JPH07588Y2 - 木質系防音床板 - Google Patents
木質系防音床板Info
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- JPH07588Y2 JPH07588Y2 JP2839190U JP2839190U JPH07588Y2 JP H07588 Y2 JPH07588 Y2 JP H07588Y2 JP 2839190 U JP2839190 U JP 2839190U JP 2839190 U JP2839190 U JP 2839190U JP H07588 Y2 JPH07588 Y2 JP H07588Y2
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- JP
- Japan
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- thickness
- attached
- wooden
- adhesive
- floorboard
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- Laminated Bodies (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、主として、集合住宅のコンクリート床スラ
ブ上に直接接着施工される木質系の床材で、詳しくは、
生活振動ないし騒音(軽量床衝撃音)が床スラブを介し
て隣室や階下室に伝播するのを防止する為の木質複合遮
音床板に関する。
ブ上に直接接着施工される木質系の床材で、詳しくは、
生活振動ないし騒音(軽量床衝撃音)が床スラブを介し
て隣室や階下室に伝播するのを防止する為の木質複合遮
音床板に関する。
[従来の技術] 従来、合板等を基材とし、集合住宅などの床スラブ上に
直接貼着して施工されている床材は、表面に薄い突板等
が貼着された厚さが12mm未満の基材の裏面に厚さが2〜
4mm程度のクッション性を有する発泡合成樹脂シートが
貼着されたものが一般的で、裏面の発泡シートはクッシ
ョン性を有するので、スラブ面の凹凸を吸収するととも
に、歩行感を向上させる等の効果を有していたが、床板
を介して騒音が伝播するのを防止する効果はほとんど期
待出来なかった。
直接貼着して施工されている床材は、表面に薄い突板等
が貼着された厚さが12mm未満の基材の裏面に厚さが2〜
4mm程度のクッション性を有する発泡合成樹脂シートが
貼着されたものが一般的で、裏面の発泡シートはクッシ
ョン性を有するので、スラブ面の凹凸を吸収するととも
に、歩行感を向上させる等の効果を有していたが、床板
を介して騒音が伝播するのを防止する効果はほとんど期
待出来なかった。
一方、木質系の床板に通常の生活騒音を遮断するためス
ラブと床板の接触を出来るだけ少なくする為に床板を床
スラブ上にスタンドで支えて空間を設ける浮床工法や床
スラブと床板間に厚みが25mm程度の高密度グラスウール
マットや硬度が60〜90度の範囲にある厚さが25mm程度の
防振ゴムを全面的に介在させるなどの構成が採用されて
きた。
ラブと床板の接触を出来るだけ少なくする為に床板を床
スラブ上にスタンドで支えて空間を設ける浮床工法や床
スラブと床板間に厚みが25mm程度の高密度グラスウール
マットや硬度が60〜90度の範囲にある厚さが25mm程度の
防振ゴムを全面的に介在させるなどの構成が採用されて
きた。
ところが、床板とスラブの間にスタンドを設けたりグラ
スウールや防振ゴムを介在させる構成の床は、床高が高
くなって天井までの高さを低くして室内空間を狭くする
だけでなく、施工も特別な工法を必要とし、一般の大工
では施工できないなど、一般住宅向きでは無かった。
スウールや防振ゴムを介在させる構成の床は、床高が高
くなって天井までの高さを低くして室内空間を狭くする
だけでなく、施工も特別な工法を必要とし、一般の大工
では施工できないなど、一般住宅向きでは無かった。
[考案の解決すべき問題点] そこで、出願人は、実願平1-77982号(実開平3-15949
号)に示した様に表面に薄い化粧単板を貼着した厚さが
2.0〜3.5mmの木質化粧板の下面に、接着剤を介してJIS
K 6301号に規定するC形硬度計による硬度が10〜40度の
範囲で厚さが0.5〜2mmのゴム又は合成樹脂シートが貼着
され、そのシートの下面に接着剤を介して厚さが2〜4m
mの木質基板が貼着され、その木質基板の下面に接着剤
を介してJIS K 6301号に規定するC形硬度計による硬度
が10〜40度の範囲で厚さが0.5〜3mmのゴム又は合成樹脂
シートが貼着され、その下面に厚さが4〜7mmの範囲に
ある木質基板が貼着され、さらにその下面にJIS L 1096
号に規定する方法により測定した厚さが2〜20mmの範囲
でかさ比重が0.02〜0.15の範囲にある布状物が貼着され
た木質系防音床板の構成を検討した。
号)に示した様に表面に薄い化粧単板を貼着した厚さが
2.0〜3.5mmの木質化粧板の下面に、接着剤を介してJIS
K 6301号に規定するC形硬度計による硬度が10〜40度の
範囲で厚さが0.5〜2mmのゴム又は合成樹脂シートが貼着
され、そのシートの下面に接着剤を介して厚さが2〜4m
mの木質基板が貼着され、その木質基板の下面に接着剤
を介してJIS K 6301号に規定するC形硬度計による硬度
が10〜40度の範囲で厚さが0.5〜3mmのゴム又は合成樹脂
シートが貼着され、その下面に厚さが4〜7mmの範囲に
ある木質基板が貼着され、さらにその下面にJIS L 1096
号に規定する方法により測定した厚さが2〜20mmの範囲
でかさ比重が0.02〜0.15の範囲にある布状物が貼着され
た木質系防音床板の構成を検討した。
この構成の床板は、遮音等級値L−45〜50を達成し、且
つ厚さも薄くするために、床板の裏面には布状物が貼着
されている。
つ厚さも薄くするために、床板の裏面には布状物が貼着
されている。
そして、該布状物とコンクリート床スラブを固着させる
事が最も遮音性能が良く、効果的であることが明らかに
なってきた。
事が最も遮音性能が良く、効果的であることが明らかに
なってきた。
しかし、接着剤を塗布したコンクリート床スラブ上に固
着する場合には、床板裏面の該布状物と接着剤が複雑に
からみあって、以下の様な問題が生じた。
着する場合には、床板裏面の該布状物と接着剤が複雑に
からみあって、以下の様な問題が生じた。
一旦、接着剤上に置くと床板の裏面の布状物の繊維
間に接着剤がからみ、横滑りが悪くて、実の嵌合作業が
手間取る。
間に接着剤がからみ、横滑りが悪くて、実の嵌合作業が
手間取る。
作業に手間取るため、更にコンクリート床スラブ上に塗
布した接着剤の粘度が一層上昇し、より嵌合作業は難し
くなる。
布した接着剤の粘度が一層上昇し、より嵌合作業は難し
くなる。
接着剤が過度に塗布されていると、床板裏面の布状
物の繊維間に接着剤が多く浸透硬化して遮音効果が落ち
る。
物の繊維間に接着剤が多く浸透硬化して遮音効果が落ち
る。
接着剤が少ないと床板裏面の布状物の繊維間に接着
剤が浸透してしまい、床板とコンクリート床スラブとの
接着が不充分となる。
剤が浸透してしまい、床板とコンクリート床スラブとの
接着が不充分となる。
[問題点を解決するための手段] この考案は、上記の問題点を解決するためなされたもの
で、その構成は、表面に薄い化粧単板を貼着した厚さが
2.0〜3.5mmの木質化粧板の下面に、接着剤を介してJIS
K 6301号に規定するC形硬度計による硬度が10〜40度の
範囲で厚さが0.5〜2mmのゴム又は合成樹脂シートが貼着
され、そのシートの下面に接着剤を介して厚さが2〜4m
mの木質基板が貼着され、その木質基板の下面に接着剤
を介してJIS K 6301号に規定するC形硬度計による硬度
が10〜40度の範囲で厚さが0.5〜3mmのゴム又は合成樹脂
シートが貼着され、その下面に厚さが4〜7mmの範囲に
ある木質基板が貼着され、さらにその下面にJIS L 1096
号に規定する方法により測定した厚さが2〜20mmの範囲
でかさ比重が0.02〜0.15の範囲にある布状物(7)が貼
着され、その下面にプラスチックフィルム(9)が貼着
された木質系防音床板係り、その最も特徴とする点は、
布状物の裏面に薄いプラスチックフィルムが貼着されて
いることである。
で、その構成は、表面に薄い化粧単板を貼着した厚さが
2.0〜3.5mmの木質化粧板の下面に、接着剤を介してJIS
K 6301号に規定するC形硬度計による硬度が10〜40度の
範囲で厚さが0.5〜2mmのゴム又は合成樹脂シートが貼着
され、そのシートの下面に接着剤を介して厚さが2〜4m
mの木質基板が貼着され、その木質基板の下面に接着剤
を介してJIS K 6301号に規定するC形硬度計による硬度
が10〜40度の範囲で厚さが0.5〜3mmのゴム又は合成樹脂
シートが貼着され、その下面に厚さが4〜7mmの範囲に
ある木質基板が貼着され、さらにその下面にJIS L 1096
号に規定する方法により測定した厚さが2〜20mmの範囲
でかさ比重が0.02〜0.15の範囲にある布状物(7)が貼
着され、その下面にプラスチックフィルム(9)が貼着
された木質系防音床板係り、その最も特徴とする点は、
布状物の裏面に薄いプラスチックフィルムが貼着されて
いることである。
以下、この考案を図面を参照しながら詳述する。
第1図はこの考案の実施例になる床板の側面図で、第2
図はこの考案の実施例による木質系防音床板の軽量床衝
撃音による遮音等級試験結果を示している。
図はこの考案の実施例による木質系防音床板の軽量床衝
撃音による遮音等級試験結果を示している。
木質化粧板2は合板、パーティクルボード、MDF、LVL等
を基板とし、その表面には厚さが0.2〜1.0mm程度の常用
の薄い化粧単板1が貼着された厚さ2.0〜3.5mmの化粧板
である。該表面の化粧板は薄い方が良いが薄すぎると表
面からの荷重により割れたり凹んだりして床材としての
耐久性能に問題を生じるため、2.0〜3.5mmの範囲が好ま
しい。
を基板とし、その表面には厚さが0.2〜1.0mm程度の常用
の薄い化粧単板1が貼着された厚さ2.0〜3.5mmの化粧板
である。該表面の化粧板は薄い方が良いが薄すぎると表
面からの荷重により割れたり凹んだりして床材としての
耐久性能に問題を生じるため、2.0〜3.5mmの範囲が好ま
しい。
そして、その木質化粧板2の下面には接着剤を介してJI
S K 6301号に規定するC形硬度計による硬度が10〜40度
の範囲で厚さが0.5〜2mmのゴム又は合成樹脂シート3が
貼着される。
S K 6301号に規定するC形硬度計による硬度が10〜40度
の範囲で厚さが0.5〜2mmのゴム又は合成樹脂シート3が
貼着される。
ゴム又は合成樹脂シート3の下面には厚さ2〜4mmの範
囲にある木質基板4を貼着し、その下面に硬度が10〜40
度の範囲で厚さが0.5〜2mmのゴム又は合成樹脂シート5
を貼着し、その下面に厚さ4〜7mmの範囲にある木質基
板6を貼着して、更にその下面にはJIS L 1096号に規定
する方法により測定した厚さ2〜20mmの範囲でかさ比重
が0.02〜0.15の範囲にあり、下面にプラスチックフィル
ム9が貼着されている布状物7が貼着される。
囲にある木質基板4を貼着し、その下面に硬度が10〜40
度の範囲で厚さが0.5〜2mmのゴム又は合成樹脂シート5
を貼着し、その下面に厚さ4〜7mmの範囲にある木質基
板6を貼着して、更にその下面にはJIS L 1096号に規定
する方法により測定した厚さ2〜20mmの範囲でかさ比重
が0.02〜0.15の範囲にあり、下面にプラスチックフィル
ム9が貼着されている布状物7が貼着される。
木質基板4、6は合板、パーティクルボード、MDF、LVL
等を用いることができるが、合板が薄くて剛性もあり、
周縁部に嵌合用の強固な実が形成できて好ましい。
等を用いることができるが、合板が薄くて剛性もあり、
周縁部に嵌合用の強固な実が形成できて好ましい。
布状物7としては、織物、不織布、フェルトなど、軽く
てかさ高い布状の物が使用するが、裏面にはポリエチレ
ンフィルムの様なプラスチックフィルム9が貼着されて
いる。
てかさ高い布状の物が使用するが、裏面にはポリエチレ
ンフィルムの様なプラスチックフィルム9が貼着されて
いる。
このプラスチックフィルム9は重さ40〜70g/m2程度が良
く、70g/m2以上の重さになるとフィルムが厚くなって剛
性をもち遮音効果を損なう恐れがあり、また40g/m2以下
では厚さが薄くなり過ぎて取扱時に破損などが生じる恐
れがあるためで、遮音効果には特に影響はない。また、
プラスチックフィルム9は布状物7やコンクリート床ス
ラブと固着しやすいように、その片面もしくは両面にコ
ロナ放電処理を行い粗にしておくと好ましい。
く、70g/m2以上の重さになるとフィルムが厚くなって剛
性をもち遮音効果を損なう恐れがあり、また40g/m2以下
では厚さが薄くなり過ぎて取扱時に破損などが生じる恐
れがあるためで、遮音効果には特に影響はない。また、
プラスチックフィルム9は布状物7やコンクリート床ス
ラブと固着しやすいように、その片面もしくは両面にコ
ロナ放電処理を行い粗にしておくと好ましい。
ゴム又は合成樹脂シート3、5と木質基板2、4、6と
の接着は常用の合成樹脂−木材系用の接着剤、例えばゴ
ム系やウレタン、アクリル樹脂系などの合成樹脂接着剤
が用いられる。
の接着は常用の合成樹脂−木材系用の接着剤、例えばゴ
ム系やウレタン、アクリル樹脂系などの合成樹脂接着剤
が用いられる。
木質基板6と布状物7との接着もゴム系やビニル、メラ
ミン、フェノール樹脂系等常用の合成樹脂接着剤が用い
られる。
ミン、フェノール樹脂系等常用の合成樹脂接着剤が用い
られる。
布状物7とプラスチックフィルム9との接着は常用の合
成樹脂接着剤だけでなく、熱融着を行う事もある。
成樹脂接着剤だけでなく、熱融着を行う事もある。
なお、上記木質系防音床材の木質基板6の周縁部には床
材の加工性や施工性を向上させるために本実加工が施さ
れたり、コンクリート床スラブ面へのなじみを良くし、
床板の反りを防止するために、床板の短辺方向に木質基
板6の下面から木質基板4に達する位置まで、一定の間
隔で幅が3mm程度の切り溝を形成することもある。
材の加工性や施工性を向上させるために本実加工が施さ
れたり、コンクリート床スラブ面へのなじみを良くし、
床板の反りを防止するために、床板の短辺方向に木質基
板6の下面から木質基板4に達する位置まで、一定の間
隔で幅が3mm程度の切り溝を形成することもある。
この床板のコンクリート床スラブ面へはエポキシ樹脂系
接着剤や湿気硬化型の接着剤を介して施工する。
接着剤や湿気硬化型の接着剤を介して施工する。
[作用] この考案の請求項1において、木質化粧板2の厚さを2.
0〜3.5mmの範囲に限定するのは、一般に音を発する化粧
板の表面は厚さが薄くて軟らかいほど発生音は少ないこ
とが実験的に知られていることによる。ただ、化粧板2
の厚さが2.0mmより薄すぎると表面からの荷重により割
れたり矯んだりして床材としての耐久性能に問題を生じ
るため、注意が必要である。
0〜3.5mmの範囲に限定するのは、一般に音を発する化粧
板の表面は厚さが薄くて軟らかいほど発生音は少ないこ
とが実験的に知られていることによる。ただ、化粧板2
の厚さが2.0mmより薄すぎると表面からの荷重により割
れたり矯んだりして床材としての耐久性能に問題を生じ
るため、注意が必要である。
木質化粧板2の下面に貼着されるゴム又は合成樹脂シー
ト3の硬度と厚さを10〜40度の範囲で0.5〜2mmに限定す
るのは、ゴム又は合成樹脂シート3の硬度が低く、厚さ
が厚い方が防音効果は優れるが硬度が10度以下であった
り厚みが2mmよりも厚い場合には床面に部分的な荷重に
よる沈みが生じて、床板の接続面に大きな段差を生じ易
くなるためである。
ト3の硬度と厚さを10〜40度の範囲で0.5〜2mmに限定す
るのは、ゴム又は合成樹脂シート3の硬度が低く、厚さ
が厚い方が防音効果は優れるが硬度が10度以下であった
り厚みが2mmよりも厚い場合には床面に部分的な荷重に
よる沈みが生じて、床板の接続面に大きな段差を生じ易
くなるためである。
木質系基板4の厚さを2〜4mmの範囲に限定するのは、
床材としての全体の厚さを出来る限り薄く押えながら且
つ、床板として実用的な強度を保持するためである。
床材としての全体の厚さを出来る限り薄く押えながら且
つ、床板として実用的な強度を保持するためである。
木質系基板4の下面に貼着される発泡ゴム又は合成樹脂
シート5の厚さを0.5〜3mmに限定し、C形硬度計による
硬度が10〜40度の範囲に限定するのは、硬度が10度以下
で厚さが3mm以上の場合には、床板として軟らか過ぎ、
床材としての性能に問題を生じることによる。
シート5の厚さを0.5〜3mmに限定し、C形硬度計による
硬度が10〜40度の範囲に限定するのは、硬度が10度以下
で厚さが3mm以上の場合には、床板として軟らか過ぎ、
床材としての性能に問題を生じることによる。
発泡ゴム又は合成樹脂シート5の下面に貼着する木質系
基板6の厚さを4〜7mmの範囲に限定するのは、木質系
基板4とおなじく、床材としての全体の厚さを出来る限
り薄く押えながら且つ、床板として実用的な強度を有す
るためであるが、床材の加工性や施工性を向上させるた
めに木質基板6の周縁部のみで嵌合用の実を形成できる
ようにするためでもある。
基板6の厚さを4〜7mmの範囲に限定するのは、木質系
基板4とおなじく、床材としての全体の厚さを出来る限
り薄く押えながら且つ、床板として実用的な強度を有す
るためであるが、床材の加工性や施工性を向上させるた
めに木質基板6の周縁部のみで嵌合用の実を形成できる
ようにするためでもある。
木質系基板6の下面に貼着される布状物7の厚さをJIS
L 1096号に規定された方法による測定値が2〜20mmの範
囲で、かさ比重を0.02〜0.15の範囲に限定するのは、床
板の表面から伝達された振動は厚くて低比重な布状物7
の方が効果的に吸収するからであるが、かさ比重を0.02
以下にしたり、厚さを20mm以上にするとフワフワになり
ずぎて床板としての機能に問題を生じやすくなること
と、床板を用いた騒音測定試験の結果によると、軽量床
衝撃音の点で布状物7のかさ比重を0.02〜0.15の範囲に
して、厚さを2mm以上にすると遮音等級(L)値がL−5
0〜45を達成させるためである。さらにその裏面にプラ
スチックフィルム9を接着するのは、接着剤を塗布した
コンクリート床スラブ面に床板を施工する際に布状物7
の繊維間に接着剤が浸透しないようにして、作業性を向
上させ、遮音性能の低下を防止するためである。
L 1096号に規定された方法による測定値が2〜20mmの範
囲で、かさ比重を0.02〜0.15の範囲に限定するのは、床
板の表面から伝達された振動は厚くて低比重な布状物7
の方が効果的に吸収するからであるが、かさ比重を0.02
以下にしたり、厚さを20mm以上にするとフワフワになり
ずぎて床板としての機能に問題を生じやすくなること
と、床板を用いた騒音測定試験の結果によると、軽量床
衝撃音の点で布状物7のかさ比重を0.02〜0.15の範囲に
して、厚さを2mm以上にすると遮音等級(L)値がL−5
0〜45を達成させるためである。さらにその裏面にプラ
スチックフィルム9を接着するのは、接着剤を塗布した
コンクリート床スラブ面に床板を施工する際に布状物7
の繊維間に接着剤が浸透しないようにして、作業性を向
上させ、遮音性能の低下を防止するためである。
そして、発泡ゴム又は合成樹脂シート3、5の層を2層
にして、上下層及び中間層に木質基板4、6を設けたの
はこの考案による床板の表面に集中荷重が生じても、木
質基板4、6によって分散させる為である。
にして、上下層及び中間層に木質基板4、6を設けたの
はこの考案による床板の表面に集中荷重が生じても、木
質基板4、6によって分散させる為である。
請求項2において、布状物7に接着したプラスチックフ
ィルム9にコロナ放電処理を施すのは、プラスチックフ
ィルム9の表面を粗にして、接着剤のヌレを良くする為
である。
ィルム9にコロナ放電処理を施すのは、プラスチックフ
ィルム9の表面を粗にして、接着剤のヌレを良くする為
である。
[実施例1] 厚さ5mmの合板6の上面に、厚さ2mmでJIS K 6301号に規
定するC形硬度計による硬度が27度のゴム系制振シート
5、ついで厚さ2.5mmの合板4、ついで厚さ1mmでJIS K
6301号に規定するC形硬度計による硬度が27度のゴム系
制振シート3、ついで厚さ2mmの合板2表面に厚さ0.5mm
ナラの化粧単板1を貼着した厚さ2.5mmの化粧板の順に
ビニル樹脂系接着剤を介して接着した後、合板6の周縁
部のみに嵌合用の本実加工を施した。最後に合板6の下
面にJIS L 1096号に規定する方法による測定厚さが2mm
で、かさ比重0.1の、不織布7の下面にコロナ放電処理
を施した重さが50g/m2のポリエチレンフィルム9を接着
剤で貼着して求める木質系防音床板を得た。
定するC形硬度計による硬度が27度のゴム系制振シート
5、ついで厚さ2.5mmの合板4、ついで厚さ1mmでJIS K
6301号に規定するC形硬度計による硬度が27度のゴム系
制振シート3、ついで厚さ2mmの合板2表面に厚さ0.5mm
ナラの化粧単板1を貼着した厚さ2.5mmの化粧板の順に
ビニル樹脂系接着剤を介して接着した後、合板6の周縁
部のみに嵌合用の本実加工を施した。最後に合板6の下
面にJIS L 1096号に規定する方法による測定厚さが2mm
で、かさ比重0.1の、不織布7の下面にコロナ放電処理
を施した重さが50g/m2のポリエチレンフィルム9を接着
剤で貼着して求める木質系防音床板を得た。
[実施例2] 実施例1において、床板の短辺方向に合板6の下面から
合板4に達する位置まで、10cmの間隔で幅が3mm程度の
切り溝を形成し、さらに合板6の下面に貼着した不織布
をJIS L 1096号に規定する方法による測定厚さが4mm、
かさ比重0.03の不織布7の下面にコロナ放電処理を施し
た重さが50g/m2のポリエチレンフィルム9を貼着して求
める木質系防音床板を得た。
合板4に達する位置まで、10cmの間隔で幅が3mm程度の
切り溝を形成し、さらに合板6の下面に貼着した不織布
をJIS L 1096号に規定する方法による測定厚さが4mm、
かさ比重0.03の不織布7の下面にコロナ放電処理を施し
た重さが50g/m2のポリエチレンフィルム9を貼着して求
める木質系防音床板を得た。
そして、上記実施例1及び実施例2の床板を厚さ150mm
相当のコンクリート床スラブ上にエポキシ樹脂接着剤を
用いて固着し、床板の上面よりタッピングマシンによる
軽衝撃音を加え、スラブの下面で騒音計を用いて周波数
毎の騒音を測定し、遮音等級(L)値を求めた。
相当のコンクリート床スラブ上にエポキシ樹脂接着剤を
用いて固着し、床板の上面よりタッピングマシンによる
軽衝撃音を加え、スラブの下面で騒音計を用いて周波数
毎の騒音を測定し、遮音等級(L)値を求めた。
試験の結果、第2図に示す様に実施例1はL−50に、実
施例2はL−45に合格する性能であった。
施例2はL−45に合格する性能であった。
さらに、コンクリート床スラブに実施例1及び実施例2
の床板を接着剤を用いて固着した際にも、この床板は接
着剤上に置いた後でも簡単に横滑りして、床板の周辺に
設けた実を容易に嵌合することができ、手早く施工する
ことができた。
の床板を接着剤を用いて固着した際にも、この床板は接
着剤上に置いた後でも簡単に横滑りして、床板の周辺に
設けた実を容易に嵌合することができ、手早く施工する
ことができた。
[考案の効果] この考案の木質系防音床板は上記の様に、厚さが2.0〜
3.5mmの木質化粧板の下面にJIS K 6301に規定するC形
硬度計による硬度が10〜40度の範囲で厚さが0.5〜2mmの
ゴム又は合成樹脂シートが貼着され、そのシートの下面
に厚さ2〜4mmの木質基板が貼着され、その下面にJIS K
6301号に規定するC形硬度計による硬度が10〜40度の
範囲で厚さが0.5〜3mmのゴム又は合成樹脂シート5が貼
着され、再度その下面に厚さ4〜7mmの木質基板が貼着
され、さらにその下面にJIS L 1096号に規定する方法に
よる測定厚さが2〜20mmの範囲でかさ比重0.02〜0.15の
範囲にあって、下面にプラスチックフィルムが貼着され
た布状物7が貼着されているので、表面が木質系で、か
つ全体の厚みが従来の遮音床材に比較して非常に薄く、
実施例1及び2では共に20mmに満たない厚さにもかかわ
らず床材としての強度を保持しながら、遮音等級値L−
45〜50を達成するし、室内の空間を狭くすることがない
という効果を失わない。
3.5mmの木質化粧板の下面にJIS K 6301に規定するC形
硬度計による硬度が10〜40度の範囲で厚さが0.5〜2mmの
ゴム又は合成樹脂シートが貼着され、そのシートの下面
に厚さ2〜4mmの木質基板が貼着され、その下面にJIS K
6301号に規定するC形硬度計による硬度が10〜40度の
範囲で厚さが0.5〜3mmのゴム又は合成樹脂シート5が貼
着され、再度その下面に厚さ4〜7mmの木質基板が貼着
され、さらにその下面にJIS L 1096号に規定する方法に
よる測定厚さが2〜20mmの範囲でかさ比重0.02〜0.15の
範囲にあって、下面にプラスチックフィルムが貼着され
た布状物7が貼着されているので、表面が木質系で、か
つ全体の厚みが従来の遮音床材に比較して非常に薄く、
実施例1及び2では共に20mmに満たない厚さにもかかわ
らず床材としての強度を保持しながら、遮音等級値L−
45〜50を達成するし、室内の空間を狭くすることがない
という効果を失わない。
また、コンクリート床スラブ面への施工の際にも床スラ
ブ面状に塗布した接着剤上をこの考案の床材は横滑りす
るので簡単に実を嵌合させることができる。
ブ面状に塗布した接着剤上をこの考案の床材は横滑りす
るので簡単に実を嵌合させることができる。
さらに、接着剤は床板裏面の布状物の繊維間に浸透硬化
しないので遮音効果を低下させることがなく、床面との
接着不良もない。
しないので遮音効果を低下させることがなく、床面との
接着不良もない。
加えるに、布状物やゴム又は合成樹脂シートがクッショ
ン性能を有しているので歩行感に優れ、床スラブ面の凹
凸も良く吸収して平滑に施工できる等の効果を有してい
る。
ン性能を有しているので歩行感に優れ、床スラブ面の凹
凸も良く吸収して平滑に施工できる等の効果を有してい
る。
第1図はこの考案の実施例になる床板の側面図で、第2
図は床板の軽量床衝撃試験による遮音等級試験結果を示
している。 1……化粧単板、2……木質化粧板 3……シート、4……木質基板 5……シート、6……木質基板 7……布状物、8……実 9……プラスチックフィルム
図は床板の軽量床衝撃試験による遮音等級試験結果を示
している。 1……化粧単板、2……木質化粧板 3……シート、4……木質基板 5……シート、6……木質基板 7……布状物、8……実 9……プラスチックフィルム
Claims (2)
- 【請求項1】表面に薄い化粧単板(1)を貼着した厚さ
が2.0〜3.5mmの木質化粧板(2)の下面に、接着剤を介
してJIS K 6301号に規定するC形硬度計による硬度が10
〜40度の範囲で厚さが0.5〜2mmのゴム又は合成樹脂シー
ト(3)が貼着され、そのシート(3)の下面に接着剤
を介して厚さが2〜4mmの木質基板(4)が貼着され、
その木質基板(4)の下面に接着剤を介してJIS K 6301
号に規定するC形硬度計による硬度が10〜40度の範囲で
厚さが0.5〜3mmのゴム又は合成樹脂シート(5)が貼着
され、その下面に厚さが4〜7mmの範囲にある木質基板
(6)が貼着され、さらにその下面にJIS L 1096号に規
定する方法により測定した厚さが2〜20mmの範囲でかさ
比重が0.02〜0.15の範囲にある布状物(7)が貼着さ
れ、その下面にプラスチックフィルム(9)が貼着され
たことを特徴とした木質系防音床板。 - 【請求項2】布状物(7)下面に貼着されたプラスチッ
クフィルム(9)がコロナ放電処理されたことを特徴と
した実用新案登録請求の範囲第1項記載の木質系防音床
板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2839190U JPH07588Y2 (ja) | 1990-03-19 | 1990-03-19 | 木質系防音床板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2839190U JPH07588Y2 (ja) | 1990-03-19 | 1990-03-19 | 木質系防音床板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0441029U JPH0441029U (ja) | 1992-04-07 |
JPH07588Y2 true JPH07588Y2 (ja) | 1995-01-11 |
Family
ID=31531196
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2839190U Expired - Lifetime JPH07588Y2 (ja) | 1990-03-19 | 1990-03-19 | 木質系防音床板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07588Y2 (ja) |
-
1990
- 1990-03-19 JP JP2839190U patent/JPH07588Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0441029U (ja) | 1992-04-07 |
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