JP2609106B2 - 永久磁石およびその製造方法 - Google Patents

永久磁石およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、希土類元素と遷移金属とボロンを主成分と
する永久磁石及びその製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
永久磁石は、一般家庭の各種電気製品から大型コンピ
ューターの周辺端末機器まで幅広い分野で使用されてい
る重要な電気、電子材料の一つである。
最近の電気製品の小型化、高効率化の要求にともな
い、永久磁石も益々高性能化が求められている。現在使
用されている永久磁石のうち代表的なものはアルニコ、
ハードフェライト及び希土類−遷移金属系磁石である。
特に希土類−遷移金属系磁石であるR−Co系永久磁石や
R−Fe−B系永久磁石は、高い磁気性能が得られるので
従来から多くの研究開発が成されている。
従来、これらR−Fe−B系永久磁石の製造方法に関し
ては以下の文献に示すような方法がある。
(1) 粉末冶金法に基づく焼結による方法。(文献1,
文献2) (2) アモルファス合金を製造するに用いる急冷薄帯
製造装置で、厚さ30μm程度の急冷薄片を作り、その薄
片を樹脂結合法で磁石にするメルトスピニング法による
急冷薄片を用いた樹脂結合方法。(文献3,文献4) (3) 上述の(2)の方法で使用した急冷薄片を、2
段階のホットプレス法で機械的配向処理を行う方法。
(文献4,文献5) ここで、 文献1:特開昭59−46008号公報; 文献2;M.Sagawa,S.Fujimura,N.Togawa,H.Yamamoto,and
Y.Matsuura;Appl,Phys,Vol,55(6)15Maroh 1984,
p.2083; 文献3:特開昭59−211549号公報; 文献4:R.W.Lee;Appl,Phys.Lett.Vol,46(8),15 Apri
l 1985,p.790; 文献5:特開昭60−100402号公報 次に上記の従来方法について説明する。
先ず(1)の焼結法では、溶解、鋳造により合金イン
ゴットを作製し、粉砕して適当な粒度(数μm)の磁石
粉を得る。磁石粉は成形助剤のバインダーと混練され、
磁場中でプレス成形されて成形体が出来上がる。成形体
はアルゴン中で1100℃前後の温度で1時間焼結され、そ
の後室温まで急冷される。焼結後、600℃前後の温度で
熱処理することにより保磁力を向上させる。
(2)のメルトスピニング法による急冷薄片を用いた
樹脂結合方法では、先ず急冷薄帯製造装置の最適な回転
数でR−Fe−B合金の急冷薄帯を作る。得られた厚さ30
μmのリボン状薄帯は、直径が1000Å以下の結晶の集合
体であり、脆くて割れ易く、結晶粒は等方的に分布して
いるので、磁気的にも等方性である。この薄帯を適当な
粒度に粉砕して、樹脂と混練してプレス成形する。
(3)の製造方法は、(2)におけるリボン状急冷薄
帯あるいは薄片を、真空中あるいは不活性雰囲気中で二
段階ホットプレス法と呼ばれる方法で緻密で異方性を有
するR−Fe−B磁石を得るものである。
このプレス過程では一軸性の圧力が加えられ、磁化容
易軸がプレス方向と平行に配向して、合金は異方性化す
る。
尚、最初のメルトスピニング法で作られるリボン状薄
帯の結晶粒は、それが最大の保磁力を示す時の粒径より
も小さめにしておき、後のホットプレス中に結晶粒の粗
大化が生じて最適の粒径になるようにしておく。
〔発明が解決しようとする問題点〕
叙上の従来技術で一応希土類元素と鉄とボロンを主成
分とする永久磁石は製造出来るが、これらの製造方法に
は次の如き欠点を有している。
(1)の焼結法は、合金を粉末にするのが必須である
が、R−Fe−B系合金は大変酵素に対して活性であるの
で,粉末化すると余計酸化が激しくなり、焼結体中の酸
素濃度はどうしても高くなってしまう。又粉末を成形す
るときに、例えばステアリン酸亜鉛のような成形助剤を
使用しなければならず、これは焼結工程で前もって取り
除かれるのであるが、成形助剤中の数割は、磁石体の中
に炭素の形で残ってしまう。この炭素は著しくR−Fe−
B合金の磁気性能を低下させ好ましくない。
成形助剤を加えてプレス成形した後の成形体はグリー
ン体と言われ、これは大変脆く、ハンドリングが難し
い。従って焼結炉にきれいに並べて入れるのには、相当
の手間が掛かることも大きな欠点である。これらの欠点
があるので、一般的に言ってR−Fe−b系の永久磁石の
製造には、高価な設備が必要になるばかりでなく、生産
効率が悪く、結局磁石の製造コストが高くなってしま
う。従って、比較的原料費の安いR−Fe−B系磁石の長
所を生かすことが出来る方法とは言い難い。
次に(2)並びに(3)の方法は、真空メルトスピニ
ング装置を使用するがこの装置は現在では、大変生産性
が悪くしかも高価である。
(2)の樹脂結合による方法は、原理的に等方性であ
るので低エネルギー積であり、ヒステリシスループの角
形性もよくないので温度特性に対しても、使用する面に
おいても不利である。
(3)の方法は、ホットプレスを二段階に使うという
ユニークな方法であるが、実際に量産を考えると大変非
効率になることは否めないであろう。
更にこの方法では、高温例えば800℃以上では結晶粒
の粗大化が著しく、それによって保磁力iHcが極端に低
下し、実用的な永久磁石にはならない。
本発明は、以上の従来技術の欠点を解決するものであ
り、その目的とするところは高性能且つ低コストな希土
類−鉄系永久磁石及びその製造方法を提供することにあ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の永久磁石は、希土類元素(但しYを含む)と
遷移金属とボロンとを基本組成とする永久磁石におい
て、鋳造時のマクロ組織が微細でかつ面内異方性を有す
る柱状晶であるインゴットをバルク状態で磁気的に硬化
し、配向度を70%以上とするとともに、保磁力iHcを4.0
kOe以上としたことを特徴とする。
また、本発明の永久磁石の製造方法は、希土類元素
(但しYを含む)と遷移金属とボロンとを基本組成とす
る永久磁石の製造方法において、前記組成の合金を溶解
し、マクロ組織が微細でかつ面内異方性を有する柱状晶
となるように鋳造した後、500℃以上の温度で熱間加工
を施して、配向度が70%以上となるように結晶粒の結晶
軸を磁気的に異方性化し、次いで、250℃以上の温度で
熱処理を施し、磁気的に硬化せしめて、保磁力iHcが4.0
kOe以上である磁石とすることを特徴とする。
〔作用〕
前記のように希土類−鉄系磁石の製造方法である焼結
法、急冷法は夫々粉砕による粉末管理の困難さ、生産性
の悪さといった大きな欠点を有している。これらの欠点
を解決するためには、粉砕をへることなく磁石化、すな
わちバルク状態での磁石化ができればよい。Sm−Co系の
希土類磁石では一般に2−17系と呼ばれるものがこのタ
イプである。このタイプはマトリックス相中に新たな相
を析出させることから析出硬化と呼ばれ、保磁力機構は
析出物により磁区の反転があたかもピンで止められたよ
うに妨げられるところから、ピニングタイプと呼ばれ
る。希土類−鉄−ボロン系でもこのようなタイプの磁石
の製造がこころみられているが、現在まで目立った成果
は得られていない。
これに対し我々は保磁力機構がピニングタイプでなく
ともバルク状態での磁石化が可能かどうか研究を進め、
希土類元素、遷移金属及びボロンを基本成分とする磁石
の組成域で鋳造時のマクロ組織を微細な柱状晶としたも
のを熱間加工することにより異方化し、次に熱処理を施
せば粉砕工程を経ずとも充分な保磁力が得られることを
知見した。その効果としては、 (1) 鋳造時のマクロ組織を微細な柱状晶とすること
により、鋳造状態のまま熱処理するだけで面内異方性
(磁化容易軸の配向度約70%)の磁石が作製出来る。
(2) 鋳造マクロ組織を微細な柱状晶とすることによ
り、熱間加工により磁化容易軸の配向度がかなり高くな
る。
(3) (1)及(2)の結果、管理困難な粉末状態を
経過せずとも高性能の磁石が製造出来るので、熱処理も
厳密な雰囲気管理が必要なくなり、磁石の生産性が高ま
り、設備費も大きく低減出来る。
等があげられる。
従来のR−Fe−B系磁石の組成は、文献2に代表され
るようなR15Fe77B8が最適とされていた。
この組成は主相R2Fe14B化合物を原子百分率にした組
成R11.7Fe82.45.9に比してR,Bに富む側に移行してい
る。このことは保磁力を得るためには、主相のみでなく
Rリッチ相、Bリッチ相という非磁性相が必要であると
いう点から説明されている。
ところが本発明による適切組成では逆にBが少ない側
に移行したところに保磁力のピーク値が存在する。この
組成域では、焼結法の場合、保磁力が激減するので、こ
れまであまり問題にされていなかった。
しかし鋳造法を用いると、化学量論組成より低B側の
方が保磁力が得られやすく、高B側では得難い。
これらの点では以下のように考えられる。先ず焼結法
を用いても鋳造法を用いても、保磁力機構そのものはnu
cleation modelに従っている。これは、両者の初磁化
曲線がSmCo5のように急峻な立上がりを示すことからわ
かる。
このタイプの磁石の保磁力は基本的には単磁区モデル
によっている。即ちこの場合、大きな結晶磁気異方性を
有するR2Fe14B化合物が、大きすぎると粒内に磁壁を有
するようになるため、磁化の反転は磁壁の移動によって
容易に起きて、保磁力は小さい。
一方、粒子が小さくなって、ある寸法以下になると、
粒子内に磁壁を有さなくなり、磁化の反転は回転のみに
よって進行するため、保磁力は大きくなる。
つまり適切な保磁力を得るためにはR2Fe14B相が適切
な粒径を有することが必要である。この粒径としては10
μm前後が適当であり、焼結タイプの場合は、焼結前の
粉末粒度の調整によって粒径を適合させることが出来
る。
ところが鋳造法の場合、R2Fe14B化合物の結晶粒の大
きさは溶湯から凝固する段階で決定されるため、組成と
凝固過程に注意を払う必要がある。特に組成の意味合い
は大きく、Bが8原子%以上含むと、鋳造上がりのR2Fe
14B相の大きさが粗大化しやすく冷却スピードを通常よ
り早くしないと保磁力を得ることは困難である。
これに対して、低ボロン領域では、鋳型・鋳込温度等
の工夫で容易に結晶を微細化出来る。この領域は、見方
を変えれば、R2Fe14Bに比してFeリッチな相とも言え、
凝固段階では先ず初晶としてFeが出現し、続いて包晶反
応によってR2Fe14B相が現れる。このとき冷却スピート
は平衡反応に比して遥かに早いため、初晶Feのまわりに
R2Fe14B相が取り囲むような形で凝固する。この組成域
ではBがより少ない領域であるため、当然のことながら
焼結タイプの代表組成R15Fe77B8ようなBリッチな相は
量的にほとんど無視出来る。熱処理は、初晶Feを拡散さ
せ、平衡状態に到達させるためのもので保磁力は、この
Fe相の拡散に大きく依存している。
次に本発明において、マクロ組織に柱状晶を用いる意
味について述べる。
前述の如く、柱状晶を用いる効果は2つ有り、その1
つは鋳造時の面内異方性化、更にもう1つは熱間加工時
の高性能化である。
先ず前者から説明すると、本系磁石の磁性の根源とな
る金属間化合物R2Fe14B(Rは希土類)は柱状晶を発達
させたときに、その磁化容易軸C軸が柱状晶に垂直な面
内に分布するという性質を有する。即ち、C軸は柱状晶
発達方向にはなく、それに垂直な面内にのみ分布する面
内異方性となるわけである。この磁石は当然のことなが
ら、等方性である等軸晶をマクロ組織として用いたもの
より高性能となり、非常に有利となる。しかし、柱状晶
を用いても、保磁力の関係から粒径は微細でなければな
らず、低B側がよいことは同様である。
次に後者であるが、これは熱間加工の異方性化効果を
より高めるものである。異方性磁石の配向度を、 (Bx、By、Bzは夫々x、y、z方向の残留磁束密度)で
定義すると等方性は約60%、面内異方性は70%となる。
熱間加工による異方性化効果(配向度上昇効果)は加工
材の配向度に拘らず、存在するが、元材の配向度が高い
ほど最終加工材の配向度も高くなる。よって柱状晶を用
いることにより元材の配向度を高めておくことは、最終
的に高性能な異方性磁石を得る上で効果がある。
以下、本発明による永久磁石の好ましい組成範囲につ
いて説明する。
希土類としては、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、
Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luが候補として挙げられ、こ
れらのうちの1種あるいは2種以上を組合わせて用いら
れる。最も高い磁気性能はPrで得られる。
従って実用的にはpr、Pr−Nd合金、Ce−Pr−Nd合金等
が用いられる。また少量の添加元素、例えば重希土類元
素のDy、Tb等やAl、Mo、Si等は保磁力の向上に有効であ
る。
R−Fe−B系磁石の主相はR2Fe14Bである。従ってR
が8原子%未満では、もはや上記化合物を形成せずα−
鉄と同一構造の立方晶組織となるため高磁気特性は得ら
れない。
一方Rが30原子%を越えると非磁性のRリッチ相が多
くなり磁気特性は著しく低下する。よってRの範囲8〜
30原子%が適当である。しかし、鋳造磁石とするため、
好ましくはR8〜25原子%が適当である。
Bは、R2Fe14B相を形成するための必須元素であり、
2原子%未満では菱面体のR−Fe系になるため高保磁力
は臨めない。また28原子%を越えるとBに富む非磁性相
が多くなり、残留磁束密度は著しく低下してくる。しか
し鋳造磁石としては好ましくはB8原子%以下がよく、そ
れ以上で微細なR2Fe14B相を得ることが固難で、保磁力
は小さくなる。
Coは本系磁石のキュリー点を増加させるのに有効な元
素であり、基本的にFeのサイトを置換しR2Co14Bを形成
するのだが、この化合物は結晶異方性磁界が小さく、そ
の量が増すにつれて磁石全体としての保磁力は小さくな
る。そのため永久磁石として考えられる1kOe以上の保磁
力を与えるには50原子%以内がよい。
Alは、保磁力の増大効果を有する。(文献7:Zhang M
aocai他,Proceedings of the 8th International
Workshop on Rare−Farth Magnets,1985,p.541) この文献7は焼結磁石に対する効果を示したものであ
るが、その効果は鋳造磁石でも同様に存在する。しかし
Alは非磁性元素であるため、その添加量を増すと残留磁
束密度が低下し、15原子%を越えるとハードフェライト
以下の残留磁束密度になってしまうので希土類磁石とし
ての目的を果たし得ない。よってAlの添加量は15原子%
以下がよい。
次に本発明の実施例について述べる。
〔実施例〕
第1表に示すような組成の合金を誘導炉で溶解し鋳造
型で鋳造し、柱状晶を形成せしめて鋳造インゴットを得
る。その後、鋳造インゴットを加工温度1000℃で熱間加
工を行った。本実式例においては、熱間加工法としてホ
ットプレスを用いた。次にインゴットを磁気的に硬化さ
せるため、1000℃×24時間のアニール処理を施した。
〔比較例〕
比較例として、鋳造タイプの磁石を製造した。実施例
と同様の組成の合金を誘導炉で溶解し鉄鋳型で鋳造し、
柱状晶を形成せしめて鋳造インゴットを得る。その後、
熱間加工をせず、1000℃×24時間のアニール処理を施し
た。この段階で切断・研削を施せば柱状晶の異方性を利
用した面内異方性磁石が得られる。
実施例の磁石と比較例の磁石とを対比させた結果を第
2表に示す。ここで、実施例の磁石を熱間加工タイプと
称した。
次に、熱間加工の有無、および鋳造インゴットのマク
ロ組織の種類の違いによる、磁石の性能の差を示す。実
施例の中で最も性能の高かったPr17Fe79B4と文献2の焼
結法の最適組成であるNd15Fe77B8について比較した。鋳
造インゴットのマクロ組織は、鋳造型を利用して柱状晶
を形成せしめたものと、振動鋳型を用いて等軸晶を形成
せしめたものと、セラミック鋳型を用いて粗大粒を形成
せしめたものと、を比較した。その結果を第3表に示
す。
本発明を利用してマクロ組織が柱状晶となるように磁
石の鋳造インゴットを鋳造し、その後熱間加工、熱処理
を施すことにより、粉砕工程を経ずともバルク状態で充
分な保磁力が得られ、最大エネルギー積、配向度等が向
上することがわかる。
〔発明の効果〕
叙上の如く本発明の永久磁石及びその製造方法によれ
ば、鋳造インゴットを粉砕することなくバルク状態で高
性能な磁石を得ることが出来、生産性を高めることがで
きるという効果を奏する。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】希土類元素(但しYを含む)と遷移金属と
    ボロンとを基本組成とする永久磁石において、 鋳造時のマクロ組織が微細でかつ面内異方性を有する柱
    状晶であるインゴットをバルク状態で磁気的に硬化し、
    配向度を70%以上とするとともに、保磁力iHcを4.0kOe
    以上としたことを特徴とする永久磁石。
  2. 【請求項2】希土類元素(但しYを含む)と遷移金属と
    ボロンとを基本組成とする永久磁石の製造方法におい
    て、 前記組成の合金を溶解し、マクロ組織が微細でかつ面内
    異方性を有する柱状晶となるように鋳造した後、 500℃以上の温度で熱間加工を施して、配向度が70%以
    上となるように結晶粒の結晶軸を磁気的に異方性化し、 次いで、250℃以上の温度で熱処理を施し、磁気的に硬
    化せしめて、保磁力iHcが4.0kOe以上である磁石とする
    ことを特徴とする永久磁石の製造方法。
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