JPH0754660B2 - 回路遮断器の遠隔復帰機構 - Google Patents

回路遮断器の遠隔復帰機構

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JPH0754660B2
JPH0754660B2 JP20586490A JP20586490A JPH0754660B2 JP H0754660 B2 JPH0754660 B2 JP H0754660B2 JP 20586490 A JP20586490 A JP 20586490A JP 20586490 A JP20586490 A JP 20586490A JP H0754660 B2 JPH0754660 B2 JP H0754660B2
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俊英 紙野
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寺崎電気産業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、回路遮断器、特に回路遮断機能と電磁開閉
機能とを併せ持つ回路遮断器に取付けられ、過負荷電流
に応じて回路を遮断した回路遮断器を電磁開閉可能な状
態に遠隔操作で復帰させるための遠隔復帰機構の構造に
関するものである。
[従来の技術およびその課題] 一般に、回路遮断器は電路の途中に設けられ、この電路
に過負荷電流やあるいは短絡電流が発生した際に電路を
遮断し、その電路および系統機器などを保護するもので
あるが、さらに電磁開閉機能をも付加した回路遮断器が
ある。
このような電磁開閉機能を併有した回路遮断器は、通常
電気的な遠隔操作によつて開閉が行われる。一方、この
回路遮断器は過負荷電流や短絡電流が発生した際に、こ
の過電流を検知し、遮断機構が動作して接点が開離し電
流を遮断するが、遮断後に再び開閉操作を行なう場合に
は、動作した遮断機構を電磁開閉が可能な状態に復帰さ
せる必要がある。この電磁開閉可能な状態に復帰させる
操作も開閉操作と同様に電気的な操作によって行われる
ことが要求される。
この電気的復帰操作機構の例としては、たとえば特開昭
59−119635号公報に示されたものがある。この例による
復帰操作機構は、モータの駆動力によって回転するカム
を用いて押棒を駆動させ、この押棒が遮断機構を動作さ
せて遮断機構を元の状態に復帰させ、さらに復帰後は押
棒がばねの力で元の位置に復帰する構造を有している。
ところが、後述するように、本件発明に関連する回路遮
断器のように、遮断機構としてラッチ機構とばね体およ
びトグルリンク機構を含み、過電流によって応動する過
電流応動手段の動作によってラッチの係合が外れ、これ
に応じてトグルリング機構が動作して回路を遮断する構
造のものがある。このトグルリンク機構は遮断動作を行
なった後、回路の遮断状態を維持するように構成されて
おり、遮断状態によるトグルリンク機構を元の状態に復
帰させるためにはラッチとの係合状態の復元操作および
操作レバーの回動操作など複雑な動作を行なわせる必要
がある。したがって、このようなラッチ機構を有する回
路遮断器に対しての電気的に復帰動作が可能な遠隔操作
機構が必要とされている。
したがって、この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、電磁開閉手段と、ラッチ機構を
有する回路遮断機構とを備えた回路遮断器の遠隔復帰機
構を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] この発明は、主電流路の途中に設けられた開閉接点と、
この主電流路に過電流が発生したときに開閉接点の導通
を自動的に遮断するラッチ機構を有するリンク機構と、
主電流路の開閉指令に応じて動作する電圧動作型電磁石
を含む開閉手段とを有する回路遮断器の遠隔復帰機構で
ある。そして、遠隔復帰機構は、回転力を発生させるモ
ータと、その回転力を伝達する回転力伝達手段と、回転
力伝達手段からの回転力を受けて回転する回転体とこの
回転体に取付けられたピン部材とを有するカムとを備え
る。さらにカムはリセット部材に当接する。リセット部
材は、その一端が回路遮断器のリンク機構に係合してい
る。さらに、リセット部材はカムの回転運動に応じてカ
ムのピン部材と当接する第1および第2の当接部とを備
えている。
また、カムにはカムの回転体とピン部材との間にピン部
材をリセット部材の運動方向に移動可能なように弾性支
持するばね部材を備えている。
さらに、遠隔復帰機構の回転力伝達手段は、モータの回
転軸に取付けられた歯車と噛合う第1伝達歯車と、カム
の回転体と同軸上に取付けられた第2伝達歯車とを含む
複数の歯車列から構成されている。
[作用] この発明による遠隔復帰機構は、モータによる回転力を
駆動力として回転するカムとリセット部材とを係合させ
てリセット部材の往復運動に変換し、このリセット部材
の往復運動を利用して回路遮断器のリンク機構を動作
し、回路遮断器の遮断状態を回路の開閉手段によって導
通状態に復帰可能な状態に復元する。
また、カムのピン部材をばね部材で弾性支持することに
より、リセット部材の往復移動距離に余裕代を持たせ、
カムの回転動作とリセット部材の往復動作との係合を滑
らかに行なわせる。
[実施例] 以下、この発明の一実施例について図を用いて説明す
る。
第1図は、回路遮断器およびこの発明によるモータリセ
ット装置(遠隔復帰機構)の外観斜視図である。回路遮
断器のハウジングは、ベース1、操作機構ユニットハウ
ジング3および引外しユニットハウジング4の大きく3
つの部分から構成されている。回路遮断器の側部にはモ
ータリセット装置がモータリセット装置ハウジング5の
内部に設けられている。
この発明による回路遮断器のモータリセット装置につい
て説明する前に、回路遮断器の概略構造およびその動作
について説明する。なお、この回路遮断器の構造の詳細
については同一出願人の平成2年7月16日付特許出願に
詳細に開示されている。
第2図は、第1図に示される回路遮断器の中央側部断面
図であり、第3図は、第2図の切断線X−Xに沿った方
向からの平面図である。両図を参照して、回路遮断器は
成形絶縁物よりなる中空のベース1の下部に挿入装着さ
れる各極ごとに独立した開閉遮断ユニットハウジング2
を備える。開閉遮断ユニットハウジング2には、その一
端に配置された電源側端子導体16から断路部13を経て第
1固定導電体12、主接点部5および第2固定導電体14に
至る電流路がその内部に構成されている。主接点部5の
両側には消弧装置7、7が配置されている。主接点部5
は、第1固定導電体12および第2固定導電体14に設けら
れた1対の固定接点10、10と、この固定接点10、10に対
接する位置に可動接点8、8を有する橋絡型の可動接触
子9と、この可動接触子9を下面から支持し常時固定接
点に対して可動接点8を圧接する接触子ばね11および鉛
直方向に延び、可動接触子9に接続された開閉操作レバ
ー17とを備える。主接点部5の開閉動作は開閉操作レバ
ー17を押し下げることにより固定接点10、10と可動接点
8、8との間が開放され、また復帰動作は接触子ばね11
の復元力によって固定接点10と可動接点8とが接触する
ことにより行なわれる。一方の固定接点10を有する第1
固定導電体12は、その一端が消弧装置7の上部にまで延
長されてアークホーンを形成し、他端は断路部13に延び
ている。また、他方の固定接点10を有する第2固定導電
体14は、その一端が消弧装置7の上部にまで延長された
アークホーンを形成し、他端は折返されてハウジング2
の上部に沿って延長され、ベース1の貫通孔を介して取
外しユニットハウジング4の溝部に露出するように設け
られている。また、この開閉遮断ユニットハウジング2
内の主接点5の上部近傍には短絡時強制開極用リンク機
構18が設けられている。
引外しユニットハウジング4は、短絡時強制開極用電磁
石30と零相変流器40、電流検出用変流器41、電子式過電
流継電器45および負荷側端子導体43を含み、各々が直列
に接続された主電流路を構成する。
短絡時強制開極用電磁石30は、固定鉄心32と、これに対
応する可動鉄心33と復帰スプリング34ならびに磁性ヨー
ク35、励磁コイル36とから構成されるプランジャ型電磁
石である。可動接点33には突出棒31が一体的に装着され
ている。突出棒31の先端は引外しユニットハウジング
4、ベース1および開閉遮断ユニットハウジング2に設
けられた貫通孔を貫通して短絡時強制開極用リンク機構
18の第1レバー19に当接している。励磁コイル36の入力
端部は開閉遮断ユニットハウジング2の上部に露出した
第2固定導電体14にねじ止め接続されており、さらに出
力導体39は必要に応じて設けられる1つの零相変流器40
の貫通孔を貫通して電流検出用変流器41の鉄心42の1辺
に一次側コイルとして巻回される。
電流検出用変流器41の一次側コイルの導出端は負荷側端
子導体43の一端に接続される。電流検出用変流器41の鉄
心42の他辺には二次側コイル44が巻回され、二次側コイ
ルの導出線はその上部に配置される電子式過電流継電器
45の入力として接続される。
以上の構成により、電源側端子導体16から負荷側端子導
体43に至る主電流路が構成される。
次に、主接点5の開離手段の構成について説明する。こ
の回路遮断器は、主接点5を開放して主電流路を遮断す
る手段として3つの手段を有している。第1の接点開離
手段は、開閉操作用電磁石60を用いて主接点5の開閉操
作レバー17を動作させる方法である。第2の接点開離手
段は、主接点5の上部に設けられたばね釈放機構75bを
介して主接点5の開閉操作レバー17を動作させる方法で
ある。さらに、第3の接点開離手段は、主電流路中に設
けられた短絡時強制開極用電磁石30と短絡時強制開極用
リンク機構18とを介して主接点5の開閉操作レバー17を
動作させる方法である。このうち、第2の開離手段は主
接点5を機構的に開離し、かつ接点の開離状態を保持し
得る機能を有している。このために、この第2の開離手
段が動作した際には何らかの方法によってこの第2の開
離手段を元の状態に復帰させる操作が必要となる。そし
て、後述するようにこの発明による遠隔復帰機構がこの
第2の開離手段の接点開離状態を元の復帰状態に戻すた
めに用いられる。
ここで、この第2の接点開離手段の構造および動作につ
いて説明する。
第4図は、第2の接点開離手段を構成する操作制御機構
75の構成を示す断面構造図であり、第2図中における切
断線Y−方向から見た状態を示している。第2図ないし
第4図を参照して、第2の接点開離手段は、電流検出用
変流器41の二次側コイル44の一端から電子式過電流継電
器45および釈放形電磁石46を通して、さらに操作制御機
構75を介在して3極連動用クロスバー74に至る各装置か
ら構成される。
操作制御機構75は制御用ハンドル79により動作するハン
ドル機構部75aと、機構的に主接点を開閉させるための
ばね釈放機構部75bとに分けられる。ハンドル機構75aは
制御用ハンドル79と、この制御用ハンドル79に取付けら
れたカムシャフト77およびカムシャフト77に連結される
偏心カム76および偏心カム76に連接され、スライド運動
を行なうスライド板84とを含む。制御ハンドル79は回転
自在に支持されており、「AUTO」、「TRIP」、「OF
F」、「RESET」、「TEST」、「ISOL」の6つの切換え位
置を有している。偏心カム76の下面にはカム溝(図示せ
ず)が形成されており、このカム溝にスライド板摺動ピ
ン83の先端が挿入されている。スライド板摺動ピン83は
固定フレーム80に設けられた直線上のガイド孔を貫通し
てスライド板84の一端にかしめ付けられている。スライ
ド板84の一部は逆U字形に折曲げられた耳部84aを有し
ている。このような構造によって、制御用ハンドル79を
回動させると回転運動が偏心カム76の作用によってスラ
イド板84の直線運動に変換される。
ばね釈放機構75bは、各々係合する順に二次フック99、
一次フック97、釈放自在レバー93、リンク92、リンク90
およびクロスバー制御レバー87を備えている。二次フッ
ク99の折曲げ辺99aは過負荷応動トリップ作動板102の一
端に対応する位置に設けられ、この過負荷応動トリップ
作動板102の回動動作を受取る。また、クロスバー制御
レバー87の先端は3極連動用クロスバー74の頭部74aに
対応する位置にある。
二次フック99は軸100に回転自在に軸支され、一端が一
次フック97の上端部と釈放自在に突合せ係合し、他端に
折曲片99aが設けられている。一次フック97は軸98に回
動自在に軸支され、ばねにより時計方向の回転力が与え
られている。また、一次フック97の中央部には長穴に沿
って移動可能な掛止めピン97aが取付けられている。釈
放自在レバー93は一端が固定フレーム80に固着された軸
96に回動自在に軸支され、他端の爪部93aが一次フック9
7の掛け止めピン97aと釈放自在に係合している。釈放自
在レバー93の上端部には軸94によりその一端が回動可能
に接続されたリンク92が連結されている。リンク92の他
端は軸91を介してリンク90に接続され、さらにリンク90
の一端は軸89を介してクロスバー制御レバー87の一端に
接続されている。この2つのリンク90、92と、その間の
トグル軸91と、このトグル軸91と開閉制御レバー86の頂
部との間に接続された拡張ばね95によってトグルリンク
機構が構成されている。開閉制御レバー86はその下方端
部が固定フレーム80に固定された固定バー110に係合
し、この固定バー110を中心に回動可能に設けられてい
る。この開閉制御レバー86はその両側面上部に設けられ
た溝86aにスライド板84の耳部84aの先端に設けられたピ
ン84bが摺動可能に挿入されている。これによってばね
釈放機構75bとハンドル操作機構75aとが連結されてい
る。この操作制御機構75はクロスバー制御レバー87の上
下動により3極連動用クロスバー74を動作させて主電流
路の主接点を開閉するための機構であり、その動作指令
系統として2つの指令入力系統がある。1つは、ハンド
ル79の操作によりハンドル制御機構75aを介してばね釈
放機構75bが動作される系統である。他の系統として
は、電流検出用変流器41によって検知された異常信号を
釈放形電磁石46により機械的信号に変換させた後、過負
荷応動トリップ作動板102を介して二次フック99を動作
させる系統である。
次に、上記のような構造を有する回路遮断器に用いられ
るこの発明によるモータリセット装置の構造および動作
について説明する。第5図は、モータリセット装置の断
面構造図であり、第6図はその平面図を示している。モ
ータリセット装置は、モータ120と複数の歯車からなる
減速装置121と、カム130およびリセットプレート135と
を含む。減速装置121は軸122に回転自在に支持された第
1歯車123、第3歯車125および軸127に回転可能に支持
された第2歯車124、第4歯車126とを備える。第1歯車
123はモータ120の回転軸に取付けられたモータ歯車128
に噛合っている。そして、この減速装置121はモータ120
の回転を各々第1歯車123、第2歯車124、第3歯車12
5、第4歯車126の順に伝達しながら所定の回転速度に減
速する。第4歯車126の上面にはカム130が固定されてい
る。
第7図はカムの平面構造図であり、第8図はカム130お
よび第4歯車126の分解斜視図である。両図を参照し
て、カム130は第4歯車126と一体的に回転する回転板13
1とリセットプレート135に当接するリセットピン132お
よびリセットピン132を弾性支持する板ばね133とを備え
る。回転板131には板ばね133を挿入するための溝部134
が貫通して形成されている。また、第4歯車126の上面
にはこの回転板131の溝部134と対応する位置に同じ形状
の溝部126aが形成されている。この溝部126aは第4歯車
126を貫通しない。カムの回転板131と第4歯車126とは
連結ピン129により連結され一体的に回転するように構
成されている。
再び第6図を参照して、リセットプレート135はその一
方端部にカム130のリセットピン132と係合する第1の当
接部136および第2の当接部137を有し、他端に回路遮断
器と係合する係合溝部138を有する細長いプレートから
構成されている。リセットプレート135の第1当接部136
および第2当接部137はリセットプレート135の長手方向
に沿って互いにずれた位置にリセットプレートの一部を
下方に折曲げて形成されている。そして、カムのリセッ
トピン132が当接する部分は円弧状に成形されている。
このリセットプレート135は固定プレート139によって一
定方向に摺動可能に取付けられている。また、リセット
プレート135はモータリセット装置ユニットハウジング
5の壁部および操作機能ユニットハウジング3の壁面を
貫通して回路遮断器内部に延びて取付けられている。そ
して、リセットプレート135の係合溝部138は回路遮断器
の操作制御機構75のスライド板84に取付けられたスライ
ド板摺動ピン83に係合している。この係合部分によって
回路遮断器とモータリセット装置とが連結される。
また、カムの回転体130には突出部131aが形成されてお
り、回転体130が所定の回転位置に到達したときに接触
し得る位置にリミットスイッチ140が設けられている。
リミットスイッチ140はモータ120の回転動作の停止信号
を与える。
次に、モータリセット装置の動作について説明する前
に、モータリセット装置が作用する回路遮断器の操作制
御機構75の動作について予め説明する。すなわち、モー
タリセット装置の目的は、過負荷電流に応じて回路遮断
器が動作して操作制御機構75の作用によって主接点が開
離された状態を、第4図のように、開閉操作用電磁石60
による開閉操作を可能にする状態に操作制御機構75を復
帰させるためのものである。したがって、回路遮断器の
操作制御機構の遮断時および導通時の機構動作について
予め説明する。
第9A図は、回路遮断器のハンドルの平面図であり、第9B
図は、ハンドル79に連設されたカム76およびスライド板
84の平面構造図であり、第9C図は、操作制御機構75の主
にハンドル制御機構部の側部断面構造図であり、第9D図
は、第9C図に係合するばね釈放機構75bの側部断面構造
図である。そして、この第9A図ないし第9D図は、回路遮
断器が導通状態における状態を示している。ハンドル79
は「AUTO」の位置にあり、これに対応してスライド板84
は第9B図に示される所定の位置にある。ばね釈放機構75
bは釈放自在レバー93の爪部93aが一次フック97の掛け止
めピン97aと係合し、一次フック97の上端部と二次フッ
ク99の一端が係合したリセット状態にある。2つのトグ
ルリンク90、92を連結するトグル軸91は開閉制御レバー
86の上端部と拡張ばね95を介して引っ張られた状態にあ
り、リンク90の上部が軸96によって係止している。この
ため、トグルリンク90、92はほぼ一直線上に伸張されて
おり、クロスバー制御レバー87は一端が押し下げられ、
3極連動用クロスバー74に当接する側が押し上げられて
クロスバー74の連動ピン74aから開離した状態にある。
次に、第10A図ないし第10D図を用いて回路遮断器の主接
点が開離された状態を説明する。なお、第10A図ないし
第10D図は各々第9A図ないし第9D図に対応している。回
路遮断器の主電流路に過負荷電流が流れ、電子式過電流
継電器45の出力信号を受けて釈放形電磁石46が動作する
と、アーマチュア50が回動し、引外し伝達板54および過
負荷応動伝達板103を押圧して摺動させ、さらに過負荷
応動トリップ作動板102を回動させ、二次フック99の端
部に形成された折曲片99aを押圧移動させる。
二次フック99が軸100を支点として時計方向に回動する
と、二次フック99との係合が解かれた一次フック97が軸
98を支点として時計方向に回動し、掛け止めピン97aと
釈放自在レバー93との係合が解かれる。釈放自在レバー
93は、軸96を支点として反時計方向に回動し、トグルリ
ンク90、92を屈曲してクロスバー制御レバー87の一端を
引上げる。したがって、クロスバー制御レバー87は軸88
を支点として時計方向に回動しクロスバー74の連動ピン
74aを押し下げる。クロスバー74が押し下げられると、
クロスバー74に当接した各極の操作レバー17、17、17が
押し下げられ、主接点が開放されて「切り」の状態とな
る。この際、開閉制御レバー86の回動により折曲げ耳部
86aと係合するスライド板84が摺動されて偏心カム76お
よび制御用ハンドル79を回動させて制御用ハンドル79は
「TRIP」の指示位置に回動される。
このような「TRIP」状態から主接点が開閉可能な状態に
復帰させるためには、制御用ハンドル79を「RESET」位
置まで強制的に回動することにより、開閉制御レバー86
が時計方向に回転し、開閉制御レバー86の一端に装着さ
れたピン88で釈放自在レバー93を時計方向に回動させ、
釈放自在レバー93の爪部93aが一次フック97の掛け止め
ピン97aと係合し、さらに一次フック97と二次フック99
とが係合されたリセット状態に復帰する。そして、この
状態で制御ハンドル79から手を離すと自動的に「OFF」
の位置にハンドルが回動する。さらに、「AUTO」状態に
復帰させるには、そのままレバー79を強制的に「AUTO」
の位置に戻せばよい。すなわち、上記した「TRIP」状態
から「AUTO」状態への復帰動作をこの発明によるモータ
リセット装置が自動的に行なう。この動作について以下
に説明する。第11A図ないし第11E図はハンドルの指示位
置を示す平面図である。第12A図ないし第12E図は操作制
御機構75のスライド板84の位置関係を示す平面図であ
る。第13A図ないし第13E図は、モータリセット装置のカ
ムおよびリセットプレートの位置関係を示す平面図であ
る。そして、これらの図は、たとえば第11A図、第12A図
および第13A図は1つの対応した状態を示している。
まず、第11A図、第12A図、第13A図に示す状態におい
て、回路遮断器のハンドル79は「TRIP」状態にあり、モ
ータリセット装置のカム130は初期状態にある。
次に、第11B図、第12B図、第13B図に示す状態におい
て、モータリセット装置のリセットスイッチがONされる
と、モータ120が回転し、減速装置121を介してカム130
が所定の方向(図示状態における時計回り方向)に回動
を始め、カムのリセットピン132がリセットプレートの
第1当接部136に当接する。さらに、カム130が回転し、
リセットピン132がリセットプレート135を矢印A方向に
移動させる。これに応じて回路遮断器のスライド板84が
移動し、ハンドル79が「RESET」方向に回動する。
さらに第11C図、第12C図、第13C図に示す状態におい
て、カム130は回転し、リセットプレート135およびスラ
イド板84の矢印A方向への移動量が最大となった時点で
ハンドル79が「RESET」状態に達する。この位置におい
て、回路遮断器のばね釈放機構75bは前記したリセット
状態に復帰する。
さらに、第11D図、第12D図、第13D図に示す状態におい
て、カム130の回転が進むと、リセットピン132とリセッ
トプレートの第1当接部136との係合が解かれ、リセッ
トピン132は今度はリセットプレートの第2当接部137に
当接する。そして、この状態からスライド板84およびリ
セットプレート135は矢印B方向への復帰行程に移る。
なお、カムのリセットピン132がリセットプレートの第
1当接部136から第2当接部137へ移動する間において
は、リセットピンとリセットプレートとの係合が一時的
に解かれる。したがって、この間はハンドル79はばね釈
放機構75b側からのばね力によって「RESET」状態から
「OFF」状態にまで自動的に回動する。
さらに、第11E図、第12E図、第13E図に示す状態におい
て、カム130の回動によってリセットプレート135、スラ
イド板84が矢印B方向に移動されハンドルが「AUTO」状
態に復帰する。同時に、ばね釈放機構75bも初期状態、
すなわち第4図に示す状態に復帰する。この状態におい
て回路遮断器は、開閉操作用電磁石60による開閉操作が
可能となる。そしてこの状態でカム130の突出部131aが
リミットスイッチ140を切り、モータ120の回転が停止す
る。
以上の動作によって回路遮断器が元の復帰状態に復帰さ
れる。
このように、モータリセット装置は回路遮断器のばね釈
放機構75bおよびハンドル操作機構75aを動作させるスラ
イド板84を、リセットプレートを用いて強制的に移動さ
せることによって回路遮断器の自動復帰を行なわせてい
る。そして、モータとリセットプレートとの間にカム13
0を介在して回転運動から往復運動への変換を図ってい
る。なお、前記したようにカム130のリセットピン132は
回転板131の溝の内部に板ばね133により弾性支持されて
ている。そして、この板ばね133は、たとえばリセット
プレート135が往復運動をする際に、リセットプレート1
35あるいはスライド板84とカムのリセットピン132との
間で各々の移動量にアンバランスが生じ動作できなくな
るのを防止する。すなわち、スライド板84の移動量に対
してリセットプレート135が移動する距離と、回転板130
の中心軸127とリセットプレート135に当接するリセット
ピンとの距離関係が整合しない場合、この板ばね133が
たわみ、リセットピン132の位置を移動させることによ
って不整合量を吸収する。この機構によってカム130と
リセットプレート135の滑らかな動作が実現される。
[発明の効果] このように、この発明による回路遮断器の遠隔復帰機構
は、回転力を発生するモータを備え、歯車列を介して回
転運動するカムと、このカムに係合するリセットプレー
トを有し、カムによってモータからの回転力を往復運動
に変換することによって回路遮断器内の接点開閉用のリ
ンク機構を動作させるように構成したので、回路遮断器
の回路の復帰動作を遠隔操作で行なうことができ、制御
の集中化が図れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明による遠隔復帰機構を備えた回路遮
断器の外観斜視図である。第2図は、回路遮断器の側部
断面図である。第3図は、回路遮断器の平面断面図であ
る。第4図は、回路遮断器の操作制御機構部の断面構造
図である。第5図は、この発明によるモータリセット装
置の側部断面図であり、第6図はその平面構造図であ
る。第7図は、カム部分の平面構造図である。第8図
は、第7図に示されるカム部分の分解斜視図である。第
9A図ないし第9D図は、回路遮断器の導通状態を示してお
り、第9A図はハンドルの平面図、第9B図は偏心カムおよ
びスライド板の平面図、第9C図はハンドル操作機構の断
面図、第9D図はばね釈放機構の断面図を各々示してい
る。 第10A図ないし第10D図は、回路遮断器の回路遮断状態を
示しており、第10A図はハンドル平面図、第10B図は偏心
カムおよびスライド板の平面構造図、第10C図は、ハン
ドル操作機構部の断面構造図、第10D図は、ばね釈放機
構の断面構造図を示している。第11A図、第11B図、第11
C図、第11D図および第11E図はモータリセット装置の動
作に伴なって移動するハンドル79の平面図である。ま
た、第12A図、第12B図、第12C図、第12D図および第12E
図は、同じく偏心カムおよびスライド板84の動作平面図
である。そして、第13A図、第13B図、第13C図、第13D図
および第13E図は、同じくリセットプレートおよびカム
の動作状態を示す平面図である。 図において、5はモータリセット装置のユニットハウジ
ング、120はモータ、121は減速装置、130はカム、131は
回転板、132はリセットピン、133は板ばね、135はリセ
ットプレート、136はリセットプレートの第1当接部、1
37はリセットプレートの第2当接部、138はリセットプ
レートの係合溝部を各々示している。 なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主電流路の途中に設けられた開閉接点と、
    前記主電流路に過電流が発生したときに前記開閉接点の
    導通を自動的に遮断するラッチ機構を有するリンク機構
    と、前記主電流路の開閉指令に応じて動作する電圧動作
    型電磁石を含む開閉手段とを有する回路遮断器に取付け
    られ、遮断された前記回路遮断器の前記リンク機構を前
    記開閉手段による開閉動作が可能になる状態に復帰させ
    るための回路遮断器の遠隔復帰機構であって、 回転力を発生させるモータと、 前記モータで生じた回転力を伝達する回転力伝達手段
    と、 前記回転力伝達手段からの回転力を受けて回転する回転
    体と、この回転体に取付けられたピン部材とを有するカ
    ムと、 前記カムが最初のほぼ半回転運動を行なう際に前記カム
    の前記ピン部材が当接する第1当接部と、前記カムが残
    りのほぼ半回転運動を行なう際に前記ピン部材が当接す
    る第2当接部とを備え、その一端が前記回路遮断器の前
    記リンク機構に係合し、前記リンク機構が前記回路遮断
    器の前記ラッチの係合の外れた位置から再度前記ラッチ
    を係合し、さらに前記開閉手段による開閉操作が可能に
    なる位置まで前記リンク機構を復帰させるために、前記
    カムの回転運動に応じて所定の方向に往復運動を行なう
    リセット部材とを備えた、回路遮断器の遠隔復帰機構。
  2. 【請求項2】前記カムの前記ピン部材は、前記回転体の
    回転軸から偏心した位置に設けられており、 前記カムは、前記回転体に取付けられ、かつ前記リセッ
    ト部材に当接する前記ピン部材が前記リセット部材の往
    復運動方向に移動可能なように前記ピン部材を弾性支持
    するばね部材を備えた、請求項1記載の回路遮断器の遠
    隔復帰機構。
  3. 【請求項3】前記回転力伝達手段は、前記モータの回転
    軸に取付けられた歯車と噛合う第1伝達歯車と、前記カ
    ムの前記回転体と同軸上に取付けられた第2伝達歯車と
    を含む複数の歯車列からなる、請求項1記載の回路遮断
    器の遠隔復帰機構。
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