JPH0752325Y2 - エンジンのシリンダヘッド構造 - Google Patents

エンジンのシリンダヘッド構造

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JPH0752325Y2
JPH0752325Y2 JP11376889U JP11376889U JPH0752325Y2 JP H0752325 Y2 JPH0752325 Y2 JP H0752325Y2 JP 11376889 U JP11376889 U JP 11376889U JP 11376889 U JP11376889 U JP 11376889U JP H0752325 Y2 JPH0752325 Y2 JP H0752325Y2
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intake
cylinder head
valve
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cam
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典之 岩田
修 佐渡
達也 上杉
一彦 橋本
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、OHC形エンジンにおけるシリンダヘッド構造
に関する。
(従来の技術) 従来、OHCエンジンとして、例えば特開昭62-78453号公
報に開示されるように、シリンダヘッドに吸・排気弁を
設けるとともに、シリンダヘッド上にカムシャフトを回
転自在に設け、このカムシャフトによりロッカーアーム
を介して吸・排気弁を駆動するようにしたものが知られ
ている。
(考案が解決しようとする課題) ところで、上記従来のエンジンでは、カムシャフトの数
箇所に軸受カラー部を設け、このカラー部をシリンダヘ
ッドに設けられた軸受部と、これとは別体の軸受キャッ
プとにより挟持して回転自在に支持するようにしてい
る。しかし、この支持構造では、軸受キャップのシリン
ダヘッドへの取付け強度に限界があるので、例えば吸・
排気弁を多弁化するなどしてカムシャフトが受ける負荷
が大きいエンジンでは、カムシャフトまわりの耐久性、
信頼性が心配される。
そこで、シリンダヘッド上にカムキャリア部材を設け、
このカムキャリア部材にカムシャフトの軸受部を一体的
に設けてカムシャフトの支持剛性を高めることが考えら
れる。
その場合、カムシャフトの負荷が大きいと、カムシャフ
トを含めた動弁系から発生する騒音も大きなものになる
ので、この騒音を有効に低減するための対策が望まれ
る。
一方、エンジンのクランクケースで発生したブローバイ
ガスをガス成分とオイル成分とに分離し、ガス成分を吸
気系に戻すとともにオイル成分をオイルパン等に回収す
ることが行われている。このブローバイガスの成分分離
は、通常オイルセパレータ室を設けて行われる。
本考案は、このような点に着目してなされたもので、そ
の目的とするところは、カバー部材を設けて動弁系から
発生する騒音を遮断するとともに、このカバー部材の取
付構造を利用してカムキャリア部材の剛性を高め、且つ
カバー部材内の空間を利用してオイルセパレータ室を形
成することにあある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本考案の解決手段は、OHC形
エンジンのシリンダヘッド構造を対象とする、そして、
これに対し、シリンダヘッドの上に、カムシャフトの軸
受部を一体形成したカムキャリア部材を設け、このカム
キャリア部材の上部に、カムシャフト軸方向に沿ってリ
ブ部を設け、このリブ部に弾性シール部材を介してカバ
ー部材を取付け、このカバー部材の内方にオイルセパレ
ータ室を形成する構成としたものである。
(作用) 上記の構成により、本考案では、カムキャリア部材を設
け、これにカムシャフトの軸受部を一体形成したので、
カムシャフトの支持剛性が高くなり、カムシャフトまわ
りの耐久性、信頼性が向上する。
また、カムキャリア部材の上部に、カムシャフト軸方向
に沿ってリブ部を設けたので、このリブ部の補強作用に
よってカムキャリア部材の剛性が高くなり、その分カム
シャフトの支持剛性が更に高くなる。
さらに、カムキャリア部材上にカバー部材が弾性シール
部材を介して取付けられているので、このカバー部材内
空間が遮音空間として機能すること、及び弾性シール部
材がカバー部材の振動を吸収すること、等の理由から、
動弁系の騒音が有効に低減される。
また、カバー部材の内方にオイルセパレータ室が形成さ
れるので、カバー部材内空間を有効利用してブローバイ
ガスのオイル成分分離が行われる。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図〜第10図は本考案の実施例に係るシリンダヘッド
構造を有し、且つ各シリンダに吸気三弁、排気二弁を備
えたV形6気筒エンジンを示す。第5図において、1は
シリンダブロックであって、該シリンダブロック1の左
右バンクL,Rにはシリンダヘッド2a,2bがそれぞれ配設さ
れている。そして、シリンダブロック1と各バンクL,R
との間には三つのシリンダ5がそれぞれ形成されてい
る。そして、各バンクL,Rのシリンダヘッド2a,2bの上に
は、カムキャリア部材3a,3bが配設されている。
次に、各シリンダまわりの構造を第6図〜第9図を用い
て説明する。これらの図では右バンクRの1つのシリン
ダ5のみを代表して示すが、左右のバンクL,Rによらず
他のシリンダ5も同一の構成である。これらの図におい
て、シリンダ5にはピストン6が摺動自在に嵌挿されて
いる。また、シリンダヘッド2bには二つの傾斜壁7a,7b
を有するペントルーフ形の燃焼室7が形成されている。
上記シリンダヘッド2bのシリンダボア左側部にはシリン
ダ5に新気を導く三本の独立吸気ポート11,12,13が設け
られている。この独立吸気ポート12〜13は、一端が上記
燃焼室7の左側の傾斜壁7aに開口し、他端がシリンダヘ
ッド左側壁に開口するよう設けられている。両側の独立
吸気ポート11,13の燃焼室側開口はエンジン前後方向
(第9図の上下方向)に並んでおり、中央の独立吸気ポ
ート12よりもシリンダボア中心に近い位置に設けられて
いる。これら三本の独立吸気ポート11〜13はシリンダヘ
ッド左側壁側で1本の吸気ポート10に集合され、該シリ
ンダ5の吸気ポート10には、第3図および第4図に示す
ように、吸気管151が接続されている。該吸気管151に
は、吸入空気流量を調節するためのスロットル弁152が
設けられている。
また、シリンダヘッド2bのシリンダボア右側部にはシリ
ンダ5の排気を外方に導く二本の独立排気ポート21,22
が設けられている。この独立排気ポート21,22は、一端
が上記燃焼室7の右側の傾斜壁7bに開口し、他端がシリ
ンダヘッド右側壁に開口するように設けられている。こ
の二本の独立排気ポート21,22の燃焼室側開口はエンジ
ン前後方向に並んでいる。また、二本の排気ポート21,2
2はシリンダヘッド右側壁側で1本の排気ポート20に集
合されている。
上記シリンダヘッド2bには、独立吸気ポート11〜13の燃
焼室側開口をそれぞれ開閉する三本の吸気弁31,32,33が
設けられている。各吸気弁31〜33は、上記開口に配置さ
れる傘形の弁頭部と、この弁頭部から上方に延設された
弁軸とをそれぞれ有しており、弁軸においてシリンダヘ
ッド2bに摺動自在に嵌挿されていて、上下動可能になっ
ている。これら三本の吸気弁31〜33の弁軸端部には円盤
状のスプリングシート51,52,53がそれぞれ取付けられ、
このスプリングシート51〜53とシリンダヘッド2との間
にバルブスプリング61,62,63がそれぞれ縮装されてい
て、そのバネ力により各吸気弁31〜33を上方に、つまり
閉弁方向に付勢している。
これら三本の吸気弁31〜33は、弁軸端部に向ってシリン
ダボア左側に傾斜し、且つ弁軸が互いに平行になるよう
設けられている。
また、シリンダヘッド2bには、独立排気ポート21,22の
燃焼室側開口をそれぞれ開閉する二本の排気弁41,42が
設けられている。これら排気弁41,42も上記吸気弁31〜3
3と同様の構成で上下動可能に設けられ、スプリングシ
ート54,55及びバルブスプリング64,65が設けられて閉弁
方向に付勢されている。
これら二本の排気弁41,42は、弁軸端部に向ってシリン
ダボア右側に傾斜し、且つ弁軸が互いに平行になるよう
設けられている。
次に、上記吸・排気弁31〜33,41,42の駆動機構について
説明する。カムキャリア部材3bの左側及び右側には、エ
ンジン前後方向に延びる吸気専用及び排気専用のカムシ
ャフト91,92が貫通してそれぞれ配設されている。該カ
ムシャフト91,92は軸受によって回転自在に設けられて
いる。すなわち、カムキャリア部材3bの左側には、前端
部、後端部、および各シリンダ間に、吸気カムシャフト
用軸受部4aが一体形成されている。また、カムキャリア
部材3bの右側には、前端部、後端部、および各シリンダ
間に、排気カムシャフト用軸受部4bが一体形成されてい
る。そして、吸気専用カムシャフト91は、その中途部に
一体形成された軸受カラー部91aが上記各軸受部4aに嵌
挿されて支持されている。また、排気専用カムシャフト
92は、その中途部に一体形成された軸受カラー部92aが
上記各軸受部4bに嵌挿されて支持されている。これら二
本のカムシャフト91,92は、エンジン出力軸(図示省
略)により駆動され、吸気専用カムシャフト91は第6図
で時計方向に、排気専用カムシャフト92は同図で反時計
方向にそれぞれ回転する。また、吸気専用カムシャフト
91には各吸気弁31〜33に対応して三つの吸気カム93が一
体形成され、排気専用カムシャフト92には各排気弁41,4
2に対応して二つの排気カム94が一体形成されている。
上記排気弁31〜33は、吸気専用カムシャフト91によりス
イングアーム81,82,83を介して駆動される。すなわち、
シリンダヘッド2bには、公知の油圧式ラッシュアジャス
タ71,72,73が設けられている。この油圧式ラッシュアジ
ャスタ71〜73には支持部が設けられている。そして、上
記スイングアーム81〜83は、一端が上記油圧式ラッシュ
アジャスタ71〜73の支持部に乗り、他端が吸気弁31〜33
の弁軸端部上に乗るようにそれぞれ設けられている。ま
た、スイングアーム81〜83の中途部にはエンジン前後方
向に回転軸を有するローラが設けられ、このローラが吸
気カム93にそれぞれ接触している。従って、吸気専用カ
ムシャフト91が回転すると、吸気カム93のリフト量に応
じて上記ローラが上下動を行い、これによってスイング
アーム81〜83が油圧式ラッシュアジャスタ側の端部を中
心として上下に揺動する。そのためにスイングアーム81
〜83の弁軸端部側の端部がアーム比に応じて上下に揺動
し、この端部の上下動に応じて吸気弁31〜33が開閉する
ようになっている。
また、排気弁41,42も、排気専用カムシャフト92により
スイングアーム84,85を介して駆動される。この駆動機
構は上記吸気弁31〜33の場合と同様にスイングアーム8
4,85を支持する油圧式ラッシュアジャスタ74,75を備え
た構成となっており、排気専用カムシャフト92が回転す
ると、排気カム94のリフト量に応じてスイングアーム8
4,85のローラが上下動を行い、これによってスイングア
ーム84,85が油圧式ラッシュアジャスタ側の端部を中心
として上下に揺動し、スイングアーム84,85の弁軸端部
側の端部がアーム比に応じて上下に揺動し、この端部の
上下動に応じて排気弁41,42が開閉する。
ここで、上記油圧式ラッシュアジャスタ71〜73の構造を
第10図により説明する。同図において、111は有底円筒
形のケーシング、112はケーシング内に摺動自在に嵌挿
されたインナスリーブであって、このケーシング11をイ
ンナスリーブ112との間に油圧室114が形成されている。
また、インナスリーブ112の上端には、スイングアーム8
1〜83の端部を受ける支持部としてのピボット113が設け
られている。上記ケーシング111及びインナスリーブ112
には、一端が上記油圧室114に連通し他端がケーシング
外壁に設けられたオイル導入口116に連通するオイル通
路115が設けられている。このオイル通路115の油圧室側
端部には、油圧室114の油圧を高圧に維持するためのチ
ェック弁118が設けられている。また、インナスリーブ1
12には、一端が上記オイル通路115に連通し他端がピボ
ット113の中央に開口してオイルをリリーフするオイル
吐出通路117が設けられている。この油圧式ラッシュア
ジャスタ71〜73の作動を説明すると、動弁系にラッシュ
が存在してピボット113がスイングアーム81〜83から受
ける支持力が低い場合、油圧室114の油圧が低いのでチ
ェック弁118が開く。そのためにオイルがオイル導入口1
16からオイル通路115を介して油圧室114に供給され、油
圧室114の容積膨張によってインナスリーブ112がケーシ
ング111から出る。このことにより、スイングアーム81
〜83と吸気専用カムシャフト91との間のクリアランス及
びスイングアーム81〜83と吸気弁31〜33との間のクリア
ランスが零になる。そうなるとピボット113がスイング
アーム81〜83から受ける支持力が高くなり、油圧室114
の油圧が高くなるのでチェック弁118が閉じる。このこ
とにより、インナスリーブ112のケーシングに対する位
置が固定されてピボット113でスイングアーム81〜83が
受け止められることになる。
次に、上記油圧式ラッシュアジャスタ71〜75の配置につ
いて説明する。まず、吸気側の場合、中央の吸気弁32の
油圧式ラッシュアジャスタ72は、吸気弁31〜33に対して
シリンダボア中心に近い側に設けられている。この油圧
式ラッシュアジャスタ72は、ピボット113に向って左側
に所定角度傾斜して設けられている。すなわち、油圧式
ラッシュアジャスタ72は、その中心軸がスイングアーム
82から受ける支持力に一致するように設けられている。
また、両側の吸気弁31,33の油圧式ラッシュアジャスタ7
1,73は、吸気弁31〜33に対してシリンダボア中心から遠
い側に設けられている。つまり、吸気側の油圧式ラッシ
ュアジャスタ71〜73は、エンジン前後方向において吸気
弁31〜33を跨いで千鳥状に配置されている。シリンダヘ
ッド2には、中央の吸気弁32の油圧ラッシュアジャスタ
72のオイル導入口116に連通するオイル供給通路121と、
両側の吸気弁31,33の油圧式ラッシュアジャスタ71,73の
オイル導入口116に連通するオイル供給通路122とが設け
られている。
また、排気側の場合、二本の排気弁41,42の油圧式ラッ
シュアジャスタ74,75は、共に排気弁41,42に対してシリ
ンダボア中心から遠い側に設けられている。そして、シ
リンダヘッド2には、二つの油圧式ラッュアジャスタ7
4,75のオイル導入口116に連通するオイル供給通路123が
設けられている。
さらに、燃焼室7上方のシリンダヘッド2及びカムキャ
リア部材3には、プラグホール101が貫通して設けら
れ、このプラグホール内には点火プラグ102が、その着
火点102aを燃焼室7に望ませて取付けられている。この
プラグホール101及び点火プラグ102は、着火点102aが燃
焼室7のシリンダボア中心に位置するように排気弁41,4
2の弁軸と平行に設けられている。
また、吸気ポート上側のシリンダヘッド2には、新気に
燃料を噴射供給するインジェクタ103が設けられてい
る。
尚、吸気弁用の三つのスイングアーム81〜83は同一の部
材であり、部品の共通化が図られている。その場合、エ
ンジンに組付けた状態で三つのスイングアーム81〜83の
ローラの中心を一致させることが考えられるが、敢えて
そうせずにスイングアーム81〜83が大形化することを回
避している。
次に、カムキャリア部材まわりの構造を第1図および第
2図に基づいて説明する。上記カムキャリア部材3bにお
いて、吸気専用のカムシャフト91の上部にはカムシャフ
トの軸方向に沿って二本のリブ部131が平行に設けられ
ている。この二本のリブ部131は、前後方向の各端部に
おいて連続して設けられ、平面視において環状に形成さ
れている。そして、このリブ部131の上にはカバー部材1
41bがボルト締結によって取り付けられている。該カバ
ー部材141bは、下方に開放された箱形に形成され、底面
にはリブ部131の形状に対応して取付面が形成されてい
る。さらに、上記リブ部131と、カバー部材141bの取付
面との間には、リブ部131に沿う環状の弾性シール部材1
35が設けられている。また、上記カムキャリア部材3bに
おける排気専用カムシャフト92の上部にも上記同様の二
本のリブ部131が平行に設けられ、このリブ部131の上に
カバー部材141aが弾性シール部材135を介して取付けら
れている。
上記カバー部材141a,141bの内方には、オイルセパレー
タ室145a,145bがそれぞれ形成されている。吸気側のオ
イルセパレータ室145aでは、カバー部材141aの内側、お
よびカムキャリア部材3bにおける二つのリブ部131の間
に、左右の壁面から仕切壁147がカムシャフト軸方向に
見て千鳥状に設けられて、オイルセパレータ室145aの内
部に蛇行する通路が形成されている。この蛇行通路をブ
ローバイガスが流れる間にブローバイガスの流速が下ち
てガス成分とオイル成分との分離が行われる。また、排
気側のオイルセパレータ室145bでも、上記吸気側の場合
と同様に仕切壁147がカムシャフト軸方向に見て千鳥状
に設けられて、オイルセパレータ室145bの内部に蛇行通
路が形成されている。
次に、本エンジンのブローバイガス処理システムを第3
図〜第5図により説明する。上記シリンダブロック1に
は、クランクケース153が設けられている。また、シリ
ンダブロック1におけるバンク間には、中間室154が、
上記クランクケース153と一部連通するように設けられ
ている。そして、スロットル弁上流の吸気管151には第
1通路161が接続され、該第1通路161は左右バンクL,R
の吸気側のオイルセパレータ室145aの前端に接続されて
いる。また、スロットル弁下流の吸気管151には第2通
路162が接続され、該第2通路162は左右バンクL,Rの排
気側のオイルセパレータ室145bの前端に接続されてい
る。該第2通路162の吸気管側端部には、吸気管151に向
う流れのみを許容する逆止弁163が設けられている。ま
た、クランクケース153と、各バンクL,Rの吸気側オイル
セパレータ室145aの後端とは、第1連通路164a,164bを
介してそれぞれ接続されている。さらに、中間室154
と、各バンクL,Rの排気側オイルセパレータ室145bの後
端とは、第2連通路165a,165bを介してそれぞれ接続さ
れている。
まず、スロットル開度の小さい部分負荷運転の場合は第
3図の経路でガスが流れる。すなわち、スロットル弁上
流の吸気管151→第1通路161→左右バンクL,Rの吸気側
オイルセパレータ室145a→第1連通路164a,164b→クラ
ンクケース153→中間室154→第2連通路165a,165b→左
右バンクL,Rの排気側オイルセパレータ室145b→第2通
路162→スロットル弁下流の吸気管151、という経路であ
る。そして、この間にクランクケース153で発生したブ
ローバイガスは上記オイルセパレータ室145bにおいてガ
ス成分とオイル成分とに分離され、ガス成分は上記経路
によって吸気管151に戻り、オイル成分はカバー部材141
aに設けられたオイル戻り通路(図示省略)を介してオ
イルパンに回収される。この流れはスロットル弁下流の
吸気管151で発生する吸気負荷によって促進される。
次に、スロットル開度全開の全負荷運転の場合はクラン
クケース153の圧力が高くなるので、第4図の経路でガ
スが流れる。すなわち、一つの経路は、クランクケース
153→第1連通路164a,164b→左右バンクL,Rの吸気側オ
イルセパレータ室145a→第1連通路164a,164b→スロッ
トル弁上流の吸気管151、という経路である。もう一つ
の経路は、クランクケース153→第2連通路165a,165b→
左右バンクL,Rの排気側オイルセパレータ室145b→第2
通路162→スロットル弁下流の吸気管151、という経路で
ある。そして、この間にクランクケース153で発生した
ブローバイガスは上記オイルセパレータ室145a,145bに
おいてガス成分とオイル成分とに分離され、ガス成分は
上記各経路によって吸気管151に戻り、オイル成分はカ
バー部材141a,141bに設けられたオイル戻り通路を介し
てオイルパンに回収される。
したがって、上記実施例においては、各シリンダ5に吸
気弁を三弁、排気弁を二弁設けたので、吸・排気効率を
高くできる。
また、吸気弁31〜33を弁軸端部に向ってシリンダボア左
側に傾斜して設け、排気弁41,42を弁軸端部に向ってシ
リンダボア右側に傾斜して設けたので、吸・排気弁の弁
頭部下面が山形に配置されてクエンチエリアがなく燃焼
効率の良いベントルーフ形の燃焼室7を形成することが
できる。
また、カムキャリア部材3a,3bを設け、これにカムシャ
フト91,92の軸受部4a,4bを一体形成したので、カムシャ
フト91,92の支持剛性が高くなり、カムシャフト91,92ま
わりの耐久性、信頼性を向上できる。そのため、各シリ
ンダに吸気三弁、排気二弁と多くの弁を設けてカムシャ
フト91,92の受ける負荷が大きくても、これに充分に対
応できる。
また、カムキャリア部材3a,3bの上部に、カムシャフト
軸方向に沿ってリブ部131を設けるとともに、カバー部
材141aおよびカムキャリア部材3bに千鳥状に仕切壁147
を設けたので、このリブ部131および仕切壁147の補強作
用によってカムキャリア部材3a,3bの剛性が高くなり、
その分カムシャフト91,92の支持剛性を更に高くでき
る。
さらに、カムキャリア部材上にカバー部材141a,141bが
弾性シール部材135を介して取付けられているので、こ
のカバー部材内空間が遮音空間として機能すること、及
び弾性シール部材135がカバー部材141a,141bの振動を吸
収すること、等の理由から、動弁系の騒音を有効に低減
できる。
また、カバー部材141a,141bの内方にオイルセパレータ
室145a,145bが形成されたので、カバー部材内空間を有
効利用してブローバイガスのオイル成分分離を行える。
尚、上記実施例ではV形エンジンについて説明したが、
本考案は他のタイプ、例えば列形のエンジンなどにも広
く適用できる。
(考案の効果) 以上説明したように、本考案のエンジンのシリンダヘッ
ド構造によれば、OHC形エンジンのシリンダヘッド構造
であって、シリンダヘッドの上に、カムシャフトの軸受
部を一体形成したカムキャリア部材を設け、このカムキ
ャリア部材の上部に、カムシャフト軸方向に沿ってリブ
部を設け、このリブ部に弾性シール部材を介してカバー
部材を取付け、このカバー部材の内方にオイルセパレー
タ室を形成したので、カムキャリア部材の採用及びリブ
部の形成によりカムシャフトの支持剛性を高めてカムシ
ャフトまわりの耐久性、信頼性を向上できるとともに、
カバー部材及び弾性シール部材により動弁系の騒音を低
減でき、且つカバー部材内空間を有効利用してブローバ
イガスのオイル成分分離を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の実施例を示し、第1図はシリンダ間にお
けるカムキャリア部材およびカバー部材の縦断側面図、
第2図はカムキャリア部材およびカバー部材の一部断面
を見せた平面図、第3図は部分負荷運転時のガス経路を
示す説明図、第4図は全負荷運転時のガス経路を示す説
明図、第5図はエンジンの簡単な正面図、第6図は第9
図のVI-VI線断面図、第7図は第9図のVII-VII線断面
図、第8図は第9図のVIII-VIII線断面図、第9図はシ
リンダ周りの平面透視図、第10図は油圧式ラッシュアジ
ャスタの拡大縦断側面図である。 L……左バンク R……右バンク 3a,3b……カムキャリア部材 4a,4b……軸受部 91,92……カムシャフト 91a,92a……カラー部 131……リブ部 135……弾性シール部材 141a,141b……カバー部材 145a,145b……オイルセパレータ室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 橋本 一彦 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (56)参考文献 実開 昭63−108507(JP,U) 実開 昭62−69016(JP,U) 実開 昭59−159714(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】OHC形エンジンのシリンダヘッド構造であ
    って、シリンダヘッドの上に、カムシャフトの軸受部を
    一体形成したカムキャリア部材を設け、このカムキャリ
    ア部材の上部に、カムシャフト軸方向に沿ってリブ部を
    設け、このリブ部に弾性シール部材を介してカバー部材
    を取付け、このカバー部材の内方にオイルセパレータ室
    を形成したことを特徴とするエンジンのシリンダヘッド
    構造。
JP11376889U 1989-09-27 1989-09-27 エンジンのシリンダヘッド構造 Expired - Lifetime JPH0752325Y2 (ja)

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