JPH0759995B2 - 換気空調装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は建物の換気と冷暖房をおこなうための換気空調
装置に関するものである。

従来の技術 従来の冷暖房装置は第３図および第４図に示すように、
モータ104、ファン105、加熱冷却放熱器106よりなる空
調機101を、家屋の天井部等に設置し、各室に給気ダク
ト102を介して温風または冷風を送り、還気は還気ダク
ト103を介して空調機101へもどすようにしている。そし
て空調機101にもどった空気はモータ104で駆動されるフ
ァン105で送られ、加熱冷却放熱器106で加熱または冷却
された後に再び給気ダクト102を通り各室へ送られるよ
うになっていた。（たとえば冷暖房の方法については、
（社）空気調和・衛生工学会編「空気調和設備の実務の
知識」（改訂第２版）P.168に示される冷暖房装置であ
る。） 発明が解決しようとする課題 前記従来の冷暖房装置では、室内で発生した汚染空気を
排出することができず、換気のために別の換気装置を設
けることが必要であった。しかし、単に換気を行なった
のでは冷暖房負荷の増大につながるとともに、室内が乾
燥状態の場合でも加湿することができないことから人に
不快感をあたえてしまい、また、電気の使用料も多くな
ってしまうという課題があった。

本発明は上記従来の課題を解決するもので、室内で発生
した汚染空気を排出しつつ冷暖房ができ、換気による冷
暖房負荷の増大を防止し、人手をわずらわすことなく室
内の温度や湿度が自動的に快適状態に制御でき、しかも
電気の使用料が少なくてすむ換気空調装置を提供するこ
とを目的とするものである。

課題を解決するための手段 この課題を解決するために本発明は、装置に室内と連通
する内側吸込口と、室内側吐出口と、室外と連通する室
外側吸込口と、室外側吐出口を設け、前記装置内部に前
記室内側吸込口と前記室外側吐出口を連通する排気通風
路と、前記室外側吸込口と前記室内側吐出口を連通する
給気通風路を形成し、前記排気通風路と給気通風路にモ
ータにより駆動される排気用羽根と給気用羽根を設ける
とともに前記給気通風路と前記排気通風路が交差する部
分に熱交換器を設け、前記給気通風路中に、送風用ファ
ンモータと、温度と湿度を感知する温湿度センサーと、
加熱冷却用の加熱冷却放熱器と、加湿器を有し、前記給
気通風路と前記排気通風路を一部開口部によって結び、
前記温湿度センサーの信号により前記加熱冷却放熱器と
前記加湿器を制御する制御部を設けたものである。

作用 この構成により、給気用羽根と排気用羽根を有するモー
タと、送風用ファンモータを運転すると、室内が乾燥状
態で寒いまたは暑い場合は、温湿度センサーからの信号
で加熱冷却放熱器と加湿器は運転され、各吸込口からの
室内空気は室内側吸込口より入って一部は排気用羽根
へ、そして残りは開口部を通り送風用ファンモータへと
導びかれる。排気用羽根に導びかれた空気は熱交換器を
通った後、室外側吐出口を通り、屋外へ排出され、それ
と同時に、外気が室外側吸込口より入り、給気用羽根を
通って熱交換器で室内空気と熱交換した後、送風用ファ
ンに導びかれる。そして、直接送風用ファンモータへ導
びかれた残りの室内空気と混合した後、温湿度センサー
を通り、加熱冷却放熱器で加熱または冷却し、加湿器で
加湿を行なって各室内へ給気される。また、室内が快適
な状態になった場合は、温湿度センサーからの信号で加
熱冷却放熱器と加湿器は停止され、各吸込口からの室内
空気は室内側吸込口より入って一部は排気用羽根へ、そ
して残りは開口部を通り送風用ファンモータへと導びか
れる。排気用羽根に導びかれた空気は熱交換器を通った
後、室外側吐出口を通り、屋外へ排出され、それと同時
に、外気が室外側吸込口より入り、給気用羽根を通って
熱交換器で室内空気と熱交換した後、送風用ファンモー
タに導びかれる。そして直接送風用ファンモータへ導び
かれた残りの室内空気と混合した後、温湿度センサーを
通り、加熱冷却放熱器を通って加湿器を介し、室内側吐
出口を通って各室内へ給気される。

このようにして、自動的に加熱冷却放熱器と加湿器の入
切を制御しつつ、換気と冷房または暖房を行なうことと
なる。

実施例 以下、本発明の一実施例を第１図と第２図にもとづき説
明する。

図において、１は換気空調装置であり、外部には室内と
連通する室内側吸込口２と室内側吐出口３を設けるとと
もに、室外と連通する室外側吸込口４と室外側吐出口５
を設け、内部には前記室内側吸込口２と前記室外側吐出
口５に至る排気通風路６と、前記室外側吸込口４と前記
室内側吐出口３に至る給気通風路７が形成されている。
また、前記排気通風路６と前記給気通風路７は熱交換器
８内で交差するようになっており、さらに、前記排気通
風路６と前記給気通風路７には、モータ９により駆動さ
れる排気用羽根10と給気用羽根11が設けられている。前
記給気通風路７中には、室外からの熱交換された空気と
開口部12より入る室内空気の一部が混合した後に通る送
風用ファンモータ13と、前記送風用ファンモータ13より
送られてくる空気の温度と湿度を感知するための温湿度
センサー14と、空気を加熱冷却するための加熱冷却放熱
器15と、空気を加湿するための加湿器16が設けられてい
る。また、前記換気空調装置１の外部には前記温湿度セ
ンサー14からの信号により前記加熱冷却放熱器15と加湿
器16の入切を制御するための制御部17が備えられてい
る。18は給気ダクトであり、一端は前記換気空調装置１
に接続され、各室に暖気または冷気を送るためのもので
あり、各室側の先端には吐出グリル19a〜19fが取り付け
てある。20は排気ダクトであり、一端は前記換気空調装
置１に接続され、各室よりの還気を前記換気空調装置１
に導くためのものであり、各室側の先端には吸込グリル
21a〜21fが取り付けてある。22および23は前記換気空調
装置１の屋外排気および屋外給気をとるための屋外フー
ドである。

上記構成において、排気用羽根10と給気用羽根11を有す
るモータ９と、送風用ファンモータ13を運転すると、室
内が乾燥状態で寒いまたは暑い場合は、温湿度センサー
14からの信号にもとづき制御部17により制御し、加熱冷
却放熱器15と加湿器16は運転され、各室内の吸込グリル
21a〜21fより吸込まれた室内空気は排気ダクト20を通
り、換気空調装置１の室内側吸込口２より入り、一部は
排気用羽根10へ、そして残りは開口部12を通り送風用フ
ァンモータ13へと導びかれる、排気用羽根10に導びかれ
た空気は熱交換器８を通った後、室外側吐出口５を通
り、屋外フード22より屋外へ排出される。それと同時
に、外気が屋外フード23より入り、換気空調装置１の室
外側吸込口４を通って給気用羽根11を通り、熱交換器８
で室内空気と熱交換した後、送風用ファンモータ13に導
びかれる。そして、直接送風用ファンモータ13へ導びか
れた残りの室内空気と混合した後、温湿度センサー14で
空気の温度と湿度を感知しながら加熱冷却放熱器15で加
熱または冷却し、加湿器16で加湿を行なったのち、室内
側吐出口３を通り、給気ダクト18を通って吐出グリル19
a〜19fにより各室内へ給気される。このようにして室内
の汚れた空気が排出されるとともに新鮮外気を導入し、
暖房あるいは冷房を行ない加湿を行なう。

また、室内が快適状態になった場合は、温湿度センサー
14からの信号にもとづき制御部17により制御し、加熱冷
却放熱器15と加湿器16は停止され、各室内の吸込グリル
21a〜21fにより吸込まれた室内空気は排気ダクト20を通
り、換気空調装置１の室内側吸込口２より入り、一部は
排気用羽根10へ、そして残りは開口部12を通り送風用フ
ァンモータ13へと導びかれる。排気用羽根10に導びかれ
た空気は熱交換器８を通った後、室外側吐出口５を通
り、屋外フード22より屋外へ排出される。それと同時
に、外気が屋外フード23より入り、換気空調装置１の室
外側吸込口４を通って給気用羽根11を通り、熱交換器８
で室内空気と熱交換した後、送風用ファンモータ13に導
びかれる。そして、直接送風用ファンモータ13へ導びか
れた残りの室内空気と混合した後、温湿度センサー14で
空気の温度と湿度を感知しながら、加熱冷却放熱器15を
通り、加湿器16を介して、室内側吐出口３を通り、給気
ダクト18を通って吐出グリル19a〜19fにより、各室内へ
給気される。

このようにして室内の汚れた空気が排出されるとともに
新鮮外気を導入することができる。

以上のように本実施例によれば、熱交換器８と温湿度セ
ンサー14の信号により加熱冷却放熱器15と加湿器16が制
御される制御部17を設けたことにより、室内で発生した
汚染空気を排出しつつ冷暖房および加湿ができ、換気に
よる冷暖房負荷の増大を防止し、人手をわずらわすこと
なく室内の温度と湿度が自動的に快適状態に制御できる
ことから、人に不快感をあたえることもなくなり、しか
も電気の使用料も少なくてすむこととなり効果的な換気
が行なえる。

なお、実施例では温湿度センサーからの信号により、加
熱冷却放熱器と加湿器は同時に入切しているが、空気条
件により個々に入切する場合もあり、その作用効果に異
差を生じない。

発明の効果 前記実施例の説明より明らかなように、本発明によれば
給気通風路と排気通風路の交差する部分に熱交換器を設
け、給気通風路中に温湿度センサーと加湿器を備え、温
湿度センサーの信号により加熱冷却放熱器と加湿器を制
御する制御部を設けるようにしたことにより、室内で発
生した汚染空気を排出しつつ冷暖房および加湿ができ、
換気による冷暖房負荷の増大を防止し、人手をわずらわ
すことなく室内の温度と湿度が自動的に快適状態に制御
できることから、人に不快感をあたえることもなくな
り、しかも電気の使用料も少なくてすむことからその実
用的効果は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の換気空調装置の運転を示す
断面図、第２図は同換気空調装置の施工断面図、第３図
は従来の空調機の運転を示す断面図、第４図は同空調機
の施工断面図である。 １……換気空調装置、２……室内側吸込口、３……室内
側吐出口、４……室外側吸込口、５……室外側吐出口、
６……排気通風路、７……給気通風路、８……熱交換
器、９……モータ、10……排気用羽根、11……給気用羽
根、12……開口部、13……送風用ファンモータ、14……
温湿度センサー、15……加熱冷却放熱器、16……加湿
器、17……制御部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】装置に室内と連通する室内側吸込口と、室
   内側吐出口と、室外と連通する室外側吸込口と、室外側
   吐出口を設け、前記装置内部に前記室内側吸込口と前記
   室外側吐出口を連通する排気通風路と、前記室外側吸込
   口と前記室内側吐出口を連通する給気通風路を形成し、
   前記排気通風路と給気通風路にモータにより駆動される
   排気用羽根と給気用羽根を設けるとともに前記給気通風
   路と前記排気通風路が交差する部分に熱交換器を設け、
   前記給気通風路中に、送風用ファンモータと、温度と湿
   度を感知する温湿度センサーと、加熱冷却用の加熱冷却
   放熱器と、加湿器を有し、前記給気通風路と前記排気通
   風路を一部開口部によって結び、前記温湿度センサーの
   信号により前記加熱冷却放熱器と前記加湿器を制御する
   制御部を設けてなる換気空調装置。