JPH076421U - 立体駐車場 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 月極め等の立体駐車場において、限られたス
ペース内において、多種類の車両をできるだけ多く効率
よく収納して、入庫、出庫を容易にできるようにする。 【構成】 種々の車両に対応するサイズの異なる多数の
棚を備えたラック１を設け、入庫する車両にＩＤタグ１
７を装着し、該ＩＤタグ１７の読み取り装置１９を入庫
口に設け、該ＩＤタグ１７の情報に基づいて入庫する棚
をコントローラ１５にて決定し、該コントローラ１５か
らの信号によりスタッカクレーンＳを駆動して車両を決
定した所定の棚へ搬送して車両を収納するように構成し
たものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は駐車する車両のサイズ等の情報をＩＤタグに予め書き込んでおき、こ の情報に従って自動的に所定の棚に搬送するようにした立体駐車場の構成に関す るものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来から有効土地利用型の立体駐車場としてタワーパーク方式やエレベーター スライド方式の立体駐車場は公知となっており、タワーパーク方式は一定の大き さの棚を吊り下げて上下方向に循環させるものであり、エレベータースライド方 式はエレベーターに車両を載せて左又は右の一定大きさの棚にスライドさせて収 納させていたのである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記のような立体駐車場の場合、棚の大きさが全て同一であるために 、駐車する車両は軽自動車から中型車まで大きさに関係なく空いている棚に駐車 するようにしていたのである。また、月極め駐車場に利用している場合には番号 を決めて、その棚に駐車するようにしていたのである。よって、軽自動車やスポ ーツタイプの乗用車は車高がその他の普通自動車に比べて低いにもかかわらず同 じスペースの棚に載せることになり、余分な空間が生じていたのである。また、 ワンボックスカーや外車のような３ナンバーの車両は高さや幅が前記車両に比べ て大き過ぎるために棚に載せることはできず、立体駐車場には駐車できなかった のである。ところが、近年高級指向により国産車においても３ナンバーの車両は 増加する傾向にあり、また、余暇の増加によりＲＶ車も増加する傾向にあり、こ れらの車両を駐車できるような立体駐車場が望まれてきているのである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記のような課題を解決するために、次のように構成したものである 。即ち、種々の車両に対応するサイズの異なる多数の棚を備えたラックを設け、 入庫する車両にＩＤタグを装着し、該ＩＤタグの読み取り手段を入庫口に設け、 該ＩＤタグの情報に基づいて入庫する棚を決定する手段と、その棚へ搬送収納す る手段を設けたものである。

【０００５】

【作用】

このような手段を用いることによって、入庫する前に車両の大きさ等の情報を 読み取り、その情報に基づいて車両が収納できる棚を決定し、その棚へスタッカ クレーンにより迅速に搬送して収納するのである。

【０００６】

【実施例】

本考案の解決しようとする課題及び解決手段は以上の如くであり、添付した図 面に従い実施例の構成を説明する。図１は本考案の立体駐車場の側面図、図２は 同じく平面図、図３は同じく制御ブロック図である。

【０００７】 図１、図２において立体駐車場の全体構成から説明すると、本実施例の立体駐 車場は月極め或いは会社内の駐車場等であって駐車する車両は略決まっているも のとし、駐車する車両には後述するＩＤタグ１７がそれぞれ装着されているもの とする。該立体駐車場は左右にラック１Ｌ・１Ｒを平行に配設し、該ラック１Ｌ ・１Ｒは数段階に前後方向に区切られ、かつ、数段階に上下方向に区切られてお り、この前後方向の区切は支柱１ａ・１ａ・・・により、上下方向の区切はパレ ット支持体１ｂ・１ｂ・・・により行われ、駐車する車両のそれぞれの全長及び 車高から最も有効にスペースを利用して駐車できるように割り当てている。例え ばその区切は、図１、図３に示すように、手前側は全長が比較的長く、奥側は比 較的短くなるように支柱１ａで仕切り、前下側のＡ区画の棚にはワンボックスカ ーのような全長が長く車高の高い車を駐車できるようにし、その上のＢ区画の棚 にはＲＶ車のように比較的車高の高い車を、その上のＣ区画の棚には車高の低い １５００ｃｃクラス以上の乗用車を駐車できるようにし、その奥下側のＤ区画の 棚には全長が短く車高の高い軽自動車のワンボックスカーを、その上のＥ区画の 棚には１５００ｃｃクラス以下で全長の短い乗用車を、その上のＦ区画の棚には 更に車高の低い軽自動車の乗用車タイプを駐車できるように区画しているのであ る。但し、その他の区画の種類は支柱１ａやパレット支持体１ｂの位置を変更す ることにより増減することが可能であり、奥側にラック１を延長することも可能 であり、任意に設定できるものとする。

【０００８】 前記ラック１Ｌ・１Ｒの間の下部には走行レール２が前後方向に敷設され、上 部に上ガイドレール（図示せず）が走行レール２と平行に設けられ、該走行レー ル２と上ガイドレールの間に車両を載せて運ぶスタッカクレーンＳが走行可能に 配設されているのである。該スタッカクレーンＳの構成は、フロントマスト３と リアマスト４と上部フレーム５と走行体６とを枠組して、これを上ガイドレール と走行レール２の間に配置し、該走行体６には走行モーターと昇降モーターを内 装して、走行モーターによりスタッカクレーンＳが前後に走行可能とし、昇降モ ーターにより枠組内に設けた昇降台７がフロントマスト３とリアマスト４の間で 上下に昇降可能としているのである。該昇降台７上にスライドフォーク８が左右 方向へ出退可能に設けられ、該スライドフォーク８にパレット９を載置可能とし ているのである。

【０００９】 前記走行レール２の前側の一側（左側）には図２に示すように入庫通路１０が 設けられ、他側（右側）には出庫通路１１が設けられ、出庫通路１１のラック１ 側にはターンテーブル１２が設けられ、ラック１より車両を出して出庫する際に バックで出るのは煩わしいので、ターンテーブル１２に車両を載せて１８０゜回 転させることにより前後逆向きにして安全に出られるようにしているのである。 そして、該ターンテーブル１２及び入庫通路１０のラック側に凹部１２ａ・１０ ａをそれぞれ設け、スライドフォーク８が挿入でき、その上にパレット９を載置 できるようにしているのである。

【００１０】 そして、本考案の読み取り部Ｔが入庫通路１０の車両載置部Ｕの前側に配設さ れているのである。即ち、車両には予めＩＤタグ１７が読み取り部Ｔ側に装着さ れており、該ＩＤタグ１７にはそれぞれの車両自体の全長及び車高等の情報が書 き込まれており、入庫通路１０の側方の読み取り部Ｔには読み取り装置１９が配 設され、車両が読み取り部Ｔで停止すると、ＩＤタグ１７の情報を読み取るよう に構成している。該読み取り装置１９はマイクロ波を発してＩＤタグ１７からの 反射波により、その内容を読み取るものであり、ＩＤタグ１７は半導体からなる メモリーより構成され、情報の書き込み、修正を可能としている。但し、ＩＤタ グ１７の代わりにバーコードや磁気等によりデジタル符号を付したプレート等を 用いることも可能であり、読み取り装置１９は光センサーや磁気センサー等によ り非接触で読み取りができるものでも可能であり限定するものではない。また、 ＩＤタグ１７には車両のサイズだけでなく、月極め駐車場の場合には有効期限、 会社の場合には点検日等も書き込んでおけば入庫時に期限が過ぎた車両の入庫拒 否や点検の必要な車両の管理もできるのである。

【００１１】 前記読み取り装置１９は図３に示すように、コントローラ１５と接続され、該 コントローラ１５にはスタッカクレーンＳと接続され、該コントローラ１５のメ モリーにはラック１の棚（Ａ〜Ｆ）のそれぞれの位置と大きさが入力されており 、前記ＩＤタグ１７の情報を読み取り装置１９により読み込んでコントローラ１ ５が適正棚を決定してその棚に収納するように制御しているのである。

【００１２】 即ち、駐車する車両が入庫通路１０の読み取り部Ｔに至ると、読み取り装置１ ９がＩＤタグ１７へマイクロ波を発射して反射波により車両の情報を読み取り、 その情報からその車両を収納できる最小のスペースを有する棚（Ａ〜Ｆ）を決定 し、或いは指定された棚を決定し、その棚のパレット９を取り出して車両載置部 Ｕまで運び、車両をパレット９上に載せて運転者は降り、スタッカクレーンＳの スライドフォーク８を左へ移動させてパレット９の下部へ位置させ、昇降台７を 少し上昇させて車両をパレット９ごと持ち上げてからスライドフォーク８を元の 位置まで戻し、決定された棚の位置まで搬送されて、スライドフォーク８を棚内 へ移動させて、パレット９をパレット支持体１ｂに載置させて収納が完了するの である。

【００１３】 そして、出庫時には棚番号をコントローラ１５に入力すると、或いはＩＤタグ １７を出庫側の読み取り装置に入力させることにより、スタッカクレーンＳはそ の棚まで移動して、所望の車両を載置したパレット９を取り出して、出庫通路１ １端のターンテーブル１２まで搬送し退避するのである。ターンテーブル１２上 の車両は１８０゜回転されて運転車が乗りそのまま出庫できるのである。但し、 空き棚のパレット９全てを入庫通路１０の凹部１０ａに収納しておき、必要なと き一つのパレット９を持ち上げて車両を載せて棚へ収納し、出庫した後のパレッ ト９は凹部１０ａにまとめて収納するように構成して更に効率を上げることも可 能である。

【００１４】

【考案の効果】

本考案は以上のように構成したので次のような効果を奏するものである。即ち 、入庫する車両のサイズ等を書き込んだＩＤタグを読み取り所定の棚へ収納し、 かつ、ラックに収納する車両は限られるので、棚の区画は車両の数とサイズから 無駄なスペースがないように区画することができるようになり、従来より多くの 棚を設けることができてラックを最大限に利用できるようになり、また、ＩＤタ グの情報により速やかに棚が決定されて収納することができ、効率良く収納して 、駐車場の運用の向上を図ることができたのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の立体駐車場の側面図である。

【図２】同じく平面図である。

【図３】同じく制御ブロック図である。

【符号の説明】

Ａ〜Ｆ 棚 Ｓ スタッカクレーン Ｔ 読み取り部 １ ラック １０ 入庫通路 １５ コントローラ １７ ＩＤタグ １９ 読み取り装置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 種々の車両に対応するサイズの異なる多
   数の棚を備えたラックを設け、入庫する車両にＩＤタグ
   を装着し、該ＩＤタグの読み取り手段を入庫口に設け、
   該ＩＤタグの情報に基づいて入庫する棚を決定する手段
   と、その棚へ搬送収納する手段を設けたことを特徴とす
   る立体駐車場。