JPH0756402Y2 - 簡易型磁気シールドルーム - Google Patents

簡易型磁気シールドルーム

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JPH0756402Y2
JPH0756402Y2 JP10173790U JP10173790U JPH0756402Y2 JP H0756402 Y2 JPH0756402 Y2 JP H0756402Y2 JP 10173790 U JP10173790 U JP 10173790U JP 10173790 U JP10173790 U JP 10173790U JP H0756402 Y2 JPH0756402 Y2 JP H0756402Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、例えば、生体磁気測定用ルームや半導体施設
EB露光設置用ルーム等の簡易型磁気シールドルームの改
良に関するものである。
〔従来の技術〕
簡易型磁気シールドルームを設置する場合、磁性材料の
薄板として、例えば、高透磁率のパーマロイの薄板が使
用されている。
このパーマロイは、所定の寸法に切断,穴明け等の機械
加工を施した後、磁気特性を得るため、最終的には1000
℃で熱処理する必要がある。この場合、熱処理による変
形や熱処理炉の大きさの理由から、比較的狭幅なものが
使用されている。
磁気遮蔽の場合、シールド材に磁気的な接合は或る寸法
以上オーバラップして重ねれば、一枚の板に近い性能が
得られることが知られている。
そこで、斯かるパーマロイを用いた磁気シールドルーム
では、現地に於て、非磁性材料で作られた構造材の壁の
上に、一枚一枚重ね合わせ乍ら磁性材料の薄板を順次取
り付けることによって設置されていた。
〔考案が解決しようとする課題〕
斯かる従来の磁気シールドルームの設置では、現地で多
大の時間を費やし、而も施工スペースを必要とする。
又、構造柱に工期とコストが掛り、磁気シールドルーム
建設コストが高く、又、磁気シールドルーム表面には、
パーマロイ板が露出しているため、これに衝撃が加わる
と、歪が生じ磁気遮蔽性能が低下する虞がある。更に、
パーマロイ板が露出しているため、実験者・被験者に精
神的圧迫感を与える等の問題がある。
本考案は斯かる従来の問題点を解決するために為された
もので、その目的は、予め磁気遮蔽用パネルを用意し、
現場で磁性材料の金具によって組み立てることを可能と
した簡易型磁気シールドルームを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
請求項1記載の簡易型磁気シールドルームは、非磁性板
の片面又は両面に、パーマロイ,ケイ素鋼板等の高透磁
率の複数の薄板を、各薄板が重なるように取り付けて成
る複数の磁気遮蔽用パネルを、磁性材料の金具を介して
組み立てて成るものである。
請求項2記載の簡易型磁気シールドルームは、磁性材料
の金具は、磁気遮蔽用パネルの接合部と当接する面に、
パーマロイ,ケイ素鋼板等の高透磁率の薄板が取り付け
られているものである。
請求項3記載の簡易型磁気シールドルームは、磁性材料
の金具は、磁気遮蔽用パネルの接合部の内外面に配さ
れ、磁気遮蔽用パネルの接合部に形成される隙間を介し
てボルトにて締結されるものである。
請求項4記載の簡易型磁気シールドルームは、磁気遮蔽
用パネルには、化粧された保護材が取り付けられている
ものである。
請求項5記載の簡易型磁気シールドルームは、磁気遮蔽
用パネルは、合板,木粉プレス板,プラスチック板,ア
ルミニウム板,軽量コンクリート板等の非磁性板の片面
又は両面に、パーマロイ,ケイ素鋼板等の高透磁率の複
数の薄板を、各薄板が重なるように一定方向に順次取り
付けると共に、これ等の薄板層と直交するように、複数
の該薄板を、各薄板が重なるように一定方向に順次取り
付けて成るものである。
〔作用〕
請求項1乃至5記載の簡易型磁気シールドルームに於て
は、磁気遮蔽用パネルを磁性材料の金具を介して順次組
み立てることによって、各磁気遮蔽用パネルに取り付け
た高透磁率の薄板を接合することができ、磁気遮蔽構造
体を形成することができる。
請求項2及び3記載の簡易型磁気シールドルームに於て
は、各磁気遮蔽用パネルの両面から締め付け、各磁気遮
蔽用パネルの接合部に形成される隙間を小さくすること
ができる。
請求項4記載の簡易型磁気シールドルームに於ては、表
面に取り付けが保護材によって、高透磁率の薄板を保護
することができる。
請求項5記載の簡易型磁気シールドルームに於ては、工
場に於て、非磁性板の片面又は両面に、高透磁率の複数
の薄板を、一枚一枚重ね合わせ乍ら取り付けた後に、更
にその上に、高透磁率の複数の薄板をこれ等と直交する
方向に一枚一枚重ね合わせ乍ら取り付けるため、高透磁
率の薄板による重合部位の隙間を極力小さくすることが
できる。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図乃至第5図は本考案の一実施例に係る簡易型磁気
シールドルームを示すもので、10は磁気遮蔽用パネルを
現す。
本実施例では、4面の壁部21と床部22と天井部23とが、
夫々2つの磁気遮蔽用パネル10で囲繞することによっ
て、簡易型磁気シールドルーム20が設置されている。即
ち、四方の壁部21は8枚の磁気遮蔽用パネル10で形成
し、床部22と天井部23は夫々2枚づつの磁気遮蔽用パネ
ル10で形成されている。
そして、各部21乃至23に於ける平面的な接合部Cに於て
は、第1図に示す如く、2つの磁気遮蔽用パネル10の端
部11の内外面に一対の接続金具30,33が、SUS304製の皿
ボルト37によって締付固定されている。
ここで、内側の接続金具30は、SUS304製の板材31に、磁
気遮蔽用パネル10と接する面にパーマロイの薄板(TMC
−V)32を取り付けたものである。又、外側の接続金具
33は、2つの磁気遮蔽用パネル10の端部11によって形成
される隙間部12に嵌入する断面コ字状の突起部36を設け
たSUS304製の板材34に、磁気遮蔽用パネル10と接する面
にパーマロイの薄板(TMC−V)35を取り付けたもので
ある。
又、各部21乃至23に於ける隅部の接合部Dに於ては、第
1図に示す如く、2つの磁気遮蔽用パネル10の端部11の
内外面に一対の接続金具38,41が、SUS304製の6角穴付
ボルト44によって締付固定されている。
ここで、内側の接続金具38は、隅部の形状に対応して両
端部が折曲されたSUS304製の板材39に、磁気遮蔽用パネ
ル10と接する面にパーマロイの薄板(TMC−V)40を取
り付けたものである。又、外側の接続金具41は、2つの
磁気遮蔽用パネル10の端部11に沿って折曲されると共に
内側の接続金具38と対面する平坦部を設けたSUS304製の
板材42に、磁気遮蔽用パネル10と接する面にパーマロイ
の薄板(TMC−V)43を取り付けたものである。
更に、各部材21乃至23に於ける隅部で、3つの部材が接
合するコーナ接合部Eに於ては、第5図に示す如く、3
つの部材21乃至23に設けた接続金具38,41を嵌入させる
ための3つの収容部46を設けたコーナ用接続金具45によ
って接続固定されている。
このコーナ用接続金具45は、3つの収容部46の強度を補
うための補強部材47が取り付けられている。又、三者の
接合部位には、三角形状の被板48が取り付けられてい
る。
又、壁部22の一側には、上下に換気口50,51が設けら
れ、この換気口50,51には、厚さ1mmのパーマロイ(TMC
−V)の外部スリーブ付穴明き板をが2枚取り付けられ
ている。又、下方の換気口51は、視覚刺激装置用スリー
ブ53の下部に設けられている。更に、壁部22には信号
線、液体ヘリウム用のビニールパイプ引き込み用の貫通
穴52が設けられている。又、壁部22には扉54が取り付け
られている。
上記磁気遮蔽用パネル10は、第6図乃至第8図に示す如
く、合板,木粉プレス板,プラスチック板,アルミニウ
ム板,軽量コンクリート板等の非磁性板1と、この両面
に取り付けられるパーマロイ薄板2とによって構成され
ている。
この非磁性板1の一面には、第7図の如く、厚さ0.5mm
の複数のパーマロイ薄板2を略半分が重なり合うように
縦方向に取り付けて成る磁気遮蔽層3Aが形成され、多面
には、第8図の如く、厚さ0.5mmの複数のパーマロイ薄
板2を略半分が重なり合うように横方向に取り付けて成
る磁気遮蔽層3Bが形成されている。
磁気遮蔽層3Aは、第7図に示す如く、上半分層A1と下半
分層A2とで構成されている。上半分層A1と下半分層A2と
は、例えば、次の如くして製作される。
先ず、非磁性板1の上半分に、パーマロイ薄板2Aを縦方
向に略隣接するパーマロイ薄板2A同志を突き合わせた状
態で取り付け、次に、この上にパーマロイ薄板2Aの幅の
略半分だけずらしてパーマロイ薄板2Aを縦方向に略隣接
するパーマロイ薄板2A同志を突き合わせた状態で取り付
ける。これによって、パーマロイ薄板2Aの幅の略半分を
重ね合わさるように取り付けた上半分層A1が形成され
る。従って、各パーマロイ薄板2A同志の重合部2Aaは、
点線で示されることとなる。尚、両端部には、パーマロ
イ薄板2Aの半分の幅のパーマロイ薄板が取り付けられ
る。
次に、上半分層A1の下側部分A1aの一部と重なるように
して下半分量A2を形成する。この場合にも、パーマロイ
薄板2Aを縦方向に略隣接するパーマロイ薄板2A同志を突
き合わせた状態で取り付け、次に、この上にパーマロイ
薄板2Aの幅の略半分だけずらしてパーマロイ薄板2Aを縦
方向に略隣接するパーマロイ薄板2A同志を突き合わせた
状態で取り付ける。これによって、パーマロイ薄板2Aの
幅の略半分を重ね合わさるように取り付けた上半分層A2
が形成される。従って、各パーマロイ薄板2A同志の重合
部2Aaは、点線で示されることとなる。尚、両端部に
は、パーマロイ薄板2Aの半分の幅のパーマロイ薄板が取
り付けられる。更に、上半分層A1と下半分層A2との境界
部分にも、点線で示す如く、各パーマロイ薄板2A同志の
重合部2Abが形成されることとなる。
一方、磁気遮蔽層3Bは、第8図に示す如く、パーマロイ
薄板2Bを横方向に略隣接するパーマロイ薄板2B同志を突
き合わせた状態で取り付け、次に、この上にパーマロイ
薄板2Bの幅の略半分だけずらしてパーマロイ薄板2Bを横
方向に略隣接するパーマロイ薄板2B同志を突き合わせた
状態で取り付けることによって形成されている。従っ
て、各パーマロイ薄板2B同志の重合部2Baは、点線で示
されることとなる。この場合も、両端には、パーマロイ
薄板2Bの半分の幅のパーマロイ薄板が取り付けられてい
る。
尚、パーマロイ薄板2A,2Bの取付は、例えば、レーザ等
で穴明け加工を施した後にステンレス製のビスで固定す
るとか、ねじによる固着や接着剤による接着等の如く、
その使用目的,用途に応じて任意に選定することができ
る。
斯くして構成された本実施例に斯かる磁気遮蔽用パネル
10によれば、非磁性板1の両面に、パーマロイ薄板2Aと
2Bとで形成された磁気遮蔽層3Aと3Bを設けているので、
各パーマロイ薄板2Aと2Bとの全ての重合部2Aa,1Ab及び2
Baは、隣接する各パーマロイ薄板2A又は2Bとによって二
重に覆われることとなり、その隙間を極めて小さなもの
とすることが可能となり、外部からの磁界の漏洩を少な
くすることができる。
従って、現地で組み立てられる簡易型磁気シールドルー
ムに比して、高い遮蔽特性を得ることができる。
而も、本実施例に係る磁気遮蔽用パネル10は、工場に於
て生産されるため、より精度が高く材料間の重合部の隙
間を小さくすることが可能となり、外部からの磁界の漏
洩を少なくすることができると共に、現場での組立作業
を簡便なものとし、現場での省力化を可能とし、コスト
ダウンを図ることができる。
次に、斯くして構成された本実施例の作用を説明する。
現場に於て、12枚の磁気遮蔽用パネル10を順に組み立て
て行く。壁部21同志、床部同志及び天井部23同志に於け
る平面的な接合部Cに於ては、第1図に示す如く、2つ
の磁気遮蔽用パネル10の端部11を突き合わせた状態で、
内外の縦方向に接続金具30,33を配し、内側から皿ボル
ト37を旋回することによって、両接続金具30,33を接近
させると共に、この引付力によって、両接続金具30,33
の内側に取り付けたパーマロイの薄板32,35が、隣接す
る磁気遮蔽用パネル10の両面に取り付けてある磁気遮蔽
層3と密着する。これによって、各磁気遮蔽用パネル10
は接続金具30,33を介して磁気的に短絡したことにな
る。
又、壁部21同志に於ける四隅の接合部Dに於ては、第1
図に示す如く、隅部を形成する2つの磁気遮蔽用パネル
10の端部を突き合わせた状態で、内外の縦方向に接続金
具38,41を配し、内側から6角穴付ボルト44を旋回する
ことによって、両接続金具38,41を接近させると共に、
この引付力によって、両接続金具38,41の内側に取り付
けたパーマロイの薄板40,43が、隣接する磁気遮蔽用パ
ネル10の両面に取り付けてある磁気遮蔽層3と密着す
る。これによって、各磁気遮蔽用パネル10は接続金具3
8,41を介して磁気的に短絡したことになる。
更に、壁部21と天井部22とが結合する隅部及び壁部21と
床部23とが結合する隅部に於けるコーナ接合部Eに於て
は、第5図に示す如く、壁部21と天井部22に締付固定さ
れた接続金具38,41が3方向から突出しているので、こ
れ等をコーナ用接続金具45の3つの収容部46内に各別に
嵌合させることによって、コーナ接合部Eを形成する。
以上の如く、本実施例によれば、非磁性板1の両面に、
パーマロイ,ケイ素鋼板等の高透磁率の複数の薄板2
を、各薄板2が重なるように順次取り付けて成る複数の
磁気遮蔽用パネル10を、磁性材料の接続金具30,33,38,4
1,45を介して組み立てるものであるから、現地で、締付
接合金物とボルト・ナットで組み立てることによってジ
ョイント部の処理が可能となり、パネル構造で構造性が
不要となり、構造材製作・施工のイニシャルコストの低
減,施工時間の低減が図れる。即ち、現地作業は、接合
材による組立作業だけであるから、工期短縮・労力の省
力化によるコストダウンが図られ、且つ特性の高い磁気
遮蔽用パネルを用いることによって、従来工法より高い
遮蔽性能を確保することが可能となる。更に、一旦組み
立てた場所から他の場所への解体・組立が容易である。
又、本実施例に係る磁気遮蔽用パネル10は、工場に於て
生産されるため、より精度が高く材料間のオーバラップ
の隙間を小さくすることが可能となり、外部からの磁界
の漏洩を少なくすることができると共に、現場での組立
作業を簡便なものとし、現場での省力化を可能とし、コ
ストダウンを図ることができる。
尚、本考案者の実験によれば、磁気遮蔽用パネル10に取
り付けるパーマロイの厚みを0.5mmとし、2層にして取
り付けた場合の磁気遮蔽性能は、外部直流磁界に対して
1/10であることが確認された。これは、現在行なわれて
いる生体磁気実験用に適した性能を有していることを意
味する。
第9図は磁気遮蔽用パネル10の変形例を示すもので、磁
気遮蔽用パネル10の両面に、化粧を施した保護部材とし
て、化粧ベニヤ4を取り付けたものである。
上記実施例では、非磁性板1の両面に対するパーマロイ
薄板2Aと2Bの取付が確実に行なわれるため、磁気遮蔽層
3A又は3B表面が平滑なものとなっている。
従って、その磁気遮蔽層3A又は3Bの表面に取り付けられ
た化粧ベニヤ4は、反り,歪等の不具合を受けることな
く、取り付けることが可能となる。
この場合には、表面仕上げを可能とすることによって、
実験者・被験者に精神的苦痛を与えず、実験・測定がで
きる。
上記各実施例では、非磁性板1の一面に磁気遮蔽層3Aを
形成し、他面に磁気遮蔽層3Bを形成した場合について説
明したが、両面に磁気遮蔽層3A又は3Bを形成しても良
い。又、磁気遮蔽層3A又は3Bを形成した上に磁気遮蔽層
3B又は3Aを重ねたものとしても良い。更に、非磁性板1
の両面に磁気遮蔽層3A,3Bを取り付けた場合について説
明したが、非磁性板1の片面だけに磁気遮蔽層3A又は3B
を設けても良い。又、パーマロイ薄板は、1層であって
も良い。本考案者の実験によれば、厚さ0.5mmのパーマ
ロイ薄板を2層として用いることが望ましいが、例え
ば、厚さ1mm又は2mmのパーマロイ薄板を1層として用い
ることも可能である。
又、上記実施例では、高透磁率の材料として、パーマロ
イの薄板を用いた場合について説明したが、ケイ素鋼板
を使用しても良い。
ケイ素鋼板の透磁性には方向性があり、1方向のみの磁
力線に対して遮蔽能力を発揮する。そこで、縦方向の遮
蔽能力を有する1枚のケイ素鋼板と、横方向の遮蔽能力
を有する1枚のケイ素鋼板とを重ね合わせることによっ
て、全ての方向からの磁力に対して遮蔽能力を発揮する
ことが可能となる。
ケイ素鋼板の場合には、パーマロイの薄板の如く、1枚
当たりの大きさが大きなものとして処理できるので、例
えば、第6図乃至第8図に於ける非磁性板と同じ大きさ
のケイ素鋼板を用意し、これ等を重合することによって
製造できる。
又、本考案は、生体磁気分野以外としては、特に短工期
で無発塵の施工が要求される半導体施設EB露光用室、安
価による地球物理学の鉱物磁力測定用等がある。又、超
伝導体による磁気シールド等の実験のように、超伝導体
材料内に地球磁場その他による磁界フラックスが溜まる
ことを嫌う実験用に使用できる。
〔考案の効果〕
請求項1記載の簡易型磁気シールドルームは、非磁性板
の片面又は両面に、パーマロイ,ケイ素鋼板等の高透磁
率の複数の薄板を、各薄板が重なるように取り付けて成
る複数の磁気遮蔽用パネルを、磁性材料の金具を介して
組み立てるものであるから、現地での組立・解体が簡単
となり、工期の短縮が図れると共にコストダウンが図れ
る。而も、各薄板が高精度に取り付けられているため、
高い磁気遮蔽性能を発揮することができる。
請求項2記載の簡易型磁気シールドルームは、磁性材料
の金具は、磁気遮蔽用パネルの接合部と当接する面に、
パーマロイ,ケイ素鋼板等の高透磁率の薄板が取り付け
られているので、磁気遮蔽用パネル同志の隙間からの磁
界漏洩を極力小さくすることができる。
請求項3記載の簡易型磁気シールドルームは、磁性材料
の金具は、磁気遮蔽用パネルの接合部の内外面に配さ
れ、磁気遮蔽用パネルの接合部に形成される隙間を介し
てボルトにて締結されるものであるから、磁気遮蔽用パ
ネル同志の隙間からの磁界漏洩を極力小さくすることが
できる。
請求項4記載の簡易型磁気シールドルームは、磁気遮蔽
用パネルには、化粧された保護材が取り付けられている
ものであるから、実験者・被験者に精神的苦痛を与え
ず、実験・測定ができる。
請求項5記載の簡易型磁気シールドルームは、磁気遮蔽
用パネルは、合板,木粉プレス板,プラスチック板,ア
ルミニウム板,軽量コンクリート板等の非磁性板の片面
又は両面に、パーマロイ,ケイ素鋼板等の高透磁率の複
数の薄板を、各薄板が重なるように一定方向に順次取り
付けると共に、これ等の薄板層と直交するように、複数
の該薄板を、各薄板が重なるように一定方向に順次取り
付けて成るものであるから、パネル構造で構造柱が不要
となり、構造材製作・施工のイニシャルコストの低減,
施工時間の低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係る磁気シールドルームの
要部を示す端面図である。 第2図は本考案の一実施例に係る磁気シールドルームの
正面図である。 第3図は本考案の一実施例に係る磁気シールドルームの
側面図である。 第4図は本考案の一実施例に係る磁気シールドルームの
平面図である。 第5図は本考案の一実施例に用いるコーナ用接続金具を
示す正面図である。 第6図は本考案の一実施例に用いる磁気遮蔽用パネルを
示す側面図である。 第7図はその磁気遮蔽用パネルの磁気遮蔽層の第1層A
を示す平面図である。 第8図はその磁気遮蔽用パネルの磁気遮蔽層の第2層B
を示す平面図である。 第9図は本考案に用いる別の磁気遮蔽用パネルを示す断
面図である。 〔主要な部分の符号の説明〕 1……非磁性板 2,2A,2B……パーマロイ薄板 3A,3B……磁気遮蔽層 4……化粧ベニヤ 10……磁気遮蔽用パネル 11……端部 20……簡易型磁気シールドルーム 21……壁部 22……床部 23……天井部 30,33,38,41……接続金具 32……パーマロイの薄板 34,39,42,43……SUS製の板材 44……SUS製の6角穴付ボルト 45……コーナ用接続金具。
フロントページの続き (72)考案者 山崎 慶太 東京都江東区南砂2丁目5番14号 株式会 社竹中工務店技術研究所内 (72)考案者 今 照典 東京都江東区南砂2丁目5番14号 株式会 社竹中工務店技術研究所内 (72)考案者 海野 健一 東京都江東区南砂2丁目5番14号 株式会 社竹中工務店技術研究所内 (72)考案者 三原 利通 東京都中央区銀座8丁目21番1号 株式会 社竹中工務店東京本店内 (72)考案者 福井 正紘 大阪府大阪市中央区本町4丁目1番13号 株式会社竹中工務店大阪本店内 (72)考案者 栗城 真也 北海道札幌市南区澄川四条11丁目7―17 (72)考案者 清野 和男 宮城県仙台市太白区郡山6丁目7番1号 株式会社トーキン内 (72)考案者 佐藤 正一 宮城県仙台市太白区郡山6丁目7番1号 株式会社トーキン内

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性板の片面又は両面に、パーマロイ,
    ケイ素鋼板等の高透磁率の複数の薄板を、各薄板が重な
    るように順次取り付けて成る複数の磁気遮蔽用パネル
    を、磁性材料の金具を介して組み立てて成ることを特徴
    とする簡易型磁気シールドルーム。
  2. 【請求項2】磁性材料の金具は、磁気遮蔽用パネルの接
    合部と当接する面に、パーマロイ,ケイ素鋼板等の高透
    磁率の薄板が取り付けられていることを特徴とする請求
    項1記載の簡易型磁気シールドルーム。
  3. 【請求項3】磁性材料の金具は、磁気遮蔽用パネルの接
    合部の内外面に配され、磁気遮蔽用パネルの接合部に形
    成される隙間を介してボルトにて締結されることを特徴
    とする請求項1記載の簡易型磁気シールドルーム。
  4. 【請求項4】磁気遮蔽用パネルには、化粧された保護材
    が取り付けられていることを特徴とする請求項1,2又は
    3記載の簡易型磁気シールドルーム。
  5. 【請求項5】磁気遮蔽用パネルは、合板,木粉プレス
    板,プラスチック板,アルミニウム板,軽量コンクリー
    ト板等の非磁性板の片面又は両面に、パーマロイ,ケイ
    素鋼板等の高透磁率の複数の薄板を、各薄板の端部が重
    なるように一定方向に順次取り付けると共に、これ等の
    薄板層と直交するように、複数の該薄板を、各薄板が重
    なるように順次一定方向に取り付けて成ることを特徴と
    する請求項1乃至4の何れかに記載の簡易型磁気シール
    ドルーム。
JP10173790U 1990-09-28 1990-09-28 簡易型磁気シールドルーム Expired - Lifetime JPH0756402Y2 (ja)

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