JPH076493A - 光ディスク装置およびディスクカートリッジ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 オーディオ、ビデオ、データなど情報記録媒
体としての光ディスクを記録、再生する光ディスク装置
において、装置全体を薄型化する。 【構成】 モーター軸４に取り付けたディスク１７の周
縁部に接触するドライブローラー５と、ディスク１７の
中心から見てドライブローラー５から９０度開いた位置
にディスク１７の回転位置を保持するガイドローラー６
と、ドライブローラー５とガイドローラー６を一定距離
に保持するローラーベース７と、ローラーベース７をカ
ートリッジガイド２に引き付ける戻りばね１０と、ロー
ラーベース７を摺動自在に保持するローラーベースガイ
ド９とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、オーディオ、ビデオ、
データなど情報記録媒体としての光ディスクを記録、再
生する光ディスク装置およびディスクカートリッジに関
する。

【０００２】

【従来の技術】オーディオディスクやビデオディスク、
また、コンピューターのデータ記憶装置として、光ディ
スク装置が広く用いられているが、特開平４−１０５２
８４号公報に示すようにディスクの記録密度の向上にと
もない、より大容量でかつ小型な光ディスク装置が要望
されている。特に、ＡＶ機器のみならず、パーソナルコ
ンピューターの小型化、ポータブル化が進み、光ディス
ク装置の小型化、薄型化が望まれている。

【０００３】一般に、光ディスク装置では、ディスクカ
ートリッジを装置内に挿入した後、カートリッジをスピ
ンドルモーターおよび光ピックアップの方向に移動し
て、ディスクをターンテーブルにチャッキングし、記録
または再生可能な状態にする必要がある。以下、従来の
光ディスク装置のローディング機構について図３および
図４を参照しながら説明する。図３は従来の光ディスク
装置のローディング機構の斜視図、図４はその動作を示
す側面図である。

【０００４】図３、図４において、カートリッジ３０は
装置前面よりカートリッジホルダ３１に挿入される。こ
のとき、カートリッジ３０のスライドシャッタ３２はカ
ートリッジホルダ３１に組みこまれたリンク機構（図示
せず）によりスライドし、ディスクの記録、再生部を露
出する。カートリッジホルダ３１の両側面には４個のガ
イドローラー３３があり、これらがスライダ３４の両側
面に設けられたガイド溝３５に挿入されており、シャー
シ３６に植設されたガイドポール３７に沿って、上下に
のみ図４に示す寸法Ｄだけ移動可能に取り付けられてい
る。

【０００５】スライダ３４はカートリッジホルダ３１を
下から挟み込むような形状で、シャーシ３６に植設され
たガイドピン３８に沿って矢印Ａ方向に図４に示す寸法
Ｓだけ摺動可能に取り付けてある。スライダ３４はシャ
ーシ３６に対しスライダばね３９により常にＡ方向に引
張られており、初期状態ではスライダばね３９が最も伸
びた状態で止まるよう、スライダ３４はロックアーム
（図示せず）により係止されている。このロックアーム
はカートリッジ３０の挿入により、カートリッジ３０の
１つの角に押されて解除される。ロックアームが解除さ
れると、スライダ３４はスライダばね３９によりＡ方向
にスライドし、ガイド溝３５に沿ってガイドローラー３
３が移動し、カートリッジホルダ３１はシャーシ３６の
方向（矢印Ｂ）に寸法Ｄだけ移動する。カートリッジ３
０の降下により、ディスクはスピンドルモーター４０に
設けられたターンテーブルに乗りチャッキングされ、光
ピックアップ４１に対し記録、再生可能な距離まで接近
する。

【０００６】カートリッジ３０を装置より取り出すとき
は、ローディングモーター４２により、スライダ３４が
スライダばね３９の引張力に逆らって引き戻され、ガイ
ド溝３５に沿ってガイドローラー３３が移動し、カート
リッジホルダ３１は初期状態の位置まで上昇する。これ
によりディスクはターンテーブルから離され、カートリ
ッジ３０が取り出し可能な状態となる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】このような従来の光デ
ィスク装置のローディング機構では、次のような問題が
あった。すなわち、カートリッジ３０を一旦水平に挿入
した後、スピンドルモーター４０の方向に降下させるこ
とにより、ディスクをターンテーブルに乗せ、光ピック
アップ４１で記録再生可能な状態にするため、カートリ
ッジ３０が降下した後の空間は、カートリッジ３０の全
面積にわたって、寸法Ｄの厚みが空き空間となる。この
空間にはモーターの制御回路など他の部品を配置するこ
とはできず装置内でデッドスペースとなる。このため、
装置の薄型化に限界が生じる。

【０００８】本発明は上記の問題を解決するもので、装
置全体の薄型化を図ることを目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、モーター軸に取り付けたディスクの周縁部
に接触するドライブローラーと、ディスクの中心から見
てドライブローラーから９０度開いた位置にディスクの
回転位置を保持するガイドローラーと、ドライブローラ
ーとガイドローラーを一定距離に保持するローラーベー
スと、ローラーベースをカートリッジガイドに引き付け
る戻りばねと、ローラーベースを摺動自在に保持するロ
ーラーベースガイドとを備えたものである。

【００１０】これに適合するディスクカートリッジは、
半分が円形で残る半分が方形の上ケースと、上ケースと
同形状の下ケースと、上下ケースの円形部分にディスク
中心から見て９０度開いた位置に設けられた２つの切欠
部と、下ケースの２つの切欠部の中央に設けられた記録
窓と、切欠部と記録窓を覆い上下ケースの円形部分に嵌
め込まれた回動シャッタと、上下ケース内のディスク中
心に対して切欠部と対称な位置に設けられた従動ローラ
ーとを備えたものである。

【００１１】

【作用】本発明は上記構成において、まず、ディスクカ
ートリッジが光ディスク装置内に挿入されると、回動シ
ャッタが開かれ切欠部よりディスクの周縁部が露出して
ドライブローラーとガイドローラーに接触する。さらに
押し込むと、戻りばねに逆らってローラーベースが後退
し、ディスクカートリッジ底面の位置決め穴に位置決め
ピンが侵入してディスクカートリッジは保持され、ディ
スクはドライブローラー、ガイドローラー、２個の従動
ローラーにより把握保持される。ドライブローラーの回
転によりディスクは回転する。カートリッジは上下動さ
せず、装置内のデッドスペースを最小限に小さくするこ
とができる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の一実施例の光ディスク装置お
よびディスクカートリッジについて、図１および図２を
参照しながら説明する。図１は本発明の光ディスク装置
の構成を示す斜視図、図２は本発明のディスクカートリ
ッジの構造を示す分解斜視図である。

【００１３】まず、本発明の光ディスク装置の構造につ
いて説明する。図１において、シャーシ１にカートリッ
ジガイド２と、その下に光ピックアップ３の移送メカニ
ズムが固定されている。モーター４の軸先端にはドライ
ブローラー５が嵌め込まれており、ガイドローラー６と
ともにローラーベース７に固定されている。ローラーベ
ース７の両側面にはガイド溝８があり、シャーシ１に固
定されたローラーベースガイド９により、カートリッジ
ガイド２の方向へ摺動可能に取り付けられており、戻り
ばね１０によってカートリッジガイド２に引き付けられ
ている。カートリッジガイド２には、ばねによって下か
ら押し上げられている位置決めピン１１、カートリッジ
１２をカートリッジガイド２の中で上端に押し上げる板
ばね１３、回動シャッタ１４の底面の爪穴１５を保持し
てシャッタ１４を回動させるシャッタリンク１６が取り
付けられている。

【００１４】次に、ディスクカートリッジの構造につい
て説明する。図２において、カートリッジ１２は、半分
は方形で残る半分はディスク１７と同心の円形状の上ケ
ース１８と下ケース１９に収納される。上下ケース１
８，１９の円形部分には、ディスク１７中心から見て９
０度開いた位置に２つの切欠部２０があり、ディスク１
７の周縁部がわずかに露出している。上下ケース１８，
１９の内側の切欠部２０と反対の位置にはローラー軸２
１が設けてあり、これに、２個の従動ローラー２２がデ
ィスク１７の周縁部に接するように嵌め込まれている。
下ケース１９には２つの切欠部２０の中間に記録窓２３
が、方形部分の２つの角部には位置決め穴２４が設けら
れている。回動シャッタ１４は切欠部２０と記録窓２３
を覆うように円形部分に嵌め込まれ、下ケース１９の底
面中央に設けられたセンターピン２５により回動自在に
取り付けられる。回動シャッタ１４には、下ケース１９
とはずれた位置に記録窓２３と切欠部２０が設けてあ
り、底面の爪穴１５で装置側から保持することにより、
矢印Ａ方向に回動して下ケース１９の記録窓２３、切欠
部２０と一致するようになっている。

【００１５】次に、本発明の光ディスク装置の動作につ
いて説明する。カートリッジ１２は円形部分を前にして
カートリッジガイド２に挿入される。回動シャッタ１４
の爪穴１５がシャッタリンク１６の先端の爪２６に達す
ると、爪２６が爪穴１５に入り、さらにカートリッジ１
２を進めると、シャッタリンク１６が外側へ回動しなが
ら回動シャッタ１４が開かれる。回動シャッタ１４の切
欠部２０がカートリッジ１２の切欠部に一致すると、デ
ィスク１７の周縁部が露出し、同時に底面の記録窓２３
も開かれる。露出したディスク１７の周縁部がドライブ
ローラー５とガイドローラー６に接触すると、ローラー
ベース７がローラーベースガイド９に沿って戻りばね１
０に逆らいながら後退し、カートリッジ１２の底面の位
置決め穴２４がカートリッジガイド２の位置決めピン１
１に達すると、位置決めピン１１はばねによって押し上
げられて、位置決め穴２４に入りカートリッジ１２はそ
の位置で保持される。カートリッジ１２の高さ方向の位
置は板ばね１３および位置決めピン１１により、カート
リッジガイド２の中の上端に押し付けられることにより
固定される。ディスク１７は、カートリッジ１２内の２
個の従動ローラー２２と、ドライブローラー５、ガイド
ローラー６に戻りばね１０の張力によって把握保持され
る。モーター４を回転させることによりディスク１７を
回転し、開いた記録窓２３より光ピックアップ３が記録
再生を開始する。

【００１６】カートリッジ１２を取り出す際には、イジ
ェクトボタンを押すと、リンク機構または電磁アクチュ
エーター（図示せず）により位置決めピン１１が下が
り、戻りばね１０で引き付けられたドライブローラー５
とガイドローラー６によって押し出され、シャッタリン
ク１６により回動シャッタ１４が閉じられる。

【００１７】カートリッジ１２は直線上に挿入するだけ
でよく、上下に移動させる必要がないので、装置内にデ
ッドスペースが生じず、装置全体をカートリッジ１２と
光ピックアップ３の厚さで決まる必要最小限の厚さにす
ることができる。

【００１８】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明
は、モーター軸に取り付けたディスクの周縁部に接触す
るドライブローラーと、ディスクの中心から見てドライ
ブローラーから９０度開いた位置にディスクの回転位置
を保持するガイドローラーと、ドライブローラーとガイ
ドローラーを一定距離に保持するローラーベースと、ロ
ーラーベースをカートリッジガイドに引き付ける戻りば
ねと、ローラーベースを摺動自在に保持するローラーベ
ースガイドから構成される光ディスク装置であり、これ
に、半分が円形で残る半分が方形の上ケースと、上ケー
スと同形状の下ケースと、上下ケースの円形部分にディ
スク中心から見て９０度開いた位置に設けられた２つの
切欠部と、下ケースの２つの切欠部の中央に設けられた
記録窓と、切欠部と記録窓を覆い上下ケースの円形部分
に嵌め込まれた回動シャッタと、上下ケース内のディス
ク中心に対して切欠部と対称な位置に設けられた従動ロ
ーラーより構成されたカートリッジを用いることによ
り、カートリッジを上下に移動させることなくディスク
の回転を可能にし、装置内に生じるデッドスペースを最
小限に小さくすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の光ディスク装置の斜視図

【図２】本発明の一実施例のディスクカートリッジの分
解斜視図

【図３】従来の光ディスク装置のローディング機構の斜
視図

【図４】同、光ディスク装置のローディング機構の動作
を示す側面図

【符号の説明】

２ カートリッジガイド ４ モーター ５ ドライブローラー ６ ガイドローラー ７ ローラーベース ９ ローラーベースガイド １０ 戻りばね １２ カートリッジ（ディスクカートリッジ） １７ ディスク

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 モーター軸に取り付けたディスクの周縁
   部に接触するドライブローラーと、ディスクの中心から
   見て前記ドライブローラーから９０度開いた位置にディ
   スクの回転位置を保持するガイドローラーと、前記ドラ
   イブローラーとガイドローラーを一定距離に保持するロ
   ーラーベースと、前記ローラーベースをカートリッジガ
   イドに引き付ける戻りばねと、前記ローラーベースを摺
   動自在に保持するローラーベースガイドとを備えた光デ
   ィスク装置。
2. 【請求項２】 半分が円形で残る半分が方形の上ケース
   と、前記上ケースと同形状の下ケースと、上下ケースの
   円形部分にディスク中心から見て９０度開いた位置に設
   けられた２つの切欠部と、前記下ケースの２つの切欠部
   の中央に設けられた記録窓と、前記切欠部と記録窓を覆
   い上下ケースの円形部分に嵌め込まれた回動シャッタ
   と、上下ケース内のディスク中心に対して切欠部と対称
   な位置に設けられた従動ローラーとを備えたディスクカ
   ートリッジ。