JP2906024B2 - 潤滑油 - Google Patents

潤滑油

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JP2906024B2
JP2906024B2 JP33060794A JP33060794A JP2906024B2 JP 2906024 B2 JP2906024 B2 JP 2906024B2 JP 33060794 A JP33060794 A JP 33060794A JP 33060794 A JP33060794 A JP 33060794A JP 2906024 B2 JP2906024 B2 JP 2906024B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な潤滑油に関する。
特にモリブデン系摩擦摩耗防止剤(FM剤)の性能を十
分に発揮させる潤滑油に関する。
【0002】
【従来の技術】潤滑油や作動油に対しては、近年の省燃
費という社会的要請によって、モリブデン系FM剤の使
用が行われるようになってきたが、この性能を最大限に
発揮させた潤滑油の要望が強い。一方、ポリアルキル
(メタ)アクリレートからなる粘度指数向上剤を潤滑油
に添加することは知られている。例えば、米国特許第2
628225号には、ポリアルキルメタクリレートを潤
滑油に添加することが開示されている。ポリアルキル
(メタ)アクリレートは粘度指数向上能、低温粘度特性
および併せ持つ流動点降下能が優れていることから広く
使われてきた。また、従来のポリアルキル(メタ)アク
リレートは、流動点降下能を重視するため、構成単位と
してアルキル基の炭素数12以上のアルキル(メタ)ア
クリレートを50重量%以上含有しており、また同じく
流動点降下能を重視する考えから構成単位としてアルキ
ルメタクリレートが主として利用されてきた。また、メ
タクリレートにアクリレートを積極的に共重合させた粘
度指数向上剤は公知である。この例としては、特開昭4
7−12982号公報が挙げられる。しかし、該公報は
モリブデン系FM剤と併用された場合、その性能を最大
限に発揮することはなんら開示していない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近のCAFE規制強
化とこれに呼応し新たに設定される潤滑油規格に対応す
るため、特に乗用車用潤滑油は、省燃費性の向上に対す
る要望が強くなってきている。しかし、従来のポリアル
キル(メタ)アクリレート系の粘度指数向上剤とFM剤
を添加した潤滑油は、酸化劣化を受けると摩擦係数が大
幅に上昇し摩擦摩耗低減効果が十分に発揮されていると
は言い難い。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題に対し鋭意検討した結果、構成単位としてアルキル
メタアクリレートとアルキルアクリレートとを含有する
共重合体からなる粘度指数向上剤がFM剤の効果を十分
に発揮できることを見い出した。
【0005】すなわち本発明は、構成単位として、アル
キルアクリレート(a1)20〜70重量%とアルキル
メタクリレート(b1)80〜30重量%とを含有する
重合体からなる粘度指数向上剤(A)0.3〜30重量
%、モリブデン系摩擦摩耗防止剤(B)0.05〜5重
量%、潤滑油基油(C)99.65〜65重量%を必須
成分として成る潤滑油である。
【0006】本発明に於て用いられるアルキルアクリレ
ート(a1)とは、通常アルキル基の炭素数1〜22の
直鎖または/および分枝アルキル基を有するアクリレー
ト類である。これらの例としては、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、
n−ブチルアクリレート、s−ブチルアクリリレート、
t−ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オク
チルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、
i−デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、テト
ラデシルアクリレート、ペンタデシルアクリレート、セ
チルアクリレート、オクタデシルアクリレート等が挙げ
られる。これら各種のアクリレート類の内、アルキル基
の炭素数10以下のものがモリブデン系FM剤の効果を
最大限に発揮させる点で好ましい。特に炭素数1〜4の
アルキル基を有するアクリレートと、炭素数5〜10の
アルキル基を有するアクリレートを併用した場合、もし
くは炭素数5〜10のアルキル基を有するアクリレート
のみの場合が好ましい。更に好ましくは、炭素数8のア
ルキル基を有するオクチルアクリレートと2−エチルヘ
キシルアクリレートである。
【0007】本発明に於て用いられるアルキルメタクリ
レート(b1)とは、通常炭素数1〜22のもので、こ
れらの例としてはアクリレートのアルキル基と同じもの
を有するメタクリレート類である。これら各種のメタク
リレート類の内、好ましいのは炭素数10以上のアルキ
ル基を有するメタクリレート類であり、特に好ましく
は、メタクリレートの合計重量に対しアルキル基の炭素
数が1〜4のものが0〜30重量%、アルキル基の炭素
数が12〜13のものが10〜65重量%、アルキル基
の炭素数が14〜15のものが10〜65重量%、アル
キル基の炭素数が16〜18のものが0〜30重量%の
場合である。
【0008】これらアルキルアクリレート(a1)とア
ルキルメタクリレート(b1)との共重合割合には好ま
しい範囲がある。FM剤の効果を十分に発揮できる点か
ら(a1):(b1)は20〜70:80〜30の範囲
にあるときに一般的に好ましく、特に30〜60:70
〜40の範囲にあるときに好ましい。
【0009】本発明に用いられる粘度指数向上剤(A)
は、特定割合のアルキルアクリレートとアルキルメタク
リレートからなる重合体であるが、必要に応じて窒素原
子、酸素原子、硫黄原子から選ばれる1種以上の原子を
有する単量体を1種以上含有する重合体でもよい。導入
方法としてはランダム共重合やグラフト共重合、グラフ
ト付加等が挙げられる。この場合には、本発明の潤滑油
に清浄分散性や抗酸化性などを付与でき好ましく、特に
清浄分散性と抗酸化性を同時に付与できる場合には、非
常に耐熱性に優れたものとなり好ましい。この清浄分散
性や抗酸化性を付与する例としては、USP50134
68,USP5013470,EP508012,US
P4606834,USP4036766,USP40
36768,USP4904404,USP48122
61,USP4668412,USP4790948,
USP4795577,特開昭60−110790、特
開昭61−247719、特開昭63−51497、特
開昭63−179999、特開平01−193308、
特開平01−284593、特開昭62−14109
6、特開平02−296811、特開平04−2114
98、特開平06−158075等に記載されているも
の等が使用できる。ランダム共重合やグラフト共重合す
ることで清浄分散性を付与するものの例としては、N−
ビニルピロリドン、N−ビニルチオピロリドン、ビニル
ピリジン、N,N−ジアルキルアミノアルキレン(メ
タ)アクリレート(アルキル基の炭素数は通常1〜
4)、N,N−ジアルキルアミノアルキレン(メタ)ア
クリルアミド(アルキル基の炭素数は通常1〜4)、ビ
ニルイミダゾール、モルフォリノアルキレン(メタ)ア
クリレート等が挙げられる。また、同様な共重合で清浄
分散性と抗酸化性を同時に付与できるものの例として
は、アミノフェノチアジン、N−アリールフェニレンジ
アミン、アミノカルバゾール、アミノチアゾール、アミ
ノインドール、アミノピロール、アミノイミダゾリン、
アミノメルカプトチアゾール、アミノピペリジン残基を
有する単量体等各種のものが挙げられる。また、グラフ
ト付加する化合物の例としては、(メタ)アクリレート
単量体の重合時にカルボン酸化合物(無水マレイン酸、
メタアクリル酸、クロトン酸、イタコン酸など)を少量
(例えば0.5〜5重量%)共重合し、これに(ポリ)
アミン類でアミド化、イミド化したものや、ホルムアル
デヒドと(ポリ)アミン類でマンニッヒ縮合させたもの
などが挙げられる。さらには、重合体(B)にラジカル
触媒等を用いて非ビニル化合物(例えば、フェノチアジ
ン類、イミダゾール類、チアゾール類、ベンゾチアゾー
ル類、トリアゾール類、チアゾリンジン類、ピリミジン
類、ピペラジン類、ピロリジノン類、オキサゾール類、
チオモルフォリン類等)をグラフト付加させたものなど
が挙げられる。これら各種の化合物の重合体中における
量は、通常20重量%以下であり、好ましくは10重量
%以下、特に好ましくは5重量%以下である。
【0010】本発明において、粘度指数向上剤(A)
は、構成単位として、30重量%未満、好ましくは20
重量%未満の範囲で、アルキル(メタ)アクリレート単
量体以外に、重合可能な二重結合を有する他の単量体
(E)を含有することができる。重合可能な二重結合を
有する他の単量体(E)としては例えば、アルキル基の
炭素数1〜30の不飽和モノカルボン酸エステル類(ブ
チルクロトネート、オクチルクロトネート、ドデシルク
ロトネート、オクチルクロトネート等);不飽和ポリカ
ルボン酸の炭素数1〜30のアルキルエステル類(ジブ
チルマレエート、ジオクチルマレエート、ジラウリルマ
レエート、ジステアリルマレエート、ジオクチルフマレ
ート、ジラウリルフマレートなど);ニトリル基含有化
合物(アクリロニトリル、メタクリロニトリル等);ビ
ニル芳香族化合物(スチレン、4−メチルスチレンな
ど)などが挙げられ、これらのうち一種以上の単量体を
(E)として用いることが出来る。尚、アルキル基とし
てヒドロキシル基含有の(メタ)アクリレート類を共重
合した場合には、FM剤の効果を十分に発揮できない場
合がある。
【0011】これらのうち好ましいものはアクリロニト
リル、スチレンである。アクリロニトリル単量体を用い
ると粘度指数の高いものが得られ、スチレン単量体を用
いると増粘効果に優れたものとなる。単量体(E)が粘
度指数向上剤(A)の構成単位のうち30重量%を超す
と、耐酸化性、低温粘度特性、また、潤滑油に対する溶
解性において問題が生じる場合があり、又FM剤の効果
を十分に発揮できなくなることがある。該粘度指数向上
剤(A)は、単量体(E)とのランダム共重合体でも良
く、また粘度指数向上剤(A)で形成される幹重合鎖と
単量体(E)で形成される側鎖とのグラフト重合体でも
良い。
【0012】本発明に用いられる粘度指数向上剤(A)
は公知の方法で製造することが出来る。例えば溶媒を使
用してあるいは使用せずにアルキル(メタ)アクリレー
ト単量体、場合により前記の単量体(E)の配合物をア
ゾ系やパーオキシド系のようなラジカル重合触媒を使用
して重合することにより製造することが出来、また分子
量の調節には連鎖移動剤(例えば、メルカプタン類、
(アルキル)アニリン類、フェノール類、アルコール
類、アミン類、等)を併用して重合することにより容易
に得られる。溶媒としては、鉱物油、デセンオリゴマー
のような炭化水素系合成潤滑油、ジオクチルアジペート
やトリメチロールプロパンと脂肪酸とのエステルなどの
エステル系合成潤滑油が好ましい。
【0013】本発明に用いられる粘度指数向上剤(A)
の重量平均分子量は通常10,000〜900,000
であり、好ましく30,000〜600,000であ
る。重量平均分子量が10,000未満であると十分な
増粘効果が得られない。また、900,000を越える
とせん断安定性が悪く実用上、問題になる場合がある。
なお、本重量平均分子量は、GPCによって測定され、
ポリスチレンを検量線として得られる値である。
【0014】本発明に用いられる粘度指数向上剤(A)
は、通常、鉱物油、パラフィンを水素化分解した異性化
パラフィンを含有する高粘度指数鉱物油、炭化水素系合
成潤滑油、エステル系合成潤滑油およびこれらの2種以
上の混合物から選ばれる油類に希釈溶解されたものとし
て得られる。粘度指数向上剤(A)中の重合体の濃度は
通常30〜80重量%であり、好ましくは40〜70重
量%である。30重量%未満では充分な増粘効果並びに
粘度指数向上能を示さないことがあり、80重量%を超
えると向上剤の粘度が高くなり取扱が困難になる。
【0015】粘度指数向上剤(A)は、該潤滑油基油
(C)に、目的の粘度に成るよう配合、溶解し本発明の
潤滑油に使用される。(C)の基油としては、通常50
ニュートラル油〜300ニュートラル油の様な粘度範囲
にあるものである。具体的な例としては通常の鉱物油が
挙げられる。又、本発明の粘度指数向上剤が添加され使
用されるものとしては合成潤滑油(デセンオリゴマー等
の炭化水素系のもの、トリメチロールプロパン、ペンタ
エリスリトール、ヘキサメチレンジオール等のアルコー
ル類と脂肪酸とのエステル類やアジピン酸と脂肪族アル
コールとのエステルに代表されるエステル系のもの等)
が挙げられる。更にはモービル・ルーブ・ディワキシン
グと呼ばれるプロセスで製造されるもので、具体的には
合成ゼオライト触媒などによりワックスを分解・除去し
たMLDW油が挙げられる。特に、効果を発揮するのは
高粘度指数油である。これは通常の鉱物油等とは性能的
にも組成的にも大きく異なるものである。この高粘度指
数油は、オランダ国特許出願第7613854号や特開
平5−214349等に記載の方法で製造されるもので
ある。すなわち、n−パラフィンを触媒を用いて水素化
分解しi−パラフィンに異性化した成分を含有するもの
である。この時の水素化分解触媒としては、合成ゼオラ
イトや貴金属触媒等が通常用いられる。尚、このように
して製造されたi−パラフィン含有異性化鉱物油を、更
に溶剤精製したものも本発明に含まれる。このような異
性化パラフィン含有鉱物油は、通常の溶剤精製鉱物油と
は組成が大きく異なることから、粘度指数は大きく、製
造法やi−パラフィン含量などにより異なるが通常11
0〜160程度のものとなる(通常の鉱物油は、粘度指
数90〜105程度)。又、高粘度指数油は芳香族系化
合物の含量が極めて少ないため抗酸化性にも優れたもの
となる。このため、本高粘度指数油を必須として含有す
る潤滑油が好ましい。
【0016】本発明に用いられるモリブデン系FM剤に
はチオフォスフェート系のものやカーバメート系のもの
などが挙げられる。具体的には特公昭44−2936
6、特公昭49−6362、特公昭51−964、特公
昭53−31646、特公昭55−40593、特公昭
55−40593、特公平3−32596、特公平6−
33390、特公平6−47675などに記載のものな
どが挙げられる。本発明いおいて粘度指数向上剤(A)
がFM剤と併用されたときに優れたFM性、換言すれば
優れた省燃費性を示す理由は明かではない。粘度指数向
上剤(A)を用いた場合には、従来のものを用いた場合
と比べ、異なったFM剤との錯体形成しFM剤の分解速
度を変えているのかも知れない。
【0017】本発明に於て粘度指数向上剤(A)の量
は、本発明の潤滑油がエンジン油用である場合には通常
0.3〜10重量%、好ましくは1〜7重量%であり、
ギヤ油または自動変速機用である場合には通常3〜30
重量%、好ましくは5〜25重量%である。これらの割
合で用いられた場合に、各潤滑油に必要な粘度、せん断
安定性が得られる。又、FM剤(B)の量は通常0.0
5〜5重量%である。0.05%未満では摩擦摩耗低減
効果がほとんどなく、また5重量%を超えても摩擦摩耗
低減効果が5重量%以下の場合と殆ど変わらなくなり経
済的に不利となる。潤滑油基油(C)の量は、通常9
9.65〜65重量%である。好ましくは、96.95
〜70重量%である。
【0018】本発明の潤滑油は、更に流動点降下剤
(D)を配合するのが好ましい。流動点降下剤(D)と
しては、通常のアルキルメタクリレート系流動点降下剤
(例えば、n−テトラデシルメタクリレートを主成分と
する重合体など)や塩素化パラフィン/ナフタレン縮合
物などが使用できる。又、これらメタクリレート系のも
ので組成や分子量の異なる2種類以上のものを組み合わ
せたもの(例えば、特開昭54−70305等に記載の
もの)や、更には非常に高分子量のもの(例えば、US
P5229021のものなど)等が挙げられる。粘度指
数向上剤(A)と流動点降下剤(D)の配合比は好まし
くは80:20〜99:1(重量比)、特に90:10
〜95:5である。80:20より流動点降下剤の量が
多くなると増粘性が不足したり、粘度指数向上剤(A)
と流動点降下剤が相溶せず分離することがあり、また、
99:1より少なくなると流動点降下能が不足する場合
がある。
【0019】本発明の潤滑油は、他の公知の添加剤を含
有していても良い。これらの公知の添加剤としては、粘
度指数向上剤{例えば、エチレン・プロピレン共重合体
やスチレン・イソプレン共重合体の水添物などの公知の
もの、さらにはこれらオレフィン系粘度指数向上剤中に
N原子を含有させた公知の清浄分散性を付与したもの、
公知のポリ(メタ)アクリレート系粘度指数向上剤な
ど}、極圧添加剤(ルブリゾール社のアングラモルなる
商標で販売されている硫黄・燐系のもの、硫化オレフィ
ンに代表される硫黄系のもの等)、清浄剤(スルフォネ
ート系、サリチレート系、ナフテネート系等のカルシウ
ム、マグネシウム過塩基性塩等)、分散剤(ポリイソブ
テニルコハク酸イミド系、アルキルフェノールとポリア
ミン類とのマンニッヒ縮合物系、これらのもののほう酸
による変性物等)、酸化防止剤(ジンクジチオフォスフ
ェート、ジンクジチオカーバメート、ヒンダードフェノ
ール、ヒンダードアミン、アルキルジフェニルアミン
等)、油性剤(脂肪酸エステル類、脂肪酸アミド類
等)、防錆剤(アルキルコハク酸エステル類、アルキル
ベンゼンやアルキルナフタリン等のスルフォネート系
等)、摩擦摩耗防止剤(燐酸エステルやフォスファイト
等に代表される燐系のもの等)などが挙げられる。
【0020】本発明の潤滑油の対象とする用途は、ガソ
リンエンジン油、ジーゼルエンジン油、ギヤ油、自動変
速機油、作動油、トラクター油、パワーステアリング
油、ショックアブソーバー油、コンプレッサー油などが
挙げられる。好ましくはエンジン油である。
【0021】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。なお実
施例中、部および%はそれぞれ重量部ならびに重量%を
表すものとする。
【0022】合成例1 攪拌機、温度計、コンデンサーを付けたガラス製の1リ
ッター反応容器に、鉱物油を300g入れ、窒素にて反
応器中の空気を置換した後、70℃に温度を上げ少量の
窒素を流しつつ、単量体として2−エチルヘキシルアク
リレート90g、ドデシルメタクリレートとトリデシル
メタクリレートとの混合物(ドバノール23から製造し
たもの、以下12/13MAと略す)210g,触媒と
してアゾビスバレロニトリル0.9gの混合液を4時間
にわたって滴下し、更に3時間同温度に保ち重合を完結
させた。その結果、Mw22万のポリマー濃度49%の
重合物溶液を得た。
【0023】合成例2 単量体として2−エチルヘキシルアクリレートを135
g,テトラデシルメタクリレートとペンタデシルメタク
リレートとの混合物(ドバノール45から製造したも
の、以下14/15MAと略す)165gを使用した以
外、合成例1と同様な方法で重合を行い、Mw21万の
ポリマー濃度49%の重合物溶液を得た。
【0024】合成例3 単量体として2−エチルヘキシルアクリレートを180
g,テトラデシルメタクリレート120gを使用した以
外、合成例1と同様な方法で重合を行い、Mw20万の
ポリマー濃度49%の重合物溶液を得た。
【0025】合成例4 単量体中の2−エチルヘキシルアクリレート135gの
代わりにブチルアクリレート30g,2−エチルヘキシ
ルアクリレート105gを用いた以外は合成例2と同様
な方法で重合を行い、Mw21万のポリマー濃度49%
の重合物溶液を得た。
【0026】合成例5 2−エチルヘキシルアクリレート135gの代わりにド
デシルアクリレート135gを用いた以外は合成例2と
同様な方法で重合を行い、Mw22万のポリマー濃度4
9%の重合物溶液を得た。
【0027】合成例6 合成例3の重合物溶液200gにN−ビニルピロリドン
3g,ジクミルパーオキシド1.8g,鉱物油3gをガ
ラス製1リッター反応器に入れ、窒素で反応器中の空気
を置換した後、攪拌しつつ150℃で4時間反応させ、
ビニルピロリドンがグラフト共重合したMw24万のポ
リマー濃度50%の重合物溶液を得た。
【0028】合成例7 単量体として2−エチルヘキシルアクリレートを180
g,テトラデシルメタクリレート110g,アミノジフ
ェニルメタクリルアミド10gを用いて、合成例1と同
様な方法で重合を行い、Mw17万のポリマー濃度49
%の重合物溶液を得た。
【0029】比較合成例1 単量体としてメチルメタクリレート(以下MMAと略
す)50g,12/13MA150g,14/15MA
100gを用いて、合成例1と同様な方法で重合を行
い、Mw23万のポリマー濃度49%の重合物溶液を得
た。
【0030】比較合成例2 単量体としてMMA50g,14/15MA200g,
セチルメタクリレート50gを用いて、合成例1と同様
な方法で重合を行い、Mw21万のポリマー濃度49%
の重合体溶液を得た。
【0031】実施例1〜7及び比較例1〜2 合成例1〜7の粘度指数向上剤、または比較合成例1〜
2の粘度指数向上剤を各々3.9%、モリブデンジチオ
フォスフェート系FM剤(サンフリックFM−2,三洋
化成工業株式会社製)を1%、エンジン油用パッケージ
(SH規格油用)11%、粘度指数135の100ニュ
ートラル高粘度指数油または通常の100ニュートラル
鉱物油を各々84.1%配合しエンジン油に必要な10
0℃粘度を10.0〜10.4cStに合わせた。これ
らの配合油を165.5℃の温度条件下、JIS−K2
514に従い抗酸化性テストを48時間行った。これら
酸化劣化後のサンプルをSRV社の摩擦摩耗試験機で、
温度50℃、荷重50ニュートン、周波数50Hzの条
件で摩擦係数を測定し表1の結果を得た。
【0032】
【表1】
【0033】実施例8〜11、および比較例3〜4 FM剤としてモリブデンジチオカーバメート系のもの
(モリバンA、バンダービルト社製)を用いた以外は実
施例1〜7、比較例1〜2と同様にして摩擦係数を測定
し表2の結果を得た。
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】本発明の潤滑油は、モリブデン系FM剤
の効果を最大限に発揮させる。すなわち、潤滑油が酸化
劣化を受けた後でも低い摩擦係数を示す。このため、本
発明の潤滑油は省燃費性に優れたものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10N 30:06 40:04 40:25 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C10M 169/04 C10M 145/14 C10M 139/00 C10N 30:06 C10N 40:04 C10N 40:25 WPI/L(QUESTEL)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構成単位としてアルキルアクリレート
    (a1)20〜70重量%とアルキルメタクリレート
    (b1)80〜30重量%とを含有する重合体からなる
    粘度指数向上剤(A)0.3〜30重量%、モリブデン
    系摩擦摩耗防止剤(B)0.05〜5重量%、潤滑油基
    油(C)99.65〜65重量%を必須成分として成る
    ことを特徴とする潤滑油。
  2. 【請求項2】 (a1)が、炭素数10以下のアルキル
    基を有するアルキルアクリレートである請求項1に記載
    の潤滑油。
  3. 【請求項3】 (a1)が、炭素数1〜4のアルキル基
    を有するアルキルアクリレート(a1−1)と、炭素数
    5〜10のアルキル基を有するアルキルアクリレート
    (a1−2)との併用、もしくは(a1−2)のみであ
    る請求項1または2に記載の潤滑油。
  4. 【請求項4】 (a1−2)が、炭素数8のアルキル基
    を有するアルキルアクリレートである請求項3に記載の
    潤滑油。
  5. 【請求項5】 潤滑油基油(C)が、鉱物油、MLDW
    油、異性化パラフィンを含有する高粘度指数油、炭化水
    素系合成潤滑油、エステル系合成潤滑油およびこれら2
    種以上の混合物から選ばれる請求項1〜4のいずれかに
    記載の潤滑油。
  6. 【請求項6】 潤滑油基油(C)が、異性化パラフィン
    を含有する高粘度指数油を必須として含有する請求項5
    に記載の潤滑油。
  7. 【請求項7】 更に流動点降下剤(D)を含有し、
    (A)と(D)の重量比が80:20〜99:1である
    請求項1〜6のいずれかに記載の潤滑油。
  8. 【請求項8】 エンジン油用、ギヤ油用、自動変速機油
    用、パワーステアリング油用、ショックアブソーバー油
    用である請求項1〜7のいずれかに記載の潤滑油。
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