JPH0752618A - タイヤ圧に基づく走行可能量報知装置 - Google Patents

タイヤ圧に基づく走行可能量報知装置

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JPH0752618A
JPH0752618A JP19842293A JP19842293A JPH0752618A JP H0752618 A JPH0752618 A JP H0752618A JP 19842293 A JP19842293 A JP 19842293A JP 19842293 A JP19842293 A JP 19842293A JP H0752618 A JPH0752618 A JP H0752618A
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JP
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tire pressure
tire
amount
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travelable
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Application number
JP19842293A
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English (en)
Inventor
Hideki Ohashi
秀樹 大橋
Hiroyoshi Kojima
弘義 小島
Hiroyuki Kawai
弘之 河井
Nobuo Hiraiwa
信男 平岩
Katsuhiro Asano
勝宏 浅野
Koji Umeno
孝治 梅野
Toshimichi Takahashi
俊道 高橋
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Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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Publication date
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  • Measuring Fluid Pressure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パンク発生時にタイヤ圧の低下傾向から走行
可能時間,距離を推定し、報知し得る装置を得る。 【構成】 タイヤ圧検出部1でタイヤ圧を検出する。タ
イヤ圧検出部1は直接タイヤ圧を検出する装置で構成し
ても、外乱オブザーバにより車輪のリム側部とベルト側
部との間のねじりばねのばね定数の変化量を推定し、そ
の変化量に基づいてタイヤ圧を推定する構成としてもよ
い。エア抜け判定部70でタイヤ圧の低下勾配がエア抜
け判定基準値メモリ74の基準値を超えるか否かを判定
し、超える場合には走行可能量判断部72で、タイヤ圧
の低下勾配と、車速検出部4により検出した車速と、許
容下限圧力値テーブル76とに基づいて、走行可能時間
および走行可能距離を判断し、走行可能量表示部5に表
示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パンク,リムの変形等
の異常によりタイヤ内の空気圧が急速に低下し始めた場
合に、それ以後の各時点における走行可能距離を報知す
る装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】実開昭59−72530号公報に、車両
のタイヤ内の空気圧(タイヤ圧)を検出し、検出信号を
車体側の受信部に無線で伝送するタイヤ圧検出装置が記
載されている。また、特開昭62−87816号公報に
は、パンクしてもしばらくは走行し得るタイヤ(ランフ
ラットタイヤ)の走行可能距離を表示し得るタイヤ圧関
連情報表示装置が記載されている。ランフラットタイヤ
においてはパンク後の総走行可能距離が走行速度の関数
で表されるため、この装置は、パンクの発生をタイヤ圧
に基づいて検出し、パンク発生後の総走行可能距離を上
記関数で決定し、その総走行可能距離から既に走行した
実走行距離を差し引いて残存走行可能距離を求め、その
残存走行可能距離を現時点以後の走行可能距離として表
示装置に表示するように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この装置はタ
イヤ圧が完全に低下した後にも一定距離走行可能なラン
フラットタイヤについては使用可能であるが、タイヤ圧
が完全に低下した後に走行すると損傷が著しい一般のタ
イヤには使用することができない。また、ランフラット
タイヤであっても、タイヤ圧が完全に低下する以前にパ
ンク修理等、異常除去処理を行うことがタイヤの寿命を
長く保つ上で望ましい。さらに、タイヤ圧の低下に伴っ
て乗り心地,操縦安定性,緊急回避性等が低下するた
め、これらが一定限度以下になる前にパンク修理等を行
うことが望ましい。
【0004】そこで、本発明は、異常発生によりタイヤ
の空気抜けが始まった際、タイヤを損傷する恐れのない
範囲内で、あるいは乗り心地等が一定限度以下になる前
に走行可能な時間,距離等走行可能量を運転者に報知す
ることができる走行可能量報知装置を得ることを課題と
してなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題は、走行可能量
報知装置を、タイヤ内の空気圧であるタイヤ圧を検出
するタイヤ圧検出手段と、検出されたタイヤ圧の低下
傾向に基づいて、現時点以後の走行可能量を決定する走
行可能量決定手段と、決定された走行可能量を報知す
る報知装置とを含むものとすることにより解決される。
【0006】走行可能量は、走行可能距離,走行可能時
間等、種々の量で表すことができ、また、現在の走行速
度で走行可能な距離や時間で表すことも、種々の走行速
度に対応した走行可能距離または時間や、走行可能距離
が最も長くなる走行速度およびその走行速度で走行可能
な距離等で表すこともできる。また、走行可能量を決定
するための限界タイヤ圧は、その状態で走行を続ければ
タイヤの損傷が著しくなるタイヤ圧としてもよく、乗り
心地,操縦安定性,緊急回避性等の観点から決定しても
よい。
【作用】
【0007】パンク等の異常によりタイヤ圧が低下する
際の低下傾向は、異常の発生程度によって異なり、現時
点以後の走行可能量は低下傾向が強いほど少なくなる。
したがって、本発明に係る走行可能量報知装置において
は、走行可能量決定手段が、タイヤ圧検出手段により検
出されるタイヤ圧からその変化傾向を求め、その変化傾
向に基づいて走行可能量を決定する。決定された走行可
能量は報知装置により運転者に報知される。
【発明の効果】
【0008】このように、現時点以後の走行可能量が報
知されれば、運転者は、タイヤの寿命が短くなり、ある
いは乗り心地等が悪くなるほどにタイヤ圧が低下するま
でに走行し得る距離や時間を正確に知ることができ、タ
イヤの修理や交換をいつどこで行うのがよいかを適正に
判断することができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。本実施例の走行可能量報知装置は、図1に
示すように、タイヤ圧検出部1,走行可能量演算部2,
基準データ記憶部3,車速検出部4および走行可能量表
示部5から構成されている。以下、これら各部を順次説
明する。
【0010】タイヤ圧検出部1は、図4の機能ブロック
図に示すように外乱オブザーバ52を利用してタイヤ圧
の変化量を検出する部分であり、ハード的には図5に示
すように構成されている。図5において10はロータ、
12は電磁ピックアップである。ロータ10は図6に示
す車輪14と共に回転するものであり、外周に多数の歯
16を備えている。電磁ピックアップ12はそれらの歯
16の通過に応じて周期的に変化する電圧を発生する。
この電圧は波形整形器18によって矩形波に整形され、
コンピュータ20のI/Oポート22に供給される。車
輪14は4個あり、それらに設けられている各電磁ピッ
クアップ12が全て波形整形器18を経てコンピュータ
20に接続されるが、図5には代表的に1組のみが図示
されている。
【0011】車輪14は図6に示すように、ホイール2
4の外周にタイヤ26が取り付けられたタイヤ付ホイー
ルであるが、図7に示すように、相対回転可能なリム側
部28とベルト側部30とがねじりばね32によって連
結されたものと考えることができる。上記ロータ10は
ホイール24と一体的に回転するように取り付けられる
ため、電磁ピックアップ12は厳密にはリム側部28の
回転速度を検出することになる。
【0012】コンピュータ20は図5に示すようにCP
U40,ROM42およびRAM44を備えており、R
OM42に図示しない回転速度演算ルーチンが格納され
ることによって、上記ロータ10,電磁ピックアップ1
2および波形整形器18と共に図4の角速度検出部45
を構成している。このコンピュータ20は別のコンピュ
ータ47と接続されている。このコンピュータ47もC
PU48,ROM49,RAM50およびI/Oポート
51を備えており、ROM49に図8のフローチャート
で表される相関演算ルーチンを始めとする種々の制御プ
ログラムが格納されることによって、図4に示す外乱オ
ブザーバ52,相関演算部56,正規化部58,タイヤ
圧演算部60を構成している。
【0013】コンピュータ47のI/Oポート51に
は、前記車速検出部4として機能するドップラ式対地車
速センサ64と、前記走行可能量表示部5として機能す
る表示装置66とが接続されている。ドップラ式対地車
速センサ64は、よく知られたものであるため詳細な説
明を省略するが、超音波を車両の走行方向において斜め
下方に放射し、その放射波の周波数と路面からの反射波
の周波数とから、車体の路面に対する相対速度を検出す
るものである。報知装置の一種としての表示装置66は
本実施例においは液晶ディスプレイであるが、他の視覚
に訴える表示装置を用いることも可能である。また、音
声で運転者に知らせる音声報知器など他の形態の報知装
置を採用することも可能である。
【0014】角速度検出部45は上記4個の車輪14に
対応する各電磁ピックアップ12および波形整形器18
から供給される信号に基づいて各車輪14のリム側部2
8の角速度を算出する。角速度は、予め定められた一定
のサンプリング時間内における波形整形器18からの矩
形波の立上がりの時間間隔の平均から演算される。
【0015】まず、予め定められたサンプリング時間内
における矩形波の最初と最後の立上がりの時期とサンプ
リング時間内における立上がりの回数とが検出される。
立上がりが生じる毎に割り込みルーチンにより、コンピ
ュータ20に内蔵のタイマの示す時間が読み込まれると
ともに、立上がりの数がカウントされるのである。続い
て、サンプリング時間内における車輪14の平均角速度
が演算される。サンプリング時間内における全ての立上
がり間の平均時間間隔が演算され、それからリム側部2
8の角速度ωR が演算され、RAM44の角速度メモリ
に格納されるのである。
【0016】外乱オブザーバ52は、車輪14の図7に
示すモデル化に基づいて構成されている。以下、この外
乱オブザーバ52の構成について説明する。車輪14
を、リム側部28の慣性モーメントJR とベルト側部3
0の慣性モーメントJB とがばね定数Kのねじりばね3
2により接続されたものとモデル化すれば、次の状態方
程式が成立する。 JR ωR ′=−K(θR −θB )+T1 ・・・(1) JB ωB ′=K(θR −θB )−Td ・・・(2) θRB=θR −θB ・・・(3) ただし、ωR およびωR ′はリム側部28の角速度およ
び角加速度、ωB およびωB ′はベルト側部30の角速
度および角加速度、θRBはリム側部28とベルト側部3
0とのねじり角(リム側部回転角θR とベルト側部回転
角θB との差)、T1 はリム側部28に加えられる駆動
・制動トルク、Td は路面からのトルク(外乱トルクと
回転負荷トルクとの和)である。なお、実際にはリム側
部28の慣性モーメントJR とベルト側部30の慣性モ
ーメントJB との間にはダンパが存在するが、その影響
は比較的小さいため無視できる。
【0017】上記状態方程式をベクトルおよび行列を用
いて表せば(4) 式となる。
【0018】
【数1】
【0019】ここで、タイヤ26の空気圧が変化し、ね
じりばね32のばね定数がKからK+ΔKに変化したと
きの車輪14の運動は(5) 式で表される。
【0020】
【数2】
【0021】すなわち、ばね定数KがΔKだけ変化する
ことは正常なタイヤ26に(5) 式の最終項で表される外
乱トルクが加えられたのと等価である。この外乱トルク
にはばね定数の変化量の情報が含まれており、かつ、タ
イヤ26の空気圧に応じて変化するので、この外乱トル
クを推定することによってタイヤの空気圧の変化量を推
定することができる。この外乱トルクの推定に外乱オブ
ザーバの手法を用いるのであり、推定すべき外乱トルク
は(6) 式で表される。
【0022】
【数3】
【0023】しかし、理論上ベクトル〔w〕の中の一つ
の要素しか推定できないため、第2要素であるw2 を推
定することとする。外乱トルクを(7) 式 w2 =(−1/JB )Td +(ΔK/JB )θRB・・・(7) で定義すれば、車輪14の状態方程式は(8) 式 ように
なるため、この式に基づいて外乱オブザーバを構成す
る。
【0024】
【数4】
【0025】外乱オブザーバは外乱トルクをシステムの
状態変数の一つとして推定するものである。そこで、
(7) 式の外乱トルクw2 をシステムの状態に含めるため
に、外乱トルクのダイナミクスを(9) 式で近似する。 w2 ′=0・・・(9) これは図9に示すように連続して変化する外乱トルクを
階段状に近似(零次近似)することを意味し、外乱オブ
ザーバ52の外乱推定速度を推定すべき外乱トルクの変
化に比べて十分速くすれば、この近似は十分に許容され
る。(9) 式より、外乱トルクをシステムの状態に含める
と(10)式の拡張系が構成される。
【0026】
【数5】
【0027】上記(11)式において〔ωB θRB2
T が検出できない状態となる。したがって、このシステ
ムに基づいて外乱オブザーバ52を構成すれば、外乱ト
ルクw2 と検出できない状態変数ωB ,θRBとを推定す
ることができる。記述を簡単にするために、(10)式のベ
クトルおよび行列を分解して次のように表すこととす
る。
【0028】
【数6】
【0029】このとき、状態〔z〕=〔ωR θRB
2T を推定する最小次元オブザーバの構成は次式で表
される。 〔zp ′〕=〔A21〕〔xa 〕+〔A22〕〔zp 〕+〔G〕{〔xa ′〕−(〔 A11〕〔xa 〕+〔A12〕〔zp 〕)}=(〔A21〕−〔G〕〔A11〕)〔xa 〕+(〔A22〕−〔G〕〔A12〕)〔zp 〕+〔G〕〔xa ′〕・・・(11) ただし、〔zp 〕は〔z〕の推定値、〔zp ′〕は推定
値〔zp 〕の変化率、〔G〕は外乱オブザーバ52の推
定速度を決めるゲインである。これをブロック線図で表
わすと図10のようになる。また、真値と推定値との誤
差〔e〕を〔e〕=〔z〕−〔zp 〕とおき、誤差
〔e〕の変化率を〔e′〕とすると、(12)式の関係を得
る。 〔e′〕=(〔A22〕−〔G〕〔A12〕)〔e〕・・・(12) これは外乱オブザーバの推定特性を表しており、行列
(〔A22〕−〔G〕〔A12〕)の固有値がすなわち外乱
オブザーバ52の極となる。したがって、この固有値が
s平面の左半面において原点から離れるほど外乱オブザ
ーバ52の推定速度が速くなる。オブザーバゲイン
〔G〕は希望の推定速度になるように決定すればよい。
【0030】以上のように構成された外乱オブザーバ5
2においては、角速度検出部45において演算されたリ
ム側部28の角速度ωR を入力として、ねじりばね32
のばね定数KがΔK変化した場合の(7) 式で表される外
乱トルクw2 が推定され、外乱トルク推定値w2pが取得
されるが、それとともに検出が不可能であるベルト側部
30の角速度ωB ,リム側部−ベルト側部間のねじり角
θRBも推定され、それぞれ推定値ωBp,θRBp が取得さ
れる。
【0031】上記外乱トルクおよびねじり角の推定値w
2p,θRBp を用いて相関演算部56において相関演算が
行われ、正規化部58で正規化が行われて、ねじりばね
32のばね定数Kの変化が求められる。
【0032】まず、ねじりばね32のばね定数Kの変化
の取得について説明する。相関演算部56において、図
8のフローチャートで表される相関演算ルーチンが実行
される。S21の初期設定において、整数iが1にリセ
ットされ、前記(7) 式で表される外乱トルクw2 の推定
値w2pとねじり角推定値θRBp との相互相関値C
(w2p,θRBp )とねじり角推定値θRBp の自己相関値
C(θRBp ,θRBp )とが0にリセットされる。相互相
関値メモリおよび自己相関値メモリの内容が0にされる
のである。
【0033】続いて、S22で現時点の外乱推定値w
2pi およびねじり角推定値θRBpiが読み込まれ、S23
で外乱推定値w2pi とねじり角推定値θRBpiとの積が演
算され、相互相関値C(w2p,θRBp )に加算される。
ただし、最初にS23が実行される際には相互相関値C
(w2p,θRBp )が0であるため、相互相関値メモリに
外乱推定値w2pi とねじり角推定値θRBpiとの積が格納
されるのみである。同様にS24でねじり角推定値θ
RBpiの2乗が演算され、自己相関値メモリの自己相関値
C(θRBp ,θRBp )に加算される。
【0034】S25において整数iが予め定められた整
数M以上になったか否かが判定されるが、当初は判定が
NOであるため、S26で整数iが1増加させられ、再
びS22〜S24が実行される。この実行がM回繰り返
されたときS25の判定がYESとなり、ばね定数変化
取得用相関演算ルーチンの1回の実行が終了する。
【0035】相関演算部56において以上のようにして
相互相関値C(w2p,θRBp )と自己相関値C
(θRBp ,θRBp )とが求められた後、正規化部58に
おいて次式 Lk =C(w2p,θRBp )/C(θRBp ,θRBp )・・・(13) によりLK 値が求められ、RAM50のLK 値メモリに
格納される。このLK 値は次式 Lk =(−1/JB )C0 +ΔK/JB ・・・(14) ただし、C0 はC(Tdp,θRBp )/C(θRBp ,θ
RBp )で表される値であり、ばね定数Kの変化とは無関
係であるので、タイヤ空気圧が正常の状態で予め求めて
おくことによって補償できる。
【0036】タイヤ圧演算部60においては、以上のよ
うにして取得され、LK 値メモリに格納されているLK
値に基づいてねじりばね32のばね定数Kの変化量ΔK
が演算される。LK 値は前述のように(−1/JB )・
0 +ΔK/JB に対応する値であるため、LK 値とば
ね定数変化量ΔKとの間には一定の関係があり、さらに
この変化量ΔKとタイヤ圧の変化量ΔPとの間にも一定
の関係があるため、結局、LK値とタイヤ圧変化量ΔP
との間に一定の関係がある。この関係がタイヤ圧変化量
テーブルとして予めROM49に格納されており、この
テーブルに基づいてLK値からタイヤ圧変化量ΔPが求
められるのである。このタイヤ圧変化量ΔPは正規のタ
イヤ圧P0 からの変化量であるから、正規のタイヤ圧P
0 からこのタイヤ圧変化量ΔPを引いた値P=P0 −Δ
Pが現在のタイヤ圧Pとして演算され、RAM50のタ
イヤ圧メモリに格納される。
【0037】以上のようにして検出(推定)されたタイ
ヤ圧Pは図1の走行可能量演算部2に供給される。走行
可能量演算部2はエア抜け判定部70および走行可能量
判断部72を備えているが、これら両部70,72は前
記コンピュータ47のROM49に図2のフローチャー
トで表される走行可能量演算ルーチンが格納されること
によって構成されている。
【0038】走行可能量演算部2は上記タイヤ圧Pと基
準データ記憶部3に記憶されている基準データとに基づ
いて図2の走行可能量演算ルーチンを実行するのであ
り、そのために、コンピュータ47のROM49にはさ
らにエア抜け判定基準値P0 ′と、許容下限圧力値P
min と車速Vとの関係を規定する許容下限圧力値テーブ
ルとが格納されて、エア抜け判定基準値メモリ74およ
び許容下限圧力値テーブル76が構成されている。
【0039】エア抜け判断部70および走行可能量判断
部72の作動を図2のフローチャートに基づいて説明す
る。図2の走行可能量演算ルーチンは一定時間Δtが経
過する毎に実行される。まず、S11において、タイヤ
圧PがRAM50のタイヤ圧メモリから読み出され、S
12において前回のタイヤ圧Pi-1 と今回のタイヤ圧P
i との差Pi-1 −P i をΔtで割ってタイヤ圧変化速度
i ′が求められるとともに、そのタイヤ圧変化速度P
i ′とエア抜け判定基準値P0 ′との差をΔtで割って
タイヤ圧変化加速度Pi ″が求められ、RAM50のタ
イヤ圧変化速度メモリおよびタイヤ圧変化加速度メモリ
に格納される。
【0040】続いて、S13でエア抜け判定基準値メモ
リ74のエア抜け判定基準値P0 ′に基づいてエア抜け
が発生しているか否かが判定される。この判定は、S1
2で演算されたタイヤ圧変化速度Pi ′がエア抜け判定
基準値P0 ′より大きく、かつ、タイヤ圧変化加速度P
i ″が正であるか否かで行われ、判定結果がNOであれ
ばルーチンの実行はS11へ戻る。
【0041】しかし、判定結果がYESであればS14
で走行可能距離LS と走行可能時間LT とが求められ
る。許容下限圧力値min は図3に示すように、車速Vが
大きいほど高くなるのが普通であるため、車速検出部5
から現時点の車速Vが読み込まれ、許容下限圧力値テー
ブル76に基づいて車速Vに対応する許容下限圧力値P
min が決定される。そして、今回のタイヤ圧Pi と許容
下限圧力値Pmin と今回のタイヤ圧変化速度Pi ′とか
ら(15)式によって走行可能時間LT が演算され、RAM
50の走行可能メモリに格納され、さらにこの走行可能
時間LT と現時点の車速Vとから(16)式によって、現時
点の車速Vでの走行可能距離LS が演算され、走行可能
距離メモリに格納される。 LT =(Pi −Pmin )/Pi ′・・・(15) LS =VLT ・・・(16) これら走行可能時間LT および走行可能距離LS はS1
5において表示装置66に表示され、現時点の車速Vで
走行可能な時間および距離が運転者に知らされる。
【0042】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、図1のタイヤ圧検出部1(図4,5に詳細
図示)によりタイヤ圧検出手段が構成され、走行可能量
演算部2により走行可能量決定手段が構成され、走行可
能量表示部5(図5の表示装置66)により報知装置が
構成されている。
【0043】以上詳記した実施例においては、図8の相
関演算ルーチンが一定の時間(iがMに達するに必要な
時間)ごとに1組の相互相関値および自己相関値を取得
し、その結果に基づいて正規化部58が正規化を行うよ
うになっていたが、例えばばね定数変化を取得するため
の演算が図11に示すように行われるように変更し、得
られたLK ( i)を前記LK と同様に用いてタイヤ圧演
算部60によるタイヤ圧変化量の演算が随時行われるよ
うにすることも可能である。
【0044】また、前記実施例においては、車速が専用
のドップラ式対地車速センサ64によって検出されるよ
うになっていたが、角速度検出部45を利用して車速検
出部4を構成することも可能である。車輪14の角速度
ωR から演算される回転速度vに基づいて車速Vを決定
するのである。車輪14は慣性モーメントが小さいため
回転速度vの変化率の絶対値が大きいが、車体は慣性質
量が大きいため変化率の絶対値が小さい。したがって、
車輪の回転速度vが実車速Vとしてはあり得ない大きさ
の変化率絶対値で変化する場合には変化率絶対値を上限
値に固定して実車速を推定すること、あるいは車輪14
の回転速度vの比較的長い時間の平均値を実車速Vとし
て使用することが可能なのである。この場合、車輪14
は複数あるため、複数の車輪14の回転速度vに基づい
て実車速Vを推定することが望ましい。
【0045】また、前記実施例においては、エア抜け発
生の判定が、タイヤ圧変化速度Pi′がエア抜け判定基
準値P0 ′より大きく、かつ、タイヤ圧変化加速度
i ″が正であるか否かで行われるようになっていた
が、その他の態様、例えば、タイヤ圧変化速度Pi ′が
エア抜け判定基準値P0 ′より大きい状態が設定時間T
0 以上継続したか否か等で行われるようにすることも可
能である。
【0046】さらに、許容下限圧力値テーブルを図12
に示すように車速Vに対して段階的に増大するように作
成することも可能であり、また、車速Vとは無関係な一
定値を許容下限圧力値とすることも可能である。
【0047】また、前記実施例においては、タイヤ圧が
直線的に低下すると見なして走行可能量が演算されるよ
うになっていたが、実際には、タイヤ圧の低下に従って
タイヤ圧の低下勾配が小さくなるのが普通であるため、
各異常の程度ごとにタイヤ圧の低下傾向を図13に示す
ように予め調べてテーブル化しておき、タイヤ圧とその
タイヤ圧におけるタイヤ圧変化率とから発生した異常の
程度を判断し、その異常の程度に応じた変化傾向でタイ
ヤ圧が変化するものとして走行可能量を演算するように
することも可能である。さらに、図13のタイヤ圧の変
化傾向は時間の関数で表すことができるため、タイヤ圧
とそのタイヤ圧におけるタイヤ圧変化率とから係数を決
定し、タイヤ圧が許容下限圧力値になるまでの走行可能
時間を演算によって求めることも可能である。
【0048】また、前記実施例においては、タイヤ圧が
リム側部28の回転速度を入力とする外乱オブザーバを
用いて検出(推定)されるようになっていたが、他の手
段、例えば、前記実開昭59−72530号公報に記載
されているタイヤ圧検出装置によって検出されるように
することも可能である。
【0049】また、前記実施例においては、走行可能時
間および距離が表示されるようになっていたが、車両に
ナビゲーションシステムが搭載されている場合には、走
行可能量の表示と共に、あるいはそれに代えて、到達可
能なパーキングエリア(タイヤ交換のため)やサービス
エリア(タイヤ修理のため)を表示させることも可能で
ある。
【0050】その他、いちいち例示することはしない
が、種々の改良,変形を加えた態様で本発明を実施する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である走行可能量報知装置の
機能ブロック図である。
【図2】上記走行可能量報知装置の走行可能量演算部を
構成しているコンピュータにより実行される走行可能量
演算ルーチンを示すフローチャートである。
【図3】上記走行可能量演算ルーチンの実行に使用され
る許容下限圧力値テーブルの内容を示すグラフである。
【図4】上記走行可能量報知装置の一部であるタイヤ圧
検出部の詳細を示す機能ブロック図である。
【図5】上記タイヤ圧検出部の構成ブロック図である。
【図6】上記タイヤ圧検出部の一部である外乱オブザー
バにより外乱トルクを検出される車輪の一部を示す断面
図である。
【図7】上記車輪の力学モデルを示す図である。
【図8】上記タイヤ圧検出部の一構成要素であるコンピ
ュータにより実行される相関演算ルーチンを示すフロー
チャートである。
【図9】上記外乱オブザーバにおける外乱トルクのダイ
ナミクスの近似を説明するための図である。
【図10】上記外乱オブザーバを示すブロック図であ
る。
【図11】図8とは別の相関演算ルーチンを示すフロー
チャートである。
【図12】図3とは別の許容下限圧力値テーブルの内容
を示すグラフである。
【図13】本発明の別の実施例である走行可能量報知装
置において使用されるタイヤ圧変化テーブルの内容を示
すグラフである。
【符号の説明】
1 タイヤ圧検出部 2 走行可能量演算部 3 基準データ記憶部 4 車速検出部 5 走行可能量表示部 10 ロータ 12 電磁ピックアップ 14 車輪(タイヤ付ホイール) 20 コンピュータ 24 ホイール 26 タイヤ 28 リム側部 30 ベルト側部 32 ねじりばね 47 コンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小島 弘義 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 河井 弘之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 平岩 信男 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 浅野 勝宏 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 梅野 孝治 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 高橋 俊道 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤ内の空気圧であるタイヤ圧を検出
    するタイヤ圧検出手段と、 検出されたタイヤ圧の低下傾向に基づいて、現時点以後
    の走行可能量を決定する走行可能量決定手段と、 決定された走行可能量を報知する報知装置とを含むこと
    を特徴とするタイヤ圧に基づく走行可能量報知装置。
JP19842293A 1993-08-10 1993-08-10 タイヤ圧に基づく走行可能量報知装置 Pending JPH0752618A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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