JPH0765160A - 画像処理方法およびその装置 - Google Patents

画像処理方法およびその装置

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JPH0765160A
JPH0765160A JP5212712A JP21271293A JPH0765160A JP H0765160 A JPH0765160 A JP H0765160A JP 5212712 A JP5212712 A JP 5212712A JP 21271293 A JP21271293 A JP 21271293A JP H0765160 A JPH0765160 A JP H0765160A
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image
image data
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JP5212712A
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English (en)
Inventor
Shunichi Tamai
俊一 玉井
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 通常のポスタリゼーション処理のみでは対応
できない自由度の高いグラデーションを施して、高品質
なイラスト風画像を出力する画像処理方法およびその装
置を提供する。 【構成】 階調変換部7は画像データの階調を減じて低
階調画像データにし、領域指定部15は低階調画像デー
タの任意の同一色領域を処理領域に指定し、端色演算部
17は処理領域に施すグラデーションの二端色を原画像
データから算出し、方向指定部16はグラデーションの
方向を指定し、サイズ指定部18はグラデーションのサ
イズを指定し、生成部20は、算出された二端色と指定
された方向およびサイズとに基づいて、グラデーション
データを生成し、割付部21は、低階調画像データの指
定された処理領域を、生成されたグラデーションデータ
に置換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像処理方法およびその
装置に関し、例えば、画像原稿を読取って得たディジタ
ル画像信号を画像処理によってイラスト風に変換してそ
のイラスト風の画像の一部分もしくは全体にグラデーシ
ョン処理を施す画像処理方法およびその装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】イラストレーション技法の一つとして、
写真画像を紙上に投影し、その輪郭および階調が変化す
る位置をトレースした線図上に、絵の具をべた塗りした
色紙を貼って、元の写真とは全く趣の異なる画像をつく
る方法がある。しかし、この方法は、次の欠点があっ
た。
【0003】(1)無限に近い色で表現された原稿の写
真を、ある限られた色数で表現しなおす必要があるが、
それにはイラストレータのセンスや経験が必要とされ素
人には難しい。 (2)トレース,色塗り,色紙貼りなどは、非常に細か
い手作業であり、高度な熟練を必要とすると同時に、非
常に多くの時間が必要である。
【0004】(3)一度塗ったり貼った色の修正は難し
く、また作業の途中で失敗しないように細心の注意を要
する。 一方、コンピュータを用いた画像処理技術としては、印
刷業界での電子製版技術、写真ラボ業界でのコンピュー
タ写真画像処理を応用したプロラボ技術が知られてい
る。例えば、画像原稿をドラムスキャナなどの高精度ス
キャナにより読取り、その画像データをコンピュータを
用いて操作し、レーザプリンタやフィルムレコーダなど
の画像出力装置に出力して処理画像を得る。つまり、入
力濃度信号に対して濃度表現修正(ガンマ補正),階調
設定,色修正,切り抜き合成などの各処理を行うことに
よって以下の効果が得られる。
【0005】(1)カラーフイルムの退色復元 (2)ハイライト,シャドウの階調を整え、色彩表現の
誇張 (3)機器の故障,撮影ミス,現像ミスなどの救済 (4)画像内の不要物(電線,ゴミ,傷など)の消去・
修正 (5)クリエイティブなイメージを表現し、イメージ領
域を拡大し、新しいデザインを創造する 従来、この種の特殊処理には、規則正しく配列されたモ
ザイク処理や、ガンマ曲線を非現実的なものや非連続的
なものにするソラリゼーション処理やポスタリゼーショ
ン処理などがあった。
【0006】例えば、イラストレーションに比較的近い
と思われるポスタリゼーション処理について考えてみ
る。まず、イラストレーションの特徴として、色数が限
定されているということがあるが、その意味では、階調
の数を減ずるポスタリゼーション処理は条件を満足して
いる。つまり、通常コンピュータで扱うカラー画像は、
赤色(R),緑色(G),青色(B)の三原色のデータ
の組合わせで表現されていて、ポスタリゼーション処理
は、RGBのそれぞれのデータを例えば256階調から5階調
に減らすという処理を行う。この場合、原画では1600万
色以上あった色数が125(5^3)色に減ることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例に
おいては、次のような問題点があった。図1(a)は、
オリジナル画像の一例として、オレンジ色が左から右に
少しずつ明るくなっている場合の輝度データと位置との
関係を示すものである。このデータに、同図(b)に示
す入力−出力関係によって、ポスタリゼーション処理を
施すと、RとBの各データは同図(c)に示すように変
換される。この時、A,B,C,Dの各位置では、RとG
の割合が大きく変わるため色調が変わってしまう。つま
り、左からAまでは黄色、AからCまではかなり赤に近
く、CからDではオレンジ色だが、Dを過ぎるとまた赤
に近付く、というような画像になる。
【0008】ところが、実際のイラストレーションの場
合には、色数を限定する場合も、薄いオレンジ色、中間
のオレンジ色、濃いオレンジ色というように色を選択す
るために、ポスタリゼーション処理を施した画像とは雰
囲気が異なってくる。さらに、イラストレーションにお
いては、ある色の部分に関してグラデーションを施した
いという要望がある。この場合、階調を減らすポスタリ
ゼーション処理のみでは対応不可能である。
【0009】また、イラスト風に変換された画像のある
同一色領域にグラデーションを施す場合、元の画像の色
味を変えないようなグラデーションの二端色を設定する
ことは重要であり、自動的に二端色を演算してグラデー
ションを施すことができればその効果は大きい。また、
グラデーションを生成するために必要な要素として、そ
の二端色の他に、そのサイズと方向がある。従来技術に
おけるグラデーションのサイズの決定方法は、制作者が
何らかの入力ツールを使用してサイズを直接指定する
か、装置側でその値を所持しているかであった。とくに
装置側でグラデーションのサイズを所持している場合、
例えば水平方向のグラデーション(垂直方向に変化して
いく)を生成するとき、対象になる領域の高さよりグラ
デーションが大きい場合には、その領域に生成される変
化量が少ないため、わざわざグラデーションを施した効
果が半減してしまう。
【0010】また、表現する階調数の設定によっては、
本来一つの領域であって欲しい部分が二領域に表現され
てしまうような状況が発生する場合が考えられる。例え
ば元画像において空があったとすると、人間はそれを空
と認識することができるが、コンピュータ上では単なる
色のデータでしかないため、コンピュータは空とは認識
せず、イラスト処理を施すと明るい青と暗い青とに分割
されてしまう可能性がある。
【0011】従来技術では、このようなイラスト風に変
換された画像の複数の色領域に対してグラデーションを
施す場合、その全体の領域のアウトラインをなぞるよう
なツールを用いて領域を指定してからグラデーションを
施すか、複数の色領域のそれぞれをある一色に変換した
後、その変換した色の領域に対してグラデーションを施
すといった方法に頼っていた。
【0012】また、グラデーションを施す場合、その領
域が大きいほどその効果が明確にわかる。自然画像にお
いては、とくに背景になる空や地面などが大きな領域を
占めることが多く、その部分にグラデーションを施せれ
ばその効果は大きい。また、故意に元画像の色味と異な
ったグラデーションを施すことが可能であれば、よりク
リエイティブなイメージを創造できる。例えば、元画像
が日中の風景だったとして、オレンジ色から青色へのグ
ラデーションを生成して、これを空の部分に貼付ければ
夕焼け(朝焼け)のようなイメージを創造できる。従来
技術では、単に指定された領域に、指定した任意の二端
色で生成したグラデーションを割付けることは可能であ
ったが、領域指定方法,グラデーション生成方法におい
て、制作者の操作が煩雑であり、あまり効率的ではなか
った。
【0013】本発明は、上記課題を解決するためのもの
で、その目的は、高度な熟練を必要とせず、写真原稿な
どをイラストレータが描くようなイラストレーション画
像に変換し、しかも、それに時間も手間もかからず、失
敗しても簡単にやり直せ、通常のポスタリゼーション処
理のみでは対応できないグラデーションを施すことがで
き、高品質なイラスト風画像に変換して出力する画像処
理方法およびその装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決することを目的としたもので、前記の課題を解決す
る一手段として、以下の構成を備える。すなわち、色
相,彩度,明度の各座標からなる色空間の画像データを
処理する画像処理方法であって、前記画像データの階調
を減じて低階調画像データにする階調変換行程と、前記
階調変換行程で出力された低階調画像データの任意の同
一色領域を処理領域に指定する領域指定行程と、前記領
域指定行程で指定された処理領域に施すグラデーション
の端色を前記画像データから算出する端色算出行程と、
グラデーションの方向を指定する方向指定行程と、グラ
デーションのサイズを指定するサイズ指定行程と、前記
端色算出行程で算出された端色と、前記方向指定行程で
指定された方向と、前記サイズ指定行程で指定されたサ
イズとに基づいてグラデーションデータを生成する生成
行程と、前記階調変換行程で出力された低階調画像デー
タの前記領域指定行程で指定された処理領域を前記生成
行程で生成されたグラデーションデータに置換する置換
行程とを有することを特徴とする。
【0015】また、色相,彩度,明度の各座標からなる
色空間の画像データを処理する画像処理装置であって、
前記画像データの階調を減じて低階調画像データにする
階調変換手段と、前記階調変換手段から出力された低階
調画像データの任意の同一色領域を処理領域に指定する
領域指定手段と、前記領域指定手段によって指定された
処理領域に施すグラデーションの端色を前記画像データ
から算出する端色算出手段と、グラデーションの方向を
指定する方向指定手段と、グラデーションのサイズを指
定するサイズ指定手段と、前記端色算出手段によって算
出された端色と、前記方向指定手段によって指定された
方向と、前記サイズ指定手段によって指定されたサイズ
とに基づいてグラデーションデータを生成する生成手段
と、前記階調変換手段から出力された低階調画像データ
の前記領域指定手段によって指定された処理領域を前記
生成手段によって生成されたグラデーションデータに置
換する置換手段とを有することを特徴とする。
【0016】
【作用】以上の構成により、画像データの階調を減じて
低階調画像データにし、該低階調画像データの任意の同
一色領域を処理領域に指定し、該処理領域に施すグラデ
ーションの端色を該画像データから算出し、算出した端
色と指定された方向と指定されたサイズとに基づいて、
グラデーションデータを生成して、該低階調画像データ
の指定した処理領域を生成したグラデーションデータに
置換する画像処理方法およびその装置を提供でき、例え
ば、高度な熟練を必要とせず、写真原稿などをイラスト
レータが描くようなイラストレーション画像に変換し、
しかも、それに時間も手間もかからず、失敗しても簡単
にやり直せ、通常のポスタリゼーション処理のみでは対
応できないグラデーションを施すことができ、高品質な
イラスト風画像に変換して出力することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明にかかる一実施例の画像処理方
法を図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
【第1実施例】図2は本発明にかかる一実施例の画像処
理装置の特徴を最もよく表す図である。同図において、
1はCPUで、CPUメモリ2に格納されたプログラム
に従い、装置全体の制御を行う。なお、CPUメモリ2
には、処理手順と処理のためのパラメータなどが格納さ
れている。
【0019】3はキーボード,マウス等からなる入力部
で、コマンド入力,選択枝または位置の指定などに使用
する。4は画像データのノイズを除去するためのノイズ
除去部、5は画像データをRGB色空間からHLS色空間に変
換する色空間変換部、6は画像データをHLS色空間からR
GB色空間へ変換する色空間変換部、7は出力階調数に応
じてHLSデータを階調変換する階調変換部である。
【0020】領域指定部15はグラデーションを割付け
る領域を指定する装置で、モニタ(不図示)画面上の一
点が入力部3によって指定されると、その画像の情報を
領域算出部19へ転送する。領域算出部19はグラデー
ションの対象領域を求めるものである。16はグラデー
ションの方向を指定する方向指定部、17は二端色演算
部で、領域算出部19により算出された領域のデータか
らグラデーションの二端色を演算する。18はサイズ指
定部で、グラデーションのサイズを指定する。
【0021】20は生成部で、領域算出部19により算
出された領域情報と、方向指定部16より入力されたグ
ラデーションの方向情報と、二端色演算部17で演算さ
れた二端色値およびサイズ指定部18で指定されたグラ
デーションサイズ値からグラデーションを生成する。2
1は割付部で、領域算出部19により算出された領域
(階調変換後のHLSデータ中の同一色で占められる画像
の部分)と同位値の出力画像(RGBデータ)部分に、生
成部20で生成されたグラデーションを割付ける。
【0022】10〜12は画像データを格納するイメー
ジメモリで、例えば、1画素当たり24ビット(RGB各8
ビット)の情報を記憶する。13はイメージメモリ10
〜12の何れかからデータを読出してビデオ信号として
出力するビデオコントローラで、該ビデオ信号はモニタ
(不図示)に送られて画像を表示したり、ビデオプリン
タに送られて画像を出力する。14は画像データI/O
で、これを通して画像入力装置(不図示)からイメージ
メモリに画像を入力したり、あるいは画像出力装置に
(不図示)に画像を出力したりする。
【0023】次に、本実施例の動作例を図3に示すフロ
ーチャートに従って説明する。ただし、元画像データは
RGBデータで、イメージメモリ11に格納されているも
のとする。また、CPU1は、ビデオコントローラ13
を介して、イメージメモリ11に格納された画像データ
の画像をモニタ(不図示)に表示させているものとす
る。
【0024】まず、入力部3から処理開始の指示が与え
られると、ノイズ除去部4は、ステップS1において、
イメージメモリ11に格納された画像データに対してノ
イズ除去処理を行う。この処理は、例えば注目画素に対
して、その隣接画素との平均値を注目画素の新しいデー
タとする処理である。つまり、図4に示すような、コン
ボリューションフィルタで画像データ全体を処理してノ
イズを除去するもので、その結果はイメージメモリ10
に格納される。ここで、CPU1は、ビデオコントロー
ラ13を介して、モニタにイメージメモリ10に格納さ
れた画像データの画像を表示させる。つまり、モニタに
はノイズが除去された画像が表示される。
【0025】次に、ステップS2において、色空間変換
部5は、イメージメモリ10に格納された画像データの
色空間をRGB表色系からHLS表色系へ変換する。この変換
処理は公知であり、ここでは詳述しない。変換された画
像データはイメージメモリ11に書込まれる。続いて、
ステップS3において、イメージメモリ11に格納され
た画像データの階調を減少して、イメージメモリ12に
書込む。本実施例では、階調変換部7によって、例えば
色相Hを256階調から12階調へ、明度Lを256階調から4
階調へ、彩度Sを256階調から3階調へそれぞれ変換す
る。ここで、色相Hの階調数が他に比較して多いのは、
一とおりの基本色をカバーするためである。つまり、色
相Hが12階調あれば、基本三原色とその補色およびそれ
らの中間色を表現できるからである。また、明度Lを4
階調にしたのは、それぞれの色相に対して、例えば暗い
オレンジ色,少し暗いオレンジ色,少し明るいオレンジ
色および明るいオレンジ色といった表現ができ、さら
に、彩度Sを3階調にしたのは、くすんだオレンジ色,
ふつうのオレンジ色および鮮やかなオレンジ色といった
表現ができるからである。従って、本実施例におけるHL
S表色系に変換後の表示可能色は144色になる。なお、階
調数は予め設定しておいてもよいし、入力部3によって
任意の数の階調数をその都度設定してもよい。
【0026】次に、ステップS4において、色空間変換
部6は、イメージメモリ2に格納された画像データの色
空間をHLS表色系からRGB表色系に変換する。この変換処
理は公知であり、ここでは詳述しない。変換された画像
データはイメージメモリ10に格納される。このとき、
モニタには例えば144色以内に階調変換されたイラスト
風の画像が表示される。
【0027】続いて、ステップS5において、CPU1
は、CPUメモリ2上に画素数分の配列を設定し、イメ
ージメモリ12に格納された画像データを走査して色の
種別を上記配列にセットする(同色領域の検出)。例え
ば、階調変換後の色数が144色の場合、各色に0〜143の
数値を割当て上記配列上にセットする。なお、RGB表色
系およびHLS表色系の色と該数値との対応を示すテーブ
ルをCPUメモリ2上に用意する。
【0028】続いて、ステップS6において、グラデー
ションを割付けたい領域を入力部3によって指定する。
これは、モニタ画面上に表示されたポインタカーソル
を、例えばマウスによって、所望領域に含まれる任意点
へ移動した後、例えばマウスボタンを押下することによ
って指定する。領域指定部15は、この指定された点の
座標値から対応する画像データ上の位置(X1,Y1)を求
め、CPUメモリ2にセットされた色種配列より位置(X
1,Y1)の色種C1を調べて、領域算出部19に渡す。領域
算出部19は、同配列を走査して同一の色種C1をもつデ
ータの位置(Xi,Yj)を調べ、その位置データ群の最大値
(Xmax,Ymax)と最小値(Xmin,Ymin)を求める。この二点を
対角とする矩形領域がグラデーションを割付ける外接矩
形領域である。この値はCPUメモリ2に格納される。
なお、領域指定方法は上述に限られるものではなく、領
域を指定できればどのような方法でもよい。
【0029】続いて、ステップS7において、方向指定
部16によりグラデーションの方向を指定する。これ
は、モニタ画面上に図5に一例を示すようなメニューが
表示され、例えばマウスによって、矢印Aの先端をドラ
ッグして矢印Aを回転させたり、例えばキーボードによ
って、角度を入力することにより方向を指定する。矢印
Aと角度表示A'は連動していて、矢印Aを回転させる
とその指示角度が角度表示A'に表示される。また逆
に、角度を入力するとその値に同調して矢印Aの指示角
度が変更される。
【0030】なお、本実施例は、矢印Aの根元から先端
に向かって次第に明るくなるグラデーションを生成し、
例えば図5に示すような零度の場合は、画面の右から左
に向かって次第に明るくなる。また、放射方向のチェッ
クボックスBを例えばマウスでクリックすることによ
り、放射方向へのグラデーションも設定可能である。こ
の場合、中心の色を、グラデーションの二端色の明るい
方にするか暗い方にするかを、チェックボックスによっ
て選択する。なお、方向の指定方法は上述に限られるも
のではなく、グラデーションを生成する方向という要素
が指定できれば、どのような方法であってもかまわな
い。
【0031】次に、ステップS8において、サイズ指定
部18によりグラデーションのサイズを指定する。モニ
タ画面上には図6に一例を示すようなメニューが表示さ
れる。同図に示す符号C,Dは、領域算出部19が算出
した外接矩形領域より、その領域の高さRh(Ymax-Ymin+
1)と幅Rw(Xmax-Xmin+1)を画素単位で表示するものであ
る。ここで、例えばキーボードによって、グラデーショ
ンのサイズ、つまりある端色から別の端色に至る画素数
などを入力することにより、サイズGsを指定する。な
お、サイズの指定方法は上述に限られるものではなく、
グラデーションのサイズという要素を指定できれば、ど
のような方法であってもかまわない。
【0032】次に、ステップS9において、端色演算部
17はグラデーション両端の二色の値を算出する。ここ
で、二端色の算出方法を以下に説明する。CPU1は、
CPUメモリ2内の色種配列を走査して、値C1をもつ画
像データの位置情報(Xi,Yj)を端色演算部17にすべて
渡す。端色演算部17は、渡された位置情報に基づい
て、イメージメモリ11に格納された階調減少前のHLS
画像データを読出して、色相Hと彩度Sに関してはその
平均値HavとSavを、明度Lに関しては最大値Lmaxと最小
値Lminを算出する。そして、(Hav,Lmax,Sav)と(Hav,Lmi
n,Sav)で表される二色をグラデーションの二端色とす
る。
【0033】次に、ステップS10において、ステップ
S7で指定された方向と、ステップS8で求めた二端色
と、ステップS9で指定されたサイズとを参照して、生
成部20はグラデーションを生成する。ここでグラデー
ションの生成方法を図7,図8および図9を用いて説明
する。まず図7において、CPU1は、CPUメモリ2
にグラデーションを割付ける外接矩形領域に対応するグ
ラデーションデータの蓄積領域を用意し(ステップS3
0)、二端色(Hav,Lmax,Sav)と(Hav,Lmin,Sav)をHLS表
色系からRGB表色系に変換し、その値をA(Ra,Ga,Ba),
B(Rb,Gb,Bb)とし(ステップS31)、二端色A,Bと
サイズGsから画素間の色増減値を算出する(ステップS
32)。これは、AとBの差分をGsで除算することによ
って得られ、この値をD(Rd,Gd,Bd)とする。
【0034】次に、ステップS33で、グラデーション
演算のための起点色Cstと終点色Cedをセットする(例え
ばCst=A,Ced=B)。次に、ステップS34で、グラ
デーションの指定方向が放射方向か否かを判定する。放
射方向ではない場合、図8に示すステップS35へ進ん
で、蓄積領域の中で起点色を示す位置(Xst,Yst)を設定
する。つまり、グラデーションの方向θが0度≦θ<90
度のとき(0,0)、90度≦θ<180度のとき(Rw-1,0)、180
度≦θ<270度のとき(Rw-1,Rh-1)、270度≦θ<360度の
とき(0,Rh-1)にする。
【0035】続いて、指定されたグラデーションの方向
に垂直でかつ起点色位置(Xst,Yst)を通る直線を求め
(ステップS36)、蓄積領域の全位置(Xi,Yj)(ただ
し0≦Xi<Rw-1,0≦Yj<Rh-1)に付いて、指定の角度
θで注目点(Xi,Yj)を通る直線を求め(ステップS3
7)、求めた二直線の交点(Xcr,Ycr)を求め(ステップ
S38)、求めた交点(Xcr,Ycr)と注目点(Xi,Yj)との距
離Spを算出する(ステップS39)。
【0036】次に、ステップS40で、求めた距離Spと
サイズGsを比較して、Sp>Gsの場合はステップS41で
(Sp-Gs)をSpに代入し、起点色Cstと終点色Cedを入替
え、色増減値の符号を反転してD(-Rd,-Gd,-Bd)にす
る。これはグラデーションが起点色Cstから終点色Cedに
達した後、再び起点色Cstに向かって変化するグラデー
ションを生成するためである。なお、ステップS40と
S41はSp≦Gsになるまで繰返す。
【0037】ステップS40でSp≦Gsであった場合、ス
テップS42で注目点(Xi,Yj)の色Ciを算出する。これ
は、 Ci=Cst-D×Sp で求める。ステップS37からステップS42をグラデ
ーションデータ蓄積領域の全位置に対して行い(ステッ
プS43)、グラデーションデータ蓄積領域全域にグラ
デーションを生成する。
【0038】また、グラデーションの指定方向が放射方
向の場合、図9のステップS44で、起点位置になる領
域の中心位置(Xct,Yct)を(Rw/2,Rh/2)で算出する(ステ
ップS42)。ステップS46〜S49は放射方向以外
の場合ステップS40〜S43と同様である。このよう
にして放射方向のグラデーションも生成可能である。本
実施例において、放射方向のグラデーションを生成する
場合の中心位置は、生成するグラデーションの外接矩形
領域の中心点としたが、モニタとマウスを使用するなど
して任意に中心位置を指定したり、代表的ないくつかの
位置を列挙しておき、その中より選択するようにしても
同様の効果が得られる。また、本実施例においては、輝
度データを基に線形に変化量を算出したが、非線形(例
えばlogをとるなど)に求めても略同様の効果を得るこ
とが可能である。
【0039】次に、図3に戻り、ステップS11では、
割付部21により、上記CPUメモリ2上の色種配列の
(Xmin,Ymin)と(Xmax,Ymax)を対角とする矩形内を走査
し、グラデーション割付の対象になる領域の色種C1をも
つ位置(Xm,Yn)から、グラデーションデータ蓄積領域上
の対応する位置(Xm-Xmin,Yn-Ymin)のグラデーションデ
ータを入手し、イメージメモリ10上の同位置(Xm,Yn)
に書込むことによって、生成したグラデーションを割付
ける。このときモニタ上にはイメージメモリ10の画像
が表示される。
【0040】以上説明したように、本実施例によれば、
写真などの自然画からイラスト風の画像を制作すること
ができ、かつ原画像の色味を変えないようにグラデーシ
ョンの二端色を自動的に算出するので、ポスタリゼーシ
ョンなどの手法では表現できなかったイラスト風の画像
を容易に制作することができる。
【0041】
【第2実施例】次に、本発明にかかる第2実施例を説明
する。なお、第2実施例において、第1実施例と略同様
の構成については、同一符号を付して、その詳細説明を
省略する。図10は本実施例の画像処理装置の構成例を
示すブロック図である。図2に示した第1実施例との相
違点は、22のサイズ演算装置である。第1実施例にお
けるグラデーション生成の一要素であるグラデーション
サイズの取得方法は、サイズ指定部18が入力部3を用
いてそのサイズを直接指定させる方法であった。本実施
例においては、サイズ演算部22が、グラデーション割
付領域とグラデーション生成方向とに基づいて、そのサ
イズを算出する。
【0042】図11は本実施例の動作例を示すフローチ
ャートである。図3に示した第1実施例との相違点は、
ステップS8-1のグラデーションサイズ算出処理であ
り、以下ステップS8-1に関して詳述する。サイズ演
算部22は、ステップS6で指定されたグラデーション
割付領域から領域算出部19により算出されたグラデー
ションの方向を参照して、グラデーションのサイズを算
出する。
【0043】グラデーションの方向指定が放射方向でな
い場合、第1実施例と同様に、外接矩形領域の対角の二
点を(Xmin,Ymin),(Xmax,Ymax)とし、グラデーションの
方向を角度θとする。0度≦θ<90度および180度≦θ
<270度のとき、指定角度θと直角に交わる直線の内、
(Xmin,Ymin)および(Xmax,Ymax)を通る二直線を求め、そ
の二直線間の距離fを算出し(f+1)をグラデーションサ
イズGsにする。
【0044】また、90度≦θ<180度および270度≦θ<
360度のとき、指定角度θと直角に交わる直線の内、(Xm
ax,Ymin)および(Xmin,Ymax)を通る二直線を求め、その
二直線間の距離fを算出し(f+1)をグラデーションサイ
ズGsにする。また、放射方向の場合、生成するグラデー
ションの外接矩形領域の中心点 ((Xmax+Xmin)/2,(Ymax+Ymin)/2) を中心位置として、この点と外接矩形の一頂点(例えば
(Xmin,Ymin))との距離fを算出し、(f+1)をグラデー
ションサイズGsにする。
【0045】このようにして、サイズ演算部22によっ
てグラデーションサイズを演算した後、第1実施例と同
様にして、グラデーションを施したイラスト風の画像を
生成する。以上説明したように、本実施例によれば、第
1実施例と同様の効果があるほか、グラデーション割付
領域とグラデーション生成方向とに基づいて、グラデー
ションサイズを自動的に算出することができ、グラデー
ションの設定が容易になる。
【0046】
【第3実施例】次に、本発明にかかる第3実施例を説明
する。なお、第3実施例において、第1実施例,第2実
施例と略同様の構成については、同一符号を付して、そ
の詳細説明を省略する。図12は本実施例の画像処理装
置の構成例を示すブロック図である。図10に示した第
2実施例との相違点は、23の領域指定部である。第1
実施例,第2実施例の領域指定部15によって指定でき
る領域は一箇所であったのに対して、本実施例の領域指
定部23は複数の領域指定が可能である。
【0047】図13は本実施例の動作例を示すフローチ
ャートである。図11に示した第2実施例との相違点
は、ステップS6-1のグラデーション割付領域指定の
処理であり、以下同ステップに関して詳述する。ステッ
プS6-1において、グラデーションを割付けたい領域
に含まれる点を入力部3によって指定する。
【0048】領域指定部23は、この指定された点の座
標値より画像データ上の位置(X1,Y1)を求める。さら
に、CPUメモリ2にセットした色種配列より位置(X1,
Y1)の色C1を調べ、領域指定部23内のメモリ(不図
示)に保持する。ここで領域指定部23は、モニタ画面
上に図14に一例を示すようなメニューを表示する。こ
のメニュー内にはボタンスイッチE,F,Gがあり、マウ
スを用いてポインタカーソルを希望のボタンスイッチ上
に移動し、マウスボタンを押下すると対応する処理が行
われる。
【0049】指定取消ボタンスイッチEが押されると、
領域指定部23は、その内部メモリ(不図示)内に直前
に保持した色種データを消去し、メニューを消去してグ
ラデーションの割付け位置が指定できる状態にする。ま
た、指定継続ボタンスイッチFが押されると、その内部
メモリ内に保持した色種データを走査し、直前に保持し
た色種データが既に指定された色か否かを判別し、まだ
指定されていなかった場合はそのまま、既に指定されて
いた場合は直前に保持した色種データを消去する。そし
て、メニューを消去してグラデーションを割付ける位置
が指定できる状態にする。
【0050】また、指定終了ボタンスイッチが押される
とメニューを消去して、その内部メモリに蓄積された色
種データの重複検査をした後、領域算出部19に渡す。
領域算出部19は、CPUメモリ2内の色種配列を走査
して、領域指定部23から受取った色種データの何れか
と同一の色種値をもつデータの位置(Xi,Yj)を調べ、そ
の位置データの各最大値(Xmax,Ymax)と最小値(Xmin,Ymi
n)を求める。この二点を対角とする矩形領域がグラデー
ションを割付ける外接矩形領域である。つまり、階調を
減少させた画像において、分割されていた複数の領域
(色域)を一つの領域と見なすようにするものである。
【0051】本実施例ではこのような方法を用いるが、
モニタ画面上で、指定された領域が一目でわかるよう
に、その領域を別の色で表示することも可能である。上
記のようにグラデーション割付領域を指定した後、前記
の第2実施例と同様に、グラデーションを施したイラス
ト風の画像を生成することができる。以上説明したよう
に、本実施例によれば、第1実施例,第2実施例と同様
の効果があるほか、複数のグラーデション割付領域を指
定でき、原画像のシーンに忠実なイラスト風画像を出力
することができる。
【0052】
【第4実施例】次に、本発明にかかる第4実施例を説明
する。なお、第4実施例において、第1実施例,第2実
施例と略同様の構成については、同一符号を付して、そ
の詳細説明を省略する。図15は本実施例の画像処理装
置の構成例を示すブロック図である。図10に示した第
2実施例との相違点は、領域指定部15がなく、その代
わりヒストグラム集計部24を備えることである。第2
実施例においては、入力部3と領域指定部15によっ
て、グラデーション割付領域をユーザが指定したが、本
実施例においては、ヒストグラム集計部24が同色領域
をカウントし、その最大領域をグラデーション割付領域
とする。
【0053】図16は本実施例の動作例を示すフローチ
ャートである。図11に示した第2実施例との相違点
は、ステップS6-2の割付領域算出処理であり、以下
同ステップに関して詳述する。まず、ヒストグラム集計
部24は、その内部のメモリ(不図示)に色数分(例え
ば144個)の配列を準備する。次に、CPUメモリ2の
色種配列を走査し、各色毎のヒストグラムを集計し、内
部メモリの配列に格納する。そして、その配列を走査し
て最大値をもつものを見付け、その色種C1を領域演算部
19に渡す。
【0054】領域演算部19は、CPUメモリ2の色種
配列を走査して、ヒストグラム集計部24から受取った
色種C1と同一の色種をもつデータの位置(Xi,Yj)を調
べ、その位置の最大値(Xmax,Ymax)と最小値(Xmin,Ymin)
を求める。この二点を対角とする矩形領域がグラデーシ
ョンを割付ける外接矩形領域である。このようにヒスト
グラムを用いてグラデーション割付領域を算出した後、
上記第2実施例と同様に、グラデーションを施したイラ
スト風の画像を生成することができる。
【0055】以上説明したように、本実施例によれば、
第1実施例と同様の効果があるほか、同色の最大領域を
自動的に抽出して、該領域にグラデーションを割付ける
ので、グラデーション効果を充分に引出したイラスト風
の画像を出力することができる。
【0056】
【第5実施例】次に、本発明にかかる第5実施例を説明
する。なお、第5実施例において、第1実施例〜第4実
施例と略同様の構成については、同一符号を付して、そ
の詳細説明を省略する。図17は本実施例の画像処理装
置の構成例を示すブロック図である。第1実施例〜第4
実施例との相違点は、生成条件指定部8および要素演算
制御部9である。本実施例は、生成条件指定部8を用い
て、階調変換を行って作成したイラスト風画像にグラデ
ーションを割付ける際のグラデーション生成条件(グラ
デーション割付領域,方向,色種,サイズの算出方法お
よびそれらの値)を指定するところに特徴がある。ま
た、要素演算制御部9は、生成条件指定部8で指定され
た条件を基に、グラデーション生成に必要な要素を算出
するための制御を行う。
【0057】図18は本実施例の動作例を示すフローチ
ャートである。ステップS1〜ステップS5,ステップ
S10およびステップS11は、第1実施例1〜第4実
施例と同様の処理であり、以下ではステップS15とス
テップS16に関して詳述する。ステップS15で、生
成条件指定部8はモニタ画面に図19に示すようなメニ
ューを表示する。ここでマウスを用いて、グラデーショ
ン生成に必要な要素(領域,方向,サイズ,二端色)の
指定方法の選択およびその指定を行う。
【0058】Hは領域指定方法を選択する部分で、装置
が自動的にグラデーション割付領域を求める(自動)
か、ユーザが指定する(マニュアル指定)かを選択す
る。「自動」が選択されると、第4実施例で説明したよ
うに、階調変換後の各色の中でその領域が最大のものを
割付領域にする。また、「マニュアル指定」が選択され
ると、生成条件指定を終了後、第3実施例のように複数
の割付領域の指定が可能である。
【0059】LおよびMはラジオボタンで、必ずL,M
のどちらか一方が押された状態(図上では黒塗り)にな
っている。Iの方向指定部においては「直線方向」と
「放射方向」および中心の「明」と「暗」が、Jのサイ
ズ指定部においては「自動」と「マニュアル指定」が、
Kの二端色指定部においては「自動」と「マニュアル指
定」がそれぞれ二者択一式のラジオボタンになってい
る。
【0060】それぞれの初期値は、領域指定H,サイズ
指定J,二端色指定Kで「自動」であり、方向指定部I
においては、「直線方向」、および「放射方向」を選択
した場合の中心は明度の高い方(明)になっている。方
向指定部Iで「直線方向」を選択した場合、その角度
(初期値は零度)をキーボードより入力するか、同図下
方のW部の矢印Uの先端(矢印部分)をマウスでドラッ
グする(つまりドラッグに応じて矢印Uが円Sの中で回
転する)ことで方向を指定する。この矢印Uはキーボー
ドで角度指定した場合もその角度に応じて回転し表示さ
れる。また、マウスで矢印Uを操作した場合、その角度
が角度表示Nに表示される。
【0061】さらに、「直線方向」という文字Z上でマ
ウスボタンを押すと、図20に示すようなプルダウンメ
ニューが表示される。マウスボタンを押したままドラッ
グするとポインタカーソル部分の文字が反転するので、
希望する方向のメニューでマウスボタンを離すことによ
って方向が選択できる。この方法でグラデーションの方
向を指定した場合は、マウスボタンが放されたときに、
角度表示Nにその角度が表示され、同時に表示Wの矢印
Uが回転しその角度を表示する。このプルダウンメニュ
ーには、例えば、「水平方向」(0度),「垂直方向」
(90度),「斜め右下方向」(45度),「斜め左下
方向」(135度)などを用意する。
【0062】一方、放射方向を指定した場合は、放射中
心色を二端色の明るい方にするか、暗い方にするかをラ
ジオボタンOで指定する(初期値は「明」)。さらに、
表示Wで放射の中心位置を指定できる。表示W内のTで
示される領域は、グラデーションを割付ける外接矩形領
域を疑似的に表現したものである。また、丸印Xは放射
方向の中心位置を示すもので、これを矩形領域T内でド
ラッグすることにより、中心位置を任意に変更できる。
ただし、丸印Xの初期位置は矩形領域Tの中心かつ円S
の中心である。
【0063】サイズ指定Jで「自動」を選択した場合、
第2実施例で説明したように、割付領域に応じてグラデ
ーションのサイズを演算する。また、「マニュアル指
定」を選択した場合、矢印Uの根元部分Yをマウスでド
ラッグすることにより、ドラッグの量に応じて矢印Uの
長さも変化し、サイズを指定することができる。ただ
し、円Sより大きくすることはできない。これはグラデ
ーションのサイズが余りにも大きいとグラデーションの
効果が薄れてしまうからである。
【0064】二端色指定部Kで「自動」を選択すると、
第1実施例で説明したように、割付領域内の色データか
ら自動的に二端色を算出する。また、「マニュアル指
定」を選択した場合、モニタ画面にカラーパレットが表
示されるので、そこから枠Pおよび枠Qへ希望する色を
マウスでドラッグすることによって二端色を選択でき
る。このとき枠R上には、枠Pにセットした色から枠Q
にセットした色へのグラデーションが表示される。
【0065】指定を終了したい場合は、指定終了ボタン
スイッチVをマウスでクリックする。このメニューで
は、諸条件の指定の順番はなく、指定終了ボタンスイッ
チVをクリックするまでは、どの条件からでも設定で
き、繰返し設定し直すことが可能である。ここで生成条
件指定部8は指定された条件を要素演算制御部9に渡
す。なお、要素演算制御部9に渡す条件データは以下の
内容である。
【0066】領域については「自動」か「マニュアル指
定」かを示すフラグデータAc。方向指定については、
「直線方向」か「放射方向」かを示すフラグデータDc
と、直線方向の場合の角度θまたは放射方向の場合の中
心の明暗を示すフラグデータDccと中心位置(Xdc,Ydc)。
サイズ指定については、「自動」か「マニュアル指定」
かを示すフラグデータScと、マニュアル指定の場合はそ
のサイズを示す値Sd。二端色指定については、「自動」
か「マニュアル指定」かを示すフラグデータCcと、マニ
ュアル指定の場合の二端色Cst,Cedである。なお、(Xdc,
Ydc)は図19の外接矩形領域を疑似的に示す領域Tに対
する比率で表現する。つまり、領域Tにおける横方向の
距離を1にするとき中心位置Xから左辺までの距離をXd
c(0≦Xdc≦1)、縦方向の距離を1にするとき中心位置X
から上辺までの距離をYdc(0≦Ydc≦1)にする。同様に、
Sdは領域Tにおける対角線の長さを1にしたときの矢印
Uの長さである。
【0067】次に、ステップS16で、要素演算制御部
9は、指定された条件を基に各演算部を制御して、グラ
デーション生成に必要な要素を求める。図21は、ステ
ップS16の詳細なフローチャートであり、同図を参照
して要素演算制御部9の動作を説明する。まず、ステッ
プS21で、転送されてきた領域条件Acを判別する。
「自動」がセットされていた場合、ステップS22で第
4実施例のステップS14と同様に、ヒストグラム集計
部24と領域算出部19を用いて、同色領域中の最大領
域をグラデーション割付領域にする。また、「マニュア
ル指定」がセットされていた場合、ステップS23で第
3実施例のステップS13と同様に、領域指定部23と
領域演算部19を用いて、任意の同色領域(複数箇所の
指定可)をグラデーション割付領域にする。つまり、そ
の領域に外接する矩形領域の対角二点の座標値(Xmin,Ym
in),(Xmax,Ymax)で表す。
【0068】次に、ステップS24で、方向を示すフラ
グデータDcを判別する。「放射方向」がセットされてい
た場合、ステップS25で放射方向の中心位置(Xct,Yc
t)を以下のように算出する。 Xct=(Xmax-Xmin+1)×Xdc+Xmin Yct=(Ymax-Ymin+1)×Ydc+Ymin また、「直線方向」がセットされていた場合はそのまま
次のステップへ移行する。
【0069】次に、ステップS26で、サイズ条件Scを
判別する。「自動」がセットされていた場合、ステップ
S27で第2実施例のステップS12と同様に、上記で
求めた割付領域と、図18のステップS15で指定した
方向データとを用いて、グラデーションサイズを算出す
る。ただし、放射方向でかつその中心位置が割付領域の
中心ではない場合は、以下のようにしてグラデーション
サイズを算出する。
【0070】割付領域の外接矩形の横縦それぞれの中点
Xmid,Ymidを、 Xmid=(Xmax-Xmin+1)/2 Ymid=(Ymax-Ymin+1)/2 にするとき、ステップS25で算出した中心位置(Xct,Y
ct)と(Xmid,Ymid)とを比較して、求める距離の他方の点
(Xv,Yv)を求める。
【0071】Xct≦Xmid の場合 Xv=Xmax Xmid<Xct の場合 Xv=Xmin Yct≦Ymid の場合 Yv=Ymax Ymid<Yct の場合 Yv=Ymin そして(Xct,Yct)と(Xv,Yv)との距離を算出して、これを
グラデーションサイズGsとする。
【0072】また、「マニュアル指定」がセットされて
いた場合、ステップS28でサイズを示す値Sdを画像デ
ータ上のスケールに変換する。これは、まず外接矩形領
域の対角線の距離を求め、この距離にSdを乗じたものを
グラデーションサイズGsにする。次に、ステップS29
で、二端色条件Ccを判別する。「自動」がセットされて
いた場合、ステップS30で第1実施例のステップS9
と同様に、二端色演算部17を用いて算出する。また、
「マニュアル指定」がセットされていた場合は渡された
データCst,Cedを二端色にする。
【0073】このようにして、グラデーション生成に必
要な要素を算出し、図18に戻ってステップS10でグ
ラデーションを生成する。これは第1実施例と同様な動
作であるが、同実施例では放射方向の中心位置(Xct,Yc
t)を割付領域の中心にしたが、本実施例においてはステ
ップS25で算出した値を用いる。次に、ステップS1
1で、生成したグラデーションを所定の領域に割付け
る。
【0074】このようにして、グラデーションを施した
イラスト風の画像を生成することができる。以上説明し
たように、本実施例によれば、第1実施例〜第4実施例
と同様の効果があるほか、グラデーション割付領域の指
定方法と、グラデーション生成のための要素の導出方法
とを任意に選択設定可能にし、イラスト風画像を制作す
るための操作性および自由度が向上する。
【0075】なお、上述した各実施例においては、画像
データをRGBからHLSに変換する例を説明したが、HLSに
限らず、HVSなど色相,明度,彩度を表現する色空間で
あればよい。また、イメージメモリ10,11,12の何
れか一つに格納された画像をモニタに表示できればよ
く、表示対象外のイメージメモリに関しては、他のメモ
リやディスク装置などの記憶媒体を用いても同様の効果
が得られる。
【0076】また、各実施例に共通した同色領域の検出
(ステップS5)においては、CPUメモリ2に画素数
分の配列を用意し、そこに色種データを代入したが、イ
メージメモリ12内(階調変換後のHLSデータ)を走査
して色種判別することも可能である。また、入力部3に
マウスとキーボードを用いる例を説明したが、他のポイ
ンティングデバイスやデータ入力装置であってもかまわ
ない。
【0077】さらに、上述の各実施例においては、部分
処理専用の処理部をそれぞれ設ける例を説明したが、す
べての処理をソフトウェアで実現することもできる。な
お、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適
用しても、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを
供給することによって達成される場合にも適用できるこ
とはいうまでもない。
【0078】
【発明の効果】以上、本発明によれば、画像データの階
調を減じて低階調画像データにし、該低階調画像データ
の任意の同一色領域を処理領域に指定し、該処理領域に
施すグラデーションの端色を該画像データから算出し、
算出した端色と指定された方向と指定されたサイズとに
基づいて、グラデーションデータを生成して、該低階調
画像データの指定された処理領域を生成したグラデーシ
ョンデータに置換する画像処理方法およびその装置を提
供でき、例えば、高度な熟練を必要とせず、写真原稿な
どをイラストレータが描くようなイラストレーション画
像に変換し、しかも、それに時間も手間もかからず、失
敗しても簡単にやり直せ、通常のポスタリゼーション処
理のみでは対応できない自由度の高いグラデーションを
施すことができ、高品質なイラスト風画像に変換して出
力することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が解決しようとする課題を説明するため
の図である。
【図2】本発明にかかる一実施例の画像処理装置の構成
例を示すブロック図である。
【図3】本実施例の動作例を示すフローチャートであ
る。
【図4】図2に示すノイズ除去部が用いるコンボリュー
ションフィルタを示す図である。
【図5】図2に示す方向指定部によってモニタ画面に表
示されるメニュー例を示す図である。
【図6】図2に示すサイズ指定部によってモニタ画面に
表示されるメニュー例を示す図である。
【図7】図2に示す生成部のグラデーション生成手順の
一例を示すフローチャートである。
【図8】図2に示す生成部のグラデーション生成手順の
一例を示すフローチャートである。
【図9】図2に示す生成部のグラデーション生成手順の
一例を示すフローチャートである。
【図10】本発明にかかる第2実施例の画像処理装置の
構成例を示すブロック図である。
【図11】第2実施例の動作例を示すフローチャートで
ある。
【図12】本発明にかかる第3実施例の画像処理装置の
構成例を示すブロック図である。
【図13】第3実施例の動作例を示すフローチャートで
ある。
【図14】図12に示す領域指定部によってモニタ画面
に表示されるメニュー例を示す図である。
【図15】本発明にかかる第4実施例の画像処理装置の
構成例を示すブロック図である。
【図16】第4実施例の動作例を示すフローチャートで
ある。
【図17】本発明にかかる第5実施例の画像処理装置の
構成例を示すブロック図である。
【図18】第5実施例の動作例を示すフローチャートで
ある。
【図19】図17に示す生成条件指定部によってモニタ
画面に表示されるメニュー例を示す図である。
【図20】図17に示す生成条件指定部によってモニタ
画面に表示されるメニュー例を示す図である。
【図21】図17に示す要素演算制御部の動作例を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
1 CPU 2 CPUメモリ 3 入力部 4 ノイズ除去部 5,6 色空間変換部 7 階調変換部 8 生成条件指定部 9 要素演算制御部 10〜12 イメージメモリ 13 ビデオコントローラ 14 画像データI/O 15,23 領域指定部 16 方向指定部 17 二端色演算部 18 サイズ指定部 19 領域算出部 20 生成部 21 割付部 22 サイズ演算部 24 ヒストグラム集計部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 1/46 4226−5C H04N 1/46 Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色相,彩度,明度の各座標からなる色空
    間の画像データを処理する画像処理方法であって、 前記画像データの階調を減じて低階調画像データにする
    階調変換行程と、 前記階調変換行程で出力された低階調画像データの任意
    の同一色領域を処理領域に指定する領域指定行程と、 前記領域指定行程で指定された処理領域に施すグラデー
    ションの端色を前記画像データから算出する端色算出行
    程と、 グラデーションの方向を指定する方向指定行程と、 グラデーションのサイズを指定するサイズ指定行程と、 前記端色算出行程で算出された端色と、前記方向指定行
    程で指定された方向と、前記サイズ指定行程で指定され
    たサイズとに基づいてグラデーションデータを生成する
    生成行程と、 前記階調変換行程で出力された低階調画像データの前記
    領域指定行程で指定された処理領域を前記生成行程で生
    成されたグラデーションデータに置換する置換行程とを
    有することを特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】 色相,彩度,明度の各座標からなる色空
    間の画像データを処理する画像処理装置であって、 前記画像データの階調を減じて低階調画像データにする
    階調変換手段と、 前記階調変換手段から出力された低階調画像データの任
    意の同一色領域を処理領域に指定する領域指定手段と、 前記領域指定手段によって指定された処理領域に施すグ
    ラデーションの端色を前記画像データから算出する端色
    算出手段と、 グラデーションの方向を指定する方向指定手段と、 グラデーションのサイズを指定するサイズ指定手段と、 前記端色算出手段によって算出された端色と、前記方向
    指定手段によって指定された方向と、前記サイズ指定手
    段によって指定されたサイズとに基づいてグラデーショ
    ンデータを生成する生成手段と、 前記階調変換手段から出力された低階調画像データの前
    記領域指定手段によって指定された処理領域を前記生成
    手段によって生成されたグラデーションデータに置換す
    る置換手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8164613B2 (en) 2005-05-12 2012-04-24 Nec Corporation Video communication system, terminal, and image converter

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