JPH0762565A - 表面処理法及びエッチング液再生法 - Google Patents
表面処理法及びエッチング液再生法Info
- Publication number
- JPH0762565A JPH0762565A JP21255493A JP21255493A JPH0762565A JP H0762565 A JPH0762565 A JP H0762565A JP 21255493 A JP21255493 A JP 21255493A JP 21255493 A JP21255493 A JP 21255493A JP H0762565 A JPH0762565 A JP H0762565A
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- Japan
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- aluminum
- etching solution
- acid etching
- acid
- fluoride
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 航空宇宙用、アルミニウム建材などのアルミ
ニウム又はアルミニウム合金の表面処理方法及び同表面
処理に適用される酸系エッチング液の再生法に関する。 【構成】 アルミニウム又はアルミニウム合金の酸化皮
膜を酸エッチング液によって処理することによって生ず
る老化酸エッチング液に、フッ化水素を添加することに
より該老化酸エッチング液中の溶解アルミニウムをフッ
化アルミニウムとして沈殿除去してアルミニウム又はア
ルミニウム合金の老化酸エッチング液を再生する方法。
ニウム又はアルミニウム合金の表面処理方法及び同表面
処理に適用される酸系エッチング液の再生法に関する。 【構成】 アルミニウム又はアルミニウム合金の酸化皮
膜を酸エッチング液によって処理することによって生ず
る老化酸エッチング液に、フッ化水素を添加することに
より該老化酸エッチング液中の溶解アルミニウムをフッ
化アルミニウムとして沈殿除去してアルミニウム又はア
ルミニウム合金の老化酸エッチング液を再生する方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は航空宇宙用、アルミニウ
ム建材などのアルミニウム又はアルミニウム合金の表面
処理方法及び同表面処理に適用される酸系エッチング液
の再生方法に関する。
ム建材などのアルミニウム又はアルミニウム合金の表面
処理方法及び同表面処理に適用される酸系エッチング液
の再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム又はアルミニウム合金(以
下、単にアルミニウムという)の酸系エッチング液は使
用量に応じてアルミニウムが溶解し、液中アルミニウム
濃度が高くなる。この時、エッチングされたアルミニウ
ム表面をある一定の品質に保つためには、液中アルミニ
ウム濃度はある一定以下に保たなければならない。その
ため、液中アルミニウム濃度が限界を超えて高くなった
場合は古い液は廃棄し、新しい液を調整しなければなら
なかった。
下、単にアルミニウムという)の酸系エッチング液は使
用量に応じてアルミニウムが溶解し、液中アルミニウム
濃度が高くなる。この時、エッチングされたアルミニウ
ム表面をある一定の品質に保つためには、液中アルミニ
ウム濃度はある一定以下に保たなければならない。その
ため、液中アルミニウム濃度が限界を超えて高くなった
場合は古い液は廃棄し、新しい液を調整しなければなら
なかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術において
は、エッチングに有効な成分が残っていても液中アルミ
ニウム濃度が高くなると、エッチング液を廃棄しなけれ
ばならない。そのため、エッチング液寿命は短かく、液
中に残る有効な薬品も無駄に廃棄されている。これを解
決する方法としては、隔膜を用いた電気泳動による分離
が知られている。例えば図2に示すように、陽極1と陰
極2の間を隔膜3で区切り、電気泳動により陰極2近傍
に溶解アルミニウムを引き寄せ、陽極1側のエンチング
液から溶解アルミニウムを除去するものである。しか
し、実際には重量の重いアルミニウムの泳動より軽い水
素が優先的に泳動され、アルミニウムの除去は僅かであ
り、その再生は不十分である。
は、エッチングに有効な成分が残っていても液中アルミ
ニウム濃度が高くなると、エッチング液を廃棄しなけれ
ばならない。そのため、エッチング液寿命は短かく、液
中に残る有効な薬品も無駄に廃棄されている。これを解
決する方法としては、隔膜を用いた電気泳動による分離
が知られている。例えば図2に示すように、陽極1と陰
極2の間を隔膜3で区切り、電気泳動により陰極2近傍
に溶解アルミニウムを引き寄せ、陽極1側のエンチング
液から溶解アルミニウムを除去するものである。しか
し、実際には重量の重いアルミニウムの泳動より軽い水
素が優先的に泳動され、アルミニウムの除去は僅かであ
り、その再生は不十分である。
【0004】本発明は上記技術水準に鑑み、より簡単で
より効率よくアルミニウムの老化酸エッチング液を再生
しうる方法及びその再生エッチング液を用いてアルミニ
ウムの表面処理をしうる方法を提供しようとするもので
ある。
より効率よくアルミニウムの老化酸エッチング液を再生
しうる方法及びその再生エッチング液を用いてアルミニ
ウムの表面処理をしうる方法を提供しようとするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は (1)アルミニウム又はアルミニウム合金の酸化皮膜を
酸エッチング液によって処理することによって生ずる老
化酸エッチング液に、フッ化水素を添加することにより
該老化酸エッチング液中の溶解アルミニウムをフッ化ア
ルミニウムとして沈殿除去することを特徴とするアルミ
ニウム又はアルミニウム合金の老化酸エッチング液の再
生方法。 (2)アルミニウム又はアルミニウム合金を脱脂し、酸
化皮膜を酸エッチング液によって除去した後、防錆処理
を施すアルミニウム又はアルミニウム合金の表面処理方
法において、酸化皮膜を処理することによって生ずる老
化酸エッチング液に、フッ化水素を添加することによっ
て該老化酸エッチング液中の溶解アルミニウムをフッ化
アルミニウムとして沈殿除去して得られた再生酸エッチ
ング液の酸液濃度を調整を行って繰り返し酸エッチング
液として使用することを特徴とするアルミニウム又はア
ルミニウム合金の表面処理方法。 である。
酸エッチング液によって処理することによって生ずる老
化酸エッチング液に、フッ化水素を添加することにより
該老化酸エッチング液中の溶解アルミニウムをフッ化ア
ルミニウムとして沈殿除去することを特徴とするアルミ
ニウム又はアルミニウム合金の老化酸エッチング液の再
生方法。 (2)アルミニウム又はアルミニウム合金を脱脂し、酸
化皮膜を酸エッチング液によって除去した後、防錆処理
を施すアルミニウム又はアルミニウム合金の表面処理方
法において、酸化皮膜を処理することによって生ずる老
化酸エッチング液に、フッ化水素を添加することによっ
て該老化酸エッチング液中の溶解アルミニウムをフッ化
アルミニウムとして沈殿除去して得られた再生酸エッチ
ング液の酸液濃度を調整を行って繰り返し酸エッチング
液として使用することを特徴とするアルミニウム又はア
ルミニウム合金の表面処理方法。 である。
【0006】
【作用】フッ素とアルミニウムは反応してフッ化アルミ
ニウムを生成する。この時、溶解度を超えたフッ化アル
ミニウムは沈殿するため、スマットシックナーなどの沈
降分離装置によって除去できる。これにより、再生酸エ
ッチング液中の溶解アルミニウムの濃度はフッ化アルミ
ニウムの溶解度を上限とした濃度に維持することができ
る。従って、このようにして再生された酸エッチング液
は新たなアルミニウムの表面処理における酸エッチング
液として再利用することができる。
ニウムを生成する。この時、溶解度を超えたフッ化アル
ミニウムは沈殿するため、スマットシックナーなどの沈
降分離装置によって除去できる。これにより、再生酸エ
ッチング液中の溶解アルミニウムの濃度はフッ化アルミ
ニウムの溶解度を上限とした濃度に維持することができ
る。従って、このようにして再生された酸エッチング液
は新たなアルミニウムの表面処理における酸エッチング
液として再利用することができる。
【0007】
【実施例】以下本発明の一実施例を図1によって説明す
る。アルミニウム及びその合金の最終仕上げとして化成
処理や陽極酸化処理を行う場合、その前準備として脱脂
処理1と酸化皮膜除去処理2が行われる。脱脂処理1で
はアルカリ洗剤を用いて表面に付着した防錆油や加工・
切削油の除去が行なわれる。酸化皮膜除去処理2ではア
ルミニウム表面に自然発生した酸化アルミニウム(通称
アルミナ)を酸系エッチング液で溶解除去する。この時
の酸系エッチング液の成分としてはクロム酸、硝酸、フ
ッ酸のいずれか又は全部を混合した三混酸が知られてい
る。この酸系エッチング液の使用を継続して行くと、エ
ッチングされたアルミニウムが溶解蓄積し、約15g/
リットルを超えると急激にエッチング力が低下する。
る。アルミニウム及びその合金の最終仕上げとして化成
処理や陽極酸化処理を行う場合、その前準備として脱脂
処理1と酸化皮膜除去処理2が行われる。脱脂処理1で
はアルカリ洗剤を用いて表面に付着した防錆油や加工・
切削油の除去が行なわれる。酸化皮膜除去処理2ではア
ルミニウム表面に自然発生した酸化アルミニウム(通称
アルミナ)を酸系エッチング液で溶解除去する。この時
の酸系エッチング液の成分としてはクロム酸、硝酸、フ
ッ酸のいずれか又は全部を混合した三混酸が知られてい
る。この酸系エッチング液の使用を継続して行くと、エ
ッチングされたアルミニウムが溶解蓄積し、約15g/
リットルを超えると急激にエッチング力が低下する。
【0008】そこで、この老化したエッチング液(老化
液)4を再生するため、耐酸性を施したスマットシック
ナー6へ導びき、ここでフッ化水素5を添加する。フッ
化水素はフッ素イオン(F- )7となり液中の溶解アル
ミニウム(Al3+)8と反応し、フッ化アルミニウム
(AlF3 )9を生成する。この時、フッ化アルミニウ
ム9の溶解度(酸系エッチング液の各成分濃度によって
異なる。水の場合には5g/リットル)を超えたもの
は、フッ化アルミニウムの結晶として沈殿する。これを
スマットシックナー6の下部からスラッジ10としてス
マットシックナー6の下部から除去する。残った上澄み
液を要すれば液濃度調整を行い再度エッチング液11と
して使用することができる。
液)4を再生するため、耐酸性を施したスマットシック
ナー6へ導びき、ここでフッ化水素5を添加する。フッ
化水素はフッ素イオン(F- )7となり液中の溶解アル
ミニウム(Al3+)8と反応し、フッ化アルミニウム
(AlF3 )9を生成する。この時、フッ化アルミニウ
ム9の溶解度(酸系エッチング液の各成分濃度によって
異なる。水の場合には5g/リットル)を超えたもの
は、フッ化アルミニウムの結晶として沈殿する。これを
スマットシックナー6の下部からスラッジ10としてス
マットシックナー6の下部から除去する。残った上澄み
液を要すれば液濃度調整を行い再度エッチング液11と
して使用することができる。
【0009】従来の電気泳動法ではアルミニウム原子よ
り軽い水素が先に泳動するため、アルミニウムを除去す
る泳動の電気効率は3%程度と非常に低い。しかし、本
発明方法では、フッ化アルミニウム溶解度を超えるアル
ミニウム分を完全に除去することができる。
り軽い水素が先に泳動するため、アルミニウムを除去す
る泳動の電気効率は3%程度と非常に低い。しかし、本
発明方法では、フッ化アルミニウム溶解度を超えるアル
ミニウム分を完全に除去することができる。
【0010】酸化処理皮膜除去処理2によって酸化皮膜
を除去されたアルミニウムの部材はエッチング液の水洗
を行った後、陽極酸化処理や化成処理などの防錆処理が
施される。このような防錆処理を行った部材は水洗、乾
燥後、そのまゝ使用する場合もあればその上に各種の塗
装が行われて使用される場合もある。
を除去されたアルミニウムの部材はエッチング液の水洗
を行った後、陽極酸化処理や化成処理などの防錆処理が
施される。このような防錆処理を行った部材は水洗、乾
燥後、そのまゝ使用する場合もあればその上に各種の塗
装が行われて使用される場合もある。
【0011】
【発明の効果】従来、隔膜を用いた電気泳動によってエ
ッチング液中のアルミニウムを分離するためには数時間
以上の時間を必要とし、その電流効率はせいぜい5%程
度であるが、本発明方法によると、ほとんど一瞬にして
溶解アルミニウムをフッ化アルミニウムとして沈殿除去
することができ、アルミニウムの老化酸エッチング液の
再生法として極めて優れたものであり、そのためアルミ
ニウムの表面処理法としても優れた方法が提供される。
ッチング液中のアルミニウムを分離するためには数時間
以上の時間を必要とし、その電流効率はせいぜい5%程
度であるが、本発明方法によると、ほとんど一瞬にして
溶解アルミニウムをフッ化アルミニウムとして沈殿除去
することができ、アルミニウムの老化酸エッチング液の
再生法として極めて優れたものであり、そのためアルミ
ニウムの表面処理法としても優れた方法が提供される。
【図1】本発明の一実施例の説明図。
【図2】従来のアルミニウムの老化酸エッチング液の再
生法の一態様の説明図。
生法の一態様の説明図。
Claims (2)
- 【請求項1】 アルミニウム又はアルミニウム合金の酸
化皮膜を酸エッチング液によって処理することによって
生ずる老化酸エッチング液に、フッ化水素を添加するこ
とにより該老化酸エッチング液中の溶解アルミニウムを
フッ化アルミニウムとして沈殿除去することを特徴とす
るアルミニウム又はアルミニウム合金の老化酸エッチン
グ液の再生方法。 - 【請求項2】 アルミニウム又はアルミニウム合金を脱
脂し、酸化皮膜を酸エッチング液によって除去した後、
防錆処理を施すアルミニウム又はアルミニウム合金の表
面処理方法において、酸化皮膜を処理することによって
生ずる老化酸エッチング液に、フッ化水素を添加するこ
とによって該老化酸エッチング液中の溶解アルミニウム
をフッ化アルミニウムとして沈殿除去して得られた再生
酸エッチング液の酸液濃度を調整を行って繰り返し酸エ
ッチング液として使用することを特徴とするアルミニウ
ム又はアルミニウム合金の表面処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21255493A JPH0762565A (ja) | 1993-08-27 | 1993-08-27 | 表面処理法及びエッチング液再生法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21255493A JPH0762565A (ja) | 1993-08-27 | 1993-08-27 | 表面処理法及びエッチング液再生法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0762565A true JPH0762565A (ja) | 1995-03-07 |
Family
ID=16624616
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21255493A Withdrawn JPH0762565A (ja) | 1993-08-27 | 1993-08-27 | 表面処理法及びエッチング液再生法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0762565A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100393018B1 (en) * | 2002-06-17 | 2003-08-02 | An Chang Yong | Process of treating waste nitric acid solution used in aluminum etching for recycling the same |
-
1993
- 1993-08-27 JP JP21255493A patent/JPH0762565A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100393018B1 (en) * | 2002-06-17 | 2003-08-02 | An Chang Yong | Process of treating waste nitric acid solution used in aluminum etching for recycling the same |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20001031 |