JPH0762238B2 - 両面蒸着フィルムの製造方法 - Google Patents

両面蒸着フィルムの製造方法

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JPH0762238B2
JPH0762238B2 JP2207438A JP20743890A JPH0762238B2 JP H0762238 B2 JPH0762238 B2 JP H0762238B2 JP 2207438 A JP2207438 A JP 2207438A JP 20743890 A JP20743890 A JP 20743890A JP H0762238 B2 JPH0762238 B2 JP H0762238B2
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vapor deposition
film
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deposition film
double
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強 加瀬部
一雄 内田
佐太郎 山本
賢治 石田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は合成樹脂フィルムなどのサブストレートの両面
に亜鉛または亜鉛合金、あるいは、その他の金属薄膜を
形成する製造方法に関する。
従来の技術 従来、この種の両面蒸着法では、蒸着中の真空度を低く
し、酸素分圧を高めて蒸着面を酸化することにより蒸着
した金属同志が接着し、巻き戻し時に接着した金属膜が
剥離を起こすブロッキング現象を防止していた。
発明が解決しようとする課題 このような従来の方法ではポリプロピレンのようにヤン
グ率が低く、ぬれ張力も小さいフィルムに亜鉛や亜鉛合
金のように蒸着されにくい金属を蒸着する場合において
は、従来知られていた以上に金属の酸化を進行させない
とブロッキングが発生していた。また、従来の技術の酸
素分圧を上げる方法だけでは酸化により蒸着膜の形成が
非常に不安定になったり、蒸着金属溶解用のるつぼが酸
化されて寿命が短かくなるなどの理由で実用化が困難で
あるという課題があった。
本発明はこのような課題を解決するもので、酸素分圧を
上げたときに発生する問題を解決し、ポリプロピレンの
両面にブロキングを起こさない亜鉛または亜鉛合金など
の金属を真空蒸着することを目的とするものである。
課題を解決するための手段 この課題を解決するために本発明は、真空チャンバ内の
巻取り室に空気または酸素などの酸化性の気体を急激に
注入することにより、フィルムに蒸着された金属にの
み、またはフィルムに酸素を付着させこの酸素によりフ
ィルムに蒸着された金属のみを酸化させるようにしたも
のである。
さらに従来の課題であった酸素分子が蒸着室側に流入し
て蒸着膜が異常酸化され、蒸着膜の形成が不安定となっ
たり、蒸着金属溶解用ルツボの低寿命を防止するため、
蒸着室内への酸化性の気体が流入するのを防止する隔壁
を設けたものである。
作用 蒸着膜の表層にのみ酸化膜を形成させることにより、蒸
着膜相互間の密着性がフィルムと蒸着膜との密着性より
著しく小さくなり、ブロッキング現象が防止できる。本
発明は真空チャンバ内の巻取り室のみに酸化性の気体を
注入することにより、注入された気体の分子は急膨脹し
て急拡散し、巻取り室内にあるフィルムおよび蒸着膜に
衝突し、この衝突した気体の酸素分子により酸化反応が
行われる。
実 施 例 本発明の実施例を図面を参考にして説明する。
第１図に本発明の一実施例の両面蒸着装置の構成を示
す。各装置は真空チャンバ１の内部に配されている。フ
ィルムａはクーリングロール３の上でアルミニュウム蒸
発源５および亜鉛蒸発源４によりそれぞれの金属をフィ
ルムの両面に蒸着する構成となっている。
真空チャンバ１には気体注入用流量調整弁２を接続し、
真空チャンバ１内部には気体搬送用配管９にフード８を
接続し、酸素や空気などの気体を蒸着面に吹きつける構
造となっている。また真空チャンバ１内を巻取り室と蒸
着室に分離するため隔壁6,隔壁7,隔壁シール10が配設さ
れている。この隔壁シール10は合成ゴムなどで形成され
ていて隔壁７を挟んでシールする構造となっている。こ
の隔壁6,7に蒸着室への酸化性の気体の流入を防いでい
る。
本実施例では、気体搬送用配管9,フード８を介して気体
を注入しているが、注入する気体の量によってはフード
８無しでも同等の効果が得られる。
第２図は真空チャンバ１内への注入空気量とブロッキン
グ発生率の相関を示す。空気を用いた場合は注入量を１
/min以上にしたときブロッキング発生率が大幅に低下
することがわかる。なお、ブロッキング発生率とは第３
図に示すようにフィルム全幅に対するブロッキング部ｃ
の面積比率を百分率であらわしたものである。
第４図に両面蒸着されたコンデンサ用フィルムの構成を
示す。フィルムａの両面に蒸着金属膜ｂが形成されてい
る。
発明の効果 以上の実施例の説明からも明らかなように本発明によれ
ば、ポリプロピレンのようにぬれ張力が低く、ヤング率
が低いため真空蒸着後フィルムが巻締まりしやすい材料
の両面に、亜鉛，アルミニュウムなどの金属を蒸着する
場合でも、ブロッキング性が大幅に改善できるという効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第１図は本発明の両面蒸着フィルムの製造方法を用いた
蒸着装置の構成図、第２図は注入空気量とブロッキング
不良率の関係を示すグラフ、第３図はブロッキング発生
の形態を示す図、第４図は第１図の蒸着装置により製造
された両面蒸着フィルムの断面図である。 １……真空チャンバ、２……流量調節弁、３……クーリ
ングロール、４……亜鉛蒸発源、５……アルミニュウム
蒸発源、6,7……隔壁、８……フード、９……気体搬送
配管、10……隔壁シール、ａ……フィルム、ｂ……蒸着
金属膜,c……ブロッキング部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 賢治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−61272（ＪＰ，Ａ)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】合成樹脂フィルム、またはその他のサブス
    トレートの裏表両面に亜鉛、亜鉛合金またはその他の金
    属を真空蒸着する両面蒸着フィルムの製造方法におい
    て、酸化性気体を真空チャンバ内の、隔壁により蒸着室
    から分離されたフィルム巻取り室に注入する両面蒸着フ
    ィルムの製造方法。
  2. 【請求項２】酸化性気体として空気を用いる請求項１記
    載の両面蒸着フィルムの製造方法。
  3. 【請求項３】酸化性気体として酸素を用いる請求項１記
    載の両面蒸着フィルムの製造方法。
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