JPH0753445Y2 - 一輪管理機のスタンド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本考案は一輪管理機のエンジン側面をカバーできるスタ
ンドの構成に関するものである。

（ロ）従来技術 狭い畦間等を走行できる一輪管理機を用いて管理作業を
行うことは従来から行われており、該一輪管理機を停止
状態にしておくときには、スタンドを側方に突出して、
該スタンドと走行輪と作業機の３点にて支持して、安定
した状態で保つようにしていたのである。そして、該ス
タンドは走行ケースの側面に回動収納可能に設けられて
いたのである。このようにスタンドを設けた技術は例え
ば、実開昭62-4461号公報や、実開昭60-64169号公報に
開示されている。

また、農用作業機のスタンドを収納時において、プロテ
クタとする技術は、実開昭62-86805号公報や、特開昭58
-78501号公報において開示されている。

（ハ）考案が解決しようとする問題点 しかし、上記スタンドは停止以外の作業時や走行時には
エンジンフレーム側面に収納されるように構成されてい
たので、収納時には何の役目も果していなかったのであ
る。他方、一輪管理機の作業時において、横幅の狭い作
業機を装着して作業を行う時には、例えば、片培土作業
等を行うときにはバランスを崩し易く、転倒したりして
いたのである。この転倒時にエンジンの出力軸側はベル
トカバーが設けてあるので被害は小さいが、反対側はエ
アクリーナーが露出し、リコイルスターターが突出して
いるため、破損等が生じていたのである。

（ニ）問題点を解決するための手段 本考案はこのような点に鑑み、スタンドを保護カバーと
兼用させるために、次の如く構成したものである。

一輪管理機を停止状態にしておくスタンド14を、縦杆14
a,14bと横杆14hにより構成し、前記縦杆14a,14b一端
を、エンジンフレーム12の左右の側面のうちでリコイル
スターター20とエアクリーナー22の存在する側に、上下
回動可能に枢支し、スタンド14を上方へ収納回動時に、
スタンド14がエンジンＥのリコイルスターター20とエア
クリーナー22の外側に位置すべく、該横杆14hをリコイ
ルスターター20からエアクリーナー22まで至る長さと
し、該横杆14hの一側のエンジンＥ側の側辺14kにスポン
ジ等よりなる弾性体14iを貼設し、該弾性体14iがエンジ
ンＥの一部と当接するように構成したものである。

（ホ）実施例 本考案の目的は以上の如くであり、添付の図面に示した
実施例の構成に基づいて、本考案の構成を説明する。

第１図は一輪管理機全体側面図、第２図は同じく正面図
であり、全体構成から説明する。

ミッションケース１の上端より上後方に、上下左右角度
調節可能にハンドル２が突出され、該ミッションケース
１下後方にチェーンケース３を突出して、該チェーンケ
ース３下端に耕耘爪軸４を軸架して耕耘爪５を植設して
いる。

そして、ミッションケース１より後方に突出したビーム
６後端に、抵抗棒７を立設し、ビーム６両側に耕耘カバ
ー８を付設している。

また、ミッションケース１の側面に走行ケース９を付設
し、該走行ケース９の下端に車軸10を軸架し、該車軸10
にディスク状の走行輪11を固設している。

そして、前記ミッションケース１の前方にエンジンフレ
ーム12を突設し、該エンジンフレーム12上にエンジンＥ
を載置し、前方にバンパー13を突出し、本考案のスタン
ド14がエンジンフレーム12の側面に装着されている。

即ち、第３図，第４図に示すように、二本の縦杆14a,14
bの一端に前後外方向に曲げた枢支部14c,14dを設け、エ
ンジンフレーム12側面に固設した枢支体15,15に回動自
在に枢支し、前側の縦杆14aの回動基部側にピン14eを前
方へ突出し、前記エンジンフレーム12前端に突出したピ
ン16とピン14eとの間にスプリング17を介装している。

19は下方へ回動時のストッパーである。

該縦杆14a,14bの回動基部側の中途部から、階段状に内
方向に曲げてリコイルスターター20の引っ張り紐の把手
20aや気化器23のチョークや燃料コック24の操作に邪魔
にならないようにし、更に、側方に曲げて湾曲部14f,14
gを形成し、スタンド14収納時にエンジンＥのリコイル
スターター20を覆うべく構成し、該縦杆14a,14b他端に
横杆14hを横設し、該横杆14hをエアクリーナー22の上方
からエンジンＥ前端までの長さとし、該横杆14hの一側
の側辺14jを地面に当接するようにし、他側の側辺14kに
スポンジ等よりなる弾性体14iを貼設してエンジンＥの
ファンケース21と当接するように構成している。

（ヘ）考案の作用 このような構成において、スタンドとして使用するとき
には第１図，第２図に示すように、スタンド14を下方に
回動して、スプリング17にて下方に付勢し、該スタンド
14の回動基部側をストッパー19に当接させて横杆14hの
側辺14jを地面に当てて支えるのである。

そして、スタンド14を収納する場合には第３図，第４図
に示すように、上方に回動すれば枢支部14c,14dを中心
に回動して、横杆14hの側辺14kに貼設した弾性体14iが
ファンケース21に当接され、スプリング17が支点越えと
なってその状態で維持されるのである。そして、縦杆14
a,14b及び横杆14hにてリコイルスターター20及びエアク
リーナー22を防護できるのである。

（ト）考案の効果 以上のような構成により、本考案は次のような効果が得
られるのである。

第１に、スタンド14を縦杆14a,14bと横杆14h等から構成
し、該横杆14hを、エンジンＥのリコイルスターター20
からエアクリーナー22に至る長さとしたので、収納状態
で一輪管理機がリコイルスターター20の側に転倒した場
合にも、該エンジンＥの重要でかつ変形しやすい部分を
被覆し、破損を回避することが出来るのである。

第２に、横杆14hの中のエンジンＥ側の部分に弾性体14i
を付設して、この部分でエンジンＥと当接させているの
で、収納状態で作業する場合に、該横杆14hとエンジン
Ｅとの振動状態でたたきあいを発生して、エンジンＥに
傷が付くという不具合を解消することが出来たのであ
る。また一輪管理機が転倒して、横杆14hとエンジンＥ
とが衝撃的に接当した場合にも、弾性体14iによりこの
衝撃力を緩衝することが出来たのである。

第３に、スタンドを上方に回動収納すればリコイルスタ
ーターやエアクリーナー、気化器等を防護できるように
なり、新たにカバー等を設ける必要がなく、スタンドと
カバーを兼用させることができたのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は一輪管理機全体側面図、第２図は同じく正面
図、第３図はエンジンをカバーした状態のスタンド斜視
図、第４図はスタンド斜視図である。 12……エンジンフレーム、14……スタンド 14a,14b……縦杆、14h……横杆 20……リコイルスターター、22……エアクリーナー 23……気化器

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】一輪管理機を停止状態にしておくスタンド
   14を、縦杆14a,14bと横杆14hにより構成し、前記縦杆14
   a,14b一端を、エンジンフレーム12の左右の側面のうち
   でリコイルスターター20とエアクリーナー22の存在する
   側に、上下回動可能に枢支し、スタンド14を上方へ収納
   回動時に、スタンド14がエンジンＥのリコイルスタータ
   ー20とエアクリーナー22の外側に位置すべく、該横杆14
   hをリコイルスターター20からエアクリーナー22まで至
   る長さとし、該横杆14hの一側のエンジンＥ側の側辺14k
   にスポンジ等よりなる弾性体14iを貼設し、該弾性体14i
   がエンジンＥの一部と当接するように構成したことを特
   徴とする一輪管理機のスタンド。