JPH0769554B2 - 非線形光学素子 - Google Patents
非線形光学素子Info
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- JPH0769554B2 JPH0769554B2 JP7335787A JP7335787A JPH0769554B2 JP H0769554 B2 JPH0769554 B2 JP H0769554B2 JP 7335787 A JP7335787 A JP 7335787A JP 7335787 A JP7335787 A JP 7335787A JP H0769554 B2 JPH0769554 B2 JP H0769554B2
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- Japan
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- optical element
- linear optical
- sample
- chalcone
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-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02F—OPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
- G02F1/00—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
- G02F1/35—Non-linear optics
- G02F1/355—Non-linear optics characterised by the materials used
- G02F1/361—Organic materials
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- Physics & Mathematics (AREA)
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- General Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は非線形光学効果に優れた化合物群を素子として
用いることを特徴とする非線形光学素子に関する。
用いることを特徴とする非線形光学素子に関する。
[従来の技術] レーザー光を物質に照射する時の非線形的相互作用はい
わゆる非線形効果として知られており、二次、三次等の
高調波の発生、カー効果、パラメトリック増幅等の現象
を起す。
わゆる非線形効果として知られており、二次、三次等の
高調波の発生、カー効果、パラメトリック増幅等の現象
を起す。
この非線形効果は、短波長レーザー光の発生、情報処
理、光通信等に応用されるものであり、したがって優れ
た非線形効果を有し、かつ耐久性に優れた素子材料の開
発が望まれている。
理、光通信等に応用されるものであり、したがって優れ
た非線形効果を有し、かつ耐久性に優れた素子材料の開
発が望まれている。
従来、比較的強い非線形光学効果を有する物質はいくつ
か知られている。例えば尿素、2−メチル−4−ニトロ
アニリン(MNA)等である。
か知られている。例えば尿素、2−メチル−4−ニトロ
アニリン(MNA)等である。
これら有機物は非線形効果が大きく、種々の分子設計が
可能な点で優れた素材であるが、光損傷を受けやすく、
未だ充分に非線形光学素子として満足できるものは見い
出されていない。
可能な点で優れた素材であるが、光損傷を受けやすく、
未だ充分に非線形光学素子として満足できるものは見い
出されていない。
さらに実際に、有機物質を波長変換素子として用いるこ
とを考えると、cut off波長は低波長にある、すなわち
可視域で透明である方がよい。可視域で透明ならばより
広い波長範囲で使用が可能となる。
とを考えると、cut off波長は低波長にある、すなわち
可視域で透明である方がよい。可視域で透明ならばより
広い波長範囲で使用が可能となる。
しかるに従来の有機物からなる光学素子は、可視域で着
色する、すなわち吸収を有するものが多くこの点でも必
らずしも満足できない。
色する、すなわち吸収を有するものが多くこの点でも必
らずしも満足できない。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は上述の事情に鑑み、優れた非線形効果を
有し、また可視域で透明な光学素子を提供することにあ
る。
有し、また可視域で透明な光学素子を提供することにあ
る。
[問題点を解決するための手段] 本発明の目的は下記式で表わされるカルコン(chalcon
e)誘導体の結晶からなり、その非線形光学効果を利用
する非線形光学素子によって達成される。
e)誘導体の結晶からなり、その非線形光学効果を利用
する非線形光学素子によって達成される。
〔式中、R1は−CNまたは−Brであり、R2は−NH2または
−OCH3である。nは1または2である。〕 [作用] 以下に本発明をさらに説明する。
−OCH3である。nは1または2である。〕 [作用] 以下に本発明をさらに説明する。
本発明のカルコン誘導体の合成は下図に示したように、
所定の置換基を有するアセトフェノンおよびベンズアル
デヒドのClaisen−Schmidt(クライゼン−シュミット)
反応により合成される。下図は、p−メトキシアセトフ
ェノンとm−ブロモベンズアルデヒドからのブロモメト
キシカルコンの合成を示している。
所定の置換基を有するアセトフェノンおよびベンズアル
デヒドのClaisen−Schmidt(クライゼン−シュミット)
反応により合成される。下図は、p−メトキシアセトフ
ェノンとm−ブロモベンズアルデヒドからのブロモメト
キシカルコンの合成を示している。
本発明において特に好ましいカルコン誘導体は次に示す
通りである。
通りである。
前記式(I)においてR1が−Brの場合であり、 1−(4−メトキシフェニル)−3−(3−ブロモフェ
ニル)−2−プロペン−1−オン、 1−(4−アミノフェニル)−3−(3−ブロモフェニ
ル)−2−プロペン−1−オン、 1−(2,4−ジメトキシフェニル)−3−(3−ブロモ
フェニル)−2−プロペン−1−オン等である。
ニル)−2−プロペン−1−オン、 1−(4−アミノフェニル)−3−(3−ブロモフェニ
ル)−2−プロペン−1−オン、 1−(2,4−ジメトキシフェニル)−3−(3−ブロモ
フェニル)−2−プロペン−1−オン等である。
また同じくR1が−CNの場合であり、 1−(4−アミノフェニル)−3−(3−シアノフェニ
ル)−2−プロペン−1−オン、 1−(2,4−ジメトキシフェニル)−3−(3−シアノ
フェニル)−2−プロペン−1−オン、 1−(3,5−ジメトキシフェニル)−3−(3−ジアノ
フェニル)−2−プロペン−1−オン等である。
ル)−2−プロペン−1−オン、 1−(2,4−ジメトキシフェニル)−3−(3−シアノ
フェニル)−2−プロペン−1−オン、 1−(3,5−ジメトキシフェニル)−3−(3−ジアノ
フェニル)−2−プロペン−1−オン等である。
これらのカルコン誘導体にはE−体およびZ−体も含ま
れる。
れる。
無置換のカルコン(1,3−ジフェニル−2−プロペン−
1−オン)は、尿素の1.7倍の2次高調波(SHG)強度を
示す。その理由は、カルコン自体の2つのベンゼン環は
同一平面上にはなく、互いに少しねじれているために互
いにベンゼン環は共役していないが、その非対称構造ゆ
えに一定のSHGを示す。
1−オン)は、尿素の1.7倍の2次高調波(SHG)強度を
示す。その理由は、カルコン自体の2つのベンゼン環は
同一平面上にはなく、互いに少しねじれているために互
いにベンゼン環は共役していないが、その非対称構造ゆ
えに一定のSHGを示す。
分子の対称性をさらに崩すためには置換基を導入すれば
よいが、カルコン誘導体では単純な置換効果だけではな
く、その結晶構造も大きく寄与していると考えられる。
よいが、カルコン誘導体では単純な置換効果だけではな
く、その結晶構造も大きく寄与していると考えられる。
かかる観点から本発明のカルコン誘導体は選択されたも
のである。
のである。
[実施例] 以下に実施例により本発明を詳述する。まず本発明のカ
ルコン誘導体の合成例を示す。
ルコン誘導体の合成例を示す。
アルゴン雰囲気下に、表1の置換ベンズアルデヒド5mmo
lと触媒量のNaOH(1または2粒)の混合物に、室温で4
mlの乾燥メタノールに溶かした5mmolの表1の置換アセ
トフェノンを加える。その後、数分〜2時間激しく攪拌
反応させた。反応終了後、濾過して沈澱物を回収しメタ
ノールから再結晶させて精製した。収率は表2に記載の
カルコン誘導体について60〜90%であった。なお反応試
薬はいずれも市販品を使用した。
lと触媒量のNaOH(1または2粒)の混合物に、室温で4
mlの乾燥メタノールに溶かした5mmolの表1の置換アセ
トフェノンを加える。その後、数分〜2時間激しく攪拌
反応させた。反応終了後、濾過して沈澱物を回収しメタ
ノールから再結晶させて精製した。収率は表2に記載の
カルコン誘導体について60〜90%であった。なお反応試
薬はいずれも市販品を使用した。
得られた結晶については、IR,NMRスペクトルでその構造
を確認した。
を確認した。
またSHGについては以下の測定法により測定した。
第1図に非線形光学効果を測定する装置系の概略を示
す。これらはKurtzらによって報告された方法の変形で
ある。第1図において光源1には、Nd:YAGレーザーを用
いた。繰り返しは10Hz、パルス幅は10nsecであり、パル
ス出力約10MWの光3を、適当に減衰させて用いた。測定
角θはπ/4、試料と分光器の距離は50cmで行なった。ま
た、毎回の測定において、必ず参照用試料の強度と比較
して、その時どきにおけるレーザーの出力の違いなどに
よって試料用の高調波強度が変化しないようにした。試
料2は、乳鉢を用いてできるだけ均等にすりつぶし、ど
の試料においても、粒子径r=約10〜50μmとなってい
ることを光学顕微鏡で確認した。第2図に示す如くこの
パウダー2をスライドガラス4上に置き、テープ5で止
め、試料台に固定した。レーザー光3を試料に垂直に当
て発生した高調波を集光し、7で分光したのち光電子増
倍管8で検知し、その電気信号をオシロスコープ9で観
察した。また、波長スキャンを行なってSHG(二次高調
波)であることを確認した。尿素を標準試料としてSHG
を測定し、その強度比を用いて試料の評価を行なった。
6は赤外線フィルター、7は分光計、10は凸レンズであ
る。
す。これらはKurtzらによって報告された方法の変形で
ある。第1図において光源1には、Nd:YAGレーザーを用
いた。繰り返しは10Hz、パルス幅は10nsecであり、パル
ス出力約10MWの光3を、適当に減衰させて用いた。測定
角θはπ/4、試料と分光器の距離は50cmで行なった。ま
た、毎回の測定において、必ず参照用試料の強度と比較
して、その時どきにおけるレーザーの出力の違いなどに
よって試料用の高調波強度が変化しないようにした。試
料2は、乳鉢を用いてできるだけ均等にすりつぶし、ど
の試料においても、粒子径r=約10〜50μmとなってい
ることを光学顕微鏡で確認した。第2図に示す如くこの
パウダー2をスライドガラス4上に置き、テープ5で止
め、試料台に固定した。レーザー光3を試料に垂直に当
て発生した高調波を集光し、7で分光したのち光電子増
倍管8で検知し、その電気信号をオシロスコープ9で観
察した。また、波長スキャンを行なってSHG(二次高調
波)であることを確認した。尿素を標準試料としてSHG
を測定し、その強度比を用いて試料の評価を行なった。
6は赤外線フィルター、7は分光計、10は凸レンズであ
る。
結果を表1に示した。
[発明の効果] 本発明のカルコン誘導体は、たとえばYAGレーザー照射
により強いSHG(Second Harmonic Genaration)を発生
し、また可視域で実質的に透明な結晶である。
により強いSHG(Second Harmonic Genaration)を発生
し、また可視域で実質的に透明な結晶である。
したがって、より広い波長範囲で使用が可能な非線形光
学素子の素材として有用である。
学素子の素材として有用である。
第1図は実施例に使用した非線形光学効果測定装置の概
略図、第2図はこの試料部分の拡大図である。 1……光源、2……試料 9……オシロスコープ
略図、第2図はこの試料部分の拡大図である。 1……光源、2……試料 9……オシロスコープ
Claims (1)
- 【請求項1】下記式 〔式中、R1は−CNまたは−Brであり、R2は−NH2または
−OCH3である。nは1または2である。〕 で表わされるカルコン誘導体の結晶からなり、その非線
形光学効果を利用する非線形光学素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7335787A JPH0769554B2 (ja) | 1987-03-27 | 1987-03-27 | 非線形光学素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7335787A JPH0769554B2 (ja) | 1987-03-27 | 1987-03-27 | 非線形光学素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63239427A JPS63239427A (ja) | 1988-10-05 |
JPH0769554B2 true JPH0769554B2 (ja) | 1995-07-31 |
Family
ID=13515835
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7335787A Expired - Lifetime JPH0769554B2 (ja) | 1987-03-27 | 1987-03-27 | 非線形光学素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0769554B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02176633A (ja) * | 1988-12-28 | 1990-07-09 | Nippon Oil & Fats Co Ltd | 有機非線形光学素子 |
JPH03179329A (ja) * | 1989-09-27 | 1991-08-05 | Nippon Oil & Fats Co Ltd | 非線形光学材料及び非線形光学素子 |
CN102146216B (zh) * | 2010-02-05 | 2013-11-13 | 郑州大学 | 有利于健康的单偶氮和多偶氮染料及其合成方法 |
-
1987
- 1987-03-27 JP JP7335787A patent/JPH0769554B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63239427A (ja) | 1988-10-05 |
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