JPH0762374A - 電気粘性流体 - Google Patents

電気粘性流体

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JPH0762374A
JPH0762374A JP21457693A JP21457693A JPH0762374A JP H0762374 A JPH0762374 A JP H0762374A JP 21457693 A JP21457693 A JP 21457693A JP 21457693 A JP21457693 A JP 21457693A JP H0762374 A JPH0762374 A JP H0762374A
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JP
Japan
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particles
silicone oil
electrorheological
dispersed particles
dispersed
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JP21457693A
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English (en)
Inventor
Mitsuaki Kato
藤 充 明 加
Yasunobu Yamamoto
本 安 信 山
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Aisin Corp
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Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気粘性効果を増大させること。 【構成】 電気絶縁性を有する油状媒体中に、リグニン
スルホン酸塩を熱処理して得られた粉末を分散してなる
電気粘性流体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外部から印加する電圧
により粘性が変化する電気粘性流体に関するもので、エ
ンジンマウント,ショックアブゾーバー,バルブ,アク
チュエータ,クラッチ等に利用される。
【0002】
【従来の技術】この種の従来技術としては、特開平3ー
47896号公報,特開平4ー348192号公報に示
されるものが知られている。前者は、電気絶縁性を有す
る油状媒体中に、コールタールピッチ又は石油ピッチを
熱処理することにより生成する光学的異方性小球体をピ
ッチ成分から分別することにより得られた炭素質粉体を
分散したものである。又、後者は、電気絶縁性を有する
油状媒体中に、ポリアニリン粉末を熱処理して得られた
炭素質粉体を分散したものである。ここで、上記した2
つの炭素質粉体は芳香族多環の分子構造となっているた
め、外部から電圧を印加すると電子分極が生じ、その結
果微粒子又は粉体間の結合力を向上させて電気粘性効果
を得ようとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、芳香族多環
部の電子分極だけでは炭素質粉体間の結合力が未だ不十
分であり、電圧を印加したときの電気粘性効果が未だ小
さい。
【0004】故に、本発明は、電圧を印加したときの電
気粘性効果を向上させることを、その技術的課題とする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るために本発明において講じた技術的手段は、電気絶縁
性を有する油状媒体中に、リグニンスルホン酸塩を熱処
理して得られた粉末を分散してなる電気粘性流体を提供
することである。
【0006】ここで、リグニンスルホン酸塩において、
スルホン基の陽イオンの種類は特にに限定される必要は
ないが、スルホン基の陽イオンしては、水素,リチウ
ム,ナトリウム,カリウム等のアルカリ金属のイオン;
マグネシウム,カルシウム等のアルカリ土類金属のイオ
ン;アルミニウム等の3A族金属のイオン;スズ,鉛等
の4A族金属のイオン;亜鉛,鉄,銅,コバルト,ニッ
ケル等の遷移金属のイオン;アンモニウム,有機4級ア
ンモニウム,ピリジニウム,グアジニウム等の有機物陽
イオン等が挙げられる。
【0007】電気絶縁性を有する油状媒体としては、特
に限定される必要はないが、シリコーン油,鉱物油,パ
ラフィン油,ハロゲン化芳香族油,フッ素変性シリコー
ン油,フッ素系油,熱媒油等が挙げられる。
【0008】又、焼成温度は特に限定される必要はない
が、465℃以下が望ましい。465℃よりも大きい
と、導電率が高くなり過ぎて電流が流れ過ぎてしまい、
消費電力が多くなる。
【0009】尚、本発明の電気粘性流体に界面活性剤や
分散剤等の添加剤を配合しても良い。
【0010】上記の電気粘性流体の製造方法を以下に示
す。リグニンスルホン酸塩を焼成した後、粉砕し外径の
小さいものだけを取り出す。次に、乾燥してリグニンス
ルホン酸塩の分散粒子を生成し、その分散粒子を電気絶
縁性を有する油状媒体中に分散して上記の電気粘性流体
を得る。
【0011】
【作用】上記技術的手段によれば、リグニンスルホン酸
塩を熱処理して得られた粉末は電圧を印加すると、縮合
多環部の電子分極だけでなくスルホン酸塩のイオン分極
が生じて互いが相乗される。その結果、従来技術と比較
して前記粉末間の結合力が増大し、電気粘性効果が大き
くなる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例を具体的に
説明する。
【0013】〔実施例1〕市販のリグニンスルホン酸ナ
トリウム(日本製紙(株)製「バニレックスRN)を空
気雰囲気中で400℃で4時間焼成した後、ボールミル
により粉砕し、外径が63μm以下の粒子のみを取り出
した。次に、真空中で200℃で5時間乾燥してリグニ
ンスルホン酸ナトリウム焼成物の分散粒子を生成した。
その後、分散粒子をシリコーンオイル(東レダコーニン
グシリコーン(株)製「SH200−100」)中に、
分散粒子:シリコーンオイル=40:60(重量%)に
なるように混合した後、ボールミルにより分散粒子をシ
リコーンオイルに均一分散させて電気粘性流体を得た。
【0014】この電気粘性流体の電気粘性特性を以下の
ように測定した。内径18mmのシリンダに電気粘性流
体を入れ、その中に外径16mm,長さ20mmのロー
タを沈めた。そして、回転数100rpmでシリンダを
回転しながら、一定電圧を印加し、その時に発生する誘
起剪断応力及び電流密度を測定した。
【0015】上記の測定結果を図1,図2に示す。即
ち、電界強度(kV/mm)と電気粘性流体の剪断応力
(kPa)との関係を図1に示し、電界強度(kV/m
m)と電気粘性流体の電流密度(μA/cm2 )との関
係を図2に示す。
【0016】〔実施例2〕市販のリグニンスルホン酸ナ
トリウム(日本製紙(株)製「バニレックスRN)を空
気雰囲気中で425℃で4時間焼成した後、ボールミル
により粉砕し、外径が63μm以下の粒子のみを取り出
した。次に、真空中で200℃で5時間乾燥してリグニ
ンスルホン酸ナトリウム焼成物の分散粒子を生成した。
その後、分散粒子をシリコーンオイル(東レダコーニン
グシリコーン(株)製「SH200−100」)中に、
分散粒子:シリコーンオイル=40:60(重量%)に
なるように混合した後、ボールミルにより分散粒子をシ
リコーンオイルに均一分散させて電気粘性流体を得た。
【0017】尚、この電気粘性流体の電気粘性特性の測
定方法は、実施例1の方法と同様であるので、その説明
を省略する。一定電圧を印加した時の誘起剪断応力,電
流密度の測定結果を夫々図1,図2に示す。
【0018】〔実施例3〕市販のリグニンスルホン酸ナ
トリウム(日本製紙(株)製「バニレックスRN)を空
気雰囲気中で465℃で4時間焼成した後、ボールミル
により粉砕し、外径が63μm以下の粒子のみを取り出
した。次に、真空中で200℃で5時間乾燥してリグニ
ンスルホン酸ナトリウム焼成物の分散粒子を生成した。
その後、分散粒子をシリコーンオイル(東レダコーニン
グシリコーン(株)製「SH200−100」)中に、
分散粒子:シリコーンオイル=40:60(重量%)に
なるように混合した後、ボールミルにより分散粒子をシ
リコーンオイルに均一分散させて電気粘性流体を得た。
【0019】尚、この電気粘性流体の電気粘性特性の測
定方法は、実施例1の方法と同様であるので、その説明
を省略する。一定電圧を印加した時の誘起剪断応力,電
流密度の測定結果を夫々図1,図2に示す。
【0020】〔実施例4〕市販のリグニンスルホン酸ナ
トリウム(日本製紙(株)製「バニレックスRN)を空
気雰囲気中で500℃で4時間焼成した後、ボールミル
により粉砕し、外径が63μm以下の粒子のみを取り出
した。次に、真空中で200℃で5時間乾燥してリグニ
ンスルホン酸ナトリウム焼成物の分散粒子を生成した。
その後、分散粒子をシリコーンオイル(東レダコーニン
グシリコーン(株)製「SH200−100」)中に、
分散粒子:シリコーンオイル=40:60(重量%)に
なるように混合した後、ボールミルにより分散粒子をシ
リコーンオイルに均一分散させて電気粘性流体を得た。
【0021】尚、この電気粘性流体の電気粘性特性の測
定方法は、実施例1の方法と同様であるので、その説明
を省略する。一定電圧を印加した時の誘起剪断応力,電
流密度の測定結果を夫々図1,図2に示す。
【0022】〔実施例5〕市販のリグニンスルホン酸ナ
トリウム(日本製紙(株)製「バニレックスRN)を空
気雰囲気中で425℃で4時間焼成してリグニンスルホ
ン酸ナトリウム焼成物を生成した。次に、ボールミルに
より粉砕し、外径が63μm以下の微粒子のみを取り出
し、真空中で200℃で5時間乾燥した。次に、乾燥し
た微粒子を30倍量の脱イオン水中に入れ6時間攪拌し
た後、濾過して微粒子のみを採集した。この水洗浄処理
を3回行った後、真空中で200℃で5時間乾燥して分
散粒子を得た。その後、分散粒子をシリコーンオイル
(東レダコーニングシリコーン(株)製「SH200−
100」)中に、分散粒子:シリコーンオイル=40:
60(重量%)になるように混合した後、ボールミルに
より分散粒子をシリコーンオイルに均一分散させて電気
粘性流体を得た。
【0023】この電気粘性流体の電気粘性特性の測定方
法は、実施例1の方法と同様であるので、その説明を省
略する。一定電圧を印加した時の誘起剪断応力,電流密
度の測定結果を夫々図3,図4に示す。
【0024】〔実施例6〕実施例5で水洗浄処理した微
粒子をpH2の塩酸中に入れ6時間攪拌した後、濾過し
て微粒子のみを採集した。この酸性処理を2回行った
後、脱イオン水中で再び水洗処理を行った。次に、真空
中で200℃で5時間乾燥してスルホン酸基の陽イオン
がプロトンであるリグニンスルホン酸塩焼成物の分散粒
子を生成した。その後、分散粒子をシリコーンオイル
(東レダコーニングシリコーン(株)製「SH200−
100」)中に、分散粒子:シリコーンオイル=40:
60(重量%)になるように混合した後、ボールミルに
より分散粒子をシリコーンオイルに均一分散させて電気
粘性流体を得た。
【0025】この電気粘性流体の電気粘性特性の測定方
法は、実施例1の方法と同様であるので、その説明を省
略する。一定電圧を印加した時の誘起剪断応力,電流密
度の測定結果を夫々図3,図4に示す。
【0026】〔実施例7〕実施例6で酸性処理した微粒
子を30倍量の脱イオン水中に分散させた。この時の懸
濁液のpHは4であった。この懸濁液にpH11の水酸
化リチウム水溶液をpH9になるまで添加し、6時間攪
拌した後、濾過して微粒子のみを採集した。その後、脱
イオン水中で再び水洗処理を行い、真空中で200℃で
5時間乾燥してスルホン酸基の陽イオンがリチウムイオ
ンであるリグニンスルホン塩焼成物の分散粒子を生成し
た。その後、分散粒子をシリコーンオイル(東レダコー
ニングシリコーン(株)製「SH200−100」)中
に、分散粒子:シリコーンオイル=40:60(重量
%)になるように混合した後、ボールミルにより分散粒
子をシリコーンオイルに均一分散させて電気粘性流体を
得た。
【0027】この電気粘性流体の電気粘性特性の測定方
法は、実施例1の方法と同様であるので、その説明を省
略する。一定電圧を印加した時の誘起剪断応力,電流密
度の測定結果を夫々図3,図4に示す。
【0028】〔実施例8〕実施例6で酸性処理した微粒
子を30倍量の脱イオン水中に分散させた。この時の懸
濁液のpHは4であった。この懸濁液にpH11の水酸
化カリウム水溶液をpH9になるまで添加し、6時間攪
拌した後、濾過して微粒子のみを採集した。その後、脱
イオン水中で再び水洗処理を行い、真空中で200℃で
5時間乾燥してスルホン酸基の陽イオンがカリウムイオ
ンであるリグニンスルホン塩焼成物の分散粒子を生成し
た。その後、分散粒子をシリコーンオイル(東レダコー
ニングシリコーン(株)製「SH200−100」)中
に、分散粒子:シリコーンオイル=40:60(重量
%)になるように混合した後、ボールミルにより分散粒
子をシリコーンオイルに均一分散させて電気粘性流体を
得た。
【0029】この電気粘性流体の電気粘性特性の測定方
法は、実施例1の方法と同様であるので、その説明を省
略する。一定電圧を印加した時の誘起剪断応力,電流密
度の測定結果を夫々図3,図4に示す。
【0030】〔実施例9〕実施例6で酸性処理した微粒
子を30倍量の脱イオン水中に分散させた。この時の懸
濁液のpHは4であった。この懸濁液にpH11の水酸
化カルシウム水溶液をpH9になるまで添加し、6時間
攪拌した後、濾過して微粒子のみを採集した。その後、
脱イオン水中で再び水洗処理を行い、真空中で200℃
で5時間乾燥してスルホン酸基の陽イオンがカルシウム
イオンであるリグニンスルホン塩焼成物の分散粒子を生
成した。その後、分散粒子をシリコーンオイル(東レダ
コーニングシリコーン(株)製「SH200−10
0」)中に、分散粒子:シリコーンオイル=40:60
(重量%)になるように混合した後、ボールミルにより
分散粒子をシリコーンオイルに均一分散させて電気粘性
流体を得た。
【0031】この電気粘性流体の電気粘性特性の測定方
法は、実施例1の方法と同様であるので、その説明を省
略する。一定電圧を印加した時の誘起剪断応力,電流密
度の測定結果を夫々図3,図4に示す。
【0032】〔実施例10〕実施例6で酸性処理した微
粒子を30倍量の脱イオン水中に分散させた。この時の
懸濁液のpHは4であった。この懸濁液に28%のアン
モニア水をpH9になるまで添加し、6時間攪拌した
後、濾過して微粒子のみを採集した。その後、脱イオン
水中で再び水洗処理を行い、真空中で200℃で5時間
乾燥してスルホン酸基の陽イオンがアンモニウムイオン
であるリグニンスルホン塩焼成物の分散粒子を生成し
た。その後、分散粒子をシリコーンオイル(東レダコー
ニングシリコーン(株)製「SH200−100」)中
に、分散粒子:シリコーンオイル=40:60(重量
%)になるように混合した後、ボールミルにより分散粒
子をシリコーンオイルに均一分散させて電気粘性流体を
得た。
【0033】この電気粘性流体の電気粘性特性の測定方
法は、実施例1の方法と同様であるので、その説明を省
略する。一定電圧を印加した時の誘起剪断応力,電流密
度の測定結果を夫々図5,図6に示す。
【0034】〔実施例11〕実施例6で酸性処理した微
粒子を30倍量の脱イオン水中に分散させた。この時の
懸濁液のpHは4であった。この懸濁液にピリジンをp
H7になるまで添加し、6時間攪拌した後、濾過して微
粒子のみを採集した。その後、脱イオン水中で再び水洗
処理を行い、真空中で200℃で5時間乾燥してスルホ
ン酸基の陽イオンがピリジニウムイオンであるリグニン
スルホン塩焼成物の分散粒子を生成した。その後、分散
粒子をシリコーンオイル(東レダコーニングシリコーン
(株)製「SH200−100」)中に、分散粒子:シ
リコーンオイル=40:60(重量%)になるように混
合した後、ボールミルにより分散粒子をシリコーンオイ
ルに均一分散させて電気粘性流体を得た。
【0035】この電気粘性流体の電気粘性特性の測定方
法は、実施例1の方法と同様であるので、その説明を省
略する。一定電圧を印加した時の誘起剪断応力,電流密
度の測定結果を夫々図5,図6に示す。
【0036】〔比較例1〕市販のレゾール型フェノール
樹脂(松下電工(株)製「AX−10」)を空気雰囲気
中で570℃で5時間焼成した後、ボールミルにより粉
砕し、外径が63μm以下の粒子のみを取り出した。次
に、真空中で200℃で5時間乾燥してリグニンスルホ
ン酸ナトリウム焼成物の分散粒子を生成した。その後、
分散粒子をシリコーンオイル(東レダコーニングシリコ
ーン(株)製「SH200−100」)中に、分散粒
子:シリコーンオイル=40:60(重量%)になるよ
うに混合した後、ボールミルにより分散粒子をシリコー
ンオイルに均一分散させて電気粘性流体を得た。
【0037】この電気粘性流体の電気粘性特性の測定方
法は、実施例1の方法と同様であるので、その説明を省
略する。一定電圧を印加した時の誘起剪断応力,電流密
度の測定結果を夫々図3,図4に示す。
【0038】〔比較例2〕市販のレゾール型フェノール
樹脂(松下電工(株)製「AX−10」)を空気雰囲気
中で600℃で4時間焼成した後、ボールミルにより粉
砕し、外径が63μm以下の粒子のみを取り出した。次
に、真空中で200℃で5時間乾燥してリグニンスルホ
ン酸ナトリウム焼成物の分散粒子を生成した。その後、
分散粒子をシリコーンオイル(東レダコーニングシリコ
ーン(株)製「SH200−100」)中に、分散粒
子:シリコーンオイル=40:60(重量%)になるよ
うに混合した後、ボールミルにより分散粒子をシリコー
ンオイルに均一分散させて電気粘性流体を得た。
【0039】この電気粘性流体の電気粘性特性の測定方
法は、実施例1の方法と同様であるので、その説明を省
略する。一定電圧を印加した時の誘起剪断応力,電流密
度の測定結果を夫々図3,図4に示す。
【0040】図1から明らかなように、実施例2〜4の
電気粘性流体では印加電圧に対する誘起剪断応力の増加
率が略等しい。これにより、電気粘性効果の大きさは温
度には殆ど依存していないことが分かる。
【0041】又、図2から明らかなように、実施例2の
電気粘性流体が印加電圧に対する電流密度の増加率が最
も小さくなっている。つまり、実施例2即ち425℃で
焼成した電気粘性流体を使用した時の消費電力が最も小
さい。ここで、実施例4に示すように焼成温度が465
℃よりも高くなると、印加電圧に対する電流密度の増加
率が著しく大きくなるので、焼成温度は実施例1〜3に
示すような465℃以下が望ましい。
【0042】又、図3,図5から明らかなように、実施
例5〜11の電気粘性流体は比較例1,2の電気粘性流
体と比較して印加電圧に対する誘起剪断応力の増加率が
著しく大きくなっている。つまり、実施例5〜11の電
気粘性流体の粘度は印加電圧を増加させていくに従い急
激に増加しており、電気粘性効果が比較例と比較して大
きくなっている。これは、実施例5〜11に示すリグニ
ンスルホン酸塩を熱処理して得られた粉末は縮合多環の
π電子共役部のみならずナトリウムイオン(実施例
5),水素イオン(実施例6),リチウムイオン(実施
例7),カリウムイオン(実施例8),カルシウムイオ
ン(実施例9),アンモニウムイオン(実施例10),
ピリジニウムイオン(実施例11)で示される陽イオン
を持ったスルホン酸塩のイオン解離部を有しており、電
圧を印加したときにπ電子共役部及びイオン解離部が分
極して分散粒子間の結合力が増大するためと考えられ
る。
【0043】又、図4,図6から明らかなように、実施
例5〜8,実施例10,11の電気粘性流体は比較例
1,2同様、印加電圧に対する電流密度の増加率が小さ
くなっており、その結果、消費電力が低減できる。
【0044】更に、図3〜図6から明らかなように、電
気粘性効果,消費電力の両者を考慮に入れると総合的に
評価すると、リグニンスルホン酸ナトリウムを用いた実
施例5の電気粘性流体が最も優れていることが分かる。
【0045】
【発明の効果】本発明は、以下の如く効果を有する。
【0046】電圧を印加すると、縮合多環部の電子分極
だけでなくスルホン酸塩のイオン分極が生じて互いが相
乗される。その結果、従来技術と比較して前記粉末間の
結合力が増大し、電気粘性効果が大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1〜4の電気粘性流体における
電界強度と誘起剪断応力との関係を示すグラフである。
【図2】本発明の実施例1〜4の電気粘性流体における
電界強度と電流密度との関係を示すグラフである。
【図3】本発明の実施例5〜9及び比較例1,2の電気
粘性流体における電界強度と誘起剪断応力との関係を示
すグラフである。
【図4】本発明の実施例5〜9及び比較例1,2の電気
粘性流体における電界強度と電流密度との関係を示すグ
ラフである。
【図5】本発明の実施例10,11の電気粘性流体にお
ける電界強度と誘起剪断応力との関係を示すグラフであ
る。
【図6】本発明の実施例10,11の電気粘性流体にお
ける電界強度と電流密度との関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 60:00 70:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気絶縁性を有する油状媒体中に、リグ
    ニンスルホン酸塩を熱処理して得られた粉末を分散して
    なることを特徴とする電気粘性流体。
JP21457693A 1993-08-30 1993-08-30 電気粘性流体 Pending JPH0762374A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014046202A1 (ja) * 2012-09-21 2014-03-27 住鉱潤滑剤株式会社 潤滑剤組成物
CN108473906A (zh) * 2015-12-04 2018-08-31 旭化成株式会社 电流变液以及电设备

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