JPH0753872Y2 - ボールねじ一体型フィードユニット装置 - Google Patents

ボールねじ一体型フィードユニット装置

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JPH0753872Y2
JPH0753872Y2 JP1987082691U JP8269187U JPH0753872Y2 JP H0753872 Y2 JPH0753872 Y2 JP H0753872Y2 JP 1987082691 U JP1987082691 U JP 1987082691U JP 8269187 U JP8269187 U JP 8269187U JP H0753872 Y2 JPH0753872 Y2 JP H0753872Y2
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ball
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axial
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、ボールねじとリニアガイド装置とを一体的
に組み合わせてなるボールねじ一体型フィードユニット
装置に関する。
[従来の技術] ボールねじとリニアガイド装置とを組み合わせた従来の
装置としては、例えば実開昭61−61362号公報に示され
るものがある。
このものは、外周面に螺旋溝を有する送りねじと、該送
りねじ軸に平行に配された直線案内レール(ガイドレー
ル)と、該直線案内レールに軸方向移動可能に嵌合する
直線案内手段(スライダ)と前記送りねじ軸に螺合する
ナツト部を一体的に形成したナツトブロックとからな
り、該ナツトブロックは前記送りねじ軸に対する回動を
前記直線案内手段により阻止されてなるフィードユニッ
ト装置である。
このようにリニアガイド装置とボールねじとを組み合わ
せれば、例えば工作機械のテーブルなどを、単に直線的
に案内するのみではなく、駆動装置で、積極的に駆動・
停止したり位置制御したりするコンパクトなフィードユ
ニットが形成され、ボールナツトとリニアガイド装置の
スライダが同じ基準面により加工できるので精度が良
く、従来のように組立調整に多大な工数を必要とするこ
とがなく、ロボット・搬送装置・その他様々の用途にリ
ニアガイド装置の適用範囲を拡大できる利点がある。
[考案が解決しようとする課題] しかしながら、従来のものは、ボールねじとリニアガイ
ド装置との単純な組み合わせであり、フィードユニット
装置としては、レール部材の捩れ、曲げに対する剛性が
弱く、それだけで使用することはまれであり一般に補強
用の部材が必要で、補強部材と協動して装置を構成して
いた。よつて単独で使用できるフィードユニット装置と
して剛性の向上について格別の配慮がなされているわけ
ではなく、潤滑油の供給については念頭になかつた。従
来のガイドレールは断面角形の軸体で形成され、その外
側にスライダが跨がつて装着される形式であつたことか
ら、この案内レールの部材剛性の大きなものが必要なと
きには、案内レールの断面積を増大させたものを用いる
しかないが、重量の点から断面積を単に増大することが
できず、またこのような案内レールは曲げ剛性が低いた
め、他のベース部材に装着するのが普通であり、これが
装置の軽量化を阻害する一因となつていた。さらに、例
えば小さなストロークで高速に往復運動を繰り返す揺動
動作時などのように、多量の潤滑油の円滑な供給が不可
欠である場合には、別途に大型の油槽を設けなければな
らず、また供給した潤滑油が垂れ流しとなるから不経済
であり、油分の拡散・飛散を嫌う向きには使用できない
という問題点があつた。また、安定した位置決め精度を
確保したい場合は、ボールねじの発熱による温度の影響
を除去すべくボールねじに中空穴を明け、この中空穴に
冷却水を通す方法が従来行われてきたが、装置が大掛り
となり、小型のボールねじには適用しにくいという問題
点があつた。
そこでこの考案は、ナツトをボールねじ軸に螺合した角
型ナツトにより、ガイドレールを横断面コ字型の一部材
により、それぞれ構成し、前記ガイドレールの両端部に
サポートユニットをそれぞれ固着し、前記ナツトが前記
ガイドレールのコ字型部により形成される凹部に嵌合さ
れるようにし、ガイドレールの両端部にそれぞれサポー
トユニットを固着し、前記凹部に潤滑油を貯留して油溜
りを形成し、前記ナツトがボールねじ軸の回転により油
溜り内を案内移動されるようにした、ボールねじ一体型
フィードユニット装置を提供して、従来の問題点を解決
することを目的としている。
[課題を解決するための手段] 外周面にねじを形成したねじ軸と、 該ねじ軸に軸方向中心部を螺合した角型ナツトと、 該ナツトの前後の両端面に固着したエンドキヤツプと、 一部材により形成した横断面コ字型のガイドレールと、 該ガイドレールの両端面にそれぞれ固着されたサポート
ユニットと、 前記ガイドレールの上記横断面コ字型部により形成され
た凹部と前記サポートユニットとにより形成された中間
空間に油を貯留した油溜りとを備え、 上記ナツトの両側面に軸方向ボール転動溝を形成し、そ
の内側に軸方向貫通孔をそれぞれ上記ナツトの上記軸方
向ボール転動溝に対応させて形成し、上記ガイドレール
の両内側面に軸方向ボール転動溝を形成し、上記エンド
キヤツプの内側に上記ナツトの上記軸方向ボール転動溝
と上記貫通孔とに連通する湾曲ボール通路を形成するこ
とによりボール無限循環路を形成し、 該循環路に第1のボール群を配し、 上記ねじ軸と上記ナツトとの螺合する部分に第2のボー
ル群を配し、 上記ナツトを上記ガイドレールの上記凹部内に嵌合し、
上記ナツトが上記ねじ軸の回転により上記油溜り内を案
内移動されるようにしたことを特徴とするボールねじ一
体型フィードユニット装置。
[作用] ボールねじ軸を回転させると、その回転に応じて、ナツ
トはガイドレールに案内されつつ軸方向に移動する。ナ
ツトの移動はナツトとガイドレール間に介挿されたボー
ルの転動を介して円滑に行われる。そして、この凹部に
油溜りを形成したのでナツトはボールねじ軸の回転によ
り油溜り内を移動し、転動するボールに良好な給油が行
える。また、油溜りを深くしたものでは、ナツトの高速
繰り返し移動により発熱するボールねじの冷却を行うこ
とができる。
[実施例] 以下、この考案の実施例を図面により説明する。なお、
各図中の同一符号は、同一または相当部分を表してい
る。
第1図ないし第3図はこの考案の一実施例を示すもので
あり、1はボールねじ軸で、外周面にボールねじ溝1Aを
形成し、2は前記ボールねじ溝1に螺合される角型のナ
ツトである。
このナツト2は、前記ボールねじ溝1Aに連通する図示し
ないボール循環路2Aを有し、ボールねじ軸1の回転に応
じてボール循環路2Aを通り循環するボールの転動を介し
て、軸方向に直進移動可能とされた周知の構成を有す
る。
なお、2B(第1図)はナツト2をテーブル等に取付ける
取付けボルト用のねじ穴である。
更に上記ナツト2には、両側面に軸方向のボール転動溝
3(図では片面ごとに2本づつ)が互いに平行、かつボ
ールねじ軸1に平行に設けられるとともに、その内側の
肉厚内にボールの戻り通路となる軸方向の貫通孔4が各
ボール転動溝3に平行に対応させて片側に2つずつ合計
4つ形成されており、全体が一部材よりなるナツトとな
つている。また、ナツト2の前後の端面にエンドキャッ
プ5が不図示のボルトでそれぞれ固定されている。この
エンドキャップ5は、周知のリニアガイド装置における
と同様に、前記ボール転動溝3とこれに対応する貫通孔
4とを連通させる湾曲ボール通路(図示せず)を有して
おり、ボール転動溝3と貫通孔4と湾曲ボール通路とで
ボール無限循環経路が形成される。このボール無限循環
経路内には多数のボール6が転動自在に装着され、脱落
防止用のワイヤ保持器7により保持される。第2図に示
すボール6がこの考案の第1のボール群をなしている。
上記ナツト2は、その直進移動を案内するガイドレール
8に組み込まれる。すなわち、ガイドレール8は横断面
コ字型をなし、上面側が開口し、ナツト2が軸方向に移
動可能に嵌合される凹部9を有している。その凹部9の
両側壁の内側面9Aに、ナツト2のボール転動溝3に対向
して軸方向に延びるボール転動溝10が形成され、前記ボ
ール6はこの対向する両溝3と10とで形成されてボール
通路内を自在に転動する。ナツト2は4条の第1のボー
ル群のボール列により支持され上下左右方向の力を支持
できるようになつている。また、凹部9の底面に、その
全長にわたり油通路11が形成されている。なお、この油
通路11に代えて前記ナツト2の底面に、軸方向の油逃が
し溝2c(後述の第6図)を形成するようにしてもよく、
更に必要に応じて油通路11と油逃がし溝2cとを併設して
もよい。
またガイドレール8の上面に、防塵のため凹部9を覆う
横断面コ字型のカバー12の開口縁12aが嵌合され、この
嵌合は第1図に示すようにガイドレール8の上面に全長
に亙り形成されたカバー案内溝13により行われる。複数
の貫通ボルト孔14(取付手段)がガイドレール8の長手
方向に適宜の間隔をおいて設けられている(第1図)。
ガイドレール8はこれらのボルト穴14に挿通したボルト
で図外のベースに固定されるものである。
上記ガイドレール8の軸方向の両端部には、それぞれ4
個のねじ穴15が設けている(第1図)。これらねじ穴15
はサポートユニット16をガイドレール8に取付けるため
のものである。ガイドレール8の両端部に、ボールねじ
軸1の両端部をそれぞれ回動可能に支持するサポートユ
ニット16が固着され、ガイドレール8の端部を閉鎖す
る。しかして、上記ガイドレールの上記横断面コ字型部
により形成された凹部9と上記サポートユニット8とに
より形成された中間空間に油を貯留し油溜りOTを構成す
る。この油溜りは、上記ナツト2のボール転動溝3を受
け入れるように構成され、図示しないシール材を介して
洩れ止めして固定される。そのサポートユニット16の幅
方向の両肩部は、カバー12との干渉を避けるため切り欠
いてある この実施例のカバー12は、その中央部にナツト2の大き
さに合わせて開口を設けるとともに、その開口縁12Aは
立ち上げて形成されており、ナツト2の上部を開口に通
した後、開口縁12Aをナツト2にねじ止めしてナツト2
と連動可能に取付けられる。カバー12の長さは、ナツト
2がガイドレール8の一端側から他端側まで移動して
も、凹部9を十分カバーできるように定められる。
また、一方のサポートユニット16の外側にはエンコーダ
17とサーボモータ18が設けられている(第2図)。
制御装置からの指令信号を受けてサーボモータ18が正転
又は逆転作動すれば、ボールねじ軸1が回転されて、ガ
イドレール8に案内支持されたナツト2は往復動され
る。このとき、ボール6が摩擦熱により発熱すると、潤
滑が円滑に行われずナツト2の移動が不安定になる場合
がある。しかしこの実施例によれば、ガイドレール8の
凹部9は油溜りOTとなり、そこには潤滑油が貯えられて
いるから、ナツト2とガイドレール8との間に介挿され
てナツト2の移動とともに転動する多数の第1のボール
群の潤滑は十分に行われる。その結果、エンコーダ17か
らの検出信号に基づくナツト2の位置決めも十分高い精
度を維持できるし、装置の耐久性も大幅に向上する。
第4図は上記実施例におけるカバー12の変型例を示すも
のである。
すなわち、分割したカバー20,21が、ナツト2の前後の
両端にそれぞれ別々に取付けられる。各カバー20と21
は、コ字型に折曲した端縁を更に外方向に折曲して形成
したつば部22を有するとともに、一端に取付けフランジ
23が折曲形成され、そのフランジ23でナツト2の端面に
ねじ止めされる。しかして、ガイドレール8の凹部9の
両壁部の内側面9Aには、上記フランジ23の端縁22が緩く
嵌合するカバー案内溝24が形成されている。
更に、ナツト2の両側部の内側面9Aには、ボール転動溝
3の上方に防塵ひさし25(第4図)がねじ止め固定され
ており、その防塵ひさし25の両端はナツト2の前後から
張り出すように形成した。
第5図、第6図には、第2の実施例を示す。
この実施例は、ナツト2が高速で揺動運動を繰り返すな
どして、ボールねじのボール(図示しない)や、ナツト
2の両側のボール6における発熱量が大きくなる用途に
好適なものであり、ボールねじ軸1にも十分な潤滑油が
供給できるようにガイドレール8の油溜りOTの油面OLを
高くしてある。そのため、ガイドレール8の凹部9の両
側壁を高くしその内側面9Aを高く形成して潤滑油のオー
バーフローを阻止するようになつている。また、ナツト
2の高速移動に対応して、油溜りOT内の潤滑油の移動を
迅速に行うべく、油通路11のほかに更にナツト2の底部
に油逃がし溝2C(第6図)を併設している。
また、発熱が非常に大きい場合は、第5図に示すように
ポンプPとフイルタFを有する潤滑油強制循環系統26を
接続することも可能であり、更にこの系統内に、必要に
応じてオイルクーラCを取付けるようにしてもよい。
第7図に第3の実施例を示す。
これはボールねじ軸1にナツト2を2台螺合させるとと
もに、両ナツトを連結板30で連結したものであり、どち
らか一方のナツト2の連結板30への取付け位置を調整可
能とし、一方のナツトを軸方向に幾らか移動させて両ナ
ツト2,2間のピッチpを設定すれば、これによりボール
ねじ軸1の螺旋溝1Aに嵌合したボールに予圧を与えて、
ボールねじのバックラッシュを防止することができる。
なお、上記第2,第3の実施例においては、防塵カバーの
図示を省略したが、勿論第1の実施例及びその変形例に
おけると同様に形成できることはいうまでもなく、それ
により完全な防塵を図ることができる。
[考案の効果] 本願考案は、一部材より成り縦方向に凹部を形成した剛
性に富むガイドレールをそのまま用い、その両端部にそ
れぞれサポートユニットを固着して中間空間を形成し、
該空間に潤滑油を貯留するようにした、という簡単な構
成により貯油槽を形成し良好な給油を行うことができる
という効果を奏するものである。
また、本願考案におけるガイドレールに対するナツトの
移動及びナツトに対するボールねじ軸の回転は、それぞ
れ、ナツトとガイドレール間及びボールねじ軸とナツト
間に配された、第1のボール群及び第2のボール群を介
して行なわれるので抵抗なく円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の第1の実施例の分解斜視図、第2図
は第1図に示すものの部分切欠き側面図、第3図は第2
図のIII−III断面図、第4図は第1図に示すものカバー
の変形例の分解斜視図、第5図はこの考案の第2の実施
例の部分切欠き側面図、第6図は第5図のVI−VI断面
図、第7図はこの考案の第3の実施例の部分切欠き側面
図である。 1はボールねじ軸、1Aはボールねじ溝、2はナツト、3,
10はボール転動溝、4は貫通孔、5はエンドキャップ、
6はボール、8はガイドレール、9は凹部、12はカバ
ー、16はサポートユニツト、OTは油溜り。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周面にねじを形成したねじ軸と、 該ねじ軸に軸方向中心部を螺合した角型ナツトと、 該ナツトの前後の両端面に固着したエンドキヤツプと、 一部材により形成した横断面コ字型のガイドレールと、 該ガイドレールの両端面にそれぞれ固着されたサポート
    ユニットと、 前記ガイドレールの上記横断面コ字型部により形成され
    た凹部と前記サポートユニットとにより形成された中間
    空間に油を貯留した油溜りとを備え、 上記ナツトの両側面に軸方向ボール転動溝を形成し、そ
    の内側に軸方向貫通孔をそれぞれ上記ナツトの上記軸方
    向ボール転動溝に対応させて形成し、上記ガイドレール
    の両内側面に軸方向ボール転動溝を形成し、上記エンド
    キヤツプの内側に上記ナツトの上記軸方向ボール転動溝
    と上記貫通孔とに連通する湾曲ボール通路を形成するこ
    とによりボール無限循環路を形成し、 該循環路に第1のボール群を配し、 上記ねじ軸と上記ナツトとの螺合する部分に第2のボー
    ル群を配し、 上記ナツトを上記ガイドレールの上記凹部内に嵌合し、
    上記ナツトが上記ねじ軸の回転により上記油溜り内を案
    内移動されるようにした ことを特徴とするボールねじ一体型フィードユニット装
    置。
JP1987082691U 1987-05-29 1987-05-29 ボールねじ一体型フィードユニット装置 Expired - Lifetime JPH0753872Y2 (ja)

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