形フラスコに、ポリ(P−メ
トキシベンジルシルセスキオキサン)3.73g(MeOC6H4CH
2SiO3/2単位で21.6mmol)とクロロホルム20mlおよびト
リメチルシリルヨード6.92g(34.6mmol)を入れ、70℃
においてマグネット棒で72時間撹拌する。室温におい
て、メタノール20mlを入れ、さらに、30分撹拌した後、
低沸点物を減圧留去し、残渣をジエチルエーテルとテト
ラヒドロフランの混合溶媒で抽出する。抽出溶液を亜硫
酸水素ナトリウム水溶液,炭酸水素ナトリウム水溶液,
食塩水で洗い、ついで、溶媒を減圧下留去する。得られ
た重合体を、アセトン/ヘキサンで再沈し、減圧下加熱
乾燥して目的物を2.71g得た。重量平均分子量4000;水酸
基含有量100%;NMRスペクトル(60MHz,DMSO−d6,CH2Cl
2,δ5.68),δ1.75(2H,br.S),6.58(4H,br.S),8.8
8(−0H,br.S);IRスペクトル(νcm-1)3350,1620,151
5,1450,1240,1185,1120,1040,840,805,760.水酸基含有
量はトリメチルシリルヨードの量あるいは反応時間によ
り制御することができる。たとえば、1.6当量のトリメ
チルシリルヨードを用いて、反応時間4時間では39%,7
時間で54%,12時間で75%,22時間で85%,50時間で100%
の変換率であった。
なお、これら重合体の水酸基含有量の値は、反応を重ク
ロロホルム中で行ない、メトキシ基がトリメチルシロキ
シ基に変換される過程をNMRスペクトルにより追跡して
決定した。
上記重合体の溶解性に関して、代表的な汎用有機溶剤で
調べた結果、水酸基含有量40%以上の重合体は、メタノ
ール,テトラヒドロフラン,N,N−ジメチルアセトアミ
ド,2−メチルシクロヘキサノン,酢酸イソアミル,メチ
ルセロソルブ,ジメチルスルホキシドには溶解したが、
トルエン,ヘキサン,四塩化炭素には不溶であった。一
方、水溶液では、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶
液,水酸化ナトリウム水溶液に溶解した。
また、酸素プラズマ耐性に関しては、以下のように調べ
た。すなわち、それぞれの重合体の10重量%エチルセロ
ソルブ溶液をシリコン基板上にスピンコーティング法に
より塗布し、100℃30分間プリベークして膜厚約0.2μm
の重合体塗膜を形成した。つづいて、バレル形アッシャ
ーを用いて、酸素プラズマ(条件:酸素圧0.5torr,RF 3
00W)に20分間さらしたが、上記重合体は全く膜減りし
なかった。しかし、平行平板型O2RIE装置(条件:酸素
圧20mtorr,RF 200W(14MHz),カソードバイアス電圧−
130V)を用いたところ、重合体XXVは23Å/minの膜減り
速度であった。この時、一般に酸素プラズマ耐性が比較
的高いとされている有機物、たとえば、PIQ(日立化成
製),OFPR-800(東京応化製),AZ1350J(ヘキスト社
製)等は約1220Å/minの膜減り速度であった。また、上
記重合体の膜減り速度は水酸基含有量にほとんど影響さ
れなかった。
つぎに具体的な実施例について述べる。本発明の感光性
樹脂組成物は、二層レジスト法の上層(第2レジスト
層)として用いることが主たる目的であるので、そのレ
ジスト特性(感度,解像度等)については、ハードベー
クした市販フォトレジストあるいはポリイミド等の有機
塗膜上において測定した。
実施例1 まず、シリコンウエハ上に第1レジスト層としてPIQ
(日立化成製ポリイミドワニス)をスピン塗布し、200
℃で30分、ついで350℃で30分ベークした。(PIQ最終膜
厚2.0μm) つぎに、合成例1の1.3で合成したアルカリ可溶性ポリ
オルガノシルセスキオキサン系重合体であるポリ(P−
メトキシベンジルシルセスキオキサン−co−p−ヒドロ
キシベンジルシルセスキオキサン)(ただし、一般式XX
Vにおいて、n/(m+n)=1.0、すなわちOH化率100%
のもの)95重量部と前記表1のアルカリ可溶性有機ポリ
マー,ノボラック−A5重量部との混合物からなるベース
ポリマー、および前述した1,2−ナフトキノンジアジド
誘導体(XII)(上記ベースポリマーの20重量%)をエ
チルセロソルブアセテートに溶解させ、レジスト溶液と
した。(ただし、レジスト固形分含量は27重量%とし
た。) さて、つぎに本レジスト溶液を上記第1レジスト塗膜上
にスピン塗布し、80〜90℃で30分間プリベークした。こ
の時、上層レジスト層の膜厚は1.0μmとした。以上の
ようなレジスト構成で、上層レジスト層(本発明の感光
性樹脂組成物)の露光・現像特性を調べた。条件を以下
に示す。
露光条件:COBILT AF2800Hによる密着露光。
現像条件:東京応化製現像液NMD−3(2.38%水酸化テ
トラメチルアンモニウム水溶液)を0.48%に希釈したも
のを現像液とし、これに3分間浸漬し、ついで純水に1
分間浸漬する。
上記の露光・現像条件を用いて、露光量だけを振って、
各露光量における現像後の上層レジスト残膜厚(規格
化)を露光量に対してプロットし、残膜ゼロとなる最小
露光量(この値をレジスト感度と定義する。)を求める
と、20mJ/cm2であった。
つぎに、上記露光・現像条件で上層レジスト層をパター
ニングした。ここで、同一のフォトマスクを用いてパタ
ーン転写を行なう場合、上層レジスト層への転写寸法は
露光量によって変化する。そこで、便宜上1μm lines
&spacesが1:1で転写される露光量を最適露光量とし
た。本実施例においては、最適露光量は50mJ/cm2(ただ
し365nmにて測定)であった。上記露光条件で、0.75μm
lines&spacesが容易に解像できた。
ちなみに、上記の条件で上層レジスト層をパターニング
した後、平行平板型RIE装置を用いて、O2RIE(条件:O2
圧力=3mtorr,RFPWR=0.64mW/cm2(7MHz))により、20
〜30分間エッチングを行ない、上記上層レジスト層をパ
ターンマスクとして、第1レジスト層のパターニングを
行なった。その結果、サブミクロンレベルのパターン寸
法でアスペクト比3以上の垂直段差形状を持つレジスト
パターンが精度よく得られた。この時、上層レジストパ
ターンから第1レジストパターンへの寸法変換差は0.1
μm以下であった。
なお、O2RIE後の上層レジストは、以下のような条件で
容易に剥離できる。すなわち、まず、フッ化水素酸(40
重量%)とフッ化アンモニウム水溶液(50重量%)の1:
20混合液で30秒間処理する。水洗および乾燥後、引き続
いて有機アミン系の市販ポジレジスト剥離液(たとえば
東京応化製ストリッパー10、または長瀬産業製N−350
等)に40〜80℃で5分間浸漬し,水洗後、乾燥させる。
実施例2〜42 実施例1と同様の方法で、表2〜表4に示した種々の組
み合わせの感光性樹脂組成物を検討したところ、いずれ
においても、感度,解像度,O2RIE耐性およびO2RIE後の
剥離性の各要素について充分の性能が得られ、サブミク
ロンレベルの微細加工を目的とした二層レジスト法の上
層レジストとして使用しうることを確認した。
なお、各実施例において第1レジスト層(下層)として
は、PIQ(日立化成製ポリイミド樹脂ワニス)のスピン
塗布膜をキュアしたものを用いているが、その代わりに
市販ポジ型レジスト(たとえば、東京応化製PFPR-800
等)のスピン塗布膜をハードベークしたものを用いるこ
ともできる。
〔発明の効果〕 本発明の感光性樹脂組成物は、現行プロセスで主流とな
っているポジ形レジストと同様にアルカリ現像タイプで
あり、また現行品と同等以上の感度および解像性を示
す。また本発明の感光性樹脂組成物は、在来のレジスト
に比して著しく高いO2RIE耐性を持つので、二層レジス
ト法の上層レジストとしてあるいは樹脂絶縁膜微細加工
用レジストとして使用できる。さらに、本発明のような
有機ケイ素系レジストにおいては、一般にO2RIE後の剥
離が極めて困難であったが、有効な剥離助剤となる樹脂
をブレンドすることにより、この点を解決した。
以上のように本発明の感光性樹脂組成物は、サブミクロ
ン微細加工を目的とした二層レジスト法に使用でき、し
かも現行プロセスにそのまま適用しうるため、極めて効
果の大きいものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、二層レジスト法を用いたリングラフィプロセ
スの概念図である。 1……半導体基板、2……有機高分子材料被膜(第1レ
ジスト層)、3……光および放射線感応性高分子膜(第
2レジスト層)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水島 明子 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 小野 良一 群馬県高崎市西横手町111番地 株式会社 日立製作所高崎工場内 (72)発明者 松崎 栄 群馬県高崎市西横手町111番地 株式会社 日立製作所高崎工場内 (72)発明者 白石 洋 東京都国分寺市東恋ヶ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−293239(JP,A) 特開 昭62−229136(JP,A) 特開 昭62−36661(JP,A) 特開 昭62−159141(JP,A) 特開 昭61−256347(JP,A) 特開 昭61−144039(JP,A) 特開 昭60−80844(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(1)で表わされる単位をポリマー
    骨格の少なくとも40%以上含有しているアルカリ可溶性
    ポリオルガノシルセスキオキサンポリマーとポリビニル
    フェノールと下記式(2)で表わされる1,2−ナフトキ
    ノンジアジド誘導体とを主成分として含有することを特
    徴とする感光性樹脂組成物。 (ただし、R1は一価の有機基である。)
JP61236130A 1986-10-06 1986-10-06 感光性樹脂組成物 Expired - Lifetime JPH0769608B2 (ja)

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