JPH0761862A - アルミニウムチタネート焼結体およびその製造方法 - Google Patents
アルミニウムチタネート焼結体およびその製造方法Info
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- JPH0761862A JPH0761862A JP5206652A JP20665293A JPH0761862A JP H0761862 A JPH0761862 A JP H0761862A JP 5206652 A JP5206652 A JP 5206652A JP 20665293 A JP20665293 A JP 20665293A JP H0761862 A JPH0761862 A JP H0761862A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 長期に亘って耐熱強度、耐熱衝撃性および低
熱膨脹係数を保持することのできるシリンダヘッド用ア
ルミニウムチタネート焼結体製ライナを提供する。 【構成】 原料粉末として、TiO2 粉末およびAl2
O3 粉末よりなる混合粉末に、Nb2 O5 粉末と、Si
O2 粉末と、MgO粉末、Fe2 O3 粉末およびCeO
2 粉末の三種から選択される少なくとも一種の粉末とを
添加したものを用いる。TiO2 をAモルとし、Al2
O3 をBモルとしたとき、モル比A/Bは0.6≦A/
B≦1.4に設定される。各粉末の添加量において、N
b2 O5 粉末は1〜6重量%に、SiO2 粉末は2.2
〜4.5重量%に、MgO粉末は0.2〜3.9重量%
に、Fe2 O3 粉末は0.1〜3.9重量%に、CeO
2 粉末は0.4〜5.7重量%にそれぞれ設定される。
ライナ9における結晶粒の粒径は5μm以下に設定さ
れ、また結晶粒は不規則に配列している。
熱膨脹係数を保持することのできるシリンダヘッド用ア
ルミニウムチタネート焼結体製ライナを提供する。 【構成】 原料粉末として、TiO2 粉末およびAl2
O3 粉末よりなる混合粉末に、Nb2 O5 粉末と、Si
O2 粉末と、MgO粉末、Fe2 O3 粉末およびCeO
2 粉末の三種から選択される少なくとも一種の粉末とを
添加したものを用いる。TiO2 をAモルとし、Al2
O3 をBモルとしたとき、モル比A/Bは0.6≦A/
B≦1.4に設定される。各粉末の添加量において、N
b2 O5 粉末は1〜6重量%に、SiO2 粉末は2.2
〜4.5重量%に、MgO粉末は0.2〜3.9重量%
に、Fe2 O3 粉末は0.1〜3.9重量%に、CeO
2 粉末は0.4〜5.7重量%にそれぞれ設定される。
ライナ9における結晶粒の粒径は5μm以下に設定さ
れ、また結晶粒は不規則に配列している。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルミニウムチタネート
焼結体およびその製造方法に関する。
焼結体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばエンジン用耐熱性部品をセ
ラミック焼結体より構成することが行われており、この
種セラミック材料としては、耐熱強度、耐熱衝撃性およ
び低熱膨脹係数を有するアルミニウムチタネートが用い
られている(例えば、特開昭63−236759号公報
参照)。
ラミック焼結体より構成することが行われており、この
種セラミック材料としては、耐熱強度、耐熱衝撃性およ
び低熱膨脹係数を有するアルミニウムチタネートが用い
られている(例えば、特開昭63−236759号公報
参照)。
【0003】しかしながら、このアルミニウムチタネー
ト焼結体は、高温下におけるアルミニウムチタネートの
熱分解量が多く、また結晶粒が比較的大きいため、経時
的に耐熱強度および耐熱衝撃性が低下し、また熱膨脹係
数が高くなる、といった問題があった。
ト焼結体は、高温下におけるアルミニウムチタネートの
熱分解量が多く、また結晶粒が比較的大きいため、経時
的に耐熱強度および耐熱衝撃性が低下し、また熱膨脹係
数が高くなる、といった問題があった。
【0004】そこで、アルミニウムチタネート成分にN
b2 O5 およびSiO2 を添加して、熱安定性を改善す
るようにしたアルミニウムチタネート焼結体が提案され
ている(特開平2−248362号公報参照)。
b2 O5 およびSiO2 を添加して、熱安定性を改善す
るようにしたアルミニウムチタネート焼結体が提案され
ている(特開平2−248362号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】アルミニウムチタネー
トの熱分解量は900℃前後において著しくなるが、前
記改善処理を施されたアルミニウムチタネート焼結体は
前記温度下における熱安定性が未だ十分に改善されてい
ないため、その温度下で急激な熱膨脹係数の上昇を生じ
てクラックが発生し易い等の問題のあることが判明し
た。
トの熱分解量は900℃前後において著しくなるが、前
記改善処理を施されたアルミニウムチタネート焼結体は
前記温度下における熱安定性が未だ十分に改善されてい
ないため、その温度下で急激な熱膨脹係数の上昇を生じ
てクラックが発生し易い等の問題のあることが判明し
た。
【0006】本発明は前記に鑑み、アルミニウムチタネ
ート成分および添加成分を特定することにより、長期に
亘って耐熱強度、耐熱衝撃性および低熱膨脹係数を保持
することのできるアルミニウムチタネート焼結体および
その製造方法を提供することを目的とする。
ート成分および添加成分を特定することにより、長期に
亘って耐熱強度、耐熱衝撃性および低熱膨脹係数を保持
することのできるアルミニウムチタネート焼結体および
その製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、TiO2 をA
モルとし、Al2 O3 をBモルとしたとき、モル比A/
Bを0.6≦A/B≦1.4に設定された混合粉末に、
1重量%以上、6重量%以下のNb2 O5 粉末と、2.
2重量%以上、4.5重量%以下のSiO2 粉末と、
0.2重量%以上、3.9重量%以下のMgO粉末、
0.1重量%以上、3.9重量%以下のFe2 O3 粉末
および0.4重量%以上、5.7重量%以下のCeO2
粉末の三種から選択される少なくとも一種の粉末とを添
加してなる原料粉末を用いて、成形工程、それに次ぐ焼
結工程を経て得られたアルミニウムチタネート焼結体で
あって、粒径5μm以下の結晶粒が不規則に配列してい
ることを特徴とする。
モルとし、Al2 O3 をBモルとしたとき、モル比A/
Bを0.6≦A/B≦1.4に設定された混合粉末に、
1重量%以上、6重量%以下のNb2 O5 粉末と、2.
2重量%以上、4.5重量%以下のSiO2 粉末と、
0.2重量%以上、3.9重量%以下のMgO粉末、
0.1重量%以上、3.9重量%以下のFe2 O3 粉末
および0.4重量%以上、5.7重量%以下のCeO2
粉末の三種から選択される少なくとも一種の粉末とを添
加してなる原料粉末を用いて、成形工程、それに次ぐ焼
結工程を経て得られたアルミニウムチタネート焼結体で
あって、粒径5μm以下の結晶粒が不規則に配列してい
ることを特徴とする。
【0008】本発明は、原料粉末を用いて、成形工程、
それに次ぐ焼結工程を経てアルミニウムチタネート焼結
体を製造するに当り、TiO2 をAモルとし、Al2 O
3 をBモルとしたとき、モル比A/Bを0.6≦A/B
≦1.4に設定された混合粉末に、1重量%以上、6重
量%以下のNb2 O5 粉末と、2.2重量%以上、4.
5重量%以下のSiO2 粉末と、0.2重量%以上、
3.9重量%以下のMgO粉末、0.1重量%以上、
3.9重量%以下のFe2 O3 粉末および0.4重量%
以上、5.7重量%以下のCeO2 粉末の三種から選択
される少なくとも一種の粉末とを添加してなる原料粉末
を用いることを特徴とする。
それに次ぐ焼結工程を経てアルミニウムチタネート焼結
体を製造するに当り、TiO2 をAモルとし、Al2 O
3 をBモルとしたとき、モル比A/Bを0.6≦A/B
≦1.4に設定された混合粉末に、1重量%以上、6重
量%以下のNb2 O5 粉末と、2.2重量%以上、4.
5重量%以下のSiO2 粉末と、0.2重量%以上、
3.9重量%以下のMgO粉末、0.1重量%以上、
3.9重量%以下のFe2 O3 粉末および0.4重量%
以上、5.7重量%以下のCeO2 粉末の三種から選択
される少なくとも一種の粉末とを添加してなる原料粉末
を用いることを特徴とする。
【0009】
【実施例】図1,図2において、エンジン用シリンダヘ
ッド1は、1個の入口2および2個の出口3を有する二
股管形吸気通路4と、2個の入口5および1個の出口6
を有する二股管形排気通路7とを備え、アルミニウム合
金製シリンダヘッド本体8と、そのシリンダヘッド本体
8に鋳ぐるまれて排気通路7を形成する二股管形ライナ
9とより構成される。
ッド1は、1個の入口2および2個の出口3を有する二
股管形吸気通路4と、2個の入口5および1個の出口6
を有する二股管形排気通路7とを備え、アルミニウム合
金製シリンダヘッド本体8と、そのシリンダヘッド本体
8に鋳ぐるまれて排気通路7を形成する二股管形ライナ
9とより構成される。
【0010】ライナ9は、本発明に係るアルミニウムチ
タネート(以下、Al2 TiO5 と称す)焼結体であ
り、図3,図4に明示するように中空筒状ライナ本体1
0およびそのライナ本体10から分岐する一対の筒体1
1よりなる。
タネート(以下、Al2 TiO5 と称す)焼結体であ
り、図3,図4に明示するように中空筒状ライナ本体1
0およびそのライナ本体10から分岐する一対の筒体1
1よりなる。
【0011】ライナ9の製造に当っては、原料粉末調製
工程、成形工程および焼結工程が順次実施される。
工程、成形工程および焼結工程が順次実施される。
【0012】原料粉末調製工程では、TiO2 粉末とA
l2 O3 粉末とをボールミルにより約4時間混合してス
ラリ状物を得る、スラリ状物を乾燥する、乾燥物を粉砕
して混合粉末を得る、混合粉末に添加粉末を加えてボー
ルミルにより約4時間混合して原料粉末を得ると同時に
スラリ状にする、といった作業が行われる。
l2 O3 粉末とをボールミルにより約4時間混合してス
ラリ状物を得る、スラリ状物を乾燥する、乾燥物を粉砕
して混合粉末を得る、混合粉末に添加粉末を加えてボー
ルミルにより約4時間混合して原料粉末を得ると同時に
スラリ状にする、といった作業が行われる。
【0013】混合粉末において、TiO2 粉末とAl2
O3 粉末との配合割合は、TiO2をAモルとし、Al
2 O3 をBモルとしたとき、モル比A/Bが0.6≦A
/B≦1.4となるように設定される。
O3 粉末との配合割合は、TiO2をAモルとし、Al
2 O3 をBモルとしたとき、モル比A/Bが0.6≦A
/B≦1.4となるように設定される。
【0014】添加粉末としては、1重量%以上、6重量
%以下のNb2 O5 粉末と、2.2重量%以上、4.5
重量%以下のSiO2 粉末と、その他の粉末とを併用す
る。その他の粉末としては、0.2重量%以上、3.9
重量%以下のMgO粉末、0.1重量%以上、3.9重
量%以下のFe2 O3 粉末および0.4重量%以上、
5.7重量%以下のCeO2 粉末の三種から選択される
少なくとも一種の粉末が該当する。
%以下のNb2 O5 粉末と、2.2重量%以上、4.5
重量%以下のSiO2 粉末と、その他の粉末とを併用す
る。その他の粉末としては、0.2重量%以上、3.9
重量%以下のMgO粉末、0.1重量%以上、3.9重
量%以下のFe2 O3 粉末および0.4重量%以上、
5.7重量%以下のCeO2 粉末の三種から選択される
少なくとも一種の粉末が該当する。
【0015】添加粉末において、Nb2 O5 は、Al2
TiO5 の熱分解を抑制して、ライナ9の耐熱強度およ
び耐熱衝撃性を向上させ、また熱膨脹係数を低く保持す
る機能を有する。SiO2 は、結晶粒界にガラス層を生
成してAl2 TiO5 の熱分解を抑制すると共に結晶粒
相互間の結合力を増す機能を有するが、その熱分解抑制
作用は小さい。Fe2 O3 およびMgOはAl2 TiO
5 の結晶に固溶して、その熱分解を抑制する機能を有す
る。CeO2 は前記同様にAl2 TiO5 の熱分解を抑
制する機能を有するが、その添加目的は、主としてNb
2 O5 の機能を促進させることにある。
TiO5 の熱分解を抑制して、ライナ9の耐熱強度およ
び耐熱衝撃性を向上させ、また熱膨脹係数を低く保持す
る機能を有する。SiO2 は、結晶粒界にガラス層を生
成してAl2 TiO5 の熱分解を抑制すると共に結晶粒
相互間の結合力を増す機能を有するが、その熱分解抑制
作用は小さい。Fe2 O3 およびMgOはAl2 TiO
5 の結晶に固溶して、その熱分解を抑制する機能を有す
る。CeO2 は前記同様にAl2 TiO5 の熱分解を抑
制する機能を有するが、その添加目的は、主としてNb
2 O5 の機能を促進させることにある。
【0016】成形工程では、スリップキャスティングが
適用され、また焼結温度は1300〜1500℃に設定
される。
適用され、また焼結温度は1300〜1500℃に設定
される。
【0017】図5〜図7は、TiO2 とAl2 O3 のモ
ル比A/Bを決定するために、ライナ9に施された各種
テスト結果を示す。この場合、添加粉末としては2.5
重量%のNb2 O5 粉末および3.3重量%のSiO2
粉末が用いられ、また焼結温度は1450℃に設定され
た。なお、MgO、Fe2 O3 およびCeO2 は、モル
比A/Bの決定に当り殆ど影響を与えないので、それら
は添加粉末から除かれている。
ル比A/Bを決定するために、ライナ9に施された各種
テスト結果を示す。この場合、添加粉末としては2.5
重量%のNb2 O5 粉末および3.3重量%のSiO2
粉末が用いられ、また焼結温度は1450℃に設定され
た。なお、MgO、Fe2 O3 およびCeO2 は、モル
比A/Bの決定に当り殆ど影響を与えないので、それら
は添加粉末から除かれている。
【0018】図5は、モル比A/Bと破断歪との関係を
示し、ライナ9の破断歪が3を下回る、といったように
低くなると、シリンダヘッド本体8によるライナ9の鋳
ぐるみ性が悪化する。
示し、ライナ9の破断歪が3を下回る、といったように
低くなると、シリンダヘッド本体8によるライナ9の鋳
ぐるみ性が悪化する。
【0019】図6は、モル比A/Bと圧縮強さとの関係
を、また図7は、モル比A/Bと抗折強度との関係をそ
れぞれ示し、ライナ9の圧縮強さが15kg/mm2 を下回
り、また抗折強度が1kg/mm2 を下回ると、シリンダヘ
ッド本体8からライナ9が剥離する。
を、また図7は、モル比A/Bと抗折強度との関係をそ
れぞれ示し、ライナ9の圧縮強さが15kg/mm2 を下回
り、また抗折強度が1kg/mm2 を下回ると、シリンダヘ
ッド本体8からライナ9が剥離する。
【0020】これらのテスト結果において、図5の破断
歪よりモル比A/Bの下限値がA/B=0.6に決めら
れ、また図6,図7の圧縮強さおよび抗折強度よりモル
比A/Bの上限値がA/B=1.4に決められる。モル
比A/Bを0.6≦A/B≦1.4に設定されたライナ
9において、結晶粒の粒径は2〜5μmであり、また結
晶粒は不規則に配列していることが観察され、さらにA
l2 TiO5 の体積分率Vfは85%であった。
歪よりモル比A/Bの下限値がA/B=0.6に決めら
れ、また図6,図7の圧縮強さおよび抗折強度よりモル
比A/Bの上限値がA/B=1.4に決められる。モル
比A/Bを0.6≦A/B≦1.4に設定されたライナ
9において、結晶粒の粒径は2〜5μmであり、また結
晶粒は不規則に配列していることが観察され、さらにA
l2 TiO5 の体積分率Vfは85%であった。
【0021】図8,図9は、Nb2 O5 粉末の添加量を
決定するためにライナ9に施された二種のテスト結果を
示す。この場合、TiO2 とAl2 O3 とのモル比はA
/B=1(ただし、AおよびBは1)に、また焼結温度
は1450℃に、SiO2 粉末の添加量は3.3重量%
にそれぞれ設定された。なお、MgO、Fe2 O3 およ
びCeO2 は、Nb2 O5 粉末の添加量の決定に当り殆
ど影響を与えないので、それらは添加粉末から除かれて
いる。
決定するためにライナ9に施された二種のテスト結果を
示す。この場合、TiO2 とAl2 O3 とのモル比はA
/B=1(ただし、AおよびBは1)に、また焼結温度
は1450℃に、SiO2 粉末の添加量は3.3重量%
にそれぞれ設定された。なお、MgO、Fe2 O3 およ
びCeO2 は、Nb2 O5 粉末の添加量の決定に当り殆
ど影響を与えないので、それらは添加粉末から除かれて
いる。
【0022】図8は、Nb2 O5 粉末の添加量と抗折強
度との関係を示し、ライナ9の抗折強度が1kg/mm2 を
下回ると、シリンダヘッド本体8からライナ9が剥離す
る。
度との関係を示し、ライナ9の抗折強度が1kg/mm2 を
下回ると、シリンダヘッド本体8からライナ9が剥離す
る。
【0023】図9は、Nb2 O5 粉末の添加量と破断歪
との関係を示し、破断歪が3を下回ると、シリンダヘッ
ド本体8によるライナ9の鋳ぐるみ性が悪化する。
との関係を示し、破断歪が3を下回ると、シリンダヘッ
ド本体8によるライナ9の鋳ぐるみ性が悪化する。
【0024】これらのテスト結果において、図8の抗折
強度よりNb2 O5 粉末の添加量の下限値は1重量%と
決められ、また図9の破断歪よりNb2 O5 粉末の添加
量の上限値は6重量%と決められる。図9より、Nb2
O5 粉末の添加量は、好ましくは5重量%以下である。
Nb2 O5 粉末の添加量を1重量%以上、6重量%以下
に設定されたライナ9における結晶粒の粒径は2〜5μ
mであり、また結晶粒は不規則に配列していることが観
察され、さらにAl2 TiO5 の体積分率Vfは85%
であった。
強度よりNb2 O5 粉末の添加量の下限値は1重量%と
決められ、また図9の破断歪よりNb2 O5 粉末の添加
量の上限値は6重量%と決められる。図9より、Nb2
O5 粉末の添加量は、好ましくは5重量%以下である。
Nb2 O5 粉末の添加量を1重量%以上、6重量%以下
に設定されたライナ9における結晶粒の粒径は2〜5μ
mであり、また結晶粒は不規則に配列していることが観
察され、さらにAl2 TiO5 の体積分率Vfは85%
であった。
【0025】図10は、結晶粒の粒径を決定するために
ライナ9に施された抗折テスト結果を示す。この場合、
TiO2 とAl2 O3 とのモル比はA/B=1(ただ
し、AおよびBは1)に、Nb2 O5 粉末の添加量は
2.5重量%に、SiO2 粉末の添加量は3.3重量%
に、焼結温度は1450℃にそれぞれ設定された。な
お、MgO、Fe2 O3 およびCeO2 は、結晶粒の粒
径の決定に当り殆ど影響を与えないので、それらは添加
粉末から除かれている。
ライナ9に施された抗折テスト結果を示す。この場合、
TiO2 とAl2 O3 とのモル比はA/B=1(ただ
し、AおよびBは1)に、Nb2 O5 粉末の添加量は
2.5重量%に、SiO2 粉末の添加量は3.3重量%
に、焼結温度は1450℃にそれぞれ設定された。な
お、MgO、Fe2 O3 およびCeO2 は、結晶粒の粒
径の決定に当り殆ど影響を与えないので、それらは添加
粉末から除かれている。
【0026】図10より、ライナ9の抗折強度を1kg/
mm2 以上にするためには、結晶粒の粒径を5μm以下に
する必要のあることが判る。この場合、ライナ9におけ
る結晶粒は不規則に配列していることが観察され、また
Al2 TiO5 の体積分率Vfは85%であった。
mm2 以上にするためには、結晶粒の粒径を5μm以下に
する必要のあることが判る。この場合、ライナ9におけ
る結晶粒は不規則に配列していることが観察され、また
Al2 TiO5 の体積分率Vfは85%であった。
【0027】このように結晶粒の粒径を5μm以下に設
定し、またその結晶粒を特定の配向方向を持たせずに不
規則に配列させると各結晶の持つ熱膨脹の異方性が見掛
上平均化され、これによりライナ9の耐熱衝撃性を向上
させることができる。
定し、またその結晶粒を特定の配向方向を持たせずに不
規則に配列させると各結晶の持つ熱膨脹の異方性が見掛
上平均化され、これによりライナ9の耐熱衝撃性を向上
させることができる。
【0028】図11は、焼結温度と結晶粒の粒径との関
係を示す。この場合、TiO2 とAl2 O3 とのモル比
はA/B=1(ただし、AおよびBは1)に、Nb2 O
5 粉末の添加量は2.5重量%に、SiO2 粉末の添加
量は3.3重量%にそれぞれ設定された。なお、Mg
O、Fe2 O3 およびCeO2 は、焼結温度と結晶粒の
粒径との関係について殆ど影響を与えないので、それら
は添加粉末から除かれている。
係を示す。この場合、TiO2 とAl2 O3 とのモル比
はA/B=1(ただし、AおよびBは1)に、Nb2 O
5 粉末の添加量は2.5重量%に、SiO2 粉末の添加
量は3.3重量%にそれぞれ設定された。なお、Mg
O、Fe2 O3 およびCeO2 は、焼結温度と結晶粒の
粒径との関係について殆ど影響を与えないので、それら
は添加粉末から除かれている。
【0029】図11より、結晶粒の粒径を5μm以下に
するためには、焼結温度を約1470℃以下にする必要
のあることが判る。
するためには、焼結温度を約1470℃以下にする必要
のあることが判る。
【0030】図12,図13は、Al2 TiO5 の体積
分率Vfを決定するためにライナ9に施された二種のテ
スト結果を示す。
分率Vfを決定するためにライナ9に施された二種のテ
スト結果を示す。
【0031】図12は、焼結温度とAl2 TiO5 の体
積分率Vfとの関係を示す。この場合、TiO2 とAl
2 O3 とのモル比はA/B=1(ただし、AおよびBは
1)に、Nb2 O5 粉末の添加量は2.5重量%に、S
iO2 粉末の添加量は3.3重量%にそれぞれ設定され
た。なお、MgO、Fe2 O3 およびCeO2 は、焼結
温度とAl2 TiO5 の体積分率Vfとの関係について
殆ど影響を与えないので、それらは添加粉末から除かれ
ている。図12より、焼結温度の上昇に伴いAl2 Ti
O5 の体積分率Vfが増加することが判る。
積分率Vfとの関係を示す。この場合、TiO2 とAl
2 O3 とのモル比はA/B=1(ただし、AおよびBは
1)に、Nb2 O5 粉末の添加量は2.5重量%に、S
iO2 粉末の添加量は3.3重量%にそれぞれ設定され
た。なお、MgO、Fe2 O3 およびCeO2 は、焼結
温度とAl2 TiO5 の体積分率Vfとの関係について
殆ど影響を与えないので、それらは添加粉末から除かれ
ている。図12より、焼結温度の上昇に伴いAl2 Ti
O5 の体積分率Vfが増加することが判る。
【0032】図13は、Al2 TiO5 の体積分率Vf
とAl2 TiO5 の熱分解量との関係を示す。このテス
トは、ライナ9から切出されたテストピースを900℃
にて200時間加熱することによって行われた。
とAl2 TiO5 の熱分解量との関係を示す。このテス
トは、ライナ9から切出されたテストピースを900℃
にて200時間加熱することによって行われた。
【0033】このライナ9の場合、900℃、200時
間におけるAl2 TiO5 の熱分解量が10%を超える
と、急激な熱膨脹係数の上昇を生じて耐熱衝撃性が著し
く低下し、これによりクラックが発生するので、長期に
亘る耐熱強度、耐熱衝撃性および低熱膨脹係数保持の観
点から、前記テストにおけるAl2 TiO5 の熱分解量
は10%以下であることが好ましく、そのためにはライ
ナ9における生成Al 2 TiO5 の体積分率Vfを75
%以上に設定する必要がある。したがって、TiO2 −
Al2 O3 −Nb2 O5 −SiO2 系ライナ9において
は、図12より焼結温度を約1425℃以上に設定しな
ければならないが、その上限値は図11の粒径との関係
より制限され、したがってこの系のライナ9を得るため
の好ましい焼結温度は1425℃以上、1470℃以下
である、と言える。
間におけるAl2 TiO5 の熱分解量が10%を超える
と、急激な熱膨脹係数の上昇を生じて耐熱衝撃性が著し
く低下し、これによりクラックが発生するので、長期に
亘る耐熱強度、耐熱衝撃性および低熱膨脹係数保持の観
点から、前記テストにおけるAl2 TiO5 の熱分解量
は10%以下であることが好ましく、そのためにはライ
ナ9における生成Al 2 TiO5 の体積分率Vfを75
%以上に設定する必要がある。したがって、TiO2 −
Al2 O3 −Nb2 O5 −SiO2 系ライナ9において
は、図12より焼結温度を約1425℃以上に設定しな
ければならないが、その上限値は図11の粒径との関係
より制限され、したがってこの系のライナ9を得るため
の好ましい焼結温度は1425℃以上、1470℃以下
である、と言える。
【0034】次に、MgO、Fe2 O3 およびCeO2
粉末の添加量について述べる。
粉末の添加量について述べる。
【0035】MgO、Fe2 O3 およびCeO2 粉末の
各添加量は、各粉末とSiO2 粉末とを併用して得られ
たライナ9を1100℃で5時間加熱したときにAl2
TiO5 の熱分解量が40%以下となるように設定され
た。このように熱分解量を特定する理由は、各粉末とS
iO2 粉末との併用によって、この程度熱分解量を抑制
することができれば、これら粉末とNb2 O5 粉末との
併用により、ライナ9におけるAl2 TiO5 の熱分解
量を10%以下に抑制することができるからである。
各添加量は、各粉末とSiO2 粉末とを併用して得られ
たライナ9を1100℃で5時間加熱したときにAl2
TiO5 の熱分解量が40%以下となるように設定され
た。このように熱分解量を特定する理由は、各粉末とS
iO2 粉末との併用によって、この程度熱分解量を抑制
することができれば、これら粉末とNb2 O5 粉末との
併用により、ライナ9におけるAl2 TiO5 の熱分解
量を10%以下に抑制することができるからである。
【0036】表1は、SiO2 粉末の添加量を下限値
(2.2重量%)および上限値(4.5重量%)にそれ
ぞれ設定したときにおいて、Al2 TiO5 の熱分解量
を40%以下に抑制することのできるMgO、Fe2 O
3 およびCeO2 粉末の添加量範囲を示したものであ
る。
(2.2重量%)および上限値(4.5重量%)にそれ
ぞれ設定したときにおいて、Al2 TiO5 の熱分解量
を40%以下に抑制することのできるMgO、Fe2 O
3 およびCeO2 粉末の添加量範囲を示したものであ
る。
【0037】
【表1】 表1より、SiO2 粉末の添加量が2.2重量%以上、
4.5重量%以下のとき、MgO粉末の添加量は0.2
重量%以上、3.9重量%以下に、Fe2 O3粉末の添
加量は0.1重量%以上、3.9重量%以下に、CeO
2 粉末の添加量は0.4重量%以上、5.7重量%以下
にそれぞれ設定される。
4.5重量%以下のとき、MgO粉末の添加量は0.2
重量%以上、3.9重量%以下に、Fe2 O3粉末の添
加量は0.1重量%以上、3.9重量%以下に、CeO
2 粉末の添加量は0.4重量%以上、5.7重量%以下
にそれぞれ設定される。
【0038】図14は、SiO2 粉末を単独で添加した
場合を示し、SiO2 粉末の添加量を2.2重量%以
上、4.5重量%以下に設定すると、1100℃、5時
間の加熱下においてAl2 TiO5 の熱分解量を40%
以下に抑制することができるが、その抑制作用は小さ
く、最適添加量3.3重量%において、Al2 TiO5
の熱分解量は28%程度である。なお、焼結温度は14
25℃に設定された。
場合を示し、SiO2 粉末の添加量を2.2重量%以
上、4.5重量%以下に設定すると、1100℃、5時
間の加熱下においてAl2 TiO5 の熱分解量を40%
以下に抑制することができるが、その抑制作用は小さ
く、最適添加量3.3重量%において、Al2 TiO5
の熱分解量は28%程度である。なお、焼結温度は14
25℃に設定された。
【0039】そこで、SiO2 粉末の添加量を最適添加
量である3.3重量%に設定し、これにMgO、Fe2
O3 、CeO2 粉末を個別に加えて、1100℃、5時
間の加熱下におけるAl2 TiO5 の熱分解量を測定し
たところ、図15〜図17の結果が得られた。なお、焼
結温度は1425℃に設定された。
量である3.3重量%に設定し、これにMgO、Fe2
O3 、CeO2 粉末を個別に加えて、1100℃、5時
間の加熱下におけるAl2 TiO5 の熱分解量を測定し
たところ、図15〜図17の結果が得られた。なお、焼
結温度は1425℃に設定された。
【0040】図15において、SiO2 粉末の添加量が
3.3重量%のとき、MgO粉末の添加量範囲は0.4
重量%以上、2.7重量%以下であり、最適添加量は約
1.4重量%である。
3.3重量%のとき、MgO粉末の添加量範囲は0.4
重量%以上、2.7重量%以下であり、最適添加量は約
1.4重量%である。
【0041】図16において、SiO2 粉末の添加量が
3.3重量%のとき、Fe2 O3 粉末の添加量範囲は
0.3重量%以上、2.8重量%以下であり、最適添加
量は約1.4重量%である。
3.3重量%のとき、Fe2 O3 粉末の添加量範囲は
0.3重量%以上、2.8重量%以下であり、最適添加
量は約1.4重量%である。
【0042】図17において、SiO2 粉末の添加量が
3.3重量%のとき、CeO2 粉末の添加量範囲は0.
8重量%以上、4.5重量%以下であり、最適添加量は
約2.5重量%である。
3.3重量%のとき、CeO2 粉末の添加量範囲は0.
8重量%以上、4.5重量%以下であり、最適添加量は
約2.5重量%である。
【0043】以下、具体例について説明する。
【0044】表2は、本発明における原料粉末A1 〜A
4 および比較例における原料粉末B 1 〜B6 の組成を示
す。TiO2 粉末およびAl2 O3 粉末としては、純度
99.9%以上のものが用いられた。
4 および比較例における原料粉末B 1 〜B6 の組成を示
す。TiO2 粉末およびAl2 O3 粉末としては、純度
99.9%以上のものが用いられた。
【0045】
【表2】 各原料粉末A1 〜A4 、B1 〜B6 を用いて、前記製造
方法によりライナ9を製造した。焼結温度は1425℃
に、焼結処理時間は4時間に設定された。
方法によりライナ9を製造した。焼結温度は1425℃
に、焼結処理時間は4時間に設定された。
【0046】図18〜図22は、各ライナについて行っ
た各種テスト結果を示す。図22に示すAl2 TiO5
の熱分解テストは、ライナ9から製作したテストピース
を、900℃、500時間加熱することにより行われ
た。各図において、各ライナは、対応する原料粉末の符
号A1 〜A4 、B1 〜B6 にて表わされている。この場
合、ライナB6 は従来例に該当する(特開平2−248
362号公報参照)。
た各種テスト結果を示す。図22に示すAl2 TiO5
の熱分解テストは、ライナ9から製作したテストピース
を、900℃、500時間加熱することにより行われ
た。各図において、各ライナは、対応する原料粉末の符
号A1 〜A4 、B1 〜B6 にて表わされている。この場
合、ライナB6 は従来例に該当する(特開平2−248
362号公報参照)。
【0047】図18〜図22から、Nb2 O5 粉末およ
びSiO2 粉末と、他の添加粉末とを併用したライナA
1 〜A4 は、特に、Al2 TiO5 の熱分解量が10%
以下(図22参照)である、といったようにライナB1
〜B6 に比べて優れた特性を有することが明らかであ
る。
びSiO2 粉末と、他の添加粉末とを併用したライナA
1 〜A4 は、特に、Al2 TiO5 の熱分解量が10%
以下(図22参照)である、といったようにライナB1
〜B6 に比べて優れた特性を有することが明らかであ
る。
【0048】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、Nb2 O
5 粉末およびSiO2 粉末と他の添加粉末とを併用した
原料粉末を用いることによって、長期に亘り耐熱強度、
耐熱衝撃性および低熱膨脹係数を保持し得るアルミニウ
ムチタネート焼結体を提供することができる。特に、結
晶粒径を特定すると共にその結晶粒を不規則に配列させ
ることは、前記焼結体の耐熱衝撃性を向上させる上で有
効である。
5 粉末およびSiO2 粉末と他の添加粉末とを併用した
原料粉末を用いることによって、長期に亘り耐熱強度、
耐熱衝撃性および低熱膨脹係数を保持し得るアルミニウ
ムチタネート焼結体を提供することができる。特に、結
晶粒径を特定すると共にその結晶粒を不規則に配列させ
ることは、前記焼結体の耐熱衝撃性を向上させる上で有
効である。
【0049】請求項2記載の発明によれば、アルミニウ
ムチタネートの体積分率Vfを特定することによって、
特に長期に亘り低熱膨脹係数を保持し得るアルミニウム
チタネート焼結体を提供することができる。
ムチタネートの体積分率Vfを特定することによって、
特に長期に亘り低熱膨脹係数を保持し得るアルミニウム
チタネート焼結体を提供することができる。
【0050】請求項3記載の発明によれば、前記のよう
に優れた特性を有するアルミニウムチタネート焼結体を
容易に量産することができる。
に優れた特性を有するアルミニウムチタネート焼結体を
容易に量産することができる。
【図1】シリンダヘッドの縦断面図で、図2の1−1線
断面図に対応する。
断面図に対応する。
【図2】図1の2−2矢視図である。
【図3】ライナの平面図である。
【図4】図3の4−4線断面図である。
【図5】モル比と破断歪との関係を示すグラフである。
【図6】モル比と圧縮強さとの関係を示すグラフであ
る。
る。
【図7】モル比と抗折強度との関係を示すグラフであ
る。
る。
【図8】Nb2 O5 粉末の添加量と抗折強度との関係を
示すグラフである。
示すグラフである。
【図9】Nb2 O5 粉末の添加量と破断歪との関係を示
すグラフである。
すグラフである。
【図10】結晶粒の粒径と抗折強度との関係を示すグラ
フである。
フである。
【図11】焼結温度と結晶粒の粒径との関係を示すグラ
フである。
フである。
【図12】焼結温度とAl2 TiO5 の体積分率Vfと
の関係を示すグラフである。
の関係を示すグラフである。
【図13】Al2 TiO5 の体積分率VfとAl2 Ti
O5 の熱分解量との関係を示すグラフである。
O5 の熱分解量との関係を示すグラフである。
【図14】SiO2 粉末の添加量とAl2 TiO5 の熱
分解量との関係を示すグラフである。
分解量との関係を示すグラフである。
【図15】SiO2 粉末の添加量3.3重量%におい
て、MgO粉末の添加量とAl2 TiO5 の熱分解量と
の関係を示すグラフである。
て、MgO粉末の添加量とAl2 TiO5 の熱分解量と
の関係を示すグラフである。
【図16】SiO2 粉末の添加量3.3重量%におい
て、Fe2 O3 粉末の添加量とAl 2 TiO5 の熱分解
量との関係を示すグラフである。
て、Fe2 O3 粉末の添加量とAl 2 TiO5 の熱分解
量との関係を示すグラフである。
【図17】SiO2 粉末の添加量3.3重量%におい
て、CeO2 粉末の添加量とAl2TiO5 の熱分解量
との関係を示すグラフである。
て、CeO2 粉末の添加量とAl2TiO5 の熱分解量
との関係を示すグラフである。
【図18】各種ライナの抗折強度を示すグラフである。
【図19】各種ライナのヤング率を示すグラフである。
【図20】各種ライナの実破断歪を示すグラフである。
【図21】各種ライナの圧縮強さを示すグラフである。
【図22】各種ライナにおけるAl2 TiO5 の熱分解
量を示すグラフである。
量を示すグラフである。
1 シリンダヘッド 8 シリンダヘッド本体 9 ライナ(アルミニウムチタネート焼結体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木下 寿治 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 TiO2 をAモルとし、Al2 O3 をB
モルとしたとき、モル比A/Bを0.6≦A/B≦1.
4に設定された混合粉末に、1重量%以上、6重量%以
下のNb2 O5 粉末と、2.2重量%以上、4.5重量
%以下のSiO2 粉末と、0.2重量%以上、3.9重
量%以下のMgO粉末、0.1重量%以上、3.9重量
%以下のFe2 O3 粉末および0.4重量%以上、5.
7重量%以下のCeO2 粉末の三種から選択される少な
くとも一種の粉末とを添加してなる原料粉末を用いて、
成形工程、それに次ぐ焼結工程を経て得られたアルミニ
ウムチタネート焼結体であって、粒径5μm以下の結晶
粒が不規則に配列していることを特徴とするアルミニウ
ムチタネート焼結体。 - 【請求項2】 アルミニウムチタネートの体積分率Vf
が75%以上である、請求項1記載のアルミニウムチタ
ネート焼結体。 - 【請求項3】 原料粉末を用いて、成形工程、それに次
ぐ焼結工程を経てアルミニウムチタネート焼結体を製造
するに当り、TiO2 をAモルとし、Al2O3 をBモ
ルとしたとき、モル比A/Bを0.6≦A/B≦1.4
に設定された混合粉末に、1重量%以上、6重量%以下
のNb2 O5 粉末と、2.2重量%以上、4.5重量%
以下のSiO2 粉末と、0.2重量%以上、3.9重量
%以下のMgO粉末、0.1重量%以上、3.9重量%
以下のFe2 O3 粉末および0.4重量%以上、5.7
重量%以下のCeO2 粉末の三種から選択される少なく
とも一種の粉末とを添加してなる原料粉末を用いること
を特徴とするアルミニウムチタネート焼結体の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5206652A JPH0761862A (ja) | 1993-08-20 | 1993-08-20 | アルミニウムチタネート焼結体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5206652A JPH0761862A (ja) | 1993-08-20 | 1993-08-20 | アルミニウムチタネート焼結体およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0761862A true JPH0761862A (ja) | 1995-03-07 |
Family
ID=16526900
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5206652A Pending JPH0761862A (ja) | 1993-08-20 | 1993-08-20 | アルミニウムチタネート焼結体およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0761862A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010150054A (ja) * | 2008-12-24 | 2010-07-08 | Sumitomo Chemical Co Ltd | チタン酸アルミニウム系セラミックスの製造方法およびチタン酸アルミニウム系セラミックス |
WO2010098347A1 (ja) * | 2009-02-26 | 2010-09-02 | 京セラ株式会社 | ハニカム構造体およびガス処理装置 |
JP2010228935A (ja) * | 2009-03-26 | 2010-10-14 | Kyocera Corp | 多孔質セラミック部材およびフィルタ |
WO2011019087A1 (ja) * | 2009-08-12 | 2011-02-17 | 住友化学株式会社 | チタン酸アルミニウム系セラミックスの製造方法およびチタン酸アルミニウム系セラミックス |
-
1993
- 1993-08-20 JP JP5206652A patent/JPH0761862A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010150054A (ja) * | 2008-12-24 | 2010-07-08 | Sumitomo Chemical Co Ltd | チタン酸アルミニウム系セラミックスの製造方法およびチタン酸アルミニウム系セラミックス |
WO2010098347A1 (ja) * | 2009-02-26 | 2010-09-02 | 京セラ株式会社 | ハニカム構造体およびガス処理装置 |
JP2010228935A (ja) * | 2009-03-26 | 2010-10-14 | Kyocera Corp | 多孔質セラミック部材およびフィルタ |
WO2011019087A1 (ja) * | 2009-08-12 | 2011-02-17 | 住友化学株式会社 | チタン酸アルミニウム系セラミックスの製造方法およびチタン酸アルミニウム系セラミックス |
JP2011037669A (ja) * | 2009-08-12 | 2011-02-24 | Sumitomo Chemical Co Ltd | チタン酸アルミニウム系セラミックスの製造方法およびチタン酸アルミニウム系セラミックス |
CN102471165A (zh) * | 2009-08-12 | 2012-05-23 | 住友化学株式会社 | 钛酸铝系陶瓷的制造方法和钛酸铝系陶瓷 |
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