JPH076442A - 光磁気検出用光学ヘッド - Google Patents

光磁気検出用光学ヘッド

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JPH076442A
JPH076442A JP6104700A JP10470094A JPH076442A JP H076442 A JPH076442 A JP H076442A JP 6104700 A JP6104700 A JP 6104700A JP 10470094 A JP10470094 A JP 10470094A JP H076442 A JPH076442 A JP H076442A
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JP
Japan
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optical
light beam
magneto
light
recording surface
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JP6104700A
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English (en)
Inventor
Satoru Hineno
哲 日根野
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Publication of JPH076442A publication Critical patent/JPH076442A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成によって小型に構成されると共
に、高精度の反射光ビームの検出が行なわれ得るように
した、光磁気検出用光学ヘッドを提供すること。 【構成】 光ビームを射出する光源21と、この光源か
らの光ビームを光ディスクの表面に照射し且つこの表面
で反射された戻り光ビームを受光する対物レンズ24
と、この反射光ビームを分離光学系23を介して受光す
るフォトディテクタ28と、を含んでいる、光磁気検出
用光学ヘッド20おいて、上記分離光学系により分離さ
れた光路中に、エンハンス素子26が備えられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学ヘッドに係り、特に
光磁気記録媒体等の光記録媒体に記録及び/又は再生を
行うための光学ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】記録可能な光磁気ディスクに記録されて
いる情報信号を読み取る光学ヘッドは例えば図6のよう
に構成されている。図6において、光学ヘッド1は以下
のような光学素子から構成されている。2は光源として
の半導体レーザ素子である。半導体レーザ素子1より出
射された光ビームは対物レンズ3に導かれる。対物レン
ズ3は半導体レーザ素子より出射された光ビームを光磁
気ディスクMOの信号記録面上で焦点を結ばせる。4は
コリメータレンズで半導体レーザ素子1より出射された
発散光としての光ビームを平行な光ビームに変換する。
【0003】5はビームスプリッタで、半導体レーザ素
子1より出射された光ビームと光磁気ディスクMOの信
号記録面によって反射された戻り光ビームを分離するも
のである。このビームスプリッタ5は光学プリズム(以
下、単にプリズム)51と端面が互いに平行になってい
る光学素子52を貼り合わせることによって形成されて
いる。プリズム51と光学素子52との境界面となる光
学素子52の端面5aとプリズム51との間には、光ビ
ームのP偏光成分を透過、S偏光成分を反射するような
多層の誘電体層が設けられている。光学素子52の他方
の端面5bには、光磁気ディスクMOの記録面からの戻
り光ビームを反射する全反射膜が設けられている。誘電
体層や全反射膜は蒸着等によって形成されている。
【0004】6はウォラストンプリズムで上述した信号
記録面からの戻り光ビームに基づく複数のビームを出射
するものである。このウォラストンプリズム6として
は、例えば米国特許4771414に開示されているも
のを用いることが出来る。7は結像レンズでウォラスト
ンプリズム6から出射された複数のビームをフォトディ
テクタ9上に集光させるものである。
【0005】8はマルチレンズで結像レンズ7によって
集光された光ビームにフォーカスエラー検出のための非
点収差を発生させるとともに、レンズの一方の面、出射
面側を凹レンズ形状としておくことによってビームスプ
リッタ5の出射端面からフォトディテクタまでの戻り光
路長を短縮することができる。フォトディテクタ9はデ
ィスクの信号記録面に記録された情報信号を読み取った
信号,並びにフォーカスエラー信号及びトラッキングエ
ラー信号の各エラー信号を生成するための複数の受光部
を有する。フォトディテクタ9からの検出信号に基づい
て光磁気ディスクMOの信号記録面に記録された情報信
号を読み取った信号が生成される。
【0006】このように構成された光学ヘッド1によれ
ば、半導体レーザ素子1から出射されたP偏光の光ビー
ムはコリメータレンズ4によって発散した光ビームから
平行な光ビームに変換される。コリメータレンズ4から
出射された光ビームはビームスプリッタ5を介して対物
レンズ3によって光磁気ディスクMOの信号記録面上の
ある一点に集光される。
【0007】光磁気ディスクMOの信号記録面によって
反射されたS偏光成分を含む光ビーム,即ち、戻り光ビ
ームは、再び対物レンズ3を介してビームスプリッタ5
に導かれる。この戻り光ビームは、ビームスプリッタ5
の境界面によって反射されるとともに90度偏光され、
更に、光学素子52の端面5bによって全反射されると
ともに再び90度偏光される。ビームスプリッタ5から
出射された光ビームに基づいて、ウォラストンプリズム
6は複数の光ビームを出射し、これらの光ビームは集光
レンズ7、マルチレンズ8を介してフォトディテクタ9
の各受光面上に集光される。
【0008】マルチレンズ8を透過した後の光ビームは
非点収差を含んだものとなっている。フォトディテクタ
9の各受光面からの検出信号に基づいて、光磁気ディス
クMOの読み取り信号及びフォーカスエラー信号、トラ
ッキングエラー信号等の信号が生成される。尚、光磁気
ディスクMOの読み取りは、光磁気ディスクMOの信号
記録面によってカー効果に基づいて光ビーム偏光面が回
転せられることを利用して行われる。
【0009】また、所謂Compact Diskや光
学式Video Discなどの再生専用の光ディスク
Dに記録されている情報信号を読み取る光学ヘッド10
は例えば図7に示すように構成されている。11は光源
としての半導体レーザ素子である。半導体レーザ素子1
から出射された光ビームは回折格子15によってO次回
折光及びプラスマイナス1次回折光の少なくとも3本の
光ビームに分離される。回折格子15によって発生され
たO次回折光及びプラスマイナス1次回折光は平行平板
状のビームスプリッタ12によって90度偏光されると
ともに反射されて対物レンズ13に導かれる。ビームス
プリッタ12は無偏光のビームスプリッタが用いられる
とともに、対物レンズ13の光軸に対して通常45度傾
いた状態で配されている。
【0010】対物レンズ13は回転駆動されている光デ
ィスクDの信号記録面上の一点に集光される。正しく
は、信号記録面上のトラック上にO次回折光が、このO
次回折光を挟んでその前後の離間した位置に夫々+1次
回折光及び−1次回折光が照射される。光ディスクDの
信号記録面によって反射された光ビーム,即ち、戻り光
ビームは再び対物レンズ13を介してビームスプリッタ
12に導かれる。
【0011】ビームスプリッタ12を透過する際にフォ
ーカス検出用の非点収差が戻り光ビームに発生する。ビ
ームスプリッタ12から出力された戻り光ビームは凹レ
ンズ14を介してフォトディテクタ16の受光面上に集
光される。凹レンズ14によって倍率をかせぐことによ
ってビームスプリッタ12の出射端面からフォトディテ
クタ16至る戻り光路長を短くすることができるととも
に、凹レンズ14を対物レンズ13の光軸方向に移動調
整することによって、戻り光ビームを合焦状態でフォト
ディテクタ16の受光面上に集光させることができる。
フォトディテクタ16の受光面は、ディスクの信号記録
面に記録された情報信号を読み取った信号,フォーカス
エラー信号及びトラッキングエラー信号を得るために複
数の受光部より構成されている。
【0012】このように構成された光学ヘッド10にお
いて、半導体レーザ素子11より出射された光ビームは
発散光のままで回折格子15を介してビームスプリッタ
12に導かれる。ビームスプリッタ12によって90度
偏光させられて反射された光ビームは対物レンズ13に
よって光ディスクDの信号記録面上に合焦するように照
射される。光ディスクDの信号記録面からの戻り光ビー
ムは再び対物レンズ13を介してビームスプリッタ12
に導かれる。ビームスプリッタ12を透過した光ビーム
は凹レンズ14を介してフォトディテクタ16の受光面
上に集光される。フォトディテクタ16のO次回折光を
受光した複数の受光部の出力信号に基づいてフォーカス
エラー信号及び光ディスクDに記録された情報信号を読
み取った信号が生成されるとともに、プラスマイナス1
次回折光を受光した複数の受光部からの出力信号に基づ
いてトラッキングエラー信号が生成される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図6及び図
7に示した光学ヘッドは以下のような問題を有する。図
6に示した光学ヘッド1において、ビームスプリッタ5
の境界面を構成する誘電体層に偏光特性を持たせること
によって、光磁気ディスクMOの信号記録面からの戻り
光ビーム中の偏光面の回転角のエンハンスを行ってい
る。すなわち、ビームスプリッタ5の境界面に設けられ
ている誘電体層はP偏光成分の透過率TP=65%、P
偏光成分の反射率RP=30%、S偏光成分の反射率≧
95%となっている。これによって所定のエンハンス率
が得られるようになっている。
【0014】ところが、上述したビームスプリッタ5の
境界面に設けられている偏光特性を有する誘電体層は角
度依存性が非常に大きいことから、図6に示すように平
行な光ビーム、すなわち、平行光束中に配されて使用さ
れる。このためすくなくともビームスプリッタ5を通る
光ビームは平行光束に光ビームを変換しなければならな
い。したがって、半導体レーザ素子を光源とした場合に
は半導体レーザ素子から出射された発散光を平行光束に
変換するための光学素子、図6中のコリメータレンズを
設ける必要がある。又、ビームスプリッタから出射され
た光ビームを集束させるためのレンズ等の光学系が必要
となる。従って、光学ヘッドを構成する光学部品の点数
が多くなり、光学ヘッドが大型になってしまう。
【0015】図7に示す光学ヘッド10は、構造は簡単
であるが無偏光ビームスプリッタを使用していることか
ら、戻り光の偏光面の回転角のエンハンスがない。従っ
て、光磁気ディスクに記録された情報信号の読み取り動
作をCN比(Carrierto Noise Rat
io)が小さく、高精度で行えなくなる。
【0016】本発明は、以上の点に鑑み、簡単な構成に
よって小型に構成されると共に、高精度の反射光ビーム
の検出がおこなえるようにした、光磁気検出光学ヘッド
を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、光ビームを出射する光源と、前記光源から出射さ
れた光ビームを光磁気記録媒体の記録面上に合焦するよ
うに照射する対物レンズと、前記光源から出射された光
ビームと前記対物レンズを介した光磁気記録媒体の記録
面からの戻り光ビームを分離する分離光学系と、前記分
離光学系によって分離された前記記録面からの戻り光ビ
ームを受光するフォトディテクタとを含んでいる光磁気
検出用光学ヘッドにおいて、前記分離光学系はエンハン
ス素子を有する光磁気検出光学ヘッドにより達成され
る。
【0018】好ましくは、前記エンハンス素子は、前記
分離光学系の前記記録面からの戻り光ビームの前記フォ
トディテクタに到る光路中に配されている。
【0019】好ましくは、前記分離光学系は、前記光源
から出射された光ビームと前記対物レンズを介した光磁
気記録媒体の記録面からの戻り光ビームを分離するビー
ムスプリッタを備えると共に、前記エンハンス素子は、
前記ビームスプリッタの境界面に設けられている。
【0020】また、好ましくは、前記分離光学系は、前
記光源から出射された光ビームと前記対物レンズを介し
た光磁気記録媒体の記録面からの戻り光ビームを分離す
るビームスプリッタを備え、前記エンハンス素子は、前
記ビームスプリッタと前記フォトディテクタとの間の光
路中に配されている。
【0021】好ましくは、前記エンハンス素子は、前記
対物レンズの光軸に対して所定の角度で傾斜して配され
る平行な板状の光学素子と、前記平行な板状の光学素子
の前記記録面からの戻り光ビームの入射面側に設けられ
たエンハンス層とから構成されている。
【0022】また、好ましくは、前記エンハンス素子
は、前記対物レンズの光軸に対して所定の角度で傾斜し
て配される一対の平行な板状の光学素子と、前記一対の
平行な板状の光学素子の一方の光学素子の前記記録面か
らの戻り光ビームの出射面と他方の光学素子の上記記録
面からの戻り光ビームの入射面との間に設けられたエン
ハンス層とから構成されている。
【0023】
【作用】上記構成によれば、分離光学系によって分離さ
れた反射光ビームが、エンハンス素子を通過する際に、
P偏光に関しては、殆ど透過させ、またS偏光に関して
は、一部のみ透過させる。したがって、カー回転角がみ
かけ上、大きくなる。これにより、C/N比が向上され
る。
【0024】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。尚、以下に述べる実施例は、本
発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々
の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明
において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、こ
れらの態様に限られるものではない。
【0025】また、、以下の実施例は、本発明に係る光
学ヘッドを光磁気ディスクのような光磁気記録媒体に適
用した場合について説明する。
【0026】図1に本発明に係る光学ヘッドの第1の実
施例が示されている。図1に示す光学ヘッド20は、以
下の構成要素から構成されている。21は、光源として
の半導体レーザ素子である。半導体レーザ素子21から
出射された光ビームは発散光のまま、回析格子22を介
してビームスプリッタ23に照射される。回析格子22
は半導体レーザ素子21から出射された光ビームから0
次回折光、及びプラスマイナス1次回折光の少なくとも
3本の回析ビームを発生させる。図面上では簡略化のた
めに1本の光ビームであらわしている。
【0027】回析格子22を介した回折ビームは、光ビ
ームスプリッタ23によって90度偏向されるとともに
反射される。このビームスプリッタ23は無偏光のビー
ムスプリッタで、ガラス等の材料によって形成された平
行平板と、半導体レーザ素子21からの光ビームの入射
面及び光磁気ディスクMOからの戻り光ビームの入射面
となる面23aに形成された偏光特性を有さない多層膜
とから構成されている。
【0028】この実施例では、ビームスプリッタ23は
対物レンズを通る光軸に対して45度傾いた状態で配さ
れている。ビームスプリッタ22によって反射、偏光さ
れた光ビームは対物レンズ24によって光磁気ディスク
MOの信号記録面上のある一点に集光される。正しくは
信号記録面上のトラック上にO次回折光が、このO次回
折光を挟んで前後に夫々+1次回折光及び−1次回折光
が照射される。光磁気ディスクMOの信号記録面からの
反射光,即ち、戻り光ビームはカー効果に基づいてその
偏光面が回転せられている。
【0029】戻り光ビームは再び対物レンズ24を介し
てビームスプリッタ23に入射する。戻り光ビームはビ
ームスプリッタ23を通過する際に、ビームスプリッタ
23によってフォーカスエラー検出のための非点収差が
発生させられる。25は中間レンズとしての凹レンズで
あり、主としてビームスプリッタ23の出射端面から後
述するフォトディテクタまでの戻り光路長を短縮する機
能を果たす。又、凹レンズ25を対物レンズの光軸方向
に位置を微調整することによって戻り光ビームが合焦状
態、フォーカスエラー信号がゼロの状態でフォトディテ
クタの受光面上で合焦させることができる。
【0030】26はエンハンス素子である。エンハンス
素子26は偏光特性かつS偏光成分の透過率TSが約3
0%、P偏光成分の透過率TPがほぼ100%となるよ
うに多層の誘電体層が設けられている。この多層の誘電
体層はエンハンス素子26を構成する一対の光学プリズ
ムの境界面となる位置に、いずれか一方のプリズムに蒸
着やスパッタリングによって設けられている。その後、
一対のプリズムが貼り合されることによってキュービッ
ク状のエンハンス素子26が形成されている。このよう
に形成されたエンハンス素子26を透過した光ビームの
カー回転角θ2は図2に示すようになり、次式で表すこ
とができる。 θ2=(TP/TS)1/2・θ1 ここでθ1は入射光のカー回転角をあらわしている。
【0031】27はウォラストンプリズムである。エン
ハンス素子26を通過した光ビームに基づいてこのウォ
ラストンプリズム27は、更に複数の光ビームを出射す
る。
【0032】28はウォラストンプリズムから出射され
た複数の光ビームのうち、フォーカスエラー信号、トラ
ッキングエラー信号等のエラー信号生成もしくは光磁気
ディスクMOの読み取り信号を生成するために必要な光
ビームを少なくとも受光する複数の受光部を有するフォ
トディテクタである。このように構成された光学ヘッド
20において、半導体レーザ素子21より出射された光
ビームは回折格子22を介してビームスプリッタ23に
導かれる。
【0033】ビームスプリッタ23によって90度偏光
されて反射された光ビームは対物レンズ24を介して光
磁気ディスクMOの信号記録面上のある一点に集束され
る。光磁気ディスクMOの信号記録面によって反射され
た光ビーム、戻り光ビームは、偏光面の回転角がカー効
果に基づいて回転せられた状態で再び対物レンズ24を
介してビームスプリッタ23に導かれる。ビームスプリ
ッタ23に照射された戻り光ビームは、ビームスプリッ
タ23を透過して凹レンズ25、エンハンス素子26及
びウォラストンプリズム27を介してフォトディテクタ
28によって受光される。
【0034】フォトディテクタ28の複数の受光面中、
O次回折光を受光した受光面からの出力信号を用いてフ
ォーカスエラー信号を生成するとともにプラスマイナス
1次回折光を受光した各受光面の出力信号に基づいてト
ラッキングエラー信号が生成される。光磁気ディスクM
Oに記録された情報信号を読み取った信号は、O次回折
光に基づいて、ウォラストンプリズム27によって発生
された3本の光ビームのうちの2本の光ビームを用いて
生成される。
【0035】戻り光ビームがエントランス素子26を通
過する際に見かけ上戻り光ビームのカー回転角が大きく
なる。よって、ウォラストンプリズム27を透過する際
に、ウォラストンプリズム27の複屈折効果に基づいて
0次回折光、プラスマイナス1次回折光の各々の光ビー
ムに基づいて各光ビームについてP偏光、S偏光及び
(P+S)偏光の光ビームが出射される。このときの分
離角度がカー回転角に基づいて比較的大きな角度にな
る。都合、ウォラストンプリズム27を通過した戻り光
ビームは9本になるが、そのうちの少なくとも5本(3
本の0次回折光と2本の1次回折光)を用いて、フォー
カスエラー信号、トラッキングエラー信号、光磁気ディ
スクMOの読み取り信号が高精度で検出生成される。
【0036】エンハンス素子26としては図3(A)に
示すようなキュービック状のエンハンス素子26A以外
に図3(B)と5(C)に示すようなものを用いること
が出来る。図3(B)に示すエンハンス素子26Bは、
ガラス等からなる平行平板上の一方の面、即ち戻り光ビ
ームの入射面であり、光源から出射される光ビームの入
射面に多層の誘電体層がP偏光成分の反射率TPがTP
>90%、S偏光成分の透過率TSが30%、S偏光成
分の反射率が65%となるように蒸着もしくはスパッタ
リング等の手法により設けられている。
【0037】図3(C)に示すエンハンス素子26Cは
図3(A)に示すエンハンス素子26Aが一対のプリズ
ムを貼り合わせたものであるのに対して、一対の平行平
板を貼り合わせることに構成されている。この一対の平
行平板の間には図3(A)と同様に、多層の誘電体層が
P偏光成分の透過率TPがTP>95%で、S偏光成分
の透過率TSが30%、S偏光成分の反射率RSが65
%となるように蒸着もしくはスパッタリング等の手法に
よって設けられている。
【0038】尚、キュービック状のエンハンス素子26
Aは通常の偏光ビームスプリッタの場合と違って、P偏
光成分及びS偏光成分間の位相差管理が不要となる。エ
ンハンス素子26Cの場合、エンハンス素子26Aと同
様に透過光の十分な角度依存性が得られる、カー回転角
を大きくすることができるとともに、キュービック状の
エンハンス素子26Aに比べて製造コストを下げること
ができる。エンハンス素子26Bの場合は透過光の角度
依存性は比較的低いものの、十分なCN比がとれ、構成
が簡単なので製造コストはエンハンス素子26Cよりも
下げることができる。
【0039】次に、本発明の第2の実施例に係る光学ヘ
ッドを図4を用いて説明する。図4中、31は光源とし
ての半導体レーザ素子で、この半導体レーザ素子から出
射された光ビームは対物レンズ32によって光磁気ディ
スクMOの信号記録面上の一点に集光される。この対物
レンズ32はアクチュエータ32aによってフォーカス
エラー信号及びトラッキングエラー信号に基づいてフォ
ーカス方向及びトラッキング方向に駆動される。これは
図示されていないものの第1の実施例及び以下に述べる
実施例も同様である。
【0040】33はコリメータレンズであり、半導体レ
ーザ素子31より出射された発散光としての光ビームを
平行な光ビーム平行光束に変換するものである。34は
回折格子で、コリメータレンズ33を介した光ビームに
基づいて0次回折光及びプラスマイナス1次回折光の少
なくとも3本の光ビームを発生する。光ディスクの信号
記録面上では第1の実施例と同様にプラスマイナス1次
回折光が0次回折光を挟んで前後に位置する。図面上で
は簡略化の為に1本の光ビームで表している。
【0041】35はビームスプリッタで、半導体レーザ
素子31から出射された光ビームと光磁気ディスクMO
の信号記録面からの戻り光ビームとを分離する。この第
2の実施例では、ビームスプリッタ35がエンハンス素
子として機能する。即ち、ビームスプリッタ35は一対
の光学プリズムと、これら一対のプリズムとの間に蒸着
やスッパタリングによって設けられている多層の誘電体
層とによって構成されている。この多層の誘電体層は、
P偏光成分の透過率TPが45%、P偏光成分の反射率
RPが45%、S偏光成分の透過率TSが数%、及びS
偏光成分の反射率RSが90%となるように設けられて
いる。
【0042】36はウォラストンプリズムで、戻り光ビ
ームに基づいて複数のビームを出射する。37は結像レ
ンズで、ウォラストンプリズム36からの戻り光ビーム
を後述するフォトディテクタの受光面上で合焦状態、即
ち、フォーカスエラー信号がゼロの状態で焦点を結ぶよ
うにするものである。38はマルチレンズで、結像レン
ズ37からの戻り光ビームにフォーカスエラー検出のた
めの非点収差を発生させるとともに、戻り光ビームの光
路長を短縮するためのものである。
【0043】39はフォトディテクタで、ウォラストン
プリズム36によって複数の光ビームに分割された戻り
光ビームを受光するために、受光面は複数の受光部より
構成されている。第1実施例と同様にして、各受光部か
らの出力信号に基づいてフォーカスエラー信号、トラッ
キングエラー信号の各エラー信号及び光磁気ディスクM
Oに記録された情報信号を読み取った信号が生成され
る。
【0044】このように構成された光学ヘッド30にお
いて、半導体レーザ素子31から出射されたP偏光の光
ビームはコリメータレンズ33によって平行光束に変換
される。コリメータレンズ33によって平行光束に変換
された光ビームは回折格子34、ビームスプリッタ35
を介して対物レンズ32によって再び集束されて、光磁
気ディスクMOの信号記録画面上に集光される。
【0045】この信号記録面によって反射された光ビー
ム、戻り光ビームは信号記録面の磁区の方向に従って偏
光面が回転せられている。その結果、戻り光ビームはS
偏光成分を含んだものとなる。この戻り光ビームは再び
対物レンズ32を介してビームスプリッタ35に導かれ
る。ビームスプリッタ35に入射した戻り光ビームは9
0度偏光させられると同時にビームスプリッタ35の多
層の誘電体層によってエンハンスされる。エンハンスさ
れた戻り光ビームは、ウォラストンプリズム36、結像
レンズ37、マルチレンズ38を介してフォトディテク
タ39によって受光される。フォトディテクタ39から
の出力信号に基づいて前述した各信号が生成される。こ
の第2の実施例の場合、光磁気ディスクMOに入射する
光ビームは、ほぼP偏光光成分のみとなり、またエンハ
ンス率は1.4以上になる。その結果第2の実施例では
十分なCN比を得ることができる。
【0046】図5に本発明に係る第3の実施例の光学ヘ
ッドを示す。光学ヘッド40は以下のように構成されて
いる。41は光源としての半導体レーザ素子である。半
導体レーザ素子41から出力された光ビームは対物レン
ズ42によって光磁気ディスクMOの信号記録面のある
1点に集束される。対物レンズ42はアクチュエータ4
2aによってフォーカス方向及びトラッキング方向に駆
動される。アクチュエータ42aにはフォーカスエラー
信号及びトラッキングエラー信号に基づく、フォーカス
サーボ信号及びトラッキングサーボ信号が供給される。
【0047】43は回折格子で、半導体レーザ素子41
から出射された発散光としての光ビームに基づいて、0
次回折光及びプラスマイナス1次回折光の少なくとも3
本の回折光を発生そる。光磁気ディスクMOの信号記録
面上では0次回折光を挟んでその前後にプラスマイナス
1次回折光が各々照射される。図5上では簡略化のため
に1本の光ビームで描いている。
【0048】回折格子43からの光ビームは発散光のま
ま、ビームスプリッタ44に入射する。この第3の実施
例でも、ビームスプリッタ44がエンハンス素子として
機能する。ビームスプリッタ44は一対の光学プリズム
とこれら一対の光学プリズムとの間に蒸着やスパッタリ
ングによって設けられた多層誘電体層とによって構成さ
れている。この多層の誘電体層は、P偏光成分の透過率
TPが45%でP偏光成分の反射率RPが45%、S偏
光成分の透過率TSが数%及びS偏光成分の反射率RS
が90%となるように設けられている。
【0049】45はコリメータレンズで、発散光のまま
ビームスプリッタ44を透過した半導体レーザ素子41
からの光ビームを平行な光ビーム、平行光束に変換す
る。46はマルチレンズで、ビームスプリッタ44から
によって分離された信号記録面からの戻り光ビームにフ
ォーカスエラー検出のための非点収差を発生させるとと
もに、ビームスプリッタ44の出射端面から後述するフ
ォトディテクタまでの戻り光ビームの光路長の短縮化を
図るものである。
【0050】47はウォラストンプリズムで戻り光ビー
ムを第1の実施例と同様に複数の光ビームを分割生成す
る。48はフォトディテクタで、ウォラストンプリズム
47が出射された複数の光ビームを受光する複数の受光
面を有する。フォトディテクタ48からの出力信号に基
づいて、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信
号及び光磁気ディスクMOの信号記録面に記録された情
報信号を読み取った信号が生成される。
【0051】このように構成された光学ヘッド40にお
いて、半導体レーザ素子41より出射されたP偏光の光
ビームは発散光のまま回析格子43、ビームスプリッタ
44を介をしてコリメータレンズ45によって平行光束
に変換される。コリメータレンズ45によって平行な光
ビームに変換された光ビームは対物レンズ42によって
光磁気ディスクMOの信号記録面上のある一点に集光さ
れる。この光ビームは信号記録面の磁区の方向によって
カー効果にってその偏光面が回転されてS偏光成分を含
んだ光ビームとなる。光磁気ディスクMOの信号記録面
によって反射された光ビーム、戻り光ビームは再び対物
レンズ42、コリメータレンズ45を介してビームスプ
リッタ44に入射される。ビームスプリッタ44におい
て90度偏向するとともにエンハンスされる。ビームス
プリッタ44によってエンハンスされた戻り光ビームを
マルチレンズ46、ウォラストンプリズム47を介して
フォトディテクタ48によって受光される。
【0052】第3の実施例は第2の実施例と同様に、光
磁気ディスクMOの信号記録面から照射される光ビーム
はほぼP偏光成分のみとなり、エンハンス率は、1.4
以上になる。その結果、第3の実施例では十分なCN比
を得ることができるとともに、ウォラストンプリズム4
7が収束光路中に配設されているために全体に小型に構
成することができる。第2及び第3の実施例のように、
エンハンス素子の機能を分離光学系を構成するビームス
プリッタに持たせている場合には、エンハンス素子とビ
ームスプリッタとを別々に設ける必要がないので部品点
数が少なくなり、構成も簡単になる。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、簡
単な構成によって小型に構成されると共に、高精度の反
射光ビームの検出が行なわれ得るようにした、光磁気検
出用光学ヘッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光学ヘッドの第一の実施例の構成
を示す概略図である。
【図2】図1のエンハンス素子の入射光及び出射光のカ
ー回転角を示す図である。
【図3】図1の光学ヘッドで使用されるエンハンス素子
の(A)拡大図,(B)他の構成例を示す拡大図及び
(C)さらに他の構成例を示す拡大図である。
【図4】本発明による光学ヘッドの第二の実施例を示す
概略図である。
【図5】本発明による光学ヘッドの第三の実施例を示す
概略図である。
【図6】従来の光学ヘッドの一例の構成を示す概略図で
ある。
【図7】従来の光学ヘッドの他の例の構成を示す概略図
である。
【符号の説明】
20 光学ヘッド 21 レーザー光源 22 回折格子 23 ビームスプリッタ 24 対物レンズ 25 中間レンズ 26 エンハンス素子 27 ウォラストンプリズム 28 フォトディテクタ 30 光学ヘッド 31 レーザー光源 32 対物レンズ 33 コリメータレンズ 34 回折格子 35 ビームスプリッタ 36 ウォラストンプリズム 37 結像レンズ 38 マルチレンズ 39 フォトディテクタ 40 光学ヘッド 41 レーザー光源 42 対物レンズ 43 回折格子 44 ビームスプリッタ 45 コリメータレンズ 46 マルチレンズ 47 ウォラストンプリズム 48 フォトディテクタ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ビームを出射する光源と、 前記光源から出射された光ビームを光磁気記録媒体の記
    録面上に合焦するように照射する対物レンズと、 前記光源から出射された光ビームと前記対物レンズを介
    した光磁気記録媒体の記録面からの戻り光ビームを分離
    する分離光学系と、 前記分離光学系によって分離された前記記録面からの戻
    り光ビームを受光するフォトディテクタとを含んでいる
    光磁気検出用光学ヘッドにおいて、 前記分離光学系はエンハンス素子を有することを特徴と
    する光磁気検出光学ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記エンハンス素子は、前記分離光学系
    の前記記録面からの戻り光ビームの前記フォトディテク
    タに到る光路中に配されていることを特徴とする請求項
    1に記載の光磁気検出用光学ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記分離光学系は、前記光源から出射さ
    れた光ビームと前記対物レンズを介した光磁気記録媒体
    の記録面からの戻り光ビームを分離するビームスプリッ
    タを備えると共に、前記エンハンス素子は、前記ビーム
    スプリッタの境界面に設けられていることを特徴とする
    請求項1に記載の光磁気検出用光学ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記分離光学系は、前記光源から出射さ
    れた光ビームと前記対物レンズを介した光磁気記録媒体
    の記録面からの戻り光ビームを分離するビームスプリッ
    タを備え、 前記エンハンス素子は、前記ビームスプリッタと前記フ
    ォトディテクタとの間の光路中に配されていることを特
    徴とする請求項1に記載の光磁気検出用光学ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記エンハンス素子は、前記対物レンズ
    の光軸に対して所定の角度で傾斜して配される平行な板
    状の光学素子と、前記平行な板状の光学素子の前記記録
    面からの戻り光ビームの入射面側に設けられたエンハン
    ス層とから構成されていることを特徴とする請求項1に
    記載の光磁気検出用光学ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記エンハンス素子は、前記対物レンズ
    の光軸に対して所定の角度で傾斜して配される一対の平
    行な板状の光学素子と、前記一対の平行な板状の光学素
    子の一方の光学素子の前記記録面からの戻り光ビームの
    出射面と他方の光学素子の上記記録面からの戻り光ビー
    ムの入射面との間に設けられたエンハンス層とから構成
    されていることを特徴とする光磁気検出用光学ヘッド。
JP6104700A 1993-04-23 1994-04-19 光磁気検出用光学ヘッド Pending JPH076442A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1087859C (zh) * 1995-04-17 2002-07-17 松下电器产业株式会社 光拾取装置
KR20200125990A (ko) * 2018-04-06 2020-11-05 에이에스엠엘 네델란즈 비.브이. 비선형 광학계를 갖는 검사 장치

Cited By (3)

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CN1087859C (zh) * 1995-04-17 2002-07-17 松下电器产业株式会社 光拾取装置
KR20200125990A (ko) * 2018-04-06 2020-11-05 에이에스엠엘 네델란즈 비.브이. 비선형 광학계를 갖는 검사 장치
JP2021518585A (ja) * 2018-04-06 2021-08-02 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. 非線形光学系を有する検査装置

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