JPH0768173A - 燃焼用触媒およびその製造方法 - Google Patents

燃焼用触媒およびその製造方法

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JPH0768173A
JPH0768173A JP5311907A JP31190793A JPH0768173A JP H0768173 A JPH0768173 A JP H0768173A JP 5311907 A JP5311907 A JP 5311907A JP 31190793 A JP31190793 A JP 31190793A JP H0768173 A JPH0768173 A JP H0768173A
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combustion
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carrier layer
gas
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Kiyoshi Mitsuyasu
清志 光安
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 たとえばガスタービン燃焼用触媒に要求され
る高温や高速のガス流に対して、すぐれた耐久性を備え
た燃焼用触媒、および燃焼用触媒の製造方法の提供を目
的とする。 【構成】 燃焼用触媒は、耐熱性支持体6と、前記耐熱
性支持体6表面に被着形成されたα−Al2 O 3 を主体と
する多孔性の触媒担持体層7′と、前記触媒担持体層
7′の孔内壁面を含む表面にめっき被着された貴金属系
触媒層8′とを具備して成ることを特徴とし、また燃焼
用触媒の製造方法は、耐熱性支持体6表面にAl2 O 3
主体とする粉末を塗布,焼成して触媒を担持するα−Al
2 O 3 を主体とする多孔性の触媒担持体層7′を形成す
る工程と、前記触媒担持体層7′を形成した耐熱性支持
体6に、貴金属系成分を含む水溶液を用いめっき処理を
施し、触媒担持体層7′の孔内壁面を含む表面貴金属系
触媒層8′を析出形成する工程すとを具備して成ること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえばガスタービン
用など、高温での耐久性が要求される燃焼器における燃
焼用触媒およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高温ガスを発生する燃焼器、たとえばガ
スタービン燃焼器においては、燃料および酸化性の気体
を含む気体、たとえば空気との混合物をスパークプラグ
などにより着火して燃焼を行っている。図4はガスター
ビン燃焼器の要部構造例を断面的に示したもので、1は
筐体、2は燃焼ノズル、3はスパークプラグ(着火素
子)、4は燃焼用気体(たとえば空気)供給口4a,冷却
用気体(たとえば空気)供給口4b,および希釈用気体
(たとえば空気)供給口4cなどを側壁に備え、かつ所要
の燃焼ガスをタービンノズル5に供給するガス供給路で
ある。そして、前記燃焼器においては、燃焼ノズル2か
ら噴射された燃料が、燃焼用気体供給口4aから供給され
た空気などと混合され、スパークプラグ3によって着火
され燃焼する。この燃焼に伴い、冷却用気体供給口4bお
よび希釈用気体供給口4cから所要の空気などが供給さ
れ、所定の温度(タービン入り口温度)まで冷却された
燃焼ガスが、タービンノズル5を介してタービン内に噴
射されるという機能を果たしている。 ところで、前記
ガスタービン燃焼器は、一般的に燃焼用気体として空気
を使用しているため、燃焼時における窒素酸化物(N
Ox )の生成が問題視されている。つまり、窒素酸化物
の生成は、燃焼温度が1500℃を超えると急激に増加する
が、燃焼器内では燃料濃度分布が存在し、部分的に1500
℃を超える高温部が存在するため、ガスタービンでの窒
素酸化物の大量発生・生成は不可避的であり、高価な排
煙脱硝装置の付設が必要となっている。
【0003】上記のような問題に対して、触媒を設置し
た燃焼器ないし燃焼方式が提案されている。この触媒を
用いた燃焼方式によれば、比較的低温で燃焼の開始が可
能となり、また、燃焼温度を緩やかに上昇して最高温度
を低く押さえることも可能となるので、燃焼器自体の耐
久性の点で有利であるばかりでなく、燃焼用気体(酸化
性気体を含む気体)として空気を用いた場合でも、窒素
酸化物の生成も低減し得るという利点がある。
【0004】図5は従来、燃焼器に用いられている触媒
の構造を模式的に示す断面図である。図において、6は
耐久性(耐熱性など含む)支持体、7は前記耐久性支持
体6面に被着形成された、たとえばAl2 O 3 を主体とし
た多孔性の触媒担持体層、8は前記触媒担持体層7を成
すAl2 O 3 粒子7a面に被着した触媒微粒子、たとえばPd
微粒子である。そして、このPd微粒子8は、Pd塩化物の
分散液に、前記前記触媒担持体層7を浸漬し、Pd塩化物
を付着(被着)・焼成することにより担持させた構造を
成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記燃
焼方式で用いる触媒の場合は、次のような問題がある。
すなわち、前記構成の燃焼用触媒を、たとえばガスター
ビン用燃焼器に配設した場合、その燃焼用触媒は、高速
なガス流に曝される。したがって、この種のタービン燃
焼用触媒については、高温や高速のガス流に対する耐久
性が要求されることになる。このような要求に対して、
前記構成の燃焼用触媒の場合は、触媒担持体層7に担持
されているアルミナ粒子が、前記高温・高速のガス流に
よって、触媒担持体層7から容易に剥離あるいは削ら
れ、触媒活性が急激に低下して、触媒機能を果たさなく
なるという不都合な問題が認められる。換言すると、触
媒燃焼方式は、ガスタービンへの適用によって、窒素酸
化物の低減化に大きく寄与するものと期待されながら、
高温や高速衝撃に対する耐久性の点で実用に供し難いの
が現状である。
【0006】本発明は上記事情に対処してなされたもの
で、たとえばガスタービン燃焼器用触媒に要求される高
温や高速のガス流に対して、すぐれた耐久性を備えた燃
焼用触媒、および燃焼用触媒の製造方法の提供を目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る燃焼用触媒
は、耐久性支持体と、前記耐久性支持体表面に被着形成
されたα−Al2 O 3 を主体とする多孔性の触媒担持体層
と、前記触媒担持体層の孔内壁面を含む表面にめっき被
着された貴金属系触媒層とを具備して成ることを特徴と
し、また本発明に係る燃焼用触媒の製造方法は、耐久性
支持体表面にα−Al2 O 3 を主体とする粉末を塗布焼成
してα−Al2 O 3 を主体とする多孔性の触媒担持体層を
形成する工程と、前記触媒担持体層を形成した耐久性支
持体に、貴金属系成分を含む水溶液を用いめっき処理を
施し、触媒担持体層の孔内壁面を含む表面貴金属系触媒
層を析出形成する工程とを具備して成ることを特徴とす
る。
【0008】本発明において、使用される耐久性支持体
としては、1200℃程度の高温酸化性雰囲気中で安定性を
有する材質、たとえばコージェライト、ムライト、α−
アルミナ(α−Al2 O 3 )、ジルコニアスピネル、チタ
ニアなどのセラミックが挙げられ、またその形状として
は薄板ないしペレット状、もしくはハニカム状などが挙
げられ、特に燃焼系のガス流に対する抵抗(圧力損失)
の軽減、さらには触媒活性面の拡大化などの点から、ハ
ニカム状が好ましい。
【0009】また、本発明において、耐久性支持体に被
着形成される多孔性の触媒担持体層は、α−Al2 O 3
独味で形成してもよいし、 SiO2 や B2 O 3 などの酸化
物を含むα−Al2 O 3 系、もしくはα−Al2 O 3 粒子お
よび無機化合物微粒子系を主体とする混合系で形成して
もよい。そして、この多孔性の触媒担持体層は、α−Al
2 O 3 粉末、α−Al2 O 3 粉末− SiO2 粉末( B2 O
3 )混合系、もしくはα−Al2 O 3 粒子および無機化
合物微粒子混合系を、たとえばペースト状とし、前記耐
久性支持体の外表面に塗布し、焼成することによって被
着形成し得る。ここで、多孔性の触媒担持体層の全体も
しくは主体を、α−Al2 O 3 で形成するのは、触媒担持
体として要求される高温下での安定性を十分に保持する
必要性からである。すなわち、触媒担持体としてAl2 O
3 を用いる場合、通常比表面積の大きいγ−Al2 O 3
どを用いるが、ガスタービンの燃焼器など高温に曝され
ると、使用中にα−Al2 O 3 への相変化を起こし、この
相変化によって機械的な強度低下を招来して、所要の耐
久性を保持することが困難となるので、始めから安定性
のすぐれたα−Al2 O 3 にしておく必要がある。
【0010】ここで、触媒担持体層がα−Al2 O 3 で形
成される場合は、一般的に球状を成しているα−Al2 O
3 粒子同士が、互いに接触面(点接触的)で接合・焼結
した形を成し、いわゆる多孔性ないし多孔質を呈してい
る。一方、さらにα−Al2 O3 粒子および無機化合物微
粒子を併用した多孔性の触媒担持体層を用いてもよい。
そして、無機化合物微粒子を併用して形成される場合
は、前記α−Al2 O 3 粒子同士の接触面近傍に、重点的
に付着などし、形状的に接触面が拡大されるなどして、
α−Al2 O 3 粒子同士の結着力が増大され、結果的に触
媒担持体層の強度が、さらに高められる。なお、併在さ
せる無機化合物は、前記α−Al2 O 3 との結着性を示す
ものであれば特に限定されるものでなく、たとえば一般
的なアルミナ(Al2 O 3 )微粒子、シリカ( SiO2 )微
粒子などが例示される。また、無機化合物微粒子の径
は、一般的にα−Al2 O 3 粒子径の 1/2以下程度が好ま
しく、より好ましくは1/10以下程度であり、さらに、そ
の併用量(併在量)は触媒担持体層の容量に対して、 5
〜70%の範囲が望ましい。ここで、70%を超えると, 触
媒を担持させる多孔質体としての機能が低下するので、
50%以下が好ましい。また、 5%未満では強度向上の効
果が少なくなり、望ましくは少なくとも20%含有してい
ることが好ましい。
【0011】高々 1/2程度に選ぶのが望ましい。
【0012】本発明において、前記多孔性の触媒担持体
層にめっき担持される貴金属(触媒金属)としては、た
とえばPd,Ptな度が挙げられる。そして、このめっき貴
金属層は、前記多孔性の触媒担持体層を、たとえば塩化
錫の水溶液で処理し、錫(Sn)粒子を析出させた後、た
とえば塩化パラジウムの水溶液で処理して、前記析出さ
せたSn粒子をPd粒子で置換させ、このいわゆるめっき核
の析出(生成)をベースとして連続的なPd層を形成・担
持させる。ここで、触媒金属としての貴金属をめっき法
によって特に形成被着するのは、析出する貴金属粒子同
士が互いに結び付き合い膜(層)に成長し、触媒担持体
層を形成するα−Al2 O 3 粒子などの少なくとも周面の
一部を被覆して、強固に一体化するとともに、触媒担持
体層の補強的な作用をなし、大幅な耐久性の向上を図り
得ることになる。なお、前記貴金属層を形成するめっき
は、一般的に化学(無電解)めっき法が望ましいが、耐
久性支持体の材質や形状、あるいは触媒担持体層の厚さ
などによっては、電解(電気)めっき法で被着形成して
もよい。さらには、前記触媒貴金属層の活性を高めるた
め、Ni,Mg,Laなどの金属、もしくはこれらの金属酸化
物を、触媒担持体層に含有・併存させることも可能であ
り、この場合、含浸法で付けることもできるが、必ずし
も含浸法による必要なく、たとえばめっき法でもよい。
【0013】
【作用】本発明に係る燃焼器用触媒、およびその製造方
法においては、触媒貴金属層を担持する触媒担持体層が
α−Al2 O 3 を主体とした多孔質な構成、もしくはα−
Al2 O 3 粒子−無機化合物微粒子系の多孔質な構成を成
しているため、使用過程での触媒担持体層の相変化が起
こらない。つまり、触媒担持体層の相変化に伴う機械的
強度の低下が防止されるとともに、一方では被覆的なめ
っき触媒層によって、触媒担持体層がさらに補強される
形となるので、たとえば高温・高速なガス流に対しても
耐久性の向上した燃焼器用触媒として機能することにな
る。特に、α−Al2 O 3 粒子−無機化合物微粒子系の場
合は、α−Al2 O 3 粒子同士の結着も強められので、前
記性能はさらに助長される。また、このようなすぐれた
点から、たとえばガスタービンの燃焼器用に適する高性
能な触媒の提供が可能となる。
【0014】
【実施例】以下図1〜図3を参照して本発明の実施例を
説明する。
【0015】実施例1 先ず、コージェライト製ハニカム型の耐久性支持体を用
意し、この耐久性支持体に、α−Al2 O 3 粉末(平均粒
径約 1μm )系のペーストを、α−Al2 O 3 粉末 40g/
1 の塗布量比で塗布し、次いで1100℃で焼成して多孔性
のα−Al2 O 3層(触媒担持体層)を形成した。
【0016】その後、前記多孔性のα−Al2 O 3 を被着
形成したハニカム型の耐久性支持体を、塩化錫水溶液中
に浸漬・処理してから、別途用意しておいた塩化パラジ
ウム水溶液中に浸漬・処理し、前記塩化錫水溶液中での
浸漬・処理により析出・被着したSnを、Pdで置換してめ
っき核を生成させ、さらにこのめっき核を核としてPdの
めっきを成長させた。なお、この無電解Pdめっきにおい
て、めっきされたPd量は、 20g/1 であり、この無電解
Pdめっき終了後、 800℃で焼成してハニカム型の燃焼用
触媒を得た。
【0017】図1は上記で得た燃焼用触媒の要部構成、
つまりα−Al2 O 3 層(触媒担持体層)にPd触媒層が担
持されている状態の観察結果を、模式的に示したもので
あり、6は耐熱性支持体、7′はα−Al2 O 3 層(触媒
担持体層)、8′は前記触媒担持体層7′を成すα−Al
2 O 3 粒子面にめっき被着されたPd触媒層である。
【0018】次に、上記構成の燃焼用触媒を、ガスター
ビン燃焼器に組み込み(装着)、耐久試験を行った。す
なわち、図2に要部構造例を断面的に示したように、筐
体1の一端側に装着された燃焼ノズル2、前記燃焼ノズ
ル2から噴射される燃料に燃焼用気体(たとえば空気)
を混合して燃焼作用を進める燃焼用気体供給口4a,前記
の燃焼で生じるガスの冷却用に空気を供給する冷却用空
気供給口4b,および希釈用空気供給口4cなどを側壁に備
えたガス供給路4を具備してなる構成において、希釈さ
れた燃焼ガスをタービンのノズル5に供給するガス供給
路4に、上記ハニカム型の燃焼用触媒9を装着して耐久
試験を行った。
【0019】この耐久試験においては、燃料に都市ガス
を用い、燃料濃度が 2%になるように、燃焼用気体とし
ての空気と混合し、またハニカム型の燃焼用触媒の入り
口で、希釈された燃焼ガス(混合ガス)温度が 450℃と
なるように、別設したヒーターで加熱する一方、ハニカ
ム型の燃焼用触媒出口における希釈された燃焼ガス(混
合ガス)温度を測定し、次式により、燃焼開始時と、燃
焼開始から 100時間経過時との温度低下の割合(温度維
持率)を求めて触媒の耐久性を評価したところ、99%で
あった。
【0020】温度維持率= 100×( 100時間経過後の温
度− 450℃)/(燃焼開始時の温度− 450℃) なお、この実施例に係る構成の燃焼用触媒9は、燃焼開
始から 200時間経過時での触媒の耐久性評価においても
95%以上であった。
【0021】実施例2 先ず、コージェライト製ハニカム型の耐久性支持体を用
意し、この耐久性支持体に、平均粒径約 1μm のα−Al
2 O 3 粉末(粒子)および平均粒径約 0.1μmのAl2 O
3 微粉末(微粒子)を重量比で30%の割合で含有するペ
ーストを、乾燥後の重量で 40g/1 の塗布量比で塗布
し、次いで1100℃で焼成して多孔性のα−Al2 O 3 系層
(触媒担持体層)を形成した。
【0022】その後、前記多孔性のα−Al2 O 3 系層を
被着形成したハニカム型の耐久性支持体を、塩化錫水溶
液中に浸漬・処理してから、別途用意しておいた塩化パ
ラジゥム水溶液中に浸漬・処理し、前記塩化錫水溶液中
での浸漬・処理により析出・被着したSnを、Pdで置換し
てめっき核を生成させ、さらにこのめっき核を核とし
て、Pdのめっきを成長させた。なお、この無電解Pdめっ
きにおいて、めっきされたPd量は、 20g/1 であり、こ
の無電解Pdめっき終了後、 800℃で焼成してハニカム型
の燃焼用触媒を得た。
【0023】図3は上記で得た燃焼用触媒の要部構成、
つまりα−Al2 O 3 系層(触媒担持体層)にPd触媒層が
担持されている状態の観察結果を、模式的示したもので
あり、6は耐久性支持体、7a′はα−Al2 O 3 粒子、7
b′は前記α−Al2 O 3 粒子7a′同士の接触面部に介在
して接合に関与するAl2 O 3 微粉末(微粒子)焼結層で
ある。そして、前記α−Al2 O 3 粒子7a′同士の接触面
部を、Al2 O 3 微粉末(微粒子)の焼結層7b′で接合し
た形で、多孔性の触媒担持体層が形成され、この触媒担
持体層を成すα−Al2 O 3 粒子7a′面に、Pd触媒層8′
がめっき被着された構成を成している。
【0024】次に、上記構成の燃焼用触媒9を、実施例
1の場合と同様に、ガスタービン燃焼器に組み込み(装
着)、かつ実施例1の場合と同一条件で耐久試験を行っ
た。すなわち、前記燃焼用触媒9を図2に図示したごと
く、ガスタービン燃焼器に組み込み(装着)、燃料に都
市ガスを用い、燃料濃度が 2%になるように、燃焼用気
体としての空気と混合し、またハニカム型の燃焼用触媒
の入り口で、希釈された燃焼ガス(混合ガス)温度が 4
50℃となるように、別設したヒーターで加熱する一方、
ハニカム型の燃焼用触媒出口における希釈された燃焼ガ
ス(混合ガス)温度を測定し、燃焼開始時と、燃焼開始
から 100時間経過時との温度低下の割合(温度維持率)
を求めて触媒の耐久性を評価したところ、99%であっ
た。
【0025】なお、この実施例に係る構成の燃焼用触媒
9は、燃焼開始から 200時間経過時での触媒の耐久性評
価においても98%以上であった。また、無機化合物微粒
子の併用による触媒担持体層の補強効果に伴って良好な
耐久性が認められた。
【0026】比較例1 コージェライト製ハニカム型の耐久性支持体を用意し、
この耐久性支持体の外表面に、γ−Al2 O 3 粉末のペー
ストを、γ−Al2 O 3 粉末 40g/1 の塗布量で塗布し、
次いで 800℃で焼成して多孔性のAl2 O 3 層(触媒担持
体層)を形成した(この触媒担持体層はα−Al2 O 3
なっていないことも確認)。その後、前記多孔性のAl2
O 3 を被着形成したハニカム型の耐久性支持体を、塩化
錫水溶液中に浸漬・処理してから、別途用意しておいた
塩化パラジゥム水溶液中に浸漬・処理し、前記塩化錫水
溶液中での浸漬・処理により析出・被着したSnを、Pdで
置換してめっき核を生成させ、さらにこのめっき核を核
としてPdのめっきを成長させた。なお、この無電解Pdめ
っきにおいて、めっきされたPd量は、 20g/1 であり、
この無電解Pdめっき終了後、 800℃で焼成してハニカム
型の燃焼用触媒を得た。 前記ハニカム型の燃焼用触媒
についても、上記実施例の場合と同じ条件で、耐久性試
験を行ったところ、32%に過ぎなかった。
【0027】比較例2 コージェライト製ハニカム型の耐久性支持体を用意し、
この耐熱性支持体の外表面に、α−Al2 O 3 粉末のペー
ストを、α−Al2 O 3 粉末 40g/1 の塗布量で塗布し、
次いで1100℃で焼成して多孔性のα−Al2 O 3 層(触媒
担持体層)を形成した。その後、前記多孔性のα−Al2
O 3 層に硝酸パラジウムを塗布(Pd塗布量は、 20g/1
)し、 800℃で焼成してハニカム型の燃焼用触媒を得
た。
【0028】このハニカム型の燃焼用触媒についても、
上記実施例の場合と同じ条件で、耐久性試験を行ったと
ころ、86%であった。
【0029】なお、上記ではガスタービンの燃焼用触媒
を例示して説明したが、本発明はこの例示に限定される
ものでなく、発明の主旨を逸脱しない範囲での変形を採
り得る。たとえば形状をハニカム型以外の円筒型や平板
型などに設定しても、あるいは触媒金属としてPd層の代
わりにPt層としても、同様な耐久性などを呈する。
【0030】
【発明の効果】上記説明したように、本発明に係る燃焼
用触媒は、たとえばガスタービン燃焼器など、高温で・
高速流のガスなどの流路に設置した場合でも、すぐれた
耐久性を保持発揮する。つまり、高温ガスの発生工程な
どで生成する窒素酸化物の低減に、効果的に作用する触
媒活性を、長期間に亘って維持・発揮する。そして、こ
の種の燃焼器の高性能化や無公害化などに大きく寄与す
るものであり、またその製造方法も煩雑な操作など要せ
ずに歩留まりよく製造し得るので、前記機能的な信頼性
の高さと相俟って実用上多くの利点をもたらすものとい
える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃焼用触媒の要部構成例を模式的
に示す断面図。
【図2】本発明に係る燃焼用触媒の応用例を模式的に示
す断面図。
【図3】本発明に係る燃焼用触媒の他の要部構成例を模
式的に示す断面図。
【図4】ガスタービンの燃焼器の要部構成を示す断面
図。
【図5】従来の燃焼用触媒の要部構成を模式的に示す断
面図。
【符号の説明】
1…筐体 2…燃焼ノズル 3…スパークプラグ
4…ガス供給路 4a…燃焼用気体供給口 4b…冷却用空気供給口 4c
…希釈用空気供給口 5…タービンノズル 6…耐久性支持体 7…触媒
担持体層 7′…触媒担持体層 7a′…α−Al2 O
3 粒子(層) 7b′…無機化合物微粒子(焼結層)
8…付着貴金属粒子 8′…貴金属めっき層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐久性支持体と、前記耐久性支持体表面
    に被着形成されたα−Al2 O 3 を主体とする多孔性の触
    媒担持体層と、前記触媒担持体層の孔内壁面を含む表面
    にめっき被着された貴金属系触媒層とを具備して成るこ
    とを特徴とする燃焼用触媒。
  2. 【請求項2】 耐久性支持体表面にAl2 O 3 を主体とす
    る粉末を塗布,焼成して触媒を担持するα−Al2 O 3
    主体とする多孔性の触媒担持体層を形成する工程と、 前記触媒担持体層を形成した耐久性支持体に、貴金属系
    成分を含む水溶液を用いめっき処理を施し、触媒担持体
    層の孔内壁面を含む表面貴金属系触媒層を析出形成する
    工程とを具備して成ることを特徴とする燃焼用触媒の製
    造方法。
JP5311907A 1993-06-28 1993-12-13 燃焼用触媒およびその製造方法 Withdrawn JPH0768173A (ja)

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JP (1) JPH0768173A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10309477A (ja) * 1997-05-05 1998-11-24 Akzo Nobel Nv 触媒の製造方法
JP2006231279A (ja) * 2005-02-28 2006-09-07 Mitsubishi Heavy Ind Ltd コート型触媒およびその製造方法ならびにその触媒を用いた可燃性ガスの酸化処理方法
JP2017124390A (ja) * 2016-01-13 2017-07-20 コリア インスティテュート オブ エナジー リサーチKorea Institute Of Energy Research 触媒支持体表面に金属酸化物コーティング層を形成する方法と金属酸化物コーティング層を含む触媒支持体及び触媒装置

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JP2017124390A (ja) * 2016-01-13 2017-07-20 コリア インスティテュート オブ エナジー リサーチKorea Institute Of Energy Research 触媒支持体表面に金属酸化物コーティング層を形成する方法と金属酸化物コーティング層を含む触媒支持体及び触媒装置

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