JPH0753845B2 - 導電性基板の被覆方法、水性ラッカーおよびブロックトnco基を有する架橋剤 - Google Patents

導電性基板の被覆方法、水性ラッカーおよびブロックトnco基を有する架橋剤

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JPH0753845B2
JPH0753845B2 JP3509547A JP50954791A JPH0753845B2 JP H0753845 B2 JPH0753845 B2 JP H0753845B2 JP 3509547 A JP3509547 A JP 3509547A JP 50954791 A JP50954791 A JP 50954791A JP H0753845 B2 JPH0753845 B2 JP H0753845B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、 (1)導電性基板を電気泳動水性ラッカー中に浸漬し、 (2)基板を陰極として接続し、 (3)直流によって被膜を基板上に析出し、 (4)被覆された基板を電気泳動ラッカーから取り出
し、 (5)析出されたラッカー被覆を焼付けることよりな
る、導電性基板を被覆する方法に関する。
また、本発明は、水性ラッカーおよびブロックトNCO基
を有する架橋剤に関する。
上記の陰極電気泳動ラッカー塗布方法は、公知であり
(例えば、ドイツ連邦共和国特許出願公開第3518732号
明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第3518770号明
細書、欧州特許出願公開第4090号明細書、欧州特許出願
公開第12463号明細書および欧州特許出願公開第262069
号明細書)、かつ殊に車両のボデー、殊に自動車のボデ
ーを下塗りするために使用される。
陰極電気泳動ラッカー塗布方法により、殊にアミン変性
された陽イオン性エポキシ樹脂を結合剤として含有する
電気泳動ラッカーを使用する場合には、品質的に優れた
ラッカー塗膜を得ることができる。
陰極電気泳動ラッカー塗布方法を実施するために使用さ
れる電気泳動ラッカーは、特にブロックトポリイソシア
ネートを架橋剤として含有する。ブロックトジフェニル
メタン−4,4′−ジイソシアネート(MDI)を架橋剤とし
て使用する場合には、別の芳香族ポリイソシアネートの
使用の際に観察される、被覆ラッカー層の支障ある変色
(“黄変”)を生じないことは、公知である。しかし、
MDIは直ちに使用することができない。それというの
も、このMDIは、強い結晶化傾向を示し、それによって
電気泳動ラッカー塗膜の不安定化をまねくからである。
欧州特許出願公開第236050号明細書には、2,4′−異性
体少なくとも5重量%を含有するMDIを用いた場合に安
定な電気泳動ラッカー塗膜を得ることができることが記
載されている。しかし、この条件に相応する、市場で入
手できるMDI型の場合には、一般に不利なことに、加水
分解可能な塩素の高い含量を示し、このことにより、高
い塩素イオン含量を有する電気泳動ラッカー、即ち高め
られた耐蝕性を有する電気泳動ラッカーを生じる。欧州
特許出願公開第293088号明細書には、ウレトンイミンを
含有するMDIを用いた場合に安定な電気泳動ラッカーを
得ることができることが記載されている。しかし、結晶
化の問題を解決するためのこの提案は、不利なことに、
全ての場合に成果をもたらすとは限らない。元より、欧
州特許出願公開第236050号明細書および欧州特許出願公
開第293088号明細書に記載された電気泳動ラッカーは、
焼付温度および流展性の性質に関連して改善されなけれ
ばならない。更に、MDI架橋剤の粘度を減少させる方法
を提供することが望まれている。それというのも、それ
によって電気泳動ラッカーの粘度を減少させ、かつ得ら
れたラッカー被膜の層厚を増大させることができるから
である。
本発明の基礎となる課題の設定は、電気泳動水性ラッカ
ーのための架橋剤を調製することにより、この架橋剤を
使用した場合には、公知技術水準の比較可能な電気泳動
ラッカーと比較して改善された性質を有する安定な電気
泳動ラッカーが得られる。
この課題は、意外なことに、 (I)第1工程で (a)ジフェニルメタンジイソシアネートおよび (b)モノアルコールまたはモノアルコールからなる混
合物を反応させてイソシアネート基含有の中間生成物
(A)に変え、この中間生成物(A)を (II)第2工程で (c)ポリオールまたはポリオールからなる混合物と反
応させてヒドロキシル基含有の中間生成物(B)に変
え、これを (III)第3工程で (d)脂環式、脂肪族または芳香脂肪族ポリイソシアネ
ートまたはこのようなポリイソシアネートからなる混合
物および (e)一官能価ブロッキング剤またはこのようなブロッ
キング剤の混合物と反応させるかまたは (f)(d)および(e)から得られた部分ブロックト
ポリイソシアネートと反応させてイソシアネート基を含
有しない架橋剤に変えることにより得ることができるブ
ロックトポリイソシアネートを調製することによって解
決される。
本発明による架橋剤を用いた場合には、低い塩素イオン
含量を有する安定な電気泳動ラッカーを得ることができ
る。本発明による架橋剤を含有する電気泳動ラッカーを
使用する場合には、被覆ラッカー層の支障のある変色は
全く生じない。欧州特許出願公開第236050号明細書およ
び欧州特許出願公開第293088号明細書に記載された架橋
剤の代わりに本発明による架橋剤を含有する電気泳動ラ
ッカーは、低い焼付温度で焼付けることができ、かつ良
好な流展性の性質を示すことができる。更に、本発明に
よる架橋剤は、MDIをポリイソシアネート成分として専
ら使用しながら製造された比較可能な架橋剤と比較して
低い粘度を示す。
成分(a)として、加水分解可能な塩素の低い含量を有
するかまたは全く有しないMDIの品質が使用される。
勿論、成分(a)として、加水分解可能な塩素の高い含
量を有するMDIの品質を使用することもできる。しか
し、この場合には、高すぎる塩素イオン濃度のためにラ
ッカー塗布装置に腐蝕経過を惹起する電気泳動ラッカー
塗膜が得られるという危険が存在する。
成分(b)として、例えば分子中に1〜12個のC原子を
有する線状、場合によっては分枝鎖状の脂肪族モノアル
コールまたはこのようなモノアルコールからなる混合物
を使用することができる。この種のモノアルコールの例
として、次のものが記載される:メタノール、エタノー
ル、プロパノール、トリメチロールプロパンジアリルエ
ーテル、ブタノール、ペンタノール、ペンタエリトリッ
トトリアリルエーテル、ヘキサノール、ヘプタノール、
イソデカノールおよび2−エチルヘキサノール。また、
一般式CH3(CH2−O−(CH2−CH2−O−)mHのグリ
コールエーテルまたはこの種のグリコエーテルからの混
合物は、成分(b)として使用することができる。一般
式I中で、nは0〜5、特に2〜5の整数を表わし、m
は1〜3、特に1または2の整数を表わす。使用可能な
グリコールエーテルの例として、プロピルグリコール、
プロピルジグリコール、ブチルグリコールおよびブチル
ジグリコールが記載される。また、成分(b)として、
一般式CH3(CH2−O−(CH2−CHCH3−O−)mHのプ
ロピレングリコールエーテルまたはこの種のプロピレン
グリコールエーテルからなる混合物を使用することもで
きる(nは0〜5の整数を表わし、かつmは1〜3の整
数を表わす)。
成分(b)として、特に上記の一般式CH3(CH2−O
−(CH2−CH2−O−)mHのグリコールエーテルまたはグ
リコールエーテルからなる混合物が使用される。
成分(a)および(b)の反応は、有利に20〜80℃温度
で実施することができる。反応は、例えばジブチル錫ジ
ラウレートのような触媒を用いて促進させることができ
る。
成分(a)および(b)を、成分(a)のNCO基30〜95
%、特に50〜90%を成分(b)と反応させる、即ち成分
(b)でブロック化するような化学量論的割合で互いに
反応させることは、有利である。
成分(a)および(b)から得られるイソシアネート基
含有の中間生成物(A)は、第2工程で成分(c)と反
応されてヒドロキシル基含有の中間生成物(B)に変わ
る。中間生成物(A)と、成分(c)との反応は、有利
に20〜80℃、特に40〜80℃で実施される。この反応は、
例えばジブチル錫ジラウレートのような触媒の存在下に
実施することができる。一般に、中間生成物(A)と成
分(c)との反応を、例えばメチルイソブチルケトン、
トリオールまたはキシロールのような不活性の希釈剤の
存在下に実施することは、有利である。
成分(c)は、中間生成物(A)の全ての遊離イソシア
ネート基を成分(c)と反応させることができかつ得ら
れた中間生成物(B)がなお遊離ヒドロキシル基を有す
るような量で少なくとも使用しなければならない。成分
(c)を、遊離NCO基1当量当たりヒドロキシル基1.0〜
1.8当量、特に1,2〜1.8当量が使用されるような量使用
することは、有利である。
成分(c)として、原理的に、統計的平均で1分子当た
り少なくとも2個のヒドロキシル基を有する全ての有機
化合物を使用することができる。また、このような有機
化合物からなる混合物を使用することもできる。使用可
能なポリオールの例として、分子中に2〜12個のC原子
を有する線状、場合によっては分枝鎖状の脂肪族ジオー
ル、100〜1000、特に200〜400の数平均分子量を有する
ポリ(エチレンオキシド)、ポリ−(プロピレンオキシ
ド)、ポリ(エチレンオキシド)(プロピレンオキシ
ド)および分子中に2〜12個のC原子を有する線状、場
合によっては分枝鎖状の脂肪族トリオールが記載され
る。適当なポリオールは、例えばエチレングリコール、
プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチル
グリコール、ヘキサンジオール、ジメチロールシクロヘ
キサン、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチ
ロールプロパン、トリメチロールヘキサン、ペンタエリ
トリット、ジペンタエリトリット、ペンタエリトリット
モノアリルエーテルおよびペンタエリトリットジアリル
エーテルならびにトリメチロールプロパンアリルエーテ
ルである。成分(c)として、例えばトリメチロールプ
ロパンおよびグリセリンのようなトリオールが有利に使
用される。
第3の反応工程で、中間生成物(B)中に存在するヒド
ロキシル基の少なくとも一部分は、 (d)脂環式、脂肪族または芳香脂肪族ポリイソシアネ
ートまたはこのようなポリイソシアネートからなる混合
物および (e)一官能価ブロッキング剤またはこのようなブロッ
キング剤の混合物と反応されるかまたは (f)(d)および(e)から製造された部分ブロック
トポリイソシアネートと反応される。中間生成物(B)
と成分(d)および(e)もしくは(f)との反応は、
有利に20〜100℃、特に40〜80℃の温度で実施される。
この反応は、有利に触媒、例えばジブチル錫ジラウレー
トの存在下に実施される。一般に、中間生成物(B)と
成分(d)および(e)もしくは(f)との反応を、例
えばトリオール、キシロールまたはメチルイソブチルケ
トンの存在下に実施することは、有利である。
成分(d)は、中間生成物(B)中に含有されているヒ
ドロキシル基少なくとも10%を成分(d)のイソシアネ
ート基と反応させるような量で少なくとも使用しなけれ
ばならない。成分(e)は、統計的平均で成分(d)の
イソシアネート基のみが中間生成物(B)のヒドロキシ
ル基と反応することができかつ最終生成物がイソシアネ
ート基不含であるような量で少なくとも使用される。
第3の反応工程を第2の反応工程(中間生成物(B)の
製造)の完全な終結後に初めて実施することは、必ずし
も必要なことではない。また、成分(d)および(e)
もしくは(f)の添加により、なお成分(a)の全ての
NCO基が成分(c)と反応されていない時点で既に開始
することも可能である。重要なことは、成分(c)の少
なくとも一部分が成分(a)のNCO基ならびに成分
(d)もしくは(f)のNCO基と反応することである。
成分(d)として、原理的に、全ての脂環式、脂肪族ま
たは芳香脂肪族ポリイソシアネートまたはこのようなイ
ソシアネートからなる混合物を使用することができる。
例えば、4〜25個、特に4〜16個のC原子を有しかつ1
分子当たり2〜4個のイソシアネート基を有する脂環
式、芳香脂肪族または脂肪族のポリイソシアネートが使
用可能である。使用可能なポリイソシアネートの例とし
ては、次にものが記載される:1,2−エチレンジイソシア
ネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1、
6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメ
チル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートもしくは
2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、1,12−ドデカンジイソシアネート、ω,ω′−ジ
イソシアネートジプロピルエーテル、シクロブタン−1,
3−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−ジイソシ
アネートおよびシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネー
ト、2,2−ジイソシアネート−1−メチルシクロヘキサ
ンおよび2,6−ジイソシアネート−1−メチルシクロヘ
キサン、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチ
ルシクロヘキシルイソシアネート(“イソホロンジイソ
シアネート”)、1,5−ビス(イソシアネートメチル)
−4,7−メタノヘキサヒドロインダン、2,5−ビス(イソ
シアネートメチル)−4,7−メタノヘキサヒドロインダ
ン、1,6−ビス(イソシアネートメチル)−4,7−メタノ
ヘキサヒドロインダンおよび2,6−ビス(イソシアネー
トメチル)−4,7−メタノヘキサヒドロインダン、1,5−
ビス−(イソシアネート)−4,7−メタノ−ヘキサヒド
ロインダン、2,5−ビス−(イソシアネート)−4,7−メ
タノ−ヘキサヒドロインダン、1,6−ビス−(イソシア
ネート)−4,7−メタノ−ヘキサヒドロインダンおよび
2,6−ビス−(イソシアネート)−4,7−メタノ−ヘキサ
ヒドロインダン、ジシクロヘキシル−2,4′−ジイソシ
アネートおよびジシクロヘキシル4,4′−ジイソシアネ
ート、2,4−ヘキサヒドロトルイレンジイソシアネート
および2,6−ヘキサヒドロトルイレンジイソシアネー
ト、ペルヒドロ−2,4′−ジフェニルメタンジイソシア
ネートおよびペルヒドロ−4,4′−ジフェニルメタンジ
イソシアネートならびにキシリレンジイソシアネート。
成分(d)として、一般に工業的に得られる脂肪族ポリ
イソシアネートおよび脂環式ポリイソシアネート、殊に
ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4′−ジ(イソシ
アネートシクロヘキシル)メタンおよびイソホロンジイ
ソシアネートが使用される。成分(d)として、特に有
利にヘキサメチレンジイソシアネート−1,6のイソシア
ヌレートが使用される。
成分(e)として、例えばモノアルコール、モノアミ
ン、オキシム、アセト酢酸アルキルエステル、マロン酸
ジアルキルエステル、ラクタムおよびフェノールまたは
この種の化合物からなる混合物を使用することができ
る。例としては、成分(b)として記載されたブロッキ
ング剤ならびにベンジルアルコール、メチルエチルケト
オキシム、アセトンオキシム、シクロヘキサノンオキシ
ム、ε−カプロラクタム、マロン酸ジエチルエステル、
ジエタノールアミン、ジブチルアミン、ジイソブチルア
ミン、N−メチルエタノールアミンが記載される。成分
(e)として、特に第2級モノアミン、例えばジエタノ
ールアミン、ジブチルアミン、ジイソブチルアミンおよ
びN−メチルエタノールアミンおよび/またはケトオキ
シム、例えばメチルエチルケトオキシム、アセトンオキ
シムおよびシクロヘキサノンオキシムが使用される。
成分(e)として、特に有利にジブチルアミンおよびメ
チルエチルケトオキシムが使用される。
しばしば、本発明による架橋剤を完全ブロック化された
脂環式、脂肪族または芳香脂肪族のポリイソシアネート
と混合することは、有利である。このことは、例えば第
3の工程で成分(f)として完全にブロック化されたポ
リイソシアネートに相当する高い含量を有する部分ブロ
ック化されたポリイソシアネートを使用することによっ
て達成することができる。
本発明による架橋剤は、原理的に、NCO基に対して反応
性の基(例えば、ヒドロキシル基および/または第1ア
ミノ基および/または第2アミノ基および/またはチオ
ール基)を有する結合剤を含有する全てのラッカーに使
用することができる。本発明による架橋剤は、特に陽極
および陰極で析出可能な電気泳動ラッカー塗布に使用さ
れる。
陽極で析出可能な電気泳動ラッカーは、例えば米国特許
第3366563号明細書、米国特許第3369983号明細書、米国
特許第3403088号明細書、米国特許第3530054号明細書、
米国特許第3565781号明細書および米国特許第3772227号
明細書に記載されている。
特に有利には、本発明による架橋剤は、結合剤としてア
ミン変性された陽イオン性エポキシ樹脂を含有する陰極
で析出可能な電気泳動ラッカーに使用される。この種の
電気泳動ラッカーは、公知であり、かつ例えばドイツ連
邦共和国特許出願公開第3518770号明細書、ドイツ連邦
共和国特許出願公開第3518732号明細書、欧州特許第102
501号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第2701002
号明細書、米国特許第4104147号明細書、欧州特許出願
公開第4090号明細書、欧州特許出願公開第12463号明細
書、米国特許第4031050号明細書、米国特許第3922253号
明細書、米国特許第4101486号明細書、米国特許第40382
32号明細書および米国特許第4017438号明細書に記載さ
れている。また、これらの特許明細書には、前記のアミ
ン変性された陽イオン性エポキシ樹脂の製造が詳細に記
載されている。
アミン変性された陽イオン性エポキシ樹脂は、 (α)場合によっては変性されたポリエポキシドおよび (β)アミン からなる陽イオン性反応生成物である。このアミン変性
された陽イオン性エポキシ樹脂は、成分(α)および
(β)の反応および必要に応じて引続くプロトン化によ
って得ることができる。しかし、変性されていないポリ
エポキシドをアミンと反応させ、こうして得られたアミ
ン変性されたエポキシ樹脂についてさらに変性を実施す
ることも可能である。
ポリエポキシドは、分子中に2個またはそれ以上のエポ
キシ基を有する化合物である。
特に有利な(α)成分は、 (i)2000以下のエポキシ当量を有するジエポキシ化合
物またはジエポキシ化合物の混合物を (ii)記載した反応条件下でエポキシ基に対して一官能
価で反応する、フェノール基またはチオール基を有する
化合物またはこのような化合物の混合物と反応させるこ
とによって得ることができる化合物であり、この場合成
分(i)および(ii)は、10:1〜1:1、有利に4:1〜1.5
〜1のモル比で使用され、かつ成分(i)と成分(ii)
との反応は、100〜190℃で、場合によっては触媒の存在
下に実施される(ドイツ連邦共和国特許出願公開第3518
770号明細書、参照)。
更に、特に好ましい(α)成分は、場合によっては1つ
のモノエポキシ化合物と一緒に、100〜195℃で、場合に
よっては触媒の存在下に実施され、アルコール性OH基、
フェノール性OH基またはSH基を有する一官能価で反応す
る開始剤によって開始されたジエポキシ樹脂および/ま
たはジエポキシ化合物の混合物のポリ付加によって製造
することができ、2:1〜10:1の大きさのモル比でジエポ
キシ化合物および開始剤が組み込まれている1つの化合
物に変えることができる化合物である。
特に好ましい(α)成分の製造に使用することができか
つそれ自体(α)成分としても使用することができるポ
リエポキシドは、ポリフェノールおよびエピハロヒドリ
ンから得られたポリフェノールのポリグリシジルエーテ
ルである。ポリフェノールとして、例えば特に有利なビ
スフェノールAおよびビスフェノールBを使用すること
ができる。更に、また4,4′−ジヒドロキシベンゾフェ
ノン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−エタ
ン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−イソブ
タン、ビス−(4−ヒドロキシ−第三ブチルフェニル)
−2,2−プロパン、ビス−(2−ヒドロキシナフチル)
−メタン、1,5−ジヒドロキシナフタリンおよびフェノ
ール性ノボラック樹脂が適当である。
更に、適当なポリエポキシドは、例えばエチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、1,2−プロピレングリコール、1、4−プロピレン
グリコール、1,5−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサン
トリオール、グリセリンおよびビス−(4−ヒドロキシ
シクロヘキシル)−2,2−プロパンのような多価アルコ
ールのポリグリシジルエーテルである。また、例えば蓚
酸、コハク酸、グルタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフ
タリンジカルボン酸、二量体化リノール酸のようなポリ
カルボン酸のポリグリシジルエステルを使用することも
できる。典型的な例は、グリシジルアジピン酸エステル
およびグリシジルフタル酸エステルである。
更に、オレフィン性不飽和脂肪族化合物のエポキシ化に
よって得られるヒダントインエポキシド、エポキシ化ポ
リブタジエンおよびポリエポキシ化合物が適当である。
変性されたポリエポキシドは、反応性基の一部分が変性
された化合物と反応されているポリエポキシドである。
変性された化合物の例としては、次のものが記載され
る: −カルボキシル基含有化合物、例えば飽和または不飽和
モノカルボン酸(例えば、安息香酸、亜麻仁油脂肪酸、
2−エチルヘキサン酸、ベルサチック酸)、種々の鎖長
の脂肪族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸および/ま
たは芳香族ジカルボン酸(例えば、アジピン酸、セバシ
ン酸、イソフタル酸または二量体脂肪酸)、ヒドロキシ
アルキルカルボン酸(例えば、乳酸、ジメチロールプロ
ピオン酸)ならびにカルボキシル基含有ポリエステルま
たは −アミノ基含有化合物、例えばジエチルアミンもしくは
エチルヘキシルアミンまたは第2アミノ基を有するジア
ミン、例えばN.N′−ジアルキルアルキレンジアミン、
例えばジメチルエチレンジアミン、N,N′−ジアルキル
−ポリオキシアルキレンアミン、例えばN,N′−ジメチ
ルポリオキシプロピレンジアミン、シアンアルキル化さ
れたアルキレンジアミン、例えばビス−N,N′−シアン
エチル−エチレンジアミン、シアンアルキル化されたポ
リオキシアルキレンアミン、例えばビス−N,N′−シア
ンエチルポリオキシプロピレンジアミン、ポリアミノア
ミド、例えばベルサミド、殊にジアミン(例えば、ヘキ
サメチレンジアミン)、ポリカルボン酸、殊に二量体脂
肪酸およびモノカルボン酸、殊に脂肪酸からなる末端ア
ミノ基を有する反応生成物またはジアミノヘキサン1モ
ルとモノグリシジルエーテルまたはモノグリシジルエス
テル2モルとの反応生成物、特にα−分枝鎖状脂肪酸の
グリシジルエステル、例えばベルサチック酸または −ヒドロキシル基含有化合物、例えばネオペンチルグル
コール、ビスエトキシル化されたネオペンチルグリコー
ル、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエス
テル、ジメチルヒダントイン−N,N′−ジエタノール、
ヘキサンジオール−1,6、ヘキサンジオール−2,5、1,4
−ビス−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,1,−
イソプロピリデン−ビス−(p−フェノキシ)−2−プ
ロパノール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリ
ットまたはアミノアルコール、例えばトリエタノールア
ミン、メチルジエタノールアミンまたはヒドロキシ基含
有アルキルケトイミン、例えばアミノメチルプロパンジ
オール−1,3−メチルイソブチルケトイミンまたはトリ
ス−(ヒドロキシメチル)−アミノメタン−シクロヘキ
サノンケトイミンならびに種々の官能価および分子量の
ポリグリコールエーテル、ポリエステルポリオール、ポ
リエーテルポリオール、ポリカプロラクトンポリオー
ル、ポリカプロラクタムポリオールまたは −ナトリウムメチラートの存在下でエポキシ樹脂のヒド
ロキシ基とエステル交換される飽和または不飽和の脂肪
酸メチルエステル。
成分(β)として、第1アミンおよび/または第2アミ
ンを使用することができる。
有利には、アミンは、水中で可溶性の化合物である。こ
のようなアミンの例は、モノアルキルアミンおよびジア
ルキルアミン、例えばメチルアミン、エチルアミン、プ
ロピルアミン、ブチルアミン、ジメチルアミン、ジエチ
ルアミン、ジプロピルアミン、メチルブチルアミンおよ
び類似物である。同様に、アルカノールアミン、例えば
メチルエタノールアミン、ジエタノールアミンおよび類
似物が適当である。更に、ジアルキルアミノアルキルア
ミン、例えばジメチルアミノエチルアミン、ジエチルア
ミノプロピルアミン、ジメチルアミノプロピルアミンお
よび類似物が適当である。また、ケトイミン基含有アミ
ン、例えばジエチレントリアミンのメチルイソブチルジ
ケトイミンを使用することができる。多くの場合には、
低分子量アミンが使用されるが、しかし高分子量モノア
ミンを使用することもできる。
また、アミンは、別の基を有していてもよいが、しか
し、この基は、アミンとエポキシ基との反応を損ねては
ならず、反応生成物のゲル化をまねいてはならない。
有利には、第2アミンが(β)成分として使用される。
水希釈可能性および電気的析出に必要とされる電荷は、
水溶性の酸(例えば、硼酸、蟻酸、乳酸、有利に酢酸)
を用いてのプロトン化によって発生させることができ
る。
成分(α)中への陽イオン性基の導入のためのもう1つ
の方法は、成分(α)のエポキシ基をアミン塩と反応さ
せることにある。アミン変性された陽イオン性エポキシ
樹脂は、異質架橋性合成樹脂ならびに自己架橋性合成樹
脂を使用することができる。勿論、アミン変性された陽
イオン性エポキシ樹脂は、例えばアミン変性された陽イ
オン性エポキシ樹脂を化学的に変性することによって得
ることができる。自己架橋系は、例えばアミン変性され
た陽イオン性エポキシ樹脂を、平均で1分子当たり1個
の遊離イソシアネート基を有しかつブロック化されたイ
ソシアネート基が高められた温度で初めて脱ブロック化
される部分ブロック化されたポリイソシアネートと反応
させることによって得ることができる。また、部分ブロ
ック化されたポリイソシアネートとしては、本発明によ
る架橋剤の統計的平均でなお分子中に1個の遊離NCO基
を有する前駆物質を使用することもできる。
本発明による架橋剤は、一般にアミン変性された陽イオ
ン性エポキシ樹脂の電気泳動ラッカー中に含有されてい
る量に対して5〜60重量%、特に20〜40重量%の量で使
用される。
本発明による架橋剤およびアミン変性された陽イオン性
エポキシ樹脂(勿論、種々のアミン変性された陽イオン
性エポキシ樹脂の混合物を使用することもできる)とと
もに、前記の電気泳動ラッカーは、なお他の成分、例え
ば顔料、可塑剤、充填剤、湿潤剤、有機溶剤、酸化防止
剤等を含有することができる。
電気泳動ラッカーの固体は、特に7〜35重量部、特に有
利に12〜25重量部である。電気泳動ラッカーのpH値は、
6〜8の間、特に6.5〜7.5の間にある。
電気泳動ラッカーは、導電性陽極および陰極と接続され
た導電性基板と接触される。電流が陽極と陰極との間を
通過した場合には、陰極上に堅固に付着したラッカー被
膜が析出する。
印加された電圧は、大きい範囲内で変動することがで
き、かつ例えば2〜千ボルトの間であることができる。
しかし、典型的には、50〜500ボルトの電圧で作業され
る。電流密度は、一般に約10〜100アンペア/m2の間にあ
る。析出の進行中に電流密度は減少する傾向にある。
析出後、被覆された物体は洗浄され、かつ焼付けられ
る。
析出されたラッカー被膜は、一般に130〜200℃で10〜60
分間の時間に亘って焼き付けられ、有利には150〜180℃
で15〜30分間の時間に亘って焼き付けられる。
導電性基板として任意の導電性基板を使用することがで
きるが、しかし殊に金属、例えば鋼、アルミニウム、銅
および類似物を使用することができる。
本発明を次の実施例で詳説する。部および百分率に関す
る全ての記載は、別記しない限り、重量に対するもので
ある。
1.架橋剤の製造 1.1本発明による架橋剤1 攪拌機、還流冷却器および不活性ガス供給管を備えた反
応器中に、MDI 632部( Lupranat MM 103、NCO当量14
5、製造者:BASF社)およびメチルイソブチルケトン191
部を装入し、かつ50℃に加熱する。次に、ジブチル錫ジ
ラウレート0.2部を添加し、かつブチルグリコール450部
(分子量118)を1時間で、内部温度が弱い向流冷却の
際に50〜55℃に留まるように供給することができる。部
分的にキャップされたイソシアネートの85%の溶液は、
1970のNCO当量を有する(この溶液の試料は、室温への
冷却後に結晶される)。
次に、この温度でメチルイソブチルケトン283部で希釈
し、グリセリン25部を添加し、かつ50℃で1時間維持す
る。こうして得られたヒドロキシル基含有中間生成物
(B)の70%の溶液の場合には、NCO基をもはや検出す
ることができない。OH価は、固体1g当たりKOH 13.8gで
ある(計算値)。(この溶液は、短時間後に室温で同様
に結晶を生じる)。
次に、ヒドロキシル基含有中間生成物(B)1581部に50
℃で三量体化されたヘキサメチレンジイソシアネート1,
6 606部( Basonat PLR 8638、製造者:BASF社、NCO当
量:185)を添加する。15分後、1時間でジ−n−ブチル
アミン386部を滴加し、引続きメチルイソブチルケトン4
25部で希釈する。液状の澄明溶液が得られ、この溶液
は、数週間の貯蔵後も結晶しない。
特性値:固体(1時間、130℃): 71% イソシアネート含量: 0 アミン価: 0 23℃での元来の粘度: 7.9dPas (平板−円錐−粘度計) 1.2本発明による架橋剤2 上記方法と同様に架橋剤を次のものから得る: ルプラネート(Lupranat)MM 103 529 部 メチルイソブチルケトン 184 部 ジブチル錫ジラウレート 0.2部 ブチルジグリコール(1) 517 部 メチルイソブチルケトン 273 部 グリセリン(2) 21 部 バソネート(Basonat)PLR 8638 626 部 ジ−n−ブチルアミン 411 部 メチルイソブチルケトン 445 部 (1)ジエチレングリコールモノブチルエーテル(分子
量162)。NCO当量は、この反応後に2400である。
(2)グリセリンの反応後に、NCO含量は0であり、か
つOH価は固体1g当たりKOH 13.0mgである。
低粘度の澄明な溶液が得られ、この溶液は、長い貯蔵後
も結晶しない。
特性値は、次の通りである: 固体(1時間、130℃): 70% イソシアネート含量: 0 アミン価: 1 23℃での元来の粘度: 6.6dPas (平板−円錐−粘度計) 1.3比較例 1.3.1 ルプラネート( Lupranat)MM 103 300部をメ
チルイソブチルケトン230部と一緒に50℃に加熱し、か
つこれにジブチル錫ジラウレート0.2部を添加する。次
に、ブチルグリコール236部を30分間で50〜55℃で滴加
する。引続き、反応混合物をなお50℃で1時間維持す
る。その後に、70%の溶液のイソシアネート含量は、0
と等しくなる。既に短時間の貯蔵後に、生成物は、結晶
の形で溶液から沈殿する。
1.3.2 脂肪族ポリイソシアネートを基礎とする架橋剤
を、メチルイソブチルケトン78.5部中のバソネート(Ba
sonat)PLR 8638 185部に50℃で滴下法でジ−n−ブチ
ルアミン129部を添加することにより得る。30分後、イ
ソシアネート基はもはや検出することができない(IRス
ペクトル)。80%の溶液は、数週間の貯蔵後も結晶を生
じない。
1.3.3 次に、上記の液状架橋剤125部を1.3.1に記載し
た結晶化された架橋剤143部と混合し、かつ50℃で均質
な澄明溶液を得る。室温で1週間の貯蔵後、結晶性沈殿
層が形成された。
1.4比較架橋剤1 欧州特許出願公開第0236050号明細書の実施例1の記載
により、オリゴマー含有ジフェニルメタンジイソシアネ
ート(Mondur MRS,Mobay Chemical Company)を基礎と
して、次の成分から架橋剤を得る: モンジュール(Mondur)MRS 1330 部 メタノール 320 部 メチルイソブチルケトン 707 部 ジブチル錫ジラウレート 1.6部。
得られた溶液は、70%の固体含量を有し、かつ長い貯蔵
時間の場合にも室温で安定のままである。
1.5比較架橋剤2 欧州特許出願公開第293088号明細書、実施例1.2(a)
の記載により、他の架橋剤を得る。しかし、“スプラセ
ク(Suprasec)VM 20"(製造者:ICI)の代わりに、ルプ
ラネート( Lupranat)MM 103を使用する: ルプラネート( Lupranat)MM 103 870 部 ジブチル錫ジラウレート 6.42部 ブチルジグリコール 486 部 溶融したトリメチロールプロパン 134 部 エチルグリコール 600 部 生じる溶液は、71%の固体を有する(130℃で1時間測
定した)。室温で貯蔵した場合、結晶は生じない。
1.6比較例 1.5の記載と同様に実施するが、しかしブチルジグリコ
ール486部を等モル量のブチルグリコール(354部)によ
って代替し、かつ希釈のためにエチルグリコール600部
の代わりにメチルイソブチルケトン582部を使用する。
生じる70%の溶液は、既に数日後に結晶を生じ、かつ次
の記載のアミン変性された陽イオン性エポキシ樹脂との
組合せ物で直ちには役立たない水性結合剤分散液に変換
することができる。
1.7本発明による架橋剤3 この架橋剤の構成原理は、例1.6からのものに等しい
が、しかし本発明による思想に相応して、生成物がもは
や結晶化されないように変更されている: 項目1.6と同様に、ルプラネート( Lupranat)MM 103
870部およびメチルイソブチルケトン237部中のジブチ
ル錫ジラウレート0.3部をブチルグリコール472部と、NC
O当量が670になるまで反応させ、次に溶融したトリメチ
ロールプロパン134部を添加する。イソシアネート基が
もはや確認することができなくなったら直ちに、メチル
イソブチルケトン396部で70%の固体含量に希釈する。
このヒドロキシル基含有中間生成物は、固体1g当たりKO
H 38mgのOH価を有する。次に、バソネート(Basonat)
PLR 8638 1098部(NCO当量183)を添加する。10分後、
ジ−n−ブチルアミン645部を、温度が50〜65℃に留ま
るように滴加する。引続き、メチルイソブチルケトン74
7部で希釈する。得られた溶液は、70.5%の固体を有す
る(130℃で1時間)。また、長い貯蔵後に、結晶化は
全く観察することができない。
2.アミン変性された陽イオン性エポキシ樹脂の製造 反応器中で窒素雰囲気下に、188のEEW(エポキシ当量)
を有するビスフェノールAを基礎とするエポキシ樹脂4
3.73部、ビスフェノールA8.84部、ドデシルフェノール1
0.16部およびキシロール3.08部を装入し、かつ130℃に
加熱する。次に、トリフェニルホスフィン0.06部を添加
し、この場合温度は短時間160℃に上昇する。温度が再
び130℃に減少した後に、N,N−ジメチルアミノベンジル
アミン0.16部を添加し、かつEEWが810に上昇されるま
で、さらに約2時間130℃で維持する。次に、冷却しな
がら、ブチルグリコール3.50部、ジエタノールアミン5.
30部およびキシロール8.13部を滴加する。温度が90℃に
減少した後に、反応混合物をなお90℃で1時間維持す
る。次に、さらに冷却し、かつプロピレングリコールフ
ェニルエーテル3.50部およびイソブタノール11.57部を
添加する。60℃でN,N−ジメチルアミノプロピルアミン
1.98部を添加する。引続き、60℃でなお2時間維持し、
90℃に加熱し、この温度で混合物の粘度が一定に維持さ
れるまでさらに1時間維持し、かつ短い冷却後に搬出す
る。明黄色の溶液は、70.2%(130℃で1時間)および
2.5dPasの粘度(メトキシプロパノール中の40%の溶
液、23℃で平板−円錐−粘度計を用いて)を有する。ア
ミン含量は、固体樹脂1g当たり1.26ミリ当量である。
3.水性結合剤分散液の製造 第1表に記載された成分から、項目2.に記載の樹脂、架
橋剤、乳酸および消泡剤溶液を混合することにより、水
性結合剤分散液を得る。次に、第1の量の脱イオン化さ
れた水で少量ずつ希釈し、かつ引続き第2の量の脱イオ
ン化水で少量ずつ希釈する。次に、なお30分間攪拌す
る。最後に、揮発性溶剤を真空蒸留によって除去し、か
つ量的に脱イオン化水によって代替する。
4.着色顔料の入ったペーストの製造 ビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル27.81部、
キシロール1.44部およびビスフェノールA5.81部をトリ
フェニルホスフィン0.002部の存在下に150〜160℃でEEW
が345になるまで反応させる。次に、このバッチ量をブ
チルグリコール21.61部で希釈し、かつ49℃に冷却す
る。次に、9−アミノ−3.6−ジオキサノナン−1−オ
ール7.77部およびN,N−ジメチルアミノプロピルアミン
4.07部からなる混合物を6分間で添加し、この場合温度
は、110℃に上昇する。この混合物を110〜115℃で1時
間維持し、その後にブチルグリコール6.45部を添加し、
このバッチ量を77℃に冷却する。引続き、ノニルフェノ
ールグリシジルエーテル14.9部を添加する。この場合、
温度は90℃に上昇し、この温度で1時間維持し、その後
にブチルグリコール10.03部で希釈し、かつ冷却する。
薄液状の樹脂溶液の固体含量は60%である。
着色顔料の入ったペーストを製造するために、まず水2
9.33部、(90%の)酢酸1.59部および前記の樹脂溶液2
1.60部を予め混合する。次に、消泡剤(1)0.7部、カ
ーボンブラック0.5部、塩基性青色顔料4.8部、体質顔料
HEWP(2)6.75部、二酸化チタン32.48部(R900)およ
びジブチル錫オキシド2.25部を添加し、この混合物を30
分間高速ディスソルバー攪拌機で前分散させる。引続
き、この混合物を実験室用小型ミル(Motor Mini Mill,
Eiger Engineering Ltd.Great Britain)中で1〜1.5時
間12以下のヘグマン(Hegmann)微細度になるまで分散
させ、かつさらに水で望ましい加工粘度に調節する。
著しく分離安定性の着色顔料の入ったペーストが生じ
る。
(1)“Tristar Antifoam",Tristar Chemical Co.,Dal
las,USA (2)English China Clay Int.Great Britain 5.電気泳動水性ラッカーの調製、ラッカー被膜の析出お
よび試験 それぞれ第1表中に記載された水性結合剤分散液1925部
宛を脱イオン水2500部および30%の乳酸2部で希釈す
る。次に、こうして希釈された結合剤分散液中にそれぞ
れ項目4に記載された着色顔料の入ったペースト573部
を攪拌混入する。浴の固体は20%である。
電気泳動ラッカーを室温で5日間攪拌しながら熟成させ
る。ラッカー被膜の析出は、記載した電圧で陰極接続さ
れた燐酸亜鉛処理された鋼試験板ならびに陰極接続され
た前処理されていない鋼板に対して2分間行なわれる。
この場合、浴温は25℃に維持される。析出された湿式被
膜を脱イオン水で後洗浄し、かつ165℃で20分間焼付け
る。
こうして得られたラッカー被膜を架橋および流展性に関
連して試験する。結果は第2表中に纏められている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ユック,ヴァルター ドイツ連邦共和国 D―4400 ミュンスタ ー グリュナー ヴェーク 7 (72)発明者 ライター,ウド ドイツ連邦共和国 D―4404 テルクテ レーガーシュトラーセ 22 (72)発明者 サンチャー,デイヴィド ジェイ. アメリカ合衆国 ミシガン 48167 ノー スヴィル シーダー レイク サークル 17412 (56)参考文献 特開 平2−55720(JP,A) 特開 昭58−113264(JP,A) 特開 昭58−113266(JP,A) 特開 昭55−115476(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)導電性基板を電気泳動水性ラッカー
    中に浸漬し、 (2)基板を陰極として接続し、 (3)直流によって被膜を基板上に析出し、 (4)被覆された基板を電気泳動ラッカーから取り出
    し、 (5)析出されたラッカー被覆を焼付けることよりな
    る、導電性基板を被覆する方法において、この電気泳動
    水性ラッカーが、 (I)第1工程で (a)ジフェニルメタンジイソシアネートおよび (b)モノアルコールまたはモノアルコールからなる混
    合物を反応させてイソシアネート基含有の中間生成物
    (A)に変え、この中間生成物(A)を (II)第2工程で (c)ポリオールまたはポリオールからなる混合物と反
    応させてヒドロキシル基含有の中間生成物(B)に変
    え、これを (III)第3工程で (d)脂環式、脂肪族または芳香脂肪族ポリイソシアネ
    ートまたはこのようなポリイソシアネートからなる混合
    物および (e)一官能価ブロッキング剤またはこのようなブロッ
    キング剤の混合物と反応させるかまたは (f)(d)および(e)から得られた部分ブロックト
    ポリイソシアネートと反応させてイソシアネート基を含
    有しない架橋剤に変えることにより得ることができる架
    橋剤を含有することを特徴とする、導電性基板を被覆す
    る方法。
  2. 【請求項2】水性ラッカーにおいて、 (I)第1工程で (a)ジフェニルメタンジイソシアネートおよび (b)モノアルコールまたはモノアルコールからなる混
    合物を反応させてイソシアネート基含有の中間生成物
    (A)に変え、この中間生成物(A)を (II)第2工程で (c)ポリオールまたはポリオールからなる混合物と反
    応させてヒドロキシル基含有の中間生成物(B)に変
    え、これを (III)第3工程で (d)脂環式、脂肪族または芳香脂肪族ポリイソシアネ
    ートまたはこのようなポリイソシアネートからなる混合
    物および (e)一官能価ブロッキング剤またはこのようなブロッ
    キング剤の混合物と反応させるかまたは (f)(d)および(e)から得られた部分ブロックト
    ポリイソシアネートと反応させてイソシアネート基を含
    有しない架橋剤に変えることにより得ることができる架
    橋剤を含有することを特徴とする、水性ラッカー。
  3. 【請求項3】ブロック化されたNCO基を有する架橋剤に
    おいて、 (I)第1工程で (a)ジフェニルメタンジイソシアネートおよび (b)モノアルコールまたはモノアルコールからなる混
    合物を反応させてイソシアネート基含有の中間生成物
    (A)に変え、この中間生成物(A)を (II)第2工程で (c)ポリオールまたはポリオールからなる混合物と反
    応させてヒドロキシル基含有の中間生成物(B)に変
    え、これを (III)第3工程で (d)脂環式、脂肪族または芳香脂肪族ポリイソシアネ
    ートまたはこのようなポリイソシアネートからなる混合
    物および (e)一官能価ブロッキング剤またはこのようなブロッ
    キング剤の混合物と反応させるかまたは (f)(d)および(e)から得られた部分ブロックト
    ポリイソシアネートと反応させてイソシアネート基を含
    有しない架橋剤に変えることにより得ることができるこ
    とを特徴とする、ブロック化されたNCO基を有する架橋
    剤。
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