JPH0760770B2 - 発振トランス用磁心 - Google Patents
発振トランス用磁心Info
- Publication number
- JPH0760770B2 JPH0760770B2 JP62073539A JP7353987A JPH0760770B2 JP H0760770 B2 JPH0760770 B2 JP H0760770B2 JP 62073539 A JP62073539 A JP 62073539A JP 7353987 A JP7353987 A JP 7353987A JP H0760770 B2 JPH0760770 B2 JP H0760770B2
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- Japan
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- magnetic core
- oscillation
- oscillation transformer
- magnetic
- transformer
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、スイッチング電源に用いられる発振トランス
用磁心に関する。
用磁心に関する。
(従来の技術) 近年、各種電子機器等の安定化電源として、従来のシリ
ーズドロッパ方式電源に比べ小型、軽量化が可能なスイ
ッチング電源が多用されている。
ーズドロッパ方式電源に比べ小型、軽量化が可能なスイ
ッチング電源が多用されている。
このスイッチング電源には、適当なスイッチング素子と
発振トランス用磁心の磁気特性(ヒステリシス特性)と
を用いて、入力側の直流を一旦高周波の交流に変換し、
再度整流回路により直流に変換して、出力を得るように
構成したものがある。
発振トランス用磁心の磁気特性(ヒステリシス特性)と
を用いて、入力側の直流を一旦高周波の交流に変換し、
再度整流回路により直流に変換して、出力を得るように
構成したものがある。
このようなスイッチング電源に用いる発振トランス用の
磁心の材質としては、従来、Fe−Ni系合金、フェライ
ト、非晶質磁性合金等を使用していた。
磁心の材質としては、従来、Fe−Ni系合金、フェライ
ト、非晶質磁性合金等を使用していた。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、このようなスイッチング電源の採用により、
従来のシリーズ電源に比べ小型化されてきたが、他の装
置に比べるとまだ大型で重量も大きい。従って、これを
さらに小型化するための方法としては、例えば発振周波
数を高め、これによりトランスやコイル等を小型化する
方法が挙げられる。
従来のシリーズ電源に比べ小型化されてきたが、他の装
置に比べるとまだ大型で重量も大きい。従って、これを
さらに小型化するための方法としては、例えば発振周波
数を高め、これによりトランスやコイル等を小型化する
方法が挙げられる。
しかしながら、従来のスイッチング電源に用いる発振ト
ランス用の磁心の材質のうち、Fe−Ni系合金は、鉄損が
大きく発振周波数を高周波化できず、フェライトは、温
度に対する特性が悪く、回路の温度上昇により発振周波
数が著しく変化するという問題があった。また、非晶質
磁性合金は、低鉄損で温度に対する特性も良好である
が、発振が不安定になるという問題があった。
ランス用の磁心の材質のうち、Fe−Ni系合金は、鉄損が
大きく発振周波数を高周波化できず、フェライトは、温
度に対する特性が悪く、回路の温度上昇により発振周波
数が著しく変化するという問題があった。また、非晶質
磁性合金は、低鉄損で温度に対する特性も良好である
が、発振が不安定になるという問題があった。
本発明は、このような従来の問題点を解決するためにな
されたもので、発振周波数の高周波化が可能で、安定し
て発振することができ、電源のさらなる小型化が可能な
発振トランス用磁心を提供することを目的とする。
されたもので、発振周波数の高周波化が可能で、安定し
て発振することができ、電源のさらなる小型化が可能な
発振トランス用磁心を提供することを目的とする。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明の発振トランス用磁心は、非晶質磁性金属薄板の
巻回体であって、発振周波数における角形比が80〜93%
の範囲であることを特徴としている。
巻回体であって、発振周波数における角形比が80〜93%
の範囲であることを特徴としている。
本発明において、発振周波数における角形比を80〜93%
の範囲と限定した理由は、この角形比が80%未満では、
入力電力に対する出力電力の効率が低下し実用的ではな
くなり、93%を越えると発振が不安定になったり、さら
には発振しなくなったりすることによる。
の範囲と限定した理由は、この角形比が80%未満では、
入力電力に対する出力電力の効率が低下し実用的ではな
くなり、93%を越えると発振が不安定になったり、さら
には発振しなくなったりすることによる。
本発明に使用する非晶質磁性金属は、 一般式:Ma M′ b Xc (式中、MはFe、CoおよびNiから選ばれる1種または2
種以上の金属を表わし、M′はIIIa、IVa、Va、VIa族か
ら選ばれる1種または2種以上の元素を表わし、Xは
B、Si、P、C、Geから選ばれる1種または2種以上の
元素を表わし、かつa+b+c=1、0.6≦a+b≦0.8
8、0.005≦b≦0.1、0.12≦c≦0.3を示す) で表わされるものであり、このうちキュリー温度が200
℃以上のものが適している。キュリー温度が200℃未満
であると、使用温度に対する飽和磁束密度の変化率が20
%以上となり、これにより発振周波数も同様に変化して
しまい実用的でなくなる。これは、スイッチング電源に
おける発振周波数fは、使用したトランスの磁心の飽和
磁束密度Bs、断面積S、巻線数Nおよび入力電圧Eによ
って決まり、次式によって決定されるものであり、磁心
の飽和磁束密度は、キュリー温度、すなわち材質の組成
によって決まるためである。
種以上の金属を表わし、M′はIIIa、IVa、Va、VIa族か
ら選ばれる1種または2種以上の元素を表わし、Xは
B、Si、P、C、Geから選ばれる1種または2種以上の
元素を表わし、かつa+b+c=1、0.6≦a+b≦0.8
8、0.005≦b≦0.1、0.12≦c≦0.3を示す) で表わされるものであり、このうちキュリー温度が200
℃以上のものが適している。キュリー温度が200℃未満
であると、使用温度に対する飽和磁束密度の変化率が20
%以上となり、これにより発振周波数も同様に変化して
しまい実用的でなくなる。これは、スイッチング電源に
おける発振周波数fは、使用したトランスの磁心の飽和
磁束密度Bs、断面積S、巻線数Nおよび入力電圧Eによ
って決まり、次式によって決定されるものであり、磁心
の飽和磁束密度は、キュリー温度、すなわち材質の組成
によって決まるためである。
また、このような非晶質磁性金属のうち、特に磁歪の小
さいCo系非晶質磁性金属が適している。
さいCo系非晶質磁性金属が適している。
本発明の発振トランス用磁心は、例えば次のようにして
製造される。
製造される。
すなわちまず、非晶質磁性金属の薄板を巻回して積層
し、常法に従って350℃〜500℃の温度で熱処理を施し、
次いでケースに入れるか樹脂コーティング等の方法によ
り外装することにより完成させる。
し、常法に従って350℃〜500℃の温度で熱処理を施し、
次いでケースに入れるか樹脂コーティング等の方法によ
り外装することにより完成させる。
(作 用) 本発明の発振トランス用磁心において、特にキュリー温
度が200℃以上の非晶質磁性金属を使用して発振周波数
における角形比を80〜93%の範囲に限定しているので、
高周波数域において安定した発振が行える。
度が200℃以上の非晶質磁性金属を使用して発振周波数
における角形比を80〜93%の範囲に限定しているので、
高周波数域において安定した発振が行える。
(実施例) 次に、本発明の実施例について説明する。
実施例1〜4、比較例1〜3 まず、第1表に示す組成の非晶質磁性金属を用いて、そ
れぞれ厚さ15〜20μm、幅4.5mmの薄板状リボンとし、
これらを所定の巻治具に巻回して積層し、外径8mm×内
径6mm×高さ4.5mmのコアを形成した。次いで、窒素ガス
雰囲気中において400℃〜450℃、10分〜90分の条件で熱
処理を施した後、樹脂コーティングを行って外装して、
第1表に示す角形比を有する磁心をそれぞれ作製した。
れぞれ厚さ15〜20μm、幅4.5mmの薄板状リボンとし、
これらを所定の巻治具に巻回して積層し、外径8mm×内
径6mm×高さ4.5mmのコアを形成した。次いで、窒素ガス
雰囲気中において400℃〜450℃、10分〜90分の条件で熱
処理を施した後、樹脂コーティングを行って外装して、
第1表に示す角形比を有する磁心をそれぞれ作製した。
なお、表中の比較例は本発明との比較のために掲げたも
のであり、角形比を99%、97%または70%に設定して作
製した非晶質磁性金属からなる発振トランス用磁心であ
る。
のであり、角形比を99%、97%または70%に設定して作
製した非晶質磁性金属からなる発振トランス用磁心であ
る。
このようにして得たそれぞれの磁心を用いて発振トラン
スを作製し、ジェンセンの発振回路により回路テストを
行った。なお、発振周波数数は100KHzとして行ない、ま
たテスト中の磁心の平均温度は50℃であり、最高温度は
70℃であった。
スを作製し、ジェンセンの発振回路により回路テストを
行った。なお、発振周波数数は100KHzとして行ない、ま
たテスト中の磁心の平均温度は50℃であり、最高温度は
70℃であった。
なお、室温は25℃であった。
その結果を第2表および第1図に示す。
なお、第1図は使用した磁心の角形比と回路の効率との
関係を示したグラフである。
関係を示したグラフである。
第2表からも明らかなように、この実施例の発振トラン
ス用磁心は、高周波域において安定した発振が行えるこ
とがわかる。また、第1図からこの実施例の発振トラン
ス用磁心は回路効率に優れ、これにより実用的であるこ
ともわかる。
ス用磁心は、高周波域において安定した発振が行えるこ
とがわかる。また、第1図からこの実施例の発振トラン
ス用磁心は回路効率に優れ、これにより実用的であるこ
ともわかる。
また、第2図は使用した非晶質磁性金属のキュリー温度
と飽和磁束密度の120℃における変化率を示したもので
あるが、同図より温度変化に対して安定した発振を行な
うには、キュリー温度が200℃以上必要であることがわ
かる。
と飽和磁束密度の120℃における変化率を示したもので
あるが、同図より温度変化に対して安定した発振を行な
うには、キュリー温度が200℃以上必要であることがわ
かる。
[発明の効果] 以上説明したように本発明の発振トランス用磁心によれ
ば、発振周波数における角形比を80〜93%に限定するこ
とによって、高周波域においても安定した発振が得ら
れ、これにより電源のさらなる小型化が可能となる。
ば、発振周波数における角形比を80〜93%に限定するこ
とによって、高周波域においても安定した発振が得ら
れ、これにより電源のさらなる小型化が可能となる。
第1図は本発明の実施例の発振トランス用磁心の角形比
と回路効率との関係を示したグラフ、第2図は非晶質磁
性金属のキュリー温度と飽和磁束密度の変化率との関係
を示したグラフである。
と回路効率との関係を示したグラフ、第2図は非晶質磁
性金属のキュリー温度と飽和磁束密度の変化率との関係
を示したグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】非晶質磁性金属薄板の巻回体からなる発振
トランス用磁心であって、発振周波数における角形比が
80〜93%であることを特徴とする発振トランス用磁心。 - 【請求項2】非晶質磁性金属のキュリー温度が、200℃
以上である特許請求の範囲第1項記載の発振トランス用
磁心。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62073539A JPH0760770B2 (ja) | 1987-03-27 | 1987-03-27 | 発振トランス用磁心 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62073539A JPH0760770B2 (ja) | 1987-03-27 | 1987-03-27 | 発振トランス用磁心 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63239907A JPS63239907A (ja) | 1988-10-05 |
JPH0760770B2 true JPH0760770B2 (ja) | 1995-06-28 |
Family
ID=13521139
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62073539A Expired - Fee Related JPH0760770B2 (ja) | 1987-03-27 | 1987-03-27 | 発振トランス用磁心 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0760770B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3121641B2 (ja) * | 1991-09-30 | 2001-01-09 | 株式会社東芝 | スイッチング電源 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61295616A (ja) * | 1985-06-25 | 1986-12-26 | Matsushita Electric Works Ltd | 電磁装置 |
-
1987
- 1987-03-27 JP JP62073539A patent/JPH0760770B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63239907A (ja) | 1988-10-05 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |