JPH0755205A

JPH0755205A - 輻射式空調機

Info

Publication number: JPH0755205A
Application number: JP5198607A
Authority: JP
Inventors: Hiroko Maeda; ひろ子前田; Koichi Kitagawa; 晃一北川
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1993-08-10
Filing date: 1993-08-10
Publication date: 1995-03-03

Abstract

(57)【要約】【目的】輻射熱を利用して、居住域を効率的かつ快適
に冷暖房できる輻射式空調機を提供する。【構成】輻射パネル４ａの室内側近傍に該輻射パネル
４ａに沿って平行に複数の輻射パネル４ｂを配設し、該
複数の輻射パネル４ｂの各々が傾動するようにし、これ
により輻射熱を集中し、この集中部分の冷暖房を優先的
に行い、使用者の居る可能性の大きい居住域である室内
中央部を効率的に冷暖房する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、輻射熱により居住域を
快適に冷暖房する輻射式空調機に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に家庭で使用されている空気調和機
は、室内ユニットから冷風あるいは温風を吹き出すこと
によって室内を冷暖房することが行われている。

【０００３】ところで、こうした冷風あるいは温風の吹
出だけで室内を冷暖房するものは、室内に居る人に不快
感となるドラフト感を与えることが多い。そこで、ドラ
フト感をなくすため、輻射によって室内を冷暖房するよ
うにしたものがある。例えば、床面、壁面または天井面
に沿って水平方向に延びる輻射パネルを設置し、この輻
射パネルに冷媒管を通したり、または直上部に空気流通
路を設ける等して、輻射熱を室内空間に放射させること
が行われている。

【０００４】また、この場合、冷房運転時の輻射面の結
露が問題となるが、特開平４−１９００２７号に開示さ
れているように調温・調湿したエアーを輻射パネルの室
内側表面に流すことが提案されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来の輻射式
空調機における結露防止方法では、運転制御および経済
性に問題がある。また、従来の輻射パネルでは、室内に
使用者が居る可能性の大きい室内中央付近を優先的に冷
暖房することが困難であるという問題がある。また、従
来の輻射式空調機は形態係数が一定で変えることができ
ないという問題がある。

【０００６】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、輻射熱を利用して、居住域を
効率的かつ快適に冷暖房できる輻射式空調機を提供する
ことにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の輻射式空調機は、熱輻射を行う第１の輻射
パネルと、該第１の輻射パネルの室内側近傍に該第１の
輻射パネルに沿って平行に配設され、各々が傾動するよ
うに構成された複数の第２の輻射パネルとを有すること
を要旨とする。

【０００８】また、本発明の輻射式空調機は、空調能力
不足時に複数の第２の輻射パネルを傾動させるように制
御する制御手段を有することを要旨とする。

【０００９】更に、本発明の輻射式空調機は、第１の輻
射パネルと複数の第２の輻射パネルとの間にエアーを吹
き出すように構成された吹出口を有することを要旨とす
る。

【００１０】また、本発明の輻射式空調機は、前記第１
の輻射パネル及び前記複数の第２の輻射パネルの表面に
浴ってエアーを吹き出すように構成された吹出口部を有
することを要旨とする。

【００１１】

【作用】本発明の輻射式空調機では、第１の輻射パネル
の室内側近傍に該第１の輻射パネルに沿って平行に複数
の第２の輻射パネルを配設し、該複数の第２の輻射パネ
ルの各々が傾動するようにし、これにより輻射熱を集中
し、この集中部分の冷暖房を優先的に行っている。

【００１２】また、本発明の輻射式空調機では、複数の
第２の輻射パネルは空調能力不足時に傾動するようにな
っている。

【００１３】更に、本発明の輻射式空調機では、吹出口
から第１の輻射パネルと複数の第２の輻射パネルとの間
にエアーを吹き出し、あるいは前記第１の輻射パネル及
び前記複数の第２の輻射パネルの表面に浴ってエアーを
吹き出し、これにより各輻射パネルの表面の結露を防止
している。

【００１４】

【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。

【００１５】図１は、本発明の一実施例に係わる輻射式
空調機を一般家屋に取り付けた全体構成を示している。
同図において、一般家屋１の天井には冷暖房運転が可能
な本実施例の輻射式空調機の室内ユニット３ａが取り付
けられ、外部には室外ユニット３ｂが設置されている。
室内ユニット３ａの真下は居住空間となる室内２であ
り、この室内の側方の壁面には本輻射式空調機の操作部
２３が取り付けられている。なお、図１では、室内ユニ
ット３ａは天井に取り付けられているが、本室内ユニッ
ト３ａは室内２に臨む壁面であればどこでも取り付け可
能である。

【００１６】図２は、前記室内ユニット３ａの内部構成
を詳細に示す斜視図である。同図に示すように、室内ユ
ニット３ａは、例えば天井壁面を覆うような寸法の偏平
箱状に構成されており、上部壁が室内の天井壁面に固定
されている。

【００１７】室内ユニット３ａの下部壁は熱伝導率・熱
放射率の高い材質で構成された輻射パネル４ａとなって
おり、室内ユニット３ａの側壁部５ａ，５ｂ寄りの両端
には、幅方向に沿って帯状に吹出口６が設けられてい
る。

【００１８】室内ユニット３ａの下部壁中央は吸込口７
となっており、該室内ユニット３ａの内部には該吸込口
７および各吹出口６と連通する左右対称の空気流通路８
を構成している。そして吸込口７の上方の室内ユニット
３ａの空間部分には室内ファン９が設けてあり、該室内
ファン９の周囲には、空気流通路８を遮るように一対の
室内熱交換器１０が配置されている。また、室内熱交換
器１０の直下方には、冷房運転時、室内熱交換器１０か
ら滴下したドレンを受けるためのドレン受け１１が配置
されている。

【００１９】輻射パネル４ａの室内側直下方位置には、
該輻射パネル４ａに沿って水平に延び且つ熱伝導率・熱
放射率の高い材質で構成された輻射パネル４ｂが所定間
隔で複数枚配置されており、該輻射パネル４ｂは輻射パ
ネル駆動モータ１２により傾動可能となっている。

【００２０】上述した構成においては、室内ファン９に
より吸込口７から吸い込まれた空気は、室内熱交換器１
０で熱交換され、空気流通路８を通って輻射パネル４ａ
を冷却あるいは加熱して吹出口６から吹き出されるよう
構成されている。そして、輻射パネル４ｂは、輻射パネ
ル４ａからの輻射熱を受け取り、これを室内側に放射し
て冷暖房を行うが、この際必要に応じて輻射パネル駆動
モータ１２によって輻射パネル４ｂは傾動し、居住空間
を効率よく冷暖房できるよう構成されている。なお、図
２において、１７は後述する制御ボックスであり、２７
は室内ファン駆動回路である次に、冷凍サイクルを図３
に示す。冷凍サイクルはコンプレッサ１３、室外熱交換
器１４、膨張弁１５、四方弁１６、室内熱交換器１０で
構成されている。また、室外熱交換器１４には該熱交換
器１４に送風する室外ファン１５が配備され、室内熱交
換器１０には該熱交換器１０に送風する室内ファン９が
配備されている。なお、図３において、点線の矢印は冷
房時、実線の矢印は暖房時の流れを示す。

【００２１】また、前記制御ボックス１７は、図４に示
すように、前記冷凍サイクルの運転制御手段として、室
内情報等の記憶手段１８、信号判別・比較・処理等の機
能を有するＣＰＵ１９を有し、また該制御ボックス１７
には受信器３２が接続されている。更に、前記操作部２
３は、室内の温度を検出する温度センサ２０、後述する
図５に示すような冷暖房スイッチ、オン／オフスイッチ
等を含む各種キーを有するキー操作部２１、該操作部２
３において前記キー操作部２１で設定された各種情報や
前記温度センサ２０で検知した室内温度に関する情報を
前記受信器３２に向けて発信する発信器２２を有してい
る。

【００２２】また、前記制御ボックス１７には、インバ
ータ回路２４、四方弁切換回路２５、輻射パネル駆動回
路２６、室内ファン駆動回路２７、室外ファン駆動回路
２８が接続され、これらの各回路をそれぞれ介してコン
プレッサ１３、四方弁１６、輻射パネル駆動モータ１
２、室内ファン９、室外ファン１５が接続され、これら
を適宜駆動制御するようになっている。

【００２３】ＣＰＵ１９は、入力される冷暖房信号に従
って冷凍サイクルを冷房側と暖房側とに切り換えて運転
するようにしている。なお、ＣＰＵ１９によって、各冷
房・暖房運転時、コンプレッサ１３は、例えば当初は標
準速度で運転し、その後は操作部２３から入力される設
定温度と温度センサ２０から入力される室温との差に応
じたコンプレッサ１３の回転数の可変制御で運転するよ
うになっている。そして、温度センサ２０から入力され
る室温が設定温度に達すると、コンプレッサ１３の運転
を停止するようにしている。またＣＰＵ１９は、入力さ
れる輻射パネル駆動信号に従い輻射パネル駆動モータ１
２の回転を制御するようにしている。

【００２４】前記操作部２３は、図５に示すように、一
番上に発信器２２が配設され、その下側の前面に表示面
９１が設けられ、この表示面９１の下側の前面に輻射パ
ネル駆動ボタン３５、設定温度調節ボタン３１、冷房ス
イッチ３０、暖房スイッチ３４、オン／オフスイッチ２
９等からなるキー操作部２１が設けられている。また、
前面の下方右寄り部分には空気穴が形成され、この空気
穴の近傍に前記温度センサ２０が設けられている。

【００２５】次に、以上のように構成される輻射式空調
機の作用を図６に示すフローチャートを参照して説明す
る。

【００２６】冷房を行うときは、操作部２３のオン／オ
フスイッチ２９および冷房スイッチ３０を操作し、設定
温度調節ボタン３１で所定温度に設定する。

【００２７】すると、これらの情報が操作部２３の発信
器２２から出力され、受信器３２を介してＣＰＵ１９に
入力されて記憶手段１８で記憶される。ＣＰＵ１９は冷
房と判別し（ステップ１１０）、四方弁１６を冷房側に
切り換えると共にコンプレッサ１３を標準速度で運転す
る（ステップ１２０，１３０）。一方、操作部２３から
は温度センサ２０で検知された室温が受信器３２を介し
てＣＰＵ１９に出力され、ＣＰＵ１９において上記設定
温度と室温が比較される。

【００２８】次に、ＣＰＵ１９は室外ファン駆動回路２
８および室内ファン駆動回路２７に指示信号を出力し、
室外ファン１５および室内ファン９の各ファンモータを
作動させ、これにより室内空気が吸込口７から吸い込ま
れて空気流通路８に取り込まれる（ステップ１４０，１
５０）。

【００２９】次に、室温が設定温度になるまでは、室温
と設定温度との差に応じた電源周波数でコンプレッサ１
３の能力が制御される能力制御、すなわちインバータ制
御による運転が継続される（ステップ１６０，１７
０）。また、室温が設定目標温度以下になると、冷房運
転を停止する（ステップ１６０，１７５）。

【００３０】また、暖房運転を行う場合は、操作部２３
のオン／オフスイッチ２９および暖房スイッチ３４を操
作し、設定温度調節ボタン３１で所定温度に設定する。
すると先の冷房運転の場合と同様、これらの情報が発信
器２２から出力され、受信器３２を介してＣＰＵ１９に
入力されて記憶手段１８で記憶される。ＣＰＵ１９は暖
房と判別し（ステップ１１０）、四方弁１６が暖房側に
切り換えられ（ステップ１８０）、以下、冷房運転の場
合と同様の運転が行われていく（ステップ１９０〜２４
０）。

【００３１】また、上記冷暖房運転を図７（ａ）に示す
ように行っている時に、特に室内中央付近を優先的に冷
暖房する場合は、輻射パネル４ｂを傾動させて輻射熱を
集めるように操作部２３の輻射パネル駆動ボタン３５を
操作する。すると情報が発信器２２から出力され、受信
器３２を介してＣＰＵ１９に入力されて記憶手段１８で
記憶される。次にＣＰＵ１９は、輻射パネル駆動回路２
６に指示信号を出力し、輻射パネル駆動モータ１２を作
動させることにより、図７（ｂ）に示すように輻射パネ
ル４ｂが吸込口７に対して左右対称に、使用者の入力し
た角度まで傾動される。

【００３２】図８は、本発明の他の実施例に係わる輻射
式空調機の室内ユニットの内部構成を詳細に示す断面図
である。

【００３３】図８に示す実施例の室内ユニットは、吹出
口６から吹き出される空気が輻射パネル４ａおよび４ｂ
の表面に沿って流れるように本室内ユニットの両側の下
方に延出している壁部９２の下側を内側に湾曲するよう
に形成した点が図１，２の実施例に示す室内ユニットと
異なっているものであり、その他の構成は同じである。

【００３４】すなわち、図８の室内ユニットでは、輻射
パネル４ａを加熱または冷房した空気は吹出口６から吹
き出された後、両輻射パネル４ａ，４ｂの表面に沿って
流れて、再び吸込口７に送られるようになっている。こ
のような構成においては、冷暖房運転時に、輻射パネル
４ａ，４ｂの表面の結露を防止することができるもので
ある。

【００３５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第１の輻射パネルの室内側近傍に該第１の輻射パネルに
沿って平行に複数の第２の輻射パネルを配設し、該複数
の第２の輻射パネルの各々が傾動するようにし、これに
より輻射熱を集中し、この集中部分の冷暖房を優先的に
行っているので、使用者の居る可能性の大きい居住域で
ある室内中央部を効率的に冷暖房することができるとと
もに、また第１の輻射パネルと複数の第２の輻射パネル
との間にエアーを吹き出すように吹出口を構成し、ある
いは前記第１の輻射パネル及び前記複数の第２の輻射パ
ネルの表面に浴ってエアーを吹き出すように吹出口を構
成することにより輻射パネルの表面の結露を防止するこ
とができ、従来のような不快なドラフト感、更には結露
によるトラブルを生じることなく、輻射熱により居住域
を効率よく快適に冷暖房することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係わる輻射式空調機を一般
家屋に取り付けた全体構成を示す断面図である。

【図２】図１の輻射式空調機の室内ユニットの内部構造
を詳細に示す部分破断斜視図である。

【図３】図１の輻射式空調機の冷凍サイクルを示す図で
ある。

【図４】図１の輻射式空調機の制御部の構成を示すブロ
ック図である。

【図５】図１の輻射式空調機の操作部の詳細を示す斜視
図である。

【図６】図１の輻射式空調機の作用を示すフローチャー
トである。

【図７】図２に示す室内ユニットの動作を示す断面図で
ある。

【図８】本発明の他の実施例に係わる輻射式空調機の室
内ユニットの内部構造を示す断面図である。

【符号の説明】

３ａ室内ユニット３ｂ室外ユニット４ａ，４ｂ輻射パネル６吹出口７吸込口１３コンプレッサ１７制御ボックス２３操作部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】熱輻射を行う第１の輻射パネルと、該第
１の輻射パネルの室内側近傍に該第１の輻射パネルに沿
って平行に配設され、各々が傾動するように構成された
複数の第２の輻射パネルとを有することを特徴とする輻
射式空調機。
【請求項２】空調能力不足時に前記複数の第２の輻射
パネルを傾動させるように制御する制御手段を有するこ
とを特徴とする請求項１記載の輻射式空調機。
【請求項３】前記第１の輻射パネルと前記複数の第２
の輻射パネルとの間にエアーを吹き出すように構成され
た吹出口を有することを特徴とする請求項１または２記
載の輻射式空調機。
【請求項４】前記第１の輻射パネル及び前記複数の第
２の輻射パネルの表面に浴ってエアーを吹き出すように
構成された吹出口部を有することを特徴とする請求項１
または２記載の輻射式空調機。