JPH0766892B2 - 永久磁石の製造方法 - Google Patents
永久磁石の製造方法Info
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- JPH0766892B2 JPH0766892B2 JP62104624A JP10462487A JPH0766892B2 JP H0766892 B2 JPH0766892 B2 JP H0766892B2 JP 62104624 A JP62104624 A JP 62104624A JP 10462487 A JP10462487 A JP 10462487A JP H0766892 B2 JPH0766892 B2 JP H0766892B2
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- H01F1/053—Alloys characterised by their composition containing rare earth metals
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- H01F1/057—Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 and IIIa elements, e.g. Nd2Fe14B
- H01F1/0571—Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 and IIIa elements, e.g. Nd2Fe14B in the form of particles, e.g. rapid quenched powders or ribbon flakes
- H01F1/0575—Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 and IIIa elements, e.g. Nd2Fe14B in the form of particles, e.g. rapid quenched powders or ribbon flakes pressed, sintered or bonded together
- H01F1/0576—Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 and IIIa elements, e.g. Nd2Fe14B in the form of particles, e.g. rapid quenched powders or ribbon flakes pressed, sintered or bonded together pressed, e.g. hot working
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、希土類、鉄及びボロンを基本成分とする永久
磁石の製造方法に関するものである。
磁石の製造方法に関するものである。
[従来の技術] 永久磁石は、一般家庭の各種電気製品から大型コンピュ
ーターの周辺端末機器まで幅広い分野で使用されている
重要な電気.電子材料の一つである。
ーターの周辺端末機器まで幅広い分野で使用されている
重要な電気.電子材料の一つである。
最近の電気製品の小型化、高効率化の要求にともない、
永久磁石も益々高性能化が求められている。現在使用さ
れている永久磁石のうち代表的なものはアルニコ.ハー
ドフェライト及び希土類−遷移金属系磁石である。特に
希土類−遷移金属系磁石であるR−Co系永久磁石やR−
Fe−B系永久磁石は、高い磁気性能が得られるので従来
から多くの研究開発が成されている。
永久磁石も益々高性能化が求められている。現在使用さ
れている永久磁石のうち代表的なものはアルニコ.ハー
ドフェライト及び希土類−遷移金属系磁石である。特に
希土類−遷移金属系磁石であるR−Co系永久磁石やR−
Fe−B系永久磁石は、高い磁気性能が得られるので従来
から多くの研究開発が成されている。
従来、これらR−Fe−B系永久磁石の製造方法に関して
は以下の文献に示すような方法がある。
は以下の文献に示すような方法がある。
(1)粉末冶金法に基づく焼結による方法。
(文献1,文献2) (2)アモルフアス合金を製造するに用いる急冷薄帯製
造装置で、厚さ30μm程度の急冷薄片を作り、その薄片
を樹脂結合法で磁石にするメルトスピニング法による急
冷薄片を用いた樹脂結合方法。(文献3,文献4) (3)上記(2)の方法で使用した急冷薄片を2段階の
ホットプレス法で機械的配向処理を行う方法。(文献4,
文献5) ここで、 文献1:特開昭59−46008号公報; 文献2:M.Sagawa,S.Fujimura,N.Togawa,H.Yamamoto and
Y.Matsuura;J.Appl,Phys,Vol,55(6)15Maroh 1984,p2
083, 文献3:特開昭59−211549号公報; 文献4:R.W.Lee;Appl,Phys,Lett.Vol,46(8),15 April
1985,p790; 文献5:特開昭60−100402号公報 次に上記の従来方法について説明する。
造装置で、厚さ30μm程度の急冷薄片を作り、その薄片
を樹脂結合法で磁石にするメルトスピニング法による急
冷薄片を用いた樹脂結合方法。(文献3,文献4) (3)上記(2)の方法で使用した急冷薄片を2段階の
ホットプレス法で機械的配向処理を行う方法。(文献4,
文献5) ここで、 文献1:特開昭59−46008号公報; 文献2:M.Sagawa,S.Fujimura,N.Togawa,H.Yamamoto and
Y.Matsuura;J.Appl,Phys,Vol,55(6)15Maroh 1984,p2
083, 文献3:特開昭59−211549号公報; 文献4:R.W.Lee;Appl,Phys,Lett.Vol,46(8),15 April
1985,p790; 文献5:特開昭60−100402号公報 次に上記の従来方法について説明する。
先ず(1)の焼結法では、溶解.鋳造により合金インゴ
ットを作製し、粉砕して適当な粒度(数μm)の磁石粉
を得る。磁石粉は成形助剤のバインダーと混練され、磁
場中でプレス成形されて成形体が出来上がる。成形体は
アルゴン中で1100℃前後の温度で1時間焼結され、その
後室温まで急冷される。焼結後、600℃前後の温度で熱
処理することにより更に保磁力を向上させる。
ットを作製し、粉砕して適当な粒度(数μm)の磁石粉
を得る。磁石粉は成形助剤のバインダーと混練され、磁
場中でプレス成形されて成形体が出来上がる。成形体は
アルゴン中で1100℃前後の温度で1時間焼結され、その
後室温まで急冷される。焼結後、600℃前後の温度で熱
処理することにより更に保磁力を向上させる。
(2)のメルトスピニング法による急冷薄片を用いた樹
脂結合方法では、先ず急冷薄帯製造装置の最適な回転数
でR−Fe−B合金の急冷薄帯を作る。得られた厚さ30μ
mのリボン状薄帯は、直径が1000Å以下の結晶の集合体
であり、脆くて割れ易く、結晶粒は等方的に分布してい
るので、磁気的にも等方性である。この薄帯を適当な粒
度に粉砕して、樹脂と混練してプレス成形すれば7ton/c
m2程度の圧力で、約85体積%の充填が可能となる。
脂結合方法では、先ず急冷薄帯製造装置の最適な回転数
でR−Fe−B合金の急冷薄帯を作る。得られた厚さ30μ
mのリボン状薄帯は、直径が1000Å以下の結晶の集合体
であり、脆くて割れ易く、結晶粒は等方的に分布してい
るので、磁気的にも等方性である。この薄帯を適当な粒
度に粉砕して、樹脂と混練してプレス成形すれば7ton/c
m2程度の圧力で、約85体積%の充填が可能となる。
(3)の製造方法は、始めにリボン状の急冷薄帯あるい
は薄帯の片を、真空中あるいは不活性雰囲気中で約700
℃で予備加熱したグラファイトあるいは他の耐熱用のプ
レス型に入れる。該リボンが所望の温度に到達した時一
軸性の圧力が加えられる。温度、時間は特定しないが、
充分な塑性が出る条件としてT=725±25℃、圧力はP
〜1.4ton/cm2程度が適している。この段階では磁石は僅
かにプレス方向に配向しているとは言え、全体的には等
方性である。次のホットプレスは、大面積を有する型で
行なわれる。最も一般的には、700℃で0.7ton/cm2で数
秒間プレスする。すると試料は最初の厚みの1/2になり
プレス方向と平行に配向して、合金は異方性化する。こ
れらの工程による方法は二段階ホットプレス法と呼ばれ
ている。この方法で緻密で異方性を有するR−Fe−B磁
石を得るものである。
は薄帯の片を、真空中あるいは不活性雰囲気中で約700
℃で予備加熱したグラファイトあるいは他の耐熱用のプ
レス型に入れる。該リボンが所望の温度に到達した時一
軸性の圧力が加えられる。温度、時間は特定しないが、
充分な塑性が出る条件としてT=725±25℃、圧力はP
〜1.4ton/cm2程度が適している。この段階では磁石は僅
かにプレス方向に配向しているとは言え、全体的には等
方性である。次のホットプレスは、大面積を有する型で
行なわれる。最も一般的には、700℃で0.7ton/cm2で数
秒間プレスする。すると試料は最初の厚みの1/2になり
プレス方向と平行に配向して、合金は異方性化する。こ
れらの工程による方法は二段階ホットプレス法と呼ばれ
ている。この方法で緻密で異方性を有するR−Fe−B磁
石を得るものである。
尚、最初のメルトスピニング法で作られるリボン薄帯の
結晶粒は、それが最大の保磁力を示す時の粒径よりも小
さめにしておき、後のホットプレス中に結晶粒の粗大化
が生じて最適の粒径になるようにしておく。
結晶粒は、それが最大の保磁力を示す時の粒径よりも小
さめにしておき、後のホットプレス中に結晶粒の粗大化
が生じて最適の粒径になるようにしておく。
しかし、この方法では高温例えば800℃以上では結晶粒
の粗大化が著しく、それによって保持力iHcが極端に低
下し、実用的な永久磁石にはならない。
の粗大化が著しく、それによって保持力iHcが極端に低
下し、実用的な永久磁石にはならない。
[発明が解決しようとする問題点] 叙上の従来技術で一応R−Fe−B系磁石は製造出来る
が、これらの製造方法には次の如き欠点を有している。
が、これらの製造方法には次の如き欠点を有している。
(1)の焼結法は、合金を粉末にするのが必須である
が、R−Fe−B系合金は大変酸素に対して活性であるの
で、粉末化すると余計酸化が激しくなり、焼結体中の酸
素濃度はどうしても高くなってしまう。又粉末を成形す
るときに、例えばステアリン酸亜鉛のような成形助剤を
使用しなければならず、これは焼結工程で前もって取り
除かれるのであるが、数割は磁石体の中に炭素の形で残
ってしまう。この炭素は著しくR−Fe−Bの磁気性能を
低下させ好ましくない。
が、R−Fe−B系合金は大変酸素に対して活性であるの
で、粉末化すると余計酸化が激しくなり、焼結体中の酸
素濃度はどうしても高くなってしまう。又粉末を成形す
るときに、例えばステアリン酸亜鉛のような成形助剤を
使用しなければならず、これは焼結工程で前もって取り
除かれるのであるが、数割は磁石体の中に炭素の形で残
ってしまう。この炭素は著しくR−Fe−Bの磁気性能を
低下させ好ましくない。
成形助剤を加えてプレス成形した後の成形体はグリーン
体と言われる。これは大変脆く、ハンドリングが難し
い。従って焼結炉にきれいに並べて入れるのには、相当
の手間が掛かることも大きな欠点である。
体と言われる。これは大変脆く、ハンドリングが難し
い。従って焼結炉にきれいに並べて入れるのには、相当
の手間が掛かることも大きな欠点である。
これらの欠点があるので、一般的に言ってR−Fe−B系
の焼結磁石の製造には、高価な設備が必要になるばかり
でなく、生産効率が悪く、結局磁石の製造コストが高く
なってしまう。従って、比較的原料費の安いR−Fe−B
系磁石の長所を活かすことが出来る方法とは言い難い。
の焼結磁石の製造には、高価な設備が必要になるばかり
でなく、生産効率が悪く、結局磁石の製造コストが高く
なってしまう。従って、比較的原料費の安いR−Fe−B
系磁石の長所を活かすことが出来る方法とは言い難い。
次に(2)並びに(3)の方法は、真空メルトスピニン
グ装置を使用するがこの装置は現在では、大変生産性が
悪くしかも高価である。
グ装置を使用するがこの装置は現在では、大変生産性が
悪くしかも高価である。
(2)の方法では原理的に等方性であるので低エネルギ
ー積であり、ヒステリシスループの角形性もよくないの
で温度特性に対しても、使用する面においても不利であ
る。
ー積であり、ヒステリシスループの角形性もよくないの
で温度特性に対しても、使用する面においても不利であ
る。
(3)の方法は、ホットプレスを二段階に使うというユ
ニークな方法であるが、実際に量産を考えると大変非効
率になることは否めないであろう。
ニークな方法であるが、実際に量産を考えると大変非効
率になることは否めないであろう。
更にこの方法では、高温例えば800℃以上では結晶粒の
粗大化が著しく、それによって保磁力iHcが極端に低下
し、実用的な永久磁石にはならない。
粗大化が著しく、それによって保磁力iHcが極端に低下
し、実用的な永久磁石にはならない。
本発明は、以上の従来技術の欠点を解決するものであ
り、その目的とするところは鋳造法をベースの工程とし
熱間加工を併用することにより高性能且つ低コストな希
土類−鉄系永久磁石の製造方法を提供することにある。
り、その目的とするところは鋳造法をベースの工程とし
熱間加工を併用することにより高性能且つ低コストな希
土類−鉄系永久磁石の製造方法を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明の永久磁石の製造方法の第1の発明は、R(ただ
しRは、Yを含む希土類元素のうちの少なくとも1
種):8〜30原子%、ボロン(B):2〜28原子%、Co:0〜
50原子%、A1:0〜15原子%を含む鉄系合金を溶解および
鋳造する第1の工程と、前記第1の工程で得られた鋳塊
を熱間加工して、結晶粒の磁化容易軸を特定の方向に配
向せしめ、磁気的に異方性化する第2の工程とを有し、
前記各工程を順次行って、磁石の保磁力を2.6KOe以上と
する永久磁石の製造方法であり、第2の発明は、さらに
前記第2の工程の後、500℃以上の温度で熱処理する第
3の工程を行う永久磁石の製造方法であり、第3の発明
は、さらに前記第3の工程の後、鋳塊に水素を吸蔵させ
粉砕する第4の工程と、粉砕された合金の粉末を有機バ
インダーと共に混練し加圧成型する第5工程とを行う樹
脂結合型の永久磁石の製造方法である。
しRは、Yを含む希土類元素のうちの少なくとも1
種):8〜30原子%、ボロン(B):2〜28原子%、Co:0〜
50原子%、A1:0〜15原子%を含む鉄系合金を溶解および
鋳造する第1の工程と、前記第1の工程で得られた鋳塊
を熱間加工して、結晶粒の磁化容易軸を特定の方向に配
向せしめ、磁気的に異方性化する第2の工程とを有し、
前記各工程を順次行って、磁石の保磁力を2.6KOe以上と
する永久磁石の製造方法であり、第2の発明は、さらに
前記第2の工程の後、500℃以上の温度で熱処理する第
3の工程を行う永久磁石の製造方法であり、第3の発明
は、さらに前記第3の工程の後、鋳塊に水素を吸蔵させ
粉砕する第4の工程と、粉砕された合金の粉末を有機バ
インダーと共に混練し加圧成型する第5工程とを行う樹
脂結合型の永久磁石の製造方法である。
[作用] 前記のように希土類−鉄系磁石の製造方法である焼結
法,急冷法は夫々粉砕による粉末管理の困難さ、生産性
の悪さといった大きな欠点を有している。
法,急冷法は夫々粉砕による粉末管理の困難さ、生産性
の悪さといった大きな欠点を有している。
本発明者等は、これらの欠点を改良するため、バルク状
態での磁石化の研究に着手し、まず、前記R(ただしR
は、Yを含む希土類元素のうちの少なくとも1種):8〜
30原子%、B:2〜28原子%、Co:0〜50原子%、A1:0〜15
原子%を含む鉄系合金よりなる磁石の組成域で、熱間加
工による異方化が出来、更にこの鋳造インゴットを熱処
理後、水素粉砕によって粉末化し、有機物バインダーと
混練硬化させて樹脂結合型磁石を得ることが出来ること
を知見した。
態での磁石化の研究に着手し、まず、前記R(ただしR
は、Yを含む希土類元素のうちの少なくとも1種):8〜
30原子%、B:2〜28原子%、Co:0〜50原子%、A1:0〜15
原子%を含む鉄系合金よりなる磁石の組成域で、熱間加
工による異方化が出来、更にこの鋳造インゴットを熱処
理後、水素粉砕によって粉末化し、有機物バインダーと
混練硬化させて樹脂結合型磁石を得ることが出来ること
を知見した。
この方法における熱間加工による異方化は、前記文献4
に示すような急冷法のような2段階でなく、1段階のみ
でよく、バルクのまま加工出来るので生産性は著しく高
い。また鋳造インゴットを粉砕する必要がないので、焼
結法ほどの厳密な雰囲気管理を行う必要はなく、設備費
が大きく低減される。
に示すような急冷法のような2段階でなく、1段階のみ
でよく、バルクのまま加工出来るので生産性は著しく高
い。また鋳造インゴットを粉砕する必要がないので、焼
結法ほどの厳密な雰囲気管理を行う必要はなく、設備費
が大きく低減される。
更に樹脂結合磁石においても、急冷法によった磁石のよ
うに原理的に等方性であるといった問題点がなく、異方
性の樹脂結合磁石が得られ、R−Fe−B磁石の高性能.
低コストという特徴を生かすことが出来る。
うに原理的に等方性であるといった問題点がなく、異方
性の樹脂結合磁石が得られ、R−Fe−B磁石の高性能.
低コストという特徴を生かすことが出来る。
バルク状態で磁石化するという研究(文献6)は、Nd
16.2Fe50.7Co22.6V1.3B9.2という組成でのアルゴンガ
ス吹付け大気中溶解で吸い上げた小型サンプルによる試
験であり、これは少量採取による急冷の効果が出たもの
と考えられる。
16.2Fe50.7Co22.6V1.3B9.2という組成でのアルゴンガ
ス吹付け大気中溶解で吸い上げた小型サンプルによる試
験であり、これは少量採取による急冷の効果が出たもの
と考えられる。
文献:三保広晃他(日本金属学界、昭和60年度秋期講演
会、講演番号(544) この組成では、通常の鋳造では主相であるNd2Fe14B相が
粗大化してしまい少々の塑性加工では良好な磁気特性は
得られない。
会、講演番号(544) この組成では、通常の鋳造では主相であるNd2Fe14B相が
粗大化してしまい少々の塑性加工では良好な磁気特性は
得られない。
従来のR−Fe−B系磁石の組成は、文献2に示されるよ
うなR15Fe77B8が最適とされていた。
うなR15Fe77B8が最適とされていた。
この組成は主相R2Fe14B化合物を原子百分率にした組成
R11.7Fe82.4B5.9に比してR.Bに富む側に移行してい
る。このことは保磁力を得るためには、主相のみでなく
Rリッチ相.Bリッチ相という非磁性相が必要であるとい
う点から説明されている。
R11.7Fe82.4B5.9に比してR.Bに富む側に移行してい
る。このことは保磁力を得るためには、主相のみでなく
Rリッチ相.Bリッチ相という非磁性相が必要であるとい
う点から説明されている。
ところが本発明による組成では逆にBが少ない側に移行
したところに保磁力のピーク値が存在する。この組成域
では、焼結法の場合、保磁力が激減するので、これまで
あまり問題にされていなかった。しかし通常の鋳造法で
は高い保磁力は得られないが熱間加工を施すことによっ
て高い保磁力が得られる。
したところに保磁力のピーク値が存在する。この組成域
では、焼結法の場合、保磁力が激減するので、これまで
あまり問題にされていなかった。しかし通常の鋳造法で
は高い保磁力は得られないが熱間加工を施すことによっ
て高い保磁力が得られる。
これらの点は以下のように考えられる。先ず焼結法を用
いても鋳造法を用いても、保磁力機構そのものはnuclea
tion modelに従っている。これは、両者の初磁化曲線が
SmCo5のように急峻な立上がりを示すことからわかる。
このタイプの磁石の保磁力は基本的には単磁区モデルに
よっている。即ちこの場合、大きな結晶磁気異方性を有
するR2Fe14B化合物が、大きすぎると粒内に磁壁を有す
るようになるため、磁化の反転は磁壁の移動によって容
易に起きて、保磁力は小さい。
いても鋳造法を用いても、保磁力機構そのものはnuclea
tion modelに従っている。これは、両者の初磁化曲線が
SmCo5のように急峻な立上がりを示すことからわかる。
このタイプの磁石の保磁力は基本的には単磁区モデルに
よっている。即ちこの場合、大きな結晶磁気異方性を有
するR2Fe14B化合物が、大きすぎると粒内に磁壁を有す
るようになるため、磁化の反転は磁壁の移動によって容
易に起きて、保磁力は小さい。
一方、粒子が小さくなって、ある寸法以下になると、粒
子内に磁壁を有さなくなり、磁化の反転は回転のみによ
って進行するため、保磁力は大きくなる。
子内に磁壁を有さなくなり、磁化の反転は回転のみによ
って進行するため、保磁力は大きくなる。
つまり適切な保磁力を得るためにはR2Fe14B相が適切な
粒径を有することが必要である。この粒径としては10μ
m前後が適当であり、焼結タイプの場合は、焼結前の粉
末粒度の調整によって粒径を適合させることが出来る。
粒径を有することが必要である。この粒径としては10μ
m前後が適当であり、焼結タイプの場合は、焼結前の粉
末粒度の調整によって粒径を適合させることが出来る。
ところが鋳造法と熱間加工法とを組合わせた場合、R2Fe
14B化合物の結晶の大きさは先ず初めに溶湯から凝固す
る段階で決定されるが、熱間加工によって結晶が微細化
されるので、磁石の最終の結晶の大きさは熱間加工の処
理条件を選定することによって調節出来、十分な保磁力
を作り出すことが出来る。しかも、熱間加工により、材
料が圧縮される方向に結晶の磁化容易軸(結晶軸)が配
向し、異方性磁石が得られる。
14B化合物の結晶の大きさは先ず初めに溶湯から凝固す
る段階で決定されるが、熱間加工によって結晶が微細化
されるので、磁石の最終の結晶の大きさは熱間加工の処
理条件を選定することによって調節出来、十分な保磁力
を作り出すことが出来る。しかも、熱間加工により、材
料が圧縮される方向に結晶の磁化容易軸(結晶軸)が配
向し、異方性磁石が得られる。
次に、樹脂結合化であるが前記文献4の急冷法でも確か
に樹脂結合磁石は作成出来る。
に樹脂結合磁石は作成出来る。
しかし、急冷法で作成される粉末は、直径が1000Å以下
の多結晶が等方的に集合したものであるため磁気的にも
等方性であり、異方性磁石は作成出来ず、R−Fe−B系
の低コスト.高性能という特徴が生かせない。本系の場
合、水素粉砕によって機械的な歪みの小さな粉砕を行え
ば、保持力がかなり維持出来るので樹脂結合化を行なえ
る。この方法の最大のメリットは、文献4と異なり、異
方性磁石の作成が可能な点にある。
の多結晶が等方的に集合したものであるため磁気的にも
等方性であり、異方性磁石は作成出来ず、R−Fe−B系
の低コスト.高性能という特徴が生かせない。本系の場
合、水素粉砕によって機械的な歪みの小さな粉砕を行え
ば、保持力がかなり維持出来るので樹脂結合化を行なえ
る。この方法の最大のメリットは、文献4と異なり、異
方性磁石の作成が可能な点にある。
以下、本発明による永久磁石の好ましい組成範囲につい
て説明する。
て説明する。
希土類元素としては、Y.La.Ce.Pr.Nd.Sm.Eu.Gd.Tb.Dy.H
o.Er.Tm.Yb.Luが候補として挙げられ、これらのうちの
1種あるいは2種以上を組合わせて用いられる。最も高
い磁気性能はPrで得られる。従って実用的にはPr.Pr−N
d合金,Ce−Pr−Nd合金等が用いられる。また少量の添加
元素、例えば重希土類元素のDy,Tb等やAl,Mo.Si等は保
磁力の向上に有効である。
o.Er.Tm.Yb.Luが候補として挙げられ、これらのうちの
1種あるいは2種以上を組合わせて用いられる。最も高
い磁気性能はPrで得られる。従って実用的にはPr.Pr−N
d合金,Ce−Pr−Nd合金等が用いられる。また少量の添加
元素、例えば重希土類元素のDy,Tb等やAl,Mo.Si等は保
磁力の向上に有効である。
R−Fe−B系磁石の主相はR2Fe14Bである。従ってRが
8原子%未満では、もはや上記化合物を形成すぜα−鉄
と同一構造の立方晶組織となるため高磁気特性は得られ
ない。一方Rが30原子%を越えると非磁性のRリッチ相
が多くなり磁気特性は著しく低下する。よってRの範囲
は8〜30原子%が適当である。しかし鋳造磁石とするた
め、好ましくはR8〜25原子%が適当である。
8原子%未満では、もはや上記化合物を形成すぜα−鉄
と同一構造の立方晶組織となるため高磁気特性は得られ
ない。一方Rが30原子%を越えると非磁性のRリッチ相
が多くなり磁気特性は著しく低下する。よってRの範囲
は8〜30原子%が適当である。しかし鋳造磁石とするた
め、好ましくはR8〜25原子%が適当である。
Bは、R2Fe14B相を形成するための必須元素であり、2
原子%未満では菱面体のR−Fe系になるため高保磁力は
臨めない。また28原子%を越えるとBに富む非磁性相が
多くなり、残留磁束密度は著しく低下してくる。しかし
鋳造磁石としては好ましくはB8原子%以下がよく、それ
以上では特殊な冷却を施さないかぎり、微細なR2Fe14B
相を得ることが出来ず、保磁力は小さい。
原子%未満では菱面体のR−Fe系になるため高保磁力は
臨めない。また28原子%を越えるとBに富む非磁性相が
多くなり、残留磁束密度は著しく低下してくる。しかし
鋳造磁石としては好ましくはB8原子%以下がよく、それ
以上では特殊な冷却を施さないかぎり、微細なR2Fe14B
相を得ることが出来ず、保磁力は小さい。
Coは本系磁石のキュリー点を増加させるのに有効な元素
であり、基本的にFeのサイトを置換しR2Fe14Bを形成す
るのだが、この化合物は結晶異方性磁界が小さく、その
量が増すにつれて磁石全体としての保磁力は小さくな
る。そのため永久磁石として考えられる1KOe以上の保磁
力を与えるには50原子%以内がよい。なお、後記する第
1表、第2表、第4表に示すように、Coは無添加であっ
てもよい。
であり、基本的にFeのサイトを置換しR2Fe14Bを形成す
るのだが、この化合物は結晶異方性磁界が小さく、その
量が増すにつれて磁石全体としての保磁力は小さくな
る。そのため永久磁石として考えられる1KOe以上の保磁
力を与えるには50原子%以内がよい。なお、後記する第
1表、第2表、第4表に示すように、Coは無添加であっ
てもよい。
A1は、保持力の増大効果を示す。(文献7:Zhang Maocai
他,Proceeding of the 8th International Workshop on
Rare−Earth Magnets, 1985,p541) この文献7は焼結磁石に対する効果を示したものである
が、その効果は鋳造磁石でも同様に存在する。しかしA1
は非磁性元素であるため、その添加量を増すと残留磁束
密度が低下し、15原子%を越えるとハードフェライト以
下の残留磁束密度になってしまうので希土類磁石として
の目的を果たし得ない。よってA1の添加量は15原子%以
下がよい。なお、後記する第1表、第2表、第4表に示
すように、A1は無添加であってもよい。
他,Proceeding of the 8th International Workshop on
Rare−Earth Magnets, 1985,p541) この文献7は焼結磁石に対する効果を示したものである
が、その効果は鋳造磁石でも同様に存在する。しかしA1
は非磁性元素であるため、その添加量を増すと残留磁束
密度が低下し、15原子%を越えるとハードフェライト以
下の残留磁束密度になってしまうので希土類磁石として
の目的を果たし得ない。よってA1の添加量は15原子%以
下がよい。なお、後記する第1表、第2表、第4表に示
すように、A1は無添加であってもよい。
又、本発明において、熱間加工とは冷間加工に対する概
念であり、塑性加工によって生じる加工歪みの大半を加
工中に取除きながら加工する高温での塑性加工を指す。
従って、熱間加工中には、再結晶による結晶粒の微細化
及びそれに続く結晶粒の成長も起り、これらの現象も熱
間加工には含まれることは明らかである。
念であり、塑性加工によって生じる加工歪みの大半を加
工中に取除きながら加工する高温での塑性加工を指す。
従って、熱間加工中には、再結晶による結晶粒の微細化
及びそれに続く結晶粒の成長も起り、これらの現象も熱
間加工には含まれることは明らかである。
熱間加工における温度は再結晶温度以上が望ましく、本
発明のR−Fe−B系合金においては好ましくは500℃以
上である。
発明のR−Fe−B系合金においては好ましくは500℃以
上である。
次に本発明の実施例について述べる。
[実施例] 実施例.1 本発明による製造法の工程図を第1図に示す。
先ず第1図に示す如く所望の組成の合金を誘導炉で溶解
し、鋳型に鋳造する。
し、鋳型に鋳造する。
次に磁石に異方性を付与するために、各種の熱間加工を
施した。
施した。
各種の熱間加工として第2図に押出し加工の説明図、第
3図に圧延加工の説明図、第4図にスタンプ加工の説明
図を示す。
3図に圧延加工の説明図、第4図にスタンプ加工の説明
図を示す。
図において、1:油圧プレス、2:ダイ、3:磁石合金、4:酸
化溶湯方向,5:ロール,6:スタンプ,7:基板を示す。
化溶湯方向,5:ロール,6:スタンプ,7:基板を示す。
本実施例においては、熱間加工として押出し加工、
圧延加工、スタンプ加工のいずれかを1000℃で施し、
磁石合金の配向処理を行った。
圧延加工、スタンプ加工のいずれかを1000℃で施し、
磁石合金の配向処理を行った。
の押出し加工については、等方的に力が加わるように
ダイ2側からも力が加わるように工夫した。
ダイ2側からも力が加わるように工夫した。
の圧延加工及びのスタンプ加工については、極力歪
速度が小さくなるようにロール5,スタンプ6の速度を調
整した。
速度が小さくなるようにロール5,スタンプ6の速度を調
整した。
いずれの方法でも高温領域(500〜1100℃)において矢
視する如く合金の押される方向に平行になるように結晶
の磁化容易軸は配向する。
視する如く合金の押される方向に平行になるように結晶
の磁化容易軸は配向する。
本発明者等は、希土類元素、鉄及びハロゲンを基本成分
とする合金を溶解・鋳造した後、塑性加工実験を広範囲
に亘り行い次の実験結果を得た。
とする合金を溶解・鋳造した後、塑性加工実験を広範囲
に亘り行い次の実験結果を得た。
(1)室温から200℃の間の低温で歪速度の大きい条件
で塑性加工すると大半の組成の合金インゴットには割れ
が生じる。
で塑性加工すると大半の組成の合金インゴットには割れ
が生じる。
割れていない小片を用いて磁気測定すると保磁力iHcは
加工率に見合って増大するが、結晶の配向はほとんど起
こらず、従って残留磁束密度Brはほとんど増大しない。
このようなことから、この範囲の塑性加工では最大エネ
ルギー積(BH)maxはほとんど増大しない。
加工率に見合って増大するが、結晶の配向はほとんど起
こらず、従って残留磁束密度Brはほとんど増大しない。
このようなことから、この範囲の塑性加工では最大エネ
ルギー積(BH)maxはほとんど増大しない。
(2)一方、1100℃を越える高温で塑性加工すると大き
な歪速度でも割れ欠けは発生せず、加工性は良好となる
とともに良好な結晶配向が生じる。しかし、保磁力iHc
は低下してくる。
な歪速度でも割れ欠けは発生せず、加工性は良好となる
とともに良好な結晶配向が生じる。しかし、保磁力iHc
は低下してくる。
(3)500〜1100℃の間で熱間加工すると歪速度が大き
くとれるとともに、残留磁束密度Br及び保磁力iHcが増
大し、最大エネルギー積(BH)maxも増大する。なかで
も塑性加工温度は800〜1050℃が良好である。
くとれるとともに、残留磁束密度Br及び保磁力iHcが増
大し、最大エネルギー積(BH)maxも増大する。なかで
も塑性加工温度は800〜1050℃が良好である。
(4)本発明の合金組成を鋳造したインゴットはその融
点近くまで加熱しても結晶粒の粗大化はわずかしか生じ
ない。
点近くまで加熱しても結晶粒の粗大化はわずかしか生じ
ない。
(5)また加工率と平均C軸と配向性の関係は加工率が
20%でC軸配向率が60〜70%、加工率が40%でC軸配向
率が65〜75%、加工率60%でC軸配向率75〜85%、加工
率80%でC軸配向率85〜95%、加工率90%でC軸配向率
85〜98%となる。
20%でC軸配向率が60〜70%、加工率が40%でC軸配向
率が65〜75%、加工率60%でC軸配向率75〜85%、加工
率80%でC軸配向率85〜95%、加工率90%でC軸配向率
85〜98%となる。
第1表の組成の合金を溶解し、第1図に示す方法で磁石
を作成した。ただし用いた熱間加工法は第1表中に併記
した。また熱間加工後のアニール熱処理はすべて1000℃
×24時間行った。
を作成した。ただし用いた熱間加工法は第1表中に併記
した。また熱間加工後のアニール熱処理はすべて1000℃
×24時間行った。
第1表において熱間加工は、加工温度が500〜1100℃、
歪速度が10-4〜1/秒の間で種々の条件を組合わせて行
い、その中から代表例として1000℃の例を示したもので
ある。又アニール処理の最適条件即ち温度と時間は、合
金の組成と熱間塑性加工条件によって変化する。組成に
よっては500〜800℃、熱間加工条件によっては800〜100
0℃が良好となる。
歪速度が10-4〜1/秒の間で種々の条件を組合わせて行
い、その中から代表例として1000℃の例を示したもので
ある。又アニール処理の最適条件即ち温度と時間は、合
金の組成と熱間塑性加工条件によって変化する。組成に
よっては500〜800℃、熱間加工条件によっては800〜100
0℃が良好となる。
第2表は、組成としてPr17Fe79B4、Nd30Fe55B15及びCe3
Nd10Pr10Fe50Co17Zr2B8を代表例にとり、塑性加工温度
と加工性・iHc・C軸配向率との関係を示したものであ
る。加工率は80%を目標とし△印は塑性加工中割れが生
じたもの、×印は塑性加工できなかったものを指す。
Nd10Pr10Fe50Co17Zr2B8を代表例にとり、塑性加工温度
と加工性・iHc・C軸配向率との関係を示したものであ
る。加工率は80%を目標とし△印は塑性加工中割れが生
じたもの、×印は塑性加工できなかったものを指す。
塑性加工温度は500〜1100℃に亘って良好であるが、そ
の中でも800〜1050℃が優れている。磁気特性と生産性
の双方を併せて評価すると900〜1050℃が最適である。
歪速度は高温なる程そして希土類元素をボロンの含有量
が低い程大きくとることができる。
の中でも800〜1050℃が優れている。磁気特性と生産性
の双方を併せて評価すると900〜1050℃が最適である。
歪速度は高温なる程そして希土類元素をボロンの含有量
が低い程大きくとることができる。
本実験での歪速度は10-4〜1/秒の範囲を用いた。中でも
歪速度は10-3〜10-1/秒がより良好であった。1000℃前
後では歪速度を1〜102/秒とすることが加工方法特に押
出成形においては加工応力が圧縮応力が主で引張応力が
小さいため可能であることが判明した。
歪速度は10-3〜10-1/秒がより良好であった。1000℃前
後では歪速度を1〜102/秒とすることが加工方法特に押
出成形においては加工応力が圧縮応力が主で引張応力が
小さいため可能であることが判明した。
又、C軸配向率が高くなると残留磁束密度Brと保磁力iH
c双方が大きくなり、(BH)maxは急激に増大する。
c双方が大きくなり、(BH)maxは急激に増大する。
第3表に結果を示す。参考データとして熱間加工を行な
わない試料の残留磁束密度を示した。
わない試料の残留磁束密度を示した。
第3表より、押出し・圧延・スタンプのすべての熱間加
工法で残留磁束密度が増加し磁気的に異方化されたこと
がわかる。なかでも押出し法が勝れている。
工法で残留磁束密度が増加し磁気的に異方化されたこと
がわかる。なかでも押出し法が勝れている。
[実施例2] ここでは、通常の鋳造方法を用いた実施例について述べ
る。
る。
先ず第4表のような組成の合金を誘導炉で溶解し鉄鋳型
にて鋳造し、熱間加工の後インゴットを磁気的に硬化さ
せるため1000℃×24時間のアニール熱処理を施した。
にて鋳造し、熱間加工の後インゴットを磁気的に硬化さ
せるため1000℃×24時間のアニール熱処理を施した。
このときアニール後の平均粒径は約15μmであった。こ
の段階で切断・研削を施せば、異方性磁石となる。
の段階で切断・研削を施せば、異方性磁石となる。
樹脂結合タイプの磁石の場合は、室温において18−8ス
テンレス鋼製容器中、10気圧程度の水素ガス雰囲気のも
とでの水素の吸蔵と10-5torrでの脱水素をくりかえし行
ない粉砕後、エポキシ樹脂を4重量%混練し、10KOeの
磁場で横磁場成形を行った。
テンレス鋼製容器中、10気圧程度の水素ガス雰囲気のも
とでの水素の吸蔵と10-5torrでの脱水素をくりかえし行
ない粉砕後、エポキシ樹脂を4重量%混練し、10KOeの
磁場で横磁場成形を行った。
以上の結果を第5表に示す。
[発明の効果] 叙上の如く本発明の永久磁石の製造方法によれば、上述
した組成の鉄系合金を鋳造した後、好ましくは温度が50
0〜1100℃、加工率が50%以上、そして小さい歪速度で
熱間加工することにより、次の如き効果を奏するもので
ある。
した組成の鉄系合金を鋳造した後、好ましくは温度が50
0〜1100℃、加工率が50%以上、そして小さい歪速度で
熱間加工することにより、次の如き効果を奏するもので
ある。
(1)C軸配向率を高めることができ、残留磁束密度Br
を著しく改善することができた。
を著しく改善することができた。
(2)又、結晶粒を微細化することにより、保磁力iHc
を著しく高めることができた。
を著しく高めることができた。
(3)(1)及び(2)の相乗効果により最大エネルギ
ー積(BH)maxを格段に高めることができた。
ー積(BH)maxを格段に高めることができた。
(4)従来の焼結法と比較し、加工工数及び生産設備投
資額を著しく低減させることができた。
資額を著しく低減させることができた。
(5)従来のメルトスピニング法と比較し、高性能でし
かも低コストの磁石をつくることができた。
かも低コストの磁石をつくることができた。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明のR−Fe−B系磁石の製造工程図、第2
図は、熱間押出しによる磁石合金の配向処理説明図、第
3図は、熱間圧延による磁石合金の配向処理説明図、第
4図は、熱間スタンプ加工による磁石合金の配向処理説
明図である。 図において、1;油圧プレス、2;ダイ(型)、3;磁石合
金、4;磁化容易方向、5;ロール、6;スタンプ、7;基板。 尚、図面中同符号は同一又は相当部分を示す。
図は、熱間押出しによる磁石合金の配向処理説明図、第
3図は、熱間圧延による磁石合金の配向処理説明図、第
4図は、熱間スタンプ加工による磁石合金の配向処理説
明図である。 図において、1;油圧プレス、2;ダイ(型)、3;磁石合
金、4;磁化容易方向、5;ロール、6;スタンプ、7;基板。 尚、図面中同符号は同一又は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 1/053 (56)参考文献 特開 昭61−238915(JP,A) 特開 昭60−119701(JP,A) 特開 昭62−276803(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】R(ただしRは、Yを含む希土類元素のう
ちの少なくとも1種):8〜30原子%、ボロン(B):2〜
28原子%、Co:0〜50原子%、A1:0〜15原子%を含む鉄系
合金を溶解および鋳造する第1の工程と、 前記第1の工程で得られた鋳塊を熱間加工して、結晶粒
の磁化容易軸を特定の方向に配向せしめ、磁気的に異方
性化する第2の工程とを有し、 前記各工程を順次行って、磁石の保磁力を2.6KOe以上と
することを特徴とする永久磁石の製造方法。 - 【請求項2】R(ただしRは、Yを含む希土類元素のう
ちの少なくとも1種):8〜30原子%、ボロン(B):2〜
28原子%、Co:0〜50原子%、A1:0〜15原子%を含む鉄系
合金を溶解および鋳造する第1の工程と、 前記第1の工程で得られた鋳塊を熱間加工して、結晶粒
の磁化容易軸を特定の方向に配向せしめ、磁気的に異方
性化する第2の工程と、 500℃以上の温度で熱処理する第3の工程とを有し、 前記各工程を順次行って、磁石の保磁力を2.6KOe以上と
することを特徴とする永久磁石の製造方法。 - 【請求項3】R(ただしRは、Yを含む希土類元素のう
ちの少なくとも1種):8〜30原子%、ボロン(B):2〜
28原子%、Co:0〜50原子%、A1:0〜15原子%を含む鉄系
合金を溶解および鋳造する第1の工程と、 前記第1の工程で得られた鋳塊を熱間加工して、結晶粒
の磁化容易軸を特定の方向に配向せしめ、磁気的に異方
性化する第2の工程と、 500℃以上の温度で熱処理する第3の工程と、 前記熱処理後の鋳塊に水素を吸蔵させ粉砕する第4の工
程と、 粉砕された合金の粉末を有機バインダーと共に混練し加
圧成型する第5の工程とを有することを特徴とする永久
磁石の製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10015986 | 1986-04-30 | ||
JP61-100159 | 1986-04-30 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63107009A JPS63107009A (ja) | 1988-05-12 |
JPH0766892B2 true JPH0766892B2 (ja) | 1995-07-19 |
Family
ID=14266535
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62104624A Expired - Lifetime JPH0766892B2 (ja) | 1986-04-30 | 1987-04-30 | 永久磁石の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0766892B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2811708B2 (ja) * | 1989-02-01 | 1998-10-15 | 大同特殊鋼株式会社 | 希土類―鉄系永久磁石の製造法とそれに用いる金型 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60119701A (ja) * | 1983-12-01 | 1985-06-27 | Sumitomo Special Metals Co Ltd | 希土類・ボロン・鉄系永久磁石用合金粉末の製造方法 |
JP2655835B2 (ja) * | 1985-04-16 | 1997-09-24 | 日立金属株式会社 | 永久磁石合金およびその製造方法 |
-
1987
- 1987-04-30 JP JP62104624A patent/JPH0766892B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63107009A (ja) | 1988-05-12 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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