JPH0753778A - 静電塗装用難燃性樹脂組成物 - Google Patents

静電塗装用難燃性樹脂組成物

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JPH0753778A
JPH0753778A JP20604193A JP20604193A JPH0753778A JP H0753778 A JPH0753778 A JP H0753778A JP 20604193 A JP20604193 A JP 20604193A JP 20604193 A JP20604193 A JP 20604193A JP H0753778 A JPH0753778 A JP H0753778A
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JP
Japan
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flame
resin
resin composition
conductive
volume resistivity
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JP20604193A
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English (en)
Inventor
Shigeo Hirai
繁男 平井
Michio Nakane
通雄 中根
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】導電性材料を含有する樹脂組成物を用いた成形
品に,静電塗装してなることを特徴とする静電塗装用難
燃性樹脂組成物を提供する。 【構成】難燃性熱可塑性樹脂100重量部に,体積固有
抵抗値が10-6〜10-2Ω・cmであるところの導電製繊
維0.2〜20重量部、より好ましくは1〜15重量部
を配合してなる体積固有抵抗値が10-2〜104 Ω・cm
を有する導電性樹脂組成物を用いることを特徴とする静
電塗装用難燃性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,難燃性樹脂成形品に対
する静電塗装性の改良に関する。さらに詳しくは,樹脂
成形品表面の電気抵抗値を低下させることにより,帯電
防止処理工程を省略することを可能とする静電塗装用難
燃性導電樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】静電塗装は噴霧塗料粒子に電荷を帯びさ
せ,この電荷に作用する電界の力によって電気力学的に
被塗装物である接地物体へ吸着させる塗装方法であり,
塗装面の仕上がりは素材である樹脂表面の性質により大
きく左右されることが確認されている。
【0003】樹脂成形品を金属加工品と同等に静電塗装
するためには,樹脂成形品表面の電気抵抗値を低下させ
る必要がある。そのため従来より界面活性剤を中心とし
た帯電防止剤と呼ばれる,長鎖のアルキル基とこの油性
部分を水に分散または溶解させる基を1分子中に共有す
る物質を,アルコール系溶剤で0.1〜1%に希釈し,
デッピング,スプレー,シャワーコート等での塗布によ
る処理が利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし,この様な従来
の帯電防止剤の塗布工程では,特に塗料密着性の悪いオ
レフィン系樹脂等の場合,帯電防止剤の塗布量が少ない
場合には,塗料のつきまとわり性が悪くなり,多い場合
には,塗装膜の耐湿性劣化を生じることが確認されてい
る。そのため、帯電防止剤の塗布量の定量管理と塗布後
の表面抵抗管理が必要となっている。また,スプレー式
で静電塗装を行う場合では成形品を掲載するハンガーと
の接触部分への塗布も細心の注意が必要であり,自動ス
プレーガンの取り付け角度や位置を工夫し,ハンガーと
の接触部分へ確実に噴霧を届ける必要がある。
【0005】さらに,帯電防止剤の塗布工程が加わるた
め,工程が煩雑になる点が指摘されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この様な,従来の静電塗
装用成形品にみられる帯電防止剤の塗布工程の削減につ
いて鋭意研究を進めた結果,前記静電塗装用難燃性導電
樹脂組成物の発明に至った。
【0007】第一の本発明は、難燃性熱可塑性樹脂10
0重量部に対し、体積固有抵抗値が10-6〜10-2Ω・
cmの導電性繊維0.2〜20重量部を配合してなる体積
固有抵抗値が10-2〜104 Ω・cmを有する導電性樹脂
組成物を用いることを特徴とする静電塗装用難燃性樹脂
組成物である。第二の本発明は、導電性繊維がステンレ
ス繊維であることを特徴とする第一発明の静電塗装用難
燃性樹脂組成物である。これにより帯電防止剤の塗布処
理工程を削減して,良好な静電塗装を可能たらしめる難
燃性樹脂組成物を提供することが可能となった。
【0008】本発明で用いる熱可塑性樹脂としては,ポ
リエチレン樹脂,ポリプロピレン樹脂,ポリスチレン樹
脂,アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン3元共重
合樹脂,アクリロニトリル−エチレンプロピレンゴム−
スチレン3元共重合樹脂,ポリカーボネート樹脂,熱可
塑性ポリエステル樹脂,ポリアミド系樹脂,変成ポリフ
ェニレンオキサイド樹脂,およびそれらの共重合樹脂等
を使用することができる。これらの樹脂は用途や要求特
性により,適宜選択されるものである。
【0009】これらの、熱可塑性樹脂に難燃性を付与さ
せる方法としては、一般に行われている樹脂の難燃化手
法を用いることが可能である。すなわち、有機ハロゲン
化合物、有機リン酸塩化物、有機亜リン酸塩化物、赤リ
ン、ホウ素系化合物、3酸化アンチモン、5酸化アンチ
モン等の、各種難燃剤の添加を行うことにより難燃性を
付与させることができる。
【0010】また,本発明で用いる難燃性熱可塑性樹脂
中には,一般に用いられる染料,顔料,滑剤,安定剤,
紫外線吸収剤,可塑剤,分散剤等の各種添加剤を、その
熱可塑性樹脂の難燃性を損なわない範疇で添加すること
ができ,タルク,炭酸カルシウム,硫酸バリウム,チタ
ン酸カルシウム,ガラスビーズ,ガラス繊維等の一般に
用いられる無機フィラーも難燃性を損なわない範疇で、
添加することもできる。
【0011】本発明に用いる体積固有抵抗値が10-6
10-2Ω・cmの導電性繊維としては,金属繊維,カーボ
ン繊維,金属コートカーボン繊維等を例示できる。これ
らの導電性繊維の1種または2種以上を組み合わせて用
いてもよい。配合量は、難燃性熱可塑性樹脂100重量
部に対し、0.2〜20重量部を、好ましくは1〜15
重量部である。金属繊維中では,ステンレス繊維が高強
度,高鋼性を有しており,成形加工後も高い長さ/直径
比を保持でき,非常に少ない添加量で成形品の体積固有
抵抗値が10-2〜104 Ω・cmを有することができるた
め,より好ましい。さらにカーボン繊維および金属コー
トカーボン繊維もステンレス繊維に類似した特性を示す
ため好ましく用いられる。
【0012】ステンレス繊維の直径は,4〜60μmの
ものが好ましく用いられる。さらに好ましくは6〜20
μmである。低添加量で体積固有抵抗値が10-2〜10
4 Ω・cmを維持するためである。カーボン繊維,金属コ
ートカーボン繊維も直径6〜20μmのものが好ましく
用いられる。
【0013】ステンレス繊維の添加量は請求項2に示す
如く,難燃性熱可塑性樹脂100重量部に対し,0.2
〜20重量部が好ましい。ステンレス繊維の添加量が
0.2重量部より少ない場合では,前記記載の体積固有
抵抗値が104 Ω・cmより高くなり静電塗装用樹脂組成
物としての性能を有することが出来ないものとなり好ま
しくない。また,20重量部より添加量が多い場合で
は,樹脂成形物の比重が大きくなりすぎ,さらに衝撃強
度の低下が激しくなるため好ましくない。
【0014】これらの導電性繊維を前記難燃性熱可塑性
樹脂中に,分散混練してもよい。あるいは,導電性繊維
を50〜95重量%含む高濃度分散体(マスターバッ
チ)を前記難燃性熱可塑性樹脂中に分散混練してもよ
い。
【0015】本発明の難燃性導電性樹脂組成物を成形す
るには,射出成形機,鋳型押出機,真空成形機,コンプ
レッション成形機等の一般に用いられる樹脂用成形機に
より成形加工を行うことができる。
【0016】
【実施例】
実施例1 難燃性ABS樹脂85重量部に対し、PBT樹脂15重
量部を予めタンブラーを用いて10分間攪拌した。得ら
れた混合物を押出機(スクリュー径50mm,樹脂温度
=220℃)を用いて溶融混合しペレット化した。
【0017】このペレット状混合樹脂100重量部に対
し、直径8μm、収束本数12000本のステンレス繊
維75重量%と熱可塑性樹脂25重量%からなるステン
レスマスターバッチ(東洋インキ製造(株)製、商品名
リオコンダクトEMI−SGR−30413H,繊維長
=3.5mm)を5.6重量部加え、タンブラーを用い
て10分間ドライブレンドした。
【0018】この様にして得られたペレット状ブレンド
物を、7オンス射出成形機を用い、樹脂温度220℃で
厚さ3mm縦135mm横105mmの試験片を作成し
た。
【0019】得られた試験片の体積固有抵抗値の測定
を,(株)横河電機製作所製ホイートストンブリッジT
YPE2755を用いて行った。測定結果を表1に示
す。
【0020】さらに,得られた試験片の静電塗装性をテ
ストするため,空気流併用静電霧化静電塗装機(日本ラ
ンズバーグ(株)製ターボニア−Gミニベル形自動静電
塗装装置)で塗装試験を行った。塗料は2液硬化型アク
リルウレタン樹脂塗料(東洋インキ製造(株)製ライオ
ポールIM581)を使用し,ミニベルタイプの霧化頭
(霧化頭径=70mm,回転数=24000rpm,吐
出量=100cc/min,印可電圧=−90kV)を
用い,上記試験片に静電塗装を施した。
【0021】得られた塗装試験片を,80℃−2時間ア
ニーリング処理した後,24時間−23℃,50%湿度
中に放置した後,塗装面の状態観察と塗装剥離試験を行
った。塗装剥離試験はJIS K−5400塗装一般試
験方法 碁盤目試験法に準じて行った。それらの測定結
果を表1に示す。
【0022】また、得られた前記ペレット状ブレンド物
を、前記7オンス射出成形機を用い、樹脂温度220℃
で、厚さ3.2mm(1/8in.)縦127mm横1
2.7mmの試験片を作成し、難燃性試験を行った。難
燃性試験は、UL−94,プラスチック材料の燃焼性試
験−UL耐炎性試験規格に準じて行った。それらの測定
結果を表1に示す。
【0023】実施例2 難燃性ポリプロピレン樹脂100重量部に対し、直径8
μm、収束本数12000本のステンレス繊維を75重
量%と熱可塑性樹脂25重量%からなるステンレスマス
ターバッチ(東洋インキ製造(株)製、商品名リオコン
ダクトEMI−SGR−30413,繊維長=3.0m
m)を5.6重量部加え、タンブラーを用いて10分間
ドライブレンドした。
【0024】この様にして得られたペレット状ブレンド
物を、実施例1と同様に,7オンス射出成形機を用い、
樹脂温度220℃で厚さ3mm縦135mm横105m
mの試験片を作成した。
【0025】得られた試験片の体積固有抵抗値の測定を
実施例1と同様に行った。得られたそれらの測定結果を
表1に示す。
【0026】さらに,得られた試験片の静電塗装性をテ
ストするため,実施例1と同様に上記空気流併用静電霧
化静電塗装機で塗装試験を行い,塗装性の評価を行っ
た。得られたそれらの測定結果を表1に示す。
【0027】また、得られた前記ペレット状ブレンド物
の難燃性試験を、実施例1と同様に行った。それらの測
定結果を表1に示す。
【0028】実施例3 難燃性ABS樹脂100重量部に対し、直径8μm、収
束本数12000本のステンレス繊維を75重量%と熱
可塑性樹脂25重量%からなるステンレスマスターバッ
チ(東洋インキ製造(株)製、商品名リオコンダクトE
MI−SGR−30413H,繊維長=3.5mm)
1.4重量部と、カーボンファイバーマスターバッチ
(東邦レーヨン(株)製、商品名ベスファイト)5.3
重量部を加え、タンブラーを用いて10分間ドライブレ
ンドした。
【0029】この様にして得られたペレット状ブレンド
物を、押出機(スクリュー径50mm,樹脂温度=22
0℃)を用いて溶融混合しペレット化した後、実施例1
と同様に,7オンス射出成形機を用い、樹脂温度220
℃で厚さ3mm縦135mm横105mmの試験片を作
成した。
【0030】得られた試験片の体積固有抵抗値の測定を
実施例1と同様に行った。得られたそれらの測定結果を
表1に示す。
【0031】さらに,得られた試験片の静電塗装性をテ
ストするため,実施例1と同様に上記空気流併用静電霧
化静電塗装機で塗装試験を行い,塗装性の評価を行っ
た。得られたそれらの測定結果を表1に示す。
【0032】また、得られた前記ペレット状ブレンド物
の難燃性試験を、実施例1と同様に行った。それらの測
定結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】比較例1〜3 ステンレス繊維マスターバッチやカーボンファイバーマ
スターバッチを配合しない場合の混合物を実施例1と同
様にして作成し,各測定を行った。測定結果は表2に示
す。
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明の難燃性導電性樹脂組成物は,静
電塗装用難燃性樹脂成形品に要求される最適な体積固有
抵抗値を有するため,帯電処理剤の塗布工程の削減を可
能にすることができる。
【0037】しかも,難燃性熱可塑性樹脂中に配合され
る導電性繊維が非常に低添加量であるため,熱可塑性樹
脂の本来の機械特性を損なうことの無い,難燃性導電性
樹脂組成物を提供することができる。さらに,溶融樹脂
の流動性がよいため,複雑な形状の成形品を成形するこ
とができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 難燃性熱可塑性樹脂100重量部に対
    し、体積固有抵抗値が10-6〜10-2Ω・cmの導電性繊
    維0.2〜20重量部を配合してなる体積固有抵抗値が
    10-2〜104 Ω・cmを有する導電性樹脂組成物を用い
    ることを特徴とする静電塗装用難燃性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 導電性繊維がステンレス繊維であること
    を特徴とする請求項1記載の静電塗装用難燃性樹脂組成
    物。
JP20604193A 1993-08-20 1993-08-20 静電塗装用難燃性樹脂組成物 Pending JPH0753778A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011006707A (ja) * 1998-12-09 2011-01-13 Kureha Corp 合成樹脂組成物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011006707A (ja) * 1998-12-09 2011-01-13 Kureha Corp 合成樹脂組成物

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