JPH0764552A - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JPH0764552A
JPH0764552A JP5214412A JP21441293A JPH0764552A JP H0764552 A JPH0764552 A JP H0764552A JP 5214412 A JP5214412 A JP 5214412A JP 21441293 A JP21441293 A JP 21441293A JP H0764552 A JPH0764552 A JP H0764552A
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JP
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event
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key
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JP5214412A
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English (en)
Inventor
Kazunori Matsuda
寿徳 松田
Yasushi Sato
康史 佐藤
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 演奏情報の優先処理が行われても楽音が途切
れてしまうことのない電子楽器を提供する。 【構成】 演奏情報イベントは優先度毎に記憶され、優
先度の高いものから順次読み出されて処理される。ま
た、優先イベント処理フラグは、キーオンイベント処理
の際に、イベントの優先度が高ければセットされる。そ
して、キーオフイベント処理の際に、イベントの優先度
が低く、しかも優先イベント処理フラグがセットされて
いる場合(690-N,700-Y) 、即ち、後に発生した優先度の
高いキーオンイベントが先に処理され、その後、先に発
生した優先度の低いキーオフイベントが処理される場
合、このキーオフイベントは廃棄されるように構成され
ている。従って、優先度の高いキーオンイベント処理に
より発生する楽音が、優先度の低いキーオフイベントの
処理によって消されてしまうようなことがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キーボードや操作パネ
ルなどの外部操作装置からの入力に従って生成される演
奏情報に応じて電気的に楽音を発生する電子楽器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の電子楽器において
は、楽音を発生させるために複数のオシレータ(オシレ
ータ内で時分割処理している場合はその時分割された複
数のチャネル)が設けられており、外部操作装置からの
入力に従って生成された演奏情報は、いずれかのオシレ
ータ(またはチャネル)に割り当てられて処理される。
そして演奏情報は発生する時系列順に従って順次処理さ
れており、演奏において重要な位置をしめるメロディー
やドラム等リズムを刻むものについての演奏情報も、そ
れほど重要度の高くない、コード伴奏、音色や音量等を
制御する演奏情報も一律に処理されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、同時に多く
の演奏情報が発生すると、僅かの差で先に発生した重要
度の低い演奏情報のために、メロディーやリズム等の重
要度の高い演奏情報の処理が遅れることがあり、リズム
を刻むタイミングがずれたり、メロディーと自動伴奏の
音が前後することによって、再現される演奏が不安定な
ものに聴こえたり、同じ演奏であっても異なるものに聴
こえたりするという問題があった。
【0004】そこで、本願発明者は、演奏情報に応じて
優先度を予め設定し、この優先度毎に発生した演奏情報
を格納し、優先度の高い演奏情報から順次読み出して処
理を実行することにより、重要度の高い演奏情報の処理
が遅れることのないようにした電子楽器を考えた。
【0005】しかし、このような優先処理を行なう電子
楽器において、例えば、優先度の低い押鍵,およびこれ
に対応した離鍵、優先度の高い押鍵,およびこれに対応
した離鍵の順に演奏情報が発生した場合、電子楽器内部
の処理状況によっては、優先度の低い押鍵に対応した離
鍵の演奏情報が処理される前に優先度高い押鍵の演奏情
報が発生する時があり、この時、演奏情報の処理順序が
逆転して優先度の高い押鍵の演奏情報が先に処理され
る。ここで押鍵の演奏情報が夫々別のオシレータに割り
当てられている場合は問題ないが、同じオシレータに割
り当てられていた場合、優先度の低い押鍵の演奏情報に
応じた楽音信号を発生しているオシレータはそれに代わ
って優先度の高い押鍵の演奏情報に応じた楽音信号を発
生することになる。そして、これに引き続いて、優先度
の低い押鍵に対応した離鍵の演奏情報が処理されると、
本来優先度の高い押鍵に対応した離鍵の演奏情報が処理
されるまで楽音信号を発生していなければならないにも
関わらず、オシレータは楽音信号の発生を止めてしま
う。つまり、優先処理が行なわれ演奏情報の処理される
順序が入れ替わることにより、押鍵および離鍵の対応が
つかなくなる場合があり、この場合、楽音が途中で途切
れてしまう等の不都合が発生するという問題があった。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するために、
演奏情報の優先処理が行われても楽音が途切れてしまう
ことのない電子楽器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた本発明の構成は、図1に例示するように、キ
ーボードや操作パネルなどの外部操作装置からの入力に
従って、電気的に楽音を発生させる電子楽器であって、
楽音発生用のデータに従って楽音信号を発生する複数の
楽音発生手段と、上記外部操作装置からの入力に従い、
楽音発生の優先度に関する優先度情報、楽音信号の発生
の開始および終了を表す押鍵および離鍵情報、該押鍵情
報に対応して楽音信号を発生させるために上記複数の楽
音発生手段の中から選択され割り当てられた楽音発生手
段を示す割当情報、を含む楽音発生のための演奏情報を
生成する演奏情報生成手段と、該演奏情報生成手段によ
り生成された演奏情報を記憶するための演奏情報記憶手
段と、上記演奏情報生成手段により生成された演奏情報
を該演奏情報の優先度情報に示された優先度に従って順
次識別し、該優先度毎に上記演奏情報を上記演奏情報記
憶手段に書き込む優先度識別手段と、上記演奏情報記憶
手段から優先度の高い順に演奏情報を読み出し、該読み
出された演奏情報に基づいて楽音発生用のデータを生成
し、該生成された楽音発生用のデータを上記演奏情報の
割当情報に従って上記楽音発生手段へ転送する楽音情報
生成手段と、上記楽音発生手段が出力する楽音信号に従
って所定の音色で発音する発音手段と、を備え、上記楽
音情報生成手段に、上記演奏情報記憶手段から読み出し
た演奏情報に押鍵情報が含まれている場合、該演奏情報
の割当情報に示された楽音発生手段について該演奏情報
の優先度情報に示された優先度を記憶し、上記演奏情報
記憶手段から読み出した演奏情報に離鍵情報が含まれて
おり、しかも当該演奏情報の優先度情報に示された優先
度が、当該演奏情報の割当情報に示された楽音発生手段
について記憶されている優先度より低い場合には、当該
演奏情報を廃棄する演奏情報廃棄手段を設けたことを特
徴とする電子楽器を要旨とする。
【0008】
【作用】上記のように構成された本発明の電子楽器にお
いては、演奏情報生成手段が、キーボードや操作パネル
などの外部操作装置からの入力に従い、楽音発生の優先
度に関する優先度情報、楽音信号の発生の開始および終
了を表す押鍵および離鍵情報、この押鍵情報に対応して
楽音信号を発生させるために複数の楽音発生手段の中か
ら選択され割り当てられた楽音発生手段を示す割当情
報、を含んだ演奏情報を生成する。この演奏情報生成手
段によって生成された演奏情報は、優先度識別手段によ
り、その演奏情報の優先度情報に示された優先度に従っ
て順次識別され、その識別された優先度毎に演奏情報記
憶手段に書き込まれる。
【0009】そして、楽音情報生成手段が、演奏情報記
憶手段に書き込まれている演奏情報を優先度の高い順に
読み出し、この読み出された演奏情報に基づいて楽音発
生用のデータを生成し、割当情報に示された楽音発生手
段に転送する。この楽音発生用のデータに基づき楽音発
生手段が発生する楽音信号に従って、発音手段が所定の
音色で発音する。
【0010】ここで、楽音情報生成手段においては、演
奏情報廃棄手段が、演奏情報記憶手段から読み出した演
奏情報に押鍵情報が含まれている場合、その演奏情報の
割当情報に示された楽音発生手段について演奏情報の優
先度情報に示された優先度を記憶する。また、読み出し
た演奏情報に離鍵情報が含まれている場合、その演奏情
報の優先度情報に示されている優先度が、演奏情報の割
当情報に示された楽音発生手段について記憶されている
優先度より低い場合には、この読み出した演奏情報を廃
棄する。
【0011】つまり、演奏情報を優先度の高い順に処理
することにより、先に発生した離鍵情報を含む優先度の
低い演奏情報より、後で発生した押鍵情報を含む優先度
の高い演奏情報が先に処理されることがあり、しかもこ
れらが同じ楽音発生手段で処理される場合、先に発生し
た離鍵情報を含む優先度の低い演奏情報によって制御さ
れるべき楽音は、後で発生した押鍵情報を含む優先度の
高い演奏情報が処理されることによって既に消されてい
るので、離鍵情報を含む優先度の低い演奏情報は不要と
なる。そこで、離鍵情報を含む演奏情報の優先度が、押
鍵情報を含む演奏情報を処理することで記憶される優先
度より低い場合、この離鍵情報を含む演奏情報は、優先
処理が行われたことにより不要となった演奏情報である
として廃棄する。
【0012】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面と共に説明す
る。図2は、本発明の実施例である電子楽器の回路構成
を表すブロック図である。図2に示すように、本実施例
の電子楽器は、音階に応じた複数の鍵を有する鍵盤から
なるキーボード2、音色や音量等を設定するための各種
スイッチやボリュームを備えると共にその設定状態を表
示するLCD,LED等を備えた操作パネル4、これら
キーボード2および操作パネル4からの入力信号を検出
し演奏情報を生成する演奏情報発生部6、演奏情報発生
部6で生成された演奏情報に基づき楽音発生パラメータ
を生成する楽音発生パラメータ生成部8、演奏情報発生
部6と楽音発生パラメータ生成部8との間の情報交換を
仲立ちするパラレルインタフェース(PIF)部10、
楽音発生パラメータ生成部8が生成する楽音発生パラメ
ータに基づき8チャネル分のデジタル楽音信号を生成す
る楽音発生部12、楽音発生部12で生成されたデジタ
ル楽音信号をアナログ楽音信号に変換するD/A変換器
14、D/A変換器14から出力されるアナログ楽音信
号を増幅してスピーカ18に出力しスピーカから楽音を
発生させる信号増幅器16から構成されている。
【0013】なお、キーボード2は、所定の鍵盤より右
側をメロディ演奏領域と呼び、鍵盤の押鍵,離鍵に従っ
て音が発生するように制御され、所定の鍵盤より左側を
自動伴奏音域と呼び、押された鍵盤に基づき自動的に所
定パタンの伴奏音が発生するように制御される。
【0014】また、操作パネル4は、ピアノやバイオリ
ンなど演奏される音色を選択する音色選択スイッチ,自
動伴奏のパタンを選択するパタン選択スイッチ,自動伴
奏の開始させる自動伴奏開始スイッチ,自動伴奏の終了
させる自動伴奏終了スイッチ,音量を制御する音量制御
ボリューム,ビブラートの速さおよび深さを制御するビ
ブラート制御ボリューム,グロールの速さおよび深さを
制御するグロール制御ボリューム,左右のスピーカのバ
ランスを制御する定位制御ボリューム,音程を制御する
音程制御ボリュームを備えている。
【0015】ここで、演奏情報発生部6は、CPU2
0,ROM22,RAM24,入出力インタフェース2
8,これら各部を結ぶアドレスバス30,データバス3
2,およびCPU20に対して周期的に割込信号を発生
する図示しないインタバルタイマを備えた周知のマイク
ロコンピュータとして構成されている。
【0016】また、RAM24上には、キーボード2お
よび操作パネル4からの入力を検出して作成される入力
イベントを順次格納する入力イベントキュー、自動伴奏
で使用され自動伴奏処理の実行状態を表すRUNレジス
タ,自動伴奏のコード形式や根音が記憶されるコードバ
ッファ,予めROM22に設定された自動伴奏パタンデ
ータを指定するアドレス情報が格納されるパタンアドレ
スバッファ,演奏のテンポに応じて所定の値がセットさ
れ自動伴奏の演奏タイミングを制御するタイミングカウ
ントレジスタ,およびパラレルインタフェース部10へ
の書込禁止を表示するビジーバッファ等が設定される。
【0017】そして、CPU20は、ROM22に予め
設定されたプログラムに従い、入出力インタフェース2
8を介してキーボード2および操作パネル4からの入力
を検出して作成される入力イベントを入力イベントキュ
ーに設定する外部操作検出処理、入力イベントキューに
設定された入力イベントより演奏情報に関するイベント
を生成し、この演奏情報イベントをパラレルインタフェ
ース部10を介して楽音発生パラメータ生成部8に転送
するメイン処理、自動伴奏の演奏情報に関するイベント
を生成し、この演奏情報イベントを楽音発生パラメータ
生成部8に転送する自動伴奏処理などを実行する。
【0018】一方、楽音発生パラメータ生成部8は、C
PU34,ROM36,RAM38,入出力インタフェ
ース40,これら各部を結ぶアドレスバス42,データ
バス44、およびCPU20に対して周期的に割込信号
を発生する図示しないインタバルタイマを備えた周知の
マイクロコンピュータとして構成されている。
【0019】また、RAM38上には、演奏情報イベン
トに予め設定されている優先度毎に演奏情報イベントを
格納する優先イベントキューおよび非優先イベントキュ
ー、優先イベントキューおよび非優先イベントキューが
いずれか一方でも新たな演奏情報イベントの書き込みが
できない状態にある時に、その旨を表示するイベント受
信禁止バッファ、楽音発生部12の使用状態を表示する
優先イベント処理フラグ等が設定される。
【0020】そしてCPU34は、ROM36に予め設
定されたプログラムに従い、パラレルインタフェース部
10に書き込まれている演奏情報イベントを読み出し、
優先イベントキューおよび非優先イベントキューに振り
分けるイベント受信処理、各イベントキューに設定され
た演奏情報イベントに応じて楽音を発生させるための各
種パラメータを生成し楽音発生部12に転送するメイン
処理等を実行する。
【0021】次に、パラレルインタフェース部10は、
図3に示すように、演奏情報発生部6のCPU20がバ
イト単位で4バイトのデータを書き込むことができ、こ
の書き込まれた4バイトのデータを楽音発生パラメータ
生成部8のCPU34が読み出すことができるRAM5
4、CPU20からの書き込みアドレスの最下位2ビッ
トが入力され4ビットのセレクト信号QA0〜QA3を
出力するデコーダ56、CPU34からの読み出しアド
レスの最下位2ビットが入力され4ビットのセレクト信
号QB0〜QB3を出力するデコーダ58、書き込みア
ドレスの最下位2ビットが「11」の時にアクティブと
なるデコーダ56の出力QA3にセット入力が接続さ
れ、読み出しアドレスの最下位2ビットが「11」の時
にアクティブとなるデコーダ58の出力QB3にリセッ
ト入力が接続され、CPU34の割込端子に出力が接続
されたRSフリップ・フロップ(以下、RSFFとい
う)60、デコーダ58の出力QB3にセット入力が接
続され、デコーダ56の出力QA3にリセット入力が接
続され、CPU20の割込端子に出力が接続されたRS
FF62、から構成されている。
【0022】つまり、パラレルインタフェース部10に
おいては、CPU20によりRAM54の第4バイト目
にデータが書き込まれると、RSFF60がセットされ
CPU34に対してデータの読み出しを要求する割込が
発生し、また、CPU34によりRAM54から第4バ
イト目のデータが読み出されると、RSFF62がセッ
トされCPU20に対して新たなデータの書き込みを許
可する割込が発生する。
【0023】次に、楽音発生部12は、楽音発生パラメ
ータ生成部8から受け取った楽音発生パラメータに基づ
き所定のデジタル楽音信号を発生する音源46、楽音を
発生させるのに必要な波形データが格納されているRO
M48、およびこれら各部を結ぶアドレスバス50,デ
ータバス52を備えている。
【0024】そして、音源46は、図4に示すように、
楽音発生パラメータ生成部8より受け取った8チャネル
分の楽音発生パラメータを記憶するレジスタ64、時分
割で動作して8チャネル分のデジタル楽音信号をレジス
タ64に記憶された楽音発生パラメータに基づいて生成
するオシレータ66、オシレータ66で生成された8チ
ャネル分のデジタル楽音信号の夫々に後述する定位デー
タを積算して各信号を左右2チャネルに分割し、更に左
右チャネル別々に夫々8チャネル分累算することによ
り、左右2チャネルのデジタル楽音信号を生成するデジ
タルミキサ(DMX)68を備えている。
【0025】また、オシレータ66は、ROM48に記
憶されている楽音波形データを読み出すデジタル・コン
トロールド・オシレータ(DCO)70、ROM48か
ら読み出された楽音波形データを補間する補間回路(I
PC)72、補間回路72が出力する楽音波形データの
周波数特性を制御し音色を変化させるデジタル・コント
ロールド・フィルタ(DCF)74、DCF74が出力
する楽音波形データの振幅を制御し音量を変化させるデ
ジタル・コントロールド・アンプリファイア(DCA)
76から構成されている。
【0026】すなわち、楽音発生部12においては、レ
ジスタ64に書き込まれた楽音発生パラメータに従っ
て、DCO70がROM48に格納されている正規化さ
れた波形データを読み出し、読み出した波形データをI
PC72,DCF74,DCA76,DMX78が様々
に加工することにより所定の楽音信号を生成する。
【0027】上記のように構成された電子楽器において
は、キーボード2および操作パネル4が操作されると、
これを演奏情報発生部6が検出し、その操作に応じた演
奏情報を表す演奏情報イベントを作成して楽音発生パラ
メータ生成部8に転送する。楽音発生パラメータ生成部
8では、この演奏情報イベントに応じて楽音発生パラメ
ータを生成し、楽音発生部12に転送する。楽音発生部
12では、楽音発生パラメータに基づいてオシレータ6
6を動作させデジタル楽音信号を発生し、D/A変換器
14および信号増幅器16を介してスピーカ18より発
音する。
【0028】ここで演奏情報発生部6で生成され、楽音
発生パラメータ生成部8に転送される演奏情報イベント
としては、図5に示すように、キーオン,キーオフ,音
量,ビブラート,グロール,定位,周波数,音色の8種
類ある。そして、各イベントは4バイトで構成されてお
り、第1バイトは、イベント種別を示すと共に、そのイ
ベントを処理する際の優先度が示され、最上位ビットが
1の場合は優先度が高く、0の場合は優先度が低い。こ
こでは、メロディ演奏音域の鍵盤が押鍵または離鍵され
た時に生成されるキーオンイベントおよびキーオフイベ
ントのみ、最上位ビットが1とする。第4バイトはその
イベントの処理に割り当てられたオシレータ66のチャ
ネル(OSC)が示される。第2,第3バイトは各イベ
ント毎に異なる制御データが示される。すなわち、キー
オンイベントでは、第2バイトで押鍵された鍵盤の番号
KNOが第3バイトでその押鍵の強さVELが示され、
キーオフイベントでは、第2バイトで離鍵された鍵盤の
番号KNOのみが示され、音量イベントでは、16ビッ
トを用いて音量DL,DHが示され、ビブラートイベン
トおよびグロールイベントでは、ビブラートおよびグロ
ールの速さSPDと深さDPTとが夫々8ビットで示さ
れ、定位イベントでは、16ビットを用いて0000H
の時は左のスピーカからのみ、FFFFHの時は右のス
ピーカからのみ、また8000Hの時は左右スピーカの
真中から音が聴こえるといった具合いにバランスを制御
する値DL,DHが示され、周波数イベントでは、第3
バイトで半音階毎に区切られた音階△FHが示され、第
2バイトでその半音階をさらに256分の1に分割した
音階△FLが示され、音色イベントでは、第2バイトで
音色の種類を表す番号TNOのみが示される。
【0029】次に、演奏情報発生部6のCPU20にて
実行される処理を、図6〜図12に示すフローチャート
に沿って説明する。図6は、CPU20において実行さ
れるメイン処理である。まず、ステップ110にて、R
AM24など周辺装置を初期化する。
【0030】続くステップ120にて、入力イベントキ
ューに後述する外部操作検出処理により入力イベントが
書き込まれているか否かを判断し、書き込まれていなけ
ればステップ120を繰り返し実行して入力イベントが
書き込まれるのを待ち、入力イベントが書き込まれてい
ればステップ130に移行して入力イベント処理を実行
する。
【0031】次に、先のステップ130にて実行される
入力イベント処理の詳細を、図7に示すフローチャート
に沿って説明する。図7に示すように、まずステップ1
40にて、入力イベントキューから入力イベントを読み
出し、その入力イベントがキーボード入力に関するもの
であるか否かを判断し、キーボード入力に関するイベン
トであれば、ステップ150に移行してキー入力イベン
ト処理を実行する。また、ステップ140にて、キーボ
ード入力に関するイベントではないと判断されると、ス
テップ160に移行して、パネル入力イベント処理を実
行する。
【0032】次に、先のステップ150にて実行される
キー入力イベント処理の詳細を、図8に示すフローチャ
ートに沿って説明する。まず、ステップ170にて、入
力イベントが押鍵であるか否かを判断し、押鍵であれば
ステップ180に移行する。
【0033】ステップ180では、押鍵された鍵盤の音
域がメロディ演奏音域であるか否かを判断し、メロディ
演奏音域であればステップ190に移行し、オシレータ
66の8チャネルの中から使用するチャネルを選択し
て、キーオンイベントを楽音発生パラメータ生成部8の
CPU34にパラレルインタフェース部10を介して転
送して本処理を終了する。また、ステップ180にて、
メロディ演奏音域でない即ち自動伴奏音域であると判断
されると、ステップ200に移行して、鍵盤の押鍵状態
から演奏すべきコードを検出してコードバッファに書き
込み、本処理を終了する。
【0034】先のステップ170にて、入力イベントが
押鍵でない、即ち離鍵であると判断されると、ステップ
210に移行する。ステップ210では、離鍵された鍵
盤の音域がメロディ演奏音域であるか否かを判断し、メ
ロディ演奏音域であればステップ220に移行し、キー
オフイベントをCPU34にパラレルインタフェース部
10を介して転送して本処理を終了する。ステップ21
0にて、鍵盤の音域がメロディ演奏音域でないと判断さ
れた場合、そのまま処理を終了する。
【0035】次に、図7のステップ160にて実行され
るパネル入力イベント処理の詳細を図9に示すフローチ
ャートに沿って説明する。まずステップ230にて、入
力イベントが音色選択スイッチを検出したものであるか
否かを判断し、音色選択スイッチを検出したものでなけ
ればステップ250に移行し、音色選択スイッチを検出
したものであればステップ240に移行して、キーボー
ド2のメロディ演奏音域が使用しているオシレータのチ
ャネルと音色選択スイッチにより選択された音色を設定
した音色イベントをパラレルインタフェース部10を介
してCPU34に転送する。
【0036】ステップ250では、入力イベントがパタ
ン選択スイッチを検出したものであるか否かを判断し、
パタン選択スイッチを検出したものでなければステップ
270に移行し、パタン選択スイッチを検出したもので
あればステップ260に移行して、パタン選択スイッチ
で選択された自動演奏パタンのパタンデータが格納され
ているエリアの開始アドレスをパタンアドレスバッファ
に設定する。
【0037】ステップ270では、入力イベントが自動
伴奏開始スイッチを検出したものであるか否かを判断
し、自動伴奏開始スイッチを検出したものでなければス
テップ290に移行し、自動伴奏開始スイッチを検出し
たものであれば、ステップ280に移行して、自動伴奏
の実行状態を示すRUNレジスタに自動伴奏中であるこ
とを示す値(例えば0FFH)を書き込む。
【0038】ステップ290では、入力イベントが自動
伴奏終了スイッチを検出したものであるか否かを判断
し、自動伴奏終了スイッチを検出したものでなければス
テップ310に移行し、自動伴奏終了スイッチを検出し
たものであれば、ステップ300に移行して、RUNレ
ジスタに自動伴奏を行っていないことを示す値(例えば
00H)を書き込む。
【0039】ステップ310では、入力イベントが音量
制御ボリュームを検出したものであるか否かを判断し、
音量制御ボリュームを検出したものでなければステップ
330に移行し、音量制御ボリュームを検出したもので
あればステップ320に移行して、操作されたボリュー
ム(キーボード2のメロディ演奏音域または自動伴奏音
域)が使用しているオシレータ66のチャネルと音量制
御ボリュームにより検出された音量を設定した音量イベ
ントをパラレルインタフェース部10を介してCPU3
4に転送する。
【0040】ステップ330では、入力イベントがビブ
ラート制御ボリュームを検出したものであるか否かを判
断し、ビブラート制御ボリュームを検出したものでなけ
ればステップ350に移行し、ビブラート制御ボリュー
ムを検出したものであればステップ340に移行して、
キーボード2のメロディ演奏音域が使用しているオシレ
ータ66のチャネルとビブラート制御ボリュームにより
検出されたビブラートの速さと深さとを設定したビブラ
ートイベントをパラレルインタフェース部10を介して
CPU34に転送する。
【0041】ステップ350では、入力イベントがグロ
ール制御ボリュームを検出したものであるか否かを判断
し、グロール制御ボリュームを検出したものでなければ
ステップ370に移行し、グロール制御ボリュームを検
出したものであればステップ360に移行して、キーボ
ード2のメロディ演奏音域が使用しているオシレータ6
6のチャネルとグロール制御ボリュームにより検出され
たグロールの速さと深さとを設定したグロールイベント
をパラレルインタフェース部10を介してCPU34に
転送する。
【0042】ステップ370では、入力イベントが定位
制御ボリュームを検出したものであるか否かを判断し、
定位制御ボリュームを検出したものでなければステップ
390に移行し、定位制御ボリュームを検出したもので
あればステップ380に移行して、キーボード2のメロ
ディ演奏音域が使用しているオシレータ66のチャネル
と定位制御ボリュームにより検出された定位データとを
設定した定位イベントをパラレルインタフェース部10
を介してCPU34に転送する。
【0043】ステップ390では、入力イベントが音程
制御ボリュームを検出したものであるか否かを判断し、
音程制御ボリュームを検出したものでなければステップ
350に移行し、音程制御ボリュームを検出したもので
あればステップ400に移行して、キーボード2のメロ
ディ演奏音域が使用しているオシレータ66のチャネル
と音程制御ボリュームにより検出された音程を設定した
周波数イベントをパラレルインタフェース部10を介し
てCPU34に転送する。
【0044】ステップ390にて、入力イベントが音程
制御ボリュームを検出したものでないと判断されるか、
先のステップ240,260,280,300,32
0,340,360,380,400の各処理が実行さ
れた後、本処理は終了する。次に、CPU20において
実行され、キーボード2および操作パネル4からの入力
の有無を調べて、入力イベントキューに入力イベントを
設定する外部操作検出処理を、図10に示すフローチャ
ートに沿って説明する。なお、この処理は、インタバル
タイマによる割込に従い、周期的(例えば1ms毎)に
実行される。
【0045】図10に示すように、まず、ステップ41
0にて、キーボード2の状態を検出して前回検出したと
きの状態と比べて変化があったか否かを判断し、変化が
なければステップ430に移行し、変化があればステッ
プ420に移行して、その変化に応じて押鍵または離鍵
を表す入力イベントを入力イベントキューにセットした
後ステップ430に移行する。
【0046】ステップ430では、操作パネル4の状態
を検出して前回検出した時の状態と比べて変化があった
か否かを判断し、変化がなければそのまま本処理を終了
し、変化があればステップ440に移行して、新たに操
作された各スイッチおよびボリュームに応じた入力イベ
ントを入力イベントキューにセットした後、本処理を終
了する。
【0047】次に、CPU20において実行され、自動
伴奏のための演奏情報イベントを生成する自動伴奏処理
を、図11に示すフローチャートに沿って説明する。な
お、この処理は、インタバルタイマによる割込に従い、
周期的(例えば5ms毎)に実行される。
【0048】図11に示すように、まず、ステップ45
0にて、自動伴奏の実行状態を示すRUNレジスタに演
奏中であることを表す値が書き込まれているか否かを判
断し、演奏中であることを表す値が書き込まれていれ
ば、ステップ460に移行し、それ以外の値が書き込ま
れていれば、そのまま本処理を終了する。
【0049】ステップ460では、自動伴奏の演奏タイ
ミングを制御するタイミングカウントレジスタがカウン
トアウトしたか否かを判断し、カウントアウトしていれ
ばステップ470に移行し、パタンアドレスバッファを
進めて次の自動伴奏パタンデータを読み出し、この読み
出された自動伴奏パタンデータとコードバッファに記憶
されている情報とに基づいて伴奏音を変更する演奏情報
イベントを作成してパラレルインタフェース部10を介
してCPU34に転送した後、タイミングカウントレジ
スタを所定の値にリセットし、ステップ460に戻る。
【0050】ステップ460にて、タイミングカウント
レジスタがカウントアウトしていないと判断されると、
ステップ480に移行する。ステップ480では、パタ
ンアドレスバッファが自動伴奏パタンデータの末尾を示
しているか否かを判断し、自動伴奏パタンデータの末尾
を示していればステップ490に移行し、パタンアドレ
スバッファが自動伴奏パタンデータの先頭を示すように
リセットしてステップ500に移行する。また、ステッ
プ480にて、パタンアドレスバッファが自動伴奏パタ
ンデータの末尾を指示していなければ、そのままステッ
プ500に移行する。
【0051】ステップ500では、タイミングカウント
レジスタの値をデクリメントして本処理を終了する。す
なわち、自動伴奏処理においては、タイミングカウント
レジスタがカウントアウトする毎にパタンアドレスバッ
ファの内容を更新し、この更新されたパタンアドレスバ
ッファの内容に従って自動伴奏パタンデータを順次読み
出して演奏情報イベントを作成する。尚、タイミングカ
ウントレジスタの値は、別に設定された演奏テンポに応
じて常に一定の値がセットされるが、自動伴奏パタンデ
ータにカウント値の情報を含ませて随時変更するように
してもよい。
【0052】次に、パラレルインタフェース部10から
の割込に応じ、CPU20において実行されるビジー解
除処理を図12に示す。前述したように、CPU34が
パラレルインタフェース部10の第4バイトを読み出し
たときに発生する割込に応じて動作し、図12に示すよ
うに、ステップ510にてパラレルインタフェース部1
0への書込禁止を表すビジーバッファをクリアする。
【0053】このビジーバッファは、CPU20からパ
ラレルインタフェース部10を介してCPU34に演奏
情報イベントを転送する際に参照され、ビジーバッファ
がセットされている場合、CPU20は、パラレルイン
タフェース部10への演奏情報イベントの書き込みを行
わないで、ビジーバッファがクリアされるまで待機す
る。そして、パラレルインタフェース部10へ演奏情報
イベントを書き込んだ時には、必ずビジーバッファをセ
ットする。
【0054】つまり、ビジーバッファを用いて、パラレ
ルインタフェース部10に未処理の演奏情報イベントが
残っているにも関わらず、新たな演奏情報イベントを上
書きしてしまい、演奏情報イベントが紛失してしまうこ
とを防止する制御を行なう。次に、楽音発生パラメータ
生成部8のCPU34にて実行される処理を、図13〜
図15に示すフローチャートに沿って説明する。
【0055】図13は、CPU34で行われるメイン処
理である。まず、ステップ520にて、RAM38の
他、周辺装置を初期化する。続くステップ530にて、
優先イベントキューに演奏情報イベントが書き込まれて
いるか否かを判断し、書き込まれていればステップ54
0に移行し、優先イベントキューから演奏情報イベント
を読み出して演奏情報イベント処理を実行し、ステップ
530に戻る。また、ステップ530にて、優先イベン
トキューに演奏情報イベントが書き込まれていなければ
ステップ550に移行する。
【0056】ステップ550では、非優先イベントキュ
ーに演奏情報イベントが書き込まれているか否かを判断
し、演奏情報イベントが書き込まれていなければステッ
プ530に戻り、演奏情報イベントが書き込まれていれ
ばステップ560に移行し、非優先イベントキューから
演奏情報イベントを読み出して演奏情報イベント処理を
実行した後、ステップ530に戻る。
【0057】すなわち、本処理においては、優先イベン
トキューに演奏情報イベントがある限りは、連続して優
先イベントキューの演奏情報イベントを処理し、優先イ
ベントキューに演奏情報イベントがない場合にだけ非優
先イベントキューの演奏情報イベントを処理する。
【0058】次に、先のステップ540、560で実行
される演奏情報イベント処理の詳細を、図14に示すフ
ローチャートに沿って説明する。まず、ステップ570
にて、演奏情報イベントがキーオンイベントであるか否
かを判断し、キーオンイベントであればステップ580
に移行して、キーオンイベント処理を実行する。また、
キーオンイベントでなければステップ590に移行す
る。
【0059】ステップ590では、演奏情報イベントが
キーオフイベントであるか否かを判断し、キーオフイベ
ントであればステップ600に移行して、キーオフイベ
ント処理を実行する。また、キーオフイベントでなけれ
ばステップ610に移行する。
【0060】ステップ610では、演奏情報イベントが
制御イベント(音量イベント,ビブラートイベント,グ
ロールイベント,定位イベント,周波数イベント)であ
るか否かを判断し、制御イベントであればステップ62
0に移行して、制御イベントに示された制御データに基
づき楽音発生パラメータを生成しレジスタ64に書き込
む。また、制御イベントでなければステップ630に移
行する。
【0061】ステップ630では、演奏情報イベントが
音色イベントであるか否かを判断し、音色イベントであ
ればステップ640に移行して、音色イベントに示され
た音色データに基づき楽音発生パラメータを生成しレジ
スタ64に書き込む。ステップ630にて音色イベント
でないと判断されるか、先のステップ580,600,
620,640の処理が実行された後、ステップ650
に移行して、優先イベントキューおよび非優先イベント
キューの双方に新たな演奏情報イベントを書き込む余地
が残っていれば、イベント受信禁止バッファにイベント
受信許可を意味する00Hを書き込み処理を終了する。
このとき、未受信イベントがパラレルインタフェース部
10に残っていれば、読み出して優先イベントキューま
たは非優先イベントキューに書き込む。そして、イベン
トを書き込んだことによりそのイベントキューがいっぱ
いになった場合は、イベント受信禁止バッファにイベン
ト受信禁止を意味する0FFHを書き込む。
【0062】次に、先のステップ580にて実行される
キーオンイベント処理の詳細を図15に示すフローチャ
ートに沿って説明する。まずステップ660にて、キー
オンイベントの第1バイトの最上位ビットが1であるか
否か、即ち優先度の高いイベントであるか否かを判断
し、最上位ビットが1であればステップ670に移行し
て、優先イベント処理フラグをセットした後、ステップ
680に移行する。また、ステップ660にて、最上位
ビットが1でなければ、そのままステップ680に移行
する。
【0063】ステップ680では、キーオンイベントに
示されたデータに基づき楽音発生パラメータを生成しレ
ジスタ64に書き込み本処理を終了する。次に、先のス
テップ600にて実行されるキーオフイベント処理の詳
細を図16に示すフローチャートに沿って説明する。
【0064】まず、ステップ690にて、キーオフイベ
ントの第1バイトの最上位ビットが1であるか否か、即
ち優先度の高いイベントであるか否かを判断し、最上位
ビットが1でなければステップ700に移行する。ステ
ップ700では、優先イベント処理フラグがセットされ
ているか否かを判断し、セットされていればステップ7
20に移行する。
【0065】ステップ700にて、優先イベント処理フ
ラグがセットされていないと判断されるか、先のステッ
プ690にて、キーオフイベントの第1バイトの最上位
ビットが1でないと判断された場合、ステップ710に
移行し、キーオフイベントに示されたデータに基づき楽
音発生パラメータを生成してレジスタ64に書き込んだ
後、ステップ720に進む。
【0066】ステップ720では、優先イベント処理フ
ラグをクリアし、本処理を終了する。即ち、キーオンイ
ベント処理においては、イベントが優先度の高いキーオ
ンイベントである時は優先イベント処理フラグをセット
し、また、キーオフイベント処理においては、優先イベ
ント処理フラグがセットされており、かつイベントが優
先度の低いキーオフイベントである場合に、この非優先
のキーオフイベントを無視している。
【0067】これは、優先度の低いキーオフイベントに
引き続いて優先度の高いキーオンイベントが発生した場
合、優先処理により順序が逆転して先に優先度の高いキ
ーオフイベントが処理されることがあり、つまり優先度
の低いキーオフイベントを処理しようとした時に、優先
イベント処理フラグがセットされているということは、
処理順序が逆転したことを意味している。
【0068】また、順序が逆転し、しかも優先度の低い
キーオフイベントおよび優先度の高いキーオンイベント
に対して同じオシレータ66のチャネルが割り当てられ
ている場合、優先度の高いキーオンイベントの楽音信号
が発生するようにオシレータ66のチャネルが設定され
ることにより、優先度の低いキーオフイベントによって
停止されるべき楽音は消されてしまうので、この優先度
の低いキーオフイベントは不要なものとなる。もし、こ
の不要となった優先度の低いキーオフイベントの処理が
実行されると、優先度の高いキーオンイベントは、それ
に対応したキーオフイベントが発生する前に、楽音が消
されてしまうことになる。従って、優先処理が行われて
処理順序の逆転が発生したときには、不要となった優先
度の低いキーオフイベントを無視することにより、各キ
ーオンイベントおよびキーオフイベントの対応関係を正
しく保持することができる。
【0069】次に、パラレルインタフェース部10から
の割込に応じ、CPU34にて実行されるイベント受信
処理について、図17に示すフローチャートに沿って説
明する。まず、ステップ730にて、パラレルインタフ
ェース部10に格納されている演奏情報イベントの第1
バイトの最上位ビットが1であるか否か、即ち優先度の
高いイベントであるか否かを判断し、最上位ビットが1
であれば、ステップ740に移行し、パラレルインタフ
ェース部10から読み出した演奏情報イベントを優先イ
ベントキューにセットして、本処理を終了する。また、
ステップ730にて最上位ビットが1でなければ、ステ
ップ750に移行し、パラレルインタフェース部10か
ら読み出した演奏情報イベントを非優先イベントキュー
にセットして、本処理を終了する。
【0070】なお、ステップ740およびステップ75
0において優先イベントキューまたは非優先イベントキ
ューに演奏情報イベントがセットされたことにより、そ
のイベントキューがこれ以上演奏情報イベントを格納す
ることができない状態になった場合、イベント受信禁止
バッファにイベント受信禁止を示す値を書き込む。
【0071】また、既にイベント受信禁止バッファにイ
ベント受信禁止を示す値が書き込まれていた場合には、
ステップ740およびステップ750においては、何も
せずそのまま本処理を終了する。以上説明したように、
本実施例の電子楽器においては、優先度の高い演奏情報
イベントが格納される優先イベントキューと、それ以外
の演奏情報イベントが格納される非優先イベントキュー
が設けられており、優先イベントキューに演奏情報イベ
ントがある限りは、連続して優先イベントキューの演奏
情報イベントを処理し、優先イベントキューに演奏情報
イベントがない場合にだけ非優先イベントキューの演奏
情報イベントを処理するように構成されている。
【0072】従って、本実施例によれば、優先度を高く
設定したキーボード2のメロディ演奏音域における押
鍵、離鍵情報を表すキーオンイベントおよびキーオフイ
ベントは優先的に処理されるので、他の演奏情報イベン
トの有無に関わらず、ほぼ一定の状態でメロディ演奏音
域の演奏音を発音させることができる。
【0073】また、本実施例においては、優先イベント
処理フラグを設け、キーオンイベントの処理を実行する
際に、イベントの優先度が高ければこの優先イベント処
理フラグをセットし、キーオフイベントの処理を実行す
る際に、イベントの優先度が低く、しかも優先イベント
処理フラグがセットされている場合、即ち、演奏情報イ
ベントの優先処理が行なわれることにより、演奏情報イ
ベントの処理順序が逆転し、後に発生した優先度の高い
キーオンイベントが先に演奏情報イベントキューから読
み出されて処理され、引き続いて、先に発生した優先度
の低いキーオフイベントが演奏情報イベントキューから
読み出された場合に、この優先度の低いキーオフイベン
トを廃棄するように構成されている。
【0074】従って、本実施例によれば、演奏情報イベ
ントの優先処理によりイベントの処理順序が逆転した場
合でも、優先度の高いキーオンイベントにより発生した
楽音が、後から処理される優先度の低いキーオフイベン
トによって消されてしまうことがない。
【0075】つまり、本実施例によれば、優先処理によ
って不要となった(キーオンイベントと対応のとれなく
なった)優先度の低いキーオフイベントを廃棄すること
により、キーオンイベントおよびキーオフイベントの対
応関係を正常に保持するので、楽音が途切れてしまうと
いった不都合を防止することができる。
【0076】以上本発明の一実施例について説明した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の
要旨を逸脱しない範囲において様々な態様を採ることが
できる。例えば、本実施例においては、キーボードのメ
ロディ演奏音域における押鍵、離鍵のみ優先度を高くし
たが、例えば、ドラムのようなリズムを刻む演奏情報の
優先度を高くしてもよい。
【0077】また、本実施例においては、優先度を優
先,非優先の2段階に設定しているが、3段階以上の設
定にしてもよい。また更に、本実施例においては、演奏
情報発生部6と楽音発生パラメータ生成部8とに別々の
CPUを用いて構成したが、処理速度の速い単一のCP
Uでこれらを構成してもよい。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電子楽器
においては、外部操作装置からの入力により生成される
演奏情報を、その演奏情報の優先度情報に示された優先
度に従い、その優先度毎に演奏情報記憶手段に格納し、
この格納された演奏情報を優先度の高い順に読み出して
処理する優先処理を行なう。
【0079】従って、本発明によれば、同時に多くの演
奏情報が発生した場合でも、演奏において重要度の高い
演奏情報の優先度を高く設定することにより、優先度の
高い演奏情報は遅延なく処理されるので、ほぼ一定の演
奏状態を再現することができる。
【0080】また、本発明においては、同じ楽音発生手
段に割り当てられた、演奏情報の処理において、優先処
理により、先に発生した離鍵情報を含む優先度の低い演
奏情報と後に発生した押鍵情報を含む優先度の高い演奏
情報とで処理される順序が逆転した場合、即ち、演奏情
報記憶手段から離鍵情報を含む演奏情報が読み出された
際に、その演奏情報の優先度情報に示された優先度が先
に処理された押鍵情報を含む演奏情報の優先度より低か
った場合、押鍵情報を含む演奏情報との対応のとれなく
なったこの離鍵情報を含む演奏情報を廃棄している。
【0081】従って、優先処理が行われ演奏情報の処理
順序が逆転した場合でも、押鍵および離鍵の対応関係を
正常に保持することができ、楽音が途中で途切れてしま
うような不都合を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を例示するブロック図である。
【図2】 本実施例の電子楽器の回路構成を表すブロッ
ク図である。
【図3】 パラレルインタフェース部10の回路図であ
る。
【図4】 音源46の構成を表すブロック図である。
【図5】 演奏情報イベントの内容を表す説明図であ
る。
【図6】 CPU20で実行されるメイン処理を表すフ
ローチャートである。
【図7】 CPU20で実行される入力イベント処理を
表すフローチャートである。
【図8】 CPU20で実行されるキー入力イベント処
理を表すフローチャートである。
【図9】 CPU20で実行されるパネル入力イベント
処理を表すフローチャートである。
【図10】 CPU20で実行される外部操作検出処理
を表すフローチャートである。
【図11】 CPU20で実行される自動伴奏処理を表
すフローチャートである。
【図12】 CPU20で実行されるビジー解除処理を
表すフローチャートである。
【図13】 CPU34で実行されるメイン処理を表す
フローチャートである。
【図14】 CPU34で実行される演奏情報イベント
処理を表すフローチャートである。
【図15】 CPU34で実行されるキーオンイベント
処理を表すフローチャートである。
【図16】 CPU34で実行されるキーオフイベント
処理を表すフローチャートである。
【図17】 CPU34で実行されるイベント受信処理
を表すフローチャートである。
【符号の説明】
2…キーボード 4…操作パネル 6
…演奏情報発生部 8…楽音発生パラメータ生成部 10…パラレル
インタフェース部 12…楽音発生部 14…D/A変換器 1
6…信号増幅器 16…増幅器 18…スピーカ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キーボードや操作パネルなどの外部操作
    装置からの入力に従って、電気的に楽音を発生させる電
    子楽器であって、 楽音発生用のデータに従って楽音信号を発生する複数の
    楽音発生手段と、 上記外部操作装置からの入力に従い、楽音発生の優先度
    に関する優先度情報、楽音信号の発生の開始および終了
    を表す押鍵および離鍵情報、該押鍵情報に対応して楽音
    信号を発生させるために上記複数の楽音発生手段の中か
    ら選択され割り当てられた楽音発生手段を示す割当情
    報、を含む楽音発生のための演奏情報を生成する演奏情
    報生成手段と、 該演奏情報生成手段により生成された演奏情報を記憶す
    るための演奏情報記憶手段と、 上記演奏情報生成手段により生成された演奏情報を該演
    奏情報の優先度情報に示された優先度に従って順次識別
    し、該優先度毎に上記演奏情報を上記演奏情報記憶手段
    に書き込む優先度識別手段と、 上記演奏情報記憶手段から優先度の高い順に演奏情報を
    読み出し、該読み出された演奏情報に基づいて楽音発生
    用のデータを生成し、該生成された楽音発生用のデータ
    を上記演奏情報の割当情報に従って上記楽音発生手段へ
    転送する楽音情報生成手段と、 上記楽音発生手段が出力する楽音信号に従って所定の音
    色で発音する発音手段と、 を備え、上記楽音情報生成手段に、上記演奏情報記憶手
    段から読み出した演奏情報に押鍵情報が含まれている場
    合、該演奏情報の割当情報に示された楽音発生手段につ
    いて該演奏情報の優先度情報に示された優先度を記憶
    し、上記演奏情報記憶手段から読み出した演奏情報に離
    鍵情報が含まれており、しかも当該演奏情報の優先度情
    報に示された優先度が、当該演奏情報の割当情報に示さ
    れた楽音発生手段について記憶されている優先度より低
    い場合には、当該演奏情報を廃棄する演奏情報廃棄手段
    を設けたことを特徴とする電子楽器。
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