JPH0757681B2 - 六方晶窒化ホウ素微粉の製造法 - Google Patents
六方晶窒化ホウ素微粉の製造法Info
- Publication number
- JPH0757681B2 JPH0757681B2 JP18421686A JP18421686A JPH0757681B2 JP H0757681 B2 JPH0757681 B2 JP H0757681B2 JP 18421686 A JP18421686 A JP 18421686A JP 18421686 A JP18421686 A JP 18421686A JP H0757681 B2 JPH0757681 B2 JP H0757681B2
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- fine powder
- hexagonal boron
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 六方晶窒化ホウ素(以降窒化ホウ素と称する)はその潤
滑性を応用した固体潤滑剤としての用途が増大してい
る。そして粉末が微細である程焼結性が増加し、生成せ
る焼結体の特性の均一性が増加し、とくに平均粒径が1
ミクロン以下の場合は、緻密な焼結体が得られる為その
機械的特性が向上する。さらに油等に分散して使用する
場合でも分散性が向上し安定したサスペンションが得ら
れる。
滑性を応用した固体潤滑剤としての用途が増大してい
る。そして粉末が微細である程焼結性が増加し、生成せ
る焼結体の特性の均一性が増加し、とくに平均粒径が1
ミクロン以下の場合は、緻密な焼結体が得られる為その
機械的特性が向上する。さらに油等に分散して使用する
場合でも分散性が向上し安定したサスペンションが得ら
れる。
本発明は窒化ホウ素微粉の製造法に関し、とくに平均粒
径1ミクロン以下の微粉をも効率よく、しかも容易に製
造しうる方法に関する。
径1ミクロン以下の微粉をも効率よく、しかも容易に製
造しうる方法に関する。
従来の技術 従来窒化ホウ素微粉は通常の粉砕により製造されてお
り、粉砕機種としては、ボールミル、ジエットミル等を
用いている。又粉砕雰囲気は、空気又は単価水素系の有
機液体が用いられている。
り、粉砕機種としては、ボールミル、ジエットミル等を
用いている。又粉砕雰囲気は、空気又は単価水素系の有
機液体が用いられている。
発明が解決しようとする問題点 従来の粉砕法では、乾式粉砕にしろ、湿式粉砕にしろ、
窒化ホウ素微粉、とくに平均粒径が1ミクロン以下の微
粉を効率よくうることは非常に困難であった。
窒化ホウ素微粉、とくに平均粒径が1ミクロン以下の微
粉を効率よくうることは非常に困難であった。
本発明の目的は平均粒径1ミクロン以下の窒化ホウ素微
粉をも高収率で、しかも容易に製造する方法を提供する
ことにある。
粉をも高収率で、しかも容易に製造する方法を提供する
ことにある。
問題を解決するための手段 前記目的を達するための本発明は、窒化ホウ素を不活性
ガスふん囲気又は100Torr以下の真空ふん囲気中で粉砕
し、得られた粉末を有機液中に分散させて窒化ホウ礎を
含有するスラリーを得、さらにこのスラリーを乾燥させ
て窒化ホウ素微粉を製造する方法に関する。
ガスふん囲気又は100Torr以下の真空ふん囲気中で粉砕
し、得られた粉末を有機液中に分散させて窒化ホウ礎を
含有するスラリーを得、さらにこのスラリーを乾燥させ
て窒化ホウ素微粉を製造する方法に関する。
本発明者らは、窒化ホウ素を微粉化する場合、微粉化粉
砕におけるふん囲気が生成する微粉の平均粒径に大きな
影響を及ぼすとの判断にもとづいて各種のふん囲気下で
粉砕テストを行なった。その結果不活性ガスふん囲気と
することが重要で、窒素ガスふん囲気の場合、とくにそ
の効果が著しいことを確認した。又ヘリウム、アルゴン
ふん囲気や、真空中の粉砕も大気中の粉砕より微粉化に
効果がある。
砕におけるふん囲気が生成する微粉の平均粒径に大きな
影響を及ぼすとの判断にもとづいて各種のふん囲気下で
粉砕テストを行なった。その結果不活性ガスふん囲気と
することが重要で、窒素ガスふん囲気の場合、とくにそ
の効果が著しいことを確認した。又ヘリウム、アルゴン
ふん囲気や、真空中の粉砕も大気中の粉砕より微粉化に
効果がある。
なお本発明方法に於ては窒化ホウ素を通常の方法に従っ
て予め一次粉砕しており本発明におけるこの微粉化を円
滑に行わせるためにはこの一次粉砕粉末は平均粒径が2
μ〜20μの範囲にあることが好ましい。
て予め一次粉砕しており本発明におけるこの微粉化を円
滑に行わせるためにはこの一次粉砕粉末は平均粒径が2
μ〜20μの範囲にあることが好ましい。
本発明の方法により粉砕して得られた微粉はの表面が活
性化されており、このため大気に接触すると、水分や酸
素に急激に反応する。これを防ぐため本発明に於ては微
粉末を溶媒に分散させ、この微粉末を分散した溶媒を乾
燥して前記のような急激な反応をしない窒化ホウ素微粉
を生成させている。
性化されており、このため大気に接触すると、水分や酸
素に急激に反応する。これを防ぐため本発明に於ては微
粉末を溶媒に分散させ、この微粉末を分散した溶媒を乾
燥して前記のような急激な反応をしない窒化ホウ素微粉
を生成させている。
微粒化のためのふん囲気としては前記したように窒素ふ
ん囲気がもっともすぐれ、ヘリウム、アルゴンふん囲気
や真空中等の不活性ふん囲気も大気に比しすぐれてい
る。
ん囲気がもっともすぐれ、ヘリウム、アルゴンふん囲気
や真空中等の不活性ふん囲気も大気に比しすぐれてい
る。
微粉を分散させる溶媒としてはフロン、ヘキサン、四塩
化炭素、トルエン、塩化メチレン等がある。このうちと
くに化学的に安定なものが好ましく、フロンがもっとも
適している。
化炭素、トルエン、塩化メチレン等がある。このうちと
くに化学的に安定なものが好ましく、フロンがもっとも
適している。
本発明において粉砕は窒化ホウ素を例えばボールミルポ
ットにいれ、不活性ふん囲気で微粉砕するが、微粉砕完
了后直ちに溶媒をポットに導入することにより、大気に
さらすことなく微粉を容易に溶媒に分散させることがで
きる。微粉末を分散せる溶媒はスラリー状であり、この
ものは公知の乾燥器、例えば真空恒温乾燥器で乾燥する
ことにより平均粒径の小さな、例えば1ミクロン以下の
窒化ホウ素微粉をも容易にうることが可能となった。
ットにいれ、不活性ふん囲気で微粉砕するが、微粉砕完
了后直ちに溶媒をポットに導入することにより、大気に
さらすことなく微粉を容易に溶媒に分散させることがで
きる。微粉末を分散せる溶媒はスラリー状であり、この
ものは公知の乾燥器、例えば真空恒温乾燥器で乾燥する
ことにより平均粒径の小さな、例えば1ミクロン以下の
窒化ホウ素微粉をも容易にうることが可能となった。
粉砕時間は目的微粉の粒径、粉砕機の種類等の影響をう
けるが前記の一次粉砕粉末の場合実用的には2時間〜10
0時間の範囲が好ましい。
けるが前記の一次粉砕粉末の場合実用的には2時間〜10
0時間の範囲が好ましい。
不活性ふん囲気でとくに窒素ふん囲気がよい理由はあき
らかではないが実験的によい結果を得ている。
らかではないが実験的によい結果を得ている。
又溶媒としてフロンが好ましいのは化学的に安定な為、
メカノケミカルな相互作用が小さく、溶媒置換乾燥の過
程で窒化ホウ素の変質を防ぐ為である。
メカノケミカルな相互作用が小さく、溶媒置換乾燥の過
程で窒化ホウ素の変質を防ぐ為である。
使用される粉砕機は特定されないが、実用的にはボール
ミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、媒体撹拌ミル
等がよい。
ミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、媒体撹拌ミル
等がよい。
さらに窒化ホウ素微粉を有機液に分散させてスラリーと
し、このスラリーを乾燥させて得た微粉が大気中で酸化
されないのは溶媒の冷却作用等により微粉表面の活性の
安定化が進行し、保存される為である。
し、このスラリーを乾燥させて得た微粉が大気中で酸化
されないのは溶媒の冷却作用等により微粉表面の活性の
安定化が進行し、保存される為である。
発明の効果 平均粒径の極めて小である例えば平均粒径が1ミクロン
以下である立方晶窒化ホウ素微粉の製造が容易となり、
したがって緻密で機械的性質のすぐれた焼結体が容易に
出来る等の効果がある。また任意の液分散潤滑剤、固体
潤滑剤、充填材(フィラー)として使える。
以下である立方晶窒化ホウ素微粉の製造が容易となり、
したがって緻密で機械的性質のすぐれた焼結体が容易に
出来る等の効果がある。また任意の液分散潤滑剤、固体
潤滑剤、充填材(フィラー)として使える。
実施例 以下本発明の実施例を説明する。
実施例1 平均粒径が7.5ミクロンに予備粉砕された六方晶窒化ホ
ウ素一次粉砕粉末20gを内容量3リットルのボールミル
ポットに入れた。次に粉砕媒体として直径5m/mのアルミ
ナ製ボール1.2リットルをポットに入れ、密封し、ふた
にとりつけたノズルより窒素ガスをスポット内に導入
し、ポット内を窒素ふん囲気とした。
ウ素一次粉砕粉末20gを内容量3リットルのボールミル
ポットに入れた。次に粉砕媒体として直径5m/mのアルミ
ナ製ボール1.2リットルをポットに入れ、密封し、ふた
にとりつけたノズルより窒素ガスをスポット内に導入
し、ポット内を窒素ふん囲気とした。
ポットをボールミル架台にのせ、60rpmで65時間粉砕を
行った。粉砕完了后ポット内を真空とした後、700ccの
ヘキサンをポット内に導入し、引き続き12時間ポットを
回転させて窒化ホウ素微粉をヘキサンに対して分散・混
合させた。分散混合終了后生成スラリーを真空恒温乾燥
器を用いて10Torrをこえないようにしながら100℃で3
時間加熱乾燥を行なって六方晶窒化ホウ素微粉18.5gを
得た。微粉を走査電子顕微鏡で観察したところ、大部分
の粒子が1ミクロン以下の微粉末であった。
行った。粉砕完了后ポット内を真空とした後、700ccの
ヘキサンをポット内に導入し、引き続き12時間ポットを
回転させて窒化ホウ素微粉をヘキサンに対して分散・混
合させた。分散混合終了后生成スラリーを真空恒温乾燥
器を用いて10Torrをこえないようにしながら100℃で3
時間加熱乾燥を行なって六方晶窒化ホウ素微粉18.5gを
得た。微粉を走査電子顕微鏡で観察したところ、大部分
の粒子が1ミクロン以下の微粉末であった。
実施例2〜5 実施例1と全く同様の窒化ホウ素粉末20gを用いて粉砕
ふん囲気、有機溶媒を次表に示す如くにした以外、実施
例1と全く同様に処理した。その結果を次表に示す。
ふん囲気、有機溶媒を次表に示す如くにした以外、実施
例1と全く同様に処理した。その結果を次表に示す。
比較例 実施例1においてボールミル中に窒素ガスを導入せず直
ちに実施例1と同様に粉砕を行ない全く同様にスラリー
を生成させ、乾燥して窒化ホウ素微粉を得た。微粉取得
量は18gであり、その粒子の大いさは平均粒径で2.5μで
あった。
ちに実施例1と同様に粉砕を行ない全く同様にスラリー
を生成させ、乾燥して窒化ホウ素微粉を得た。微粉取得
量は18gであり、その粒子の大いさは平均粒径で2.5μで
あった。
Claims (2)
- 【請求項1】六方晶窒化ホウ素を不活性ガスふん囲気又
は100Torr以下の真空ふん囲気中で粉砕し、ついで得ら
れた微粉を有機液中に分散させて、六方晶窒化ホウ素を
含有するスラリーを得、さらにこのスラリーを乾燥させ
て、六方晶窒化ホウ素微粉を製造する方法。 - 【請求項2】不活性ガスふん囲気は窒素ガスふん囲気で
ある特許請求の範囲第1項の六方晶窒化ホウ素微粉を製
造する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18421686A JPH0757681B2 (ja) | 1986-08-07 | 1986-08-07 | 六方晶窒化ホウ素微粉の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18421686A JPH0757681B2 (ja) | 1986-08-07 | 1986-08-07 | 六方晶窒化ホウ素微粉の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6340708A JPS6340708A (ja) | 1988-02-22 |
JPH0757681B2 true JPH0757681B2 (ja) | 1995-06-21 |
Family
ID=16149398
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18421686A Expired - Lifetime JPH0757681B2 (ja) | 1986-08-07 | 1986-08-07 | 六方晶窒化ホウ素微粉の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0757681B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10100266B2 (en) | 2006-01-12 | 2018-10-16 | The Board Of Trustees Of The University Of Arkansas | Dielectric nanolubricant compositions |
MX2008009032A (es) * | 2006-01-12 | 2008-09-26 | Univ Arkansas | Composiciones de nanoparticulas y metodos para fabricarlas y utilizarlas. |
US8476206B1 (en) | 2012-07-02 | 2013-07-02 | Ajay P. Malshe | Nanoparticle macro-compositions |
-
1986
- 1986-08-07 JP JP18421686A patent/JPH0757681B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6340708A (ja) | 1988-02-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |