JPH0760100B2 - 光学式エンコーダ - Google Patents

光学式エンコーダ

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JPH0760100B2
JPH0760100B2 JP63041012A JP4101288A JPH0760100B2 JP H0760100 B2 JPH0760100 B2 JP H0760100B2 JP 63041012 A JP63041012 A JP 63041012A JP 4101288 A JP4101288 A JP 4101288A JP H0760100 B2 JPH0760100 B2 JP H0760100B2
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scanning
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春水 川崎
正人 原
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旭光学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、光源と受光素子の間に、主格子板と走査格子
板を相対移動可能に配置し、主格子板と走査格子板の各
格子の相対変位による透過光量の変化を検知することに
より格子板の相対移動量を測定する光学式エンコーダに
関する。
[従来技術] 透過型の光学式エンコーダは、光源と受光素子の間に、
等間隔の格子目盛を形成した主格子板と走査格子板を相
対移動可能に平行に配置して構成されている。光源から
出射された光は主格子板と走査格子板の夫々に形成され
ている格子の相対変位によって変調を受けて受光素子に
入射し、受光素子からは主格子板と走査格子板の格子の
相対変位に伴なって周期が格子ピッチと一致した近似正
弦波の電気信号が出力される。そして、この電気信号の
周期を計数することにより格子ピッチを単位とした格子
の相対移動量が測定されるものである。
例えば光学式ロータリーエンコーダでは、固定された光
源と受光素子との間に、所定間隔の格子を放射状に形成
した回転可能な回転格子板(前述の主格子板に相当す
る)と、光源及び受光素子と相対動不能な走査格子板と
を近接させて平行に配置して構成されている。
そして、回転格子板が回転すると、その格子と走査格子
板の格子との相対位置変化により両格子板を透過して受
光素子に到達する光量は格子ピッチを周期として変化
し、受光素子からは、この光量変化に対応して格子ピッ
チを周期として正弦波状に変化する電気信号が出力さ
れ、この正弦波状に変化する電気信号を信号処理回路に
より処理してパルス信号とし、このパルス信号を計数す
ることにより、格子ピッチを単位として回転格子板の回
転角度を測定するものである。
このような光学式エンコーダでは、主格子板と走査格子
板の単位相対移動量に対して出力されるパルス信号の数
を多くすればする程、高い測定精度を得ることができる
ものである。即ち、各格子板の格子ピッチを狭くする
程、主格子板と走査格子板の相対移動量を高精度に測定
できるものである。
又、受光素子により検出される正弦波状の信号を位相分
割して格子ピッチより細分化したパルス信号を得、主格
子板と走査格子板の相対移動量を格子ピッチより高い精
度で測定することも可能である。この為には、受光素子
により検出される電気信号の変化(即ち各格子の相対移
動による受光素子に到達する光量の変化)は、格子ピッ
チを周期とする正確な正弦波でなければならず、正弦波
形状から波形が歪むと正確な位相分割ができず、従っ
て、移動量の測定精度は低下するものである。
[従来技術の問題点] しかし乍ら、各格子板の格子ピッチが粗い場合は光線は
直進するものとして考えて差支えなく特に問題はないも
のであるが、測定精度を向上させる為に格子ピッチを細
かくしていくと、格子が所謂回折格子となって通過した
光が回折現象を生ずる。この回折現象による影響を回避
して測定精度を維持する為には、主格子板と走査格子板
との間隔(格子間間隔)を、極めて狭く、且つ狭い許容
範囲内に設置しなければならないこととなる。
即ち、主格子板(の格子)を透過した光線は光学理論上
フレネル回折と呼ばれる回折現象を生じ、主格子板から
の距離に対して複数のピークを持つ回折光となる(主格
子板からの距離に応じて該主格子板の格子と同一ピッチ
の明暗のパタンが消えたり表れたりする)。このピーク
位置は格子ピッチと透過光線の波長とにより規定され、
主格子板に対する走査格子板の位置(主格子板と走査格
子板の間隔)は、主格子板の格子により形成されるフレ
ネル回折光のピーク位置と一致させることが望ましく、
通常はフレネル回折光の最初のピーク位置に設定する。
このように最初のピーク位置に走査格子を配置し、その
設定位置に誤差を生じた場合、下記の如き不具合を生じ
るものである。
格子間間隔が増加すると、検出信号の直流成分が増加し
て信号のコントラストが低下してS/N比が悪化し、この
信号をパルス信号に変換する際の精度が悪くなり、従っ
て測定精度が低下する。
又、格子間間隔が減少すると、検出信号の高調波歪が増
加する(検出信号の波形が正弦波状でなく矩形波に近く
なる)為、位相分割する際の分割精度が悪くなり、測定
精度が低下する。
この為、完全な正弦波形状の信号を得るには、格子間間
隔を極めて狭い許容範囲内に設置しなければならず、
又、格子板の平面精度や主格子板と走査格子板との相対
移動時に於る格子間間隔の変化によっても測定に誤差を
生じてしまう為、その構成部品の加工並びに組立・調整
には高い精度が要求され、その結果多大な製造コストを
要するという問題点がある。ロータリーエンコーダに於
ては、回転格子板の偏心によっても測定に誤差を生じて
しまう為、特にその回転機構の加工・調整を高精度で行
なう必要があるものである。
又、格子ピッチの微細化に伴なって格子間隔も狭くしな
ければならず(例えば、格子ピッチ:8μm、光線波長
λ:0.95μm、の条件で格子間間隔d=60μm)、この
狭い格子間に塵芥等が紛れ込むことにより格子面を損傷
して信号を劣化させる為、防塵対策も必要となり、より
いっそう製造コストが上昇する。
更に、フレネル回折像は、双方の格子ピッチごとに周期
的に形成される為、夫々の格子刻線巾やピッチに誤差が
あると主格子板の位置により正弦波信号の周期が変化
し、一様な測定精度が得られないという欠点も有してい
る。
[発明の目的] 本発明は、上記の如き事情に鑑み、格子間間隔の設置精
度や格子板の相対移動の精度に比較的影響を受けず、従
って格子間間隔の設置精度や格子板の移動精度を緩和し
ても精度の高い測定を可能とすると共に、格子間間隔が
広いために防塵対策も容易な光学式エンコーダを提供す
ること、をその目的とする。
[問題点を解決する手段] この為、この発明にかかる光学式エンコーダは、平行光
線発生手段と、平行光線発生手段に対向配置された受光
手段と、受光手段と平行光線発生手段との間に配置さ
れ、平行光線発生手段からの平行光線を収束させる集光
レンズと、受光手段と集光レンズとの間であって集光レ
ンズの焦点に一致した位置に、被測定物の運動に伴って
移動するよう配置され、該移動方向に沿って並列する複
数の格子から成る走査格子と、集光レンズとの走査格子
との間に設けられ、走査格子上にフラウンフォーファ回
折像を形成する回折格子とを具備することを特徴とす
る。
[実 施 例] 第1図は本発明に係る光学式エンコーダの原理を用いた
ロータリーエンコーダの概念構成図であり、第2及び3
図はその測定部の詳細と測定原理を示している。
まず第1図に於て説明する。
6は主格子板、8は被測定物の回転運動に伴って軸11回
りに回転する走査板、10・10は主格子板6に固定された
光源部である。
主格子板6には、該主格子板6に固定された軸11を対称
中心とする二箇所に、主格子手段である回折格子6aが設
けられている。
光源部10・10は、主格子板6の回折格子6aと対応する位
置に、該回折格子6aに向けて光線を出射するように固定
されている。
主格子板6の回折格子6aにより隔てられた光源部10・10
と対応する位置には、夫々受光手段としての受光素子5
・5が、主格子板6に固定されたアーム7・7により支
持されて配置されている。
主格子板6と受光素子5との間には、走査板8に形成さ
れている走査格子手段としての走査格子4が、その格子
刻線方向と直交する方向に相対移動(相対回転)可能に
介設される。
走査板8は、中心から放射状に所定ピッチの透過型の走
査格子4が形成された円板状の透過回折格子板であり、
格子の刻線方向を主格子板6の格子刻線方向と平行とし
て軸11に回転可能に嵌合し、主格子板6に対して相対回
転可能となっているものである。
即ち、光源部10・10、回折格子6a及び受光素子5により
測定部20が構成されると共に、該測定部20の回折格子6a
と受光素子5との間に走査格子4が回転可能に介設され
て構成されているものである。
そして、光源部10・10から出射された光源は、主格子板
6の回折格子6aにより回折されて回折光となり、走査格
子4を透過して受光素子5に入射し、その入射光量に応
じた電気信号に変換される。
受光素子5により得られた電気信号は、信号処理回路9
に入力され、該信号処理回路9により、回折格子6aと走
査格子4の相対位置変化に起因する入射光量の変化を検
出して計数し、これにより主格子板6と走査格子4(即
ち走査板8)の相対位置変化即ち回転速度を検出計測す
るよう構成されているものである。
次に、第2及び3図に基づいて測定部20と走査格子4と
によるその測定原理を説明する。
光源部10は、光源であるLED(発光ダイオード)1、そ
の光線出射方向前方に配置されたコリメータレンズ2・
集光レンズ3…とにより構成されており、LED1から出射
された光線はコリメータレンズ2により平行光とされ
る。
そして、同一焦点距離の4個の集光レンズ3…(3a・3b
・3c・3d)がコリメータレンズ2により形成される平行
光光束内に並列に設置され、同一距離の平面上に夫々焦
点を結ぶよう構成されている。
即ち、LED1・コリメータレンズ2が平行光線発生手段を
構成し、集光レンズ3が収束手段となっているものであ
る。
光源部10から出射される収束光束の(集光レンズ3…に
よる)焦点位置F…(Fa・Fb・Fc・Cd)には、前述の如
くこれらの焦点位置F…に格子面を一致させて、走査格
子板4が設置されている。
ここで、夫々の集光レンズ3…の光軸は、走査格子4の
格子ピッチに対して互いに1/4ピッチづつずれる位置関
係となるよう配置されている。即ち、格子走査方向(格
子刻線と直交する方向)に並列に集光レンズ3…を配置
したとすれば、夫々の集光レンズ3…の光軸間距離が第
3図示の如く走査格子4の格子ピッチをPとして nP+1/4P となるよう配置するものである。(nは整数) 又は、第1図示の如く、走査格子4の格子刻線と平行な
直線上に集光レンズ3を並べると共に、夫々の焦点位置
の走査格子を互いに1/4ピッチづつずらして形成しても
良い。但し、第16図は集光レンズを2個としたものであ
る。更に、上記両者の構成を組合せても良いものである
が、本実施例では、前述の如く集光レンズ3…の光軸を
走査格子4の格子ピッチに対して互いに1/4ピッチづつ
ずらす構成としているものである。
夫々の走査格子4の光線入射側と反対の側面には、受光
素子5…(5a・5b・5c・5d)が前述の如く主格子板6に
固定されたアーム7に保持されて夫々配置されている。
集光レンズ3…とその焦点位置(即ち、走査格子4の格
子面位置)との間には、主格子板6が、走査格子4から
所定間隔dを持って配置されている。
即ち、上記LED1・コリメータレンズ2・集光レンズ3…
・主格子板6及び受光素子5…は、相対動不能に固定さ
れて測定部20を構成し、該測定部20に対して走査格子4
がその格子刻線方向と直交する方向に相対回転するよう
に構成されているものである。
而して、LED1から出射されてコリメータレンズ2により
平行光とされ、集光レンズ3…により走査格子4の格子
面に収束される光は、その収束光路中、主格子板6の回
折格子6aにより回折され、その回折現象により走査格子
4の夫々の格子面に回折格子6aの格子ピッチとは一対一
に対応しないフラウンホーファ回折像を生成する。
本願発明に於ては、上記の如く構成して、主格子板6の
回折格子6aにより形成されるフラウンホーファー回折像
の主格子板6から所定間隔(d)離して設置した走査格
子4を通過した光量を、受光素子5…により電気信号に
変換し、フラウンホーファー回折像と走査格子4の相対
変位による受光素子5…に入射する光量(フラウンホー
ファー回折像の光量)の変化を検出することにより、そ
の相対回転角度を測定するものである。
次に、上記測定方法を可能とする為の、構成部品の相対
位置関係の求め方を具体的数値により説明する。
λ:LED1からの照明光の波長 2a:回転格子の刻線巾 p(=4a):格子ピッチ m+1:照明視野内の格子本数 d:格子間間隔 とすると、フラウンホーファ回折の光学理論から、主格
子6により集光レンズ3…の焦点に生成されるフラウン
ホーファ回折像の複数の大きなピークは、焦点Fから距
離 Xf=λd/p ごとに表れる。これらは、Faを中心にして0・±1・±
2・±3・±g次の回折光スポットである。(第4図に
模式図を示す) 該回折光スポットの間には、m個の小さなピークが、 Xvf=λd/(m+1)p ごとに表れる。
走査格子4の格子により、この回折像の中心の0次回折
スポットを(近傍を)走査する。
走査波形として正弦波を得る為には、形成されるフラウ
ンホーファ回折像の0次回折スポットの巾が刻線巾2aと
等しくなるように格子間間隔(d)を設定する。
即ち、格子間間隔(d)を d=(m+1)pa/λ とすれば良いものである。
ここで、 λ:0.95(μm) 2a:5(μm) p:10(μm) m+1:401(本) に設定して計算して d=10.6(mm) とし、コンピュータによりシミュレーションして得られ
た回折光分布・走査波形及びそのリサージュ図形を第5
及び7図に示す。
第5図に於て、|x|>3aの範囲では回折像の極小ピーク
値は、中心ピーク値の2%以下であり、走査信号には寄
与しないと考えて差支えない。従って、受光素子5の受
光範囲に対応する走査格子4の刻線数(走査に供する刻
線数)は、3本乃至5本とするように受光素子5の受光
範囲を設定すれば良いと考えられる。
従来のフレネル回折光を走査する場合は、回転格子の走
査域は照明視野全域に亙り、その照明視野全域の明暗の
変化を検出するものであることに比較して、この点は大
きな差異である。
第6図は、第3図の焦点Faに於て、受光素子5…により
検出される正弦波状走査信号を示している。これに対
し、光軸を走査格子4の格子ピッチの1/4ずらして設置
された集光レンズ3bの焦点Fbからは、図示していないが
90度位相の異なる余弦波状の走査信号が検出されるもの
である。
これら両信号をX軸及びY軸に印加して第7図の実線に
示すリサージュ図形を得る。
第6図に於ては、走査信号は高調波歪が多く、第7図リ
サージュ図形は、真円で無く正方形に近い(歪率が小さ
いとリサージュ図形は真円に近くなる)。この時、歪率
・Ds=11.5(%)、ビジビリティ・V=0.98である。
そこで、格子間間隔・dを変化させて最適の回折像分
布、走査波形及びリサージュ図形を得ることの出来るd
を計算した結果、第8及び10図の如く歪率も僅小でリサ
ージュ図形も真円に近い、ほぼ満足すべき値を得られ
た。
この場合、d=15.55(mm)、V=0.83、Ds=0.22
(%)、である。第11図は、格子間間隔・dに対するビ
ジビリティ・Vと、歪率・Dsの関係を示すグラフであ
り、本図によりV及びDsの測角許容範囲からdの許容範
囲を求めることが出来る。
今、V>0.7、Ds<1(%)を測角許容範囲とすれば、
d=16.55±2(mm)となる。
この格子間間隔とその許容範囲は、従来のフレネル回折
像を走査するものに対して著しく大きい。
上記の場合、走査格子板4の格子面は正確に集光レンズ
3の焦点位置にあものとして考えたが、次に焦点位置か
らの誤差量による影響を考える。
第12図は、誤差Δd(μm)に対するビジビリティ・V
と、歪率・Dsの関係を示すグラフであり、本図によりV
及びDsの測角許容範囲からΔdの許容範囲を求めること
が出来る。
ここで、Ds<0.2%を許容限界とすれば走査格子の設置
誤差|Δd|≦30(μm)となる。
尚、Vは放物線状に低下するが、歪率・Dsが小さくリサ
ージュ図形が真円に近い限りに於て、V値の低下による
測角精度に対する大きな影響の無いことは、既に電子回
路技術により確認されているものである。
受光素子5…の夫々から得られた走査信号は、信号処理
回路9の信号補正部30により、それらに含まれる直流成
分を消去した正弦波と余弦波の一対の走査信号とされ、
更にそれらの位相を細分割して中間角度の検出するよう
構成されている。
通常のエンコーダに於ては、走査信号は正弦波及びそれ
と90度位相の異なる余弦波の信号を得るよう構成されて
おり、それらの位相を細分割して中間角度の検出は可能
なものである。この為、基本的には本構成に於ても集光
レンズ3と受光素子5の対は、集光レンズ3の光軸を走
査格子4の格子ピッチに対して1/4ピッチずらした2組
で良いものであるが、本実施例に於ては、夫々走査格子
4の格子ピッチに対して1/4ピッチづつずらした集光レ
ンズ3(及び対応する位置に夫々受光素子5)を4組配
置して構成し、夫々90度位相の異なる信号を検出して下
記の如く演算することにより、信号の直流成分の補正を
行なうよう構成されている。
今、夫々の走査格子4…を介して受光素子5…により検
出された走査信号をSi(i=1〜4)、直流成分をa、
信号振幅をbi(i=1〜4)とすると信号Siは、 Si=a+bisin〔c・x+(i−1)/π〕 により表わされ、(a,b,c,は定数) 本公式から S1+S3=(b1+b2)sin(c・x) S2+S4=(b2+b4)cos(c・x) となって直流成分が消去され、正弦波と余弦波の一対の
走査信号が得られるものである。
このようにして得られた正弦波と余弦波の一対の走査信
号から位相を細分割して微細角度の測角を行なう。
この際の、一対の走査信号から位相を細分割する内挿技
術は、光学的内挿あるいは電気的内挿等種々の方法が考
えられており、既に公知の技術であるが、以下に抵抗分
割法による位相細分割の方法を簡単に説明する。
第13図示の如く信号補正部30からの90度の位相差をもっ
た正弦波と余弦波の二つの信号を、バッファアンプ31・
32を介してブリーダ抵抗の両端に接続し、正弦波信号の
一方をインバータ32により位相反転した信号と他方のバ
ッファアンプ32の出力とを別のブリーダ抵抗へと接続す
る。
ここで、ブリーダ抵抗の中点Pから得られる位相差信号
は第14図のベクトル図に於るVnであり、分割抵抗の比Kn
を変化させることにより任意の角度θでの位相差信号を
得ることができる。
そして、第15図示の如く任意の位相差を持った多数の信
号(A・B・C・D)を波形成形し(A′・B′・C′
・D′)、その立上り及び立下りをパルスに変換して計
数することにより、格子ピッチを更に細分化(この例で
は1/8に細分化)した高い分解能で計測できるものであ
る。
ここで、測定部20・20が走査板8の回転中心を対称中心
とする対称位置の二箇所に設置されている理由は、走査
板8が主格子板6に対して偏心回転した場合に生ずる走
査板8一回転(360゜)を周期とする正弦波状の測定誤
差を相殺する為である。
尚、本実施例に於ては、測定部20・20を固定とし、これ
に対して走査板8を回転可能(走査格子4を移動可能)
に構成したが、走査板8を固定とし、測定部20(即ち主
格子板6)を回転可能に構成しても良い。
更に、本実施例はロータリーエンコーダとして構成した
ものであるが、走査板(走査格子)を直線状とすると共
に、該走査板に沿って測定部が移動する(又はその逆)
所謂リニアエンコーダに適用しても良いことは勿論であ
る。
[発明の効果] 本発明に係る光学式エンコーダに依れば、主格子によっ
て形成され、受光素子に達するフラウンホーファ回折像
を、走査格子により走査するよう構成したことにより、
主格子と走査格子の間隔を広くできると共に、その設置
位置の許容量(幅)も大きくなる。
従って、部品精度及び組立て精度を緩和しても測定精度
を維持することができ、その結果製造コストの大幅な削
減が可能となるものである。
又、格子間間隔が広い為、塵芥による影響も少ない上、
防塵対策も容易であり、耐久性も高くなる。
更に、加工及び組立の機械的精度の制約から従来構成で
きなかったより測定精度の高い光学式エンコーダを構成
することも可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る光学式測角器の概念構成図、第2
図はその測定部の概念図、第3図は第2図のIII−III断
面図、第4図は集光レンズの焦点に於るフラウンホーフ
ァー回折像の光量分布図、第5及び8図は回折像の光量
分布図、第6及9図は走査波形図、第7及10図はそのリ
サージュ図形、第11図は格子間隔に対するビジビリティ
と歪率の曲線図、第12図は走査格子位置の誤差に対する
ビジビリティと歪率の曲線図、第13図は走査信号位相か
ら位相差信号を得る為の回路図、第14図はその抵抗分割
のベクトル合成図、第15図は分割した信号の波形図、第
16図は集光レンズ光軸と走査格子の関係を示す図であ
る。 1……LED(平行光線発生手段) 2……コリメータレンズ(平行光線発生手段) 3……集光レンズ(収束手段) 4……走査格子(走査格子手段) 5……受光素子(受光手段) 6a……主格子(主格子手段) 9……信号処理回路 10……光源部 20……測定部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平行光線発生手段と、 該平行光線発生手段に対向配置された受光手段と、 該受光手段と前記平行光線発生手段との間に配置され、
    前記平行光線発生手段からの平行光線を収束させる集光
    レンズと、 前記受光手段と前記集光レンズとの間であって前記集光
    レンズの焦点に一致した位置に、被測定物の運動に伴っ
    て移動するよう配置され、該移動方向に沿って並列する
    複数の格子から成る走査格子と、 前記集光レンズとの前記走査格子との間に設けられ、前
    記走査格子上にフラウンフォーファ回折像を形成する回
    折格子とを具備することを特徴とする光学式エンコー
    ダ。
  2. 【請求項2】前記平行光線発生手段からの平行光線の波
    長をλ、前記回折格子及び走査格子の夫々の格子の刻線
    の幅を2a、該格子のピッチをp、前記集光レンズにより
    照明される前記回折格子の照明視野内の格子本数をm+
    1とした場合、前記回折格子及び走査格子の間隔dが、
    (m+1)・p・a/λで計算される値より大きく設定さ
    れることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコー
    ダ。
  3. 【請求項3】前記集光レンズは、前記平行光線発生手段
    からの平行光束中に並列に前記走査格子に対して光軸を
    交互に1/4ピッチずらして少なくとも2個配置され、 前記受光手段は、前記集光レンズと対応する複数個の受
    光素子を備えることを特徴とする請求項1に記載の光学
    式エンコーダ。
  4. 【請求項4】前記集光レンズは、前記平行光線発生手段
    からの平行光線中に並列に少なくとも2個配置され、 前記走査格子は、前記集光レンズによる各々の焦点位置
    の格子刻線を相互に1/4ピッチずらした格子板を備え、 前記受光手段は、前記集光レンズと対応する複数個の受
    光素子を備えることを特徴とする請求項1に記載の光学
    式エンコーダ。
  5. 【請求項5】前記集光レンズが4個配置されることを特
    徴とする請求項3または4に記載の光学式エンコーダ。
  6. 【請求項6】前記走査格子は、円板状の走査格子板上に
    放射状に形成された複数の格子から構成され、前記走査
    格子板は、前記被測定物の回転に伴って回転することを
    特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の光学式
    エンコーダ。
  7. 【請求項7】平行光線発生手段と、 該平行光線発生手段に対向配置された受光手段と、 該受光手段と前記平行光線発生手段との間に配置され、
    前記平行光線発生手段からの平行光線を収束させる集光
    レンズと、 前記受光手段と前記集光レンズとの間であって前記集光
    レンズの焦点に一致した位置に、被測定物の運動に伴っ
    て移動するよう配置され、該移動方向に沿って並列する
    複数の格子から成る走査格子と、 前記集光レンズとの前記走査格子との間に設けられ、前
    記走査格子上にフラウンフォーファ回折像を形成する回
    折格子と、 前記平行光線発生手段と受光手段と集光レンズと回折格
    子とを固定的に連結する連結手段とを具備し、 前記平行光線発生手段からの平行光束の波長をλ、前記
    回折格子及び走査格子の夫々の格子の刻線の幅を2a、該
    格子のピッチをp、前記集光レンズにより照明される回
    折格子の照明視野内の格子本数をm+1とした場合、前
    記回折格子及び走査格子の間隔dが、(m+1)・p・
    a/λで計算される値より大きく設定されることを特徴と
    する光学式エンコーダ。
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