JPH0754496Y2 - 開閉式屋根 - Google Patents

開閉式屋根

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JPH0754496Y2
JPH0754496Y2 JP1409890U JP1409890U JPH0754496Y2 JP H0754496 Y2 JPH0754496 Y2 JP H0754496Y2 JP 1409890 U JP1409890 U JP 1409890U JP 1409890 U JP1409890 U JP 1409890U JP H0754496 Y2 JPH0754496 Y2 JP H0754496Y2
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JP
Japan
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roof
structures
chord
retractable
openable
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正武 中村
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Shimizu Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、例えば、イベント施設や運動競技施設等の
長大スパンの構造物に用いて有効な開閉式屋根に関する
ものである。
[従来の技術] 従来、大空間大屋根付観覧場、催場施設、スポーツ施設
等の長大スパンの構造物には、イベントゾーンの上方に
開閉式屋根を用いたものが多い。
開閉式屋根は、陽光や新鮮な空気を充分に取り入れるこ
とができ、同時に屋外の開放感を得ることができ、か
つ、雨天時にあっても降雨による弊害を除去することが
できるために、特に天候に左右されやすい屋外スポーツ
等の催物に好適な施設として非常に注目されており、こ
れまでにも、多種多様の構成のものが提供、あるいは提
案されている。
例えば、移動屋根を、既に架設されている屋根架設位置
から単純に横移動させることにより、この屋根架設位置
から撤去するものや、屋根を固定屋根部と複数の移動屋
根部とから構成し、移動屋根部を固定屋根部上(内)に
引き込むことにより屋根架設位置の上方の一部を開放す
るもの、あるいは、屋根を平板状にして折り畳み式に構
成し、この移動屋根を折り畳んだり展開したりすること
により屋根架設位置の上方を開放、閉鎖するもの等があ
る。
[考案が解決しようとする課題] ところで、従来の開閉式屋根では、移動屋根を移動させ
たり、あるいは折り畳んだりすることで屋根架設位置の
上方を開放もしくは閉鎖する構成となっているので、移
動した移動屋根をそのまま収納できるだけの面積を確保
する必要があり、特に移動屋根の面積が大きい場合には
移動屋根を収納するための屋根収納部の面積も大きなも
のとなる。したがって、構造物の側方に充分な面積の屋
根収納部を確保できない場合、例えば、敷地が狭小であ
る場合や、敷地の形状が不整形であるような場合には、
移動屋根の大きさは屋根収納部の面積により制限されて
しまい、イベントゾーン自体の面積も小さくせざるを得
ない、という欠点があった。
また、移動屋根そのものが大型で大きな重量を有するも
のであり、移動屋根を移動させるための駆動装置も大型
で複雑にならざるを得ず、設計、施工、運用の面で多く
の困難があった。
この考案は、上記の事情に鑑みてなされたもので、移動
屋根の面積を充分に確保しながら、移動屋根を収納する
屋根収納部の面積を節約することができ、施工が容易で
軽量化の可能な開閉式屋根を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するために、この考案は次の様な開閉式
屋根を採用した。すなわち、対向する一対の構造体間の
屋根構築部分に開閉自在に架設される開閉式屋根であ
る。前記一対の構造体はこれらの構造体のいづれか一方
が前記構造体のいづれか他方に対して離間もしくは近接
する方向に移動自在、かつ同方向の任意の位置で固定自
在に構成されている。前記構造体間の屋根構築部分には
屈曲可能な複数の弦材が架け渡されるとともに、これら
弦材は緊張機構によって一方の構造体が他方の構造体に
対する任意の位置で所定の張力を保持する様に構成され
ており、前記複数の弦材には、これら弦材に支持、案内
されて移動する伸縮構造の屋根部材が開閉自在に架設さ
れていることを特徴としている。
[作用] この考案では、一方の構造体を他方の構造体に対して離
間もしくは近接する方向に自在に移動し、かつ同方向の
任意の位置に自在に固定する。したがって、これらの構
造体間の屋根構築部分全体の水平投影面積は、イベント
の規模に応じて自在に設定され、所定の面積のイベント
ゾーンが確保される。
また、前記屋根構築部分に架け渡された複数の弦材は、
緊張機構によって一方の構造体が他方の構造体に対する
任意の位置で所定の張力を保持し、伸縮構造の屋根部材
を支持、案内する。
すなわち、一方の構造体が、他方の構造体から離間する
方向に移動する場合には、弦材を所定の張力を保持した
まま巻回された緊張機構から外方へ送り出し、構造体間
の屋根構築部分に所定の張力で張設する。また、一方の
構造体が、他方の構造体に近接する方向に移動する場合
には、弦材を所定の張力を保持したまま緊張機構に巻回
し、構造体間の屋根構築部分に所定の張力で張設する。
屋根部材は、前記複数の弦材に支持、案内されて移動す
ることにより、前記屋根構築部分を自在に開閉する。
すなわち、この屋根部材の一端部を前記弦材に沿って同
屋根部材の他端部から離間させる方向に移動させ、この
屋根部材を桁行方向へ伸張させて前記屋根構築部分を覆
い閉鎖する。また、この屋根部材の一端部を前記弦材に
沿って同屋根部材の他端部に近接させる方向に移動さ
せ、屋根部材を桁行方向へ縮小させて前記屋根構築部分
から撤去し、開放する。
[実施例] 第1図ないし第8図はこの考案の一実施例を示す図であ
って、第1図はこの考案による開閉式屋根が適用された
構造物Aの全体概略構成を示す斜視図である。
この構造物Aは、基礎G上に設けられた対向する一対の
構造体1,2と、これらの構造体1,2間の屋根構築部分に架
設された開閉式屋根3とから概略構成されている。
構造体1,2は、例えば、基礎G上に構築された鉄骨構造
のもので、第4図に示す様に構造体1,2間に例えば催場
やグラウンド等のイベントゾーン4が設けられ、このイ
ベントゾーン4が開閉式屋根3により覆われる構成にな
っている。
これらの構造体1,2は、複数の柱、複数の壁材、構造物
Aとして必要な設備機器類を設置した床等から概略構成
されている。
構造体1は、基礎G上に敷設された一対の平行な軌道5,
5上に掛け渡されて載置されている。この構造体1は、
図示しない駆動機構によりれらの軌道5,5に案内されて
構造体2の端部2aから離間する方向に自在に移動するこ
とができ、かつ同方向の任意の位置に自在に固定するこ
とができる様に構成されている。
また、構造体2は、これらの軌道5,5の一端部に構造体
1に対抗するように位置し固定されている。
上記の軌道5,5はいずれも直線状とされており、敷地の
形状に対応して平行な状態で敷設されている。
また、これら構造体1,2間の屋根構築部分には、屋根と
側壁を兼ねる開閉式屋根3が架設されている。
開閉式屋根3は、桁行方向(第2図中左右の方向)の断
面が略円弧状となるような一定の曲率をもった屋根と側
壁を兼ねる略円弧版状の伸縮構造の屋根で、複数の弦材
11,11,…、緊張機構12、一対の屋根部材13,14とから略
構成されている。
弦材11は、例えば、ピアノ線のような高張力鋼線や高張
力ステンレスワイヤー等からなるものであり、屋根部材
13,14を支持するに充分な引張り強度を有し屈曲自在で
ある。この弦材11は構造体1,2間の屋根構築部分に水平
に架設され、一端部11aが構造体2の内壁面2bに固定具1
5で固定され、他端部11bが構造体1の緊張機構12に取り
付けられている。これらの弦材11,11,…は、これらの弦
材11,11,…同士が等間隔かつ互いに平行となるよに、ま
た、これらの弦材11,11,…の全体の形状が略円弧版状と
なるように配設されている。これらの弦材11,11,…の各
々には、緊張機構12により所定の張力が導入されてお
り、この弦材11に導入された張力により、屋根部材13,1
4を支持する構成になっている。
緊張機構12は、巻取機21と、張力制御装置22とから略構
成されている。
巻取機21は、構造体1の下部に載置されており、構造体
1内に設けられた複数のガイドローラー23,23,…により
垂直下方に導入した弦材11の他端部11bを巻回するもの
である。この巻取機21は、弦材11の巻回部分の長さを調
節することにより、構造体1,2間の距離にあわせて弦材1
1の屋根構築部分の長さを調節することができ、弦材11
の巻回強度を調節することにより、弦材11に所定の張力
を導入し、保持することができる。
張力制御装置22は、張力センサ24の出力に基いて巻取機
21の作動の制御を行い弦材11に導入される張力の大きさ
を調節するものである。
弦材11に導入された張力が許容範囲から外れた場合、張
力センサ24がこれを感知し、その出力により張力制御装
置22が巻取機21を作動させ弦材11に加わる張力を加減し
調節することができる。
屋根部材13(14)は、屋根と側壁を兼ねたもので、桁行
方向の断面が一定の曲率をもった略円弧版状かつ蛇腹状
である伸縮構造の屋根部材である。この屋根部材13(1
4)は、防水性、耐久性、耐熱性、柔軟性、等を有する
厚みのある軽量の膜で、例えば、蛇腹状のプリーツテフ
ロン膜等で構成されるものである。この屋根部材13(1
4)は、蛇腹状の山及び谷それぞれが、この屋根部材13
(14)の梁間方向(第2図中紙面に垂直な方向)の垂直
平面内にあり、蛇腹状の山及び谷をそれぞれ折曲して折
り畳んだときにこの屋根部材13(14)の桁行方向の長さ
が縮小し、同蛇腹状の山及び谷をそれぞれ広げて拡開し
たときに同桁行方向の長さが伸張する構成となってい
る。
この屋根部材13(14)は、蛇腹状の山の部分に多数設け
られた吊具31により、弦材11に懸吊されており、吊具31
は弦材11に沿って摺動自在である。また、屋根部材13
(14)の先端部13a(14a)に設けられた吊具31aには開
閉機構(図示せず)のワイヤ32が固定されている。
開閉機構は、弦材11と平行かつこの弦材11に略一周掛け
渡すように構造体1,2間に架設された屈曲自在のワイヤ3
2とワイヤ32を軸線方向に自在に移動することができる
移動機構(図示せず)とから構成されている。この移動
機構を用いてワイヤ32を弦材11に沿って移動させること
により、屋根部材13(14)を桁行方向に縮小あるいは伸
張させ、屋根の開閉をおこなうことができる。
また、弦材11に沿って摺動自在の吊具により懸吊された
照明器具や音響機器等の各種機器類は、屋根部材13(1
4)の桁行方向への縮小あるいは伸張に伴って、弦材11
に沿って移動することとなる。
ここで、屋根部材13(14)の成は、屋根部材13(14)の
梁間方向及び桁行方向の長さ、屋根開放時の開口部の大
きさ、折り畳んだときの畳みしろ、屋根部材13(14)の
最小折り曲げ半径の大きさ、耐風圧強度等を考慮して決
定される。
次に、開閉式屋根3の使用方法等について第2図ないし
第6図により説明する。
まず、構造体1を構造体2に対して離間もしくは近接す
る方向へ移動させ、所定の位置に固定し、構造体1,2間
に所定の面積のイベントゾーン4を確保する。
次に、構造体1,2間の屋根構築部分に複数の弦材11,11,
…及び一対の屋根部材13,14を架設する。ここで、構造
体1が、図示しない駆動機構により軌道5,5上を構造体
2の端部2aから離間する方向に移動する場合には、弦材
11を所定の張力を保持したまま巻回された巻取機21から
外方へ送り出し、構造体1,2間の屋根構築部分に所定の
張力で張設する。また、構造体1が、軌道5,5上を構造
体2の端部2aに近接する方向に移動する場合には、弦材
11を所定の張力を保持したまま巻取機21に巻回し、構造
体1,2間の屋根構築部分に所定の張力で張設する。
このようにして、構造体1,2間に所定の張力で弦材11,1
1,…を架設することができ、弦材11,11,…により屋根部
材13,14を支持することができる。
次に、移動機構によりワイヤ32を軸線方向に沿って移動
させ、屋根部材13,14を桁行方向に縮小あるいは伸張さ
せ、屋根の開閉をおこなう。
ここで、前記屋根構築部分に屋根を架設するには、ワイ
ヤ32を軸線方向に沿って移動させ、屋根部材13を桁行方
向へ伸張させ先端部13aを構造体1の内壁面1bから離間
させる方向に移動させる。また同様に、屋根部材14の先
端部14aを構造体2の内壁面2bから離間させる方向に移
動させる。これらの屋根部材13,14の先端部13a,14a同士
を密着させ、屋根構築部分に屋根を架設する。
また、架設された屋根を開放するには、ワイヤ32を軸線
方向に沿って移動させ、屋根部材13を桁行方向へ縮小さ
せ先端部13aを構造体1の内壁面1bへ近接させる方向に
移動させる。また同様に、屋根部材14の先端部14aを構
造体2の内壁面2bへ近接させる方向に移動させる。これ
らの屋根部材13,14の両先端部13a,14a同士を離間させ屋
根構築部分を開放する。
この屋根部材13(14)は、先端部(13a)(14a)を構造
体1(2)の内壁面1b(2b)へ近接させることにより、
蛇腹状の山及び谷それぞれを折曲して折り畳み、構造体
1(2)の内壁面1b(2b)近傍に収納することができ
る。
このようにして、構造体1,2間の屋根構築部分に必要に
応じて屋根を架設することができる。
以上説明したように、この一実施例では、構造体1が構
造体2に対して離間もしくは近接する方向に移動自在、
かつ同方向の任意の位置に固定自在に構成され、構造体
1,2間の屋根構築部分に屈曲可能な複数の弦材11,11,…
が架け渡されるとともに、これら弦材11,11,…は緊張機
構によって構造体1が構造体2に対する任意の位置で所
定の張力を保持する様に構成され、複数の弦材11,11,…
には、これら弦材11,11,…に支持、案内されて移動する
伸縮構造の屋根部材13,14が開閉自在に架設されている
こととしたので、下記の優れた効果を奏することができ
る。
(イ)構造体1が構造体2に対して離間もしくは近接す
る方向に自在に移動し、かつ同方向の任意の位置に自在
に固定されるので、構造体1,2間の屋根構築部分全体の
水平投影面積は、催物の規模に応じて自在に設定するこ
とができ、したがって、所定の面積のイベントゾーンを
効果的に確保することができる。
(ロ)屋根部材13,14を桁行方向に縮小あるいは伸張さ
せることにより、屋根の開閉をおこなうことができるの
で、屋根部材13,14を収納するための屋根収納部の面積
もわずかなもので済み、従来の開閉式屋根の様に、移動
した屋根部材をそのまま収納できるだけの面積を確保す
る必要がなくなる。したがって、例えば、敷地が狭小で
ある等の場合のように、構造物の側方に十分な面積の屋
根収納部を確保できない場合でも、屋根部材の大きさが
屋根収納部の面積により制限されることがなく、様々な
構造物に開閉式屋根を架設することができる。
(ハ)屋根部材13,14が軽量かつ小容積のものであり、
これらの屋根部材13,14を支持、移動させるための弦材1
1や機構も簡単で低コストであるから、駆動装置も小型
で簡便なもので済み、施工、運用、価格の点で大幅に改
善される。
(ニ)屋根部材13の断面の形を様々に設計することが可
能であり、構造物の用途に応じた種々の形状の選択が可
能である。また、外観及び内装を自由にデザインするこ
とができ、弦材11は高所に張設されるので視覚上妨げと
ならず都市の美観をさらに向上させることができる。
以上により、開閉式屋根3の面積を充分に確保しなが
ら、屋根部材13を収納する屋根収納部の面積を節約する
ことができ、施工が容易で軽量化の可能な美観に富んだ
開閉式屋根を提供することができる。
なお、この開閉式屋根3は、第7図(a)〜(d)に示
すように、屋根部材13(14)の断面の形を非対称形や対
称形の山形、円弧状、略平板状等、構築される構造物の
使用目的及び用途に応じて多種多様の形状を選択し設計
することが可能である。
また、開閉式屋根3を適用した構造物Aを、第8図
(a)に示すように底部が狭く上方に行くにしたがって
幅広に構成された一対の構造体35,36を用いた構造物B
や、同図(b)に示すように四半球状の一対の構造体3
7,38間に開閉式屋根3を架設した構造物Cのように、構
築される構造物の使用目的及び用途に応じて様々に変形
することも可能である。
以上でこの考案の一実施例を説明したが、この考案は上
記一実施例に限定されるものではない。
例えば、上記一実施例では、一対の屋根部材13,14を自
在に開閉することとしたが、イベントゾーン4の面積に
よっては単独の屋根部材により、あるいは3つ以上の屋
根部材によってイベントゾーン4を覆う構成としても勿
論よい。
更に、この開閉式屋根3は、桁行方向及び梁間方向に複
数個連設し、長大の構造物とすることができる。
第9図ないし第12図はこの考案の変形実施例を示す図で
あって、第9図はこの考案による開閉式屋根が適用され
た構造物Hの全体概略構成を示す斜視図である。なお、
第9図ないし第12図において第1図ないし第4図に示す
構成要素と同一の要素には、符号Hの後に同一符号を続
けて付してあり、この同一の要素については説明を省略
する。これらの図において上記一実施例と異なる構成に
ついて説明すると、構造物Hは、基礎K上に設けられた
対向する一対の構造体H1,H2(上記一実施例と全く同
一)と、これらの構造体H1,H2間の側面に設けられた側
壁51,51と、これらの構造体H1,H2間の屋根構築部分に架
設された開閉式屋根52とから概略構成されるものであ
る。
側壁51は、例えば、構造体H1,H2と同質の素材からなる
ものであり、構造体H1の側壁H1cの内側に側壁H1cと平行
に、かつ構造体H1と一体に設けられている。この側壁51
の一部は、構造体H1と構造体H2が最も近接したとき側壁
H1cの内側に位置し、また、構造体H1と構造体H2が離間
したとき構造体H1の端部H1aと構造体H2の端部H2aの間に
壁を形成する構成になっている。これらの側壁H1c,H2c
及び側壁51,51の上部には開閉式屋根52が架設されてい
る。
開閉式屋根52は、桁行方向(第10図中左右の方向)の断
面が略円弧状となるような一定の曲率をもった略円弧版
状の伸縮構造の屋根で、屋根部材53の下端部53aが側壁H
1cの上部に密接し、屋根部材54の下端部54aが側壁H2cの
上部に密接する構成以外、上記一実施例と全く同一であ
る。
この変形実施例においても、構造体H1を構造体H2に対し
て離間もしくは近接する方向へ移動させ所定の位置に固
定した後、これらの構造体H1,H2間の屋根構築部分に開
閉式屋根52を架設し、これらの構造体H1,H2間の側壁部
分に側壁51を設けることにより、構造体H1,H2間の屋根
構築部分に伸縮構造の開閉自在の屋根を架設することが
でき、構造体H1,H2間の側壁部分に強固な側壁51を構築
することができる。
以上により、この変形実施例においても上記一実施例と
同様に、開閉式屋根の面積を充分に確保しながら、屋根
部材を収納する屋根収納部の面積を節約し、施工が容易
で軽量化の可能な美観に富んだ開閉式屋根を提供するこ
とができる。
[考案の効果] この考案は、対向する一対の構造体間の屋根構築部分に
開閉自在に架設される開閉式屋根であって、前記一対の
構造体はこれらの構造体のいづれか一方が前記構造体の
いづれか他方に対して離間もしくは近接する方向に移動
自在、かつ同方向の任意の位置で固定自在に構成され、
前記構造体間の屋根構築部分に屈曲可能な複数の弦材が
架け渡されるとともに、これらの弦材は緊張機構によっ
て一方の構造体が他方の構造体に対する任意の位置で所
定の張力を保持する様に構成され、前記複数の弦材に
は、これら弦材に支持、案内されて移動する伸縮構造の
屋根部材が開閉自在に架設されていることとしたので、
下記の優れた効果を奏することができる。
(イ)一対の構造体のいづれか一方が前記構造体のいづ
れか他方に対して離間もしくは近接する方向に自在に移
動し、かつ同方向の任意の位置に自在に固定されるの
で、これらの構造体間の屋根構築部分全体の水平投影面
積は、催物の規模に応じて自在に設定することができ、
したがって、所定の面積のイベントゾーンを効果的に確
保することができる。
(ロ)伸縮構造の屋根部材を桁行方向に縮小あるいは伸
張させることにより、屋根の開閉をおこなうことができ
るので、屋根部材を収納するための屋根収納部の面積も
わずかなもので済み、従来の開閉式屋根の様に移動した
移動屋根をそのまま収納できるだけの面積を確保する必
要がなくなる。したがって、例えば、敷地が狭小である
等の場合のように、構造物の側方に十分な面積の屋根収
納部を確保できない場合でも、屋根部材の大きさが屋根
収納部の面積により制限されることがなく、様々な構造
物に開閉式屋根を架設することができる。
(ハ)屋根部材が軽量かつ小容積のものであり、これら
の屋根部材を支持、移動させるための弦材や機構も簡単
で低コストであるから、駆動装置も小型で簡便なもので
済み、施工、運用、価格の点で大幅に改善される。
(ニ)屋根部材の断面の形を様々に設計することが可能
であり、構造物の用途に応じた種々の形状の選択が可能
である。また、外観及び内装を自由にデザインすること
ができ、弦材は高所に張設されるので視覚上妨げとなら
ず都市の美観をさらに向上させることができる。
以上により、開閉式屋根の面積を充分に確保しながら、
屋根部材を収納する屋根収納部の面積を節約することが
でき、施工が容易で軽量化の可能な美観に富んだ開閉式
屋根を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第8図はこの考案の一実施例を示す図であ
って、第1図は開閉式屋根が適用された構造物の全体斜
視図、第2図及び第3図は同構造物の開閉式屋根を閉鎖
及び開放した状態をしめす正面図、第4図は第2図のII
−II線に沿う断面図、第5図及び第6図は開閉式屋根の
部分斜視図、第7図(a)〜(d)は開閉式屋根の様々
な断面形状を示す模式図、第8図(a),(b)は開閉
式屋根の変形例を示す正面図、第9図ないし第12図はこ
の考案の変形実施例を示す図であって、第9図は開閉式
屋根が適用された構造物の全体斜視図、第10図及び第11
図は同構造物の開閉式屋根を閉鎖及び開放した状態をし
めす正面図、第12図は第10図のIII−III線に沿う断面図
である。 A……構造物、G……基礎、1,2……構造体、3……開
閉式屋根、4……イベントゾーン、5……軌道、11……
弦材、12……緊張機構、13,14……屋根部材、15……固
定具、21……巻取機、22……張力制御装置、23……ガイ
ドローラー、24……張力センサ、31……吊具、32……ワ
イヤ、B……構造物、35,36……構造体、C……構造
物、37,38……構造体、H……構造物、K……基礎、51
……側壁、52……開閉式屋根、53,54……屋根部材。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】対向する一対の構造体間の屋根構築部分に
    開閉自在に架設される開閉式屋根であって、前記一対の
    構造体はこれらの構造体のいづれか一方が前記構造体の
    いづれか他方に対して離間もしくは近接する方向に移動
    自在、かつ同方向の任意の位置で固定自在に構成され、
    前記構造体間の屋根構築部分に屈曲可能な複数の弦材が
    架け渡されるとともに、これら弦材は緊張機構によって
    一方の構造体が他方の構造体に対する任意の位置で所定
    の張力を保持する様に構成され、前記複数の弦材には、
    これら弦材に支持、案内されて移動する伸縮構造の屋根
    部材が開閉自在に架設されていることを特徴とする開閉
    式屋根。
JP1409890U 1990-02-15 1990-02-15 開閉式屋根 Expired - Lifetime JPH0754496Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1409890U JPH0754496Y2 (ja) 1990-02-15 1990-02-15 開閉式屋根

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1409890U JPH0754496Y2 (ja) 1990-02-15 1990-02-15 開閉式屋根

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03105676U JPH03105676U (ja) 1991-11-01
JPH0754496Y2 true JPH0754496Y2 (ja) 1995-12-18

Family

ID=31517477

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1409890U Expired - Lifetime JPH0754496Y2 (ja) 1990-02-15 1990-02-15 開閉式屋根

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JP (1) JPH0754496Y2 (ja)

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JPH03105676U (ja) 1991-11-01

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