JPH0757248B2 - 血液成分分離バッグ - Google Patents

血液成分分離バッグ

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JPH0757248B2
JPH0757248B2 JP4173904A JP17390492A JPH0757248B2 JP H0757248 B2 JPH0757248 B2 JP H0757248B2 JP 4173904 A JP4173904 A JP 4173904A JP 17390492 A JP17390492 A JP 17390492A JP H0757248 B2 JPH0757248 B2 JP H0757248B2
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JP
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blood
bag
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separation bag
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巧 川野
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Kawasumi Laboratories Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、採血者から血液を採取
して、必要な血液成分を分離し、残りの血液成分を採血
者に返還するために使用する血液成分分離バッグに関す
る。
【0002】
【従来技術】現在、血液成分分離バッグ50は、図8に
示すように、採血バッグ51と分離バッグ52を対にし
て、これをさらに二対あるいは三対形成されたものが使
用されている。これらの付属品として、Y字管54を介
して採血針53を取り付けた採血チュ−ブ55、血球返
還口56を取り付けた血球返還チュ−ブ57、採血チュ
−ブ58が採血バッグ51の上端部に接続されている。
【0003】採血バッグ51の上端部には、さらに輸血
口59、59、プロテクタ−60、60及び分離バッグ
52に接続される連結チュ−ブ61が形成されている。
これらの血液成分分離バッグ50は、採血バッグ51と
分離バッグ52が一対のみ形成されている場合、以下の
ようにして使用されていた。
【0004】採血針53を採血者の血管に刺通し、血液
を採血チュ−ブ55、58を経て、採血バッグ51へ導
入する。所定量の血液を採取した後、採血針53に、針
キャップ62を被冠し、血液成分分離バッグ50を遠心
機にかけて、採血バッグ51中の血液を血球成分と血漿
成分に分離する。上澄の血漿成分のみを、連結チュ−ブ
61を介して、分離バッグ52へ分取し、採血バッグ5
1内部に残った血球成分は、図9に示すように、抗凝固
剤が添加された生理食塩水を収納した生食ボトル63、
生理食塩水の導入チュ−ブ64、導入針65、血球の返
血針66、点滴筒67、血液成分分離バッグ50の血球
返還口56と適合するように形成されたアダプタ−68
を取り付けた血球返還チュ−ブ69、該血球返還チュ−
ブ69の途中に設置したクランプ70より構成された輸
血セット71を使用して、採血者へ返還していた。
【0005】すなわち、輸血セット71の血球返還チュ
−ブ69、生理食塩水の導入チュ−ブ64、点滴筒67
の内部にあらかじめ、生理食塩水を充填し、輸血セット
71のアダプタ−68を血液成分分離バッグ50の血球
返還口56に接続した後、採血針53を再び採血者の血
管に刺通し、返血針66を採血バッグ51の輸血口59
に刺通して採血バッグ51中の血球成分を、血球返還チ
ュ−ブ72、69、点滴筒67内部で、生理食塩水によ
り希釈して、採血者へ返還していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記血液
成分分離バッグ50では、血漿分離をした後、血球成分
を採血者に返還する際、輸液セット71を血液成分分離
バッグ50の血球返還チュ−ブ57に接続したり、返血
針66を採血バッグ51の輸血口59に穿通したり、さ
らには生理食塩水ボトル63に導入針65を穿通しなけ
ればならず、その操作が面倒であるばかりか、返血針6
6、導入針65、コネクタ−68などが非滅菌物や大気
と触れて汚染の心配があった。またこのようなバッグシ
ステムでは、採血−血液成分分離処理−返血の各操作
を、順次独立して行わなければならず、特に採血バッグ
と血漿分離バッグの組み合わせが複数対設けられている
ような場合、その操作に時間がかかり、採血者に心理的
負担をかけるという問題がある。本発明はこのような問
題点を解決するために提案されたものであり、採血、血
液成分分離、返血の各操作を、同時並行的に実施できる
ようにし、しかもその操作を無菌状態で衛生的に実施で
きるような血液成分分離バッグを提供することを目的と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、採血した血液
を分画処理し、必要とする血液成分を分離した後、残っ
た血液成分を採血者に返還する血液成分分離バッグであ
って、採血バッグと分離バッグを備え、これらのバッグ
を連結チュ−ブで連結するとともに、前記採血バッグに
採血チュ−ブと返血チュ−ブをそれぞれ接続し、前記返
血チュ−ブの途中に、照合手段を備えたコネクタ−を設
けて該返血チュ−ブの途中において着脱可能とした、血
液成分分離バッグを提供するものである。
【0008】
【作用】採血針33を採血者の血管に穿刺し、血液の導
出入チュ−ブ32、採血チュ−ブ44、26を通して採
血バッグ21aに所定量採血した後、コネックタ−20
aのオスメス部材を分離し、採血チュ−ブ26を溶断し
て採血バッグ21a内の血液を遠心分離処理し、上澄み
の血液成分を連結チュ−ブ23aを通して分離バッグ2
2aに分取する。なお、この遠心分離処理が行われてい
る間、他方の採血バッグ21bに採血がなされている。
次にコネクタ−20aを接続し、採血バッグ21a内に
残った血液成分を返血チュ−ブ24、35を通し、チュ
−ブ30、点滴筒31、血液の導出入チュ−ブ32を通
して血液の導出入針33から採血者に返血する。採血バ
ッグ21aの返血操作をしている間、採血バッグ21b
の遠心分離処理が行われ、採血バッグ21aの返血操作
が終わった後、この採血バッグ21bの返血操作が行わ
れる。
【0009】
【実施例】図1は、血液成分分離バッグ1の一例を示し
たもので、これは、連結チュ−ブ23a、23bを介し
て採血バッグ21a、21bと分離バッグ22a、22
bがそれぞれ対に形成され、これらは返血チュ−ブ2
4、25、35、採血チュ−ブ26、27、44を介し
て、抗凝固剤の添加された生理食塩水を封入した生食バ
ッグ28、該生理食塩水の導入チュ−ブ29、血球と生
理食塩水の混合チュ−ブ30、点滴筒31、血液の導出
入チュ−ブ32、血液の導出入針33と接続されてい
る。前記した生食バッグ28の替わりにボトルも使用で
きる。
【0010】上記した各チュ−ブは、Y字管34を介し
て接続されている。また各チュ−ブの途中には、必要に
応じて流量調節用のクランプ39、40、42が取り付
けられる。また生食バッグ28は、最初から血液成分分
離バッグ20に連通ピ−スを介して、一体に取り付けて
も良いし、一体に取り付けない場合は生理食塩水の導入
チュ−ブ29の先端に生理食塩水の導入針、コネクタ−
を取り付けて、これにより生食バッグ28から生理食塩
水を導入しても良い。
【0011】図2は、本発明の血液成分分離バッグ1に
装着されるコネクタ−の一例を示すコネクタ−20の平
面図で、図3は図2のA−A断面図を示す。2は返血チ
ュ−ブ、連結チュ−ブ等の血液誘導チュ−ブ3に接続さ
れたオス部材で、これは基端部4に、波状に削られた接
合部5、位置合せ用のマ−カ−6、硬化性樹脂の注入部
7が形成され、さらに該基端部4には液体通路8を有す
る嵌合部9が突設されている。
【0012】一方、10は、返血チュ−ブ、連結チュ−
ブ等の血液誘導チュ−ブ11に接続されたメス部材で、
前記したオス部材2に対応して、位置合せ用のマ−カ−
12、硬化性樹脂の注入部7及び15(後述する)の中
に挿入されるフック部13、オス部材2の嵌合部9と一
致するように形成された嵌合溝14より構成されてい
る。本実施例では、フック部13は三箇所形成されてい
るが、これに限定されるものではない。
【0013】次に、コネクタ−1への硬化性樹脂の注入
方法について説明する。オス部材2のマ−カ−6とメス
部材10のマ−カ−12を、面合せしてから、オス部材
2の嵌合部9をメス部材10の嵌合溝14に、挿入し嵌
合させる。この時、図4に示すようにオス部材2とメス
部材10の接合部5とフック部13の間に硬化性樹脂の
注入部15が、さらに形成される。そこで、硬化性樹脂
の注入部7、15の箇所に金型16を取り付けて金型1
6の硬化性樹脂注入部17から硬化性樹脂を注入する。
【0014】硬化性樹脂18が完全に硬化した後(図5
参照)、金型16を取りはずし、続いてコネクタ−1を
オス部材2とメス部材10に分割する。この時、図6に
示すように、硬化性樹脂18は、フック部13により、
抑えられるので、オス部材2から離脱し、メス部材10
側に付着することになる。またフック部13を形成しな
い場合は、硬化性樹脂18を離脱させたいオス部材に、
硬化性樹脂18との接触面にシリコ−ンオイル等の離型
材をあらかじめ塗布しておくと良い。硬化性樹脂18
で、波状の接合部5と接していた箇所には、該接合部5
と嵌合可能な形状の波状断面19が形成される。
【0015】オス部材2の接合部5は、グラインダ−等
により、各ロットごとに、固有の形状に製造されるの
で、もしロットの異なるコネクタ−1のオス部材2とメ
ス部材10を再び嵌合しようと試みても、嵌合できな
い。また、該波状の接合部5及び硬化性樹脂注入部7を
メス部材10に形成し、フック部13をオス部材2に形
成できる事は言うまでもない。以上のように製造された
コネクタ−1は、オス部材2とメス部材10に直接接続
した状態で血液成分分離バッグに取り付けるかあるい
は、オス部材2とメス部材10を分割した状態で、キャ
ップあるいはプロテクタ−を被冠して直接大気と接する
事がないように、血液成分分離バッグに取り付けられ
る。
【0016】コネクタ−20a、20bは、図1に示す
ように、最初からオス部材2とメス部材10を一体に嵌
合し返血チュ−ブ24、25と採血バッグ21a、21
bの上端部に形成された連結チュ−ブ36、37の間に
取り付けられる。あるいは、図7に示すように、オス部
材2とメス部材10を最初から分割し、これらをプロテ
クタ−38中に収納した状態にしても良い。
【0017】コネクタ−20a、20bを取り付けた血
液成分分離バッグ1の一使用例を次に説明する。クラン
プ39、40を閉じた状態で、採血バッグ21a、21
bを採血者の腕の位置よりも低い位置において、血液の
導出入針33を採血者の血管に刺通すると、血液は、血
圧と重力の作用により、血液の導出入チュ−ブ32、採
血チュ−ブ44、26を経て採血バッグ21ヘ導入され
る。
【0018】所定量の血液を導入した後、採血チュ−ブ
26を、ウエルダ−により溶着し切断すると共にコネク
タ−20aをオス部材2aとメス部材10aに分割し
て、大気と接しないように、キャップ等を被冠する。以
上のようにして血液を収納した採血バッグ21aは分離
バッグ22aとともに、血液成分分離バッグ1から分離
され、遠心分離処理する事により中の血液は、血球成分
と血漿成分に分離される。
【0019】採血バッグ21aの遠心分離処理中に、も
う一方の採血バッグ21bには、クランプ40を開放し
て、採血チュ−ブ27を通して血液を導入する。所定量
の血液が、導入されると前記した方法で、血液成分分離
バッグ1より分離して遠心分離処理する。この間に、採
血バッグ21a中の上澄の血漿成分を分離バッグ22a
中に連結チュ−ブ23aを経て移送、収納し、該連結チ
ュ−ブ23aをウエルダ−溶着する。採血バッグ21a
と分離バッグ22aは分離され、採血バッグ21a中に
は、血球成分のみが残ることになる。この血球成分は、
次のようにして、採血者へ返還される。
【0020】血液成分分離バッグ1の返血チュ−ブ24
に接続されているコネクタ−20aのメス部材10a
に、採血バッグ21aの連結チュ−ブ36に接続されて
いるオス部材2aを挿入嵌合する。オス部材2aの接合
部5は前記したように、各ロットごとに、固有の波状形
状に製造され、他方メス部材10aに付着した硬化性樹
脂18の断面19も、該オス部材2aの接合部5のみし
か嵌合できないように形成されているので、当初、採血
者の血液を採取した採血バッグ21aであれば、オス部
材2aとメス部材10aは嵌合でき、もし当初、採血者
の血液を採取した採血バッグ21aと異なっていれば、
オス部材2aとメス部材10aは嵌合できない。
【0021】したがって、コネクタ−20aのオス部材
2aとメス部材10aの嵌合の可否により、採血者と血
球成分の返還時に使用する採血バッグ21aの同一性を
チェックする事ができる。以上のように、コネクタ−2
0aのオス部材2aとメス部材10aを接続した後、採
血バッグ21a中の血球成分は、返血チュ−ブ24、3
5を経て生食バッグ28から、クランプ42で流量を調
整しつつ、生食導入チュ−ブ29を経て、導出された生
理食塩水と混合チュ−ブ30中で合流し、点滴筒31中
で、充分希釈混合された後、クランプ39を開放して、
血液の導出入チュ−ブ32、血液の導出入針33を経
て、採血者ヘ返還される。
【0022】この間に採血バッグ21b中の血液成分
は、採血バッグ21aに採血された血液と同様に上澄の
血漿成分と血球成分に分離されているので、前記した採
血バッグ21a中の血液成分分離方法と同様に処理し
て、血漿成分のみを分取し、血球成分を採血者に返還す
る。以上のような方法で、採血処理を行なうと二段階
で、採血と返血を実施することになるので採血者に対す
る負担は少なくて良いが、緊急の採血処理が必要な場
合、あるいは体力に自信のある採血者の場合は、採血バ
ッグ21a、21bに同時に採血し、血液成分の遠心分
離処理及び血球成分の返還処理を同時に実施することも
可能である。
【0023】また、血液成分分離バッグ1に、本発明の
コネクタ−20を図7に示すようなプロテクタ−38中
に収納して取り付けておくと、前述のように採血バッグ
21、中に所定量の血液を導入した後、コネクタ−20
のオス部材2とメス部材10に分割し、かつ直接大気と
接しないようにキャップ等を、被冠する操作が不要とな
るので、使用が容易で、衛生的にも安全に使用できる。
【0024】本発明の血液成分分離バッグ1は、図1に
示すものの他に、(ア)採血バッグ−分離バッグを一対
のみ形成した血液成分分離バッグ、(イ)採血バッグ−
分離バッグを三対以上形成した血液成分分離バッグ、
(ウ)採血バッグ−分離バッグ−分離バッグを一対のみ
形成した血液成分分離バッグ、(エ)採血バッグ−分離
バッグ−分離バッグを二対以上形成した血液成分分離バ
ッグ等も含まれることは言及するまでもない。また本発
明の血液成分分離バッグに装着されるコネクタ−は照合
手段を有するものであればあらゆる構造のものを採用す
ることができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、採血−血
液成分分離−返血の一連の操作を採血バッグと分離バッ
グを備えたクロ−ズドシステムで行うことができるた
め、きわめて衛生的である。さらに返血チュ−ブの途中
に設けれたコネクタ−のオスメス部材に照合手段を設け
ることにより、採血者と返血すべき血液成分の同一性を
確認することができ、誤って他人の血液を返血するミス
を防ぐことができるため、安全である等の効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の血液成分分離バッグの概略図
【図2】本発明の血液成分分離バッグに装着されるコネ
クタ−の平面図
【図3】図2のA−A断面図
【図4】図2のコネクタ−の製造方法を示す概略図
【図5】図2のコネクタ−の製造方法を示す概略図
【図6】図2のコネクタ−の製造方法を示す概略図
【図7】コネクタ−を血液成分分離バッグへ取り付けた
その他の実施例を示す概略図
【図8】従来の血液成分分離バッグの概略図
【図9】図8の血液成分分離バッグに取り付けて使用す
る輸血セットの概略図
【符合の説明】
1 血液成分分離バッグ 2 オス部材 4 基端部 5 接合部 6、12 マ−カ− 7、15 硬化性樹脂の注入部 9 嵌合部 10 メス部材 13 フック部 14 嵌合溝 16 金型 20 血液成分分離バッグ 21a、21b 採血バッグ 22a、22b 分離バッグ 23a、23b 連結チュ−ブ 24、25、35 返血チュ−ブ 26、27、44 採血チュ−ブ 28 生食バッグ 38 プロテクタ−

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 採血した血液を分画処理し、必要とする
    血液成分を分離した後、残った血液成分を採血者に返還
    する血液成分分離バッグであって、 採血バッグと分離バッグを備え、これらのバッグを連結
    チュ−ブで連結するとともに、 前記採血バッグに採血チュ−ブと返血チュ−ブをそれぞ
    れ接続し、前記返血チュ−ブの途中に、照合手段を備え
    たコネクタ−を設けて該返血チュ−ブの途中において着
    脱可能とした、ことを特徴とする血液成分分離バッグ。
JP4173904A 1992-06-08 1992-06-08 血液成分分離バッグ Expired - Lifetime JPH0757248B2 (ja)

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US20130110084A1 (en) * 2010-07-06 2013-05-02 Cytonet, Llc Devices and Methods for Processing a Biomaterial in a Closed System

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