JPH0754431A - キーストン構造の軽量床 - Google Patents
キーストン構造の軽量床Info
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- JPH0754431A JPH0754431A JP20502993A JP20502993A JPH0754431A JP H0754431 A JPH0754431 A JP H0754431A JP 20502993 A JP20502993 A JP 20502993A JP 20502993 A JP20502993 A JP 20502993A JP H0754431 A JPH0754431 A JP H0754431A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 鉄道車両、船舶等の床材、さらにはその他の
建造物の床材などに好適に使用し得るキーストン構造の
軽量床であって、一層の軽量化と強度向上を達成し、か
つ経済性も備えた軽量床を提供する。 【構成】 ステンレス等の金属製を凸部2と凹部3とを
適宜巾で繰り返し形成してキーストンプレートとしての
基板1とし、この凹部に、金属材或いは硬質合成樹脂等
の硬質素材製補強カバー部材4を嵌合し、その上面5は
凸部2と略々同面とし、両側から垂下した係合片6は凹
部3の両側壁3a,3a部分に接着剤7を介して接合さ
せ、上面5と凸部2上に軽量樹脂モルタルの中塗層8
を、さらに上に樹脂ペーストの上塗層9を塗着して形成
した。
建造物の床材などに好適に使用し得るキーストン構造の
軽量床であって、一層の軽量化と強度向上を達成し、か
つ経済性も備えた軽量床を提供する。 【構成】 ステンレス等の金属製を凸部2と凹部3とを
適宜巾で繰り返し形成してキーストンプレートとしての
基板1とし、この凹部に、金属材或いは硬質合成樹脂等
の硬質素材製補強カバー部材4を嵌合し、その上面5は
凸部2と略々同面とし、両側から垂下した係合片6は凹
部3の両側壁3a,3a部分に接着剤7を介して接合さ
せ、上面5と凸部2上に軽量樹脂モルタルの中塗層8
を、さらに上に樹脂ペーストの上塗層9を塗着して形成
した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄道車両、船舶等の床
材、さらにはその他の建造物の床材などに好適に使用し
得るキーストン構造の軽量床に関する。
材、さらにはその他の建造物の床材などに好適に使用し
得るキーストン構造の軽量床に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、防火性と適度な強度を維持しつ
つ、軽量化を志向した床材として、金属製床基板を薄肉
化すると共に凹凸繰り返し面として成形した所謂キース
トンプレートとし、この基板上に、カオリナイト系焼塊
物の表面をエポキシ系或いはウレタン系合成樹脂弾性体
で被覆するように混合してなる中塗層を充填し、適当な
厚みに形成し、その上に仕上げ層として無機質粉体或い
は硝子繊維などを混合した如き防火性を有する上塗層を
形成してなる構成が知られている。
つ、軽量化を志向した床材として、金属製床基板を薄肉
化すると共に凹凸繰り返し面として成形した所謂キース
トンプレートとし、この基板上に、カオリナイト系焼塊
物の表面をエポキシ系或いはウレタン系合成樹脂弾性体
で被覆するように混合してなる中塗層を充填し、適当な
厚みに形成し、その上に仕上げ層として無機質粉体或い
は硝子繊維などを混合した如き防火性を有する上塗層を
形成してなる構成が知られている。
【0003】このような従来構成においては、キースト
ン構成により強度を適当に保ちつつ基板自体の軽量化を
図ると共に、骨材となるカオリナイト系焼塊物の中空部
と骨材間の空隙によって塗層自体の軽量化を図っている
ものである。
ン構成により強度を適当に保ちつつ基板自体の軽量化を
図ると共に、骨材となるカオリナイト系焼塊物の中空部
と骨材間の空隙によって塗層自体の軽量化を図っている
ものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成にあっては、基板と塗層によって軽量床全体の強度を
保っているが、基板上に所定厚みの塗層を形成すること
から、塗層量を減少させることはできない一方、塗層材
料を軽量化することによって曲げたわみ強度(曲げ剛
性)は反比例的に減少していた。
成にあっては、基板と塗層によって軽量床全体の強度を
保っているが、基板上に所定厚みの塗層を形成すること
から、塗層量を減少させることはできない一方、塗層材
料を軽量化することによって曲げたわみ強度(曲げ剛
性)は反比例的に減少していた。
【0005】この問題点を解決すべく、本願人は先に、
基板の凹部内に発泡樹脂とハニカム材を一体化した発泡
ハニカム成形物を充填し、その上に軽量樹脂モルタルを
塗層として形成することにより、さらに一層軽量化さ
れ、かつ強度を維持した軽量床を開発し、出願してい
る。
基板の凹部内に発泡樹脂とハニカム材を一体化した発泡
ハニカム成形物を充填し、その上に軽量樹脂モルタルを
塗層として形成することにより、さらに一層軽量化さ
れ、かつ強度を維持した軽量床を開発し、出願してい
る。
【0006】本発明は、上記改良をさらに一層押し進
め、さらに一層の軽量化と強度向上を達成したキースト
ン構造の軽量床を提供するものである。
め、さらに一層の軽量化と強度向上を達成したキースト
ン構造の軽量床を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決する糸口として、キーストン構造の軽量床における
応力分布に着眼した。床上方からの荷重により床詰め物
断面内に生じる応力に耐える強度を、軽量骨材を混合し
た軽量樹脂モルタル層(中塗層)乃至樹脂ペースト層
(上塗層)に具備させることにより、応力反転部位に当
たるキーストン凹部内にはモルタル乃至発泡ハニカム成
形物を充填しなくても充分な曲げ剛性が得られることを
解明することによって、本発明をなしたものである。
解決する糸口として、キーストン構造の軽量床における
応力分布に着眼した。床上方からの荷重により床詰め物
断面内に生じる応力に耐える強度を、軽量骨材を混合し
た軽量樹脂モルタル層(中塗層)乃至樹脂ペースト層
(上塗層)に具備させることにより、応力反転部位に当
たるキーストン凹部内にはモルタル乃至発泡ハニカム成
形物を充填しなくても充分な曲げ剛性が得られることを
解明することによって、本発明をなしたものである。
【0008】即ち、キーストン構造の軽量床において
は、図1に示すごとく、床荷重に対してキーストン凹部
内の中間位置即ち中立軸Oよりも上方において圧縮応力
Aが働き、中立軸Oから下方において引張応力Bに転じ
ているものである。
は、図1に示すごとく、床荷重に対してキーストン凹部
内の中間位置即ち中立軸Oよりも上方において圧縮応力
Aが働き、中立軸Oから下方において引張応力Bに転じ
ているものである。
【0009】このように中立軸を境にして応力分布が異
なることから、その上方領域における圧縮応力に対する
強度設計をすることにより、下方即ちキーストン凹部内
にはモルタル乃至発泡ハニカム成形物を充填しなくても
よく、従って無充填分だけ塗装量が減少でき軽量化が図
れることになる。
なることから、その上方領域における圧縮応力に対する
強度設計をすることにより、下方即ちキーストン凹部内
にはモルタル乃至発泡ハニカム成形物を充填しなくても
よく、従って無充填分だけ塗装量が減少でき軽量化が図
れることになる。
【0010】こうして成した本発明の特徴は、金属プレ
ートを凹凸状に形成してなるキーストンプレートを基板
とし、該凹部に補強カバー部材を嵌合し、該補強カバー
部材及び基板凸部上に中塗層を形成し、さらに上塗層を
形成してなる構成を有してキーストン構造の軽量床とし
たものである。
ートを凹凸状に形成してなるキーストンプレートを基板
とし、該凹部に補強カバー部材を嵌合し、該補強カバー
部材及び基板凸部上に中塗層を形成し、さらに上塗層を
形成してなる構成を有してキーストン構造の軽量床とし
たものである。
【0011】上記補強カバー部材は、キーストン凹部を
閉塞する如くに嵌合し、該凹部両側壁乃至は凹部両側の
キーストン凸部面に亘って係合する構成とするのが好ま
しく、補強カバー部材下の凹部内は空洞としてなる。軽
量骨材を混合した軽量樹脂モルタル層を中塗層とし、樹
脂ペースト層を上塗層とすることができる。
閉塞する如くに嵌合し、該凹部両側壁乃至は凹部両側の
キーストン凸部面に亘って係合する構成とするのが好ま
しく、補強カバー部材下の凹部内は空洞としてなる。軽
量骨材を混合した軽量樹脂モルタル層を中塗層とし、樹
脂ペースト層を上塗層とすることができる。
【0012】また、上記キーストン凹部内の空洞には、
防音、断熱等の目的によっては、防音材、断熱材、発泡
材等を充填することができる。
防音、断熱等の目的によっては、防音材、断熱材、発泡
材等を充填することができる。
【0013】
【作用】補強カバー部材により、基板の曲げたわみ強度
(曲げ剛性)を著しく向上させることができるので、キ
ーストン凹部内は空洞のままでもよく、補強カバー部材
を用いずに、凹部内に樹脂モルタル乃至発泡ハニカム成
形物を充填する等の構成に比して、一層の軽量化と強度
向上とを同時に図ることができる。
(曲げ剛性)を著しく向上させることができるので、キ
ーストン凹部内は空洞のままでもよく、補強カバー部材
を用いずに、凹部内に樹脂モルタル乃至発泡ハニカム成
形物を充填する等の構成に比して、一層の軽量化と強度
向上とを同時に図ることができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を一実施例の図面によって説明
する。図2は本発明に係る軽量床の一実施例を示す部分
断面図であって、1はステンレスその他の金属製キース
トンプレートとしての基板であって、凸部2と凹部3と
を適宜巾で繰り返し形成してある。
する。図2は本発明に係る軽量床の一実施例を示す部分
断面図であって、1はステンレスその他の金属製キース
トンプレートとしての基板であって、凸部2と凹部3と
を適宜巾で繰り返し形成してある。
【0015】4は薄鉄、アルミニウム、ステンレス、そ
の他の金属材、或いはポリプロピレン樹脂、ABS樹
脂、硬質ウレタン樹脂、硬質塩化ビニル樹脂、その他の
硬質合成樹脂等の硬質素材からなる補強カバー部材であ
って、キーストン凹部3内に収まって、キーストン凸部
2と略々同面となる上面5、及びこの上面5の両側から
垂下して凹部3の両側壁3a,3a部分に略々当接する
係合片6を形成してなっている。補強カバー部材4を凹
部3に係合させた際に、係合片6と両側壁3a,3aと
の間に、接着剤7を充填することが好ましい。
の他の金属材、或いはポリプロピレン樹脂、ABS樹
脂、硬質ウレタン樹脂、硬質塩化ビニル樹脂、その他の
硬質合成樹脂等の硬質素材からなる補強カバー部材であ
って、キーストン凹部3内に収まって、キーストン凸部
2と略々同面となる上面5、及びこの上面5の両側から
垂下して凹部3の両側壁3a,3a部分に略々当接する
係合片6を形成してなっている。補強カバー部材4を凹
部3に係合させた際に、係合片6と両側壁3a,3aと
の間に、接着剤7を充填することが好ましい。
【0016】8は、上記基板1の凸部2の上面、及び凹
部3に係合した補強カバー部材4の上面に亘って所定厚
みに塗着した中塗層であって、例えば、適度な粒径の人
工軽量骨材と、これよりも小粒の天然軽量骨材と、合成
樹脂例えばエポキシ樹脂をバインダーとして充分に混合
し、適宜厚みに塗布形成した樹脂モルタル層である。9
は、中塗層8上に適宜厚みに塗着した適宜組成の上塗層
であり、例えばエポキシ樹脂ペースト層である。
部3に係合した補強カバー部材4の上面に亘って所定厚
みに塗着した中塗層であって、例えば、適度な粒径の人
工軽量骨材と、これよりも小粒の天然軽量骨材と、合成
樹脂例えばエポキシ樹脂をバインダーとして充分に混合
し、適宜厚みに塗布形成した樹脂モルタル層である。9
は、中塗層8上に適宜厚みに塗着した適宜組成の上塗層
であり、例えばエポキシ樹脂ペースト層である。
【0017】なお、10は、キーストン凹部3の内底面
に必要に応じて付着させた制振材である。
に必要に応じて付着させた制振材である。
【0018】上記構成の軽量床を鉄道車両床に適用する
場合には、例えば、0.6mm厚のステンレス製基板1
を凹部3の上下巾約13mmとし、凹部3開口巾約38
mmとして形成し、硬質塩化ビニルにて補強カバー部材
4を形成し、中塗層8及び上塗層9を9mm厚で形成す
ることができ、この本発明に係る軽量床は、補強カバー
部材4を用いずに凹部3内に中塗層と同材を充填してな
る軽量床に比して、凹部3内に充填した中塗材量に対
し、約0.7〜0.8に軽量化され、荷重による曲げた
わみ強度(kg)は5〜10%向上し、しかもかなりの
コスト低減による経済効果も図れた。
場合には、例えば、0.6mm厚のステンレス製基板1
を凹部3の上下巾約13mmとし、凹部3開口巾約38
mmとして形成し、硬質塩化ビニルにて補強カバー部材
4を形成し、中塗層8及び上塗層9を9mm厚で形成す
ることができ、この本発明に係る軽量床は、補強カバー
部材4を用いずに凹部3内に中塗層と同材を充填してな
る軽量床に比して、凹部3内に充填した中塗材量に対
し、約0.7〜0.8に軽量化され、荷重による曲げた
わみ強度(kg)は5〜10%向上し、しかもかなりの
コスト低減による経済効果も図れた。
【0019】図3以下は、上記実施例とは異なる本発明
に係る補強カバー部材と基板との係合構成数例を示す部
分断面図である。図3は、略々断面アーチ状の補強カバ
ー部材4Aを基板1の凹部3に嵌合させた構成を示して
ある。補強カバー部材4Aの上部に平坦部を形成するの
は任意である。
に係る補強カバー部材と基板との係合構成数例を示す部
分断面図である。図3は、略々断面アーチ状の補強カバ
ー部材4Aを基板1の凹部3に嵌合させた構成を示して
ある。補強カバー部材4Aの上部に平坦部を形成するの
は任意である。
【0020】図4は、図2に示した補強カバー部材に比
して補強カバー部材4Bの上面5Bを若干高く形成し、
係合片6Bを等肉厚とした構成として示してある。図5
は、補強カバー部材4Cの上面5Cを若干巾広に形成し
て、両側端部を凸部係止用の係止端部11Cとし、かつ
係合片6Cを凹部両側壁の上端部に係合する短い片とし
て形成した構成としてある。
して補強カバー部材4Bの上面5Bを若干高く形成し、
係合片6Bを等肉厚とした構成として示してある。図5
は、補強カバー部材4Cの上面5Cを若干巾広に形成し
て、両側端部を凸部係止用の係止端部11Cとし、かつ
係合片6Cを凹部両側壁の上端部に係合する短い片とし
て形成した構成としてある。
【0021】図6は、上記図5における係合片を凹部3
の下端に至る長い係合片6Dとして形成した補強カバー
部材4Dを示してある。図7は、図5における上面をさ
らに巾広く形成して凸部2との接合面積を増大させ、上
面5Eの両側に下向きリブを形成した凸部接合面12E
を形成して補強カバー部材4Eを形成した例を示してあ
る。
の下端に至る長い係合片6Dとして形成した補強カバー
部材4Dを示してある。図7は、図5における上面をさ
らに巾広く形成して凸部2との接合面積を増大させ、上
面5Eの両側に下向きリブを形成した凸部接合面12E
を形成して補強カバー部材4Eを形成した例を示してあ
る。
【0022】図8は、上記図7と同形であるが、これに
比して凹部下端まで至る長い係合片6Fを形成してなる
補強カバー部材4Fを示してある。図9は上記図8に示
した補強カバー部材の両係合片と上面中央部とをアーチ
状に結合する補助片13Gを一体形成してなる補強カバ
ー部材4Gを示してある。
比して凹部下端まで至る長い係合片6Fを形成してなる
補強カバー部材4Fを示してある。図9は上記図8に示
した補強カバー部材の両係合片と上面中央部とをアーチ
状に結合する補助片13Gを一体形成してなる補強カバ
ー部材4Gを示してある。
【0023】図10は、図4に示した補強カバー部材の
両係合片と上面中央部とをアーチ状に結合する補助片1
4Hを一体形成してなる補強カバー部材4Hを示してあ
る。図11は、図5に示した補強カバー部材の両係合片
と上面中央部とをアーチ状に結合する補助片15Iを一
体形成してなる補強カバー部材4Iを示してある。
両係合片と上面中央部とをアーチ状に結合する補助片1
4Hを一体形成してなる補強カバー部材4Hを示してあ
る。図11は、図5に示した補強カバー部材の両係合片
と上面中央部とをアーチ状に結合する補助片15Iを一
体形成してなる補強カバー部材4Iを示してある。
【0024】図12は、上面5Jを凸部上面よりも高く
形成すると共に、その両側端部に凸部端に係止する係止
部15Jと凸部上面に当接する端縁部16Jとを形成
し、両側の係合片6J,6Jと上面中央部とをアーチ状
に結合する補助片17Jを一体形成してなる補強カバー
部材4Jを示してある。なお、補強カバー部材は上記実
施例に限定されるものではなく、基板1の凹部3に嵌合
する構成であれば任意構成とすることができる。
形成すると共に、その両側端部に凸部端に係止する係止
部15Jと凸部上面に当接する端縁部16Jとを形成
し、両側の係合片6J,6Jと上面中央部とをアーチ状
に結合する補助片17Jを一体形成してなる補強カバー
部材4Jを示してある。なお、補強カバー部材は上記実
施例に限定されるものではなく、基板1の凹部3に嵌合
する構成であれば任意構成とすることができる。
【0025】なお、上記中塗層及び上塗層の一例を示す
と次のようである。上塗層は、床の仕上げ層として従来
使用されている任意組成、或いは床仕上げ層となり得る
任意組成とすることができ、例えば無機質繊維乃至無機
質骨材混入の或いは不混入のエポキシ樹脂ペースト層と
することができる。
と次のようである。上塗層は、床の仕上げ層として従来
使用されている任意組成、或いは床仕上げ層となり得る
任意組成とすることができ、例えば無機質繊維乃至無機
質骨材混入の或いは不混入のエポキシ樹脂ペースト層と
することができる。
【0026】中塗層として使用する素材は、中空で吸水
率の小さい人工軽量骨材、さらに言えば、主として焼成
時に粒子の表面が部分的に溶融して略々不透水性のガラ
ス質状表面皮膜となって内部に多くの気孔を包み、比重
の割りに強度が大きく吸水率が小さい性質を有する人工
軽量骨材と、表面に開口した多くの内部空隙を有する天
然軽量骨材、さらに言えば、主として粒子表面が凹凸で
不整形であり、一般に石質が同じ場合に空隙量が大きい
ほど吸油乃至吸水率が大きく、強度が小さい性質を有す
る天然軽量骨材とを混合し、これらのバインダーとして
合成樹脂を用いた組成を有した軽量樹脂モルタル組成物
が好適である。
率の小さい人工軽量骨材、さらに言えば、主として焼成
時に粒子の表面が部分的に溶融して略々不透水性のガラ
ス質状表面皮膜となって内部に多くの気孔を包み、比重
の割りに強度が大きく吸水率が小さい性質を有する人工
軽量骨材と、表面に開口した多くの内部空隙を有する天
然軽量骨材、さらに言えば、主として粒子表面が凹凸で
不整形であり、一般に石質が同じ場合に空隙量が大きい
ほど吸油乃至吸水率が大きく、強度が小さい性質を有す
る天然軽量骨材とを混合し、これらのバインダーとして
合成樹脂を用いた組成を有した軽量樹脂モルタル組成物
が好適である。
【0027】上記人工軽量骨材は、頁岩、蛭石、粘土、
フライアッシュなどを素材によって異なるが略々700
℃以上の温度で焼成膨張させてなる無機質材や特殊有機
質発泡材であって、単位容積重量(kg/l)が略々1乃
至用途に応じて略々1.5以下のもの、例えばパーライ
ト、シラスバルーン、カオリナイト系の一部、ゼオライ
ト系の一部などを用いることができ、組成物の厚み、比
重などを勘案して適度な粒径を用いるのが好ましい。
フライアッシュなどを素材によって異なるが略々700
℃以上の温度で焼成膨張させてなる無機質材や特殊有機
質発泡材であって、単位容積重量(kg/l)が略々1乃
至用途に応じて略々1.5以下のもの、例えばパーライ
ト、シラスバルーン、カオリナイト系の一部、ゼオライ
ト系の一部などを用いることができ、組成物の厚み、比
重などを勘案して適度な粒径を用いるのが好ましい。
【0028】上記天然軽量骨材は、小粒乃至砂状の火山
礫、軽石の如き多孔質天然石材を水洗し加熱乾燥し篩で
粒度調整してなるものであって、単位容積重量が略々1
乃至用途に応じて略々1.5以下のもの、例えば、流紋
岩などを用いることができ、粒の大きさは人工軽量骨材
より小粒とするのが好ましいが、組成物の強度を一層高
める場合には、人工軽量骨材と略々同等若しくはより大
粒の天然軽量骨材を混入すると同時に、より小粒の天然
軽量骨材を混入するのが好ましい。
礫、軽石の如き多孔質天然石材を水洗し加熱乾燥し篩で
粒度調整してなるものであって、単位容積重量が略々1
乃至用途に応じて略々1.5以下のもの、例えば、流紋
岩などを用いることができ、粒の大きさは人工軽量骨材
より小粒とするのが好ましいが、組成物の強度を一層高
める場合には、人工軽量骨材と略々同等若しくはより大
粒の天然軽量骨材を混入すると同時に、より小粒の天然
軽量骨材を混入するのが好ましい。
【0029】合成樹脂はエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、
ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹
脂などの常温硬化性樹脂を用いるのが好ましい。
ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹
脂などの常温硬化性樹脂を用いるのが好ましい。
【0030】人工軽量骨材は、外周面が合成樹脂で被覆
されるものの、内部に合成樹脂がほとんど浸透しないの
で、中空状態を維持し、その単位容積重量で組成物を軽
量化することができる。適度な大きさ(粒径)の人工軽
量骨材を用いることにより明確な軽量化が図れる。天然
軽量骨材は、気孔内部に多くの空隙部分を残しつつ合成
樹脂が浸透するので、濡れ性が高く、合成樹脂と混合し
て骨材の強度と接着性を向上させる一方、樹脂モルタル
の樹脂余りが生じにくくなるので、塗材の鏝離れが良好
となることから作業性、施工性を向上させ得る。
されるものの、内部に合成樹脂がほとんど浸透しないの
で、中空状態を維持し、その単位容積重量で組成物を軽
量化することができる。適度な大きさ(粒径)の人工軽
量骨材を用いることにより明確な軽量化が図れる。天然
軽量骨材は、気孔内部に多くの空隙部分を残しつつ合成
樹脂が浸透するので、濡れ性が高く、合成樹脂と混合し
て骨材の強度と接着性を向上させる一方、樹脂モルタル
の樹脂余りが生じにくくなるので、塗材の鏝離れが良好
となることから作業性、施工性を向上させ得る。
【0031】人工軽量骨材と天然軽量骨材の粒径、配合
割合は、用途、取得比重や強度などに応じて適宜設定す
ることができるが、天然軽量骨材を人工軽量骨材に比し
てより小粒のものを用いることにより、混合状態におけ
る合成樹脂の濡れ性と密着性を高め、接着性と作業性、
施工性を向上させることができる。
割合は、用途、取得比重や強度などに応じて適宜設定す
ることができるが、天然軽量骨材を人工軽量骨材に比し
てより小粒のものを用いることにより、混合状態におけ
る合成樹脂の濡れ性と密着性を高め、接着性と作業性、
施工性を向上させることができる。
【0032】両骨材を混合させることにより、人工軽量
骨材の周囲により小粒の天然軽量骨材が面接触するよう
に密着すると共に、人工軽量骨材間に天然軽量骨材が充
填し、かつこれらが相互に面接触するように密着し得る
ので、軽量性を維持しつつ、樹脂モルタルに適度な強度
を与え、しかも面接着をなすため、衝撃などのエネルギ
ー伝搬が充分に分散し得ることから耐衝撃性が優れ、か
つ断熱性を持たせることができる。
骨材の周囲により小粒の天然軽量骨材が面接触するよう
に密着すると共に、人工軽量骨材間に天然軽量骨材が充
填し、かつこれらが相互に面接触するように密着し得る
ので、軽量性を維持しつつ、樹脂モルタルに適度な強度
を与え、しかも面接着をなすため、衝撃などのエネルギ
ー伝搬が充分に分散し得ることから耐衝撃性が優れ、か
つ断熱性を持たせることができる。
【0033】上記構成の組成物は、耐熱衝撃性があり、
熱衝撃によってクラックなどを発生させるおそれがない
ので、例えば厨房などの床材などにも好適に使用し得
る。
熱衝撃によってクラックなどを発生させるおそれがない
ので、例えば厨房などの床材などにも好適に使用し得
る。
【0034】
【発明の効果】このように、本発明によれば、簡便な施
工によってキーストン構造の軽量床を形成することがで
き、この軽量床は、キーストン凹部に補強カバー部材を
嵌合することにより、凹部内を空洞状として形成するこ
とができ、凹部内を軽量樹脂モルタルや軽量ハニカム構
成材等で充填する場合に比して、より一層軽量化が図
れ、しかも床強度をかえって向上させることができ、さ
らにコストダウンによる経済性をも図れる等の利点を奏
する。中塗層及び上塗層の物性等と相まって所望の作用
効果を達しえる軽量床を提供することができる。
工によってキーストン構造の軽量床を形成することがで
き、この軽量床は、キーストン凹部に補強カバー部材を
嵌合することにより、凹部内を空洞状として形成するこ
とができ、凹部内を軽量樹脂モルタルや軽量ハニカム構
成材等で充填する場合に比して、より一層軽量化が図
れ、しかも床強度をかえって向上させることができ、さ
らにコストダウンによる経済性をも図れる等の利点を奏
する。中塗層及び上塗層の物性等と相まって所望の作用
効果を達しえる軽量床を提供することができる。
【図1】本発明に使用するキーストン構成床の強度を説
明する断面図である。
明する断面図である。
【図2】本発明に係る軽量床の一例を示す部分断面図で
ある。
ある。
【図3】本発明に係る補強カバー部材の別の一実施例を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図4】補強カバー部材のさらに別の一実施例を示す断
面図である。
面図である。
【図5】補強カバー部材のさらに別の一実施例を示す断
面図である。
面図である。
【図6】補強カバー部材のさらに別の一実施例を示す断
面図である。
面図である。
【図7】補強カバー部材のさらに別の一実施例を示す断
面図である。
面図である。
【図8】補強カバー部材のさらに別の一実施例を示す断
面図である。
面図である。
【図9】補強カバー部材のさらに別の一実施例を示す断
面図である。
面図である。
【図10】補強カバー部材のさらに別の一実施例を示す
断面図である。
断面図である。
【図11】補強カバー部材のさらに別の一実施例を示す
断面図である。
断面図である。
【図12】補強カバー部材のさらに別の一実施例を示す
断面図である。
断面図である。
1 基板 2 凸部 3 凹部 4 補強カバー部材 5 上面 6 係合片 7 接着剤 8 中塗層 9 上塗層
Claims (3)
- 【請求項1】 金属プレートを凹凸状に形成してなるキ
ーストンプレートを基板とし、該凹部に補強カバー部材
を嵌合し、該補強カバー部材及びキーストン凸部上に中
塗層を形成し、さらに上塗層を形成してなる構成を有す
るキーストン構造の軽量床。 - 【請求項2】 補強カバー部材下のキーストン凹部内は
空洞であり、中塗層は軽量骨材を混合した軽量樹脂モル
タル層であり、上塗層は樹脂ペースト層である請求項1
に記載のキーストン構造の軽量床。 - 【請求項3】 補強カバー部材下のキーストン凹部内の
空洞部に、防音材、断熱材、発泡材等が充填してなる請
求項1又は2に記載のキーストン構造の軽量床。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20502993A JPH0754431A (ja) | 1993-08-19 | 1993-08-19 | キーストン構造の軽量床 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20502993A JPH0754431A (ja) | 1993-08-19 | 1993-08-19 | キーストン構造の軽量床 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0754431A true JPH0754431A (ja) | 1995-02-28 |
Family
ID=16500266
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20502993A Pending JPH0754431A (ja) | 1993-08-19 | 1993-08-19 | キーストン構造の軽量床 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0754431A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1993
- 1993-08-19 JP JP20502993A patent/JPH0754431A/ja active Pending
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