JPH0758014A - シリコン薄膜の形成方法 - Google Patents
シリコン薄膜の形成方法Info
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- JPH0758014A JPH0758014A JP19940193A JP19940193A JPH0758014A JP H0758014 A JPH0758014 A JP H0758014A JP 19940193 A JP19940193 A JP 19940193A JP 19940193 A JP19940193 A JP 19940193A JP H0758014 A JPH0758014 A JP H0758014A
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- Japan
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- film
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 パーティルの発生を防止しながら、微結晶シ
リコン膜を形成する。 【構成】 原料ガスとしてシランガス流量に対して水素
ガス流量を40倍から200倍にし、かつ高周波電力密
度を0.03W/cm2 から0.3W/cm2 の条件で
間欠的な高周波放電で膜堆積する。微結晶シリコン膜形
成時のパーティクルの発生量が1/30に減少した。
リコン膜を形成する。 【構成】 原料ガスとしてシランガス流量に対して水素
ガス流量を40倍から200倍にし、かつ高周波電力密
度を0.03W/cm2 から0.3W/cm2 の条件で
間欠的な高周波放電で膜堆積する。微結晶シリコン膜形
成時のパーティクルの発生量が1/30に減少した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクティブマトリック
ス型表示素子や画像読みとり装置などに用いられる薄膜
半導体デバイス用薄膜の形成方法に関し、特にソース・
ドレイン電極のオーミックコンタクトやフォトダイオー
ドのブロッキングコンタクト用n型あるいはp型にドー
プされた半導体薄膜として有用なシリコン薄膜の形成方
法に関するものである。
ス型表示素子や画像読みとり装置などに用いられる薄膜
半導体デバイス用薄膜の形成方法に関し、特にソース・
ドレイン電極のオーミックコンタクトやフォトダイオー
ドのブロッキングコンタクト用n型あるいはp型にドー
プされた半導体薄膜として有用なシリコン薄膜の形成方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子デバイスにおいて、n型やp型半導
体膜は非常に重要な役割を果たしている。例えば、半導
体膜と電極との間にn型半導体層を挿入することで、電
子に対するオーミックコンタクトやホールに対するブロ
ッキングコンタクトとして働き、デバイス動作の機能の
一部を担っている。
体膜は非常に重要な役割を果たしている。例えば、半導
体膜と電極との間にn型半導体層を挿入することで、電
子に対するオーミックコンタクトやホールに対するブロ
ッキングコンタクトとして働き、デバイス動作の機能の
一部を担っている。
【0003】プラズマCVD法で形成した水素化非晶質
Siは、原料ガス中にフォスフィンガスやジボランガス
を添加することでn型やp型の半導体になることが知ら
れている。通常のプラズマCVD法は、シラン等の原料
ガスを図4に示されるような時間的に連続した13.5
6MHzの高周波電力でグロー放電分解し、非晶質Si
が成膜される。
Siは、原料ガス中にフォスフィンガスやジボランガス
を添加することでn型やp型の半導体になることが知ら
れている。通常のプラズマCVD法は、シラン等の原料
ガスを図4に示されるような時間的に連続した13.5
6MHzの高周波電力でグロー放電分解し、非晶質Si
が成膜される。
【0004】また、原料ガスを水素希釈し、比較的大き
な高周波電力で膜形成を行うと、膜が微結晶化し、導電
率が1Ω- 1 ・cm- 1 以上の低抵抗特性を示すように
なり、より低抵抗のコンタクトが形成できる。なお、非
晶質状態では導電率は10-3 Ω- 1 ・cm- 1 以下で
ある。n型微結晶Si膜の成膜条件は、例えば1980
年6月、ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド
・フィジックス、第19巻、第6号、L305〜L30
8頁(JAPANESE JOURNAL OF AP
PLIED PHYSICS,VOL.19,NO.
6,JUNE,1980,pp.L305−308)に
示されているように、高周波電力密度0.8W/c
m2 、シラン/水素ガス流量比1/30が標準的であ
る。
な高周波電力で膜形成を行うと、膜が微結晶化し、導電
率が1Ω- 1 ・cm- 1 以上の低抵抗特性を示すように
なり、より低抵抗のコンタクトが形成できる。なお、非
晶質状態では導電率は10-3 Ω- 1 ・cm- 1 以下で
ある。n型微結晶Si膜の成膜条件は、例えば1980
年6月、ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド
・フィジックス、第19巻、第6号、L305〜L30
8頁(JAPANESE JOURNAL OF AP
PLIED PHYSICS,VOL.19,NO.
6,JUNE,1980,pp.L305−308)に
示されているように、高周波電力密度0.8W/c
m2 、シラン/水素ガス流量比1/30が標準的であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、このような比較
的高周波電力が大きな条件で成膜すると、気相中でSi
のポリマーが発生し、成長室の内壁に粉(パーティク
ル)として成長する。この粉が内壁から剥離した場合、
試料表面に1μm前後の微細なゴミが付着する現象があ
る。これは、薄膜半導体デバイスの素子欠陥を引き起こ
す問題があった。
的高周波電力が大きな条件で成膜すると、気相中でSi
のポリマーが発生し、成長室の内壁に粉(パーティク
ル)として成長する。この粉が内壁から剥離した場合、
試料表面に1μm前後の微細なゴミが付着する現象があ
る。これは、薄膜半導体デバイスの素子欠陥を引き起こ
す問題があった。
【0006】従来、通常のプラズマCVD法を改良した
薄膜の成膜法として、特開昭58−157600号公報
には、非定常的な高周波電力を印加し、非晶質薄膜を形
成した例がある。図3に示すように、ゲートパルスがオ
ン状態であるとき、高周波電力を成膜装置に導き、原料
ガスを放電分解し、ゲートパルスがオフ状態のとき高周
波電力を遮断し、放電を停止する成膜法である。以下で
はこの成膜法を間欠放電プラズマCVD法と呼ぶ。
薄膜の成膜法として、特開昭58−157600号公報
には、非定常的な高周波電力を印加し、非晶質薄膜を形
成した例がある。図3に示すように、ゲートパルスがオ
ン状態であるとき、高周波電力を成膜装置に導き、原料
ガスを放電分解し、ゲートパルスがオフ状態のとき高周
波電力を遮断し、放電を停止する成膜法である。以下で
はこの成膜法を間欠放電プラズマCVD法と呼ぶ。
【0007】この間欠放電プラズマCVD法で非晶質S
iを成膜する場合の特徴として、パーティクル発生が非
常に少ないことが知られている。例えば、アプライド・
フィジックス・レターズ、第57巻、第16号、161
6〜1618頁(APPLIED PHYSICS L
ETTERS,VOL.57,NO.16,OCTOB
ER,1990,pp.1616−1618)に示され
ている。しかし,これらの膜は非晶質であり、また不純
物を導入しn型あるいはp型半導体を形成した例はな
い。
iを成膜する場合の特徴として、パーティクル発生が非
常に少ないことが知られている。例えば、アプライド・
フィジックス・レターズ、第57巻、第16号、161
6〜1618頁(APPLIED PHYSICS L
ETTERS,VOL.57,NO.16,OCTOB
ER,1990,pp.1616−1618)に示され
ている。しかし,これらの膜は非晶質であり、また不純
物を導入しn型あるいはp型半導体を形成した例はな
い。
【0008】本発明の目的は、パーティクル発生を防止
しながら、微結晶Si膜を形成する方法を提案すること
にある。
しながら、微結晶Si膜を形成する方法を提案すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した問題を解決する
ため、本発明の薄膜の形成方法では、原料ガスとしてシ
ランガス流量に対して水素ガス流量を40倍から200
倍にし、かつ高周波電力密度を0.03W/cm2 から
0.3W/cm2 の条件で堆積することで成膜してい
る。
ため、本発明の薄膜の形成方法では、原料ガスとしてシ
ランガス流量に対して水素ガス流量を40倍から200
倍にし、かつ高周波電力密度を0.03W/cm2 から
0.3W/cm2 の条件で堆積することで成膜してい
る。
【0010】
【作用】水素原子の活性種の寿命は、Si系の活性種に
比較して非常に長いので、間欠放電プラズマCVD法を
用いれば、見かけ上水素の添加結果が連続放電より増幅
され、微結晶化しやすくなると予想される。ところが実
際に、従来の連続放電プラズマCVD法で微結晶化が起
こる条件を用いて間欠放電法でn型膜形成をしたとこ
ろ、膜は非晶質であり微結晶化しなかった。
比較して非常に長いので、間欠放電プラズマCVD法を
用いれば、見かけ上水素の添加結果が連続放電より増幅
され、微結晶化しやすくなると予想される。ところが実
際に、従来の連続放電プラズマCVD法で微結晶化が起
こる条件を用いて間欠放電法でn型膜形成をしたとこ
ろ、膜は非晶質であり微結晶化しなかった。
【0011】そこで、従来の条件に比べ、水素ガスの希
釈率を大きくしたところ、図1に示すように40倍希釈
で非晶質の暗導電率である10- 3 (Ω・cm)- 1 を
越え、膜が微結晶化した。なお、ここではフォスフィン
ガをシランガスに対して1%混入させている。しかし、
希釈量が200倍を越えると再び暗導電率は10
- 3(Ω・cm)- 1 以下になり、膜は非晶質になって
いる。これは、通常の連続放電成膜の場合水素によって
3〜40倍に希釈することから、非常に希釈水素量が多
くなっている。図1において特にシランに対する水素の
流量50:1〜80:1付近で3(Ω・cm)- 1 を越
える導電率が得られており、結晶粒が大きく微結晶Si
膜として非常に優れた膜であることがわる。また、この
水素希釈量は高周波電力とも相関しており、より高電力
時は水素希釈量40倍でも微結晶化している事がわかっ
た。
釈率を大きくしたところ、図1に示すように40倍希釈
で非晶質の暗導電率である10- 3 (Ω・cm)- 1 を
越え、膜が微結晶化した。なお、ここではフォスフィン
ガをシランガスに対して1%混入させている。しかし、
希釈量が200倍を越えると再び暗導電率は10
- 3(Ω・cm)- 1 以下になり、膜は非晶質になって
いる。これは、通常の連続放電成膜の場合水素によって
3〜40倍に希釈することから、非常に希釈水素量が多
くなっている。図1において特にシランに対する水素の
流量50:1〜80:1付近で3(Ω・cm)- 1 を越
える導電率が得られており、結晶粒が大きく微結晶Si
膜として非常に優れた膜であることがわる。また、この
水素希釈量は高周波電力とも相関しており、より高電力
時は水素希釈量40倍でも微結晶化している事がわかっ
た。
【0012】また、図2には高周波電力依存性を示して
ある。高周波電力のデューティー比は25%一定であ
る。微結晶膜が得られる高周波電力密度は、比較的条件
が狭く0.03W/cm2 〜0.3W/cm2 に限定さ
れている。特に、0.06〜0.1W/cm2 の時に導
電率は10(Ω・cm)- 1 近くになり、この付近で膜
質は最良になる。
ある。高周波電力のデューティー比は25%一定であ
る。微結晶膜が得られる高周波電力密度は、比較的条件
が狭く0.03W/cm2 〜0.3W/cm2 に限定さ
れている。特に、0.06〜0.1W/cm2 の時に導
電率は10(Ω・cm)- 1 近くになり、この付近で膜
質は最良になる。
【0013】このように間欠プラズマCVD法を用いる
と、従来の連続放電プラズマCVD法に比較してシリコ
ン膜が微結晶化する条件範囲が比較的狭く、かつ本発明
の間欠プラズマCVD法で微結晶シリコン膜を形成する
際の最適成膜条件は連続放電プラズマCVD法に比較し
て大きく異なっていることがわかる。また、間欠放電プ
ラズマCVD法で微結晶シリコン膜を形成する際、n型
の膜とp型の膜では微結晶化する条件範囲の差は認めら
れなかった。
と、従来の連続放電プラズマCVD法に比較してシリコ
ン膜が微結晶化する条件範囲が比較的狭く、かつ本発明
の間欠プラズマCVD法で微結晶シリコン膜を形成する
際の最適成膜条件は連続放電プラズマCVD法に比較し
て大きく異なっていることがわかる。また、間欠放電プ
ラズマCVD法で微結晶シリコン膜を形成する際、n型
の膜とp型の膜では微結晶化する条件範囲の差は認めら
れなかった。
【0014】
【実施例】次に本発明の第1の実施例について述べる。
用いた装置は、従来の連続放電のプラズマCVD装置の
高周波電源とマッチングボックスをゲートパルスにより
高周波電力の出力をオン・オフできるパルスモード付き
の高周波電源と応答時間100μ秒の高速のマッチング
回路を持つマッチングボックスに交換した。
用いた装置は、従来の連続放電のプラズマCVD装置の
高周波電源とマッチングボックスをゲートパルスにより
高周波電力の出力をオン・オフできるパルスモード付き
の高周波電源と応答時間100μ秒の高速のマッチング
回路を持つマッチングボックスに交換した。
【0015】原料ガスとして、シランと水素とフォスフ
ィンの混合ガスを用い、水素流量は200SCCM一
定、フォスフィンガスの流量として水素ベース0.5%
フォスフィンガスを20SCCM一定とした。本実施例
ではシラン流量をパラメータとし、10SCCMから8
0SCCMまで変化させた。その他の成膜条件は、真空
度140Pa、基板温度300℃である。高周波電力は
ゲートパルスがON状態の時の電力として300W(電
力密度換算0.083W/cm2 ),デューティー比2
5%繰り返し周波数1KHzであり、ガラス基板上に膜
形成を行った。
ィンの混合ガスを用い、水素流量は200SCCM一
定、フォスフィンガスの流量として水素ベース0.5%
フォスフィンガスを20SCCM一定とした。本実施例
ではシラン流量をパラメータとし、10SCCMから8
0SCCMまで変化させた。その他の成膜条件は、真空
度140Pa、基板温度300℃である。高周波電力は
ゲートパルスがON状態の時の電力として300W(電
力密度換算0.083W/cm2 ),デューティー比2
5%繰り返し周波数1KHzであり、ガラス基板上に膜
形成を行った。
【0016】形成した膜の導電率は、ギャップ長0.5
mm、ギャップ幅1cmのアルミ電極をスパッタ法で形
成し、1から10Vの電圧を印加したときに流れる電流
を測定することで求めた。その結果を図1に示す。暗導
電率が非晶質の上限の値である10- 3 (Ω・cm)
- 1 以上となる水素/シラン流量比は40から200
(シラン流量で50SCCMから10SCCM)であっ
た。特に水素/シラン流量比が50から100で膜の暗
導電率は3(Ω・cm)- 1 以上が得られ、微結晶とし
て優れた膜質を有している。
mm、ギャップ幅1cmのアルミ電極をスパッタ法で形
成し、1から10Vの電圧を印加したときに流れる電流
を測定することで求めた。その結果を図1に示す。暗導
電率が非晶質の上限の値である10- 3 (Ω・cm)
- 1 以上となる水素/シラン流量比は40から200
(シラン流量で50SCCMから10SCCM)であっ
た。特に水素/シラン流量比が50から100で膜の暗
導電率は3(Ω・cm)- 1 以上が得られ、微結晶とし
て優れた膜質を有している。
【0017】さらに、基板に付着するゴミの量を測定し
た。膜形成前のゴミは、ガラス基板内240mm×29
0mmの範囲内の0.5μm以上のゴミは120個あっ
た。この基板に、前述の膜が微結晶になる水素/シラン
流量比40から200の範囲内の条件で膜厚100nm
の微結晶Si膜を成膜したところ、成膜後に測定された
ゴミは最大でも250個であった。一方、従来の連続放
電法で高周波電力0.09W/cm2 条件で成膜したと
ころ、ゴミは6400個に増加した。また、間欠放電プ
ラズマCVD法で連続100バッチ成膜した後に、同様
な方法でゴミの量を測定したところ、付着量は200個
以下であり、気相中で発生するゴミが少ないだけでな
く、成膜装置の内壁に付着する膜から発塵も少なく、本
発明がパーティクル発生量が少ない微結晶の成膜法とし
て非常に優れていることが示された。
た。膜形成前のゴミは、ガラス基板内240mm×29
0mmの範囲内の0.5μm以上のゴミは120個あっ
た。この基板に、前述の膜が微結晶になる水素/シラン
流量比40から200の範囲内の条件で膜厚100nm
の微結晶Si膜を成膜したところ、成膜後に測定された
ゴミは最大でも250個であった。一方、従来の連続放
電法で高周波電力0.09W/cm2 条件で成膜したと
ころ、ゴミは6400個に増加した。また、間欠放電プ
ラズマCVD法で連続100バッチ成膜した後に、同様
な方法でゴミの量を測定したところ、付着量は200個
以下であり、気相中で発生するゴミが少ないだけでな
く、成膜装置の内壁に付着する膜から発塵も少なく、本
発明がパーティクル発生量が少ない微結晶の成膜法とし
て非常に優れていることが示された。
【0018】次に本発明の第2の実施例について述べ
る。用いた装置は、実施例1と同じである。本実施例の
成膜条件は、原料ガスとして、シランと水素とジボラン
の混合ガスを用い、シランガスの流量として33SCC
M、水素流量は2000SCCM、ジボランガスの流量
として水素ベース0.5%ジボランガスを40SCCM
とした。その他の成膜条件は、真空度140Pa、基板
温度300℃である。高周波電力の大きさをパラメータ
としてゲートパルスがON状態の時の電力として100
Wから1000W(電力密度換算0.03W/cm2 か
ら0.3W/cm2 )変化させた。その他の高周波電力
の条件としては、デューティー比25%繰り返し周波数
1KHzであり、ガラス基板上に膜形成を行った。
る。用いた装置は、実施例1と同じである。本実施例の
成膜条件は、原料ガスとして、シランと水素とジボラン
の混合ガスを用い、シランガスの流量として33SCC
M、水素流量は2000SCCM、ジボランガスの流量
として水素ベース0.5%ジボランガスを40SCCM
とした。その他の成膜条件は、真空度140Pa、基板
温度300℃である。高周波電力の大きさをパラメータ
としてゲートパルスがON状態の時の電力として100
Wから1000W(電力密度換算0.03W/cm2 か
ら0.3W/cm2 )変化させた。その他の高周波電力
の条件としては、デューティー比25%繰り返し周波数
1KHzであり、ガラス基板上に膜形成を行った。
【0019】膜の導電率は実施例1と同様なギャッセル
を用いて測定した。図2に測定した暗導電率の高周波電
力密度依存性を示す。高周波電力密度が0.03から
0.3W/cm2 の範囲で10- 3 (Ω・cm)- 1 以
上が得られ、膜の微結晶化が示された。また、特に10
(Ω・cm)- 1 近くとなる結晶粒が大きい良質な膜
は、高周波電力が0.06から0.1W/cm2 で得ら
れている。
を用いて測定した。図2に測定した暗導電率の高周波電
力密度依存性を示す。高周波電力密度が0.03から
0.3W/cm2 の範囲で10- 3 (Ω・cm)- 1 以
上が得られ、膜の微結晶化が示された。また、特に10
(Ω・cm)- 1 近くとなる結晶粒が大きい良質な膜
は、高周波電力が0.06から0.1W/cm2 で得ら
れている。
【0020】パーティクルの発生量を、実施例1と同じ
方法で評価したところ、微結晶膜が得られる高周波電力
密度が0.03W/cm2 から0.3W/cm2 の範囲
では、成膜後に基板に付着した0.5μm以上のパーテ
ィクルの数が300個以下であり、従来の連続放電で形
成した微結晶膜のパーティクル数より一桁以上減少して
いる。
方法で評価したところ、微結晶膜が得られる高周波電力
密度が0.03W/cm2 から0.3W/cm2 の範囲
では、成膜後に基板に付着した0.5μm以上のパーテ
ィクルの数が300個以下であり、従来の連続放電で形
成した微結晶膜のパーティクル数より一桁以上減少して
いる。
【0021】次に本発明の第3の実施例について述べ
る。ここでは、実施例1において微結晶化の限界であっ
たシラン流量50SCCM(水素/シラン流量比を4
0)とし、実施例1で300W(高周波電力密度0.0
8W/cm2 )であった高周波電力を700W(0.1
9/cm2 )に増大して、膜を形成した。その他の形成
条件は実施例1と同一である。その結果、形成した膜の
暗導電率は2×10- 1 (Ω・cm)- 1 が得られた。
しかも、パーティクルの発生量は280個と少ない。従
って、間欠放電法を用いた場合、得られる微結晶化膜の
膜質は、水素の希釈率と高周波電力の大きさで決まる
が、水素/シランの流量比40から200、高周波電力
密度が0.03W/cm2 から0.3W/cm2 の範囲
内ならば、一方の条件を固定しても、他方の条件を適切
に選ぶことで、低抵抗な微結晶シリコン薄膜を形成でき
る。
る。ここでは、実施例1において微結晶化の限界であっ
たシラン流量50SCCM(水素/シラン流量比を4
0)とし、実施例1で300W(高周波電力密度0.0
8W/cm2 )であった高周波電力を700W(0.1
9/cm2 )に増大して、膜を形成した。その他の形成
条件は実施例1と同一である。その結果、形成した膜の
暗導電率は2×10- 1 (Ω・cm)- 1 が得られた。
しかも、パーティクルの発生量は280個と少ない。従
って、間欠放電法を用いた場合、得られる微結晶化膜の
膜質は、水素の希釈率と高周波電力の大きさで決まる
が、水素/シランの流量比40から200、高周波電力
密度が0.03W/cm2 から0.3W/cm2 の範囲
内ならば、一方の条件を固定しても、他方の条件を適切
に選ぶことで、低抵抗な微結晶シリコン薄膜を形成でき
る。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による間欠
放電プラズマCVD法を用いた薄膜の形成方法によれ
ば、パーティクルの発生が従来の1/30程度まで減少
するn型微結晶Si膜が形成でき、液晶ディスプレイ用
薄膜トランジスタ素子アレイや密着型イメージセンサ用
フォトダイオードアレイの歩留まりの向上、特性のばら
つき低減に大きな効果がある。
放電プラズマCVD法を用いた薄膜の形成方法によれ
ば、パーティクルの発生が従来の1/30程度まで減少
するn型微結晶Si膜が形成でき、液晶ディスプレイ用
薄膜トランジスタ素子アレイや密着型イメージセンサ用
フォトダイオードアレイの歩留まりの向上、特性のばら
つき低減に大きな効果がある。
【図1】本発明の第1の実施例である微結晶Siの暗導
電率の希釈水素量依存性を示す特性図である。
電率の希釈水素量依存性を示す特性図である。
【図2】本発明の第2の実施例である微結晶Siの暗導
電率の高周波電力依存性を示す特性図である。
電率の高周波電力依存性を示す特性図である。
【図3】本発明で用いた間欠放電プラズマCVD法のゲ
ートパルスと高周波電力の発振状態を示す波形図であ
る。
ートパルスと高周波電力の発振状態を示す波形図であ
る。
【図4】従来の連続放電の成膜法における高周波電力の
発振状態を示す波形図である。
発振状態を示す波形図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 高周波電力による放電を起こすオン期間
と高周波電力を切り放電を休止するオフ期間とを繰り返
すことで間欠的な放電を起こし膜堆積させるシリコン薄
膜の形成方法において、原料ガスとしてシランガス流量
に対して水素ガス流量を40倍から200倍にし、かつ
高周波電力密度を0.03W/cm2から0.3W/c
m2 の条件で堆積することでシリコン薄膜を微結晶化さ
せることを特徴とするシリコン薄膜の形成方法。 - 【請求項2】 前記シリコン薄膜にn型あるいはp型の
不純物が含まれていることを特徴とする請求項1記載の
シリコン薄膜の形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19940193A JPH0758014A (ja) | 1993-08-11 | 1993-08-11 | シリコン薄膜の形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19940193A JPH0758014A (ja) | 1993-08-11 | 1993-08-11 | シリコン薄膜の形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0758014A true JPH0758014A (ja) | 1995-03-03 |
Family
ID=16407181
Family Applications (1)
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JP19940193A Pending JPH0758014A (ja) | 1993-08-11 | 1993-08-11 | シリコン薄膜の形成方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JPH0758014A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0994515A3 (en) * | 1998-10-12 | 2001-02-07 | Kaneka Corporation | Method of manufacturing silicon-based thin-film photoelectric conversion device |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57187935A (en) * | 1981-05-15 | 1982-11-18 | Agency Of Ind Science & Technol | Forming of fine crystalline amorphous silicon film |
JPS5957419A (ja) * | 1982-09-27 | 1984-04-03 | Toa Nenryo Kogyo Kk | 半導体薄膜の製造方法 |
JPH02159021A (ja) * | 1988-12-13 | 1990-06-19 | Agency Of Ind Science & Technol | 微結晶の配向性制御方法 |
JPH03145719A (ja) * | 1989-10-31 | 1991-06-20 | Agency Of Ind Science & Technol | シリコン薄膜及びその製造方法 |
JPH0551753A (ja) * | 1991-08-22 | 1993-03-02 | Nissin Electric Co Ltd | プラズマcvd法及び装置 |
-
1993
- 1993-08-11 JP JP19940193A patent/JPH0758014A/ja active Pending
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