JPH075749B2 - 放射線滅菌用ポリオレフィン系樹脂成形品 - Google Patents

放射線滅菌用ポリオレフィン系樹脂成形品

Info

Publication number
JPH075749B2
JPH075749B2 JP61207729A JP20772986A JPH075749B2 JP H075749 B2 JPH075749 B2 JP H075749B2 JP 61207729 A JP61207729 A JP 61207729A JP 20772986 A JP20772986 A JP 20772986A JP H075749 B2 JPH075749 B2 JP H075749B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyolefin resin
film
resin molded
radiation sterilization
radiation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP61207729A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6363724A (ja
Inventor
和幸 渡辺
健二 竹島
文雄 阪口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP61207729A priority Critical patent/JPH075749B2/ja
Publication of JPS6363724A publication Critical patent/JPS6363724A/ja
Publication of JPH075749B2 publication Critical patent/JPH075749B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Wrappers (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリオレフィン系樹脂に特定の無機化合物を配
合してなる樹脂組成物から成形した放射線滅菌用ポリオ
レフィン系樹脂成形品に関する。
〔従来の技術〕
一般に食品包装や医療用の包装材としては、熱可塑性樹
脂、特に易ヒートシール性と成形性の点からポリオレフ
イン系樹脂がひんぱんに用いられている。
また、ポリオレフイン系樹脂は単独使用に限らず、ポリ
アミド、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネ
ート、ポリスチレンなどを積層して用いられることもあ
る。
ところで、食品包装材料や医療用の包装材料は滅菌の目
的で放射線照射が行なわれるが、ポリオレフイン系樹脂
は放射線照射を受けると、自動酸化によって激しい異臭
を放つ問題がある。
たとえば通常のポリエチレンではガンマ線照射によって
カルボン酸等の酸類、ケトン類、アルコール類などが発
生するし、架橋型のポリエチレンでも2.5〜3Mradの低線
量域で分解、架橋の両反応が起り、異臭の原因となって
いる。
そして、上記異臭成分のうち特にカルボン酸類は閾値が
低く、たとえ発生量が微量でも人間にはっきりした不快
感を与える。
これらの照射臭を防止する方法として、たとえば特開昭
60-176659号公報には包装袋内にガス吸着材を封入する
方法が開示されているが、この方法は照射臭の吸着が十
分でなく、しかもガス吸着剤が高価につく。さらにこの
方法によると、包装袋内が酸欠状態となり、細菌の放射
線抵抗力が増強される問題があり、照射線量を上げれば
包装袋自体が損傷を受けて、実用に供し得ない問題もあ
る。
また、特開昭59-17349号、特開昭59-17350号公報には、
合成樹脂フイルムで作られた袋状物の内面の少なくとも
一部分にα‐オレフイン‐不飽和カルボン酸共重合体を
積層する方法が開示されている。しかし、この方法では
共重体自体が照射前から異臭を放つとか、それをフイル
ムに成形するとき、ゲル・フイシュアイが発生し、フイ
ルムの外観を損ねるという問題があった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、放射線照射による異臭の発生を確実に
防止し、フイルム等の成形品の外観を損なうことなく安
価に得られる放射線滅菌用熱可塑性樹脂成形品を提供す
ることにある。
〔問題点を解決するための手段および作用〕
本発明が提供する放射線滅菌用ポリオレフィン系樹脂成
形品は、ポリオレフィン系樹脂に金属の珪酸塩、珪酸塩
混合物、酸化物、りん酸塩および炭酸塩から選ばれた少
なくとも1種の無機化合物を0.001〜1重量%配合して
なる樹脂組成物から成形したことを特徴とする。
本発明をさらに詳しく説明すると、本発明で用いられる
ポリオレフィン系樹脂は、低密度ポリエチレン、高密度
ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブテン−1、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物等のオレフィン系重合体およびオ
レフィン共重合体のポリオレフィン系樹脂等である。
本発明者らは、放射線照射によるポリオレフィン系樹脂
の異臭を抑制するべく鋭意研究努力した結果、熱可塑性
樹脂に特定の無機化合物を配合することによって、異臭
が効果的に抑制されることを見出すことができた。
上記に云う特定の無機化合物とは、金属の珪酸塩、珪酸
塩混合物、酸化物、りん酸塩および炭酸塩から選ばれた
少なくとも1種の無機化合物である。金属は、周期率表
の第1族〜第5族の金属が好ましい。具体例としては炭
酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、炭
素水素ナトリウム、炭酸亜鉛などから選ばれる無機炭酸
塩、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、活性亜鉛華
(酸化亜鉛)などから選ばれる2価金属の酸化物、りん
酸マグネシウム、りん酸ナトリウム、りん酸マグネシウ
ムアンモニウム、りん酸二水素カリウム、りん酸カルシ
ウムなどから選ばれる無機りん酸塩、珪酸アルミニウ
ム、霞石閃長石、タルクなどから選ばれる無機珪酸塩、
それに二酸化珪素の含有量が40%以上80%以下で酸化カ
ルシウム、酸化マグネシウム、水分その他の無機質や有
機質からなる珪酸塩混合物、を云うものである。
上記無機化合物はそれぞれ各グループに層する成分を1
種もしくは2種以上を使用することができるし、また異
なったグループに属するそれぞれの成分を2種以上使用
することもできるが、熱可塑性樹脂に配合する割合は、
0.001〜1重量%、好ましくは0.005〜0.5重量%の範囲
に留めることが必要である。なぜなら、0.001重量%を
下回れば照射臭の抑制効果が充分でなく、また1重量%
を上回わると、フイルムなどの成形品の透明性が損なわ
れるからである。
前記無機化合物がなぜ照射臭の抑制に効果があるのかは
充分解明された訳ではないが、りん酸ナトリウムを筆頭
とする無機化合物はイオン交換性があるため、放射線の
照射によって生じたカルボン酸類と中和反応を起し、エ
ステル化合物となって消臭できるものと考えられる。
本発明が提供するポリオレフィン系樹脂成形品は、フイ
ルム、シート、袋、容器などを指すもので、これらを成
形する際は、ポリオレフィン系樹脂の単独使用はもちろ
んのこと、異種の熱可塑性樹脂と積層して用いることも
できる。異種の熱可塑性樹脂との接着性がない場合は、
接着剤層を介して積層することができる。
成形品の製造方法としては、従来公知の方法があげら
れ、たとえばフイルムはT-ダイ法、インフレーション
法、エクストルージョンコート法等により製造すること
ができる。
本発明のポリオレフィン系樹脂成形品は、食品や医療品
等を包装するのに用いられ、これら物品を包装したのち
ガンマ線や電子線等の放射線を照射することによって、
滅菌効果を十分あげることができる。
〔実施例〕
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体
的に説明する。
実施例1 りん酸ナトリウムを低密度ポリエチレン(ショウレック
スF134、昭和電工株式会社製、MI3.0、密度0.921g/cc)
に0.01重量%添加し、インフレーション法により160℃
で厚み50μのフイルムを成形した。
実施例2 りん酸ナトリウムに替えて炭酸カルシウムを用いたこと
以外は実施例1と同様にして、フイルムを成形した。
比較例1 リン酸ナトリウムを添加しなかったこと以外は実施例1
と同様にして、フイルムを成形した。
実施例3 炭酸カルシウムの添加量を0.08重量%としたこと以外は
実施例2と同様にして、フイルムを成形した。
実施例4 ポリプロピレン(ショウマロマ‐FA523、(昭和電工株
式会社製MI11)に酸化マグネシウム0.01重量%を添加
し、T-ダイ法にてダイス温度230℃で厚み50μのフイル
ムを成形した。
比較例2 酸化マグネシウムを添加しなかったこと以外は実施例4
と同様にして、フイルムを成形した。
実施例5 酸化マグネシウムに替えて炭酸カルシウムを用いたこと
以外は実施例4と同じ条件でフイルムを成形した。
実施例6 りん酸ナトリウムに替えて珪酸マグネシウムを用いたこ
と以外は、実施例1と同様にしてフイルムを成形した。
実施例7 酸化マグネシウムに替えて珪酸マグネシウムを用いたこ
と以外は、実施例4と同様にしてフイルムを成形した。
以上、実施例1〜7、比較例1〜2で得た各フイルムを
容量100mlのガラス製のバイアル瓶に入れ、密封し2.5Mr
adと5.0Mradのガンマ線を照射した。
しかるのち、サンプル瓶中のガスを1ccガスタイトシリ
ンジで採取し、ガスクロマトグラフィー島津GC-7型、検
出器FID、キャピラリーカラムFFAPを用いて酢酸量を定
量した。
また、実施例1〜7、比較例1〜2の各フイルムから20
cm×20cmのパウチをつくり、ヒートシーラーで四方シー
ル密封し、2.5Mrad、5.0Mradのガンマ線を照射して官能
テストを実施した。
これらの測定結果を表1、表2に示す。
〔発明の効果〕 以上で明らかな如く、本発明はポリオレフイン系樹脂に
適量の特定の無機化合物を配合した樹脂組成物から成形
してあるため、放射線照射による異臭の発生を確実に防
止でき、しかも成形品の外観を損なうことなく安価に提
供することができる。したがってとくに食品包装、医療
用包装などの分野において放射線照射による滅菌の目的
を実用的にすぐれた成形品を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 3/34 KEF C08L 23/00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン系樹脂に金属の珪酸塩、珪
    酸塩混合物、酸化物、りん酸塩および炭酸塩から選ばれ
    た少なくとも1種の無機化合物を0.001〜1重量%配合
    してなる樹脂組成物から成形したことを特徴とする放射
    線滅菌用ポリオレフィン系樹脂成形品
JP61207729A 1986-09-05 1986-09-05 放射線滅菌用ポリオレフィン系樹脂成形品 Expired - Fee Related JPH075749B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61207729A JPH075749B2 (ja) 1986-09-05 1986-09-05 放射線滅菌用ポリオレフィン系樹脂成形品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61207729A JPH075749B2 (ja) 1986-09-05 1986-09-05 放射線滅菌用ポリオレフィン系樹脂成形品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6363724A JPS6363724A (ja) 1988-03-22
JPH075749B2 true JPH075749B2 (ja) 1995-01-25

Family

ID=16544572

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61207729A Expired - Fee Related JPH075749B2 (ja) 1986-09-05 1986-09-05 放射線滅菌用ポリオレフィン系樹脂成形品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH075749B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5225108A (en) * 1990-05-18 1993-07-06 Witco Corporation Polymer stabilizer and polymer composition stabililzed therewith
JP6225491B2 (ja) * 2013-05-31 2017-11-08 大日本印刷株式会社 放射線滅菌処理用包装材料及びそれよりなる包装体

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49117181A (ja) * 1973-03-10 1974-11-08
JPS5714381B2 (ja) * 1973-04-26 1982-03-24
JPS52954A (en) * 1975-06-24 1977-01-06 Kuraray Co Ltd Process for preparing a polyvinyl alcohol polymer composition having g ood heat stability
US4064296A (en) * 1975-10-02 1977-12-20 W. R. Grace & Co. Heat shrinkable multi-layer film of hydrolyzed ethylene vinyl acetate and a cross-linked olefin polymer
JPS6026031B2 (ja) * 1977-12-26 1985-06-21 三井化学株式会社 積層間の接着性を改良する方法
US4240993A (en) * 1978-08-07 1980-12-23 W. R. Grace & Co. Multi-layer film containing a layer of crosslinked ethylene/vinyl alcohol copolymer
JPS58136443A (ja) * 1982-02-09 1983-08-13 東洋インキ製造株式会社 プラスチツク積層体
JPS59164354A (ja) * 1983-03-09 1984-09-17 Terumo Corp 医用塩化ビニル樹脂組成物
JPS60199040A (ja) * 1984-03-23 1985-10-08 Kuraray Co Ltd 樹脂組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6363724A (ja) 1988-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2402698C (en) Containers and peelable seal containers of non-pvc material
JPH04339772A (ja) ライナー付容器蓋及びその製造方法
JP2001514131A (ja) 酸素捕獲組成物の新規用途
EP0638487B1 (en) Plastic multi-layer container having excellent flavor-retaining property and boiled rice-packaging material
JPH0796092B2 (ja) 乾燥剤成型品
JPH05247276A (ja) 酸素バリアー性樹脂組成物
JP3969524B2 (ja) プラスチック多層構造体
JPH075749B2 (ja) 放射線滅菌用ポリオレフィン系樹脂成形品
JP2728361B2 (ja) 密封包装品の放射線滅菌方法
JP4421828B2 (ja) 多層容器
US20040241365A1 (en) Multi-layer packaged article
JP2000136272A (ja) 低臭ポリオレフィン樹脂組成物およびそれを用いた低臭ポリオレフィン樹脂成形物
JP6687565B2 (ja) 架橋性樹脂組成物及び架橋物、並びにそれらの製造方法、並びに多層構造体
JPH10114371A (ja) 保存性に優れた酸素吸収性多層プラスチック容器
JP3185991B2 (ja) 包装材および包装体
JPH0699586B2 (ja) 放射線滅菌用熱可塑性樹脂成形品
JPH09234833A (ja) 樹脂組成物、食品包装材、その製法およびそれを用いた包装体
JPH02222436A (ja) 放射線耐性に優れた樹脂組成物
JPH11347399A (ja) 脱酸素性単層体および多層体
JPH01148551A (ja) プラスチックシート成形容器
JPH0518343B2 (ja)
JP4549011B2 (ja) 樹脂組成物および多層構造体
JP3339129B2 (ja) 酸素バリア性樹脂成形品
JPH0571628B2 (ja)
JPS60181147A (ja) 放射線殺菌包装用フイルム

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees