JPH07652U - スライド式クランプ - Google Patents

スライド式クランプ

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JPH07652U
JPH07652U JP3480593U JP3480593U JPH07652U JP H07652 U JPH07652 U JP H07652U JP 3480593 U JP3480593 U JP 3480593U JP 3480593 U JP3480593 U JP 3480593U JP H07652 U JPH07652 U JP H07652U
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武男 林
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 優れた製作性と経済性とを有し、且つコンパ
クトな構造をもって、装置本体と可動体との間における
隙間の発生を有効に防止し得るスライド式クランプを提
供すること。 【構成】 固定ジョー16に近接する方向に下傾して可
動体18を貫通するボルト部材30を、装置本体10上
面に開口する溝部14内に収容されたスライド部材20
に螺入せしめる一方、それら溝部14とスライド部材2
0の両側壁部に、互いに係合する対応する係止部をそれ
ぞれ設けて、ボルト部材30を締緩することにより、対
応する係止部の係合若しくは係合の解消を行なうと共
に、可動体18と固定ジョー16との間で所定の物品を
締め付け若しくは解放し得るように構成し、更に可動体
18とスライド20部材との間に、それら両部材が互い
に近接する方向に付勢する付勢手段46,47,48,
49を設けた。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】
本考案は、スライド式クランプに係り、特に操作過程における、可動体と装置 本体との間の隙間の発生が効果的に防止され得、しかもそのための構造が、優れ た製作性と経済性とをもって有利に実現され得るスライド式クランプに関するも のである。
【0002】
【背景技術】
従来から、比較的小物の被加工物を加工する際には、該被加工物を挟持する挟 持具の一つとして、スライド式クランプが用いられている。そして、そのような クランプの一種として、実公平2−30225号公報(実開昭59−62965 号公報)等に開示される如き構造を有するものが、知られている。このスライド 式クランプは、固定ジョーに近接する方向に下傾して可動体を貫通する所定のボ ルト部材が、装置本体上面に開口する溝部内に収容されたスライド部材に螺入せ しめられており、またそれら溝部とスライド部材の両側壁部に、互いに係合する 係止部と係合部がそれぞれ設けられて、構成されている。これにより、かかるク ランプにあっては、前記所定のボルト部材の締付け若しくは弛緩に伴って、スラ イド部材の係合部と溝部の係止部とが係合され、若しくはその係合が解消され、 そしてそれと共に、可動体と固定ジョーとの間で所定の被加工物が締め付けられ 、或いは解放され得るようになっている。
【0003】 ところで、このようなスライド式クランプにおいては、前記ボルト部材が弛緩 される際に、可動体とスライド部材とが離隔せしめられ、或いはそれらの間にガ タ等が生じて、装置本体の上面と可動体の下面との間や溝部の係止部とスライド 部材の係合部との対向面間に、それら可動体とスライド部材との離隔量に対応す る隙間が不可避的に生ぜしめられることとなる。このため、かかるクランプにあ っては、そのような隙間に被加工物の切屑等が侵入する恐れがあり、特に装置本 体の上面と可動体の下面との間に切屑等が侵入した場合、可動体を移動させたり 、再度、前記ボルト部材を締め付けたりする際に、被加工物を載置する基準面で ある装置本体の上面が侵入した切屑等によって疵つけられてしまうといった不具 合があった。
【0004】 そこで、従来から、そのような装置本体と可動体との間の隙間の発生を防止す るための構造が、種々考えられている。例えば、図4及び図5に示されるクラン プ50にあっては、可動体52が、本体54を跨ぐように配されている一方、該 本体54の両側壁部の上端部に、それぞれ、幅方向外方に突出し且つ長さ方向に 連続する外向きフランジ部56が一体的に設けられ、更に可動体52の下端部に 内向きフランジ部58が配設されることにより、凹溝59が形成されて、可動体 52が、かかる凹溝59において、本体54の外向きフランジ部56に係合しつ つ、本体54上を移動し得るようになっている。また、図6及び図7に示される クランプ60においては、上述したクランプ50と同様に、可動体62が、本体 64を跨ぐように配されており、更に該本体64の両側壁部の上端部に、V溝6 6が長さ方向に連続して、各々一条ずつ形成されている一方、可動体62の、V 溝66に対応する位置に、それぞれ、止めネジ68が螺入されて、可動体62が 、止めネジ68の先端部において該V溝66に係合しつつ、本体64上を移動し 得るようになっている。
【0005】 しかしながら、上述の如き構造を有するスライド式クランプにあっては、何れ も、その製作上、及び構造上において、各種の問題を内在するものであった。即 ち、クランプ50においては、本体54と可動体52との間における隙間の発生 を解消し、且つ本体54上における可動体52のスムーズな移動を確保するため に、可動体52に形成される凹溝59の幅:mが、本体54に設けられる外向き フランジ部56の厚さ:tよりも僅かに大きくなるように、凹溝59が寸法精度 良く設けられる必要があり、またクランプ60においても、同様に、可動体62 の良好な操作性を確保する上で、可動体62に対して、それら止めネジ68が位 置精度良く配設されていなければならない。そのため、それらクランプ50,6 0にあっては、その製作工程が煩雑なものとなってしまい、またそれが製作コス トの高騰をも誘起せしめていた。しかも、それらのクランプにおいては、何れも 、その構造上、可動体が本体よりも大きな幅寸法をもって構成されることとなる ため、クランプ自体の幅寸法が大きくなってしまうことが避けられなかったので ある。
【0006】
【解決課題】
ここにおいて、本考案は、上述の如き事情を背景にして為されたものであって 、その解決課題とするところは、優れた製作性と経済性とを有する構造をもって 、装置本体と可動体との間における隙間の発生を有効に防止し得るスライド式ク ランプを提供することある。また、本考案にあっては、そのような優れた特性を 有するスライド式クランプをコンパクトに構成することをも、その解決課題とす るものである。
【0007】
【解決手段】
そして、本考案にあっては、かかる課題を解決するために、装置本体に固定さ れた固定ジョーと、該固定ジョーに対して接近、離隔可能に移動せしめられる可 動体と、該装置本体の上面に開口して設けられた、両側壁部にそれぞれ係止部を 有する溝部と、該溝部の係止部に係合する係合部を備え、前記可動体の移動に伴 って該溝部内を移動し得るようにされたスライド部材と、前記固定ジョーに近接 する方向に下傾して前記可動体を貫通し、該スライド部材に螺入せしめられるボ ルト部材とを含み、該ボルト部材を締緩することにより、前記可動体の係合部と 前記溝部の係止部との係合若しくはそのような係合の解消を行なうと共に、前記 可動体と前記固定ジョーとの間で所定の物品を締め付け若しくは解放し得るよう にしたスライド式クランプにおいて、前記可動体と前記スライド部材との間に、 それら可動体とスライド部材とを互いに近接する方向に付勢する付勢手段を設け たことを、その特徴とするものである。
【0008】
【作用・効果】
すなわち、このような本考案に従うスライド式クランプにあっては、可動体と スライド部材との間に、それら可動体とスライド部材とを互いに近接する方向に 付勢する付勢手段が設けられているところから、固定ジョーに近接する方向に下 傾して可動体を貫通し、スライド部材に螺入せしめられるボルト部材を弛緩する 際に、可動体とスライド部材とが離隔せしめられたり、それらの部材間にガタ等 が生じたりするようなことがなく、それ故に、かかるボルト部材の弛緩操作に伴 う、可動体の下面と本体上面との間やスライド部材の係合部と溝部の係止部との 対向面間における隙間の発生が、有効に防止され得るのである。
【0009】 しかも、そのような付勢手段においては、その配設時における寸法誤差が、か かる付勢手段自身によって有利に吸収され得ることから、本考案に従うスライド 式クランプにあっては、かかる付勢手段を可動体とスライド部材との間に設ける に際して、高い寸法精度が何等要求されることがなく、そのため従来装置に比し て、その製作工程が有利に簡略化され得、またそれに伴って、製作コストの低減 をも効果的に図られ得るのである。
【0010】 従って、かかるスライド式クランプにあっては、優れた製作性と経済性とをも って、可動体と装置本体との間における隙間の発生が効果的に防止され得るので あり、それによって、そのような隙間への被加工物の切屑等の侵入に起因する装 置本体上面に対する損傷等の発生が、解消乃至はより有利に抑制され得ることと なるのである。
【0011】 また、かかるスライド式クランプにおいては、そのような隙間の発生を防止す る付勢手段が、可動体と、装置本体内に設けられた溝部内に収容されるスライド 部材との間に設けられているところから、可動体と装置本体とを、略同一の幅寸 法にて構成することが可能となって、クランプ自体のコンパクト化が効果的に達 成され得、以て作業スペースにおけるクランプの占めるスペースの省スペース化 が有効に図られ得るのである。
【0012】
【実施例】 以下、本考案を更に具体的に明らかかにするために、本考案の代表的な実施例 について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
【0013】 先ず、図1及び図2には、本考案に従う構造を有するスライド式クランプの一 例を具体的に説明するための概略図が示されている。それらの図において、10 は本体であり、全体として、長手ブロック形状を呈している。また、この本体1 0においては、その上面がスライド面12とされている一方、その幅方向略中央 部に、凹溝14が、該スライド面12上に開口し且つ長さ方向に連続して、設け られている。
【0014】 そして、かかる本体10のスライド面12上の一端部には、固定ジョー16が 固定されており、また、その他端部側には、該固定ジョー16に対向して、可動 体18が、スライド面12に沿って移動可能に配されている。なお、それら固定 ジョー16及び可動体18は、共に、本体10と略同一の幅寸法を有する略矩形 ブロック形状をもって構成されている。
【0015】 一方、本体10に設けられた凹溝14は、略断面逆T字形状を呈しており、そ の両側壁部の略中央部に、それぞれ、段差部19を有している。そして、かかる 凹溝14内には、メネジ部材20が、収容された状態で配置されている。また、 このメネジ部材20も、凹溝14に対応する略断面逆T字形状を呈する長手ブロ ック形状をもって構成されており、その両側壁部の略中央部における、該凹溝1 4の段差部19に対向する位置には、それぞれ、段付き部21が設けられている 。そして、かかるメネジ部材20にあっては、その外形寸法が、凹溝14のそれ よりも僅かに小さく構成されており、それによって、凹溝14内を適度なクリア ランスをもって、その長さ方向に移動し得るようになっている。
【0016】 また、かかるメネジ部材20における固定ジョー16に対向する側とは反対側 の端部上には、略矩形形状を呈する固定ブロック22が凹溝14を跨ぐようにし て配されている。更に、この固定ブロック22においては、その幅方向両端部が 、本体10のスライド面12上に載置されている一方、その幅方向略中央部が長 さ方向にわたって所定寸法下方に突出し、凹溝14内に入り込んで位置せしめら れている。そして、この固定ブロック22の幅方向略中央部には、固定ボルト2 4が、鉛直方向下方に向かって貫通して配置され、その脚部の先端部において、 メネジ部材20に螺入せしめられている。これによって、固定ブロック22が、 メネジ部材20の移動に伴って、本体10のスライド面12上を移動せしめられ るようになっている。
【0017】 さらに、このメネジ部材20の長さ方向略中央部上には、前記本体10のスラ イド面12上に配された可動体18が位置せしめられている。
【0018】 ここにおいて、かかる可動体18にあっては、固定ジョー16に対して背面側 の上方角部が、所定寸法面取りされて、傾斜面26とされている。また、この傾 斜面26には、該傾斜面26に対して直角方向に可動体18を貫通する貫通孔2 8が設けられており、更にかかる貫通孔28内には、該貫通孔28よりも長い軸 方向長さと小さな径とを有する締付けボルト30が遊挿せしめられている。そし て、この締付けボルト30には、その軸方向中央部よりも頭部側に所定寸法偏倚 した位置に、貫通孔28よりも大径のフランジ部32が設けられている一方、貫 通孔28の傾斜面26側の開口部には、該締付けボルト30のフランジ部32よ りも大なる径とされた大径部34が形成されており、更に傾斜面26上には、締 付けボルト30に対応する位置に、該締付けボルト30の頭部よりも大きく且つ フランジ部32よりも小さい径とされた透孔36を有するスラストカバー38が ボルト固定されている。
【0019】 これによって、締付けボルト30のフランジ部32の両側端面が、スラストカ バー38の下面と貫通孔28の大径部34の下面とに対して、それぞれ、係合せ しめられて、締付けボルト30の貫通孔28内における移動が規制されるように なっている。そして、かかる状態下において、締付けボルト30が、固定ジョー 16に近接する方向に下傾して、可動体18を貫通しているのであり、またその 頭部と脚部とが、それぞれ、所定の傾斜角度をもって、外方に突出せしめられて いるのである。
【0020】 一方、そのような可動体18の下方に配されたメネジ部材20においては、該 可動体18を貫通して突出する締付けボルト30に対応する位置に、且つ該締付 けボルト30の傾斜角度に対応する角度をもって、螺子孔40が、設けられてお り、またその螺子孔40に対して、可動体18の貫通孔28から突出する締付け ボルト30の脚部の先端部が、螺合せしめられている。
【0021】 かくして、かくの如き構造とされたスライド式クランプにあっては、固定ジョ ー16と可動体18との間に所定の物品を位置させた状態下に、固定ボルト24 と締付けボルト30とを、共に締め付けることにより、それら両ボルト(24, 30)の軸力が、可動体18とメネジ部材20とに対して、それらを互いに近接 せしめる方向に作用して、メネジ部材20の段付き部21が前記凹溝14の段差 部19に対して強固に係合せしめられる一方、締付けボルト30の軸力が、可動 体18に対して、固定ジョー16に近接せしめる方向にも作用して、該可動体1 8が固定ジョー16に対して僅かな寸法だけ接近せしめられ、以て所定の物品が 、固定ジョー16と可動体18との間で、強固に挟持されるようになっている。 また、かかるクランプにおいては、そのような状態から、両ボルト(24,30 )を弛緩することによって、それら両ボルト(24,30)の軸力が、可動体1 8及びメネジ部材20に対して、上記とは逆方向に作用して、可動体18が固定 ジョー16から所定寸法離隔せしめられると共に、メネジ部材20の段付き部2 1と凹溝14の段差部19との係合が解消されて、挟持された物品が解放される ようになっているのである。このことから明らかなように、本実施例においては 、それら凹溝14とその段差部19、及びメネジ部材20とその段付き部21に より、溝部とその係止部、及びスライド部材とその係合部が、それぞれ、構成さ れている。
【0022】 そして、このような本実施例に係るスライド式クランプにおいては、図3に示 されているように、メネジ部材20の固定ボルト24と締付けボルト30の各螺 入部位の間に、下方に向かって開口する凹所42が形成されている。また、この 凹所42の底部には、メネジ部材20を貫通して、上方に向かって開口する透孔 44が設けられている。一方、可動体18のメネジ部材20との対向面における 、透孔44に対応する位置には、螺子孔45が刻設されている。
【0023】 そして、それら凹所42と透孔44とにより構成される、メネジ部材20を厚 さ方向に貫通する貫通孔内には、該透孔44の内径よりも所定寸法小さい外径を 有するスライドピン46が遊挿されており、その先端部が、可動体18の螺子孔 45に螺入せしめられている。また、このスライドピン46にあっては、可動体 18の螺子孔45に螺入される脚部が、該螺子孔45の深さよりも所定寸法短い 軸方向長さとされている一方、メネジ部材20の凹所42及び透孔44内に位置 せしめられる頭部が、該メネジ部材20の厚さと略同一寸法の軸方向長さを有し ている。これにより、スライドピン46が、可動体18とメネジ部材20との間 において、可動体18の螺子孔45に螺合されつつ、メネジ部材20の凹所42 と透孔44とにより構成された貫通孔内に収容された状態で、配置されるように なっており、以て凹溝14内におけるメネジ部材20の良好な移動が確保され得 るようになっている。
【0024】 また、かかるスライドピン46の頭部側の先端部には、円環板状の止め輪47 が一体的に配設されており、更に、メネジ部材20の凹所42の底部には、透孔 44よりも大なる外径を有する座金48が、スライドピン46に嵌挿された状態 で、配されている。そして、それら止め輪47と座金48との間には、軸方向長 さが短くなる方向に対して圧力が加えられた状態下において、コイルスプリング 49が、介装されている。そこにおいて、かかるコイルスプリング49に加えら れる圧力は、前記締付けボルト30を弛緩することにより、可動体18に対して 、メネジ部材20から離隔する方向に作用せしめられる該締付けボルト30の軸 力と同等乃至はそれよりも大きな力をもって、負荷されている。これにより、可 動体18とメネジ部材20とが、締付けボルト30の締付けに伴う上述の如き軸 力と同等乃至はそれを上回る、コイルスプリング49の付勢力によって、常に、 互いに近接する方向に付勢されるようになっている。なお、このことから明らか なように、本実施例においては、それらスライドピン46、止め輪47、座金4 8及びコイルスプリング49にて、所定の付勢手段が構成されている。
【0025】 従って、本実施例に係るスライド式クランプにあっては、可動体18を傾斜し て貫通し、メネジ部材20に螺入される締付けボルト30を弛緩して、可動体1 8と固定ジョー16との間に挟持された所定の被加工物を解放するに際しても、 該可動体18に対する鉛直上方への作用力が、コイルスプリング49の付勢力に 由来する、該可動体18に対する鉛直下方への作用力により相殺乃至は消滅せし められ、それによりそれら可動体18の下面とメネジ部材20の上面との間等に 隙間が生じるようなことが効果的に防止され得て、それらの隙間等に被加工物の 切屑等が侵入することも有利に回避乃至は抑制され得、以てかかる切屑の侵入伴 う本体10のスライド面12における損傷の発生等の問題が、有効に解消され得 るのである。
【0026】 しかも、かかるスライド式クランプにあっては、コイルスプリング49が、所 定の圧力が負荷された状態下において配設されるため、そのような配設過程にお ける寸法誤差が、該コイルスプリング49の伸縮により有効に吸収され得、その 結果、従来装置の製作時に行なわれているような、高い寸法精度を要し且つコス トのかかる製作工程が完全に省略され得、以て可動体18とメネジ部材20との 間における隙間等の発生を防止するための構造が、優れた製作性と経済性とをも って有利に実現され得ることとなる。
【0027】 また、かかるスライド式クランプにおいては、可動体18とメネジ部材20と の間に、それら両部材(18,20)間における隙間の発生を防止するための構 造が備えられて、本体10と可動体18とが、略同一の幅寸法にて構成されてい るところから、従来装置に比してクランプ自体の幅寸法を効果的に小さく為し得 て、そのコンパクト化が有利に達成され得、それが、作業スペースの、より有効 な活用化に大きく寄与しているのである。
【0028】 以上、本考案の代表的な実施例について詳述してきたが、これは文字通りの例 示であって、本発明は、それら例示のものにのみ限定して解釈されるものではな い。
【0029】 例えば、前記実施例では、可動体とスライド部材との間に設けられる付勢手段 が、コイルスプリング49やスライドピン46等によって構成され、スライドピ ン46が可動体18とメネジ部材20との間に設けられる一方、コイルスプリン グ49が、かかるスライドピン46に対して、所定の圧力が加えられた状態下に 配設されて、該コイルスプリング49の伸長する方向の付勢力が、該スライドピ ン46を介して、それら可動体18とメネジ部材20とが互いに近接する方向に 作用せしめられようになっていたが、このような付勢手段の構造は、何等これに 限定されものではなく、可動体とスライド部材とが互いに近接する方向に付勢さ れ得るものであれば、如何なる構造のものも採用され得るのであり、所定の弾性 力を有する弾性部材を用い、この弾性部材を引張せしめた状態下に、その一端部 を可動体に固定する一方、他端部をスライド部材に固定して、該弾性部材の収縮 力をもって、それら可動体とスライド部材とを互いに近接する方向に付勢するよ うにすることも可能である。
【0030】 また、そのような付勢手段の配設構造も、前記実施例におけるものに限定され るものではなく、可動体とスライド部材との間に設けられるのであれば、各種の 構造のものが採用され得る。
【0031】 加えて、前記実施例では、作業台等に対して横置きにして使用される横型クラ ンプに対して、本考案を適用したものの具体例を示したが、本考案は、縦型クラ ンプに対しても有利に適用され得ることは、勿論である。
【0032】 その他、一々列挙はしないが、本考案が、当業者の知識に基づいて、種々なる 変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、その ような実施態様が、本考案の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本考案の範囲内に 含まれるものであることは、言うまでもないところである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に従うスライド式クランプの一例を示す
縦断面説明図である。
【図2】図1に示されるスライド式クランプの右側面説
明図である。
【図3】図1に示されるスライド式クランプの要部拡大
断面説明図である。
【図4】本体と可動体との間における隙間の発生防止構
造を有する、従来のスライド式クランプの一例を示す正
面説明図である。
【図5】図4に示されるスライド式クランプの右側面説
明図である。
【図6】本体と可動体との間における隙間の発生を防止
するための別の構造を有するスライド式クランプの従来
例を示す正面説明図である。
【図7】図6に示されるスライド式クランプの右側面説
明図である。
【符号の説明】
10,54,64本体 14 凹溝 16 固定ジョー 18,52,62 可動体 19 段差部 20 メネジ部材 21 段付き部 30 締付けボルト 46 スライドピン 49 コイルスプリング

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装置本体に固定された固定ジョーと、該
    固定ジョーに対して接近、離隔可能に移動せしめられる
    可動体と、該装置本体の上面に開口して設けられた、両
    側壁部にそれぞれ係止部を有する溝部と、該溝部の係止
    部に係合する係合部を備え、前記可動体の移動に伴って
    該溝部内を移動し得るようにされたスライド部材と、前
    記固定ジョーに近接する方向に下傾して前記可動体を貫
    通し、該スライド部材に螺入せしめられるボルト部材と
    を含み、該ボルト部材を締緩することにより、前記可動
    体の係合部と前記溝部の係止部との係合若しくはそのよ
    うな係合の解消を行なうと共に、前記可動体と前記固定
    ジョーとの間で所定の物品を締め付け若しくは解放し得
    るようにしたクランプにおいて、 前記可動体と前記スライド部材との間に、それら可動体
    とスライド部材とを互いに近接する方向に付勢する付勢
    手段を設けたことを特徴とするスライド式クランプ。
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