JPH0757242B2 - 医療用液体ポンプ - Google Patents

医療用液体ポンプ

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JPH0757242B2
JPH0757242B2 JP3213018A JP21301891A JPH0757242B2 JP H0757242 B2 JPH0757242 B2 JP H0757242B2 JP 3213018 A JP3213018 A JP 3213018A JP 21301891 A JP21301891 A JP 21301891A JP H0757242 B2 JPH0757242 B2 JP H0757242B2
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JP
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tube
liquid
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fingers
pressing
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JP3213018A
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直樹 鈴木
辰彦 関
英二 小池
一雄 松原
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アトム株式会社
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人体への薬液の投与等
に用いる医療用液体ポンプに関し、特に複数のフィンガ
を蠕動させる医療用液体ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】医療用液体ポンプの1つとして、薬液輸
送用のチューブを複数のフィンガと押えとに挾持させ、
フィンガを押えに対して蠕動させることにより、薬液を
送るものがある。
【0003】この種のポンプは、一般に、フィンガを支
持手段すなわち本体の取付面に、フィンガの往復移動の
方向が本体の取付面と直角となるように取り付け、チュ
ーブをフィンガと押えとの間にほぼ鉛直に通している。
しかし、このようなポンプでは、フィンガがチューブの
外表面を伝わる漏れた液体により汚されてしまう。
【0004】これを防止すべく、液体がフィンガ間に入
り込まないように、フィンガにシリコーン・グリスを塗
布すること、フィンガの外表面をゴムで覆うこと、フィ
ンガを本体に取外し可能に取り付け、フィンガを洗浄可
能にすること、等が提案され、実施されている。
【0005】フィンガにシリコーン・グリスを塗布する
と、ポンプ自体およびチューブが不潔になり、またシリ
コーン・グリスを定期的に塗布しなおさなければならな
い。フィンガの外表面をゴムで覆うと、液体によるゴム
自体の劣化が激しく、短命である。フィンガを本体に取
外し可能に取り付けても、液体によるフィンガ自体の汚
れが激しいから、フィンガを頻繁に洗浄しなければなら
ない。
【0006】上記の課題を解決すべく、フィンガの先端
部の上面を水平面に対し傾斜した傾斜面とすることによ
り、チューブからの液体をフィンガの先端部上面に受
け、受けた液体を前記傾斜面によりフィンガから滴下さ
せるようにしたものがある(特開平3−106375号
公報)。
【0007】しかし、上記のポンプでは、フィンガがチ
ューブの外面を伝わる液体に接触することを避けること
ができないから、液体がその表面張力によりフィンガの
先端部に残って凝結・固化することの繰り返しにより、
薬剤の固化物がフィンガの先端部に堆積し、その結果隣
り合うフィンガが薬剤の固化物により結合されて相対的
変位不能になってしまう。
【0008】
【解決しようとする課題】本発明の目的は、フィンガが
チューブの外表面を伝わる液体に接触することを防止
し、もって隣り合うフィンガが相対的変位不能になるこ
とを防止することにある。
【0009】
【解決手段、作用、効果】本発明の医療用液体ポンプ
は、液体用のチューブのための押え手段と、該押え手段
と共同して前記チューブを挟持すべく同一方向へ移動可
能の複数のフィンガを備える作動手段と、前記チューブ
を変形させるべく前記フィンガを前記押え手段に対し蠕
動させる駆動手段と、前記作動手段および前記押え手段
を支持する支持手段とを含む。
【0010】本発明のポンプにおいて、前記作動手段と
前記押え手段とは、前記チューブが少なくとも前記作動
手段と前記押え手段との間において水平方向へまたは水
平線に対し傾斜した方向へ直線的に伸び、また前記作動
手段および前記押え手段がそれぞれチューブの部位の上
側および下側に接触するように、前記支持手段に配置さ
れている。
【0011】使用時、フィンガは、駆動手段の駆動にと
もなって押え手段に対しチューブの上側において取付面
と平行な方向へ蠕動運動をすることにより、チューブの
上側部分に当接してチューブ内の液体を移動させる。チ
ューブの外表面を伝わる液体は、少なくともフィンガと
押え手段との間において、重力によりチューブの下側部
分を経て伝わる。
【0012】本発明によれば、チューブが少なくとも作
動手段と押え手段との間を水平方向へまたは水平線に対
し傾斜した方向へ直線的に伸び、作動手段がチューブの
上側に接触し、押え手段がチューブの下側に接触するか
ら、フィンガがチューブの外表面を伝わる液体に接触す
ることが防止され、もって隣り合うフィンガが相対的変
位不能になることが防止される。
【0013】好ましい実施例においては、前記作動手段
および前記押え手段は、ホルダにより前記支持手段に取
り外し可能に取り付けられている。
【0014】
【実施例】図1〜図4を参照するに、ポンプ10は、箱
状のハウジング12を含む。ハウジング12は、その開
口部が正面となるように利用されており、またポンプ1
0を持運ぶときに利用する把手14を有する。
【0015】ハウジング12には、箱状のドア16が蝶
番18等により開閉可能に連結されている。ドア16が
閉じられたとき、ドア16の開口部はハウジング12の
開口部に重ねられる。ドア16は、図示しないノブを利
用してハウジング12に対し開閉することができ、また
図示しないストッパ機構により、閉じた状態に解除可能
に維持される。
【0016】ハウジング12の開口部は、支持手段とし
て作用するパネル20より閉鎖されている。合成樹脂等
により、パネル20をハウジング12と一体的に形成し
てもよい。チューブ22は、流体が上方から下方へ流れ
るように、すなわち上流の側が上方となり、下流の側が
下方となるように、パネル20に装着される。
【0017】チューブ22内の液体を送るポンプ・ユニ
ット30は、複数のビス24によりパネル20に取外し
可能に取り付けられている。図4〜図8に示すように、
ポンプ・ユニット30は、チューブ22を互いに共同し
て挾持しかつチューブ22内の液体を送るための作動機
構32および押え機構34のほかに、両機構32,34
を収容しかつ保持するホルダ36を備える。
【0018】図4〜図8に示すように、ホルダ36は、
第1のホルダ部に作動機構32をまた第2のホルダ部に
押え機構34をそれぞれ支持しており、またその一部が
パネル20の前面に形成された凹所26に嵌合されてい
る。ホルダ36は、樹脂により一体成形されている。第
1および第2のホルダ部は互いに隔てられており、両ホ
ルダ部間の空間38はチューブ22を作動機構32と押
え機構34との間に出し入れする空間として利用され
る。
【0019】図5〜図8に示すように、作動機構32
は、ホルダ36に並列的に収容された複数のフィンガ4
0を備える。各フィンガ40は、押え機構34に接近し
かつ離れる方向(図示の例では、パネル20の取付面と
平行な方向)へ滑動可能に配置されており、またホルダ
36に取り付けられたピン42によりホルダ36からの
離脱を防止されている。ピン42は、フィンガ40に形
成された長穴44に通されている。
【0020】押え機構34は、ホルダ36に枢軸的に連
結されたコ字状のアーム46と、該アームに枢軸的に連
結されたレバー48と、該レバーに枢軸的に連結されか
つホルダ36にフィンガ40の方向へ変位可能に配置さ
れたコ字状のブラケット50と、該ブラケットに複数の
ビスにより取り付けられた細長い押え52と、レバー4
8に一体的に形成されたストッパ54とを備える。
【0021】図5に示すように、レバー48がホルダ3
6の正面の平板部と平行に(図示の例では、パネル20
の取付面と平行に)押し込まれると、アーム46、レバ
ー48およびブラケット50を連結したレバー機構が伸
長されるから、押え52はチューブ22をフィンガ40
に押圧する位置に前進される。
【0022】これに対し、図8に示すように、レバー4
8が引き起されると、前記レバー機構が収縮されるか
ら、押え52はフィンガ40へのチューブ22の押圧を
解除する位置に後退される。
【0023】したがって、押え52を前記レバー機構に
より、チューブ22をフィンガ40に押圧する位置と、
フィンガ40へのチューブ22の押圧を解除する位置と
に選択的に変位させることができる。
【0024】図5に示すように、レバー48がホルダ3
6の正面の平板部と平行に押し込まれていると、アーム
46とレバー48との連結点は、ホルダ36へのアーム
46の枢支点と、レバー38とブラケット50との連結
点とを結ぶ線より前記平板部と反対の側に位置に変位さ
れている。これにより、前記レバー機構の収縮が阻止さ
れ、押え52はチューブ22をフィンガ40に押圧する
位置に維持される。
【0025】これに対し、図8に示すように、レバー4
8が引き起されていると、アーム46とレバー48との
連結点は、ホルダ36へのアーム46の枢支点と、レバ
ー38とブラケット50との連結点とを結ぶ線より前記
平板部の側に変位する。これにより、前記レバー機構が
収縮され、押え52はフィンガ40へのチューブ22の
押圧を解除する位置に変位される。
【0026】ストッパ54は、レバー48がホルダ36
の前記平板部と平行に押し込まれたことにより、アーム
46に解除可能に係合し、それによりレバー48が図8
に示すように自然に引き起されることを防止する。アー
ム46へのストッパ54の係合は、レバー48を引き起
すことにより解除される。
【0027】上記のポンプ・ユニット30は、フィンガ
40の移動方向が水平線と交差する面(図示の例では、
上下方向へ伸びるパネル20の取付面)と平行となるよ
うに、ホルダ36のフランジ部36aにおいてパネル2
0に取外し可能に取り付けられる。このため、ホルダ3
6をパネル20から取り外し、作動機構32、押え機構
34およびホルダ36を洗浄することができる。
【0028】ポンプ・ユニット30によれば、作動機構
32と押え機構34との整合度は、ホルダ36に対する
作動機構32および押え機構34の整合度に依存し、本
体等の他の部品の加工精度、組立精度等の影響を受け
ず、したがって作動機構32および押え機構34を含む
各機構、各部材等の設計、機械加工、組立および維持管
理が容易になる。しかし、作動機構32および押え機構
34とをユニット化しなくてもよい。この場合、押え機
構34をドア16の側に取り付けてもよい。
【0029】図5および図6に示すように、フィンガ4
0を押え機構34に対し蠕動させる駆動機構60は、モ
ータを用いた回転源62と、該回転源により回転駆動さ
れるカム機構64と、該カム機構の運動をフィンガ40
に伝える伝動機構66とを備えており、またパネル20
に取り付けられたブラケット68に支持されている。
【0030】カム機構64は、フィンガ40に個々に対
応された複数のカム70を、ブラケット68に回転可能
に支持されたカム軸72に、フィンガ40の配列ピッチ
と同じピッチで取り付けている。各カム70は、円形の
偏心カムである。このようなカム機構64は、たとえば
特公平1−14432号公報に記載されているように公
知であるから、その詳細な説明は省略する。
【0031】回転源62の回転は、回転源62の出力軸
に取り付けられたタイミングプーリ74、カム軸72に
取り付けられたタイミングプーリ76および両プーリに
掛けられたタイミングベルト78により、カム機構64
に伝達される。
【0032】伝動機構66はフィンガ40およびカム7
0に個々に対応された複数の押し板80を備え、押し板
80はブラケット68に固定されたピン82にフィンガ
40の配列ピッチと同じピッチでかつ枢軸運動可能に取
り付けられている。各押し板80は、対応するカム70
が配置された穴84と、対応するフィンガ40と係合す
る係合部86とを有する。係合部86は、パネル20の
穴88を介してパネル20の前方へ突出しており、また
対応するフィンガ40とこれに形成された凹所90にお
いて係合する。
【0033】伝動機構66は、各押し板80が対応する
カム70の回転にともなってピン82の周りに枢軸運動
(揺動運動)をすることにより、各係合部86で対応す
るフィンガ40を往復運動させる。これにより、フィン
ガ40は、押え機構32に対し蠕動運動をする。
【0034】押え52がチューブ22をフィンガ40に
押圧する位置に変位されている間、チューブ22は、少
なくとも1つのフィンガ40と押え52とにより挟持さ
れている。このため、ドアが開放されても、チューブ2
2内の液体が自然落下により人体に注入されることはな
い。したがって、チューブ内の液体の流れを停止させる
ストッパと、ドアを開放したときにストッパを駆動させ
る駆動機構とが不要になる。したがって、これらは、設
けてもよいし、設けなくてもよい。また、ドアも、設け
てもよいし、設けなくてもよい。
【0035】図1および図4に示す例では、ポンプ・ユ
ニット30は、作動機構32と押え機構34との間を経
るチューブ22の部位が水平線に対し傾斜した方向へ直
線的に伸び、またフィンガ40と押え機構34との間を
経るチューブ22の部位に関し、作動機構32が上、押
え機構34が下となるように、ホルダ36によりパネル
20に配置されている。これにより、作動機構32およ
び押え機構34は、それぞれ、両者の間のチューブの部
位の上側および下側に接触する。
【0036】このため、チューブ22の外表面を伝わる
液体は、少なくとも作動機構と押え機構との間におい
て、重力によりチューブの下部、すなわち押え機構34
の側の部位を伝わり、またフィンガはチューブ22の上
側に当接する。したがって、従来のポンプに比べ、チュ
ーブ22からフィンガに伝わる液体が著しく少なくな
り、作動機構32特にフィンガがチューブ22を伝わる
液体により汚される機会が著しく少なくなる。
【0037】チューブ22を作動機構32と押え機構3
4との間において傾斜させる代りに、チューブ22が作
動機構32と押え機構34との間において水平に伸びる
ように、ポンプ・ユニット30をパネル20に組み付け
てもよい。
【0038】作動機構32および駆動機構60は、図9
に示すように、カム機構64の運動をフィンガ40に直
接伝達する構造のものであつてもよい。
【0039】図10〜図12に示すように、押え52
は、ゴムまたは合成樹脂からなる弾性変形可能の細長い
押え部材92と、インサート金具のような剛性を有する
細長い支え部材94とをインサート成形等により一体的
に形成したものであり、全体的にほぼ四角柱の形状を有
する。
【0040】押え部材92の厚さ方向の両端は支え部材
94から突出しており、押え部材92はその厚さ方向の
一端に押え面52aを有する。支え部材94は、押え部
材92がその厚さ方向へ弾性変形することは許すが、押
え部材92が曲げ変形することおよび押え部材92がそ
の長手方向へ弾性変形することを防止する。
【0041】押え52は、支え部材94に形成されたね
じ穴96に螺合されるビス98により、押え面52aが
フィンガの側となるようにブラケット50に取り付けら
れる。
【0042】上記のような押え52を用いれば、金属製
のばねを用いる必要がないから、押え部材92のばね力
が漏れた液体により大きくなることを効果的に防止する
ことができるし、押えを洗浄することができる。また、
加工誤差等によりフィンガ相互の移動量に多少の差があ
っても、この差が押え部材の弾性変形により吸収される
から、チューブをより確実に挟持することができる。さ
らに、押え部材の湾曲が支え部材により防止されるか
ら、挟持力が押え部材の長手方向において均一になる。
【0043】押え52としては、たとえば、ゴム、合成
樹脂等からなる弾性変形可能の部材を、押え面を有する
弾性変形可能の押え部材を剛性の板に配置したもの等、
他の構造のものであってもよい。しかし、押え部材と前
記支え部材とを一体成形加工により製作すれば、部品点
数が1つになり、ポンプの組立、維持管理等が容易にな
る。
【0044】再び図1〜図4を参照するに、パネル20
の取付面には、チューブ22を挾持する2つのクランプ
100,102が形成されている。クランプ100は、
パネル20の上部側方に形成されており、また、チュー
ブ22をほぼ水平に挟持すべく上下方向へ隔てられた一
対のクランプ部材104,106を有する。これに対
し、クランプ102は、パネル20の下部に形成されて
おり、またチューブ22をほぼ垂直に挟持すべく水平方
向へ隔てられた一対のクランプ部材108,110を有
する。
【0045】図4に示すように、チューブ22は、クラ
ンプ100、ポンプ・ユニット30、気泡センサ11
2、圧力センサ114、およびクランプ102に通され
る。チューブ22は、クランプ100より上流の側にお
いて湾曲された後、クランプ100にほぼ水平に挟持さ
れる。これにより、チューブ22の外表面に沿って流下
する液体を、チューブの湾曲部の最下端部から液滴とし
て滴下させることができる。
【0046】チューブ22を上下方向からクランプ部材
104,106によりほぼ水平に挟持すると、チューブ
22の外表面を伝わる液体は、クランプ100の配置箇
所に到達するまでに、自重によりチューブ22の下面に
集まる。このため、クランプ100に到達した液体は、
下側に配置されたクランプ部材104に接触し、自重に
よりチューブ22からクランプ部材104に移り、クラ
ンプ部材104により除去される。その結果、チューブ
22を伝わる液体が、フィンガ40の配置空間、すなわ
ちドア16とパネル20とにより形成される空間に流入
することを効果的に防止することができる。
【0047】図13に示すように、クランプ100のク
ランプ部材104の上面およびクランプ部材106の下
面は、それぞれ、上流側の端部から中央の凸部116に
向けて漸次減少し、凸部116より下流側がチューブ2
2の直径より大きくなる空隙を共同して規定する。
【0048】図13に示すように、クランプ部材104
の上面のうち、凸部116から上流の側の面部分118
は、凸部116の部位から上流の側の端部に向けて漸次
下方となる傾斜面であるのに対し、クランプ部材106
の対応する面部分120はほぼ水平である。また、凸部
116と面部分120との距離は、チューブ22の外径
よりやや小さい。
【0049】このため、チューブ22は、クランプ部材
104,106の間でわずかに押しつぶされる。その結
果、チューブ22の下面が凸部116より上流の側にお
いて上流の側から下流の側に向けて斜め上方に伸びる傾
斜部に変形されるから、チューブ22の下面に付着して
いる液体は、自重により凸部116および面部分118
に移り、チューブ22から確実に除去される。
【0050】クランプ部材104の上面は、図示の例で
はチューブ22に沿う方向における中央部が最も高い切
り妻屋根状の面であるが、中央部が最も高い弧面であっ
てもよいし、凸部116より下流側の面を除去した面で
あってもよい。また、面部分118を形成する代りに、
凸部116の部位に、断面が円形または多角形の凸部を
形成してもよい。
【0051】図1、図2および図4に示すように、パネ
ル20には、また、ハウジング12とドア16との隙間
から、ドア16とパネル20とにより形成される空間に
流入する液体を受ける樋122が形成されている。樋1
22は、受けた液体をハウジング12の側方へ案内する
ように傾斜されている。これにより、作動機構32、特
にフィンガ40を前記隙間から前記空間に流入する液体
から保護することができる。
【0052】樋122は、ドア16に形成してもよい。
また、樋122は、その一端から他端に向けてのみ傾斜
する面であるが、中央部が最も高い切り妻屋根状の面ま
たは中央部が最も高い弧面であってもよい。
【0053】図3に示すように、ハウジング12内に
は、パネル20に連結された支持板124が配置されて
いる。支持板124には、電気回路用の回路基板126
が取り付けられている。コネクタ、メイン・スイッチの
ような電気部品128と、ブザー、スピーカ等の電気部
品130は、支持壁132に取り付けられている。
【0054】支持壁132は、駆動機構60のブラケッ
ト68と、支持板124とにより、ハウジング12の後
壁134に押し付けられており、また、後壁134に形
成された開口136を閉鎖する区画壁として作用する。
支持壁132は、電気部品128,130に対応された
複数の開口138を有する。
【0055】支持壁132のうち、電気部品128,1
30を取り付けている部位は、その部位の内側面140
が斜め上向きとなり、外側面142が斜め下向きとなる
ように配置されている。これにより、液体が外側面14
2に付着しても、この液体は斜め下方に向く外側面14
2を伝って流れるから、外側面142が鉛直面である場
合に比べ、液体が開口138からハウジング12内へ入
りにくくなる。
【0056】また、開口138の下端部を規定する面
を、ハウジングの外側から内側に向けて斜め上向きの傾
斜面にすれば、対応する面が水平面である場合に比べ、
外側面142を流れる液体がハウジング12内へより入
りにくくなる。
【0057】電気部品128,130は、対応する開口
138と対向されており、また開口138と対向する面
が斜め上向きの内側面140に斜め下向きとなるように
配置されている。これにより、たとえ外側面142を伝
わる液体が開口138に液滴となって滞留したとして
も、その液滴は、電気部品128,130内に入ること
を防止される。
【0058】ハウジング12は、外側面142の上方を
該外側面に沿ってへ連続して伸びかつ外方へ突出する庇
状の突出部144を有する。これにより、ハウジング1
2上に漏れ落た液体は、突出部144に受けられて、外
側面142に直接落下することを防止され、その結果電
気部品128,130はハウジング12上に漏れ落た液
体から効果的に保護される。
【0059】突出部144は、その長手方向(図3にお
いて、紙面に垂直な方向)における中央部が最も高い切
り妻屋根状または弧状とすることが好ましい。このよう
にすれば、ハウジング12上に漏れ落た液体を突出部1
44の上面で側方へ確実に案内することができる。
【0060】図14に示すように、突出部144は、ま
た、これの先端部下面に、先端部に沿って連続して伸び
る内向きの段部146を有する。これにより、段部14
6と液体の張力とにより段部146が樋として作用する
から、ハウジング12上に漏れ落た液体は、段部146
を突出部144の端(図3において、紙面に垂直な方
向)へ流れ、その結果ハウジング12上に漏れ落た液体
が外側面142に直接落下することを確実に防止するこ
とができる。
【0061】突出部144の上面を、その一端から他端
に向けて漸次傾斜する面、中央部が最も高い切り妻屋根
状の面、または中央部が最も高い弧面とすることが好ま
しい。
【0062】ハウジング12は、外側面142の左右の
側方を上下方向へ連続して伸びかつ外方に突出する左右
一対の側壁部148を有する。各側壁部148は、その
上端部において突出部144に続く。これにより、段部
146を突出部の端に流れた液体は側壁部148に沿っ
て流れ、その結果ハウジング12上に漏れ落た液体が外
側面142に直接落下することを確実に防止することが
できる。
【0063】突出部144および側壁部148を支持壁
132に設けてもよい。また、支持壁132を設ける代
りに、ハウジング12の後壁13を支持壁132として
利用してもよい。
【0064】なお、図示の例では、ハウジング12、パ
ネル20および支持板124は、各種の機構および部品
を支持する本体すなわち支持手段を構成している。
【0065】本発明は、フィンガをパネルと平行な方向
へ移動させるポンプのみならず、フィンガをパネルと直
交する方向へ移動させる公知のポンプにも適用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポンプの一実施例を示す、ドアを開い
た状態の斜視図である。
【図2】ドアを開いてポンプ・ユニットを取り外した状
態を示す図1のポンプの斜視図である。
【図3】ハウジングの後壁の構造を示すべくハウジング
の一部を断面した図1のホンプの正面図である。
【図4】ポンプ・ユニットを装着した状態を示すパネル
の正面図である。
【図5】ポンプ・ユニットおよび駆動機構の一実施例を
示す断面図である。
【図6】図5における6−6線に沿って得た断面図であ
る。
【図7】図5における7−7線に沿って得た断面図であ
る。
【図8】ポンプ・ユニットのレバー機構の作用を説明す
るためのポンプ・ユニットの断面図である。
【図9】他のポンプ・ユニットおよび駆動機構の実施例
を示す断面図である。
【図10】押えの一実施例を示す図である。
【図11】図10における11ー11線に沿って得た断
面図である。
【図12】図11における12−12線に沿って得た断
面図である。
【図13】図4におけるA部分の拡大断面図である。
【図14】図3におけるB部分の拡大断面図である。
【符号の説明】
10 ポンプ 12 ハウジング 16 ドア 20 パネル(支持手段) 22 チューブ 26 凹所 30 ポンブ・ユニット 32 作動機構(作動手段) 34 押え機構(押え手段) 36 ホルダ 38 チューブを出し入れする空間 40 フィンガ 52 押え 60 駆動機構(駆動手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松原 一雄 東京都文京区本郷3丁目18番15号 アトム 株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−106375(JP,A) 実開 平3−25877(JP,U)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体用のチューブのための押え手段と、
    該押え手段と共同して前記チューブを挟持すべく同一方
    向へ移動可能の複数のフィンガを備える作動手段と、前
    記チューブを変形させるべく前記フィンガを前記押え手
    段に対し蠕動させる駆動手段と、前記作動手段および前
    記押え手段を支持する支持手段とを含み、前記作動手段
    と前記押え手段とは、前記チューブが少なくとも前記作
    動手段と前記押え手段との間において水平方向へまたは
    水平線に対し傾斜した方向へ直線的に伸び、また前記作
    動手段および前記押え手段がそれぞれ両者の間のチュー
    ブの部位の上側および下側に接触するように、前記支持
    手段に配置されている、医療用液体ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記作動手段および前記押え手段は、ホ
    ルダにより前記支持手段に取り外し可能に取り付けられ
    ている、請求頂1に記載のポンプ。
JP3213018A 1991-07-31 1991-07-31 医療用液体ポンプ Expired - Lifetime JPH0757242B2 (ja)

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JP3025877U (ja) * 1995-10-03 1996-06-25 株式会社ティ・ビー・エス・サービス 文字放送字幕ネットシステム

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