JPH075527A - カメラのファインダー - Google Patents

カメラのファインダー

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Publication number
JPH075527A
JPH075527A JP3717394A JP3717394A JPH075527A JP H075527 A JPH075527 A JP H075527A JP 3717394 A JP3717394 A JP 3717394A JP 3717394 A JP3717394 A JP 3717394A JP H075527 A JPH075527 A JP H075527A
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JP
Japan
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finder
optical system
distance
subject
diopter
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Application number
JP3717394A
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English (en)
Inventor
Hidetaka Yokota
秀隆 横田
Tetsuya Abe
哲也 阿部
Yukio Hasushita
幸生 蓮下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd filed Critical Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被写体距離の遠近に応じ、ファインダー視野
と撮影範囲とのズレを広い被写体距離範囲に亙って解消
し、撮影者が意図した構図で撮影することができ、か
つ、適切な視度が得られて撮影者の眼に対する負担を軽
減することができるファインダーを提供することを目的
とする。 【構成】 撮影光学系11とファインダー光学系10と
が互いに独立して設けられたカメラのファインダーにお
いて、カメラに設けられた測距手段28から出力される
被写体距離情報に基づいてファインダー光学系10内の
第1レンズ群12を連続的に移動させることにより、被
写体まで距離の変化による視度の変化とパララックスと
を連続的に補正することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ファインダー光学系
と撮影光学系とが独立して設けられたカメラのファイン
ダーの改良に関し、特に、被写体距離の変化によって変
化するパララックスと視度とを補正できるファインダー
に関する。
【0002】
【従来の技術】ファインダー光学系と撮影光学系とが独
立して設けられたカメラにおいては、一般に、撮影光学
系の光軸とファインダー光学系の光軸とが所定の距離に
おいてのみ交差する。したがって、ファインダー視野中
心と撮影範囲中心とはほとんどの場合一致しておらず、
主要被写体をファインダ内の中心において撮影しても、
多くの場合、撮影された写真上ではこの主要被写体が画
面中心に位置していないというパララックスの問題を生
じる。
【0003】また、ファインダー光学系と撮影光学系と
が独立して設けられたカメラにおいては、ファインダー
の視度がある基準距離(例えば3m)において約−1Dp
t(ディオプター)になるよう設計されていることが多い
ため、その基準距離以外の位置にある物体を観察する場
合には視度が−1Dptからずれることとなる。したが
って、基準距離以外の位置にある被写体を鮮明な像とし
て観察するためには、撮影者自身が眼を調節しなければ
ならずに眼に対する負担が大きくなり、あるいは、調節
力が足りない場合には鮮明に観察することができない。
【0004】これらのパララックスによるファインダー
視野と撮影範囲との不一致と、視度とを補正する手段
が、例えば特開平2−309331号公報、特開平3−
25422号公報、特開平3−25423号公報等に開
示される。
【0005】これらの公報に開示される技術は、いずれ
も通常撮影とマクロ撮影との間のパララックス、視度の
変化の補正を目的としており、特開平2−309331
号公報は通常撮影からマクロ撮影への切換時に補正レン
ズを挿入する構成を開示し、特開平3−25422号公
報は通常撮影からマクロ撮影への切換時にファインダー
中の一部のレンズを光軸方向前方へ斜めに移動させる構
成を開示し、特開平3−25423号公報は同様に通常
撮影とマクロ撮影との間でミラーの位置を変化させるこ
とにより視野と光路長とを変化させる構成を開示する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た公報に開示される従来のファインダーでは、通常撮影
とマクロ撮影との間でのパララックスの変化や視度の変
化の補正のみを目的としているため、例えば通常撮影で
の被写体距離の変化によるパララックス、視度の変化は
補正することができない。
【0007】通常撮影とマクロ撮影との間では被写体距
離の変化によるパララックス量や視度の変化が特に顕著
であることは事実であるが、上述したように被写体距離
が変化すればパララックスの量や視度は変化するため、
従来の構成ではこれらの変化に完全には対応できず、被
写体距離によってはファインダー視野と撮影範囲とのズ
レが生じ、あるいは視度が適切でなくなるという問題点
を有している。ごれらの問題は、特に、ファインダーの
倍率が高くなる望遠撮影時や、高視野率ファインダを利
用する場合、そして、通常撮影モードとマクロ撮影モー
ドといった明確な切換なしにマクロ撮影を行なう場合等
に顕著となる。
【0008】
【発明の目的】この発明は、上述した従来技術の課題に
鑑みてなされたものであり、被写体距離の遠近に応じ、
ファインダー視野と撮影範囲とのズレを広い被写体距離
範囲に亙って解消し、撮影者が意図した構図で撮影する
ことができ、および/または、適切な視度が得られて撮
影者の眼に対する負担を軽減することができるファイン
ダーを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明にかかるカメラ
のファインダーは、上記の目的を達成させるため、撮影
光学系とファインダー光学系とが互いに独立して設けら
れたカメラのファインダーにおいて、カメラに設けられ
た測距手段から出力される被写体距離情報に基づいてフ
ァインダー光学系内の光学素子の一部を連続的に移動さ
せることにより、被写体まで距離の変化による視度の変
化とパララックスとのいずれか一方を連続的に補正する
ことを特徴とする。
【0010】
【実施例】以下、この発明に係るファインダーの実施例
を、図面を参照しつつ説明する。
【0011】この発明にかかるファインダーは、図1に
示すように、撮影光学系11とは別体にカメラ本体Bに
設けられたファインダー光学系10と、カメラ本体Bに
設けられた測距手段28からの被写体距離情報によりフ
ァインダー光学系10の一部の光学素子を移動させてパ
ララックスと視度とを連続的に補正する制御手段29と
を備えている。
【0012】カメラ本体Bには、カメラを撮影状態(ON)
と非撮影状態(OFF)との間で切り替えるメインスイッチ
31が設けられており、制御手段29は、メインスイッ
チがONされている間に一定の時間間隔で測距手段による
測距を繰返し実行させ、ファインダーの視野と視度とを
被写体距離に応じて連続的に補正する。
【0013】なお、この明細書において、連続的な補正
とは、少なくとも3段階以上の段階的な補正をも含む概
念として用いられている。
【0014】補正は、この例ではファインダー光学系1
0の最も物体側の第1レンズ群12を駆動手段13を構
成するパルスモータ26により光軸方向、および光軸に
垂直な方向に移動させ、すなわち光軸に対して斜め前後
方向に移動させることにより実行される。
【0015】ここで被写体までの距離をL[mm]、設定上
基準視度(通常約−1Dpt.)となる基準距離をS1、撮影
光学系の光軸aとファインダー光学系の光軸bとが交差
する基準距離をS2[mm]、ファインダー倍率をMf、撮影
光学系11の光軸aとファインダー光学系の光軸bとの
間隔をdab[mm]、撮影光学系の焦点距離をf[mm]とする
と、距離Lの被写体を観察する際の基準視度からの視度
のズレΔD[Dpt.]と、撮影系の像面上におけるパララッ
クス量ΔP[mm]とは、以下の式で求められる。
【0016】
【数1】ΔD=(L-1−S1-1)×Mf2×1000 ΔP=(L-1−S2-1)×dab×f
【0017】このように、パララックス量と視度の変化
量とは、いずれも基準距離S1,S2の逆数から被写体距
離Lの逆数までの変化量に比例する。そこで、カメラ本
体Bに設けられた測距手段28から送出された被写体距
離信号を受けた制御手段29が、被写体距離情報に基づ
き被写体までの距離に応じた移動量分の制御信号をパル
スモータ26へ送出し、第1レンズ群12を被写体まで
の距離に応じてファインダー光学系10の光軸bに対し
て斜めに移動させ、視度の変化とパララックスとを補正
することができる。
【0018】なお、上記の構成では、被写体距離の変化
に応じて第1レンズ群12を連続的に斜めに移動させて
いるが、被写体距離を3m〜∞の遠距離時、1m〜3m
の中距離時、0〜1mの近距離時等の三段階程度に区分
し、第1レンズ群12を各段階毎に断続的に移動させる
構成としてもよい。
【0019】被写体距離の変化に対する第1レンズ群の
光軸方向xへの移動量と光軸に垂直な方向zへの移動量
は一対一で対応するため、x方向とz方向との両成分を
持つ方向に直線移動させることにより、視度の補正とパ
ララックスとを同時に補正することができる。
【0020】第1レンズ群12は、光軸方向xに関して
は、被写体までの距離が近いときには被写体側へ移動さ
れ、被写体までの距離が遠いときには被写体から離れる
方向に移動される。
【0021】また、第1レンズ群12が正のパワーを持
つ場合には、被写体側に移動させたときに撮影光学系1
1の光軸aに接近し、被写体から離れる方向に移動させ
たときに撮影光学系11の光軸aから離れるように、フ
ァインダー光学系の光軸bに対して斜めに移動させられ
る。第1レンズ群が負のパワーを持つ場合には、被写体
側に移動したときに撮影光学系11の光軸から離れ、被
写体から離れる方向に移動させたときに光軸に接近する
よう構成すればよい。
【0022】第1レンズ群12に隣接して設けられたレ
ンズ移動手段13は、図1および図2に示すように、ス
ライダ21、カム23a、ギア24、ピニオン25及び
パルスモータ26を有している。
【0023】第1レンズ群12が固定されたレンズ枠2
0には、ガイド軸22に沿ってスライド可能な筒状のス
ライダ21が一体に連結されている。スライダ21は、
コイルスプリング27により図1中後方向に付勢される
と共に、側面に突出して形成されたガイド片21aをカ
ム23aの一面に当接させることにより位置決めされて
いる。
【0024】カム23aは、円周方向に厚さが変化する
よう断面くさび形に形成されており、回転によりガイド
片21aへの当接位置がガイド軸22に沿って変位す
る。カム23aは、ギア23の円周に固定されており、
ギア24、ピニオン25を介してパルスモータ26から
の駆動力が伝達される。
【0025】このような構成により、図2に示すように
カム23aの回動に伴ってスライダ21、第1レンズ群
12をガイド軸22に沿ってファインダー光学系10の
光軸bに対して斜めに移動させることができる。
【0026】ファインダー光学系10は、図3に示すよ
うに、駆動手段13により移動される第1レンズ群12
と、第1レンズ群12の後段に設けられた第2レンズ群
14a及び第3レンズ群14bとから構成されるファイ
ンダー対物レンズ群15を有する。
【0027】第1レンズ群12は、ファインダー光学系
10の光軸bに沿う方向zに移動してもファインダー光
学系全体の倍率及び収差へ与える影響が少なく、且つ、
光軸bと直交する方向xに移動してもファインダー光学
系全体の収差の劣化が少ないレンズである。
【0028】ファインダー対物レンズ群15の後段に
は、反射ミラー16、ピント面17、プリズム18及び
アイピースレンズ19が設けられ、これら光学部材は、
ファインダー対物レンズ群15と共にファインダー光学
系10を構成している。
【0029】この実施例では、図4(a)に示すよう
に、撮影光学系11の光軸aとファインダー光学系の光
軸bとの間隔dabを縦方向に28mm、横方向に0mmとし
ている。ファインダー光学系の第1レンズ群12の移動
軸は、両光軸a,bを含む平面内、すなわち、図中の破
線を含み紙面に垂直な平面内に含まれることとなる。移
動軸の含まれる平面は、図4(b)に示すように横方向
の間隔が0mmでない場合にも、同様に定義できる。
【0030】上述したようにファインダーの視野と視度
とを被写体距離に応じて連続的に補正する場合、従来の
測距手段の作動タイミングをそのまま用いると、以下の
ような問題が生じる。すなわち、測距手段は、一般に測
距スイッチがONされたときにのみ作動するため、撮影者
が測距スイッチを押さずにファインダーを覗いて構図を
決定した場合には、ファインダー視野は必ずしも撮影範
囲と一致しておらず、かつ視度も適正でない可能性があ
る。
【0031】実施例の装置では、上記のような問題を解
決するため、撮影者の意志を感知する感知手段を設け、
この感知手段により撮影者の撮影意志が感知された場合
には、測光スイッチがONされなくとも測距を行なって被
写体距離を測定し、これに応じて視野と視度との補正を
するよう構成されている。
【0032】感知手段としては、この例ではメインスイ
ッチを用いているが、これには限られず、カメラ本体B
を保持する際に指を掛けるアシストグリップに設けら
れ、アシストグリップに指を掛けることによりON状態と
なるグリップセンサー等を用いることもできる。
【0033】次に、上述した制御手段29の動作を、図
5に示すフロー図を参照しつつ説明する。
【0034】メインスイッチ31がONされてカメラが撮
影可能状態となると、ステップ1で各種制御が行なわ
れ、各種スイッチ類のON/OFF状態がチェックされる。ス
テップ2では、シャッターボタンの半押しでONする測距
スイッチがONしているか否かが判断される。測距スイッ
チがOFFの場合には、ステップ3〜7で一定期間毎に測
距を繰り返す処理が実行され、ONの場合にはステップ8
以降の撮影準備の処理が実行される。
【0035】ステップ3では、メインスイッチ31がON
となってからの経過時間を計測するタイマー値tが1分
より短いか否かが判断され、ステップ4では前回の測距
から1秒が経過しているか否かが判断される。メインス
イッチ31をONした後1分の間は1秒毎にステップ5〜
7の測距、演算、ファインダーレンズ駆動が実行され、
1分を過ぎるとこれらの動作が行なわれなくなる。ステ
ップ3におけるタイマー値の比較値は、補正の必要な時
間幅として規定されており、この例のように1分には限
定されず、他の時間に設定してもよいし、調整可能に設
定してもよい。
【0036】ステップ2で測距スイッチがONと判断され
た場合には、ステップ8〜10で測距、演算、ファイン
ダーレンズ駆動が行われ、ステップ11で測光が行われ
る。
【0037】ステップ12、13では、測光スイッチが
ONの間にシャッターボタンの全押しでONするレリーズス
イッチがONするか否かが判断される。レリーズスイッチ
がONすれば、ステップ14で測距データに基づいて撮影
レンズが合焦位置まで駆動され、ステップ15で測光デ
ータに基づいて露出制御、ステップ16で次の撮影に備
えてフィルムが巻き上げられ、撮影が完了する。
【0038】レリーズスイッチがONする前に測光スイッ
チがOFFすると、ステップ17でタイマー値tが0にリ
セットされてステップ1に戻って処理が続行される。す
なわち、測光スイッチがOFFされてから1分間は測光ス
イッチが再度ONされるまでの間1秒毎に測距とファイン
ダーの調整とが繰返し実行される。
【0039】このように、被写体距離情報を提供する測
距手段は、撮影に伴う各種設定操作後及び測距操作終了
後に単位時間毎の測距を繰り返し行うことにより、撮影
者が測距スイッチをONせずに被写体の構図を決める場合
でも。被写体距離情報に基づくパララックス補正が行わ
れることとなる。なお、本実施例ではパララックスと視
度とを同時に補正するようにしたが、一方のみを補正す
ることとしてもよい。
【0040】図6は、この発明の他の実施例として被写
体距離情報に応じて視度のみを補正する場合の構成例を
示す。この例では、ファインダー光学系10内に設けら
れた視度補正用レンズ1をファインダー光学系10の光
軸bに沿って移動するレンズ枠2内に装着し、ステッピ
ングモータ3の駆動力により移動させて視度を調整す
る。
【0041】レンズ枠2の図中下面には、ガイド穴2a
とガイドピン2bとが一体に成形されており、カメラ本
体側に設けられたガイド軸4をガイド穴2aに挿通させ
ると共に、ガイドピン2bをカムギア5のカム面5aに
当接させる。ガイド軸4の基端に設けられたバネ6は、
レンズ枠2を付勢し、この付勢力によりガイドピン2b
はカム面5aに摺接する。カムギア5は、第2ギア7を
介してステッピングモータ3のピニオン3aに連結して
おり、ステッピングモータ3に駆動されて回動する。
【0042】カムギア5が図中時計回りに回動する際に
は、レンズ枠2はバネ6の付勢力に反して光軸方向に沿
って被写体側に移動し、反時計回りに回動する際にはバ
ネ6の付勢力により像側に移動する。したがって、被写
体距離に応じてステッピングモータの回動量を設定する
ことにより、被写体距離に応じた適正な視度を設定する
ことができる。
【0043】次に、上記のファインダー光学系の具体的
な数値構成例を2つ説明する。以下の実施例におけるフ
ァインダーは、倍率可変のズームファインダーであり、
視度/パララックス補正のために第1レンズ群が光軸に
対して斜めに移動される他、ズーミングのために第1、
第2、第3レンズ群が光軸方向に移動される。撮影光学
系は、各図の下側に位置するものとする。
【0044】
【実施例1】図7および図8は、それぞれ実施例1にか
かるファインダー光学系の広角時、望遠時の補正前の基
準状態(基準距離に位置する被写体を観察する状態)を示
すレンズ図である。図7および図8中の点線の矢印は、
被写体距離が無限大から近距離に近付くときにおける第
1レンズ群の視度/パララックス補正のための光軸に対
して斜めの移動経路を示している。
【0045】具体的な数値構成は表1、表2に示されて
いる。表中、rは曲率半径、dはレンズ厚若しくは空気
間隔、nはd-line(588nm)での屈折率、νはアッベ数、
Mは倍率、ωは実視界である。この実施例では、アイレ
リーフは最終面から12.45mm、アイリングはφ3mm
である。
【0046】なお、レンズ中の第1,2,3,5,7,
12面は非球面である。非球面は、光軸からの高さがY
となる非球面上の座標点の非球面頂点の接平面からの距
離をX、非球面頂点の曲率(1/r)をC、円錐係数を
K、4次、6次、8次の非球面係数をA4,A6,A8とし
て、以下の式で表される。これらの円錐係数、非球面係
数は、表3に示される。
【0047】
【数2】 X = (CY2/(1+√(1−(1+K)C22)))+A4Y4+A6Y6+A8Y8
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】 M 0.46 1.45 ω 24.3° 7.2° d2 1.73 6.73 d4 13.04 1.50 d7 19.94 26.47
【0050】
【表3】 第1面 第2面 第3面 K = 0.00 K = 0.00 K = 0.00 A4 = -0.12135×10-4 A4 = 0.71374×10-4 A4 = 0.82090×10-3 A6 = 0.00 A6 = -0.70886×10-6 A6 = -0.42802×10-5 A8 = -0.14163×10-7 A8 = 0.00 A8 = 0.00 第5面 第7面 第12面 K = 0.00 K = 0.00 K = 0.00 A4 = -0.34547×10-3 A4 = 0.72403×10-4 A4 = -0.28804×10-4 A6 = -0.81920×10-5 A6 = -0.63178×10-5 A6 = -0.12339×10-5 A8 = 0.00 A8 = 0.00 A8 = 0.14894×10-7
【0051】この実施例では、第1レンズ群12は正レ
ンズであるため、第1レンズ群12は、被写体までの距
離が近くなると、被写体に近接する方向であって撮影光
学系11の光軸aに接近する方向に移動し、被写体まで
の距離が遠くなると、被写体から離反する方向であって
撮影光学系11の光軸から離反する方向に移動する。
【0052】具体的には、被写体距離が無限遠の時には
第1レンズ群12の光軸がファインダー光学系の光軸b
と一致し、被写体距離が1mとなったときには、第1レ
ンズ群12は無限遠時を基準として被写体側に0.49
mm繰り出すと共に、撮影光学系11の光軸aに接近する
方向に0.62mm移動する。これにより、視度およびパ
ララックスの変化を抑えることができる。
【0053】図9および図10は、それぞれ広角時、望
遠時における被写体距離無限大の場合のファインダー光
学系の横収差を示す。実施例では無限遠が基準となって
いるため、このときの視度はいずれも−1.00Dpt
である。
【0054】各収差図の縦軸はファインダー最終面から
の射出角(Degree)、横軸は入射瞳座標である。また、図
中の記号Bは見掛け視界(Degree)、Wは実視界(Degree)
である。
【0055】図11および図12は、第1レンズ群12
を視度/パララックス補正のために移動させずに被写体
距離を1mとした場合における広角時、望遠時の横収差
をそれぞれ示す。このときの視度は、広角側では−1.
22Dptとなり、望遠側では−3.16Dptとな
る。
【0056】図13および図14は、被写体距離1mに
おいて第1レンズ群を移動させて視度/パララックスを
補正した場合における広角時、望遠時の横収差をそれぞ
れ示す。補正後の視度はいずれも−1.00Dptであ
る。図中の記号HHは、物体の高さを示す。第1レンズ群
を光軸に対して斜めに移動させると、像面の上下に対し
て収差が非対称となるため、これらの図においては、光
軸を境として+像高と−像高との両者について横収差を
示している。左側の3図が上光線、右側の3図が下光線
である。
【0057】
【実施例2】図15および図16は、それぞれ実施例2
にかかるファインダー光学系の広角時、望遠時の補正前
の基準状態を示すレンズ図である。具体的な数値構成は
表4、表5に示されている。この実施例では、アイレリ
ーフは最終面から12.0mm、アイリングφ3mmであ
る。また、第1,6,7,13面は非球面である。これ
らの非球面の非球面係数は、表6に示されている。
【0058】
【表4】
【0059】
【表5】 M 0.43 1.26 ω 26.4° 8.2° d2 16.69 1.50 d6 12.98 28.67
【0060】
【表6】
【0061】実施例2の第1レンズ群12は負のパワー
を有するため、被写体までの距離が近くなると、被写体
に接近する方向であって撮影光学系11の光軸から離反
する方向に移動し、被写体までの距離が遠くなると、被
写体から離反する方向であって撮影光学系の光軸に接近
する方向に移動する。
【0062】具体的には、無限遠時を基準として、被写
体距離が1mとなったときには、第1レンズ群12は被
写体側に0.36mm繰り出し、撮影光学系11の光軸a
から離れる方向に0.548mm移動する。これにより、
視度およびパララックスの変化を抑えることができる。
【0063】図17および図18は、それぞれ広角時、
望遠時における被写体距離無限大の場合のファインダー
光学系の横収差を示す。実施例では無限遠が基準となっ
ているため、このときの視度はいずれも−1.00Dp
tである。
【0064】図19および図20は、第1レンズ群12
を視度/パララックス補正のために移動させずに被写体
距離を1mとした場合における広角時、望遠時の横収差
をそれぞれ示す。このときの視度は、広角側では−1.
19Dptとなり、望遠側では−2.63Dptとな
る。
【0065】図21および図22は、被写体距離1mに
おいて第1レンズ群を移動させて視度/パララックスを
補正した場合における広角時、望遠時の横収差をそれぞ
れ示す。補正後の視度は、広角時には−1.00Dp
t、望遠時には−1.03Dptとなる。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、ファインダー光学系の一部のレンズを光軸に対して
斜めに移動させることにより、被写体距離の違いによる
視度の変化とパララックスの発生とを共に抑えることが
でき、見やすい視野を確保すると共に、ファインダーの
視野と撮影範囲とを一致させることができ、撮影者の意
図した構図が確実に撮影されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 レンズ移動手段の概略構成を示すカメラ本体
の部分斜視図、および制御系の概略を示すブロック図で
ある。
【図2】 直進ガイドによる第1レンズ群の移動状態を
示す説明図である。
【図3】 この発明に係るファインダー光学系を示して
おり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図4】 撮影光学系の光軸とファインダー光学系の光
軸との関係を示す説明図であり、(a)は実施例、
(b)はその変形例を示す。
【図5】 制御手段の動作を示すフローチャートであ
る。
【図6】 他の実施例を示すレンズ移動手段の斜視図で
ある。
【図7】 実施例1にかかるファインダー光学系の広角
時の補正前の基準状態を示すレンズ図である。
【図8】 実施例1にかかるファインダー光学系の望遠
時の補正前の基準状態を示すレンズ図である。
【図9】 実施例1のファインダー光学系の広角時にお
ける被写体距離無限大の場合のファインダー光学系の横
収差図である。
【図10】 実施例1のファインダー光学系の望遠時に
おける被写体距離無限大の場合のファインダー光学系の
横収差図である。
【図11】 実施例1のファインダー光学系の第1レン
ズ群を視度/パララックス補正のために移動させずに被
写体距離を1mとした場合における広角時の横収差図で
ある。
【図12】 実施例1のファインダー光学系の第1レン
ズ群を視度/パララックス補正のために移動させずに被
写体距離を1mとした場合における望遠時の横収差図で
ある。
【図13】 実施例1のファインダー光学系の被写体距
離1mにおいて第1レンズ群を移動させて視度/パララ
ックスを補正した場合における広角時の横収差図であ
る。
【図14】 実施例1のファインダー光学系の被写体距
離1mにおいて第1レンズ群を移動させて視度/パララ
ックスを補正した場合における望遠時の横収差図であ
る。
【図15】 実施例2にかかるファインダー光学系の広
角時の基準状態を示すレンズ図である。
【図16】 実施例2にかかるファインダー光学系の望
遠時の基準状態を示すレンズ図である。
【図17】 実施例2のファインダー光学系の広角時に
おける被写体距離無限大の場合のファインダー光学系の
横収差図である。
【図18】 実施例2のファインダー光学系の望遠時に
おける被写体距離無限大の場合のファインダー光学系の
横収差図である。
【図19】 実施例2のファインダー光学系の第1レン
ズ群を視度/パララックス補正のために移動させずに被
写体距離を1mとした場合における広角時の横収差図で
ある。
【図20】 実施例2のファインダー光学系の第1レン
ズ群を視度/パララックス補正のために移動させずに被
写体距離を1mとした場合における望遠時の横収差図で
ある。
【図21】 実施例2のファインダー光学系の被写体距
離1mにおいて第1レンズ群を移動させて視度/パララ
ックスを補正した場合における広角時の横収差図であ
る。
【図22】 実施例2のファインダー光学系の被写体距
離1mにおいて第1レンズ群を移動させて視度/パララ
ックスを補正した場合における望遠時の横収差図であ
る。
【符号の説明】
10…ファインダー光学系 11…撮影光学系 12…第1レンズ群 13…レンズ移動手段 20…レンズ枠 21…スライダ 21a…ガイド片 22…ガイド軸 23a…カム 28…測距手段 29…制御手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮影光学系とファインダー光学系とが互い
    に独立して設けられたカメラのファインダーにおいて、 カメラに設けられた測距手段から出力される被写体距離
    情報に基づいて前記ファインダー光学系内の光学素子の
    一部を連続的に移動させることにより、前記被写体まで
    距離の変化による視度の変化とパララックスとをの少な
    くともいずれか一方を連続的に補正することを特徴とす
    るファインダー。
  2. 【請求項2】前記光学素子は、前記ファインダー光学系
    内にあって移動により前記ファインダー光学系全体の倍
    率、収差へ与える影響が少ない調整用レンズ群であり、
    被写体までの距離に応じて前記ファインダー光学系の光
    軸に対して斜めに移動することにより、視度の変化とパ
    ララックスとを同時に補正することを特徴とする請求項
    1に記載のファインダー。
  3. 【請求項3】前記調整用レンズ群は、正のパワーを有
    し、被写体までの距離が近くなると、前記被写体に近接
    する方向であって前記撮影光学系の光軸に接近する方向
    に移動し、被写体までの距離が遠くなると、前記被写体
    から離反する方向であって前記撮影光学系の光軸から離
    反する方向に移動することを特徴とする請求項2に記載
    のファインダー。
  4. 【請求項4】前記調整用レンズ群は、負のパワーを有
    し、被写体までの距離が近くなると、前記被写体に接近
    する方向であって前記撮影光学系の光軸から離反する方
    向に移動し、被写体までの距離が遠くなると、前記被写
    体から離反する方向であって前記撮影光学系の光軸に接
    近する方向に移動することを特徴とする請求項2に記載
    のファインダー。
  5. 【請求項5】撮影光学系とファインダー光学系とが互い
    に独立して設けられたカメラのファインダーにおいて、 カメラに設けられた測距手段から出力される被写体距離
    情報に基づいて前記ファインダー光学系内の光学素子の
    一部を連続的に移動させることにより、前記被写体まで
    距離の変化による視度の変化を連続的に補正することを
    特徴とするファインダー。
  6. 【請求項6】前記光学素子は、前記ファインダー光学系
    内にあって該ファインダー光学系の光軸に沿って移動す
    るレンズであることを特徴とする請求項5に記載のファ
    インダー。
  7. 【請求項7】カメラ本体に設けられた撮影者の撮影意志
    を感知する感知手段の感知信号を受けて作動し、測距手
    段を作動させて単位時間毎の測距を繰り返し行わせる測
    距制御手段と、 前記測距手段により得られた被写体までの距離情報に応
    じファインダー光学系のレンズを移動させてパララック
    スを繰返し補正する制御手段とを有することを特徴とす
    るカメラのファインダー。
  8. 【請求項8】カメラ本体に設けられた撮影者の撮影意志
    を感知する感知手段の感知信号を受けて作動し、測距手
    段を作動させて単位時間毎の測距を繰り返し行わせる測
    距制御手段と、 前記測距手段により得られた被写体までの距離情報に応
    じファインダー光学系のレンズを移動させて視度を繰返
    し補正する制御手段とを有することを特徴とするカメラ
    のファインダー。
JP3717394A 1993-04-05 1994-03-08 カメラのファインダー Pending JPH075527A (ja)

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JP1667993 1993-04-05
JP2102693 1993-04-22
JP5-16679 1993-04-22
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5875359A (en) * 1996-03-21 1999-02-23 Nikon Corporation Focusing method and apparatus for camera
US6532343B1 (en) 1999-06-04 2003-03-11 Fuji Photo Optical Co., Ltd. Camera finder device
JP2009037010A (ja) * 2007-08-02 2009-02-19 Funai Electric Co Ltd 撮像装置

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