JPH0764557A - 電子楽器の自動伴奏装置 - Google Patents

電子楽器の自動伴奏装置

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JPH0764557A
JPH0764557A JP5207802A JP20780293A JPH0764557A JP H0764557 A JPH0764557 A JP H0764557A JP 5207802 A JP5207802 A JP 5207802A JP 20780293 A JP20780293 A JP 20780293A JP H0764557 A JPH0764557 A JP H0764557A
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JP
Japan
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data
chord
accompaniment
automatic
chord progression
Prior art date
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Pending
Application number
JP5207802A
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English (en)
Inventor
Yoshibumi Kira
義文 吉良
Kazunori Matsuda
寿徳 松田
Takeshi Koike
剛 小池
Junichi Takano
純一 高野
Takayo Hosoda
恭代 細田
Satoshi Fujimoto
諭 藤本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 演奏者の独自性も反映することができ、且つ
初心者でも趣向に富んだ自動伴奏つきの曲演奏を手軽に
楽しむことができる自動伴奏装置を提供する。 【構成】 コード進行設定モードにおいて小節入力待ち
であることを示す「Bar= 」という表示がされてい
る状態(S223:YES)で、鍵盤を小節数に見立ててコード
チェンジしたい小節を指定することができる。また拍入
力待ちであることを示す「Step= /48」という
表示がされている状態(S229:YES)で、鍵盤を拍数に見
立ててコードチェンジしたい拍数を指定することができ
る。さらにコード入力待ちであることを示す表示「Ch
ord= 」がされている状態(S229:NO )で、鍵盤に
より変更したいコードを指定することができる。これら
のデータは、確定スイッチが操作されることで(S201:Y
ES)確定される。このように変更された自動コード進行
データに基づいて自動伴奏がなされることとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば電子オルガンや
電子キーボード等の電子楽器に備えられる自動伴奏装置
に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、特に電子オルガン等の電子鍵盤楽器において、いわ
ゆる自動伴奏装置を備えたものが広く用いられている。
この自動伴奏装置においては、例えばロックやワルツ等
といったリズム毎に、数小節程度の伴奏パターンのデー
タが予め記憶されており、所定のスイッチ操作により、
コード音(和音)やベース音等からなる伴奏を所望のリ
ズムで自動的に演奏させることができる。
【0003】ところで、このような自動伴奏装置におい
て、伴奏にコード進行をつける場合(即ち、曲の進行に
応じて伴奏のコードを変更する場合)は、演奏者が演奏
中に鍵盤を押鍵してコードを指定していた。つまり、例
えば特開平4−30198号公報等に示すように、演奏
者の押鍵操作からコードの種類(例えば、C,Dm,E
7 等のコードネーム)を示すコード情報を検出し、この
コード情報に基づいて、伴奏パターンの音高データを変
更することによって、所望のコードでの自動伴奏を行っ
ていた。
【0004】ところが、このような従来の自動伴奏装置
では、両手を使って演奏しなければならず、特に初心者
にとっては演奏が難しいという問題があった。つまり、
自動伴奏に合わせてメロディーを演奏する場合は、例え
ば右手でメロディーを弾きながら、左手でコード変更の
ために鍵盤を押鍵する必要があり、曲として体裁の整っ
た演奏をするにはある程度の熟練を必要とした。
【0005】一方、上述のような自動伴奏装置の他に、
各リズム毎に予め数小節程度の短いコード進行のデータ
が記憶されているものも存在した。この場合は、コード
進行データに基づいて自動伴奏のコード進行が自動的に
変わるので、演奏者はこれに合わせて片手でメロディー
を演奏するだけでよく、初心者でも手軽に演奏できると
いうメリットがあった。
【0006】しかしながら、このような従来の自動伴奏
装置においては、典型的なコード進行を数小節単位で何
度も繰り返すに過ぎず、手軽に演奏できるかわりに曲と
しての面白みに欠け、趣向に富んだ演奏ができないとい
う問題があった。そして、このような問題を解決するた
めに、本願出願人は、特願平5−206414号におい
て、コード情報と、コード変更のタイミングデータと、
伴奏パターンの切り換えを指示するパターン切換データ
とを備える1曲単位の自動伴奏のコード進行データを記
憶しておく記憶手段を備え、その記憶手段から読み出さ
れるコード進行データに基づき、伴奏パターンを切り換
えて所定のコード進行にて1曲完結形式の自動伴奏を行
う自動伴奏装置を提案した。この装置により、初心者で
も趣向に富んだ自動伴奏つきの曲演奏を手軽に楽しむこ
とができるという効果は得られたが、その一方で、コー
ド進行が決定しているために演奏者の独自性が反映され
ないという新たな問題も生じてきた。
【0007】本発明は、この新たな問題を解決するため
になされ、初心者でも趣向に富んだ自動伴奏つきの曲演
奏を手軽に楽しむことができ、且つ演奏者の独自性も反
映することができる電子楽器の自動伴奏装置を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
になされた本発明の電子楽器の自動伴奏装置は、図1の
基本構成図に例示するように、伴奏パターン記憶手段M
1に記憶されたフィルインパターンやエンディングパタ
ーン等の伴奏パターンと、コードの種類を示すコード情
報とに基づいて、所定のコードにて自動伴奏を行う電子
楽器の自動伴奏装置において、複数の前記コード情報
と、コード変更のタイミングデータと、前記伴奏パター
ンの切り換えを指示するパターン切換データとを備える
1曲単位の自動伴奏のコード進行データが記憶されるコ
ード進行データ記憶手段M2と、上記コード情報と1曲
単位の演奏における任意の箇所とを指定するための入力
手段M3と、上記コード進行データ記憶手段M2に記憶
されている1曲単位の自動伴奏のコード進行データに対
し、上記入力手段M3によって指定された1曲単位の演
奏における任意の箇所において、指定されたコード情報
に変更するコード情報変更手段M4と、上記コード進行
データ記憶手段M2から読み出されるコード進行データ
に基づき、前記伴奏パターンを切り換えて、所定のコー
ド進行にて1曲完結形式の自動伴奏を行う自動伴奏処理
手段M5とを備えたことを特徴とする。
【0009】ここで、前記伴奏パターンとしては、例え
ば、通常演奏される基本パターン、曲の最初に演奏され
るイントロパターン、曲の途中に挿入されるフィルイン
パターン、曲の最後に演奏されるエンディングパターン
等が挙げられる。また、入力手段M3によって指定する
1曲単位の演奏における任意の箇所は、例えば小節数と
その小節における何拍目かということを指定することに
よって特定できる。そして、入力するために操作するも
のとしては、そのための専用スイッチを設けても良い
が、鍵盤を利用して指定するようにすれば、特別な操作
部材を新たに設ける必要はなくなる。
【0010】
【作用】前記構成を有する本発明の電子楽器の自動演奏
装置では、伴奏パターン記憶手段M1に、例えばイント
ロパターン、フィルインパターン、エンディングパター
ン等といった伴奏パターンが記憶される。また、コード
進行データ記憶手段M2には、コードの種類を示す複数
のコード情報と、コード変更のタイミングデータと、伴
奏パターンの切り換えを指示するパターン切換データと
を備える1曲単位の自動伴奏のコード進行データが記憶
される。
【0011】そして、入力手段M3によってコード情報
と1曲単位の演奏における任意の箇所とが指定される
と、コード情報変更手段M4は、コード進行データ記憶
手段M2に記憶されている1曲単位の自動伴奏のコード
進行データに対し、指定された1曲単位の演奏における
任意の箇所(例えば何小節目の何拍目という具合い)
を、指定されたコード情報に変更する。
【0012】そして、自動伴奏処理手段M3は、上記コ
ード情報変更手段M4により変更されたコード進行デー
タをコード進行データ記憶手段M2から読み出し、その
コード進行データに基づいてイントロパターン、フィル
インパターン、エンディングパターン等の伴奏パターン
を切り換え、所定のコード進行にて1曲完結形式の自動
伴奏を行うことができる。つまり、コード進行データに
基づいて、例えばイントロパターンから始まって途中に
フィルインパターンが挿入され、エンディングパターン
で終了するといった1曲完結形式の自動伴奏を、所定の
コード進行で自動的に演奏させることができる。
【0013】そして、そのコード進行データは、演奏者
が入力手段M3によって任意に変更可能である。更に詳
しく説明すると、1曲の演奏中の所定の箇所のコードを
別のコードに変更したい場合には、その箇所を例えば小
節数とその小節内における拍数で指定し、変更したいコ
ードを入力すれば、該当する箇所のコードが新しいコー
ドに変更されることとなる。
【0014】従って、演奏者は自動伴奏のコード変更の
ために鍵盤を押鍵する必要がなく、メロディーの演奏に
集中することができるので、初心者でも容易に演奏が楽
しめる。しかも、自動伴奏の演奏は、フィルインやエン
ディング等のパターンが自動的に切り換えられるととも
に自動的にコード進行が変化する1曲完結形式のもので
あり、曲として面白味のある、趣向に富んだ演奏を楽し
むことができる。そしてさらに、コード進行は予め設定
されているパターンだけでなく、演奏者自ら、1曲の演
奏中の任意の箇所を任意のコードに変更することができ
るので、演奏者の独自性も反映することができるのであ
る。
【0015】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。ここで、図2は実施例としての電子キーボード
1の電気的構成を示すブロック図である。
【0016】本実施例の電子キーボード1は、予めメモ
リに記憶され基本パターンやフィルインパターン、エン
ディングパターン等の伴奏パターンデータ(後に詳述す
る)に基づいて自動伴奏を行うことのできるものであ
り、多数の白鍵及び黒鍵(ここでは7と1/4オクター
ブ分、すなわち88鍵とする。)が配置された鍵盤3、
各種スイッチ類が設けられたパネル17、スピーカ26
等を備えている。
【0017】パネル17の外観を図3に示す。パネル1
7には、多数のスイッチ5〜11と、LCD等で構成さ
れる表示部30が設けられている。多数のスイッチ5〜
11には、電源のオン・オフを行う電源スイッチ5、伴
奏のリズムを選択する多数のリズム選択スイッチ6、自
動伴奏を行う「自動伴奏モード」に設定するための伴奏
モードスイッチ7、この「自動伴奏モード」において、
更に「自動コード進行モード」又は「手動コード進行モ
ード」のいずれかを選択するコード進行モードスイッチ
8、自動伴奏のスタートを指示するスタートスイッチ
9、コード進行を設定するための「コード進行設定モー
ド」にするコード進行設定スイッチ10a、そのコード
進行設定時に設定したい値を確定するための確定スイッ
チ10b、自動伴奏のテンポを設定するためのテンポ設
定スイッチ11等を備えている。
【0018】ここで、上述の「自動コード進行モード」
とは、1曲完結形式の自動伴奏を行うことができるモー
ドである。つまり、本モードにて、スタートスイッチ9
を押して自動伴奏を一旦開始すると、予めメモリに記憶
されている自動コード進行データ(後に詳述する)に基
づいてイントロ演奏が始まり、自動的にコード進行が変
化しながら基本パターンの伴奏(指定したリズムによる
基本的な伴奏)が繰り返され、曲の途中にはフィルイン
パターンが入り、最後にはエンディングパターンにて伴
奏が自動的に終了する。
【0019】なお、「手動コード進行モード」とは、従
来のように、演奏者が鍵盤3を押鍵してコードの種類を
指定することによって、伴奏にコード進行をつけるモー
ドである。また、リズム選択スイッチ6により選択可能
なものは、例えば「ワルツ」、「マーチ」、「ロッ
ク」、「8ビート」等である。
【0020】上述したスイッチの内で、電源スイッチ
5、リズム選択スイッチ6、伴奏モードスイッチ7、コ
ード進行モードスイッチ8、スタートスイッチ9、コー
ド進行設定スイッチ10aについては、その作動状態時
(電源オン、自動伴奏オン、自動コード進行オン、スタ
ート、コード進行設定オン)にはLED等により点灯す
るようにされており、その作動の有無を演奏者が認識で
きるようになっている。
【0021】上述した表示部30の第1表示領域30a
には、コード進行設定スイッチ10aによりコード進行
を設定するための「コード進行設定モード」にした場合
に、所定の表示がされるようになっている。また、表示
部30の第2表示領域30bには、自動伴奏のテンポが
速度記号で表示される。具体的には1分間に演奏される
4分音符の数が表示され、図3の場合は「80」となっ
ている。そして、この表示される数字は、テンポ設定ス
イッチ11によってインクリメント及びデクリメントす
ることができる。
【0022】図2に戻り、電子キーボード1の主な制御
部分は、各種演算を行うCPU12、各種のデータ等を
一時記憶するRAM13、制御プログラム等を記憶する
プログラムメモリ(ROM)14、後述する伴奏パター
ンデータを記憶する不揮発性の伴奏パターンデータメモ
リ15、同じく後述する自動コード進行データを記憶す
る不揮発性の自動コード進行データメモリA16a、コ
ード進行データを書き換え可能な自動コード進行データ
メモリB16b、鍵盤3が接続される鍵盤インターフェ
ース20、各スイッチ5〜11及び表示部30が接続さ
れるパネルインターフェース21、楽音信号発生回路
(音源)22等からなり、これらがデータバス23を介
して相互に接続されている。
【0023】ここで、前記鍵盤インターフェース20
は、鍵盤3の各鍵についての押鍵及び離鍵を検出する回
路であり、パネルインターフェース21は、各スイッチ
5〜11のオン・オフ状態を検出したり、表示部30へ
の表示信号を出力するための回路である。
【0024】また、楽音信号発生回路22は、複数の並
列発音チャンネルを備え、データバス23を介して各チ
ャンネルに入力される発音データに基づいて、音声信号
を出力する。なお、この楽音発生回路22には出力され
る音声信号を増幅するアンプ25を介してスピーカ26
が接続されている。
【0025】次に、伴奏パターンデータメモリ15に記
憶されている伴奏パターンデータの構成について詳細に
説明する。図4に示すように、伴奏パターンデータは、
ロック、ワルツ等の各リズム毎に、基本パターンの演奏
データ(基本パターンデータ;例えば4小節分)、曲の
頭で演奏されるイントロパターンの演奏データ(イント
ロデータ;例えば2小節分)、曲の途中に挿入されるフ
ィルインパターンの演奏データ(フィルインデータ;例
えば1小節分)、曲の最後に演奏されるエンディングパ
ターンの演奏データ(エンディングデータ;例えば2小
節分)を備えている。そして、これらのデータは、各々
ピアノ、ストリングス、ベース等といったパート毎に演
奏データを備えている。
【0026】ここで、基本パターンデータを例にとって
詳細なデータ構成を説明する。図5に示すように、1パ
ート(4小節分)のデータは、その先頭にパートの音色
を示す1バイトの[Tone Data]が配置され、続いて1
音毎の発音を指定する発音データ(4バイトからなる)
が、各発音毎に順次記憶されている。この発音データ
は、発音する高さ(音高)の基本設定である[KEY N
O.]、発音のタイミングを示す[Step](0〜48)、
発音の長さを示す[Gate]、発音の強さ(音量)を示す
[Velocity]等のデータから構成されている。また、複
数の発音データの後には、1小節の区切り毎に小節エン
ドデータ[Bar Mark]が配置され、1パートのデータの
終わりには、そのデータの終了を示すパターンエンドデ
ータ[End Mark]が配置される。
【0027】なお、前記イントロデータ、フィルインデ
ータ、エンディングデータ(図4参照)についても、図
5の基本パターンデータとほぼ同様な構成である。次
に、コード進行データメモリA16a及びコード進行デ
ータメモリB16b(図2参照)に記憶された自動コー
ド進行データの構成について詳細に説明する。
【0028】図6に示すように、自動コード進行データ
は、1曲完結形式の伴奏の1曲分のデータであり、各リ
ズム毎に設けられている。この自動コード進行データの
先頭には、前記伴奏パターンデータ(図4参照)の中か
らイントロデータを指定してイントロパターンを演奏さ
せるためのイントロ切換データ[Intro Mark]が配置さ
れ、続いて、自動伴奏のコードの変更を指示する2バイ
トのコードデータが曲の進行に応じて複数配置されて、
コード進行のデータを形成する。このコードデータは、
コードの種類(C,Dm,E7 等といったコードネー
ム)を示すコード情報[Chord Name]と、コードの変更
タイミングである[Step]とからなる。
【0029】また、1小節の区切りには、小節エンドデ
ータ[Bar Mark]が配置され、更に、曲の途中で伴奏パ
ターンデータをフィルインデータに切り換えてフィルイ
ンパターンを演奏させるためのフィルイン切換データ
(フィルインへの切換を示す[Fill Mark]と、切り換
えのタイミングを示す[Step]とからなる)が配置され
る。そして、1曲分のデータの終わりには、データの終
了を示す曲エンドデータ[End Mark]が配置される。
【0030】なお、この1曲分の自動コード進行データ
におけるコード進行は、そのデータが属するリズムに合
った典型的なコード進行とすることが好ましい。つま
り、例えばワルツの自動コード進行データであれば、い
かにもワルツらしい曲調のコード進行とすることが好ま
しい。
【0031】コード進行データメモリB16bには、コ
ード進行データメモリA16aに記憶された自動コード
進行データと同様の自動コード進行データが記憶され
る。同様としたのは、初期設定状態ではこれら2つの自
動コード進行データは全く同じであるが、コード進行デ
ータメモリB16bの方のデータは書き換え可能とされ
ており、後述するコード進行設定処理(図7のS25、
図11参照)によってデータが変更されるので、この変
更された状態のデータを記憶しておくものである。
【0032】次に、上記構成を備えた本実施例の電子キ
ーボード1にて行われる制御処理を、図7〜図11のフ
ローチャートに基づいて詳細に説明する。本実施例の電
子キーボード1においては、主に図7に示すメインルー
チンと、図8に示す割込処理とが行われる。
【0033】まず、図7のメインルーチンについて詳細
に説明する。本ルーチンは、電源スイッチ5をオンにし
た場合に開始されて常時実行されるものであり、まずR
AM13(図2参照)をクリアする等の初期化処理を行
い(ステップ11。以下ステップを単にSと記す。)、
以後の処理に備える。
【0034】次に、パネル17の他のスイッチ6〜11
(図3参照)のオン・オフの状態を検出するためのパネ
ルスキャン処理を行い(S12)、続いて鍵盤3の押鍵
及び離鍵を検出する鍵盤スキャン処理を行う(S1
3)。なお、この鍵盤スキャン処理にて検出される押鍵
及び離鍵の情報に応じて、従来の電子キーボードのよう
に、スピーカ26(図2参照)より楽音の発音及び消音
を行うことができる。
【0035】次に、伴奏モードスイッチ7によって「自
動伴奏モード」にセットされているか否かを判断し(S
14)、否定判断されれば、再びS12に戻って上述の
S12,S13を繰り返す。一方、S14にて「自動伴
奏モード」であると肯定判断されれば、S15に進んで
コード進行設定スイッチ10aが操作されたか否かを判
断する。
【0036】コード進行設定スイッチ10aが操作され
ていない場合(S15:NO)はS20に進むが、コー
ド進行設定スイッチ10aが操作された場合(S15:
YES)は、S16に進んでそれまでの設定状態を判断
する。それまでの状態がコード進行設定モードであった
場合(S16:YES)は、そのコード進行設定モード
をOFFして通常モードへ移行し(S17)、S20へ
進む。一方、それまでの状態がコード進行設定モードで
なかった場合(S16:NO)は、コード進行設定モー
ドONとして(S18)、小節入力待ちであることを示
す表示をパネル17の表示部30に行って(S19)、
S20へ進む。このS19での表示は、図12(イ)に
示す「Bar= 」という表示である。
【0037】S20では、現在自動伴奏中(即ち、スタ
ートスイッチ9が押されて自動伴奏の演奏が開始されて
いる状態)であるか否かを判断する。このS20で否定
判断されれば、続いて、コード進行設定スイッチ10a
(図2)によって「コード進行設定モード」に設定され
ているか否かを判断し(S21)、S21で否定判断さ
れれば、そのままS12に戻って以下の処理を繰り返す
が、S21で肯定判断の場合は、コード進行設定処理を
実行する(S22)。このコード進行設定処理について
は後で詳述する。
【0038】一方、S20で自動伴奏中であると肯定判
断されれば、続いて、現在「自動コード進行モード」に
セットされているか否かを判断する(S23)。ここで
肯定判断された場合は、続いて、以下の処理(S24,
S26)を実行して、1曲完結つまり、S24の自動コ
ード進行データ処理(図9のフローチャート参照)に
て、自動コード進行データを読み出して処理する。そし
て、S26の後述する伴奏パターンデータ処理(図10
のフローチャート参照)にて伴奏パターンデータを読み
出し、先に読み出して処理した自動コード進行データに
基づいてコード転回や発音等の処理を行い、1曲完結の
自動伴奏の演奏を行う。なお、この自動コード進行デー
タ処理(図9)及び伴奏パターンデータ処理(図10)
については後に詳述する。
【0039】なお、上述のS23にて、自動コード進行
モードでないと否定判断された場合(即ち「手動コード
進行モード」の場合)は、S25に進んでコード情報の
検出を行い、続いてS26の伴奏パターンデータ処理を
行う。つまり、「手動コード進行モード」の場合は、鍵
盤3の一部(一般的には低音部(ロワー)鍵が割り当て
られる。)をコード進行指定用のパートに割り当て、そ
の指定用パートでの押鍵操作からコード情報[Chord Na
me]を検知する。そして、S26にて、このコード情報
を検出し、このコード情報に基づいて伴奏パターンデー
タ処理を実行する。よって、従来のように、演奏者が鍵
盤を押鍵してコードの種類を指定することにより伴奏に
コード進行を与えることとなる。なお、この場合は基本
パターンの演奏が繰り返される。
【0040】続いて、図8の割込処理について詳細に説
明する。この割込処理は、演奏のテンポ(図2のテンポ
設定スイッチ11によって設定される)等の条件に応じ
て所定時間毎に実行されるものであり、自動伴奏におけ
る各音の発音、コードの変更、フィルインの挿入等のタ
イミングの基準となるステップカウントの値「n」を加
算していくものである。
【0041】本処理においては、まず、現在自動伴奏中
であるか否かを判断し(S31)、否定判断されれば、
そのままメインルーチン(図7)に復帰するが、肯定判
断されれば、ステップカウントnに1を加算(n=n+
1)する(S33)。なお、nの値は自動伴奏がスター
トされる時点で0にリセットされる。
【0042】そして、続くS35では、ステップカウン
トnが所定の値Nと等しいか否かを判断し、否定判断さ
れれば、そのままメインルーチンに戻る。一方、S35
で肯定判断された場合、すなわちステップカウントn=
所定値Nとなった場合には、ステップカウントnを0に
リセットしてから(S37)メインルーチンに戻る。
【0043】ここで、上記所定の値Nは、1小節の間に
ステップカウントnがカウントされる回数に応じて決定
される。つまり、例えば4/4拍子で、4分音符の1/
12の時間毎にステップカウントを加算する場合(即ち
1小節を12×4=48等分する場合)は、ステップカ
ウントnは0から48(=N)までカウントされ、N=
48になると、図8の割込処理のS37にてステップカ
ウントnが0にリセットされて1小節の終り(即ち次の
小節の開始)を示す。
【0044】続いて、メインルーチン(図7)のS24
で実行される自動コード進行データ処理について、図9
のフローチャートに基づいて詳細に説明する。本処理に
おいては、まず、1曲単位の自動コード進行データ(図
6)を、イントロ切換データや発音データ等の区分毎
に、データの先頭から順番に読み出す(S41)。な
お、ここでは、リズム設定スイッチ6(図3参照)にて
設定されているリズムに対応する自動コード進行データ
が読み出される。
【0045】次に、S41にて読み出されたデータがイ
ントロ切換データであるか否かを判断し(S43)、肯
定判断されれば、イントロ演奏を行うべく、後に読み出
される伴奏パターンデータをイントロデータに切り換え
(S45)、次回の自動コード進行データの読み出しに
備えて、読み出しデータのアドレスを指定するポインタ
を先に進める(S47)。つまり、次回本処理が実行さ
れる場合は、次の区分のデータが読み出されることにな
る。一方、S41にてイントロデータでないと否定判断
されれば、ポインタを先に進めずに、そのままS49に
進む。
【0046】次に、S49では、上記S41にて読み出
したデータがコードデータであるか否かを判断する。こ
こで否定判断されれば、そのままS57に進むが、コー
ドデータであると肯定判断されれば、このコードデータ
の[Step Time]と現在のステップカウントnとが一致
するか否かを判断する(S51)。ここで、否定判断さ
れれば、そのままS57に進むが、肯定判断されれば、
現在RAM13の所定の領域に記憶されているコード情
報(C,Dm,E7 等のいわゆるコードネームを示す)
を、このコードデータのコード情報[Chord Name]に更
新して記憶し(S53)、ポインタをインクリメントす
る(S55)。
【0047】次に、S57では、S41にて読み出され
たデータがフィルイン切換データであるか否かを判断す
る。ここで否定判断されれば、そのままS65に進む
が、肯定判断されれば、このフィルイン切換データの
[Step]と現在のステップカウントnとが一致するか否
かを判断する(S59)。このS59で否定判断された
場合は、そのままS65に進むが、肯定判断された場合
は、フィルインパターンの演奏タイミングであるので、
後に読み出される伴奏パターンデータをフィルインデー
タに切換え(S61)、ポインタをインクリメントする
(S63)。
【0048】次に、S65では、S41にて読み出され
たデータが小節エンドデータ[BarMark]であるか否か
を判断する。このS65で否定判断されれば、そのまま
S71に進むが、肯定判断されれば、現在のステップカ
ウントnが0であるか否かを判断する(S67)。この
S67で否定判断されれば(即ち小節の途中である場
合)は、そのままS71に進むが、肯定判断された場合
(即ち小節の終わりのタイミング)である場合は、ポイ
ンタをインクリメントする(S69)。
【0049】次に、S71では、S41にて読み出され
たデータが曲エンドデータ[End Mark]であるか否かを
判断する。このS71で否定判断されれば、一旦本処理
を終了してメインルーチンに戻るが、肯定判断されれ
ば、現在のステップカウントnが0であるか否かを判断
する(S73)。このS73で否定判断されれば(即ち
小節の途中である場合は)、いったんそのままメインル
ーチンに戻るが、肯定判断されれば、伴奏パターンデー
タをエンディングデータに切り換えて(S75)メイン
ルーチン(図7)に戻る。
【0050】以上のように、本自動コード進行データ処
理では、自動コード進行データのコードデータや、伴奏
パターンの切換を指示するデータ(フィルイン切換デー
タ等)を順に読み出し、コード情報を更新したり、読み
出される伴奏パターンデータを、基本パターンデータか
らフィルインデータやエンディングデータ等に切り換え
る等の処理を行う。
【0051】続いて、メインルーチン(図7)のS26
で実行される伴奏パターンデータ処理を、図10のフロ
ーチャートに基づいて詳細に説明する。本処理において
は、まず、リズム選択スイッチ6(図3参照)にて選択
されているリズムに対応する伴奏パターンデータ(図
4,5参照)を、発音データや小節エンドデータ等の区
分毎に、データの先頭から順番に読み出す(S81)。
ここで読み出されるデータは、通常は基本パターンデー
タであるが、上述の自動コード進行データ処理のS4
3,S61またはS75にて読み出されるデータが切り
換えられている場合には、それぞれイントロデータ、フ
ィルインデータ又はエンディングデータを読み込む。
【0052】次に、S81にて読み出されたデータが発
音データ(図5参照)であるか否かを判断する(S8
3)。このS83で否定判断されれば、そのままS91
に進むが、発音データであると肯定判断されれば、この
データの[Step]と現在のステップカウントnとが一致
するか否かを判断する(S84)。このS84で否定判
断されれば、そのままS91に進むが、肯定判断されれ
ば、発音のタイミングであるので、コード転回処理(S
85)を行い、続いて発音処理(S87)を実行して楽
音の発音を行う。その後、読み出しデータを指定するポ
インタをインクリメントして(S89)からS91へ移
行する。
【0053】つまり、S85のコード転回処理では、R
AM13に記憶されている現在のコード情報(図9に示
す自動コード進行データ処理のS53にて更新記憶され
るもの)に基づいて、読み出された発音データの[KEY
NO.](音高データ)を変更する。そして、S87の
発音処理では、この[KEY NO.]が変更された発音デー
タを楽音発生回路22(図2参照)の所定のチャンネル
に割り当てて入力し、この発音データに応じて楽音発生
回路22から出力される音声信号をアンプ25にて増幅
して、スピーカ26より伴奏の音声を発音する。
【0054】なお、伴奏パターンデータの中でコード音
の伴奏を受け持つパート(例えばピアノ)には、コード
音を構成する各音毎の発音データが記憶されており、こ
れら複数の発音データの各々に対してコード転回及び発
音処理がなされて、現在のコード情報に応じたコード音
が演奏される。また、ベースパートがある場合も、同様
にコード転回処理を行って、コード情報に応じた音高で
ベース演奏を行う。
【0055】図10に戻り、次にS91においては、S
81で読み出されたデータが小節エンドデータ[Bar Ma
rk]であるか否かを判断する。このS91で否定判断さ
れれば、そのままS97に進むが、S91で肯定判断さ
れれば、現在のステップカウントnが0であるか否かを
判断する(S93)。このS93で否定判断されれば
(即ち小節の途中である場合)は、そのままS97に進
むが、肯定判断された場合(即ち小節の終わりのタイミ
ング)である場合は、ポインタをインクリメントする
(S95)。
【0056】次に、S97では、S81にて読み出され
たデータがパートエンドデータ[End Mark]であるか否
かを判断する。ここで否定判断されれば、次回本処理に
て読み出される伴奏パターンデータのパート(図4参
照)を切り換え(S98)、一旦本処理を終了してメイ
ンルーチンに戻る。
【0057】一方、このS97で否定判断されれば、一
旦本処理を終了してメインルーチンに戻るが、肯定判断
されれば、現在のステップカウントnが0であるか否か
を判断する(S99)。このS99で否定判断されれば
(即ち小節の途中である場合)は、そのままメインルー
チンに戻るが、肯定判断された場合(小節の終わりであ
る場合)は、読み出されている伴奏パターンデータの種
類(図4参照)を判断する(S100)。そしてその種
類に応じて次のような処理(S101,S103,S1
05)を行った後、メインルーチンに戻る。
【0058】即ち、読み出しデータが基本パターンデー
タである場合は、データの読み出しアドレスを先頭に戻
して(S101)、メインルーチンに復帰する。つま
り、次回は再び基本パターンデータの先頭から読み出し
が行われ、基本パターンの演奏が繰り返されることにな
る。
【0059】一方、読み出しデータがイントロデータ又
はフィルインデータである場合は、次回読み出されるデ
ータを基本パターンデータに切り換える(S103)。
つまり、イントロ又はフィルイン演奏の終了後は、直ち
に基本パターンの演奏に復帰する。
【0060】また、読み出しデータがエンディングデー
タである場合は、1曲分の伴奏の終了であり、自動伴奏
の演奏中を示すフラグをクリアする等して、自動伴奏終
了状態とする(S105)。なお、この状態では、メイ
ンルーチン(図7)のS20において自動伴奏中ではな
いと否定判断される。
【0061】次に、メインルーチン(図7)のS22で
実行されるコード進行設定処理を、図11のフローチャ
ートに基づいて詳細に説明する。本処理では、S201
で確定スイッチ10bが操作されたか否かを判断し、操
作された場合は、後述するS203〜219の「データ
確定」に係る処理を行う。一方、確定スイッチ10bが
操作されていない場合はS203〜219の処理を行う
ことなくS221へ移行して鍵盤が操作されたか否かを
判断し、操作された場合は、S223〜S237の「デ
ータ入力」に係る処理を行う。
【0062】コード進行設定の手順の理解を容易にする
ため、まず、フローチャート後半に示したS223〜2
37の「データ入力」に係る処理について説明する。鍵
盤が操作された(S221:YES)時点で、小節入力
待ちの状態であった場合には(S223:YES)、鍵
盤3への操作に応じた小節の指定がなされ(S22
5)、パネル17の表示部30に、その指定された小節
番号を表示して(S227)、一旦本ルーチンを終了す
る。
【0063】S223における小節入力待ちの状態と
は、図7のS19の説明でも述べたが、パネル17の表
示部30において小節入力待ちであることを示す表示
が、図12(イ)に示す「Bar= 」という具合い
になされる。また、小節指定は鍵盤3を小節数に見立て
て該当する鍵を押下することによってなされる。本実施
例の場合は鍵盤3が88鍵あるので、88小節まで変更
可能である。最低音の鍵が1小節に対応し、最高音の鍵
が88小節に対応する。なお、指定作業を容易にするた
めに、鍵盤3付近あるいは鍵盤3そのものに対して、5
間隔あるいは10間隔で目印を付す等するとよい。鍵盤
3を押下すると(S221:YES)、その押下した鍵
に対応する番号が表示部30に表示される(S22
7)。例えば「Bar=12」という具合いである。
【0064】一方、S223で小節入力待ちでなかった
場合には、S229で拍入力待ちが否かを判断し、拍入
力待ちの場合(S229:YES)は、鍵盤3への操作
に応じた拍(ステップ)の指定がなされ(S231)、
パネル17の表示部30に、その指定された拍番号を表
示して(S233)、一旦本ルーチンを終了する。S2
29での拍入力待ちの状態では、図12(ハ)に示す
「Step= /48」という表示がパネル17の表
示部30にされている。この「48」は1小節の拍数で
ある。また、拍指定は鍵盤3を拍数に見立てて該当する
鍵を押下することによってなされる。鍵盤3において最
低音の鍵が1拍目に対応し、高音に向かって44番目の
鍵が44拍目に対応する。指定があると(S221:Y
ES)、その指定された拍(番号)を表示する(S23
3)。例えば「Step=25」という具合いである。
【0065】そして、S223,229の両方で否定判
断の場合は、必然的にコード入力待ちの状態であったこ
とになり、パネル17の表示部30には、図12(ホ)
に示す「Chord= 」という表示がなされていた
のである。従って、鍵盤3への操作に応じたコードが指
定され(S235)、コード(名)が表示部30に表示
される(S237)。
【0066】このコード指定は、鍵盤3の一部に割り当
てられたコード指定用パート(一般的に低音部(ロワ
ー)鍵が割り当てられる)での押鍵操作によってなされ
る。コード指定があると、コード指定用パートでの押鍵
操作よりコード情報が検知され、その指定されたコード
名が表示部30に表示される(S237)。例えば「C
hord=Bm7 」のように表示される。
【0067】なお、このコード指定に関しては、押下さ
れた鍵によってそのまま構成されるコードを指定するよ
うにしてもよいし、また、本願出願人による特願平4−
129089号に示したように、コードルートを指定す
るコードルート指定キーとコードタイプの構成要素のう
ちの基本要素をしてするコードタイプ指定キーとを鍵盤
3に各々設定しておき、それを用いて指定するようにし
てもよい。このコードルート指定キーとコードタイプ指
定キーとによりコードを指定する方法は、和音に関する
高度な知識がなくとも、コード名を知っていさえすれば
適切に指定できるので、その点で有効である。
【0068】次に、フローチャート前半に示したS20
3〜219の「データ確定」に係る処理について説明す
る。確定スイッチ10bが操作された(S201:YE
S)時点で、小節入力待ちの状態であった場合には(S
203:YES)、鍵盤3への操作による小節指定がさ
れているか否かを判断する(S205)。小節指定がさ
れている場合(S205:YES)には、その指定され
ている小節が確定されてS207へ進み、今度は拍入力
待ちであることを示す表示をパネル17の表示部30に
してS221に進む。一方、小節指定がされていない
(S205:NO)場合は、そのままS221へ進む。
【0069】一方、S203で小節入力待ちでなかった
場合には、S209で拍入力待ちが否かを判断し、拍入
力待ちの場合(S209:YES)は、鍵盤3への操作
による拍指定がされているか否かを判断する(S21
1)。拍指定がされている場合(S211:YES)に
は、その指定されている拍が確定されてS213へ進
み、今度はコード入力待ちであることを示す表示をパネ
ル17の表示部30にしてS221に進む。一方、拍指
定がされていない(S211:NO)場合は、そのまま
S221へ進む。
【0070】そして、S203,209の両方で否定判
断の場合は、必然的にコード入力待ちの状態であったこ
とになる。従って、鍵盤3への操作によるコード指定が
されているか否かを判断する(S215)。コード指定
がされている場合(S215:YES)には、S217
へ進んでコード進行データをその指定されているコード
に更新し、続いてS219へ進み、今度はまた小節入力
待ちであることを示す表示をパネル17の表示部30に
してからS221に進む。一方、コード指定がされてい
ない(S215:NO)場合は、そのままS221へ進
む。
【0071】このように、確定スイッチ10bが操作さ
れない限り、S221以降のデータ入力に係る処理を繰
り返すため、一旦小節の指定(S225)がなされてい
ても、再度小節指定があると(S225)その小節を表
示する(S227)。従って、確定スイッチ10bが押
下されるまでは指定する小節を変更可能であり、確定ス
イッチ10bが押下された(S201:YES)際に指
定されていた小節(番号)が確定されることとなる。
拍、コードについても同様である。
【0072】このようにして、自動コード進行データメ
モリB16bに記憶されるコード進行データは、上記コ
ード進行データ変更処理によって変更可能であり、上述
したメインルーチンにおけるS27の自動コード進行デ
ータ処理は、この自動コード進行データメモリB16b
に記憶された変更後の自動コード進行データに基づいて
なされることとなる。次に、上述のような本実施例の電
子キーボード1における1曲完結形式の自動伴奏の具体
的な演奏例を、図7のメインルーチンのフローチャート
及び図13の説明図等に基づいて説明する。ここで、図
13の説明図中のアルファベット記号(E,A,E7
等)は、演奏中のコード進行を示すコードネームであ
る。
【0073】まず、1曲完結形式の自動伴奏をスタート
させる前に、演奏者はリズム選択スイッチ6(図3参
照)で所望のリズムを選択し、伴奏モードスイッチ7で
「自動伴奏モード」にセットし、更にコード進行モード
スイッチ8で「自動コード進行モード」にセットする。
【0074】そして、スタートスイッチ9を押すと、1
曲完結形式の自動伴奏がスタートされ、図7に示すメイ
ンルーチンのS24(自動コード進行データ処理)に
て、自動コード進行データの先頭のイントロ切換データ
が読み出され、次のS26(伴奏パターンデータ処理)
にてイントロデータが読み出されるので、図13に示す
ように、イントロパターンの演奏(2小節分)が行われ
る。
【0075】次に、このイントロパターンの演奏が終わ
ると(即ちイントロデータの読み出しが[End Mark]ま
で行われると)、図7に示すメインルーチンのS26に
て読み出される伴奏パターンデータが基本パターンデー
タに切り換えられ、図13に示すように、基本パターン
の演奏(4小節分)が何回か繰り返して行われる。
【0076】なお、この自動伴奏の演奏中は、自動コー
ド進行データのコード情報[ChordName]に基づいて、
伴奏パターンデータがコード転回処理されるので(図1
0の伴奏パターンデータ処理中のS85参照)、図13
に示すように、自動伴奏中のコードが、イントロパター
ン演奏の先頭からA→E→A→……という具合いに1小
節毎に自動的に変更される(即ち自動的にコード進行が
つけられる)。
【0077】そして、このように自動的にコードが変化
しながら、基本パターンの演奏が繰り返されて伴奏が進
行するが、図7に示すメインルーチンのS24にて自動
コード進行データのフィルイン切換データが読み出され
ると、S26にて読み出される伴奏パターンデータがフ
ィルインデータに切り換えられ、図13に示すように、
フィルインパターンの演奏(1小節分)が挿入される。
そして、このフィルインパターンの演奏が終わると、再
び基本パターンの演奏に戻る。
【0078】そして、メインルーチンのS24にて自動
コード進行データの曲エンドデータ[End Mark]が読み
出だされると、S26にて読み出される伴奏パターンデ
ータがエンディングデータに切り換えられ、図13に示
すように、エンディングパターンの演奏(2小節)が行
われ、自動的に1曲完結形式の伴奏が終了する。
【0079】なお、演奏者は、上述のような伴奏に合わ
せて鍵盤3でメロディー等を弾けば、この鍵盤3による
演奏が自動伴奏とともにスピーカ26より発音される。
以上詳述したように、本実施例の電子キーボード1にお
いては、伴奏パターンデータメモリ15には、フィルイ
ンパターンやエンディングパターン等の伴奏パターンデ
ータが記憶されており、自動コード進行データメモリA
16a及び自動コード進行データメモリB16bには、
コードの種類及びコード変更のタイミングを示す複数の
コードデータと、伴奏パターンを切り換えるためのデー
タ(フィルイン切換データ等)とを備える1曲分の自動
コード進行データが予め記憶されている。そして、自動
コード進行データメモリB16bの自動コード進行デー
タは演奏者が鍵盤3を操作することによって変更可能で
ある。この変更された、自動コード進行データメモリB
16b内の自動コード進行データに基づいて、伴奏パタ
ーンを切り換えて、所定のコード進行にて1曲完結形式
の自動伴奏を行うことができる。
【0080】従って、演奏者は、自動伴奏のコード変更
のために鍵盤3を押鍵する必要がなく、メロディー等の
演奏に集中することができるので、初心者でも容易に演
奏が楽しめる。しかも、自動伴奏の演奏は、コード進行
が自動的に変化するとともにフィルインやエンディング
等のパターンが自動的に切り換えられる1曲完結形式の
ものであり、従来のように基本パターンの伴奏を数小節
単位のコード進行で延々と繰り返すものではないので、
曲として面白味のある演奏を楽しむことができる。そし
てさらに、コード進行は予め設定されているパターンだ
けでなく、演奏者自ら、1曲の演奏中の任意の箇所を任
意のコードに変更することができるので、演奏者の独自
性も反映することができるのである。
【0081】つまり、本実施例の電子キーボード1によ
れば、演奏者の独自性も反映することができ、且つ初心
者でも趣向に富んだ自動伴奏つきの曲演奏を手軽に楽し
むことができるという顕著な効果がある。なお、上記実
施例では、伴奏パターンデータ及び自動コード進行デー
タが、ロック,ワルツ等といったリズム名毎に設けられ
ているので、各リズム毎に、前述のような1曲完結形式
の自動伴奏による演奏を楽しむことができる。
【0082】以上実施例について説明したが、本発明は
上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様で実
施し得る。例えば、伴奏パターンデータについては、上
記実施例のフィルインデータやエンディングデータ等に
限らず、様々な伴奏パターンのデータを設けてもよい。
例えば、基本パターンに比べてより派手な曲調の伴奏パ
ターン(4小節程度)のデータを用意し、1曲完結の伴
奏の中の盛り上がりの部分(いわゆるサビの部分)で
は、自動コード進行データに基づいて、この派手な伴奏
パターンに切り換えて演奏してもよい。
【0083】また、自動コード進行データについては、
各リズム毎に、コード進行やフィルインパターンの挿入
タイミング等が異なる1曲単位のデータ(即ち曲調の異
なるデータ)を複数設けてもよい。例えばコード進行に
ついては、長調(メジャー系)のコード進行を有するデ
ータや、短調(マイナー系)のコード進行を有するデー
タ等を用意して、演奏者がこれらの曲調の異なるデータ
を適宜選択できるようにしてもよい。
【0084】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の電子楽器
の自動伴奏装置によれば、演奏者は自動伴奏のコード変
更のために鍵盤を押鍵する必要がなく、メロディーの演
奏に集中することができるので、初心者でも容易に演奏
が楽しめる。しかも、自動伴奏の演奏は、フィルインや
エンディング等のパターンが自動的に切り換えられると
ともに自動的にコード進行が変化する1曲完結形式のも
のであり、曲として面白味のある、趣向に富んだ演奏を
楽しむことができる。そしてさらに、コード進行は予め
設定されているパターンだけでなく、演奏者自ら、1曲
の演奏中の任意の箇所を任意のコードに変更することが
できるので、演奏者の独自性も反映することができると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本的構成を例示するブロック図で
ある。
【図2】 実施例の電子キーボードの電気的構成を示す
ブロック図である。
【図3】 実施例の電子キーボードのパネルを示す正面
図である。
【図4】 実施例の伴奏パターンデータのデータ構成を
示す説明図である。
【図5】 実施例の基本パターンデータのデータ構成を
示す説明図である。
【図6】 実施例の自動コード進行データのデータ構成
を示す説明図である。
【図7】 実施例のメインルーチンを示すフローチャー
トである。
【図8】 実施例の割込処理を示すフローチャートであ
る。
【図9】 実施例の自動コード進行データ処理を示すフ
ローチャートである。
【図10】 実施例の伴奏パターンデータ処理を示すフ
ローチャートである。
【図11】 実施例のコード進行設定処理を示すフロー
チャートである。
【図12】 実施例のコード進行設定処理時の表示等を
示す説明図である。
【図13】 実施例の1曲完結形式の自動伴奏の演奏例
を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
M1…伴奏パターン記憶手段、 M2…自動コード
進行データ記憶手段、M3…入力手段、 M4…コード
情報変更手段、 M5…自動伴奏処理手段、1…電子キ
ーボード、 3…鍵盤、 7…伴奏モードスイッチ、
8…コード進行モードスイッチ、 9…スタートス
イッチ、10a…コード進行設定スイッチ、 10b…
確定スイッチ、12…CPU、 13…RAM、
15…伴奏パターンデータメモリ、16a…自動コード
進行データメモリA、16b…自動コード進行データメ
モリB、 22…楽音信号発生回路、30…表示部、
30a…第1表示領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高野 純一 静岡県浜松市寺島町200番地 株式会社河 合楽器製作所内 (72)発明者 細田 恭代 静岡県浜松市寺島町200番地 株式会社河 合楽器製作所内 (72)発明者 藤本 諭 静岡県浜松市寺島町200番地 株式会社河 合楽器製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伴奏パターン記憶手段に記憶されたフィ
    ルインパターンやエンディングパターン等の伴奏パター
    ンと、コードの種類を示すコード情報とに基づいて、所
    定のコードにて自動伴奏を行う電子楽器の自動伴奏装置
    において、 複数の前記コード情報と、コード変更のタイミングデー
    タと、前記伴奏パターンの切り換えを指示するパターン
    切換データとを備える1曲単位の自動伴奏のコード進行
    データが記憶されるコード進行データ記憶手段と、 上記コード情報と1曲単位の演奏における任意の箇所と
    を指定するための入力手段と、 上記コード進行データ記憶手段に記憶されている1曲単
    位の自動伴奏のコード進行データに対し、上記入力手段
    によって指定された1曲単位の演奏における任意の箇所
    を、指定されたコード情報に変更するコード情報変更手
    段と、 上記コード進行データ記憶手段から読み出されるコード
    進行データに基づき、前記伴奏パターンを切り換えて、
    所定のコード進行にて1曲完結形式の自動伴奏を行う自
    動伴奏処理手段と、 を備えたことを特徴とする電子楽器の自動伴奏装置。
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