JPH06160724A - フラッシュフォトリシス用顕微鏡 - Google Patents
フラッシュフォトリシス用顕微鏡Info
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- JPH06160724A JPH06160724A JP4329885A JP32988592A JPH06160724A JP H06160724 A JPH06160724 A JP H06160724A JP 4329885 A JP4329885 A JP 4329885A JP 32988592 A JP32988592 A JP 32988592A JP H06160724 A JPH06160724 A JP H06160724A
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- light
- sample
- illumination
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 観察又は測光する領域と、フラッシュ光を照
射してフォトリシス反応を起こさせる領域とを、容易に
独立して規定可能なフラッシュフォトリシス用顕微鏡を
提供することである。 【構成】 照明用視野絞りとフラッシュ用視野絞りとを
独立に設け、照明光の照射範囲とフラッシュ光の照射範
囲とを個別に規定可能とした。
射してフォトリシス反応を起こさせる領域とを、容易に
独立して規定可能なフラッシュフォトリシス用顕微鏡を
提供することである。 【構成】 照明用視野絞りとフラッシュ用視野絞りとを
独立に設け、照明光の照射範囲とフラッシュ光の照射範
囲とを個別に規定可能とした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフラッシュフォトリシス
用顕微鏡に関するものである。更に詳しくはケージドカ
ルシウム、ケージドフルオレセイン(caged fluorescei
n)などのケージド化合物(caged compounds)をロード
した標本の観察および測定に用いられるフラッシュフォ
トリシス用顕微鏡に関するものである。
用顕微鏡に関するものである。更に詳しくはケージドカ
ルシウム、ケージドフルオレセイン(caged fluorescei
n)などのケージド化合物(caged compounds)をロード
した標本の観察および測定に用いられるフラッシュフォ
トリシス用顕微鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】紫外光(UV光)が照射されると光化学
反応を起こして、種々の化学物質やイオンが解離する試
薬を「ケージドコンパウンド(Caged Compounds))」と
称している。この試薬を生体細胞内に入れ、紫外光を数
ミリ秒〜数十ミリ秒の間照射すると、試薬より特定の化
学物質またはイオンが解離し、細胞内にあらかじめ注入
されている蛍光試薬と選択的に結合し、その結果蛍光を
発する。この蛍光強度を測定することにより、細胞内に
おける目的物質の瞬間的な濃度や過渡的変化を測定した
り、運動の状態や変化を調べることができる。ケージド
コンパウンドとしては、ATP(アデノシントリホフフ
ァタ−ゼ)を解離させるケージドATPやカルシウムイ
オンを解離させるケージドカルシウム等が知られてい
る。
反応を起こして、種々の化学物質やイオンが解離する試
薬を「ケージドコンパウンド(Caged Compounds))」と
称している。この試薬を生体細胞内に入れ、紫外光を数
ミリ秒〜数十ミリ秒の間照射すると、試薬より特定の化
学物質またはイオンが解離し、細胞内にあらかじめ注入
されている蛍光試薬と選択的に結合し、その結果蛍光を
発する。この蛍光強度を測定することにより、細胞内に
おける目的物質の瞬間的な濃度や過渡的変化を測定した
り、運動の状態や変化を調べることができる。ケージド
コンパウンドとしては、ATP(アデノシントリホフフ
ァタ−ゼ)を解離させるケージドATPやカルシウムイ
オンを解離させるケージドカルシウム等が知られてい
る。
【0003】ケージドコンパウンドに光化学反応を起こ
させるためにフラッシュ光を用いる手法を、フラッシュ
フォトリシス(Flash Photolysis) と称している。フォ
トリシス用の波長域と、標本観察および測光のための照
明用の波長域とを異ならせることによって、フラッシュ
光が測光に悪影響を及ぼしたり、標本の褪色を促進させ
ないように工夫されている。一般にはフォトリシス用と
してUV光が、照明用として可視光が使用される。
させるためにフラッシュ光を用いる手法を、フラッシュ
フォトリシス(Flash Photolysis) と称している。フォ
トリシス用の波長域と、標本観察および測光のための照
明用の波長域とを異ならせることによって、フラッシュ
光が測光に悪影響を及ぼしたり、標本の褪色を促進させ
ないように工夫されている。一般にはフォトリシス用と
してUV光が、照明用として可視光が使用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、顕微鏡を使用
した従来のフラッシュフォトリスでは、顕微鏡の外部か
ら標本にダイレクトにフラッシュ光を照射していた。し
かし従来の照射方法ではフラッシュ光を標本上の目的の
位置に正確に導くことが難しく、目的の位置から外れて
照射してしまうことがしばしばあった。特に正立顕微鏡
の場合、対物レンズが標本の直上に極めて接近して存在
するために、対物レンズの真下の標本にフラッシュ光を
照射することが困難であるという問題点があった。さら
にこの従来の照射方法では、フォトリシス反応を起こし
たい微小領域にビ−ムを絞ることができないため、目的
の位置の周辺部分も感光させてしまうという問題もあっ
た。また、フラッシュ照射範囲を予め確認することも困
難であった。
した従来のフラッシュフォトリスでは、顕微鏡の外部か
ら標本にダイレクトにフラッシュ光を照射していた。し
かし従来の照射方法ではフラッシュ光を標本上の目的の
位置に正確に導くことが難しく、目的の位置から外れて
照射してしまうことがしばしばあった。特に正立顕微鏡
の場合、対物レンズが標本の直上に極めて接近して存在
するために、対物レンズの真下の標本にフラッシュ光を
照射することが困難であるという問題点があった。さら
にこの従来の照射方法では、フォトリシス反応を起こし
たい微小領域にビ−ムを絞ることができないため、目的
の位置の周辺部分も感光させてしまうという問題もあっ
た。また、フラッシュ照射範囲を予め確認することも困
難であった。
【0005】この解決手段として、フラッシュのランプ
ハウスからオプティカルファイバでフラッシュ光を取り
出し、ファイバ先端を標本に接近させる手法が最近では
用いられているが、照射範囲はファイバのバンドル径よ
り小さくはならず、細胞の一部分にミクロンオーダのス
ポットでフラッシュ光を当てる事は困難である。
ハウスからオプティカルファイバでフラッシュ光を取り
出し、ファイバ先端を標本に接近させる手法が最近では
用いられているが、照射範囲はファイバのバンドル径よ
り小さくはならず、細胞の一部分にミクロンオーダのス
ポットでフラッシュ光を当てる事は困難である。
【0006】一方、フラッシュの代わりに紫外線レーザ
を使用することも従来用いられていたが、レーザ光の強
度の調整と位置合わせが難しく、ビ−ムの径を小さくす
ることはできても任意のビ−ム径を得ることができず、
フレキシブルな応用は期待できない。また装置自体が大
型して扱い難い上に高価格であった。
を使用することも従来用いられていたが、レーザ光の強
度の調整と位置合わせが難しく、ビ−ムの径を小さくす
ることはできても任意のビ−ム径を得ることができず、
フレキシブルな応用は期待できない。また装置自体が大
型して扱い難い上に高価格であった。
【0007】フォトリシス反応を起こさせるUV光照射
領域と観察または測光しようとしている領域が一致して
いる場合には、フラッシュ光を照明光学系に導き入れる
と共に標本照明光とフラッシュ光の照射範囲を標本上で
同一になるように規定する視野絞りを備えた顕微鏡が有
効である。
領域と観察または測光しようとしている領域が一致して
いる場合には、フラッシュ光を照明光学系に導き入れる
と共に標本照明光とフラッシュ光の照射範囲を標本上で
同一になるように規定する視野絞りを備えた顕微鏡が有
効である。
【0008】一方フラッシュフォトリシスの手法は、細
胞や組織の動態的変化の観察または測定にも用いられ
る。例えば、細胞や組織の一部分にフラッシュ光を照射
してケージド試薬を反応させ、変化の伝播をフラッシュ
光照射部位39とは別の観察・測光部位40で観察また
は測光したり(図6(a))、照射スポットを包含する
範囲の経時的変化を観察や測定するような場合である
(図6(b))。このようなケースでは、観察または測
定のための照射領域とケージド試薬を反応させるための
フラッシュ光を照射する領域が互に独立に規定可能であ
り、個別に移動し、また大きさを変えられることが必要
である。
胞や組織の動態的変化の観察または測定にも用いられ
る。例えば、細胞や組織の一部分にフラッシュ光を照射
してケージド試薬を反応させ、変化の伝播をフラッシュ
光照射部位39とは別の観察・測光部位40で観察また
は測光したり(図6(a))、照射スポットを包含する
範囲の経時的変化を観察や測定するような場合である
(図6(b))。このようなケースでは、観察または測
定のための照射領域とケージド試薬を反応させるための
フラッシュ光を照射する領域が互に独立に規定可能であ
り、個別に移動し、また大きさを変えられることが必要
である。
【0009】本発明は上記の課題に鑑み、観察又は測光
する領域と、フラッシュ光を照射してフォトリシス反応
を起こさせる領域とを、容易に独立して規定可能なフラ
ッシュフォトリシス用顕微鏡を提供することを目的とす
る。
する領域と、フラッシュ光を照射してフォトリシス反応
を起こさせる領域とを、容易に独立して規定可能なフラ
ッシュフォトリシス用顕微鏡を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、照明光源から
射出される照明光を標本に照射するための照明光学系
と、フラッシュ光源から射出される、照明光とは異なる
波長域のフラッシュ光を標本に照射するためのフラッシ
ュ光学系と、フラッシュ光を照明光学系に同軸に導入す
るためのダイクロイックミラーと、照明光の照射範囲を
標本上で規定する照明用視野絞りと、フラッシュ光の照
射範囲を標本上で規定するフラッシュ用視野絞りと、標
本からの光学情報を受ける観察光学系とを備え、照明光
の照射範囲とフラッシュ光の照射範囲とが独立に規定可
能であるフラッシュフォトリシス用顕微鏡を構成した。
射出される照明光を標本に照射するための照明光学系
と、フラッシュ光源から射出される、照明光とは異なる
波長域のフラッシュ光を標本に照射するためのフラッシ
ュ光学系と、フラッシュ光を照明光学系に同軸に導入す
るためのダイクロイックミラーと、照明光の照射範囲を
標本上で規定する照明用視野絞りと、フラッシュ光の照
射範囲を標本上で規定するフラッシュ用視野絞りと、標
本からの光学情報を受ける観察光学系とを備え、照明光
の照射範囲とフラッシュ光の照射範囲とが独立に規定可
能であるフラッシュフォトリシス用顕微鏡を構成した。
【0011】本発明の一つの態様において、上記観察光
学系はフラッシュ光の波長域をカットする光学手段を有
する。
学系はフラッシュ光の波長域をカットする光学手段を有
する。
【0012】
【作用】標本照明用の照明光とフォトリシス用のフォト
リシス光とを同軸で標本上に照射することができる。そ
してフォトリシス光の照射位置および範囲と標本照明位
置および範囲を互に独立に規定できる。
リシス光とを同軸で標本上に照射することができる。そ
してフォトリシス光の照射位置および範囲と標本照明位
置および範囲を互に独立に規定できる。
【0013】
【実施例】本発明における一実施例を図1乃至図8によ
り説明する。図1、図2及び図3はそれぞれ本発明にか
かる倒立顕微鏡に適用した一実施例の光路図、図4は一
実施例のダイクロイックミラーの透過・反射率特性を示
すグラフ、図5は一実施例の他のダイクロイックミラー
の透過・反射率特性を示すグラフ、図6は一実施例の標
本とフラッシュ光照射部位と範囲、観察光照射部位と範
囲を示すの関連図、図7は一実施例の別形態の光路図、
図8は一実施例のコンフォーカルを応用した別形態の光
路図である。
り説明する。図1、図2及び図3はそれぞれ本発明にか
かる倒立顕微鏡に適用した一実施例の光路図、図4は一
実施例のダイクロイックミラーの透過・反射率特性を示
すグラフ、図5は一実施例の他のダイクロイックミラー
の透過・反射率特性を示すグラフ、図6は一実施例の標
本とフラッシュ光照射部位と範囲、観察光照射部位と範
囲を示すの関連図、図7は一実施例の別形態の光路図、
図8は一実施例のコンフォーカルを応用した別形態の光
路図である。
【0014】図1において、観察および測光用の励起照
明光Bを供給する照明光学系1は、照明用の光源2、集
光レンズ3、励起フィルタ4、照明範囲を規定する視野
絞り12からなっている。光源2は水銀、キセノン、ハ
ロゲン、タングステンランプ等から選ばれ、可視光を放
射する。集光レンズ3は光軸方向に移動可能に設けら
れ、光源2のピント出しのために調整可能である。励起
フィルタ4は後述する蛍光試薬(Fluo3)の励起波長で
ある470〜490nmの光のみを通過させる特性を有
する。視野絞り12には、開閉または照射範囲の切換え
機能と心出し機能を有し、標本10上の照明範囲を規定
する。
明光Bを供給する照明光学系1は、照明用の光源2、集
光レンズ3、励起フィルタ4、照明範囲を規定する視野
絞り12からなっている。光源2は水銀、キセノン、ハ
ロゲン、タングステンランプ等から選ばれ、可視光を放
射する。集光レンズ3は光軸方向に移動可能に設けら
れ、光源2のピント出しのために調整可能である。励起
フィルタ4は後述する蛍光試薬(Fluo3)の励起波長で
ある470〜490nmの光のみを通過させる特性を有
する。視野絞り12には、開閉または照射範囲の切換え
機能と心出し機能を有し、標本10上の照明範囲を規定
する。
【0015】フォトリシス用の紫外線のフラッシュ光U
Vを供給するフラッシュ光学系5は、キセノン管によっ
て構成されるフラッシュ用の光源6、石英集光レンズ
7、バンドパスフィルタ8、フラッシュ光照射範囲を規
定する視野絞り19、視野絞り19を照明するランプ3
1と照明用レンズ32からなっている。石英集光レンズ
7は光軸方向に移動可能に設けられ、フラッシュ光源6
のピント出しのために調整可能である。
Vを供給するフラッシュ光学系5は、キセノン管によっ
て構成されるフラッシュ用の光源6、石英集光レンズ
7、バンドパスフィルタ8、フラッシュ光照射範囲を規
定する視野絞り19、視野絞り19を照明するランプ3
1と照明用レンズ32からなっている。石英集光レンズ
7は光軸方向に移動可能に設けられ、フラッシュ光源6
のピント出しのために調整可能である。
【0016】バンドパスフィルタ8はフォトリシスに使
用する紫外線波長域すなわち280〜380nmの光の
みを通過させる特性を有する。またバンドパスフィルタ
8は光路から挿脱可能に設けられ、光路から退避するこ
とにより、視野絞り19を可視光で照明し、視野絞り1
9の位置および大きさを標本観察用の接眼レンズ16を
通して確認することができる。視野絞り19は、絞り羽
根による視野径の開閉またはスライダ上に並べた絞りの
切換えによる照射範囲の切換え機能と心出し機能を有
し、フォトリシス用のフラッシュ光UVの標本10上へ
の照射範囲を規定する。
用する紫外線波長域すなわち280〜380nmの光の
みを通過させる特性を有する。またバンドパスフィルタ
8は光路から挿脱可能に設けられ、光路から退避するこ
とにより、視野絞り19を可視光で照明し、視野絞り1
9の位置および大きさを標本観察用の接眼レンズ16を
通して確認することができる。視野絞り19は、絞り羽
根による視野径の開閉またはスライダ上に並べた絞りの
切換えによる照射範囲の切換え機能と心出し機能を有
し、フォトリシス用のフラッシュ光UVの標本10上へ
の照射範囲を規定する。
【0017】フラッシュ光学系5’はフラッシュ光学系
5と異なった態様の例である。図2に示すように、光源
6、石英集光レンズ7、バンドパスフィルタ8、フラッ
シュ光照射範囲を規定する視野絞り19、視野絞り19
を照明するランプ31と照明用レンズ32はフラッシュ
光学系5と同様である。石英バンドルファイバやリキッ
ドファイバなどUV光の透過率の高い材質よりなるファ
イバ33を通過した光は、ピント出しのために調節可能
な石英集光レンズ34によりフラッシュ光UVの標本1
0上への照射範囲を規定する為の視野絞り19上へ照射
される。視野絞り19は、単独で心出し可能であっても
かまわないが、石英集光レンズ34と視野絞り19とか
らなるユニット35全体の移動で心出し可能としても良
い。
5と異なった態様の例である。図2に示すように、光源
6、石英集光レンズ7、バンドパスフィルタ8、フラッ
シュ光照射範囲を規定する視野絞り19、視野絞り19
を照明するランプ31と照明用レンズ32はフラッシュ
光学系5と同様である。石英バンドルファイバやリキッ
ドファイバなどUV光の透過率の高い材質よりなるファ
イバ33を通過した光は、ピント出しのために調節可能
な石英集光レンズ34によりフラッシュ光UVの標本1
0上への照射範囲を規定する為の視野絞り19上へ照射
される。視野絞り19は、単独で心出し可能であっても
かまわないが、石英集光レンズ34と視野絞り19とか
らなるユニット35全体の移動で心出し可能としても良
い。
【0018】フラッシュ光学系5’では、ファイバ33
を長くすることによりにより、フラッシュ光源6を顕微
鏡から離して設置できるため、フラッシュ発光時にフラ
ッシュ光源6から発せられる振動の影響を防止できると
共に、フラッシュ発光時の電磁ノイズから顕微鏡系を隔
離する方策を施すことが可能になる。
を長くすることによりにより、フラッシュ光源6を顕微
鏡から離して設置できるため、フラッシュ発光時にフラ
ッシュ光源6から発せられる振動の影響を防止できると
共に、フラッシュ発光時の電磁ノイズから顕微鏡系を隔
離する方策を施すことが可能になる。
【0019】またランプ31の代わりに照明光源2より
発する可視光成分を導くオプティカルファイバ36に置
き換えても良い。UVカットフィルタ37がオプティカ
ルファイバ36の照明光学系1側の先端部に設けられて
いる。
発する可視光成分を導くオプティカルファイバ36に置
き換えても良い。UVカットフィルタ37がオプティカ
ルファイバ36の照明光学系1側の先端部に設けられて
いる。
【0020】ダイクロイックミラー9は、照明光学系1
から射出した長波長の励起照明光Bを透過し、フラッシ
ュ光学系5またはフラッシュ光学系5’から射出したフ
ラッシュ光UVおよびランプ31またはファイバ36に
よる視野絞りの照明光を反射する。このダイクロイック
ミラー9によって照明光学系1にフラッシュ光学系5か
らのフラッシュ光UVが同軸に導入される。なお、ダイ
クロイックミラー9の透過・反射率特性の例を図4に示
す。図4は一実施例のダイクロイックミラーの透過・反
射率特性を示すグラフである。
から射出した長波長の励起照明光Bを透過し、フラッシ
ュ光学系5またはフラッシュ光学系5’から射出したフ
ラッシュ光UVおよびランプ31またはファイバ36に
よる視野絞りの照明光を反射する。このダイクロイック
ミラー9によって照明光学系1にフラッシュ光学系5か
らのフラッシュ光UVが同軸に導入される。なお、ダイ
クロイックミラー9の透過・反射率特性の例を図4に示
す。図4は一実施例のダイクロイックミラーの透過・反
射率特性を示すグラフである。
【0021】標本10は図示なきステージ上に載置さ
れ、その下方には対物レンズ11が配置されている。こ
の対物レンズ11に関して標本10と共役な位置に配置
された視野絞り12は、観察および測光の視野を限定す
るものである。一方フラッシュ光学系5またはフラッシ
ュ光学系5’からのフラッシュ光UVは標本10と共役
に配置された視野絞り19により照射領域が限定され
る。
れ、その下方には対物レンズ11が配置されている。こ
の対物レンズ11に関して標本10と共役な位置に配置
された視野絞り12は、観察および測光の視野を限定す
るものである。一方フラッシュ光学系5またはフラッシ
ュ光学系5’からのフラッシュ光UVは標本10と共役
に配置された視野絞り19により照射領域が限定され
る。
【0022】ダイクロイックミラー13は、前述のダイ
クロイックミラー9とは異なった特性を有し、励起照明
光Bとフラッシュ光UVとの何れも対物レンズ11およ
び標本10に向けて反射し、標本から発せられた蛍光F
Lをフィルタ14および観察光学系15に向けて透過す
る。このダイクロイックミラー13の透過・反射率特性
は図5の(a)または(b)に示す如くである。図5は
一実施例の他のダイクロイックミラーの透過・反射率特
性を示すグラフである。
クロイックミラー9とは異なった特性を有し、励起照明
光Bとフラッシュ光UVとの何れも対物レンズ11およ
び標本10に向けて反射し、標本から発せられた蛍光F
Lをフィルタ14および観察光学系15に向けて透過す
る。このダイクロイックミラー13の透過・反射率特性
は図5の(a)または(b)に示す如くである。図5は
一実施例の他のダイクロイックミラーの透過・反射率特
性を示すグラフである。
【0023】フィルタ14は、観察および測光に必要な
標本由来の蛍光FLのみを透過し、励起照明光Bやフラ
ッシュ光UVによる迷光や、標本から発生される不要な
波長域の光を吸収するために設けられている。観察光学
系15は、標本観察用の接眼レンズ16、フォトメータ
等の測光装置17、およびフィルタ14からの蛍光FL
を接眼レンズ16と測光装置17とにそれぞれ向けるた
めのビームスプリッタ18を含む。
標本由来の蛍光FLのみを透過し、励起照明光Bやフラ
ッシュ光UVによる迷光や、標本から発生される不要な
波長域の光を吸収するために設けられている。観察光学
系15は、標本観察用の接眼レンズ16、フォトメータ
等の測光装置17、およびフィルタ14からの蛍光FL
を接眼レンズ16と測光装置17とにそれぞれ向けるた
めのビームスプリッタ18を含む。
【0024】視野絞り12により範囲が規定される励起
照明光Bによる標本上の照明領域と視野絞り19により
フラッシュ光UVによる標本上の照射領域とを観察光学
系15を用いてフォトリシスの実行前に確認する時に
は、図3に例示するように、ダイクロイックミラー13
とフィルタ14を一体的に光路外に退避操作し、代わり
にダイクロイックミラー13の位置にハーフミラー23
を配置させるか、ダイクロイックミラー13を残しフィ
ルタ14のみを37とは別なUVカットフィルタ38と
入れ換えることにより観察できる。
照明光Bによる標本上の照明領域と視野絞り19により
フラッシュ光UVによる標本上の照射領域とを観察光学
系15を用いてフォトリシスの実行前に確認する時に
は、図3に例示するように、ダイクロイックミラー13
とフィルタ14を一体的に光路外に退避操作し、代わり
にダイクロイックミラー13の位置にハーフミラー23
を配置させるか、ダイクロイックミラー13を残しフィ
ルタ14のみを37とは別なUVカットフィルタ38と
入れ換えることにより観察できる。
【0025】後者のフィルタ14と38を切換える方式
は、視野絞り19の像が前者の方式と比べて暗くなる欠
点はあるが、ダイクロイックミラー13が固定のためフ
ラッシュ光UVの標本上の照射位置精度は向上する。
は、視野絞り19の像が前者の方式と比べて暗くなる欠
点はあるが、ダイクロイックミラー13が固定のためフ
ラッシュ光UVの標本上の照射位置精度は向上する。
【0026】次に、本実施例で用いる試薬について説明
する。本実施例ではケージドコンパウンドとしてのケー
ジドカルシウム(Caged Calcium)試薬 Nitr5と、カル
シウムイオン測定用の蛍光試薬 Fluo3とが用いられ
る。ケージドカルシウム試薬Nitr5が注入された細胞組
織にUV光を照射すると、光化学反応によってカルシウ
ムイオンが Nitr5から瞬時に細胞内に放出される。蛍
光試薬 Fluo3はカルシウムイオンに結びついて、波長
470〜490nmの励起光の照射によって波長520
〜560nmの蛍光が発せられる。したがってこれら2
種類の試薬が注入された細胞標本に、励起照明光の照射
のもとでフラッシュ光UVを瞬時照射すれば、UV光に
応答して放出されたカルシウムイオンからの蛍光を観察
・測光することが可能になる。
する。本実施例ではケージドコンパウンドとしてのケー
ジドカルシウム(Caged Calcium)試薬 Nitr5と、カル
シウムイオン測定用の蛍光試薬 Fluo3とが用いられ
る。ケージドカルシウム試薬Nitr5が注入された細胞組
織にUV光を照射すると、光化学反応によってカルシウ
ムイオンが Nitr5から瞬時に細胞内に放出される。蛍
光試薬 Fluo3はカルシウムイオンに結びついて、波長
470〜490nmの励起光の照射によって波長520
〜560nmの蛍光が発せられる。したがってこれら2
種類の試薬が注入された細胞標本に、励起照明光の照射
のもとでフラッシュ光UVを瞬時照射すれば、UV光に
応答して放出されたカルシウムイオンからの蛍光を観察
・測光することが可能になる。
【0027】次に、本実施例の動作を説明する。顕微鏡
のステージに載置された標本10は上記2種類の試薬が
予め注入された細胞組織である。照明光源2を点灯する
と、照明光学系1から射出した励起照明光Bはダイクロ
イックミラー9を透過しダイクロイックミラー13で反
射して、対物レンズ11を介して標本10を照明する。
ダイクロイックミラー13とフィルタ14とを光路から
退避させ、ハーフミラー23を光路内に挿入すると、標
本10で反射した励起照明光Bはハーフミラー23を透
過して観察光学系15に到達するようになり、励起照明
光Bで照明された標本10の像を接眼レンズ16を通し
て観察可能になる。
のステージに載置された標本10は上記2種類の試薬が
予め注入された細胞組織である。照明光源2を点灯する
と、照明光学系1から射出した励起照明光Bはダイクロ
イックミラー9を透過しダイクロイックミラー13で反
射して、対物レンズ11を介して標本10を照明する。
ダイクロイックミラー13とフィルタ14とを光路から
退避させ、ハーフミラー23を光路内に挿入すると、標
本10で反射した励起照明光Bはハーフミラー23を透
過して観察光学系15に到達するようになり、励起照明
光Bで照明された標本10の像を接眼レンズ16を通し
て観察可能になる。
【0028】またはダイクロイックミラー13を光路中
に残したまま、フィルタ14を光路から退避させ、代わ
りにUVカットフィルタ38を行路内に挿入しても、眼
を紫外線にさらすことなく同様の効果が得られる。そこ
で標本10上に投影された視野絞り12の像を観察しな
がら絞り径を調節し、照明領域を所望の範囲に限定して
おく。また、光源2の像が対物レンズ11の瞳上に投影
された、いわゆるケーラー照明が得られるように集光レ
ンズ3の位置を調節しておく。
に残したまま、フィルタ14を光路から退避させ、代わ
りにUVカットフィルタ38を行路内に挿入しても、眼
を紫外線にさらすことなく同様の効果が得られる。そこ
で標本10上に投影された視野絞り12の像を観察しな
がら絞り径を調節し、照明領域を所望の範囲に限定して
おく。また、光源2の像が対物レンズ11の瞳上に投影
された、いわゆるケーラー照明が得られるように集光レ
ンズ3の位置を調節しておく。
【0029】フラッシュ光学系5の調整は、まずバンド
パスフィルタ8を光路から退避させ、ランプ31を点灯
させて可視光で視野絞り19を照明すると、視野絞り1
2同様標本10上に投影され、反射した視野絞り像はハ
ーフミラー23又はダイクロイックミラー13とUVカ
ットフィルタ38を透過して接眼レンズ16を通して4
00nm近辺の可視光で観察できる。標本10上に投影
された絞り像を観察しながら、絞りの中心位置と絞り径
を調整することにより、フラッシュ光UVの照射位置と
照射範囲が限定できる。
パスフィルタ8を光路から退避させ、ランプ31を点灯
させて可視光で視野絞り19を照明すると、視野絞り1
2同様標本10上に投影され、反射した視野絞り像はハ
ーフミラー23又はダイクロイックミラー13とUVカ
ットフィルタ38を透過して接眼レンズ16を通して4
00nm近辺の可視光で観察できる。標本10上に投影
された絞り像を観察しながら、絞りの中心位置と絞り径
を調整することにより、フラッシュ光UVの照射位置と
照射範囲が限定できる。
【0030】フラッシュ光学系5’の場合では、照射位
置を心出しユニット35で調整し、ファイバ端面のフォ
ーカス出しを石英集光レンズ34を前後に調整すること
で行う。
置を心出しユニット35で調整し、ファイバ端面のフォ
ーカス出しを石英集光レンズ34を前後に調整すること
で行う。
【0031】これらの調節が完了したら、ダイクロイッ
クミラー13とフィルタ14およびバンドパスフィルタ
8とを再び光路内に戻す。この状態でフラッシュ光源6
をトリガーすることによってキセノン管が放電し、フラ
ッシュ光学系5または5’からフラッシュ光UVが照射
される。フラッシュ光UVはバンドパスフィルタ8で紫
外線成分のみを選択した後、ダイクロイックミラー9、
13で反射され、視野絞り19で規定された照明領域と
同一領域内にある標本10上の部分に、対物レンズ11
を介して照射される。このUV光の照射に反応してケー
ジドカルシウム試薬は標本10の細胞組織内にカルシウ
ムイオンを放出し、そのカルシウムイオンと蛍光試薬と
が結びつき、励起照明光Bの照射を受けて蛍光が励起さ
れる。
クミラー13とフィルタ14およびバンドパスフィルタ
8とを再び光路内に戻す。この状態でフラッシュ光源6
をトリガーすることによってキセノン管が放電し、フラ
ッシュ光学系5または5’からフラッシュ光UVが照射
される。フラッシュ光UVはバンドパスフィルタ8で紫
外線成分のみを選択した後、ダイクロイックミラー9、
13で反射され、視野絞り19で規定された照明領域と
同一領域内にある標本10上の部分に、対物レンズ11
を介して照射される。このUV光の照射に反応してケー
ジドカルシウム試薬は標本10の細胞組織内にカルシウ
ムイオンを放出し、そのカルシウムイオンと蛍光試薬と
が結びつき、励起照明光Bの照射を受けて蛍光が励起さ
れる。
【0032】発生した蛍光FLは、対物レンズ11を通
り、ダイクロイックミラー13を透過し、フィルタ14
を透過して観察光学系15に導かれる。従って接眼レン
ズ16を通して肉眼でカルシウムイオンの発生状態を観
察することが可能であり、接眼レンズの代わりにテレビ
カメラを配置すればTVモニターを通して観察したり、
画像処理装置につなげて像を加工したりすることができ
る。また、フォトメータ17を動作して蛍光強度を測定
すれば、カルシウムイオンの濃度変化を知ることができ
る。
り、ダイクロイックミラー13を透過し、フィルタ14
を透過して観察光学系15に導かれる。従って接眼レン
ズ16を通して肉眼でカルシウムイオンの発生状態を観
察することが可能であり、接眼レンズの代わりにテレビ
カメラを配置すればTVモニターを通して観察したり、
画像処理装置につなげて像を加工したりすることができ
る。また、フォトメータ17を動作して蛍光強度を測定
すれば、カルシウムイオンの濃度変化を知ることができ
る。
【0033】以上本実施例を図に従って説明したが、同
じ倒立顕微鏡に適用するにあたり、図7に示す態様に構
成することもできる。照明用の光源2を点灯すると、照
明光学系1から射出した励起照明光Bは視野絞り12に
より照射領域を規定し、ダイクロイックミラー13で反
射し、ダイクロイックミラー9を透過し対物レンズ11
を介して標本10を照明する。接眼レンズ16を通して
観察し、励起照明光Bの照射範囲とフラッシュ光照射範
囲を決める。
じ倒立顕微鏡に適用するにあたり、図7に示す態様に構
成することもできる。照明用の光源2を点灯すると、照
明光学系1から射出した励起照明光Bは視野絞り12に
より照射領域を規定し、ダイクロイックミラー13で反
射し、ダイクロイックミラー9を透過し対物レンズ11
を介して標本10を照明する。接眼レンズ16を通して
観察し、励起照明光Bの照射範囲とフラッシュ光照射範
囲を決める。
【0034】次いで、フラッシュ光源6からフラッシュ
光UVを放射する。フラッシュ光UVはバンドパスフィ
ルタ8で紫外線成分のみを選択した後、視野絞り19で
照射領域を規定し、ダイクロイックミラー9で反射さ
れ、視野絞り19で規定された照明領域と同一領域内に
ある標本10上の部分に、対物レンズ11を介して照射
される。
光UVを放射する。フラッシュ光UVはバンドパスフィ
ルタ8で紫外線成分のみを選択した後、視野絞り19で
照射領域を規定し、ダイクロイックミラー9で反射さ
れ、視野絞り19で規定された照明領域と同一領域内に
ある標本10上の部分に、対物レンズ11を介して照射
される。
【0035】励起された蛍光FLは、対物レンズ11を
通り、ダイクロイックミラー9、ダイクロイックミラー
13を透過し、フィルタ14を透過して観察光学系15
に導かれ、接眼レンズ16を通して肉眼で観察すること
ができる。
通り、ダイクロイックミラー9、ダイクロイックミラー
13を透過し、フィルタ14を透過して観察光学系15
に導かれ、接眼レンズ16を通して肉眼で観察すること
ができる。
【0036】また図8は図7の構成の変形した一形態
で、照明光学系1はレーザ光源とスキャニング系を内蔵
するコンフォーカルユニット43と励起フィルタ4、視
野絞り12、ダイクロイックミラー13により構成され
ている。照明光学系1により射出した励起ビームBは、
全反射ミラー42により標本10上を、例えば図6
(c)に四角形により示すように、スキャニング機構ま
たは視野絞り12で規定される範囲でスキャニングし、
標本より蛍光FLが発光する。蛍光FLは同じ光路を戻
り、全反射ミラー42で反射され、再び照明光学系1の
一部を通過するが、ダイクロイックミラー13およびフ
ィルタ14を通過してコンフォーカルディテクタ部44
に入射し、43に含まれるスキャニング系と同期して図
示なきモニタ上に画像が形成される。フラッシュ光UV
の調整は、全反射ミラー42を光路から退避させ、観察
光学系15を通して行う。
で、照明光学系1はレーザ光源とスキャニング系を内蔵
するコンフォーカルユニット43と励起フィルタ4、視
野絞り12、ダイクロイックミラー13により構成され
ている。照明光学系1により射出した励起ビームBは、
全反射ミラー42により標本10上を、例えば図6
(c)に四角形により示すように、スキャニング機構ま
たは視野絞り12で規定される範囲でスキャニングし、
標本より蛍光FLが発光する。蛍光FLは同じ光路を戻
り、全反射ミラー42で反射され、再び照明光学系1の
一部を通過するが、ダイクロイックミラー13およびフ
ィルタ14を通過してコンフォーカルディテクタ部44
に入射し、43に含まれるスキャニング系と同期して図
示なきモニタ上に画像が形成される。フラッシュ光UV
の調整は、全反射ミラー42を光路から退避させ、観察
光学系15を通して行う。
【0037】次に本発明を正立顕微鏡に適用した他の実
施例について説明する。図9は正立顕微鏡の透過光側に
フラッシュ光学系5を配置した実施例の概念的構成図で
ある。照明用の光源2を点灯すると、照明光学系1から
射出した励起照明光Bは視野絞り12により照射領域を
規定し、ダイクロイックミラー13で反射し、対物レン
ズ11を介して標本10を照明する。接眼レンズ16を
通して観察し、励起照明光Bの照射範囲とフラッシュ光
照射範囲を決める。
施例について説明する。図9は正立顕微鏡の透過光側に
フラッシュ光学系5を配置した実施例の概念的構成図で
ある。照明用の光源2を点灯すると、照明光学系1から
射出した励起照明光Bは視野絞り12により照射領域を
規定し、ダイクロイックミラー13で反射し、対物レン
ズ11を介して標本10を照明する。接眼レンズ16を
通して観察し、励起照明光Bの照射範囲とフラッシュ光
照射範囲を決める。
【0038】次いで、フラッシュ光源6からフラッシュ
光UVを放射する。フラッシュ光UVはバンドパスフィ
ルタ8で紫外線成分のみを選択した後、視野絞り19で
照射領域を規定し、UV透過コンデンサレンズ41を介
して標本10を照明する。励起された蛍光FLは、対物
レンズ11を通り、ダイクロイックミラー13を透過
し、フィルタ14を透過して観察光学系15に導かれ、
接眼レンズ16を通して肉眼で観察することができる。
光UVを放射する。フラッシュ光UVはバンドパスフィ
ルタ8で紫外線成分のみを選択した後、視野絞り19で
照射領域を規定し、UV透過コンデンサレンズ41を介
して標本10を照明する。励起された蛍光FLは、対物
レンズ11を通り、ダイクロイックミラー13を透過
し、フィルタ14を透過して観察光学系15に導かれ、
接眼レンズ16を通して肉眼で観察することができる。
【0039】尚、本実施例とは異なる別の蛍光試薬およ
びケージド試薬を用いた場合でも同様に実施可能である
ことは言うまでもない。
びケージド試薬を用いた場合でも同様に実施可能である
ことは言うまでもない。
【0040】又視野絞り12および19は標本10と共
役関係を有する位置であれば各々照明光学系1内、フラ
ッシュ光学系5又フラッシュ光学系は5’中のどの部分
に配置してもよい。フラッシュ光学部位39が、観察測
光部位40に包含される図6(b)の場合であれば、図
1に想像線示すように、視野絞り12の代わりに視野絞
り12′を、標本10と共役関係を有する位置に視野絞
り19に対して直列に配置してもよい。
役関係を有する位置であれば各々照明光学系1内、フラ
ッシュ光学系5又フラッシュ光学系は5’中のどの部分
に配置してもよい。フラッシュ光学部位39が、観察測
光部位40に包含される図6(b)の場合であれば、図
1に想像線示すように、視野絞り12の代わりに視野絞
り12′を、標本10と共役関係を有する位置に視野絞
り19に対して直列に配置してもよい。
【0041】本実施例により、フォトリシス用のフォト
リシス光を対物レンズやコンデンサレンズのワーキング
ディスタンス(ストローク)や配置に制限されることな
く標本上に照射可能になると共に、顕微鏡の接眼レンズ
またはTVモニタを通して、標本照明用の照明範囲とフ
ラッシュ光の照射範囲を、予め同一視野内で確認可能に
なった。
リシス光を対物レンズやコンデンサレンズのワーキング
ディスタンス(ストローク)や配置に制限されることな
く標本上に照射可能になると共に、顕微鏡の接眼レンズ
またはTVモニタを通して、標本照明用の照明範囲とフ
ラッシュ光の照射範囲を、予め同一視野内で確認可能に
なった。
【0042】そして、フォトリシス光の照射位置および
範囲と標本照明位置および範囲を互に独立に規定できる
ことからフラッシュ光により引き起こされた局部的なフ
ォトリシス反応の伝播を経時的に2次元情報として得る
ことができ、又フラッシュ光を標本の必要範囲のみに照
射することが可能になったため、標本のフラッシュが不
要な部分での反応や褪色を防止できるようになった。
範囲と標本照明位置および範囲を互に独立に規定できる
ことからフラッシュ光により引き起こされた局部的なフ
ォトリシス反応の伝播を経時的に2次元情報として得る
ことができ、又フラッシュ光を標本の必要範囲のみに照
射することが可能になったため、標本のフラッシュが不
要な部分での反応や褪色を防止できるようになった。
【0043】
【発明の効果】本発明により、観察又は測光する領域
と、フラッシュ光を照射してフォトリシス反応を起こさ
せる領域とが、容易に独立して規定可能で、フォトリシ
ス反応の伝播が、経時的2次元情報として得られるフラ
ッシュフォトリシス用顕微鏡が得られた。
と、フラッシュ光を照射してフォトリシス反応を起こさ
せる領域とが、容易に独立して規定可能で、フォトリシ
ス反応の伝播が、経時的2次元情報として得られるフラ
ッシュフォトリシス用顕微鏡が得られた。
【図1】本発明にかかる倒立顕微鏡に適用した一実施例
の光路図である。
の光路図である。
【図2】本発明にかかる倒立顕微鏡に適用した一実施例
の光路図である。
の光路図である。
【図3】本発明にかかる倒立顕微鏡に適用した一実施例
の光路図である。
の光路図である。
【図4】一実施例のダイクロイックミラーの透過・反射
率特性を示すグラフである。
率特性を示すグラフである。
【図5】一実施例の他のダイクロイックミラーの透過・
反射率特性を示すグラフである。
反射率特性を示すグラフである。
【図6】一実施例の標本とフラッシュ光照射部位と範
囲、観察光照射部位と範囲を示す関連図である。
囲、観察光照射部位と範囲を示す関連図である。
【図7】一実施例の別形態の光路図である。
【図8】一実施例のコンフォーカルを応用した別形態の
光路図である。
光路図である。
【図9】本発明にかかる正立顕微鏡に適用した他の実施
例の光路図である。
例の光路図である。
1.照明光学系 2、6.光源 3.集光レンズ 4.励起フィルタ 5、5’.フラッシュ光学系 7、34.石英集光レンズ 8.バンドパスフィルタ 9.ダイクロイックミラー 10.標 本 11.対物レンズ 12、19.視野絞り 13.ダイクロイックミラー 14.フィルタ 15.観察光学系 16.接眼レンズ 17.測光装置 18.ビームスプリッタ 23.ハーフミラー 31.ランプ 32.照明用レンズ 33、36.オプティカルファイバ 35.ユニット 37、38.UVカットフィルタ 39.フラッシュ光照射部位 40.観察・測光部位 41.UV透過コンデンサレンズ 42.全反射ミラー 43.コンフォーカルユニット 44.コンフォーカルディテクタ部
Claims (2)
- 【請求項1】 照明光源から射出される照明光を標本に
照射するための照明光学系と、フラッシュ光源から射出
される、前記照明光とは異なる波長域のフラッシュ光を
標本に照射するためのフラッシュ光学系と、前記フラッ
シュ光学系からのフラッシュ光を前記照明光学系に同軸
に導入するためのダイクロイックミラーと、前記照明光
の照射範囲を前記標本上で規定する照明用視野絞りと、
前記フラッシュ光の照射範囲を前記標本上で規定するフ
ラッシュ用視野絞りと、前記標本からの光学情報を受け
る観察光学系とを備え、前記照明光の照射範囲と前記フ
ラッシュ光の照射範囲とが独立に規定可能であることを
特徴とするフラッシュフォトリシス用顕微鏡。 - 【請求項2】 前記観察光学系は前記フラッシュ光の波
長域をカットする光学手段を有することを特徴とする請
求項1に記載の顕微鏡。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4329885A JPH06160724A (ja) | 1992-11-17 | 1992-11-17 | フラッシュフォトリシス用顕微鏡 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4329885A JPH06160724A (ja) | 1992-11-17 | 1992-11-17 | フラッシュフォトリシス用顕微鏡 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06160724A true JPH06160724A (ja) | 1994-06-07 |
Family
ID=18226343
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4329885A Pending JPH06160724A (ja) | 1992-11-17 | 1992-11-17 | フラッシュフォトリシス用顕微鏡 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06160724A (ja) |
Cited By (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10142177A (ja) * | 1996-11-13 | 1998-05-29 | Bunshi Bio Photonics Kenkyusho:Kk | 光熱変換分光分析装置 |
JPH10206742A (ja) * | 1996-11-21 | 1998-08-07 | Olympus Optical Co Ltd | レーザ走査顕微鏡 |
JPH10206743A (ja) * | 1997-01-23 | 1998-08-07 | Olympus Optical Co Ltd | 蛍光顕微鏡 |
US5936728A (en) * | 1998-04-14 | 1999-08-10 | Noran Instruments, Inc. | Flash photolysis method and apparatus |
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KR20040034086A (ko) * | 2002-10-21 | 2004-04-28 | 미르호주식회사 | 밴드패스필터를 이용한 자외선 광 분할 조사장치 |
JP2005316289A (ja) * | 2004-04-30 | 2005-11-10 | Olympus Corp | 顕微鏡の照明装置 |
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-
1992
- 1992-11-17 JP JP4329885A patent/JPH06160724A/ja active Pending
Cited By (21)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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