JPH0754966A - 樹脂成形品およびその射出成形方法 - Google Patents

樹脂成形品およびその射出成形方法

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JPH0754966A
JPH0754966A JP5197486A JP19748693A JPH0754966A JP H0754966 A JPH0754966 A JP H0754966A JP 5197486 A JP5197486 A JP 5197486A JP 19748693 A JP19748693 A JP 19748693A JP H0754966 A JPH0754966 A JP H0754966A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
boss
molding
cavity
molded product
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP5197486A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiro Obara
光博 小原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プーリーなどの2重筒部を有する樹脂成形品
において、成形不良を防止し、2重筒部の同心度も向上
させる。 【構成】 ボス部12とホイール部13とを連結する連結部
14は、両端部を中央部よりも薄い薄肉部14a ,14b とす
る。連結部14は、ボス部12およびホイール部13の径方向
に対して同一方向に傾斜させる。プーリー11の成形に用
いる金型は、ボス部12の端面に対応する位置にゲートを
有する。 【効果】 連結部14の両端部の薄肉部14a ,14b によ
り、ひけを防ぐ。成形時、連結部14の傾斜がホイール部
13への樹脂の流れを一定方向に案内する。これで、樹脂
の流れが円滑になり、成形不良が生じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プーリーなどの2重筒
部を有する樹脂成形品およびその射出成形方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来の合成樹脂製のプーリー1
の一例を示している。このプーリー1は、射出成形によ
る一体成形品で、内周筒部としての円筒状のボス部2
と、このボス部2と同心的に位置する外周筒部としての
円筒状のホイール部3と、これらボス部2およびホイー
ル部3間に放射状に位置して両者を連結する板状の複数
の連結部4とを有している。ボス部2は、軸体が差し込
まれて固定されるものであり、ホイール部3は、外周面
にベルトがかかるものである。そして、前記従来のプー
リー1において、連結部4は、ボス部2およびホイール
部3の径方向に沿っており、かつ、均一な厚みを有して
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来のプ
ーリー1では、連結部4が均一な厚みを有するものとな
っているため、成形時、樹脂の冷却に伴い、ボス部2お
よびホイール部3における連結部4の接続部にひけが生
じやすい問題があった。これは、軸体の固定やベルトの
かかりに支障をきたす原因になる。また、連結部4がボ
ス部2およびホイール部3の径方向に沿ったものとなっ
ているため、成形時、金型内の製品形状のキャビティ内
に溶融樹脂を充填するとき、樹脂が円滑に流れず、これ
により成形不良をきたしやすい問題があった。すなわ
ち、例えばゲートがボス部2に対応する位置へ開口して
いる場合、樹脂は、連結部4に対応する位置を介してホ
イール部3に対応する位置へ流れるのであるが、このホ
イール部3において樹脂が円滑に流れにくい。その結
果、プーリー1において重要なボス部2とホイール部3
との同心度が悪くなるおそれがある。
【0004】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、プーリーなどの2重筒部を有する樹脂成
形品において、成形不良を防止し、2重筒部の同心度も
向上させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成しようとするもので、請求項1の発明は、内周筒部
と、この内周筒部と同心的に位置する外周筒部と、これ
ら筒部間に放射状に位置して両者を一体に連結する複数
の連結部とを有する樹脂成形品において、前記各連結部
は、筒部側の両端部を中央部よりも薄くするとともに、
筒部の径方向に対して同一方向に傾斜させたものであ
る。
【0006】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
の樹脂成形品の射出成形方法であって、複数の型体間に
製品形状のキャビティを形成し、このキャビティ内に、
一方の筒部に対応する位置へ開口したゲートから樹脂を
注入するものである。
【0007】
【作用】請求項1の発明の樹脂成形品では、連結部にお
いて、筒部側の両端部を中央部よりも薄くすることによ
り、成形時、樹脂の冷却に伴い、両筒部における連結部
の接続部にひけが生じるのを防ぐ。また、連結部を筒部
の径方向に対して同一方向に傾斜させることにより、金
型のキャビティ内に樹脂を充填する際、この樹脂の流れ
を円滑にし、成形不良の発生を防ぐ。
【0008】すなわち、請求項2の発明の樹脂成形品の
射出成形方法のように、キャビティ内に一方の筒部に対
応する位置へ開口したゲートから樹脂を注入すると、こ
の樹脂は、キャビティ内において、連結部に対応する位
置から他方の筒部に対応する位置へと流れていくが、複
数の連結部が他方の筒部に対して一定の傾斜をもって交
わっているために、他方の筒部における樹脂の流れが一
定の方向に案内され、円滑なものとなる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図1およ
び図2を参照しながら説明する。本実施例の樹脂成形品
は、熱可塑性樹脂の一体成形品からなるプーリー11であ
る。このプーリー11は、図1に示すように、内周筒部と
しての円筒状のボス部12と、このボス部12と同心的に位
置する外周筒部としての円筒状のホイール部13と、これ
らボス部12およびホイール部13間に放射状に位置して両
者を連結する板状の複数の連結部14とを有している。そ
して、これら連結部14は、ボス部12およびホイール部13
側の両端部が中央部よりも薄い薄肉部14a ,14b になっ
ているとともに、ボス部12およびホイール部13の径方向
に対して同一方向に傾斜している。
【0010】つぎに、前記プーリー11の射出成形に用い
る金型の構成を図2に基づいて説明する。21は固定型、
22は可動型で、型体としてのこれら固定型21および可動
型21は、図示上下方向に開閉し、型閉時に相互間に製品
形状すなわちプーリー1の形状のキャビティ23を形成す
るものである。固定型21は、前記キャビティ23へ開口す
るゲート24を有しているとともに、このゲート24を開閉
するバルブピン25を有している。ゲート24は、ボス部12
の端面に対応する位置へ開口している。一方、可動型22
は、先端がキャビティ23に臨んで位置する突き出しピン
26を有している。
【0011】そして、プーリー11を成形するときには、
固定型21と可動型22とを型閉し、バルブピン25を後退さ
せてゲート24を開き、このゲート24からキャビティ23内
に溶融樹脂を注入する。キャビティ23内に樹脂が充填さ
れた後、バルブピン25を前進させてゲート24に嵌合さ
せ、このゲート24を閉じる。さらに、キャビティ23内に
充填された樹脂が冷却、固化した後、固定型21と可動型
22とを型開する。このとき、成形されたプーリー11は、
まず固定型21から離れ、ついで、突き出しピン26に突き
出されて、可動型22から離れる。
【0012】前記実施例の構成によれば、連結部14にお
いて、ボス部12およびホイール部13側の両端部を中央部
よりも薄い薄肉部14a ,14b としたので、成形時、樹脂
の冷却に伴い、ボス部12およびホイール部13における連
結部14の接続部にひけが生じるのを防止できる。また、
連結部14をボス部12およびホイール部13の径方向に対し
て同一方向に傾斜させたので、キャビティ23内に樹脂を
充填する際、この樹脂の流れが円滑になる。すなわち、
キャビティ23内にボス部12に対応する位置へ開口したゲ
ート24から樹脂を注入すると、この樹脂は、キャビティ
23内において、連結部14に対応する位置からホイール部
13に対応する位置へと流れていくが、複数の連結部14が
ホイール部13に対して一定の傾斜をもって交わっている
ために、ホイール部13における樹脂の流れが一定の方向
に案内され、円滑なものとなる。これにより、成形不良
を防止でき、ボス部12とホイール部13との同心度も向上
する。
【0013】さらに、樹脂の流れが円滑になることによ
り、ボス部12およびホイール部13間の肉ぬすみのために
金型に設けられる突起がかりに細いものであったとして
も、これら突起の流れに対する抵抗が小さくなるので、
突起が折れにくい。
【0014】なお、前記実施例では、樹脂成形品として
プーリーを例にとったが、本発明は、リールなど、2重
筒部を有する各種樹脂成形品に適用できる。また、2重
筒部の他に、フランジあるいは他の筒部などの部分を有
する樹脂成形品でもよい。さらに、射出成形用の金型の
構造も、前記実施例のものには限らない。例えば、前記
実施例では、内周筒部に対応する位置にゲートを設けた
が、外周筒部に対応する位置にゲートを設けてもよい。
また、ゲートを2点以上にしてもよい。
【0015】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、同心的に位置
する内周筒部と外周筒部とを放射状の複数の連結部によ
り連結した樹脂成形品において、各連結部は、筒部側の
両端部を中央部よりも薄くしたので、成形時、樹脂の冷
却に伴い、両筒部における連結部の接続部にひけが生じ
るのを防止でき、また、筒部の径方向に対して同一方向
に傾斜させたので、金型のキャビティ内に樹脂を充填す
る際、この樹脂の流れを円滑にし、成形不良の発生を防
止でき、したがって、2重筒部の同心度も向上できる。
【0016】すなわち、請求項2の発明のように、複数
の型体間に形成された製品形状のキャビティ内に、一方
の筒部に対応する位置へ開口したゲートから樹脂を注入
すると、この樹脂は、連結部から他方の筒部へと流れて
いくが、前記連結部の傾斜によって、他方の筒部におけ
る樹脂の流れが一定の方向に案内され、これにより、樹
脂の流れを円滑にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樹脂成形品の一実施例を示す斜視図で
ある。
【図2】その樹脂成形品の射出成形に用いる金型の断面
図である。
【図3】従来の樹脂成形品の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
11 樹脂成形品(プーリー) 12 ボス部(内周筒部) 13 ホイール部(外周筒部) 14 連結部 21 固定型(型体) 22 可動型(型体) 23 キャビティ 24 ゲート

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周筒部と、この内周筒部と同心的に位
    置する外周筒部と、これら筒部間に放射状に位置して両
    者を一体に連結する複数の連結部とを有する樹脂成形品
    において、前記各連結部は、筒部側の両端部を中央部よ
    りも薄くするとともに、筒部の径方向に対して同一方向
    に傾斜させたことを特徴とする樹脂成形品。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の樹脂成形品の射出成形
    方法であって、複数の型体間に製品形状のキャビティを
    形成し、このキャビティ内に、一方の筒部に対応する位
    置へ開口したゲートから樹脂を注入することを特徴とす
    る樹脂成形品の射出成形方法。
JP5197486A 1993-08-09 1993-08-09 樹脂成形品およびその射出成形方法 Withdrawn JPH0754966A (ja)

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