JPH0764591B2 - 無機ガラス発泡体の製造法 - Google Patents

無機ガラス発泡体の製造法

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JPH0764591B2
JPH0764591B2 JP29141886A JP29141886A JPH0764591B2 JP H0764591 B2 JPH0764591 B2 JP H0764591B2 JP 29141886 A JP29141886 A JP 29141886A JP 29141886 A JP29141886 A JP 29141886A JP H0764591 B2 JPH0764591 B2 JP H0764591B2
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雄一 土井
裕喜 佐藤
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、建築用,プラント用の不燃の断熱材として好
適な無機ガラス発泡体の製造方法に関するものである。
(従来技術) 天然ガラスを原料としてガラス発泡体を製造する方法と
して次の(a),(b)2つの方法が知られている。
a)天然ガラスの黒曜石やシラスをそのまま加熱しガラ
ス中に微量含まれる水分により発泡し、発泡した粒を加
圧により融着させる方法(特公昭18−1942号公報、特開
昭49−52807号公報、実開昭53−50759号公報等)。
b)天然ガラスそのままの発泡では、高温を必要とする
ためこれにアルカリ成分を添加し変成した後、加熱発泡
させる方法(特開昭60−36352号公報、特開昭60−77145
号公報)。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら前記従来技術には、それぞれ次にのべる様
な問題点がある。即ち、a)の方法は、天然ガラスを粗
粉砕するのみで発泡出来るという利点はあるものの、発
泡は通常900℃以上の高温で行なわねばならない上に発
泡・融着して得られた発泡体は、水分の急激な発泡によ
り気泡が連通化し独立気泡性が低く吸水率が大きなもの
となつてしまう。それに比較してb)の方法は、アルカ
リ成分を加える事により800℃以下の低温で発泡させる
事が出来る様になり、しかも気泡が連通化しにくく吸水
率の小さな発泡体が得られるという利点があるが、アル
カリ成分を加えている為に得られた発泡体が、水に侵さ
れ易く長期に使用した場合吸水率が増加し問題となる。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、前記a),b)の従来技術の問題点を解決し、
吸水性が小さく、かつ耐水性の大きい無機ガラス発泡体
を低温で製造する技術に関するものである。
すなわち、本発明は、平均粒径20μ以下の天然ガラス質
鉱物100重量部に対し、水酸化ナトリウムを固型分換算
で15〜25重量部、金属鉄粉及び/または鉄化合物0.3〜
5.0重量部、発泡剤0.1〜5重量部および水20重量部以上
を加えて混合したのち、該混合物を200℃以下で乾燥
し、ついで、加熱発泡させることを特徴とする無機ガラ
ス発泡体の製造法である。
本発明の製造方法を用いる事により、吸水性が小さく、
かつ耐水性の大きい無機ガラス発泡体を900℃以下の低
温でも製造可能となつた。
本発明に用いる天然ガラス質鉱物とは、天然に産出する
火山ガラス質鉱物の事で、例えば黒曜石,真珠岩,松脂
岩,シラス及び抗火石等があげられる。また、天然ガラ
ス質鉱物は、平均粒径が20μ以下である事が必要であ
り、好ましくは5〜15μである。ここで言う平均粒径と
は、水を分散媒体として使用して沈降法で光透過測定方
式で求めたメデイアン径の事である。平均粒径が、20μ
より大きいと、アルカリとの反応が進まず、比重が0.25
以下の発泡体は得られず、また気泡は不均一かつ粗大と
なり断熱材として使用可能なものが得られない。
本発明に用いる水酸化ナトリウムとは、粒状,フレーク
状等の固型の水酸ナトリウムや、種々の濃度の水溶液状
態の水酸化ナトリウム等が使用可能である。また、該水
酸化ナトリウムは、天然ガラス質鉱物100重量部に対
し、固型分換算で15〜25重量部添加する事が必要であ
る。水酸化ナトリウムは、天然ガラス質鉱物と反応し、
水溶化し発泡温度を下げる作用がある。水酸化ナトリウ
ムの使用量が15重量部より少ないと、発泡温度が高くな
るばかりでなく、気泡が連通化して吸水率が大きくなつ
てしまう。また使用量が、25重量部より多いと発泡温度
は、低下するもののアルカリ溶出量が大きくなり、耐水
性が悪くなり長期にわたり使用すれば吸水率が大きくな
つてしまう。
本発明に用いる金属鉄粉とは、粒径1mm以下の金属鉄粉
及びステンレス等の鉄合金の粉末をいい、金属鉄及び鉄
合金の切削・研磨により生成する鉄屑等も使用可能であ
る。また表面など一部が酸化されていてもかまわない。
また天然ガラス質鉱物を振動ミルやボールミル等を用い
て粉砕する際に粉砕装置壁や粉砕用鉄ボール等の粉砕メ
デイアが磨耗して天然ガラス粉末内に混入した鉄粉やス
テンレス粉でもよい。また、鉄化合物としては、鉄の酸
化物,硫化物,水酸化物,ハロゲン化物,硫酸塩,硝酸
塩等やこれらの混合物及びこれら化合物を主成分とする
鉱物類が使用出来る。例えば、酸化鉄(Fe2O3,Fe3O4
や磁鉄鉱,赤鉄鉱,砂鉄等があげられる。金属鉄粉と鉄
化合物は、同時に使用してもかまわない。
本発明に用いる金属鉄粉及び/または鉄化合物は、天然
ガラス質鉱物100重量部に対し、0.3〜5重量部加える事
が必要である。金属鉄粉及び/または鉄化合物を添加す
る事により発泡体の比重を低下させる事が出来る。また
発泡体のアルカリ溶出量を低下し耐水性も向上させる事
が出来る。金属鉄粉及び/または鉄化合物を5重量部以
上加えると発泡体の気泡が連通化し独立性がなくなり吸
水率が大きいものとなる。また0.3重量部以下であると
前記の効果の発現がみられない。
本発明に用いる発泡剤とは、900℃以下で分解してガス
を発生する物質のことで、例えば、炭酸カルシウム,炭
酸マグネシウム,ドロマイト等の金属炭酸塩;硝酸カリ
等の硝酸塩;カーボン;SiC等が使用できる。また、発泡
剤は天然ガラス質鉱物100重量部に対し0.1〜5重量部加
える必要がある。発泡剤としては、炭酸塩,硝酸塩,カ
ーボンや炭化珪素等高温で気体を発生する物質を用い
る。発泡剤が0.1重量部以下では比重を低下させる効果
はみられず、5重量部以上では、気泡が大きくなり連通
化して吸水率が大きくなる。また発泡剤として炭酸塩を
5重量部以上使用した場合には、天然ガラス質鉱物と高
温下で反応して発泡後の比重が高くなつてしまう。
本発明は、前記、天然ガラス質鉱物100重量部に、水酸
化ナトリウム(固形分として)15〜25重量部、金属鉄粉
及び/または鉄化合物0.3〜5重量部、発泡剤0.1〜5重
量部及び水を天然ガラス質鉱物100重量部に対して20重
量部以上、好ましくは30〜50重量部を加えて混合する。
水の添加量が20重量部以下では均一に混合することがで
きなくなり発泡むらが生ずる。また、これらは、例えば
天然ガラス質鉱物、金属鉄粉及び/または鉄化合物及び
発泡剤を混合したのち、別途水酸化ナトリウムを水に溶
解した水酸化ナトリウム水溶液を加えて混合する方法等
によつてもよく、要は乾燥前に各成分が均一に混合され
ておれば何れの方法によつてもよい。このようにして混
合された混合物はペースト状あるいはスラリー状とな
る。混合に使用される機械装置としては、種々の混合
機,混練機,例えばモルタルミキサー,ニーダー,攪拌
式混合機等が使用できる。
混合によりペースト状あるいはスラリー状となつた混合
物は、200℃以下、好ましくは60〜160℃で乾燥する。乾
燥温度が200℃以上では、加熱発泡時に比重が低下しな
い。乾燥温度200℃以下で乾燥した場合、水酸化ナトリ
ウムと天然ガラス質鉱物との反応により結晶が生成す
る。ついで、該乾燥した混合物は、好ましくは、粉砕機
等により3mm以下に粉砕して型枠に投入するか、または
そのまま適当な結合剤を使つて予備成形したのち型枠に
投入し、該型枠内で通常700〜800℃の温度で加熱発泡焼
成させる。
本発明の製造方法によつて製造した無機ガラス発泡体
は、比重が0.10〜0.25でかつ独立気泡率が大きく吸水性
が小さい。しかも耐水性が従来のものに比較して秀れた
ものである。
(発明の効果) 本発明の無機ガラス発泡体の製造方法によれば低密度で
かつ吸水量が小さい無機ガラス発泡体を低温で製造する
事ができる。さらにこの発泡体は、アルカリ溶出量が小
さく耐水性が良いという効果も有するものである。
(実施例) 以下本発明を実施例により詳細に説明する。なお、本発
明でいう平均粒径,嵩密度,減圧吸水率,アルカリ溶出
量は、下記方法により測定したものである。
a)平均粒径 0.2wt%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液を分散媒体
として使用した自然及び遠心沈降法で光透過測定方式で
求めたメデイアン径の事である。
b)嵩密度 発泡体を一辺約5cmの立方体形状に切り出しその重量
(g)と寸法(縦,横,高さ)を測定し、次式により算
出する。
c)減圧吸水率 嵩密度測定と同様に一辺約5cmの立方体の試料の重量と
寸法を測定後、760mmHgの減圧下で60分間脱気した後、
同減圧下で60分間浸水し吸水させる。その後試料を取り
出し表面付着水をふき取つた後重量を測定し、次式によ
り算出する。
d)アルカリ溶出量 日本工業規格の化学分析用ガラス器具の試験方法(JIS
R 3502)のアルカリ溶出試験の方法により測定を行つ
た。
実施例1 和田峠産の黒曜石を粉砕して平均粒度8μとした。この
黒曜石粉末100重量部に対し、炭酸カルシウム粉末1.5重
量部及び酸化第二鉄粉1.0重量部を加えて混合した。混
合した粉末に、フレーク状水酸化ナトリウム20重量部を
水道水35重量部に溶解して製造した水酸化ナトリウム溶
液を加えて20分間混練した。混練後のペースト状の原料
混合物をステンレス製のパツトへ入れ130℃で12時間乾
燥を行つた。乾燥後の原料混合物をハンマーミルで2mm
のフルイを全通する様に粉砕した。この粉砕粒をステン
レス製の型枠中へ入れて、730℃迄加熱し発泡後、徐冷
して発泡体を取り出した。この発泡体の嵩密度は、0.19
6g/cm3、減圧吸水率は、5.8vol%、アルカリ溶出量は6.
1mg/cm3であつた。
実施例2〜13及び比較例1〜8 天然ガラス質鉱物,発泡剤,金属鉄粉及び/または鉄化
合物,水酸化ナトリウムの種類及び使用量を表−1に示
すように代える以外は、実施例1と全く同様に行つた。
その結果を表−1に示す。
実施例14 実施例1と同様に製造した原料混合物ペースト20重量部
と実施例1と同様にして乾燥粉砕した粉砕粒100重量部
とを混合して400×700×30mmの型枠(鋼製)に入れ押し
固めた後、130℃,90分乾燥して脱型した。
この様にして製造した予備成形体をガス炉中で730℃で
加熱発泡した後、徐冷して取り出した。得られた発泡体
の嵩密度は、0.193g/cm3,減圧吸水率は6.0vol%、アル
カリ溶出量は、6.2mg/cm3であつた。
実施例15 和田峠産の黒曜石を鉄ボールを粉砕メデイアとして使用
して振動ミルで粉砕し、平均粒径7.5μとした。粉砕前
の黒曜石と粉砕後の黒曜石を蛍光X線分析により分析し
たところ鉄の含有量をTe2O3換算してそれぞれ、0.72重
量%,1.5重量%であつた。粉砕中に鉄ボールが摩耗して
鉄粉の状態で黒曜石粉の中に均一に混合している事が、
光学顕微鏡でも確認できた。この黒曜石粉を用いて酸化
第一鉄粉を加えない点を除き実施例1と全く同様に行い
発泡体を得た。発泡体の嵩密度は、0.190g/cm3、減圧吸
水率は6.2vol%、アルカリ溶出量は、6.7mg/cm3であつ
た。
比較例9 ペースト状の原料混合物の乾燥を250℃で12時間行つた
点を除き実施例1と全く同様に行つた。発泡体の嵩密度
は、0.283g/cm3,減圧吸水率7.2vol%,アルカリ溶出量
は、6.2mg/cm3であつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒径20μ以下の天然ガラス質鉱物100
    重量部に対し、水酸化ナトリウムを固型分換算で15〜25
    重量部、金属鉄粉及び/または鉄化合物0.3〜5.0重量
    部、発泡剤0.1〜5重量部、水分20重量部以上を添加・
    混合したのち、該混合物を200℃以下で乾燥し、つい
    で、加熱発泡させることを特徴とする無機ガラス発泡体
    の製造法
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EP2002065A4 (en) 2006-03-21 2014-07-16 Imerys Filtration Minerals Inc EXPANDED GLASS OF HIGH RESISTANCE
DE112011102404T5 (de) 2010-07-19 2013-06-06 Imerys Filtration Minerals, Inc. Schaumglas mit niedrigem Wärmeausdehnungskoeffizienten und zugehörige Verfahren
JP2022097783A (ja) 2020-12-21 2022-07-01 矢崎エナジーシステム株式会社 発泡ガラス体、発泡ガラス体を用いた断熱体、及び発泡ガラス体の製造方法

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