JPH0762373A - 潤滑油添加剤および潤滑油組成物 - Google Patents
潤滑油添加剤および潤滑油組成物Info
- Publication number
- JPH0762373A JPH0762373A JP22817693A JP22817693A JPH0762373A JP H0762373 A JPH0762373 A JP H0762373A JP 22817693 A JP22817693 A JP 22817693A JP 22817693 A JP22817693 A JP 22817693A JP H0762373 A JPH0762373 A JP H0762373A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 剪断安定性、粘度指数、低温粘度特性におい
て優れた潤滑油を提供する。 【構成】 αーオレフィン共重合体にマレイン酸もしく
はフマール酸のモノもしくはジアルキルエステルをグラ
フトしてなるグラフト重合体組成物からなる潤滑油添加
剤、及び該潤滑油添加剤を含有する潤滑油組成物。
て優れた潤滑油を提供する。 【構成】 αーオレフィン共重合体にマレイン酸もしく
はフマール酸のモノもしくはジアルキルエステルをグラ
フトしてなるグラフト重合体組成物からなる潤滑油添加
剤、及び該潤滑油添加剤を含有する潤滑油組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は潤滑油添加剤および潤滑
油組成物に関する。さらに詳しくは、自動車等のエンジ
ン油並びに駆動系潤滑油に有効な粘度指数向上剤(VI
I)を与えるグラフト重合体組成物からなる潤滑油添加
剤、およびそれを用いた潤滑油組成物に関する。
油組成物に関する。さらに詳しくは、自動車等のエンジ
ン油並びに駆動系潤滑油に有効な粘度指数向上剤(VI
I)を与えるグラフト重合体組成物からなる潤滑油添加
剤、およびそれを用いた潤滑油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の高出力化にともないエンジン油
並びに駆動系のオートマチックトランスミッション用潤
滑油(ATF)やマニュアルトランスミッション用潤滑
油(MTF)などの駆動系潤滑油は、熱的にも、物理的
にも厳しい条件に曝され、潤滑油の粘度低下等が発生し
易い条件になって来ている。また、潤滑油の長寿命化が
要望されていることから、近年、自動車用の潤滑油には
一層優れた酸化安定性および剪断安定性を付与すること
が必要となっている。更に、自動車の低燃費化が望まれ
ており粘度指数、流動点、並びに−40℃での粘度等低
温での特性(低温特性)が優れた潤滑油が求められてい
る。このため、従来から利用されているポリメタクリレ
ート系粘度指数向上剤の改良、また、α−オレフィン系
の油溶性重合体に不飽和モノカルボン酸アルキルエステ
ルをグラフトしてなる油溶性グラフト重合体(特開昭5
5−66995号公報)が提案されている。
並びに駆動系のオートマチックトランスミッション用潤
滑油(ATF)やマニュアルトランスミッション用潤滑
油(MTF)などの駆動系潤滑油は、熱的にも、物理的
にも厳しい条件に曝され、潤滑油の粘度低下等が発生し
易い条件になって来ている。また、潤滑油の長寿命化が
要望されていることから、近年、自動車用の潤滑油には
一層優れた酸化安定性および剪断安定性を付与すること
が必要となっている。更に、自動車の低燃費化が望まれ
ており粘度指数、流動点、並びに−40℃での粘度等低
温での特性(低温特性)が優れた潤滑油が求められてい
る。このため、従来から利用されているポリメタクリレ
ート系粘度指数向上剤の改良、また、α−オレフィン系
の油溶性重合体に不飽和モノカルボン酸アルキルエステ
ルをグラフトしてなる油溶性グラフト重合体(特開昭5
5−66995号公報)が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この特開昭55−66
995号公報に記載の技術では、油溶性グラフト重合体
の幹ポリマーであるα−オレフィン共重合体に対し不飽
和モノカルボン酸アルキルエステルからなる枝部分の重
合度のコントロールが難しく、又、不飽和モノカルボン
酸アルキルエステルのホモポリマーの量、並びに重合度
のコントロールが難しいことから、得られた油溶性グラ
フト重合体を含有する潤滑油は剪断安定性、並びに低温
特性に問題があり実用に耐えないものもある。また、グ
ラフト重合体と副生するホモポリマーとの相溶性が不十
分な場合があり鉱物油に溶解したとき完全に溶解しない
で霞んだり、2相に分離したりする等の問題点があり、
鉱物油への溶解性、剪断安定性、粘度指数及び低温粘度
全てにおいて満足できる潤滑油を与える粘度指数向上剤
とは言い難い。
995号公報に記載の技術では、油溶性グラフト重合体
の幹ポリマーであるα−オレフィン共重合体に対し不飽
和モノカルボン酸アルキルエステルからなる枝部分の重
合度のコントロールが難しく、又、不飽和モノカルボン
酸アルキルエステルのホモポリマーの量、並びに重合度
のコントロールが難しいことから、得られた油溶性グラ
フト重合体を含有する潤滑油は剪断安定性、並びに低温
特性に問題があり実用に耐えないものもある。また、グ
ラフト重合体と副生するホモポリマーとの相溶性が不十
分な場合があり鉱物油に溶解したとき完全に溶解しない
で霞んだり、2相に分離したりする等の問題点があり、
鉱物油への溶解性、剪断安定性、粘度指数及び低温粘度
全てにおいて満足できる潤滑油を与える粘度指数向上剤
とは言い難い。
【0004】特公昭49−19112号公報および特公
昭51−28288号公報にはエチレンとプロピレンの
共重合体を少なくとも約100℃以下の温度で、空気又
は酸素存在下、加熱することにより酸化並びに劣化さ
せ、次に、遊離基重合触媒存在下、酸素含有の重合可能
なモノマーと接触させることによりつくられる油溶性ポ
リマーが提案されているが鉱物油への溶解性、剪断安定
性、粘度指数及び低温粘度全てにおいて満足できる潤滑
油を与える粘度指数向上剤とは言い難い。
昭51−28288号公報にはエチレンとプロピレンの
共重合体を少なくとも約100℃以下の温度で、空気又
は酸素存在下、加熱することにより酸化並びに劣化さ
せ、次に、遊離基重合触媒存在下、酸素含有の重合可能
なモノマーと接触させることによりつくられる油溶性ポ
リマーが提案されているが鉱物油への溶解性、剪断安定
性、粘度指数及び低温粘度全てにおいて満足できる潤滑
油を与える粘度指数向上剤とは言い難い。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鉱物油へ
の十分な溶解性を示すと共に、十分なる剪断安定性、粘
度指数及び低温粘度特性を有する潤滑油を得るため、O
CP系VIIの長所である優れた剪断安定性を生かし、
その低温特性を改良すべく鋭意検討した結果、OCPか
らなる主鎖に極性モノマーをグラフト重合することによ
り、主鎖のコンフォメーションの温度依存性が高まるこ
と、又、その極性基はOCPの主鎖の近くに位置するほ
ど、更に、極性の強度を適度にコントロールすることに
よりコンフォメーションの温度依存性が一層増進され、
低温特性が改善されること、並びに、単独では高重合度
化が難しい不飽和ジカルボン酸エステルを利用すること
により枝部分およびホモポリマーの重合度が小さくなる
ことによりOCP系VIIの特徴である高剪断安定性を
阻害しないことを見出し、鉱物油への溶解性に優れ、且
つ、優れた剪断安定性と低温粘度を合わせ持つグラフト
重合体組成物を発明するに至った。すなわち本発明は、
α−オレフィン共重合体(A)にマレイン酸もしくはフ
マール酸のモノもしくはジアルキルエステル(B)[但
し、アルキル基の少なくとも1つは炭素数8〜18の直
鎖アルキルである]の1種以上をグラフトしてなるグラ
フト重合体組成物(C)からなる潤滑油添加剤;および
該潤滑油添加剤を含有する潤滑油組成物である。
の十分な溶解性を示すと共に、十分なる剪断安定性、粘
度指数及び低温粘度特性を有する潤滑油を得るため、O
CP系VIIの長所である優れた剪断安定性を生かし、
その低温特性を改良すべく鋭意検討した結果、OCPか
らなる主鎖に極性モノマーをグラフト重合することによ
り、主鎖のコンフォメーションの温度依存性が高まるこ
と、又、その極性基はOCPの主鎖の近くに位置するほ
ど、更に、極性の強度を適度にコントロールすることに
よりコンフォメーションの温度依存性が一層増進され、
低温特性が改善されること、並びに、単独では高重合度
化が難しい不飽和ジカルボン酸エステルを利用すること
により枝部分およびホモポリマーの重合度が小さくなる
ことによりOCP系VIIの特徴である高剪断安定性を
阻害しないことを見出し、鉱物油への溶解性に優れ、且
つ、優れた剪断安定性と低温粘度を合わせ持つグラフト
重合体組成物を発明するに至った。すなわち本発明は、
α−オレフィン共重合体(A)にマレイン酸もしくはフ
マール酸のモノもしくはジアルキルエステル(B)[但
し、アルキル基の少なくとも1つは炭素数8〜18の直
鎖アルキルである]の1種以上をグラフトしてなるグラ
フト重合体組成物(C)からなる潤滑油添加剤;および
該潤滑油添加剤を含有する潤滑油組成物である。
【0006】本発明において使用するα−オレフィン共
重合体(A)の例としては、エチレンと炭素数が3〜2
0のαーオレフィンとの共重合体が好ましく、より好ま
しくはエチレンとプロピレンの共重合体である。また、
上記同様の構造を持つブタジエンおよび/またはイソプ
レンンの重合物の水添物であっても良い。更に、該α−
オレフィン共重合体には少量のジエンモノマーを共重合
させた三元共重合体であっても良い。エチレン含量は、
油溶性を維持するとともに最大の増粘効果を得るため3
0〜70重量%が好ましい。
重合体(A)の例としては、エチレンと炭素数が3〜2
0のαーオレフィンとの共重合体が好ましく、より好ま
しくはエチレンとプロピレンの共重合体である。また、
上記同様の構造を持つブタジエンおよび/またはイソプ
レンンの重合物の水添物であっても良い。更に、該α−
オレフィン共重合体には少量のジエンモノマーを共重合
させた三元共重合体であっても良い。エチレン含量は、
油溶性を維持するとともに最大の増粘効果を得るため3
0〜70重量%が好ましい。
【0007】α−オレフィン共重合体(A)は、ポリス
チレンを標準物質としたゲルパーミエーションクロマト
グラフフィー法により測定した数平均分子量が1万〜3
0万、好ましくは1万〜10万、さらに好ましくは1.
5万〜5万であり、重量平均分子量/数平均分子量で表
される分子量分布が3.0以下、好ましくは2.5以下
である。数平均分子量が1万より小さいと低温粘度特性
が悪くなり、30万を超えると、もしくは、分子量分布
が3.0を超えると剪断安定性が悪くなる。また、特公
昭51−28288号公報のように、空気または酸素存
在下加熱することにより酸化並びに劣化させる必要はな
い。逆に、酸化並びに劣化したα−オレフィン重合体で
は鉱物油への溶解性に問題が生じる場合がある。
チレンを標準物質としたゲルパーミエーションクロマト
グラフフィー法により測定した数平均分子量が1万〜3
0万、好ましくは1万〜10万、さらに好ましくは1.
5万〜5万であり、重量平均分子量/数平均分子量で表
される分子量分布が3.0以下、好ましくは2.5以下
である。数平均分子量が1万より小さいと低温粘度特性
が悪くなり、30万を超えると、もしくは、分子量分布
が3.0を超えると剪断安定性が悪くなる。また、特公
昭51−28288号公報のように、空気または酸素存
在下加熱することにより酸化並びに劣化させる必要はな
い。逆に、酸化並びに劣化したα−オレフィン重合体で
は鉱物油への溶解性に問題が生じる場合がある。
【0008】マレイン酸もしくはフマール酸のモノもし
くはジアルキルエステル(B)のアルキル基を形成する
アルコールとしては、直鎖脂肪族アルコールが好まし
い。該アルコールを具体的に示せば、n−オクチルアル
コール、n−ノニルアルコール、n−デシルアルコー
ル、n−ウンデシルアルコール、n−トリデシルアルコ
ール、n−テトラデシルアルコール、n−ペンタデシル
アルコール、n−ヘキサデシルアルコール、n−ヘプタ
デシルアルコール、n−オクタデシルアルコール、n−
ノナデシルアルコール、炭素数21〜24の直鎖アルキ
ル基を有する高級アルコール{ナフオール20+および
ナフオール22+(いずれもコンデアヘミー社製)}等
の脂肪族アルコールが挙げられる。アルコールの平均炭
素数は8〜18が好ましく、特に好ましくは10〜16
である。平均炭素数が8未満または18を越えると低温
粘度特性が不十分な場合がある。
くはジアルキルエステル(B)のアルキル基を形成する
アルコールとしては、直鎖脂肪族アルコールが好まし
い。該アルコールを具体的に示せば、n−オクチルアル
コール、n−ノニルアルコール、n−デシルアルコー
ル、n−ウンデシルアルコール、n−トリデシルアルコ
ール、n−テトラデシルアルコール、n−ペンタデシル
アルコール、n−ヘキサデシルアルコール、n−ヘプタ
デシルアルコール、n−オクタデシルアルコール、n−
ノナデシルアルコール、炭素数21〜24の直鎖アルキ
ル基を有する高級アルコール{ナフオール20+および
ナフオール22+(いずれもコンデアヘミー社製)}等
の脂肪族アルコールが挙げられる。アルコールの平均炭
素数は8〜18が好ましく、特に好ましくは10〜16
である。平均炭素数が8未満または18を越えると低温
粘度特性が不十分な場合がある。
【0009】マレイン酸もしくはフマール酸のモノもし
くはジアルキルエステル(B)のアルキル基を形成する
アルコール部分の炭素数7以下が10重量%を超える
と、また、炭素数19以上が20重量%を超えると鉱物
油に対する溶解性が悪くなったり、低温特性が悪くなっ
たりする場合がある。
くはジアルキルエステル(B)のアルキル基を形成する
アルコール部分の炭素数7以下が10重量%を超える
と、また、炭素数19以上が20重量%を超えると鉱物
油に対する溶解性が悪くなったり、低温特性が悪くなっ
たりする場合がある。
【0010】(B)は、マレイン酸もしくはフマール酸
のモノアルキルエステルであっても、ジアルキルエステ
ルであっても良いが、(B)の量に基づいてモノアルキ
ルエステルの量が50重量%以下が好ましい。より好ま
しく30重量%以下である。50重量%を超えるとグラ
フト重合体組成物(C)の鉱物油に対する溶解性が低下
することがある。
のモノアルキルエステルであっても、ジアルキルエステ
ルであっても良いが、(B)の量に基づいてモノアルキ
ルエステルの量が50重量%以下が好ましい。より好ま
しく30重量%以下である。50重量%を超えるとグラ
フト重合体組成物(C)の鉱物油に対する溶解性が低下
することがある。
【0011】(B)には通常50重量%以下、好ましく
は20重量%以下の、(B)と共重合可能な他の単量体
[{スチレン、ビニルトルエン、不飽和モノカルボン酸
のエステル類(例えば、アルキル基の炭素数が20以下
のもので、ブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ヘ
キサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メ
タ)アクリレート等)、ビニルエステル類(例えば、ア
ルキル基の炭素数が5以下のもので、酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル等)、エチレン性不飽和窒素含有単量体
{ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モルフ
ォリノエチルメタクリレート、ビニルピロリドン、ビニ
ルイミダゾール、ジメチルアミノプロピルメタクリルア
ミド等}]を含有していても良い。
は20重量%以下の、(B)と共重合可能な他の単量体
[{スチレン、ビニルトルエン、不飽和モノカルボン酸
のエステル類(例えば、アルキル基の炭素数が20以下
のもので、ブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ヘ
キサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メ
タ)アクリレート等)、ビニルエステル類(例えば、ア
ルキル基の炭素数が5以下のもので、酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル等)、エチレン性不飽和窒素含有単量体
{ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モルフ
ォリノエチルメタクリレート、ビニルピロリドン、ビニ
ルイミダゾール、ジメチルアミノプロピルメタクリルア
ミド等}]を含有していても良い。
【0012】グラフト重合体組成物(C)中、(B)の
量は5〜70重量%、好ましくは10〜50重量%であ
る。5重量%未満、もしくは70重量%を超えると増粘
効果、低温特性が不十分な場合がある。
量は5〜70重量%、好ましくは10〜50重量%であ
る。5重量%未満、もしくは70重量%を超えると増粘
効果、低温特性が不十分な場合がある。
【0013】本発明のグラフト重合体組成物(C)は、
ラジカル重合連鎖移動剤(D)存在下、有機過酸化物系
ラジカル重合開始剤(E)を用いてグラフト重合させる
ことにより製造できる。このとき、溶剤を使用しても良
いが、グラフト効率を上げるため溶剤を使用しない方が
好ましい。通常α−オレフィン共重合体溶融液が攪拌可
能になる粘度まで加熱しグラフト反応を行なうが、数平
均分子量が約15万以上のようなα−オレフィン共重合
体(A)を利用する場合、溶剤を使用しないと溶融粘度
が高く攪拌が困難になる。この場合、混練押し出し機等
を利用するのが好ましい。
ラジカル重合連鎖移動剤(D)存在下、有機過酸化物系
ラジカル重合開始剤(E)を用いてグラフト重合させる
ことにより製造できる。このとき、溶剤を使用しても良
いが、グラフト効率を上げるため溶剤を使用しない方が
好ましい。通常α−オレフィン共重合体溶融液が攪拌可
能になる粘度まで加熱しグラフト反応を行なうが、数平
均分子量が約15万以上のようなα−オレフィン共重合
体(A)を利用する場合、溶剤を使用しないと溶融粘度
が高く攪拌が困難になる。この場合、混練押し出し機等
を利用するのが好ましい。
【0014】(D)の例としては、連鎖移動定数の大き
な硫黄含有連鎖移動剤である炭素数4〜18のアルキル
メルカプタン類が好ましい。(D)の具体例としては、
ブチルメルカプタン、ヘキシルメルカプタン、オクチル
メルカプタン、ノニルメルカプタン、デシルメルカプタ
ン、ウンデシルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、
テトラデシルメルカプタン、ペンタデシルメルカプタ
ン、ヘキサデシルメルカプタン、ヘプタデシルメルカプ
タン、オクタデシルメルカプタン等およびそれらのカル
ボン酸とのエステルが挙げられる。
な硫黄含有連鎖移動剤である炭素数4〜18のアルキル
メルカプタン類が好ましい。(D)の具体例としては、
ブチルメルカプタン、ヘキシルメルカプタン、オクチル
メルカプタン、ノニルメルカプタン、デシルメルカプタ
ン、ウンデシルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、
テトラデシルメルカプタン、ペンタデシルメルカプタ
ン、ヘキサデシルメルカプタン、ヘプタデシルメルカプ
タン、オクタデシルメルカプタン等およびそれらのカル
ボン酸とのエステルが挙げられる。
【0015】(E)の例としては、α−オレフィン共重
合体溶融液の攪拌可能な粘度(通常20万センチポイズ
以下)になる温度以上で重合触媒として有効な半減期を
示す触媒であれば特に規定されるものではないが、半減
期が1時間である温度が80℃以上のものが好ましく、
特に、好ましくは100℃以上である。(E)の具体例
としては、ターシャリーブチルパーオキシラウレート、
ターシャリーブチルパーオキシアセテート、ターシャリ
ーブチルパーオキシベンゾエイト、ジクミルパーオキサ
イド、ターシャリーブチルクミルパーオキサイド等の1
官能型、1,1−ビス(ターシャリーパーオキシ)3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ビス(タ
ーシャリーブチルパーオキシ)オクタン、2,2−ビス
(ターシャリーブチルパーオキシ)オクタン等の2官能
型が挙げられるが、1官能型が好ましい。
合体溶融液の攪拌可能な粘度(通常20万センチポイズ
以下)になる温度以上で重合触媒として有効な半減期を
示す触媒であれば特に規定されるものではないが、半減
期が1時間である温度が80℃以上のものが好ましく、
特に、好ましくは100℃以上である。(E)の具体例
としては、ターシャリーブチルパーオキシラウレート、
ターシャリーブチルパーオキシアセテート、ターシャリ
ーブチルパーオキシベンゾエイト、ジクミルパーオキサ
イド、ターシャリーブチルクミルパーオキサイド等の1
官能型、1,1−ビス(ターシャリーパーオキシ)3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ビス(タ
ーシャリーブチルパーオキシ)オクタン、2,2−ビス
(ターシャリーブチルパーオキシ)オクタン等の2官能
型が挙げられるが、1官能型が好ましい。
【0016】グラフト反応時の反応温度は、使用する
(A)の数平均分子量および使用するラジカル重合開始
剤によるが100〜200℃が好ましい。より好ましく
は、120〜180℃である。
(A)の数平均分子量および使用するラジカル重合開始
剤によるが100〜200℃が好ましい。より好ましく
は、120〜180℃である。
【0017】本発明の潤滑油組成物作成に使用される鉱
物油は、原油を精製して得られる一般的な鉱物油で良く
特に限定されるものではない。また、合成炭化水素系潤
滑油および/または合成エステル系潤滑油と併用しても
良い。粘度グレードは特に限定されないが100℃での
動粘度が3.0〜6.0cStが好ましい。潤滑油組成
物中の(C)の濃度は使用する鉱物油の粘度並びに、作
成する潤滑油の粘度により異なるが、通常1〜60重量
%、好ましくは2〜30重量%である。また、(C)を
40〜60重量%の鉱物油に一次希釈した溶液を更に希
釈し、潤滑油組成物とするのが好ましい。この場合の1
00℃の粘度がMTFの場合は通常13.5〜41.0
cSt、ATFの場合は、5.0〜10.0cSt、エ
ンジン油の場合は5.6〜21.9cStである。
物油は、原油を精製して得られる一般的な鉱物油で良く
特に限定されるものではない。また、合成炭化水素系潤
滑油および/または合成エステル系潤滑油と併用しても
良い。粘度グレードは特に限定されないが100℃での
動粘度が3.0〜6.0cStが好ましい。潤滑油組成
物中の(C)の濃度は使用する鉱物油の粘度並びに、作
成する潤滑油の粘度により異なるが、通常1〜60重量
%、好ましくは2〜30重量%である。また、(C)を
40〜60重量%の鉱物油に一次希釈した溶液を更に希
釈し、潤滑油組成物とするのが好ましい。この場合の1
00℃の粘度がMTFの場合は通常13.5〜41.0
cSt、ATFの場合は、5.0〜10.0cSt、エ
ンジン油の場合は5.6〜21.9cStである。
【0018】本発明の潤滑油組成物には、他の任意成
分、例えば粘度指数向上剤{ポリ(メタ)アクリレート
系、エチレンープロピレン共重合体、スチレンーイソプ
レン共重合体の水添物に代表されるOCP系など}、流
動点降下剤{ポリ(メタ)アクリレート系、スチレン−
フマレート系、ナフタリンと塩素化パラフィンの縮合物
系など}、清浄剤(スルフォネート系、サリチレート
系、フェネート系、ナフテネート系等)、分散剤(イソ
ブテニルコハク酸イミド系、マンニッヒ縮合物系等)、
抗酸化剤(ジンクジチオフォスフェート、アミン系、ヒ
ンダードフェノール系等)、油性剤(脂肪酸系、脂肪酸
エステル系等)、摩擦摩耗調整剤(モリブデンジチオフ
ォスフェート、モリブデンカーバメイト等)、極圧剤
(硫黄リン系、クロル系等)を含んでいても良い。
分、例えば粘度指数向上剤{ポリ(メタ)アクリレート
系、エチレンープロピレン共重合体、スチレンーイソプ
レン共重合体の水添物に代表されるOCP系など}、流
動点降下剤{ポリ(メタ)アクリレート系、スチレン−
フマレート系、ナフタリンと塩素化パラフィンの縮合物
系など}、清浄剤(スルフォネート系、サリチレート
系、フェネート系、ナフテネート系等)、分散剤(イソ
ブテニルコハク酸イミド系、マンニッヒ縮合物系等)、
抗酸化剤(ジンクジチオフォスフェート、アミン系、ヒ
ンダードフェノール系等)、油性剤(脂肪酸系、脂肪酸
エステル系等)、摩擦摩耗調整剤(モリブデンジチオフ
ォスフェート、モリブデンカーバメイト等)、極圧剤
(硫黄リン系、クロル系等)を含んでいても良い。
【0019】
【実施例】以下に実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。なお、剪
断安定性は超音波法により測定した100℃での粘度低
下率であり、−40℃での粘度は−40℃の空気浴に1
5時間放置後の試料の粘度をブルックフィールド回転粘
度計により測定した数値である。また、ゲルパーミエー
ションクロマトグラフは、東洋ソーダ製装置(HLC−
802R)および東洋ソーダ製カラム(TSKgel)
を用い、テトラハイドロフランを展開溶剤として試料濃
度0.25重量%、室温にて測定した値である。
が、本発明はこれに限定されるものではない。なお、剪
断安定性は超音波法により測定した100℃での粘度低
下率であり、−40℃での粘度は−40℃の空気浴に1
5時間放置後の試料の粘度をブルックフィールド回転粘
度計により測定した数値である。また、ゲルパーミエー
ションクロマトグラフは、東洋ソーダ製装置(HLC−
802R)および東洋ソーダ製カラム(TSKgel)
を用い、テトラハイドロフランを展開溶剤として試料濃
度0.25重量%、室温にて測定した値である。
【0020】実施例1 エチレン−プロピレン共重合体(エチレン含量43%重
量、数平均分子量2.5万、分子量分布=1.7)16
0gを反応容器に仕込み、窒素ガス通気下、120℃に
加熱溶融し、1時間攪拌した後、ジ−n−オクチルフマ
レート160gにt−ブチルパーオキシベンゾエート
2.9g、ドデシルメルカプタン3.7gを溶解した溶
液を1時間で滴下した。滴下終了後130℃で2時間保
持し、グラフト重合体組成物320gを得た。重合体組
成物中、熱アセトンで抽出されるジ−n−オクチルフマ
レートオリゴマーは該組成物中20重量%であった。得
られたグラフト重合体組成物を鉱物油(パラフィン系6
0ニュートラル油)に60重量%の濃度で溶解し均一透
明な粘稠な液体を得た。また、該グラフト重合体組成物
をパラフィン系100ニュートラル油にパッケージ型添
加剤であるアングラモル99(リュブリゾール社製)を
6.5重量%、ポリメタクリレート系流動点降下剤0.
5重量%添加した基油に、100℃の粘度が14.1〜
14.5cStになるよう添加しMTFを作成した。得
られたMTFの潤滑油性能を表3に示す。
量、数平均分子量2.5万、分子量分布=1.7)16
0gを反応容器に仕込み、窒素ガス通気下、120℃に
加熱溶融し、1時間攪拌した後、ジ−n−オクチルフマ
レート160gにt−ブチルパーオキシベンゾエート
2.9g、ドデシルメルカプタン3.7gを溶解した溶
液を1時間で滴下した。滴下終了後130℃で2時間保
持し、グラフト重合体組成物320gを得た。重合体組
成物中、熱アセトンで抽出されるジ−n−オクチルフマ
レートオリゴマーは該組成物中20重量%であった。得
られたグラフト重合体組成物を鉱物油(パラフィン系6
0ニュートラル油)に60重量%の濃度で溶解し均一透
明な粘稠な液体を得た。また、該グラフト重合体組成物
をパラフィン系100ニュートラル油にパッケージ型添
加剤であるアングラモル99(リュブリゾール社製)を
6.5重量%、ポリメタクリレート系流動点降下剤0.
5重量%添加した基油に、100℃の粘度が14.1〜
14.5cStになるよう添加しMTFを作成した。得
られたMTFの潤滑油性能を表3に示す。
【0021】実施例2〜4 フマレートのアルコール成分の炭素数を表1に変更する
以外は実施例1と同じ方法によりグラフト重合体組成物
を作成した。同様に得られた該重合体中フマレートオリ
ゴマー含量は、それぞれ21重量%、20重量%、19
重量%、20重量%であった。また、実施例1と同様に
MTFを作成した。MTFの潤滑油性能を同じく表3に
示す。
以外は実施例1と同じ方法によりグラフト重合体組成物
を作成した。同様に得られた該重合体中フマレートオリ
ゴマー含量は、それぞれ21重量%、20重量%、19
重量%、20重量%であった。また、実施例1と同様に
MTFを作成した。MTFの潤滑油性能を同じく表3に
示す。
【0022】
【表1】 (重量
%)
%)
【0023】実施例5、6 α−オレフィン共重合体をエチレン含量35重量%、数
平均分子量1.5万、分子量分布1.5のエチレン−プ
ロピレン共重合体(実施例5)、エチレン含量57重量
%、数平均分子量4.5万、分子量分布2.3のエチレ
ン−プロピレン共重合体(実施例6)に変更する以外は
実施例1と同じ方法によりグラフト重合体組成物を作成
した。同様に、得られたグラフト重合体組成物中のジ−
n−オクチルフマレートオリゴマ−含量はそれぞれ、1
5重量%、22重量%であった。また、実施例1と同様
にMTFを作成した。得られたMTFの潤滑油性能を同
じく表3に示す。
平均分子量1.5万、分子量分布1.5のエチレン−プ
ロピレン共重合体(実施例5)、エチレン含量57重量
%、数平均分子量4.5万、分子量分布2.3のエチレ
ン−プロピレン共重合体(実施例6)に変更する以外は
実施例1と同じ方法によりグラフト重合体組成物を作成
した。同様に、得られたグラフト重合体組成物中のジ−
n−オクチルフマレートオリゴマ−含量はそれぞれ、1
5重量%、22重量%であった。また、実施例1と同様
にMTFを作成した。得られたMTFの潤滑油性能を同
じく表3に示す。
【0024】比較例1、2 フマレートのアルコール成分の炭素数を表2に変更する
以外は実施例1と同じ方法によりグラフト重合体組成物
を作成した。同様に、得られた該重合体中フマレートオ
リゴマー含量は、それぞれ22重量%、22重量%であ
った。また、実施例1と同様にMTFを作成した。MT
Fの潤滑油性能を同じく表4に示す。
以外は実施例1と同じ方法によりグラフト重合体組成物
を作成した。同様に、得られた該重合体中フマレートオ
リゴマー含量は、それぞれ22重量%、22重量%であ
った。また、実施例1と同様にMTFを作成した。MT
Fの潤滑油性能を同じく表4に示す。
【0025】
【表2】 (重量%)
【0026】比較例3、4 α−オレフィン共重合体をエチレン含量50重量%、数
平均分子量5千、分子量分布1.5のエチレン−プロピ
レン共重合体(比較例3)、エチレン含量52重量%、
数平均分子量6.5万、分子量分布2.5のエチレン−
プロピレン共重合体(実施例4)に変更する以外は実施
例1と同じ方法によりグラフト重合体組成物を作成し
た。同様に、得られたグラフト重合体組成物中のジ−n
−オクチルフマレートオリゴマー含量はそれぞれ、14
重量%、25重量%であった。また、実施例1と同様に
MTFを作成した。得られたMTFの潤滑油性能を同じ
く表4に示す。
平均分子量5千、分子量分布1.5のエチレン−プロピ
レン共重合体(比較例3)、エチレン含量52重量%、
数平均分子量6.5万、分子量分布2.5のエチレン−
プロピレン共重合体(実施例4)に変更する以外は実施
例1と同じ方法によりグラフト重合体組成物を作成し
た。同様に、得られたグラフト重合体組成物中のジ−n
−オクチルフマレートオリゴマー含量はそれぞれ、14
重量%、25重量%であった。また、実施例1と同様に
MTFを作成した。得られたMTFの潤滑油性能を同じ
く表4に示す。
【0027】実施例7 ジ−n−オクチルフマレートをジ−n−オクチルマレー
トに変更する以外は実施例1と同じ方法によりグラフト
重合体組成物を作成した。同様に、得られた該重合体中
熱アセトンで抽出されるマレートオリゴマーの含量は2
9重量%であった。また、実施例1と同様にMTFを作
成した。MTFの潤滑油性能を同じく表3に示す。
トに変更する以外は実施例1と同じ方法によりグラフト
重合体組成物を作成した。同様に、得られた該重合体中
熱アセトンで抽出されるマレートオリゴマーの含量は2
9重量%であった。また、実施例1と同様にMTFを作
成した。MTFの潤滑油性能を同じく表3に示す。
【0028】実施例8 ジ−n−オクチルフマレートをジ−n−オクチルフマレ
ート70重量%、モノ−n−オクチルフマレート30重
量%の混合物に変更する以外は実施例1と同じ方法によ
りグラフト重合体組成物を作成した。同様に、得られた
グラフト重合体組成物中のジ−n−オクチルフマレート
とモノ−n−オクチルフマレートからなるオリゴマーの
含量は19重量%であった。また、実施例1と同様にM
TFを作成した。得られたMTFの潤滑油性能を同じく
表3に示す。
ート70重量%、モノ−n−オクチルフマレート30重
量%の混合物に変更する以外は実施例1と同じ方法によ
りグラフト重合体組成物を作成した。同様に、得られた
グラフト重合体組成物中のジ−n−オクチルフマレート
とモノ−n−オクチルフマレートからなるオリゴマーの
含量は19重量%であった。また、実施例1と同様にM
TFを作成した。得られたMTFの潤滑油性能を同じく
表3に示す。
【0029】実施例9 ジ−n−オクチルフマレート80g、t−ブチルパーオ
キシド1.5g、ドデシルメルカプタン1.9gに変更
する以外は実施例1と同じ方法によりグラフト重合体組
成物を作成した。同様に、得られたグラフト重合体組成
物中のジ−n−オクチルフマレートのオリゴマー含量は
11重量%であった。また、実施例1と同様にMTFを
作成した。得られたMTFの潤滑油性能を同じく表3に
示す。
キシド1.5g、ドデシルメルカプタン1.9gに変更
する以外は実施例1と同じ方法によりグラフト重合体組
成物を作成した。同様に、得られたグラフト重合体組成
物中のジ−n−オクチルフマレートのオリゴマー含量は
11重量%であった。また、実施例1と同様にMTFを
作成した。得られたMTFの潤滑油性能を同じく表3に
示す。
【0030】比較例5 ジ−n−オクチルフマレートをドデシルメタクリレート
に変更する以外は実施例1と同じ方法によりグラフト重
合体組成物を作成した。同様に、得られた該重合体中か
ら熱アセトンで抽出されるドデシルメタクリレートオリ
ゴマーの含量は12重量%であった。また、実施例1と
同様にMTFを作成した。得られたMTFの潤滑油性能
を表4に示す。
に変更する以外は実施例1と同じ方法によりグラフト重
合体組成物を作成した。同様に、得られた該重合体中か
ら熱アセトンで抽出されるドデシルメタクリレートオリ
ゴマーの含量は12重量%であった。また、実施例1と
同様にMTFを作成した。得られたMTFの潤滑油性能
を表4に示す。
【0031】比較例6 ジ−n−オクチルフマレートをジ−n−オクチルフマレ
ート30重量%、モノ−n−オクチルフマレート70重
量%の混合物に変更する以外は実施例1と同じ方法によ
りグラフト重合体組成物を作成した。得られたグラフト
重合体組成物は白濁しており、鉱物油に溶解したときも
溶解せず白濁した。
ート30重量%、モノ−n−オクチルフマレート70重
量%の混合物に変更する以外は実施例1と同じ方法によ
りグラフト重合体組成物を作成した。得られたグラフト
重合体組成物は白濁しており、鉱物油に溶解したときも
溶解せず白濁した。
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】表3および表4から判るように、本発明の
α−オレフィン共重合体(A)にマレイン酸もしくはフ
マール酸のモノもしくはジアルキルエステル(B)[但
し、アルキル基の少なくとも1つは炭素数は8〜18の
直鎖アルキルである]の1種をグラフトしてなるグラフ
ト重合体組成物(C)からなる潤滑油添加剤を鉱物油へ
溶解して得られる潤滑油は、剪断安定性、低温粘度特性
および粘度指数においてバランスが取れ、優れた潤滑油
であることが判る。特に、30〜70重量%のエチレン
含量、1万〜5万の数平均分子量、2.5以下の分子量
分布を持つ(A)を利用し、かつ(C)に対する(B)
の量の比率が特定範囲にあり、モノエステルに対するジ
エステルの比が特定以上である時、特に優れた剪断安定
性、低温粘度特性を示す潤滑油であることが判る。
α−オレフィン共重合体(A)にマレイン酸もしくはフ
マール酸のモノもしくはジアルキルエステル(B)[但
し、アルキル基の少なくとも1つは炭素数は8〜18の
直鎖アルキルである]の1種をグラフトしてなるグラフ
ト重合体組成物(C)からなる潤滑油添加剤を鉱物油へ
溶解して得られる潤滑油は、剪断安定性、低温粘度特性
および粘度指数においてバランスが取れ、優れた潤滑油
であることが判る。特に、30〜70重量%のエチレン
含量、1万〜5万の数平均分子量、2.5以下の分子量
分布を持つ(A)を利用し、かつ(C)に対する(B)
の量の比率が特定範囲にあり、モノエステルに対するジ
エステルの比が特定以上である時、特に優れた剪断安定
性、低温粘度特性を示す潤滑油であることが判る。
【0035】
【発明の効果】本発明により、自動車の高出力化に対応
した長寿命で、且つ、低燃費化可能なガソリンエンジン
油およびオートマチックトランスミッション油やギヤ油
などの駆動系潤滑油が得られる。また、高負荷がかかる
大型トラックのトランスミッション油としても利用可能
である。
した長寿命で、且つ、低燃費化可能なガソリンエンジン
油およびオートマチックトランスミッション油やギヤ油
などの駆動系潤滑油が得られる。また、高負荷がかかる
大型トラックのトランスミッション油としても利用可能
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 40:25
Claims (7)
- 【請求項1】 α−オレフィン共重合体(A)にマレイ
ン酸もしくはフマール酸のモノもしくはジアルキルエス
テル(B)[但し、アルキル基の少なくとも1つは炭素
数8〜18の直鎖アルキルである]の1種以上をグラフ
トしてなるグラフト重合体組成物(C)からなる潤滑油
添加剤。 - 【請求項2】 (A)の数平均分子量が1万〜5万であ
り、重量平均分子量/数平均分子量で表わされる分子量
分布が3以下である請求項1に記載の潤滑油添加剤。 - 【請求項3】 (A)が、エチレン含量30〜70重量
%のエチレン−プロピレン共重合体である請求項1また
は2に記載の潤滑油添加剤。 - 【請求項4】 (C)の量に基づいて、(B)の量が5
〜70重量%である請求項1〜3のいずれかに記載の潤
滑油添加剤。 - 【請求項5】 (B)のアルキル基が、炭素数7以下が
10重量%以下、炭素数8〜18が70重量%以上、炭
素数19以上が20重量%以下のアルカノールからなる
アルキルである請求項1〜4のいずれかに記載の潤滑油
添加剤。 - 【請求項6】 (B)のモノアルキルエステルの量が
(B)の量の50重量%以下である請求項1〜5のいず
れかに記載の潤滑油添加剤。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の潤滑油
添加剤を1〜60重量%含有する潤滑油組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22817693A JPH0762373A (ja) | 1993-08-20 | 1993-08-20 | 潤滑油添加剤および潤滑油組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22817693A JPH0762373A (ja) | 1993-08-20 | 1993-08-20 | 潤滑油添加剤および潤滑油組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0762373A true JPH0762373A (ja) | 1995-03-07 |
Family
ID=16872416
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22817693A Pending JPH0762373A (ja) | 1993-08-20 | 1993-08-20 | 潤滑油添加剤および潤滑油組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0762373A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011530617A (ja) * | 2008-08-08 | 2011-12-22 | エクソンモービル・ケミカル・パテンツ・インク | 潤滑油の粘度を変更するために改良されたオレフィンのコポリマー組成物 |
JP2012107142A (ja) * | 2010-11-18 | 2012-06-07 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 潤滑油組成物 |
JP2014167134A (ja) * | 2014-06-19 | 2014-09-11 | Exxonmobile Chemical Patents Inc | 潤滑油の粘度を変更するために改良されたオレフィンのコポリマー組成物 |
JP2015526564A (ja) * | 2012-08-20 | 2015-09-10 | ザ ルブリゾル コーポレイションThe Lubrizol Corporation | エステル化コポリマーを含む潤滑組成物および方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63196690A (ja) * | 1987-02-12 | 1988-08-15 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | 潤滑油組成物 |
-
1993
- 1993-08-20 JP JP22817693A patent/JPH0762373A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63196690A (ja) * | 1987-02-12 | 1988-08-15 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | 潤滑油組成物 |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011530617A (ja) * | 2008-08-08 | 2011-12-22 | エクソンモービル・ケミカル・パテンツ・インク | 潤滑油の粘度を変更するために改良されたオレフィンのコポリマー組成物 |
JP2012107142A (ja) * | 2010-11-18 | 2012-06-07 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 潤滑油組成物 |
JP2015526564A (ja) * | 2012-08-20 | 2015-09-10 | ザ ルブリゾル コーポレイションThe Lubrizol Corporation | エステル化コポリマーを含む潤滑組成物および方法 |
JP2014167134A (ja) * | 2014-06-19 | 2014-09-11 | Exxonmobile Chemical Patents Inc | 潤滑油の粘度を変更するために改良されたオレフィンのコポリマー組成物 |
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