JPH0768354A - 双ロール式連続鋳造装置 - Google Patents

双ロール式連続鋳造装置

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JPH0768354A
JPH0768354A JP5216482A JP21648293A JPH0768354A JP H0768354 A JPH0768354 A JP H0768354A JP 5216482 A JP5216482 A JP 5216482A JP 21648293 A JP21648293 A JP 21648293A JP H0768354 A JPH0768354 A JP H0768354A
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JP
Japan
Prior art keywords
weight
continuous casting
pair
aln
casting apparatus
Prior art date
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Pending
Application number
JP5216482A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidekazu Todoroki
秀和 轟
Koji Nakatani
孝司 中谷
Tetsuo Maruyama
哲男 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Yakin Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nippon Yakin Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サイド堰板に局部的な溶損が生じるのを極力
抑え、以て良好な端部形状の鋳片を製造可能な双ロール
式連続鋳造装置を提供する。 【構成】 上方から注がれる溶湯を冷却固化させながら
下方へ導くように互いに逆向きに回転してなる一対の鋳
造ロールと、その一対のロールを両側方から挟んでロー
ル端部からの湯漏れを防ぐ一対のサイド堰板とを具備し
てなる連続鋳造装置において、前記サイド堰板は、Al
Nを含有してなるセラミックス材料よりなることを特徴
とする。また、そのAlNの含有量は、好ましくは、3
〜15重量%である。さらに、前記セラミックス材料
は、55〜77重量%のSi34と、20〜30重量%
のBNを含有している。 【効果】 サイド堰板の寿命が伸び、一回当りの連続鋳
造量が増大し、薄鋼板の生産性の向上がもたらされる。
コイラーでの巻取り不良などの不具合の発生が回避され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、双ロール式連続鋳造装
置に関し、特に一対の鋳造ロールの端部からの湯漏れを
防ぐサイド堰板に適用して有用な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】溶鋼から例えば厚さ約5mm以下の薄鋼板
を直接鋳造する一手法として双ロール式連続鋳造法が公
知である。図1には、一般的な双ロール式連続鋳造装置
が示されている。同図に示すように、この鋳造装置にお
いては、互いに逆向きに回転してなる一対の円筒形状を
なす鋳造ロール1,1と、それら鋳造ロール1,1を両
側方から挟む一対のサイド堰板2(図1において、図面
手前側のサイド堰板2に付いては表れていない。)とか
ら画成されてなる湯溜部3に、タンディッシュ4から柱
湯ノズル5を介して溶湯6を注ぎ、その溶湯6を鋳造ロ
ール1,1の各表面にて冷却して固化させながら、反対
側(下側)に鋳片7として送り出すようになっている。
【0003】従来、このサイド堰板2の材料として、耐
熱衝撃性に優れる窒化ケイ素(Si34)に窒化ホウ素
(BN)を含有させてなるセラミックス材料(組成:7
0〜80重量%Si34−20〜30重量%BN)が用
いられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記材
料よりなるサイド堰板2を用いた鋳造装置においては、
以下のような問題点のあることが、本発明者によって明
らかとされた。即ち、鋳造量が増えるにしたがって、サ
イド堰板2の内側面、即ち湯溜部3に貯留されてなる溶
湯6との接触面は徐々に溶損して後退していくが、図2
に示すように、鋳造量が約5トンを越えると、特にサイ
ド堰板2の、鋳造ロール1及び溶湯6との境界部分にお
ける溶損の度合が激しく、最大損耗部8が形成されてし
まう、というものである。
【0005】そして、この最大損耗部8の形成によっ
て、著しくサイド堰板2の寿命、即ち耐久性が低下して
しまい、サイド堰板2の交換頻度が高くなってしまう。
従って、鋳造装置の一回当りの連続稼働時間が短くなっ
て、薄鋼板の生産性が低下してしまう、という問題点が
あった。
【0006】また、各鋳造ロール1,1の表面において
生成した2枚の凝固シェル9,9がキスポイント10
(図1参照)において圧着されて鋳片7となる時、図3
に示すように、鋳片7の端部に、上記最大損耗部8に起
因するバリ11が生じて鋳片7の断面がドッグボーン状
となってしまったり、未凝固の溶鋼のしみ出しによる滲
出痕12が生じてしまう、という問題点もあった。
【0007】そのようなバリ11が大きくなる、即ちバ
リ11の高さhが高くなると、鋳片7をコイラーで巻き
取る際に、巻取り不良が起きたり、所謂耳切り(トリミ
ング)の工程において鋳片7の縁を切断する際に、刃に
バリ11が引っかかる、などの不具合が生じる虞があっ
た。
【0008】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、その目的とするところは、サイド堰板に
局部的な溶損が生じるのを極力抑え、以て良好な端部形
状の鋳片を製造可能な双ロール式連続鋳造装置を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者は、サイド堰板の耐溶損性を高めるべく鋭
意研究を重ねた結果、上述した最大損耗部の発生抑制に
対して、耐熱衝撃性の点に付いては余り優れているとは
いい難いが、耐溶損性に付いては優れた特性を有する窒
化アルミニウム(AlN)が有効であることを見い出
し、本発明の完成に至った。
【0010】即ち、本発明は、上方から注がれる溶湯を
冷却固化させながら下方へ導くように互いに逆向きに回
転してなる一対の鋳造ロールと、その一対のロールを両
側方から挟んでロール端部からの湯漏れを防ぐ一対のサ
イド堰板とを具備してなる連続鋳造装置において、前記
サイド堰板は、AlNを含有してなるセラミックス材料
よりなることを特徴とする。また、上記セラミックス材
料におけるAlNの含有量は、好ましくは、3重量%以
上で、且つ、15重量%以下であることを特徴とする。
さらに、前記セラミックス材料は、55重量%以上77
重量%以下のSi34と、20重量%以上30重量%以
下のBNを含有していることを特徴とする。
【0011】AlNの好ましい含有量が上記範囲である
のは以下の理由による。即ち、AlNが上記下限に満た
ない時には、サイド堰板の耐溶損性を改善することがで
きず、一方、上記上限を超える時には、サイド堰板の硬
度が高くなり過ぎて、サイド堰板の耐熱衝撃性が低下し
てしまうからである。
【0012】また、BNの含有量が上記範囲であるのは
以下の理由による。即ち、BNが上記下限に満たない時
には、鋳造ロールに対するサイド堰板の潤滑性が悪化し
て、鋳造ロールの端面が摩耗してしまい、一方、上記上
限を超える時には、サイド堰板の硬度が低下して、鋳造
ロールに対するサイド堰板の耐摩耗性が低下するからで
ある。
【0013】
【作用】上記した手段によれば、サイド堰板はAlNを
含有してなるセラミックス材料よりなり、AlNが優れ
た耐溶損性を有しているため、サイド堰板の耐溶損性が
向上する。耐溶損性が向上する理由は、反応式(1)が
右に進み、AlNと溶鋼中の酸素(O)とが反応して、
サイド堰板の表面に、耐溶損性に非常に優れるアルミナ
(Al23)が緻密な皮膜となって析出するからである
と考えられる。
【数1】
【0014】また、AlNは比較的耐熱衝撃性に劣る
が、上記セラミックス材料におけるAlNの含有量が3
重量%以上15重量%以下であれば、耐熱衝撃性の低下
の抑制が図れ、優れた耐溶損性とともに実用上十分な耐
熱衝撃性を有してなるサイド堰板が得られる。
【0015】さらに、上記セラミックス材料は、55重
量%以上77重量%以下のSi34と、20重量%以上
30重量%以下のBNを含有しているため、特に前記範
囲の含有量のBNによって、適当な硬度のセラミックス
が得られ、鋳造ロール及びサイド堰板の何れもその摩耗
が極力小さく抑えられる。
【0016】
【実施例】以下に、実施例及び従来例並びに比較例を挙
げて本発明の特徴とするところを明かとする。実施例及
び従来例並びに比較例においては、図1に示した構成の
連続鋳造装置を用い、目標鋳造量を約10トンに設定し
て、板厚2mmのSUS304よりなる薄鋼板の製造を行
った。なお、何れの例においても、鋳造ロール1は、直
径800mmで長さ600mmの銅製ロールの表面にNiメ
ッキを施してなるもので、その回転速度はその最外周に
おいて70m/分であった。また、サイド堰板2の厚さ
は10mmであり、鋳造中はサイド堰板2を常時、鋳造ロ
ール1の端面に沿って横方向に2mmの振幅で、20Hz
のサイクルで振動させた。
【0017】(実施例1〜8)実施例1〜8の何れにお
いても、AlNの含有量は3〜15重量%であり、Si
34の含有量は55〜77重量%であり、BNの含有量
は20〜30重量%である。各例に付いて、その組成を
表1に示す。また、実際に連続して鋳造した量、サイド
堰板2の最大損耗量(図2におけるdの値)及び鋳片7
の端部におけるバリ11の高さ(図3におけるhの値)
の各実測値を、表1に併せて示す。同表よりわかるよう
に、何れの例においても目標鋳造量を達成することがで
きた。
【表1】
【0018】(従来例)AlNを含有しないセラミック
ス材料(組成:80重量%Si34−20重量%BN)
よりなるサイド堰板2を使用した。その他の条件は上記
実施例1〜8と同じであった。実際の連続鋳造量、サイ
ド堰板2の最大損耗量及び鋳片7のバリ高さの各実測値
を表1に示す。従来例においては、目標鋳造量を達成す
ることができなかった。
【0019】以上の実施例1〜8及び従来例の結果に基
いて、表1における最大損耗量とAlNの含有量との関
係を図4に示す。同図より、AlNの含有量が3重量%
以上において最大損耗量が著しく低減するか又は零とな
るのがわかる。
【0020】また、表1におけるバリ高さとAlNの含
有量との関係を図5に示す。同図より、AlNの含有量
が3重量%以上においてバリ高さが著しく低減し、実用
上問題のない程度のバリしか生じないことがわかる。
【0021】(比較例1〜3)比較のため、BNの含有
量を10重量%及び40重量%とした例を夫々比較例1
及び比較例2に挙げ、またAlNの含有量を20重量%
とした例を比較例3に挙げた。各例における組成及び実
際の連続鋳造量を表1に示す。なお、比較例1において
は鋳造ロール1の端面が摩耗してしまい、比較例2にお
いてはサイド堰板2の摩耗が激しく、比較例3において
は熱衝撃によりサイド堰板2に割れが発生して湯漏れを
起こしてしまったため、何れの例においても、鋳造を途
中で停止せざるを得なかった。従って、目標鋳造量を達
成することができなかった。
【0022】以上、実施例1〜8及び従来例並びに比較
例1〜3より、耐溶損性及び耐熱衝撃性の何れにも優れ
たサイド堰板2を得るには、Si34−BN−AlN系
セラミックス材料において、AlNに付いてはその含有
量が20重量%未満であればよく、好ましくは3重量%
以上15重量%以下であるのがよいことがわかる。ま
た、BNに付いてはその含有量が10重量%を超えて4
0重量%未満であればよく、好ましくは20重量%以上
30重量%以下であるのがよいことがわかる。さらに、
Si34に付いてはその含有量が好ましくは55重量%
以上77重量%以下であるのがよいことがわかる。
【0023】なお、AlNの含有量が3〜15重量%の
範囲外においては、如何なる場合にも本発明において期
待される効果を奏しないわけではなく、Si34及びB
Nの含有量や、他の組成のセラミックス材料などの添加
により、耐溶損性及び耐熱衝撃性の何れにも優れるとい
う効果が期待されるのはいうまでもない。また、Si3
4−BN−AlN系セラミックス材料における組成比
は、上記実施例により何等制限されないのは勿論であ
る。
【0024】
【発明の効果】本発明に係る双ロール式連続鋳造装置に
よれば、サイド堰板が、優れた耐溶損性を有するAlN
を含有してなるセラミックス材料よりなるため、サイド
堰板の耐溶損性が向上する。それ故、従来のようにサイ
ド堰板に最大損耗部が形成されるのを極力抑えることが
でき、サイド堰板の耐久性が向上し、その寿命が伸び
る。従って、サイド堰板の寿命によっても決定される一
チャージ当りの連続鋳造量が増大し、薄鋼板の生産性の
向上がもたらされるので、経済的な価値が極めて大であ
る。
【0025】また、サイド堰板の耐溶損性の向上によ
り、鋳造量が増しても、鋳片の端部に従来のようなバリ
や滲出痕を生じることなく、良好な端部形状の鋳片を連
続して製造することができ、コイラーでの巻取り不良
や、トリミングにおける刃の引っかかりなどの不具合の
発生が回避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な双ロール式連続鋳造装置の一例の縦断
面図である。
【図2】従来の双ロール式連続鋳造装置の図1のII-II
における平断面図である。
【図3】従来の双ロール式連続鋳造装置により製造され
てなる鋳片の斜視図である。
【図4】サイド堰板の最大損耗量とAlNの含有量との
関係を示す図である。
【図5】鋳片端部のバリ高さとAlNの含有量との関係
を示す図である。
【符号の説明】
1 鋳造ロール 2 サイド堰板 6 溶湯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 哲男 東京都中央区京橋一丁目5番8号 日本冶 金工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上方から注がれる溶湯を冷却固化させな
    がら下方へ導くように互いに逆向きに回転してなる一対
    の鋳造ロールと、その一対のロールを両側方から挟んで
    ロール端部からの湯漏れを防ぐ一対のサイド堰板とを具
    備してなる連続鋳造装置において、前記サイド堰板は、
    窒化アルミニウムを含有してなるセラミックス材料より
    なることを特徴とする双ロール式連続鋳造装置。
  2. 【請求項2】 上記セラミックス材料における窒化アル
    ミニウムの含有量は、好ましくは、3重量%以上で、且
    つ、15重量%以下であることを特徴とする請求項1記
    載の双ロール式連続鋳造装置。
  3. 【請求項3】 前記セラミックス材料は、55重量%以
    上77重量%以下の窒化ケイ素と、20重量%以上30
    重量%以下の窒化ホウ素を含有していることを特徴とす
    る請求項1又は2記載の双ロール式連続鋳造装置。
JP5216482A 1993-08-31 1993-08-31 双ロール式連続鋳造装置 Pending JPH0768354A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001087517A1 (fr) * 2000-05-17 2001-11-22 Nippon Steel Corporation Plaque ceramique pour deversoir lateral d'un appareil de coulee continue de type double rouleau

Cited By (4)

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EP1287927A1 (en) * 2000-05-17 2003-03-05 Nippon Steel Corporation Ceramic plate for side weir of twin drum type continuous casting apparatus
US6843304B2 (en) 2000-05-17 2005-01-18 Nippon Steel Corporation Ceramic plate for side weir of twin drum type continuous casting apparatus
EP1287927A4 (en) * 2000-05-17 2005-06-01 Nippon Steel Corp CERAMIC PLATE AS A SIDE OF A TWO-ROLL CONTINUITY PLANT

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