JPH0753727B2 - スピロジオキサン誘導体、その製造方法および香料組成物 - Google Patents

スピロジオキサン誘導体、その製造方法および香料組成物

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JPH0753727B2
JPH0753727B2 JP62278143A JP27814387A JPH0753727B2 JP H0753727 B2 JPH0753727 B2 JP H0753727B2 JP 62278143 A JP62278143 A JP 62278143A JP 27814387 A JP27814387 A JP 27814387A JP H0753727 B2 JPH0753727 B2 JP H0753727B2
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    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規香料物質に関する。これらは式 (式中、RおよびR1はH,CH3,C2H5,C3H7又はCH(CH3)2
であり、RおよびR1の炭素原子の合計は6を超えず、そ
してXはカラン−イリデン(2,2)又はカラン−イリデ
ン(4,4)である)を有する化合物である。
従つて式Iは式 を有する化合物を包含する。
化合物Iは特別の官能特性を有しそれに基いてこれらは
香料物質として特に適する。
従つて本発明は香料物質として化合物Iの使用および化
合物Iを含有する香料組成物にも関する。
2,2,3′,7′,7′−ペンタメチル−スピロ〔1,3−ジオキ
サン−5,2′−ノルカラン〕は好ましい化合物Iであ
る。その香り特性は次のように記載できる:琥珀、ウツ
デイ(もつとも興味ある複雑性を有する)、未熟段階の
ユーカリの果実の香りを想起させる。
さらに興味ある化合物Iは:2,3′,7′,7′−テトラメチ
ル−スピロ〔1,3−ジオキサン−5,2′−ノルカラン〕、
3′,7′,7′−トリメチル−2−エチル−スピロ〔1,3
−ジオキサン−5,2′−ノルカラン〕、2,3′,7′,7′−
テトラメチル−2−エチル−スピロ〔1,3−ジオキサン
−5,2′−ノルカラン〕、3′,7′,7′−トリメチル−
2,2−ジエチル−スピロ〔1,3−ジオキサン−5,2′−ノ
ルカラン〕および3′,7′,7′−トリメチル−スピロ
〔1,3−ジオキサン−5,2′−ノルカラン〕である。
本発明は化合物Iの製造方法にも関する。本方法は2−
又は4−〔ビス−(ヒドロキシメチル)〕カランと一般
(式中、RおよびR1は上記の通りである)を有するカル
ボニル化合物を反応させることを含む。
化合物Iの製造は、酸触媒アセタール化又はケタール
化、又は例えば低沸点化合物IIのアセタール又はケター
ルを使用することによりトランス−アセタール化又はト
ランス−ケタール化のように、文献(Frans A.J.Mesken
s,Synthesis(1981),501以下;M.Delmas,A.Gaset,Infor
mations Chimie No.232,(1982年12月),151〜158参
照)記載の方法を使用して行なうことが有利である。
酸性触媒として通例アセタール化又はケタール化に使用
する物質、例えば塩酸又は硫酸、リン酸および過塩素酸
などのような無機酸、トリクロル酢酸又はp−トルエン
スルホン酸などのような強有機酸および例えばボロント
リフルオリドのようなルイス酸を使用できる。
反応は室温又は僅かに高い温度で、必要の場合溶媒の存
在で行なうのがよい。
溶媒として、例えば芳香族および飽和脂肪族炭化水素
(例えば、ベンゼン、トルエン又はn−ペンタン)を使
用できる。
上記のように、本発明は香料物質として化合物Iの使用
にも関する。
本発明によるジオキサンはウツデイおよび琥珀ノート、
特に花様グリーン副次ノートを示すことによりすべて区
別される。これらの香りの強さおよび強い保持力は挙げ
る価値がある。これらは無色又は僅かに着色し、容易に
入手でき、個々のバツチは臭いが一定で、刺激性がな
く、安定で、取扱いに有利である。
新規化合物Iは「Colloque sur la chimie desterpene
s」in Grasse,France,April 24〜25,1986で論議される
を有する構造的に関連するジオキサンとは官能的に全く
異る。
この後者の化合物はグリーンで、バルサム性および樹脂
様副次ノートを有するハーブ様として記載でき、この化
合物はその単純かつ普通の官能的面により香料としての
興味を全く惹かない。
化合物Iは天然および合成起原の多数の公知香料成分と
組み合せ、それによつて天然原料物質の範囲は易揮発性
のみでなく、半揮発性および難揮発性成分をも包含する
ことができる。合成原料物質の範囲は次の分類から明ら
かなように実際的にすべての種類の物質からの代表物を
包含できる: −天然生成物、トリ−モスアブソリユート、バシル油、
アグルメン油(ベルガモツト油、マンダリン油など)、
パルマロサ油、パチエーリ油、プチグレン油、ヨモギ
油、ラベンダー油、ゲラニウム油、クローブ油など、 −アルコール、フアルネソル、ゲラニオール、リナロー
ル、ネロール、フエニルエチルアルコール、ロジノー
ル、シンナミツクアルコールなど、 −アルデヒド、シトラール、Helional 、α−ヘキシル
−シンナムアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、Li
lial (p−t.ブチル−α−メチル−ジヒドロシンナム
アルデヒド)、メチルノニルアセトアルデヒドなど、 −ケトン、アリルイオノン、α−ヨノン、β−ヨノン、
イソラルデイン(イソメチル−α−ヨノン)、メチルヨ
ノンなど、 −エステル、アリルフエノキシアセテート、ベンジルサ
リチレート、シンナミルプロピオネート、シトロネリル
アセテート、ベンジルアセテート、シトロネリルエトキ
サレート(シトロネリル.O−CO−CO.OC2H5)、デシルア
セテート、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、ジ
メチルベンジルカルビニルブチレート、エチルアセトア
セテート、エチルアセチルアセテート、ヘキセニルイソ
ブチレート、リナリルアセテート、メチルジヒドロジヤ
スモネート、スチラリルアセテート、ベチベリルアセテ
ートなど、 −ラクトン、γ−ウンデカラクトンなど、 −香料にしばしば使用する各種成分、ムスクケトン、イ
ンドール、メチルオイゲノール、Vertofix (アセチル
化ジダーウツド油)、Kephalis (1−エトキシ−4
(1′−エトキシ−ビニル)−3,3,5,5−テトラメチル
−シクロヘキセン/4(1′−エトキシ−ビニル)3,3、
5,5−テトナメチル−シクロヘキサノン、Argoline
(ヒドロキシシトロネラールおよびメチルアンスラニレ
ートのシツフ塩基)など。
さらに、化合物Iは既知組成物の臭いノートに丸味を与
えかつ調和させるが、不快な方法でないことは価値があ
る。ジオキサンは広範囲の組成物例えば次のタイプの組
成物に使用できる: オリエンタルシプレ、モダンフジエール、グリーンタバ
コ、フローラルシプレ、フレツシユフジエール、フロー
ラルスイートシトラス、ウツデイ、アニマル、オリエン
タル、花様果実、フローラルアルデヒド、レザースパイ
ス、グリーン、ウツデイ琥珀、ムスク、タバコ、など。
式I(又はその混合物)の化合物は例えば組成物に0.1
(洗浄剤)〜5%(アルコール溶液)に広げることがで
きる広範囲に使用できる。しかし、熟練調香者は一層低
い濃度で効果を達成でき、又は一層高量で新規複合物を
合成できるように、これらの値は限定値でないことは認
められるであろう。好ましい濃度は0.2〜2%の範囲で
ある。Iにより製造した組成物はあらゆる種類の香料を
含む消費物品(オーデコロン、オーデトイレツト、エキ
ス、ローシヨン、クリーム、シヤンプー、石鹸、軟膏、
パウダー、ねり歯磨き、口内洗滌剤、脱臭剤、洗浄剤、
タバコなど)に使用できる。
従つて、化合物Iは組成物の製造に使用でき、上記分類
記載から明らかなように、広汎な既知香料物質又は香料
物質混合物を使用できる。このような組成物の製造にお
いて、上記列挙の既知香料物質は香料業者に既知の方
法、例えばW.A.Poucher,Perfumes,Cosmetics and Soap
s,,7版,Chapman and Hall,London 1974などに従つて
使用できる。
例1 (a) 92.8gの水酸化カリおよび1.46lのエタノール
(96%)を冷却器、滴下漏斗および温度計を備えた3頸
フラスコに入れる。外側は水で冷却し、室温で1時間内
に517gの30%水性ホルムアルデヒドを添加する。攪拌し
ながら、20〜25℃の温度で1時間内に275g(1.65モル)
の2−ホルミル−カランを添加する。室温で3時間攪拌
を継続する。媒体の中和は95mlの酢酸(pH5〜6)を添
加して行ない、冷却器はビグロウカラムに、次いで冷却
器に置換する。アルコールは大気圧で留去する。1.55l
の留液を得る。反応生成物は冷却し、200mlのメチレン
クロリド中に滴下漏斗を通して採取し、デカントする。
水性層は2×100mlのメチレンクロリドにより抽出し、
併せた有機層は2×100mlの食塩溶液により洗滌し、有
機層は硫酸ナトリウムを使用して乾燥する。濃縮は回転
蒸発機により行ない、最終圧は20mmHgである。256.5gの
粗反応生成物を得る。蒸留工程により195gの2−〔ビス
−(ヒドロキシメチル)〕カラン、b.p.107〜108℃/0.1
mmHg,m.p.70〜71℃を得る。
(b) 154g(0.77モル)の2−〔ビス−(ヒドロキシ
メチル)〕カラン、773gのアセトンおよび1.6gのp−ト
ルエンスルホン酸を機械攪拌機、冷却器および温度計を
備えた2lの3頸フラスコに入れる。混合物は室温で2時
間攪拌する。16gの固体炭酸ナトリウムを添加し、次い
で30分攪拌する。濾過後、回転蒸発機でアセトンを留去
し、最終圧は20mmHgである。179gの粗物質を0.1mmHgで
分画する。161gの2,2,3′,7′,7′−ペンタメチル−ス
ピロ〔1,3−ジオキサン−5,2′−ノルカラン〕を得る。
例2 (a) 39gの水酸化カリおよび530mlの96%エタノール
を機械攪拌機、冷却器、250mlの滴加漏斗および温度計
を備えた3頸フラスコに入れる。外側に水を循環させ、
30分以内に188gの30%水性ホルムアルデヒドを添加す
る。15分以内に20〜25℃で100gの4−ホルミル−カラン
を添加する。攪拌は3時間20〜25℃で続け、2.8mlの90
%水性酢酸を添加し、アルコールを留去し、反応マスは
冷却し、水性相はデカントし、そしてメチレンクロリド
で洗滌する。併せた有機層は食塩溶液で洗滌する。溶媒
は最後に20mmHg圧で蒸留する。融点65〜66℃を有する4
−〔ビス−(ヒドロキシメチル)〕カラン97.2gを得
る。
(b) 39.6gの4−〔ビス−(ヒドロキシメチル)〕
カラン、198gのアセトンおよび1gのp−トルエンスルホ
ン酸を500mlのフラスコに入れる。室温で2時間攪拌す
る。反応媒体の中和は3gの炭酸ナトリウムにより行な
う。濾過し、過剰のアセトンを蒸留する。粗反応生成物
を0.5mmHg圧で分画する。38.3gの2,2,3′,7′,7′−ペ
ンタメチル−スピロ〔1,3−ジオキサン−5,4′−ノルカ
ラン〕.b.p.75〜76℃/0.5mmHgを得る。
さらに化合物I′は関連化合物IIから次のように得た: 例3 A.濃縮香料 重量部 レモン油、フロクマリンを含まない 90 ベルガモツト油、フロクマリンを含まない 200 ラバジン油 80 ジユニパーベリーエツセンス 20 ゲラニウム油ブルボン 20 シンナモン油 25 リナリルアセテート 50 ローズマリン油 30 リナロール 15 フエニルエチルジメチル−カルビニルアセテート 50 ローズベース置換体 10 イソボルニルアセテート 20 メチルn−ノニルアセトアルデヒド 10 スチラリルアセテート 10 シトロネロール 15 12−オキサヘキサデカノリド 10 クマリン 30 ケフアリス 〔4−(1−エトキシ−ビニル)−3,3,5,
5−テトラメチル−シクロヘキサノン〕およびそのエチ
ルエノールエーテル 15 セドリルアセテート 20 Lilial (p.t.ブチル−α−メチルヒドロシンナミツク
アルデヒド) 15 Irisanthme (メチルヨノン混合物) 25 ビヤクダン油東印度 20 アセチルセドレン 30 オークモスアブソリユート 20 ムスクケトン(2,6−ジニトロ−3,5−ジメチル−4−ア
セチル−t.ブチルベンゼン) 40 パチユーリ油 10 化合物I′,R=R1=CH3 30 ジエチルフタレート 50 1,1−ジメチルイソヘキサノール 40 1000 B.石鹸用濃縮物(フジエール) 重量部 スチラリルアセテート 10 ベルガモツト油代替物 200 ベンジルアセテート 50 Argoline 30 パチユーリ油代替物 30 シダ−ウツドアメリカ 30 ベチベル油代替物 20 オークモスレジノイド 40 ムスクケトン 40 ベンジルサリチレート 50 クマリン 80 ゲラニウム油代替物 100 Sandela (3−イソカムヒル−(5)−シクロヘキサ
ノール) 100 化合物I′,R=H,R1=C2H5 20 Kphalis 50 ジエチルフタレート 150 1000 C.泡浴用濃縮物(レモン) 重量部 ベルガモツト油代替物 150 レモン油代替物 340 C12−アルデヒド(MNA) 30 プチグレン油代替物 40 ムスクケトン 70 オレンジ油ブラジルdest. 200 マンダリン油置換物 100 ゲラノニトリル 30 2、2,6−トリメチル−6−ビニルテトラヒドロフラン3
0 化合物I′,R=H,R1=CH3 10 1000

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中、RおよびR1はH,CH3,C2H5,C3H7又はCH(CH3)2
    であり、RおよびR1の炭素原子の合計は6以下であり、
    そしてXはカラン−イリデン(2,2)又はカラン−イリ
    デン(4,4)である〕を有する化合物。
  2. 【請求項2】2,2,3′,7′,7′−ペンタメチル−スピロ
    〔1,3−ジオキサン−5,2′−ノルカラン〕である特許請
    求の範囲第1項記載の化合物。
  3. 【請求項3】2,3′,7′,7′−テトラメチル−スピロ
    〔1,3−ジオキサン−5,2′−ノルカラン〕である特許請
    求の範囲第1項記載の化合物。
  4. 【請求項4】3′,7′,7′−トリメチル−2−エチル−
    スピロ〔1,3−ジオキサン−5,2′−ノルカラン〕である
    特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  5. 【請求項5】2,3′,7′,7′−テトラメチル−2−エチ
    ル−スピロ〔1,3−ジオキサン−5,2′−ノルカラン〕で
    ある特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  6. 【請求項6】3′,7′,7′−トリメチル−2,2−ジエチ
    ル−スピロ〔1,3−ジオキサン−5,2′−ノルカラン〕で
    ある特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  7. 【請求項7】3′,7′,7′−トリメチル−スピロ〔1,3
    −ジオキサン−5,2′−ノルカラン〕である特許請求の
    範囲第1項記載の化合物。
  8. 【請求項8】2−〔ビス−(ヒドロキシメチル)〕カラ
    ンである特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  9. 【請求項9】4−〔ビス−(ヒドロキシメチル)〕カラ
    ンである特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  10. 【請求項10】一般式 (式中、RおよびR1はH,CH3,C2H5,C3H7又はCH(CH3)2
    であり、RおよびR1の炭素原子の合計は6以下であり、
    そしてXはカラン−イリデン(2,2)又はカラン−イリ
    デン(4,4)である)の化合物を含有する、香料組成
    物。
  11. 【請求項11】一般式 (式中、RおよびR1はH,CH3,C2H5,C3H7又はCH(CH3)2
    であり、RおよびR1の炭素原子の合計は6を超えず、そ
    してXはカラン−イリデン(2,2)又はカラン−イリデ
    ン(4,4)である)を有する化合物の製造方法におい
    て、2−又は4−〔ビス−(ヒドロキシメチル)〕カラ
    ンを一般式 (式中、RおよびR1は上記の通りである)を有するカル
    ボニル化合物と反応させることを特徴とする、 上記製造方法。
JP62278143A 1986-11-03 1987-11-02 スピロジオキサン誘導体、その製造方法および香料組成物 Expired - Fee Related JPH0753727B2 (ja)

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EP0266648B1 (en) 1993-01-20
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