JPH0752943A - 包装体とその組み立て方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 着脱可能でかつ発泡材を使用することなく製
品を保護することのできる緩衝材を備えた包装体および
その組み立て方法を提供する。 【構成】 包装用ダンボール４の角４カ所の抜き穴を除
いたその他のすべての抜き穴に緩衝材１を嵌め込む。そ
して、これを組み立てる際に、包装用ダンボール４の角
４カ所に設けられた抜き穴をこれら抜き穴に隣接する緩
衝材にそれぞれ嵌合させて包装体７を成し、これを製品
６の両側面部に接合させる。そして、この包装体７を両
端に有する製品６が収納可能な箱体１６に製品６を入
れ、箱体１６の上下フラップ１７，１８を倒して箱体１
６を閉成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、箱体内部に設置される
包装用ダンボールに固定される緩衝材を備えた包装体に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来この種の包装体の緩衝材は、発泡ス
チロール等の発泡材製からなり、製品を箱体に収納する
時に製品に接合、あるいは箱体に接合して固定してい
た。しかし、製品に緩衝材を接合させてから箱体に収納
する場合には、緩衝材が製品から外れてしまい収納しに
くいという欠点があった。また、箱体自体に緩衝材を接
合した場合にも完全に箱体に固定していないために、所
定の位置からずれてしまい、梱包が行いにくいという欠
点があった。

【０００３】上記欠点を改善する方法として、発泡材製
の緩衝材を、発泡材製が発泡時に発生する接着性を用い
て箱体に接着し、緩衝材を固定する方法がとられていた
（例えば、特開昭５７−９１２４５号公報）。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】この従来の緩衝材と箱
体とは、予め緩衝材が包装用ダンボールに貼り付けてあ
り、体積的に大きくなるので、輸送時の積載効率の低
下，保管スペースの確保等の欠点があった。また、近
年、発泡材を焼却廃棄する際に有害物質が発生する等の
点で、発泡材の使用が問題化している。

【０００５】そこで本発明は、上記問題を解決するため
に、着脱可能でかつ発泡材を使用することなく製品を保
護することのできる緩衝材を備えた包装体を提供するも
のである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の緩衝材は上記目
的を達成するために、パルプモールドから成ると共に衝
撃を吸収する突起を平板状の基材に設けた緩衝材と、こ
の緩衝材の突起の外周形状と同一形状でかつほぼ同一寸
法の抜き穴を複数個有するダンボールとを具備し、前記
緩衝材を前記抜き穴に嵌合させることを特徴とする。

【０００７】また、この発明による包装体の組み立て方
法は、パルプモールドから成ると共に衝撃を吸収する突
起を平板状の基材に設けた緩衝材を、緩衝材の突起の外
周形状と同一形状でかつほぼ同一寸法の抜き穴を複数個
有するダンボールの角４カ所の抜き穴を除いたその他の
すべての抜き穴に嵌め込み、これを組み立てる際にダン
ボールの角４カ所に設けられた抜き穴をこれら抜き穴に
隣接する緩衝材にそれぞれ嵌合させて成形することを特
徴とする。

【０００８】

【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。図１は本発明の一実施例の緩衝材を用いた製品の梱
包状態を示す斜視図、図２は図１のＡ−Ａ線矢視の拡大
断面図、図３は本発明の一実施例を示す緩衝材の斜視
図、図４は本発明の一実施例である緩衝材を嵌合させる
抜き穴を設けた包装用ダンボールを展開した図である。

【０００９】図３及び図４において、パルプモールド素
材の緩衝材１は平板状の基材３の中央部に球形状突起２
をお互いがほぼ接するように３つ設けられている。抜き
穴５は包装用ダンボール４に設けた緩衝材と嵌合させる
ための穴で、この抜き穴５は緩衝材１の３つの球形状突
起２の外周形状と同一形状でしかも同一寸法となってい
る。したがって、緩衝材１は、球形状突起２の側面部と
包装用ダンボール４の抜き穴の断面部との摩擦により、
接着剤を用いなくても固定された状態となる。この抜き
穴５は、包装用ダンボール４に複数個設けられている。

【００１０】上記緩衝材１を使用する場合、図１，図２
および図４において、まず包装用ダンボール４の角４カ
所の抜き穴８乃至１１を除いたその他のすべての抜き穴
に緩衝材１を嵌め込む。そして、これを組み立てる際
に、包装用ダンボール４の角４カ所に設けられた抜き穴
８を抜き穴１２にはめ込んだ緩衝材に，同様に抜き穴９
を抜き穴１３にはめ込んだ緩衝材に，抜き穴１０を抜き
穴１４にはめ込んだ緩衝材に，抜き穴１１を抜き穴１５
にはめ込んだ緩衝材にそれぞれ嵌合させて包装体７を成
し、これを製品６の両側面部に接合させる。そして、こ
の包装体７を両端に有する製品６が収納可能な箱体１６
に製品６を入れ、箱体１６の上下フラップ１７，１８を
倒して箱体１６を閉成する。

【００１１】ここで、本発明の一実施例として、緩衝材
の球形状突起を３つとして説明したが、この突起は３つ
に限定されるものではなく、例えば、梱包する製品の重
量が増えた場合、突起を４つあるいは５つに増やした方
が、より確実に製品を保護することができる。

【００１２】さらに、突起の形状も球形状に限定される
ものではない。

【００１３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明は、パルプ
モールド素材の緩衝材の突起の外周形状と同一形状でか
つほぼ同一寸法の穴を包装用ダンボールに複数個設け、
これら緩衝材と包装用ダンボールを嵌合させることで、
製品を保護するために両端に設けられた包装体が接着
剤，工具等を使用しないで組み立てられるため、ライン
上で組み立てを容易に行うことができる。

【００１４】また、輸送上においては、シート状態で運
搬できるため、積載効率の向上、保管スペースの減少が
達成され、経費節減を計ることができる。

【００１５】さらに、緩衝材はパルプモールド素材であ
るため、焼却廃棄をする際に有害物質を発生する問題を
生じることはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の包装体を用いた製品の梱包
状態を示す斜視図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線矢視の拡大断面図である。

【図３】本発明の一実施例を示す緩衝材の斜視図であ
る。

【図４】本発明の一実施例である緩衝材を嵌合させる抜
き穴を設けた包装用ダンボールを展開した図である。

【符号の説明】

１ 緩衝材 ２ 球形状突起 ３ 基材 ４ 包装用ダンボール ５ 抜き穴 ６ 製品 ７ 包装体

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 パルプモールドから成ると共に衝撃を吸
   収する突起を平板状の基材に設けた緩衝材と、この緩衝
   材の突起の外周形状と同一形状でかつほぼ同一寸法の抜
   き穴を複数個有するダンボールとを具備し、前記緩衝材
   を前記抜き穴に嵌合させることを特徴とする包装体。
2. 【請求項２】 パルプモールドから成ると共に衝撃を吸
   収する突起を平板状の基材に設けた緩衝材を、緩衝材の
   突起の外周形状と同一形状でかつほぼ同一寸法の抜き穴
   を複数個有するダンボールの角４カ所の抜き穴を除いた
   その他のすべての抜き穴に嵌め込み、これを組み立てる
   際にダンボールの角４カ所に設けられた抜き穴をこれら
   抜き穴に隣接する緩衝材にそれぞれ嵌合させて成形する
   ことを特徴とする包装体の組み立て方法。