JPH0756092A - 落射照明装置 - Google Patents

落射照明装置

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JPH0756092A
JPH0756092A JP20516193A JP20516193A JPH0756092A JP H0756092 A JPH0756092 A JP H0756092A JP 20516193 A JP20516193 A JP 20516193A JP 20516193 A JP20516193 A JP 20516193A JP H0756092 A JPH0756092 A JP H0756092A
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JP
Japan
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light
illumination
photolysis
observation
optical system
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Withdrawn
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JP20516193A
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Inventor
Atsuhiro Tsuchiya
敦宏 土屋
Masaaki Iwase
正明 岩瀬
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、フォトリシス光の照射範囲と励起光
による照射範囲とを任意に設定可能で、時間的,空間的
な分解能を改善することを目的とする。 【構成】観察照明光学系22で生成した第1の照明光を
標本Sに照射する落射照明装置において、フォトリシス
反応を起こさせるための第2の照明光を生成して標本S
へ照射するフォトリシス用照明光学系23と、観察照明
光学系22の光路上に配置され第1の照明光の照野を規
制し、開口形状等が可変の第1の絞り34と、前記フォ
トリシス用照明光学系23の光路上であって標本Sと光
学的に共役な位置に配置され、第2の照明光の照野を規
制し、開口形状等が可変の第2の絞り45とを具備して
構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フォトアクチベーショ
ン,フォトインアクチベーションと呼ばれる観察手法を
用いて、生体組織中の細胞内外におけるCa2+,AT
P,タンパク質等の物質の局所的な変化,その変化の伝
搬,その経時変化を観察または測定する観察装置に備え
られる落射照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】フォトアクチベーションに用いられる試
薬の一つに、生理活性物質等の生体内の物質と結合して
その物質本来の性質を不活性化させるCaged compoundと
呼ばれる試薬がある。フォトアクチベーションでは、生
体内物質を不活性化させたCaged compoundを生体組織に
投与した後に、生体組織の所定領域に例えば、310〜
360nmの近紫外光を照射する。その結果、近紫外光
の照射域において生体内物質と当該試薬との結合が解除
され、瞬時に生体内物質がもとの活性化状態に戻される
フォトリシス(photolysis)反応が起こる。このフォト
リシス反応を観察,測定する。
【0003】このように、光照射によりその照射域を活
性化させる手法がフォトアクチベーションである。逆
に、光照射により光照射域を不活性化させて、そのフォ
トリシス反応を観察,測定する手法がフォトインアクチ
ベーションである。
【0004】その他にも、同様のフォトリシス反応を利
用してある特定領域に反応を起こし、その局部的な変化
に応答した隣接領域の変化,他の領域への変化の伝搬,
その経時変化を観察,測定する種々の手法が知られてい
る。
【0005】従来、フォトアクチベーション等における
フォトリシス反応を起こすための装置として顕微鏡の落
射蛍光投光管が用いられている。特開平4−33651
6号公報には、落射蛍光投光管を用いてフォトリシス反
応を起こさせる顕微鏡が記載されている。
【0006】この公開公報に記載された顕微鏡は、図3
に示す様に、蛍光観察用の観察用照明光(励起光)を生
成する観察用照明光学系1と、標本上に観察用照明光と
は異なる波長域のフォトリシス反応を起こさせるための
フォトリシス光を生成するフォトリシス用照明光学系2
と、フォトリシス用照明光を観察用照明光学系1に導入
するためのダイクロイックミラー3と、観察用照明光と
フォトリシス光との標本上での照射範囲を一致させる視
野絞り4と、標本からの光学情報を受ける観察光学系5
とを備えている。
【0007】この顕微鏡でフォトアクチベーションによ
る標本観察を行う場合は、標本である細胞にCaged comp
oundの一種であるCaged Calcium とカルシウムイオン用
の蛍光試薬を注入する。
【0008】次に、フォトリシス用照明光学系2の光源
11からフォトリシスのための光を出射し、観察用照明
光学系1の光源13から励起光のための光を出射する。
これらの照明光はダイクロイックミラー3,12により
細胞に照射されると共に、視野絞り4で細胞上における
照射範囲が規制される。
【0009】細胞上の所定領域に照射されたフォトリシ
ス光によりCaged Calcium とカルシウムイオンの結合が
解除されてカルシウムイオンが放出される。このカルシ
ウムイオンが予め細胞内に注入されていたカルシウムイ
オン用蛍光試薬と結合する。一方、カルシウムイオンと
結合した蛍光試薬は、観察用照明光学系1の励起光光源
13からの励起光により励起されて蛍光を発する。その
蛍光を観察光学系5を介して観察,測光する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した装
置は、蛍光観察用の励起光の照射範囲とフォトリシス反
応を起こすためのフォトリシス光の照射範囲とを細胞上
で一致させるため、視野絞りを双方の光束を制限し得る
光路上に配置している。そのため、フォトリシス反応の
起こった範囲以外の領域の蛍光観察を行う場合は、フォ
トリシス反応の終了後に視野絞りを広げてから観察しな
ければならない。
【0011】一方で、生体内の物質の反応は極めて速
い。例えば、フォトリシス光を照射後、約1msecで
カルシウムイオンが放出され、又放出したカルシウムイ
オンをトリガとしてフォトリシス光の照射されていない
隣接領域におけるカルシウムイオン濃度は数m〜数十m
secのオーダーで変化する。特に、標本が神経系の細
胞等であれば、膜電位の刺激応答,神経伝達物質などの
反応はさらに速いことが知られている。
【0012】本来、Caged compoundは、この様な生体内
の速い反応に対して、外から生体内へ人為的に物質を加
えた場合の拡散の影響による,時間的,空間的なズレを
除去するために用いられている試薬である。従って、局
部にフォトリシス反応を起こさせた後に、視野絞りを広
げ、フォトリシス反応の起こっていない隣接領域の観察
を行う場合にはタイムラグが生じてしまい好ましくな
い。
【0013】また、フォトリシス反応を起こさせるため
のフォトリシス用照明光は紫外光域の場合が多く、蛍光
観察用の励起光は可視光域の場合が多いが、通常の蛍光
観察に用いられる対物レンズは紫外域まで収差補正がな
されていない。そのために、観察用照明光学系の光路と
フォトリシス用照明光学系の光路とでは標本と共役な視
野絞りの光軸方向の位置が異なることとなる。また、フ
ォトリシス用照明光学系における視野絞りの標本と共役
な光軸方向位置は、対物レンズの種類,フォトリシス用
照明光の波長によっても異なる。
【0014】従って、観察用照明光学系とフォトリシス
用照明光学系とで共通の視野絞りを使用したり、視野絞
りの光軸方向位置が固定の場合には、対物レンズの交換
もしくはフォトリシス光の波長切換え等に起因する上記
変化に対処することができず、標本上での視野絞りの像
がボケた状態となるので、フォトリシス用照明光が不必
要な領域にまで照射されることとなり、優れた空間分解
能で生体内での物質の変化を観察,測定できるといった
フォトアクチベーションまたはフォトインアクチベーシ
ョン本来の効果を減殺してしまうことになる。
【0015】本発明は、以上のような実情に鑑みてなさ
れたもので、フォトリシス光の照射範囲よりも広い視野
で蛍光観察を行うことができ、かつ、フォトリシス光の
照射範囲を正確に規制することができ、時間的,空間的
な分解能を改善できる落射照明装置を提供することを目
的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の落射照明装置は、標本からの光を結像して観
察像を形成する観察光学系の光路上に波長選択性の光学
素子を配置し、観察照明光学系で生成した第1の照明光
を前記波長選択素子に入射して前記観察光学系の光軸と
同軸的に導光し、第1の照明光を前記標本に照射するも
のにおいて、前記標本にフォトリシス反応を起こさせる
ための第2の照明光を生成するフォトリシス用照明光学
系と、前記観察照明光学系の光路上であって前記標本と
光学的に共役な位置に配置され、前記第1の照明光の照
野を規制し、開口形状,寸法,光軸方向位置及び光軸に
垂直な面内における開口位置の少なくとも一つが可変の
第1の絞りと、前記フォトリシス用照明光学系の光路上
であって前記標本と光学的に共役な位置に配置され、前
記第2の照明光の照野を規制し、開口形状,寸法,光軸
方向位置及び光軸に垂直な面内における開口位置の少な
くとも一つが可変の第2の絞りとを具備する構成とし
た。
【0017】
【作用】以上のように構成された本発明の落射照明装置
では、第1の照明光を標本に照射するための観察照明用
光学系の照野が第1の絞りで規制され、第2の照明光を
標本に照射するためのフォトリシス用照明光学系の照野
が第2の絞りで規制される。すなわち、各照明光学系に
各々の照野を規制するための視野絞りが設けられてお
り、各照明光毎に独立して、絞り形状,寸法,光軸方向
位置,光軸に垂直な面内での位置の少なくとも一つが可
変となっている。そのため、第1の照明光を使っての視
野範囲と第2の照明光を使っての視野範囲とを独立に設
定することができ、しかも第1,第2の絞りは対物レン
ズ,照明光の波長に対応して視野像がボケない位置まで
各々独立に光軸方向へ移動することができ、標本への視
野絞り像のフォーカスを行うことができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1には本発明の落射照明装置を備えた顕微鏡の実施例が
示されている。本実施例の顕微鏡は、標本Sからの光を
結像して標本像Mを形成する観察光学系21が顕微鏡本
体に設けられ、励起光生成部22およびフォトリシス光
生成部23を備えた落射蛍光投光管が顕微鏡本体に取付
けられている。
【0019】観察光学系21は、その光軸21a上に標
本S側から順に、対物レンズ24、ダイクロイックミラ
ー25、吸収フィルター26、結像レンズ27が配置さ
れている。後述する各種照明光で照明した標本Sからの
光は、対物レンズ24に入射し、その対物レンズ24を
通過した光束がダイクロイックミラー25および吸収フ
ィルター26を介して結像レンズ27に入射し、所定の
結像面に対物レンズ24及び結像レンズ27による標本
像Mが形成され、この標本像Mと共役の位置に配置され
た図示しない接眼レンズ,TVカメラ,写真カメラ,測
光装置により観察及び測定される。
【0020】励起光生成部22は、励起光光源31から
出射した光をコレクタレンズ32で集光した後、励起フ
ィルタ33に入射して所望の蛍光色素を励起するのに必
要な波長のみを選択して第1の照明光としての励起光を
生成する。そして観察照野を規制する第1の視野絞り3
4に励起光を通してから、励起光の波長域に透過波長帯
域を持つダイクロイックミラー35に入射する。さらに
ダイクロイックミラー35を透過した励起光を視野絞り
投影レンズ36に通してから上記観察光学系21に設け
られたダイクロイックミラー25に入射している。ダイ
クロイックミラー25は蛍光波長域と透過波長域を持
ち、励起光の入射角に対して45度に傾けられている。
蛍光照明光学系は、励起光生成部22,ダイクロイック
ミラー35,視野絞り投影レンズ36,ダイクロイック
ミラー25,対物レンズ24等から構成される。なお、
ダイクロイックミラー35は光軸に対して挿脱自在にな
っている。
【0021】フォトリシス光生成部23は、フォトリシ
ス用光源41から発生させた光をコレクタレンズ42で
集光し、その光束を電子シャッター43を介してバンド
パスフィルタ44に入射する。バンドパスフィルタ44
は入射光束の中から標本にフォトリシス反応を起こさせ
るのに必要な波長を選択し第2の照明光としてのフォト
リシス光を生成する。そのフォトリシス光を第2の視野
絞り45を通してから上記ダイクロイックミラー35に
入射している。ダイクロイックミラー35は、フォトリ
シス光の入射方向に対して45度の傾きを持っており、
蛍光照明光学系の光軸と同軸的にフォトリシス光を導光
する。フォトリシス用照明光学系は、フォトリシス光生
成部23、ダイクロイックミラー35、視野絞り投影レ
ンズ36,ダイクロイックミラー25,対物レンズ24
等から構成される。
【0022】ここで、第1の視野絞り34は、視野絞り
投影レンズ36により励起光生成部22の光路上に移さ
れた標本Sと光学的に共役な位置に配置されている。こ
の第1の視野絞り34は、開口中心を光軸に一致させて
おり、開口径が変化自在になっている。また必要に応じ
て光軸方向および光軸に垂直方向へ移動させることがで
きるように構成されている。
【0023】また、第2の視野絞り45は、視野絞り投
影レンズ36およびダイクロイックミラー35によりフ
ォトリシス光生成部23の光路上に移された標本Sと光
学的に共役な位置に配置されている。この第2の視野絞
り45は、各々径の異なる開口部を有する複数の開口部
材と、それら開口部材を選択的に光軸上に配置するシフ
トホルダー46とからなる。各開口部材は,その開口部
がピンホール、細長いスリットなど種々の形状のものが
あり、また同一形状であっても寸法または形成位置が異
なるものが用意される。さらにシフトホルダー46内で
開口部材を光軸と垂直方向に移動させることができ、か
つ対物レンズノ種類に応じて異なる長さのスペーサ47
等によりフォトリシス光生成部23を光軸方向へ移動さ
せることができる。
【0024】次に、以上のように構成された本実施例の
動作について説明する。先ず、励起光生成部22の光路
上において標本Sと光学的に共役な位置に第1の視野絞
り34を配置し、同様にフォトリシス光生成部23の光
路上において標本Sと光学的に共役な位置に第2の視野
絞り45を配置する。また第1の視野絞り34を蛍光観
察の観察視野に対応した開口径位置に調節する。第2の
視野絞り45では、フォトリシス反応を起こさせる標本
上の位置,形状,大きさなどの条件を満足する開口部材
を選択して位置調節を行い光軸上に配置する。特に、第
2の視野絞り45の開口は微小であるため、対物レンズ
24固有の収差,フォトリシス光の波長により第2の視
野絞り45の像がボケやすい。
【0025】本実施例では、第1の視野絞り34と第2
の視野絞り45とが独立に調整可能となっているので、
第2の視野絞り45を、第1の視野絞り35とは別に、
対物レンズ24の収差およびフォトリシス光の波長を考
慮してシャープな像を形成し得る位置に来るように光軸
方向へ微調整できる。
【0026】一方、標本SにCaged Compoundと蛍光試薬
を注入し、その標本S内の所望の細胞を観察光学系21
の光軸21a上へ移動し、観察光学系21の対物レンズ
24の焦点を標本S表面に合わせる。
【0027】次に、フォトリシス用光源41および励起
光光源35を駆動してフォトリシス用の照明光および蛍
光観察用の照明光を発生する。フォトリシス用光源41
から出射したフォトリシス光(a)は,コレクタレンズ
42により集光され電子シャッター43を介してバンド
パスフィルタ44に入射する。バンドパスフィルタ44
はフォトリシス反応に有効で、かつ、標本Sにダメージ
を与えない波長を選択するように設定されており、その
ような波長の光、すなわちフォトリシス光が抽出され
る。このフォトリシス光(a)は第2の視野絞り45を
通過することにより、第2の視野絞り45に挿入されて
いる開口部材の開口形状にし応じた光束径となる。この
ように第2の視野絞り45を通過したフォトリシス光
(a)はダイクロイックミラー35により観察用照明光
学系の光軸と同軸的に導光される。そして観察光学系2
1の光軸21a上に配置されたダイクロイックミラー3
5で反射して、観察光学系21の光軸21aと同軸的に
導光され、対物レンズ24を通って標本Sに入射する。
その結果、標本Sの照射領域ではフォトリシス反応が引
き起こされる。
【0028】なお、フォトリシス反応後の標本内の比較
的応答速度の遅い変化を観察,計測する場合は、比較的
出力の低いフォトリシス用光源41を用い、数百mse
c〜数secのフォトリシス光を照射する場合がある。
このような場合には、電子シャッター43に照射時間を
設定しておき、設定照射時間だけ電子シャッター43が
開くように動作制御する。
【0029】逆に、フォトリシス反応後、数百μsec
〜数msecという極めて応答速度の速い変化を観察,
計測する場合は、出力の大きいフラッシュランプ等をフ
ォトリシス用光源41として用い、経時的変化を観察,
測定する場合の計測時間の起点とする。この場合には電
子シャッター43は使用しない。
【0030】また一方で、上記標本Sへは観察用照明光
学系から励起光が照射される。すなわち、励起光源31
から出力された照明光がコレクタレンズ32で集光さ
れ、所望の蛍光色素を励起するのに必要な波長が励起フ
ィルタ33で抽出される。この励起光(b)は第1の視
野絞り34を通過する際に所定の照射範囲となるように
光束形状が規制される。この励起光(b)は、ダイクロ
イックミラー25により観察光軸21aと同軸的に導光
され、視野絞り投影レンズ36および対物レンズ24に
より第1の視野絞り34で規制された観察照野で標本S
に照射される。第1の視野絞り34は上記第2の視野絞
り45とは独立して開口径(観察照野)を自在に調整す
ることができ、フォトリシス光による照明範囲よりも大
きく又は小さくすることができる。
【0031】例えば、第1の視野絞り34による照野が
第2の視野絞り45による照野よりも十分に大きくなる
ように、双方の視野絞り34,45を調整した場合の観
察視野の例を図2に示している。蛍光照明光学系の視野
範囲となる照野50の中に所定の細胞S′が存在し、そ
の細胞S′上の所定領域にフォトリシス光による照野5
1が形成されている。このフォトリシス光による照野5
1にフォトリシス反応が起こされる。具体的には、第1
の視野絞り34を十分に大きな開口となるように調節
し、第2の視野絞り45に中央にピンホールが形成され
た開口部材を選択した場合に、このような2つの観察照
野が形成される。
【0032】以上のようにして標本Sに照射されたフォ
トリシス光によるフォトリシス反応が終了した後、活性
化された蛍光色素もしくは活性化された生体内物質が予
め標本S内に注入されていた蛍光色素と結合することに
より、励起光(b)により励起され標本Sが蛍光cを発
する。蛍光cは観察光学系21の対物レンズ24に入射
し、ダイクロイックミラー25を透過して吸収フィルタ
ー26に入射する。吸収フィルター26で余分な波長が
カットされた光が結像レンズ27により所定位置に像を
結ぶ。この標本像は図示しない接眼レンズ,TVカメ
ラ,測光装置等により観察または測定される。
【0033】ここで、標本上におけるフォトリシス光に
よる照野(フォトリシス反応を起こさせる領域)を変更
する場合は、第2の視野絞り45において任意の形状,
寸法の開口部材を選択して開口部材を所望の位置に調節
した後に、光軸上に配置する。蛍光照明光学系による蛍
光観察の視野範囲を変更する場合には、第1の視野絞り
34の開口径位置を調節する。
【0034】以上の操作により、励起光による照野50
を再設定し、その照野50の範囲内の任意位置に、任意
形状,任意寸法のフォトリシス光による照野51を設定
できる。
【0035】なお、上記観察工程においてフォトリシス
終了後は、ダイクロイックミラー35を光路から外した
状態で蛍光観察を行うことが好ましい。ダイクロイック
ミラー35を光路から外すことにより、照明効率を上げ
ることができるからである。
【0036】このように本実施例によれば、励起光生成
部22およびフォトリシス光生成部23に、それぞれ独
立して各々の照明光の照野を規制し、開口形状,寸法,
光軸方向位置及び光軸に垂直な面内における開口位置が
可変の第1の視野絞り34,第2の視野絞り45を備え
たので、蛍光照明光学系の視野とフォトリシス用照明光
学系の視野を独立して開口調整,フォーカス調整可能と
なる。従って、細胞S′の任意の局部にフォトリシス反
応を起こし、蛍光観察はそれよりも広い視野で行うこと
が可能となる。その結果、フォトリシス反応を起こさせ
た領域以外への生体の物質,刺激の伝播をフォトリシス
反応の開始と同時に時間的な遅れを生じることなく観
察,測定することが可能である。
【0037】また本実施例によれば、第1,第2の絞り
34,45を光軸方向へ移動可能にしたので、視野絞り
像を対物レンズ24の色収差の影響を除去して投影可能
となり、異なる対物レンズ24を使用する場合であって
も、第1,第2の視野絞り34,45の像をシャープに
結像させることができ、観察,測定精度の改善を図るこ
とができる。
【0038】なお、上記実施例では、励起光生成部22
の励起光とフォトリシス光生成部23のフォトリシス光
とを同一のダイクロイックミラー25により観察光学系
21の光軸21aに導いているが、異なるダイクロイッ
クミラーで導光するようにしても良い。また励起光生成
部22とフォトリシス光生成部23とは必ずしも同じレ
ンズを使用する必要はなく、各々の光路に標本Sと共役
な位置にそれぞれ独立に視野絞りが配置されていれば良
い。
【0039】また、上記実施例では第1の視野絞り34
を開口径および光軸に垂直な方向の位置を可変にすると
共に光軸方向へ移動可能に構成しているが、観察方法に
よっては、光軸方向位置を固定させても良い。また、第
2の視野絞り45の像のボケをなくすのであれば、光軸
方向への移動のみを可能にして開口形状等の可変機能を
持たせなくてもよい。本発明は上記実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々
変形実施可能である。
【0040】
【発明の効果】以上詳記したように本発明の落射照明装
置によれば、観察照明光学系とフォトリシス用照明光学
系の各々に視野範囲,光軸位置などを独立に可変の第
1,第2の視野絞りを設けたので、フォトリシス光の照
射範囲よりも広い視野で蛍光観察を行うことができ、か
つ、フォトリシス光の照射範囲を正確に規制することが
でき、時間的,空間的な分解能を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の落射照明装置を備えた顕微鏡の一実施
例を示す図である。
【図2】図1に示す顕微鏡の観察光学系にて観察される
観察視野例を示す図である。
【図3】従来の落射投光管の構成図である。
【符号の説明】
21…観察光学系、22…励起光生成部、23…フォト
リシス光生成部、24…対物レンズ、25,35…ダイ
クロイックミラー、26…吸収フィルター、27…結像
レンズ、31…励起光光源、33…励起フィルター、3
4…第1の視野絞り、36…視野絞り投影レンズ、41
…フォトリシス光源、44…バンドパスフィルタ、45
…第2の視野絞り。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 標本からの光を結像して観察像を形成す
    る観察光学系の光路上に波長選択性の光学素子を配置
    し、観察照明光学系で生成した第1の照明光を前記波長
    選択素子に入射して前記観察光学系の光軸と同軸的に導
    光し、第1の照明光を前記標本に照射する落射照明装置
    において、 前記標本にフォトリシス反応を起こさせるための第2の
    照明光を生成し、その第2の照明光を前記標本へ照射す
    るフォトリシス用照明光学系と、 前記観察照明光学系の光路上であって前記標本と光学的
    に共役な位置に配置され、前記第1の照明光の照野を規
    制し、開口形状,寸法,光軸方向位置及び光軸に垂直な
    面内における開口位置の少なくとも一つが可変の第1の
    絞りと、 前記フォトリシス用照明光学系の光路上であって前記標
    本と光学的に共役な位置に配置され、前記第2の照明光
    の照野を規制し、開口形状,寸法,光軸方向位置及び光
    軸に垂直な面内における開口位置の少なくとも一つが可
    変の第2の絞りとを具備したことを特徴とする落射照明
    装置。
JP20516193A 1993-08-19 1993-08-19 落射照明装置 Withdrawn JPH0756092A (ja)

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JP20516193A JPH0756092A (ja) 1993-08-19 1993-08-19 落射照明装置

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