JPH0768421B2 - ポリプロピレン樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

ポリプロピレン樹脂組成物の製造方法

Info

Publication number
JPH0768421B2
JPH0768421B2 JP62316024A JP31602487A JPH0768421B2 JP H0768421 B2 JPH0768421 B2 JP H0768421B2 JP 62316024 A JP62316024 A JP 62316024A JP 31602487 A JP31602487 A JP 31602487A JP H0768421 B2 JPH0768421 B2 JP H0768421B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
propylene
resin composition
polypropylene resin
alkaline earth
alkali metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62316024A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01158059A (ja
Inventor
浅沼  正
淳子 武田
由子 十倉
正義 伊藤
Original Assignee
三井東圧化学株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三井東圧化学株式会社 filed Critical 三井東圧化学株式会社
Priority to JP62316024A priority Critical patent/JPH0768421B2/ja
Publication of JPH01158059A publication Critical patent/JPH01158059A/ja
Publication of JPH0768421B2 publication Critical patent/JPH0768421B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はシラン化合物を含有するポリプロピレン樹脂組
成物の製造方法に関する。詳しくは主鎖にシラン化合物
を含有するポリプロピレンと該シラン化合物を含有しな
いポリプロピレンの混合物に特定の処理を施すことを特
徴とする高結晶性ポリプロピレン樹脂組成物の製造方法
に関する。
〔従来の技術〕
ポリプロピレンをラジカル発生剤と処理して架橋し、物
性を改良する方法は、既に提案されている(例えば、特
開昭61−16944号公報)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記方法は比較的簡単であり、物性の改良効果も大きい
が、過酸化物を使用するため本質的に臭気の問題、ポリ
プロピレンの分解による分子量の低下の問題、成形と架
橋を同時に行う必要があるという問題を有している。
〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは上記問題点を解決した高結晶性ポリプロピ
レン樹脂組成物を製造する方法について鋭意探索し、本
発明を完成した。
即ち、本発明はa)少なくとも1つのSi−H結合を有す
るアルケニルシランとプロピレンを立体規則性触媒を用
いて得た結晶性プロピレン共重合体、b)結晶性ポリプ
ロピレン、およびc)有機酸、有機酸の塩、アルカリ金
属のアルコキシド、アルカリ土類金属のアルコキシド、
アルカリ金属の酸化物、アルカリ金属の水酸化物、アル
カリ土類金属の酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、
および有機塩基からなる群より選ばれた少なくとも一
種、を溶融混合して得た組成物を、水またはアルコール
で処理することを特徴とする高結晶性ポリプロピレン樹
脂組成物の製造方法である。
本発明において用いる、少なくとも1つのSi−H結合を
有するアルケニルシランとプロピレンを立体規則性触媒
を用いて得た結晶性プロピレン共重合体は、例えば米国
特許第3,223,686号に開示された方法により製造でき
る。
ここにおいて用いる少なくとも1つのSi−H結合を有す
るアルケニルシランとしては、例えば、ビニルシラン、
アリルシラン、ブテニルシラン、ペンテニルシラン、こ
れらのモノマーのSi−H結合の1〜2個がアルキル基で
置換された化合物などがあげられる。
立体規則性触媒としてはその後多くの性能の改良された
触媒が開示されており、それらを使用することができ
る。
また重合法としても不活性溶媒を使用する溶媒法の他に
塊状重合法、気相重合法も採用できる。ここで立体規則
性触媒としては遷移金属触媒と有機金属化合物からなる
触媒系が好ましく例示でき、遷移金属触媒としてはハロ
ゲン化チタンが好ましく用いられ、例えば四塩化チタン
を金属アルミニウム、水素或いは有機アルミニウムで還
元して得た三塩化チタン又はそれらを電子供与性化合物
で変性処理したものと有機アルミニウム化合物さらに必
要に応じ含酸素有機化合物などの立体規則性向上剤から
なる触媒系、或いはハロゲン化マグネシウム等の担体或
いはそれらを電子供与性化合物で処理したものにハロゲ
ン化チタンを担持してえた遷移金属触媒と有機アルミニ
ウム化合物、必要に応じ含酸素有機化合物などの立体規
則性向上剤からなる触媒系が例示される(例えば、以下
の文献に種々の例が記載されている。Ziegler−Natta C
atalysts and Polymerization by John Boor Jr(Acade
mic Press),Journal of Macromorecular Sience−Revi
ews in Macromolecular Chemistry and Physics,C24
(3)355−385(1984)、同C25(1)578−597(198
5))。
ここで立体規則性向上剤或いは電子供与性化合物として
は、通常エーテル、エステル、オルソエステル、アルコ
キシ硅素化合物などの含酸素化合物が好ましく例示で
き、電子供与性化合物としてはさらにアルコール、アル
デヒド、水なども使用可能である。
有機アルミニウム化合物としては、トリアルキルアルミ
ニウム、ジアルキルアルミニウムハライド、アルキルア
ルミニウムセスキハライド、アルキルアルミニウムジハ
ライドが使用でき、アルキル基としてはメチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基などが例示さ
れ、ハライドとしては塩素、臭素、沃素が例示される。
ここで少なくとも1つのSi−H結合を有するアルケニル
シランとプロピレンの重合割合としては、得られる重合
体が結晶性を保っているかぎり特に制限は無いが通常ア
ルケニルシランが30モル%〜0.01モル%とするのが重合
時の触媒活性、或いは、混合される結晶性ポリプロピレ
ンとの混合のため及び物性の改良効果が充分であるため
に好ましい。重合体の分子量としては特に制限はないが
極めて高い分子量、例えば135℃テトラリン溶液で測定
した極限粘度として10以上にならないようすべきであ
る。
本発明において上記少なくとも1つのSi−H結合を有す
るアルケニルシランとプロピレンを立体規則性触媒を用
いて得た結晶性プロピレン共重合体と混合される結晶性
ポリプロピレンとしては特に制限は無く、必要に応じ種
々の分子量の重合体、あるいはエチレン等の他のオレフ
ィンとのランダム或いはブロック共重合体が利用でき
る。
本発明の目的はこの少なくとも1つのSi−H結合を有す
るアルケニルシランとプロピレンを立体規則性触媒を用
いて得た結晶性プロピレン共重合体と混合される結晶性
ポリプロピレンの物性向上にあり、その組成は問わな
い。
該結晶性のポリプロピレンを得るには重合に際して上記
触媒、及び重合法を利用すれば良く共重合体の製造方法
としてはすでに多くの方法が提案されており、必要に応
じ、他のオレフィンとのランダム共重合、あるいは始め
にプロピレンのみを重合し次いで他のオレフィンとプロ
ピレンを重合する所謂ブロック共重合であっても良い。
本発明において組成物を構成する、有機酸、有機酸の
塩、アルカリ金属のアルコキシド、アルカリ土類金属の
アルコキシド、アルカリ金属の酸化物、アルカリ金属の
水酸化物、アルカリ土類金族の酸化物、アルカリ土類金
属の水酸化物、および有機塩基からなる群より選ばれた
少なくとも一種の化合物としてはシロキサン縮合触媒と
して公知の種々の化合物が例示でき、特にアルカリ金属
のアルコキシド、カルボン酸の錫、鉛などの塩が好まし
く利用される。
本発明において、少なくとも1つのSi−H結合を有する
アルケニルシランとプロピレンを立体規則性触媒を用い
て得た結晶性プロピレン共重合体と結晶性ポリプロピレ
ンの混合割合としては特に制限はないが、通常結晶性ポ
リプロピレン100重量部に対し少なくとも1つのSi−H
結合を有するアルケニルシランとプロピレンを立体規則
性触媒を用いて得た結晶性プロピレン共重合体は0.01〜
10重量部程度である。0.01重量部以下では物性の改良効
果がなく、10重量部以上添加しても結晶性ポリプロピレ
ンの物性改良効果は大きくならない。
本発明において上記各成分の混合方法については特に制
限は無く、ヘンシェルミキサーで前混合し、ついで押し
出し機で溶融混合して造粒するといった一般的な方法で
十分混合できる。この際公知の種々の安定剤などの添加
剤を混合することは勿論可能である。
本発明においてはこうして得られた混合物はついで水、
あるいはメタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノール等のアルコールで処理される。処理方法について
も特に制限は無く、造粒された混合物を水、或いはアル
コールに浸し、好ましくは〜150℃に加熱することで処
理される。
〔実施例〕
以下に実施例を示しさらに本発明を説明する。
実施例1 直径12mmの鋼球9kgの入った内容積4の粉砕用ポット
を4個装備した振動ミルを用意する。各ポットに窒素雰
囲気下で塩化マグネシウム300g、テトラエトキシシラン
60mlおよびα,α,α−トリクロロトルエン45mlを入れ
40時間粉砕した。こうして得た共粉砕物300gを5のフ
ラスコに入れ、四塩化チタン、1.5とトルエン1.5を
加え、100℃で30分間攪拌処理し、次いで上澄液を除い
た。再び四塩化チタン1.5とトルエン1.5を加え、10
0℃で30分間攪拌処理し、上澄液を除去した後、固形分
をn−ヘキサンで繰り返し洗浄して遷移金属触媒スラリ
ーを得た。一部をサンプリングしチタン分を分析したと
ころ1.9wt%であった。
内容積200mlの耐圧ガラスオートクレーブに窒素雰囲気
下トルエン40ml、上記遷移金属触媒20mg、ジエチルアル
ミニウムクロライド0.128ml、p−トルイル酸メチル0.0
6mlおよびトリエチルアルミニウム0.20mlを入れ、つい
でビニルシラン4.0gを圧入し、次いでプロピレンを5kg/
cm2になるまで装入し、70℃で圧力一定で2時間重合し
た。その後スラリーを取り出し、濾過乾燥して28gのパ
ウダーを得た。135℃のテトラリン溶液で測定した極限
粘度(以下ηと略記する)、示差熱分析装置を用い10℃
/minで昇温或いは降温することで融点及び結晶化温度を
最大ピーク温度として測定した所、ηは1.283融点148
℃、結晶化温度105℃であり、結晶性のポリプロピレン
であった。なお、元素分析によればビニルシラン単位を
2.5wt%含有していた。
また別途プロピレンを重合し、ηが1.65、ソックスレー
抽出器で抽出した時の抽出残率(以下IIと略記、抽出後
パウダー重量/抽出前パウダー重量を100分率で表示)
が97.1%のポリプロピレンを得た。
ここで得られたポリプロピレンパウダー800gに上記共重
合体5g、リチウムエトキシド0.2g、フェノール系の安定
剤10/10000重量比(対ポリプロピレン)及びスレアリン
酸カルシウム15/10000重量比を加え造粒して混合物を得
た。
ついでこの混合物を沸騰水で10時間処理した。この水で
処理したペレットを用いたメルトフローインデックス
(MI、ASTM D1238(230℃))、を測定し、さらに厚さ1
mmのインジェクションシートを作り、曲げ剛性度(ASTM
D747−63(20℃))を測定した。
得られた結果を表に示す。
比較例1 ビニルシランとプロピレンの共重合体を用いなかった他
は実施例1と同様にして物性を測定した。
結果を表に示す。
実施例2 ビニルシランに代えアリルシランを用いた他は実施例1
と同様にした。
ここで共重合体はアリルシラン3.6wt%を含み、ηは1.2
9、融点138℃であった。
結果を表に示す。
実施例3 処理をエタノール中でエタノールの沸騰下に行った他は
実施例1と同様にした。
結果を表に示す。
実施例4 リチウムエトキシドに代えジブチル錫ラウレートを用い
た他は実施例1と同様にした。
結果を表に示す。
〔発明の効果〕 本発明の方法を実施することにより物性に優れたポリプ
ロピレン樹脂組成物を製造することが可能であり工業的
に極めて価値がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/17 KEV C08L 23/14 LCD 43/04 LKA

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)少なくとも1つのSi−H結合を有する
    アルケニルシランとプロピレンを立体規則性触媒を用い
    て得た結晶性プロピレン共重合体、b)結晶性ポリプロ
    ピレン、およびc)有機酸、有機酸の塩、アルカリ金属
    のアルコキシド、アルカリ土類金属のアルコキシド、ア
    ルカリ金属の酸化物、アルカリ金属の水酸化物、アルカ
    リ土類金属の酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、お
    よび有機塩基からなる群より選ばれた少なくとも一種、
    を溶融混合して得た組成物を、水またはアルコールで処
    理することを特徴とする高結晶性ポリプロピレン樹脂組
    成物の製造方法。
JP62316024A 1987-12-16 1987-12-16 ポリプロピレン樹脂組成物の製造方法 Expired - Lifetime JPH0768421B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62316024A JPH0768421B2 (ja) 1987-12-16 1987-12-16 ポリプロピレン樹脂組成物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62316024A JPH0768421B2 (ja) 1987-12-16 1987-12-16 ポリプロピレン樹脂組成物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01158059A JPH01158059A (ja) 1989-06-21
JPH0768421B2 true JPH0768421B2 (ja) 1995-07-26

Family

ID=18072398

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62316024A Expired - Lifetime JPH0768421B2 (ja) 1987-12-16 1987-12-16 ポリプロピレン樹脂組成物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0768421B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6120799A (ja) * 1984-07-09 1986-01-29 Mitsubishi Petrochem Co Ltd 放電記録謄写フイルムの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01158059A (ja) 1989-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2880725B2 (ja) 架橋ポリオレフィンの製造方法
US5081190A (en) Block copolymer of propylene and a process for the production thereof
JP2988942B2 (ja) 架橋ポリオレフィンの製造方法
JPH0768421B2 (ja) ポリプロピレン樹脂組成物の製造方法
JP2823861B2 (ja) ポリプロピレン樹脂組成物
JP2702172B2 (ja) ポリプロピレン樹脂組成物
JPH0762097B2 (ja) 結晶性ポリプロピレン樹脂組成物及びその製造方法
JP2862085B2 (ja) ポリプロピレンの物性向上方法
JPH0774295B2 (ja) ポリプロピレン樹脂組成物の製造方法
JP3034059B2 (ja) 架橋ポリオレフィン成形物の製造方法
JP2710806B2 (ja) ポリオレフィン樹脂組成物の製造方法
JP3169428B2 (ja) 耐衝撃性ポリエチレン樹脂組成物
JP2880736B2 (ja) 架橋ポリオレフィンの製造方法
JP2545442B2 (ja) 架橋ポリプロピレンの製造方法
JPH0725957B2 (ja) ポリプロピレン樹脂組成物の製造方法
JP2981273B2 (ja) 架橋ポリオレフィンの製造方法
JP2507770B2 (ja) 接着用ポリプロピレン樹脂組成物
JP2809703B2 (ja) ポリオレフィン樹脂組成物
JPH0725958B2 (ja) ポリプロピレン樹脂組成物の製造方法
JP2695227B2 (ja) プロピレンのブロック共重合体、ブロック共重合体組成物及びその製造方法
JP3181704B2 (ja) ポリオレフィンの架橋成形物の製造方法
JP2935902B2 (ja) エチレン系重合体の製造方法
JP3176140B2 (ja) 架橋ポリオレフィンの製造方法
JP3176141B2 (ja) 架橋ポリオレフィンの製造方法
JP3034058B2 (ja) 架橋ポリオレフィン成形物の製造方法